JPH1134550A - Icカード - Google Patents

Icカード

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JPH1134550A
JPH1134550A JP19220497A JP19220497A JPH1134550A JP H1134550 A JPH1134550 A JP H1134550A JP 19220497 A JP19220497 A JP 19220497A JP 19220497 A JP19220497 A JP 19220497A JP H1134550 A JPH1134550 A JP H1134550A
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JP
Japan
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chip
card
card body
cover sheet
corner
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JP19220497A
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English (en)
Inventor
Minoru Hirai
稔 平井
Shigeyuki Ueda
茂幸 上田
Osamu Miyata
修 宮田
Tomoharu Horio
友春 堀尾
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Rohm Co Ltd
Original Assignee
Rohm Co Ltd
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Publication date
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Priority to DE69819299T priority patent/DE69819299T2/de
Priority to US09/242,748 priority patent/US6160526A/en
Priority to CNB988010356A priority patent/CN1144155C/zh
Priority to EP98929675A priority patent/EP0952542B1/en
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ICチップの故障や損壊を防ぎつつ、曲げ変
形に耐え得ることができるICカードを提供する。 【解決手段】 ICカード1は、ICチップ5を周縁部
に搭載した状態でカード本体2に貼着されるカバーシー
ト3と、カバーシート3に搭載されたICチップ5に対
置して、カード本体2に形成される凹部2bとを備えて
いる。上記ICチップ5は、フレキシブル基板4に接合
搭載された状態で上記カバーシート3の周縁部における
隅位置付近に配置されており、このフレキシブル基板4
自体がカバーシート3に接着されている。また、フレキ
シブル基板4上には、ICチップ5に誘導起電力を供給
するアンテナコイル6がカバーシート3の中心部付近に
配置されるようにして形成されている。一方、上記凹部
2bは、ICチップ5を内蔵するようにカード本体2の
隅位置付近に形成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本願発明は、メモリチップな
どのICチップを長矩形状のカード本体に内蔵したIC
カードに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、カードには、情報記憶機能をもた
せたものがあり、その中には、磁気ストライプによって
情報を記憶させるもののほか、メモリチップなどのIC
チップを内蔵した、いわゆるICカードがある。このよ
うなICカードは、薄型に形成されたメモリチップがプ
ラスチック製で長矩形状のカード本体内に埋設されてお
り、さらに記憶容量を増大させたメモリチップやCPU
など、あるいはアンテナコイルをカード本体内に埋設し
て、より高度な情報処理機能や通信機能をもたせた非接
触型のICカードも提案されている。将来的にこのよう
なICカードは、テレホンカードや電子マネーに関連す
る情報携帯ツールとして利用されることが予想される。
【0003】一方、ICチップ自体は、昨今の半導体集
積技術の進歩により軽薄短小化の傾向にあり、このよう
なICチップを内蔵したICカードは、磁気ストライプ
タイプのカードと比べてほぼ同程度の厚みで、カード本
体が薄く形成されて撓みやすくなっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記従来のI
Cチップを内蔵したICカードでは、カード本体の厚み
が薄く形成されて撓みやすくなっているので、このよう
なカード本体の中心部にICチップを埋設した状態で曲
げ荷重が加えられた場合、その中心部付近が最も大きく
歪んで曲げ応力の集中を招き、中心部付近内部のICチ
ップにも曲げ応力が作用することとなる。その結果、こ
のような曲げ荷重が繰り返しカード本体に加えられたり
瞬間的に大きな曲げ荷重が加えられると、曲げ応力の影
響によってICチップが故障したり、最悪の事態に至っ
てはICチップが損壊してしまうことも考えられる。
【0005】本願発明は、上記した事情のもとで考え出
されたものであって、カード本体に内蔵されたICチッ
プに対する曲げ応力の影響を緩和することにより、IC
チップの故障や損壊を防ぎつつ、曲げ変形に耐え得るこ
とができるICカードを提供することをその課題とす
る。
【0006】
【発明の開示】上記課題を解決するため、本願発明で
は、次の技術的手段を講じている。
【0007】すなわち、本願発明の第1の側面により提
供されるICカードは、ICチップを長矩形状のカード
本体に内蔵するICカードであって、上記ICチップを
上記カード本体の周縁部に配置したことを特徴としてい
る。
【0008】上記技術的手段が講じられた第1の側面に
より提供されるICカードでは、カード本体に曲げ荷重
が加えられた場合、その中心部付近が大きく歪んで曲げ
応力の集中を招くが、カード本体の周縁部は、カード本
体の平面的形状と応力分布を考慮すれば、上記中心部付
近よりも曲げ応力の集中を招きにくく歪みがほとんど生
じない。その結果、カード本体の周縁部に配置されたI
Cチップに対しては、曲げ応力の影響が緩和される。
【0009】したがって、第1の側面により提供される
ICカードによれば、ICチップがカード本体の周縁部
に配置されているので、カード本体に加えられる曲げ荷
重によっても、周縁部では曲げ応力の集中を招きにく
く、それ故に周縁部に配置されたICチップに対する曲
げ応力の影響が緩和されることから、ICチップの故障
や損壊を防ぎつつ、曲げ変形に耐え得ることができる。
【0010】ICチップは、主にメモリチップやCPU
として用いられることが考えられるが、各種他の機能を
有するチップでもよい。
【0011】好ましい実施の形態においては、上記IC
チップは、上記カード本体の周縁部における隅位置付近
に配置されている。
【0012】このようなICカードによれば、ICチッ
プがカード本体の周縁部における隅位置付近に配置され
ており、この隅位置付近は、カード本体の周縁部におい
て取り分けて曲げ応力の集中を招きにくいので、ICチ
ップに対する曲げ応力の影響が一段と軽減されることか
ら、ICチップの故障や損壊の防止により一層の効果を
発揮することができる。
【0013】さらに好ましい実施の形態においては、上
記カード本体の中心部付近には、上記ICチップに対し
て電磁誘導により誘導起電力を供給するコイルが内蔵さ
れている。
【0014】このようなICカードによれば、コイルの
中心を貫くように錯交磁束がカード本体外より導かれ、
電磁誘導による誘導起電力がコイルに生じて、このコイ
ルからICチップに誘導起電力が供給される。この際、
電磁誘導がカード本体の中心部付近において生起される
状況となるが、その中心部付近から離隔したカード本体
の周縁部にICチップが配置されているので、このIC
チップには、電磁誘導によるノイズの影響が極力排除さ
れることから、このようなノイズによるICチップの誤
動作を効果的に防止することができる。
【0015】また、本願発明の第2の側面により提供さ
れるICカードは、ICチップを長矩形状のカード本体
に内蔵するICカードであって、上記ICチップを片面
に搭載した状態で、その片面を貼着面として上記カード
本体に貼着されるカバーシートと、上記カバーシートに
搭載された上記ICチップに対置して、上記カード本体
の所定位置に形成される凹部とを備えることを特徴とし
ている。
【0016】上記技術的手段が講じられた第2の側面に
より提供されるICカードでは、カバーシートとカード
本体とが互いに貼着面同士を貼り合わされた際、ICチ
ップは、カバーシートの貼着面に搭載された姿勢を保ち
つつ、カード本体の凹部に閉塞されるような状態で内蔵
される。このような状況のカード本体に曲げ荷重が加え
られた場合、カード本体の凹部には、曲げ応力が作用し
て歪みが生じるが、凹部に内蔵されたICチップには、
その凹部の歪みにかかわることなくカード本体の曲げ応
力の影響が及ぶことがない。
【0017】したがって、第2の側面により提供される
ICカードによれば、ICチップは、カード本体の凹部
に閉塞されるような状態で内蔵されているので、カード
本体に加えられる曲げ荷重によっても、ICチップに
は、その凹部の歪みにかかわることなくカード本体の曲
げ応力の影響が及ぶことがないことから、ICチップの
故障や損壊を防ぎつつ、曲げ変形に耐え得ることができ
る。
【0018】好ましい実施の形態においては、上記IC
チップは、上記カバーシートの周縁部に搭載されてお
り、上記凹部は、上記ICチップに対置する上記カード
本体の周縁部の所定位置に形成されている。
【0019】このようなICカードによれば、ICチッ
プは、カバーシートの周縁部に搭載された姿勢を保ちつ
つ、カード本体の周縁部の凹部に内蔵されるので、上記
した第1の側面と同様の作用・効果をもって、周縁部に
配置されたICチップに対して曲げ応力の影響が緩和さ
れることから、ICチップの故障や損壊の防止により一
層の効果を発揮することができる。
【0020】さらに好ましい実施の形態においては、上
記ICチップは、上記カバーシートの周縁部における隅
位置付近に搭載されており、上記凹部は、上記ICチッ
プに対置する上記カード本体の周縁部における所定の隅
位置付近に形成されている。
【0021】このようなICカードによれば、ICチッ
プは、カバーシートの周縁部における隅位置付近に搭載
された姿勢を保ちつつ、カード本体の周縁部における隅
位置付近の凹部に内蔵されるので、上記した第1の側面
にかかる好ましい実施の形態と同様の作用・効果をもっ
て、周縁部の隅位置付近に配置されたICチップに対し
て曲げ応力の影響が緩和されることから、ICチップの
故障や損壊の防止に一段と上回った効果を発揮すること
ができる。
【0022】さらに好ましい実施の形態においては、上
記カバーシートの貼着面には、上記ICチップに対して
電磁誘導により誘導起電力を供給するコイルが敷設され
ている。
【0023】このようなICカードによれば、ICチッ
プとコイルとを接続した状態でカバーシートの貼着面に
一体化し、このカバーシートの貼着面とカード本体の貼
着面とを互いに貼り合わせることによりICカードが完
成されるので、比較的単純な製造工程を経てコイル内蔵
型のICカードを製作することができる。
【0024】本願発明のその他の特徴および利点は、添
付図面を参照して以下に行う詳細な説明によって、より
明らかとなろう。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本願発明の好ましい実施の
形態について、図面を参照して具体的に説明する。
【0026】図1は、本願発明の一実施形態にかかるI
Cカードを示した外観斜視図、図2は、図1のICカー
ドを分解して示した分解斜視図、図3は、図1のX−X
対角線断面を示した要部断面図、図4は、図3のICカ
ードを分解して示した要部分解断面図である。
【0027】これらの図に示すように、ICカード1
は、平面的外観が長矩形状で、たとえば0.76mm程度
の厚みをもって形成されており、長矩形状のカード本体
2、カード本体2の上面2aに貼着されるカバーシート
3、カード本体2とカバーシート3との間に挟み込まれ
るフレキシブル基板4、フレキシブル基板4に接合され
たICチップ5、およびフレキシブル基板4の表面に形
成されたアンテナコイル6を概略備えている。
【0028】カード本体2は、たとえば0.6mm程度の
厚みをもって、ポリエチレンテレフタレート樹脂(以
下、略称してPETという)、あるいは塩化ビニル(以
下、略称してPVCという)などの可撓性を有する熱可
塑性樹脂により形成されており、その上面2aにおける
周辺部の隅位置付近には、後述するICチップ5を内蔵
するための凹部2bがエンドミルなどによって平面的円
形状に形成されている。
【0029】カバーシート3は、カード本体2の平面的
形状に合致するように成形され、たとえば0.15mm程
度の厚みをもって、PETあるいはPVCなどの可撓性
を有する熱可塑性樹脂により形成されており、その片面
を貼着面3aとして上記カード本体2の上面2aに貼着
される。
【0030】次に、図5は、図4のA方向からフレキシ
ブル基板4を示した平面図であり、この図も参照してフ
レキシブル基板4、ICチップ5、およびアンテナコイ
ル6について説明する。
【0031】フレキシブル基板4は、たとえばポリイミ
ドフィルムなどの柔軟性のある絶縁膜により形成されて
おり、上記カバーシート3に接着された状態でカード本
体2とカバーシート3との間に挟み込まれる。また、フ
レキシブル基板4の表面には、一方に偏ってICチップ
5が接合されているとともに、他方に偏ってアンテナコ
イル6がプリント配線加工によって円形状に形成されて
おり、さらに、このアンテナコイル6の両端子とICチ
ップ5とを導通接続するために、フレキシブル基板4上
の一方の偏った位置には、ランド部4a,4bが形成さ
れている。
【0032】ICチップ5は、たとえばTAB方式によ
るワイヤレス・ボンディングによってフレキシブル基板
4の上記ランド部4a,4bに接合搭載されており、主
に情報記憶機能を有するメモリとして用いられ、アンテ
ナコイル6より供給される誘導起電力を基として駆動さ
れる。
【0033】アンテナコイル6は、その両端子がフレキ
シブル基板4の上記ランド部4a,4bに接続されてお
り、一方のランド部4aから他方のランド部4bにかけ
て連続する配線が互いに短絡しないように工夫され、両
ランド部4a,4bを迂回するようにしてフレキシブル
基板4上の一方の位置から他方へと幾重にも巻状に配線
加工されている。このアンテナコイル6は、ICカード
1外とICチップ5との間で無線信号を送受信する機能
を有するとともに、ICカード1外からICチップ5の
駆動電力を供給するコイルとしての機能も有し、コイル
機能を発揮する際は、電磁誘導により誘導起電力を生起
してこの電力をICチップ5に供給する。
【0034】要点について説明すると、フレキシブル基
板4は、一方の偏った位置で一体となったICチップ5
をカバーシート3の隅位置付近に配置する姿勢で、か
つ、他方の偏った位置で一体となったアンテナコイル6
をカバーシート3の中心部付近に配置するようにして、
このカバーシート3とカード本体2との間に挟み込まれ
る。
【0035】すなわち、ICチップ5は、カバーシート
3の周縁部における隅位置付近に搭載された状態で、か
つ、アンテナコイル6は、ICチップ5とは別位置のカ
バーシート3の中心部付近に配置された状態となってお
り、このようなICチップ5とアンテナコイル6との配
置状態を保ったまま、カード本体2の上面2aにカバー
シート3の貼着面3aが貼り合わされる。そのため、I
Cチップ5に対置するように、カード本体2の隅位置付
近に上記凹部2bが形成されており、カード本体2とカ
バーシート3とが互いに貼り合わされた状態では、この
凹部2bにICチップ5が閉塞されるような状態で内蔵
されることとなり、一方、フレキシブル基板4やアンテ
ナコイル6は、カード本体2とカバーシート3との間に
挟み込まれた状態となる。
【0036】次に、この実施形態にかかるICカード1
の作用について、図6および図7を参照して説明する。
【0037】図6は、図3のICカード1の変形状態を
示した要部断面図、図7は、図6における凹部2aの周
辺を示した要部拡大断面図である。これらの図に示すよ
うに、カード本体2の長手方向に沿って撓むような曲げ
荷重が加えられた場合、カード本体2の中心部付近が大
きく歪んで曲げ応力の集中を招くこととなり、カード本
体2とカバーシート3との間に挟まれた状態のフレキシ
ブル基板4は、これらカード本体2などと一体となって
大きく撓み、アンテナコイル6も大きく撓むこととな
る。
【0038】ここで、フレキシブル基板4やアンテナコ
イル6は、上記した材質や形状の特性から、大きく撓ん
でも破損や断線の恐れがなくその機能を維持する。
【0039】一方、カード本体2の凹部2b周辺の隅位
置付近は、カード本体2の中心部付近よりも曲げ応力の
集中を招きにくい位置となっているため、歪みがほとん
ど生じない。その結果、カード本体2の凹部2bには、
曲げ応力の影響が緩和されているとともに、この凹部2
bに内蔵された状態のICチップ5にも曲げ応力の影響
が緩和されることとなる。
【0040】さらに、カバーシート3とカード本体2と
が互いに貼り合わされた状態で、ICチップ5は、カバ
ーシート3の貼着面3aに搭載された姿勢を保ちつつ、
カード本体2の凹部2bに閉塞されるような状態で内蔵
される。すなわち、ICチップ5と凹部2bは、互いに
接することがないようにその位置関係が保たれているた
め、このような状況のカード本体2に曲げ荷重が加えら
れても、ICチップ5は、このカード本体2に追従して
歪むことなく曲げ応力の影響が及ばない。
【0041】このようなICカード1の通常使用時に
は、図5に示すアンテナコイル6に対してその中心を貫
くような錯交磁束がカード本体2外より導かれ、電磁誘
導による誘導起電力がアンテナコイル6に生じて、この
アンテナコイル6からICチップ5に誘導起電力が供給
される。この際、電磁誘導がカード本体2の中心部付近
において生起される状況となるが、その中心部付近から
離隔した隅位置付近の凹部2bにICチップ5が配置さ
れているため、このICチップ5には、電磁誘導による
ノイズの影響が極力排除されることとなる。
【0042】したがって、この実施形態にかかるICカ
ード1によれば、ICチップ5がカード本体2の隅位置
付近における凹部2bに内蔵されているので、カード本
体2に加えられる曲げ荷重によっても、隅位置付近にお
ける凹部2bでは、曲げ応力の集中を招きにくく、それ
故に凹部2bに内蔵されたICチップ5に対する曲げ応
力の影響が緩和されることから、ICチップ5の故障や
損壊を防ぎつつ、曲げ変形に耐え得ることができる。
【0043】また、ICチップ5は、カード本体2の凹
部2bに閉塞されるような状態で内蔵されているので、
カード本体2に加えられる曲げ荷重によっても、ICチ
ップ5には、その凹部2bの歪みにかかわることなくカ
ード本体2の曲げ応力の影響が及ぶことがないことか
ら、ICチップ5の故障や損壊の防止により一層の効果
を発揮することができる。
【0044】さらに、アンテナコイル6からICチップ
5に誘導起電力が供給される際、電磁誘導がカード本体
2の中心部付近において生起される状況となるが、その
中心部付近から離隔したカード本体2の周縁部における
凹部2bにICチップ5が内蔵されているので、このI
Cチップ5には、電磁誘導によるノイズの影響が極力排
除されることから、このようなノイズによるICチップ
5の誤動作を効果的に防止することができる。
【0045】さらに、他の実施形態について、図8ない
し図10を参照して説明する。なお、上記実施形態と同
様の構造、作用を有する部材については、その説明を適
宜省略する。
【0046】図8は、他の実施形態にかかるICカード
を分解して示した分解斜視図、図9は、図8のY−Y対
角線に沿って断面を分解して示した要部分解断面図であ
り、これらの図に示すように、他の実施形態にかかるI
Cカード11も、先述の図2及び図4に示すようなIC
カード1と同様に、カード本体12、カバーシート1
3、フレキシブル基板14、ICチップ15、およびア
ンテナコイル16を概略備えている。
【0047】カード本体12の上面12aにおける周辺
部の隅位置付近には、凹部12bが平面的円形状に形成
されており、カバーシート13は、その片面を貼着面1
3aとしてカード本体12の上面12aに貼着される。
【0048】次に、図10は、図9のB方向からフレキ
シブル基板14を示した平面図であり、この図も参照し
てフレキシブル基板14、ICチップ15、およびアン
テナコイル16について説明する。
【0049】フレキシブル基板14は、カバーシート1
3の貼着面内に収まる程度の長矩形輪状に形成されてお
り、このカバーシート13の貼着面に接着された状態で
カード本体12とカバーシート13との間に挟み込まれ
る。フレキシブル基板14の隅位置には、ICチップ1
5が接合されているとともに、その表面には、アンテナ
コイル16がプリント配線加工によって長矩形輪状に形
成されており、さらに、このアンテナコイル16の両端
子とICチップ15とを導通接続するために、フレキシ
ブル基板14上の隅位置には、ランド部14a,14b
が形成されている。
【0050】ICチップ15は、フレキシブル基板14
の上記ランド部14a,14bに接合搭載されており、
アンテナコイル16より供給される誘導起電力を基とし
て駆動される。
【0051】アンテナコイル16は、その両端子がフレ
キシブル基板14の上記ランド部14a,14bに接続
されており、一方のランド部14aから他方のランド部
14bにかけて連続する配線が互いに短絡しないように
回巻する姿勢でフレキシブル基板14上に配線加工され
ている。
【0052】要点について説明すると、フレキシブル基
板14は、接合されたICチップ15をカバーシート1
3の隅位置付近に配置する姿勢で、かつ、一体となった
アンテナコイル16の中心をカバーシート13の中心部
付近に配置するようにして、このカバーシート13とカ
ード本体12との間に挟み込まれる。
【0053】すなわち、ICチップ15は、カバーシー
ト13の周縁部における隅位置付近に搭載された状態
で、かつ、アンテナコイル16は、その中心をカバーシ
ート13の中心部付近に配置された状態となっており、
このようなICチップ15とアンテナコイル61との配
置状態を保ったまま、カード本体12の上面12aにカ
バーシート13の貼着面13aが貼り合わされる。その
ため、ICチップ15に対置するように、カード本体1
2の隅位置付近に上記凹部12bが形成されており、カ
ード本体12とカバーシート13とが互いに貼り合わさ
れた状態では、この凹部12bにICチップ15が閉塞
されるような状態で内蔵されることとなり、一方、フレ
キシブル基板14やアンテナコイル16は、カード本体
12とカバーシート13との間に挟み込まれた状態とな
る。
【0054】次に、他の実施形態にかかるICカード1
1の作用について説明すると、カード本体12の長手方
向に沿って撓むような曲げ荷重が加えられた場合、カー
ド本体12の中心部付近が大きく歪んで曲げ応力の集中
を招くこととなり、カード本体12とカバーシート13
との間に挟まれた状態のフレキシブル基板14は、これ
らカード本体12などと一体となって大きく撓むことと
なる。
【0055】一方、カード本体12の凹部12b周辺の
隅位置付近は、カード本体12の中心部付近よりも曲げ
応力の集中を招きにくい位置となっているため、歪みが
ほとんど生じない。その結果、カード本体12の凹部1
2bには、曲げ応力の影響が緩和されているとともに、
この凹部12bに内蔵された状態のICチップ15にも
曲げ応力の影響が緩和されることとなる。
【0056】さらに、カバーシート13とカード本体1
2とが互いに貼り合わされた状態で、ICチップ15
は、カバーシート13の貼着面13aに搭載された姿勢
を保ちつつ、カード本体12の凹部12bに閉塞される
ような状態で内蔵される。すなわち、ICチップ15と
凹部12bは、互いに接することがないようにその位置
関係が保たれているため、このような状況のカード本体
12に曲げ荷重が加えられても、ICチップ15は、こ
のカード本体12に追従して歪むことなく曲げ応力の影
響が及ばない。
【0057】したがって、他の実施形態にかかるICカ
ード11によっても、先述のICカード1と同様に、I
Cチップ15がカード本体12の隅位置付近における凹
部12bに内蔵されているので、カード本体12に加え
られる曲げ荷重によっても、隅位置付近における凹部1
2bでは、曲げ応力の集中を招きにくく、それ故に凹部
12bに内蔵されたICチップ15に対する曲げ応力の
影響が緩和されることから、ICチップ15の故障や損
壊を防ぎつつ、曲げ変形に耐え得ることができる。
【0058】また、ICチップ15は、カード本体12
の凹部12bに閉塞されるような状態で内蔵されている
ので、カード本体12に加えられる曲げ荷重によって
も、ICチップ15には、その凹部12bの歪みにかか
わることなくカード本体12の曲げ応力の影響が及ぶこ
とがないことから、ICチップ15の故障や損壊の防止
により一層の効果を発揮することができる。
【0059】さらに、アンテナコイル16の形状を単純
な配線パターンの長矩形輪状としたので、比較的単純な
配線加工によって製造することができ、巻線数や巻線密
度の増加についても簡単な設計変更によって行い得るこ
とができる。
【0060】なお、上記両実施形態において説明した凹
部2b,12bの形状については、円形状に特定するも
のではなく、ICチップ5,15を塞ぐような状態で内
蔵できるのであれば、たとえば矩形状等であってもよ
い。
【0061】また、ICチップ5,15および凹部2
b,12bは、ICカード1,11の隅位置に配置する
ように構成したが、ICカード1,11の長辺または短
辺に隣接した周縁部に配置されていれば、上記したよう
な効果を得ることができ、特に隅位置に配置することに
よって、その効果がより一層発揮されることとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本願発明の一実施形態にかかるICカードを示
した外観斜視図である。
【図2】図1のICカードを分解して示した分解斜視図
である。
【図3】図1のX−X対角線断面を示した要部断面図で
ある。
【図4】図3のICカードを分解して示した要部分解断
面図である。
【図5】図4のA方向からフレキシブル基板を示した平
面図である。
【図6】図3のICカードの変形状態を示した要部断面
図である。
【図7】図6における凹部の周辺を示した要部拡大断面
図である。
【図8】本願発明の他の実施形態にかかるICカードを
分解して示した分解斜視図である。
【図9】図8のY−Y対角線に沿って断面を分解して示
した要部分解断面図である。
【図10】図9のB方向からフレキシブル基板を示した
平面図である。
【符号の説明】
1 ICカード 2 カード本体 2b 凹部 3 カバーシート 3a 貼着面 4 フレキシブル基板 5 ICチップ 6 アンテナコイル 11 ICカード 12 カード本体 12b 凹部 13 カバーシート 13a 貼着面 14 フレキシブル基板 15 ICチップ 16 アンテナコイル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 堀尾 友春 京都市右京区西院溝崎町21番地 ローム株 式会社内

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ICチップを長矩形状のカード本体に内
    蔵するICカードであって、 上記ICチップを上記カ
    ード本体の周縁部に配置したことを特徴とする、ICカ
    ード。
  2. 【請求項2】 上記ICチップは、上記カード本体の周
    縁部における隅位置付近に配置されている、請求項1に
    記載のICカード。
  3. 【請求項3】 上記カード本体の中心部付近には、上記
    ICチップに対して電磁誘導により誘導起電力を供給す
    るコイルが内蔵されている、請求項1または請求項2に
    記載のICカード。
  4. 【請求項4】 ICチップを長矩形状のカード本体に内
    蔵するICカードであって、 上記ICチップを片面に
    搭載した状態で、その片面を貼着面として上記カード本
    体に貼着されるカバーシートと、 上記カバーシートに搭載された上記ICチップに対置し
    て、上記カード本体の所定位置に形成される凹部と、 を備えることを特徴とするICカード。
  5. 【請求項5】 上記ICチップは、上記カバーシートの
    周縁部に搭載されており、上記凹部は、上記ICチップ
    に対置する上記カード本体の周縁部の所定位置に形成さ
    れている、請求項4に記載のICカード。
  6. 【請求項6】 上記ICチップは、上記カバーシートの
    周縁部における隅位置付近に搭載されており、上記凹部
    は、上記ICチップに対置する上記カード本体の周縁部
    における所定の隅位置付近に形成されている、請求項5
    に記載のICカード。
  7. 【請求項7】 上記カバーシートの貼着面には、上記I
    Cチップに対して電磁誘導により誘導起電力を供給する
    コイルが敷設されている、請求項4ないし請求項6のい
    ずれかに記載のICカード。
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KR1019997001432A KR100330652B1 (ko) 1997-06-23 1998-06-23 Ic모듈 및 ic카드
DE69819299T DE69819299T2 (de) 1997-06-23 1998-06-23 Ic modul und ic karte
US09/242,748 US6160526A (en) 1997-06-23 1998-06-23 IC module and IC card
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2013180367A1 (ko) * 2012-05-30 2013-12-05 주식회사 나노맥 전자파흡수시트를 포함하는 무선인식 및 무선충전 겸용 무선안테나, 그것의 제조방법
JP6145807B1 (ja) * 2016-07-27 2017-06-14 株式会社マーケテック 電子機器内蔵装着物
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