JPH11344012A - 継手構造 - Google Patents

継手構造

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JPH11344012A
JPH11344012A JP14979398A JP14979398A JPH11344012A JP H11344012 A JPH11344012 A JP H11344012A JP 14979398 A JP14979398 A JP 14979398A JP 14979398 A JP14979398 A JP 14979398A JP H11344012 A JPH11344012 A JP H11344012A
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JP
Japan
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joint
gripper plate
bolt insertion
insertion hole
shape
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JP14979398A
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English (en)
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Nobutaka Tamura
暢崇 田村
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HOUSING TAMURA KK
Original Assignee
HOUSING TAMURA KK
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ジョイント部分の構成部品を少なくし、ボル
トナット数の削減を図り、軸力とせん断力とに対する耐
力が向上し、しかも接合部分における部材の連続性を保
てる継手構造を提供する。 【解決手段】 柱10の接合面に溶接される一対の継手
ブロック12と、両継手ブロック12を接合する複数の
グリッパプレート16とを備え、両継手ブロック12の
外周には半円状をなす複数の取付凹部14が形成され、
各取付凹部の内奥部には半円状のボルト挿通孔14及び
ボルト挿通孔14の周囲に連結用の凹凸14が形成さ
れ、各グリッパプレート16は、前記継手ブロック12
を接合した状態で両取付凹部14によって形成される円
状の溝内に嵌合されるボタン状をなし、かつ中心にねじ
孔16aを形成し、さらに前記取付凹部14との接触側
端面には凹凸14に噛合する凹凸16が形成される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明が属する技術分野】本発明は、鉄骨柱同士、柱−
梁などの仕口部、鉄骨梁同士あるいは鋼管杭同士やセグ
メント同士などの建築構造物の連結に用いる継手構造に
関し、特に応力伝達力に優れ、ボルト本数を削減できる
継手構造に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、鋼製の円柱または角柱同士を連
結する場合、一般に柱の端部同士を突き合せ溶接すると
ともに、その外周に帯金を配置し、多数のボルトをかか
る帯金に貫通させて各柱の上下端部にねじ込み、締結固
定している。
【0003】また、H型鋼などからなる柱−梁、あるい
は梁同士の接合においても、そのウェブ及びフランジの
左右上下にスプライスプレートを配置し、このスプライ
スプレートを貫通する多数のボルト及びその裏側にねじ
込まれるナットにより、柱−梁同士、あるいは梁同士を
接合するのが一般的である。
【0004】さらに、例えば沈埋管路やトンネル等に用
いられる函状のセグメントを連結する場合には、水中な
ど作業性の悪い場所で多数の帯金とボルトとをセグメン
トに締結固定し、セグメントの連結作業が行われる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、以上の
一般的な継手工法にあっては、継手部の強度剛性は帯金
あるいはスプライスプレートの強度剛性に依存し、ま
た、ボルトもせん断応力を分担することから、ボルトの
締結本数が少ない場合に考えられるボルト折損のおそれ
を無くし、連結強度を保持するのために、多数のボルト
によって接合する必要がある。従って、その接合作業は
極めて繁雑な作業であると同時に、ボルト孔の穿孔数に
応じて帯金あるいはスプライスプレート自体の剛性低下
が生じてしまうなどの矛盾がある。また、これら帯金あ
るいは梁間接合に用いるスプライスプレートは、部材外
周に突出して配置されるため、接合位置での部材の連続
性がとぎれ、見た目も悪い欠点があった。
【0006】本発明は、以上の問題を解決するものであ
り、その目的は、ジョイント部分の構成部品を少なくで
き、ボルトナット数の削減を図ることで、組立作業が簡
略化し、接合部分における部材の連続性を保てるように
した継手構造を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、本発明は、部材の接合面にそれぞれ溶接によって固
定される一対の継手ブロックと、両継手ブロックを接合
した状態で両者間を接合する複数のグリッパプレートと
を備え、両継手ブロックの外周には半円状をなし、かつ
両継手ブロック同士を接合した状態で円状となる複数の
取付凹部が形成され、各取付凹部の内奥部には半円状の
ボルト挿通孔及びボルト挿通孔の周囲に連結用の凹凸が
形成され、各グリッパプレートは、前記継手ブロックを
接合した状態で両取付凹部によって形成される円状の溝
内に嵌合されるボタン状をなし、かつ中心にボルト挿通
孔を形成し、さらに前記取付凹部との接触側端面には前
記凹凸に噛合する凹凸が形成され、前記グリッパプレー
トを溝内に嵌合した状態で前記ボルト挿通孔に挿通され
たボルトを締結することで、グリッパプレートを両継手
ブロックに跨って固定すると同時に、グリッパプレート
を介して両継手ブロック間を剛結合するものである。
【0008】従って、ボルトは専らグリッパプレートの
締結に用いられ、凹凸結合によりグリッパプレートのみ
が軸力及びせん断力を同時に分担するため、これにより
ボルト本数を少なくすることが出来る。
【0009】また、本発明の継手ブロックは、円筒形鋼
管柱の上下端部に固定されるべく円筒形に形成されてい
ることで、円柱同士の接合に適用できる。さらに、継手
ブロックが、角形鋼管柱の上下端部に固定されるべく角
形に形成されていることにより、角柱同士の接合にも適
用できる。またさらに、継手ブロックが、H型鋼からな
る梁の両端に固定されるべくその外形に応じた矩形状に
形成されていることにより、梁−梁間接合、あるいは柱
の仕口部と梁との間の接合にも適用できる。加えて、継
手ブロックが、函体セグメントの外周端部に固定される
べくその外周に応じた形状に形成されることにによっ
て、沈埋管路やトンネル等に用いられる函状セグメント
の連結にも対応することが可能である。
【0010】また、本発明は、前記継手ブロック及びグ
リッパプレートに形成された凹凸は、それぞれのボルト
挿通孔と同心状であって、前記グリッパプレート側のボ
ルト挿通孔をねじ孔とし、予め継手ブロックの各取付凹
部内に突出状態に固定されたボルトにグリッパプレート
を回動しつつねじ込むように出来る。
【0011】また、グリッパプレートのボルト挿通孔は
ストレート孔であり、グリッパプレートを取付凹部に装
着した後、グリッパプレートの外面側からナットを締付
けて取付凹部側に固着するようにもできる。
【0012】さらに本発明では、両継手ブロックに形成
される取付凹部が両者の接合状態で長孔状となる溝形状
をなし、かつその両側円弧中心位置にボルト挿通孔を形
成する一方、前記取付凹部に嵌合されるグリッパプレー
トを前記長孔に応じた長円形状とし、その両側円弧中心
位置にボルト挿通孔を形成した構造も採用できる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を添付
図面を参照して詳細に説明する。図1〜図4は本発明を
円筒形鋼管柱の接合に適用した第一の実施形態を示して
いる。図1において、接合しようとする円筒型鋼管から
なる下部及び上部柱10の頂部及び底部には、それぞれ
本発明にかかるリング状の継手ブロック12が設けられ
ている。
【0014】両継手ブロック12は、鋳鉄などのダイキ
ャスト製品から構成されるもので、柱10と同一外径で
あって、肉厚が各柱10より厚く形成されたリング状に
形成され、各柱10の上下開口端にそれぞれ予め工場な
どで溶接された状態で組立て現場に供給される。
【0015】両継手ブロック12の周囲には、図2に示
すように、半円形であって、両継手ブロック12の突き
合せ状態で、円溝となる複数の取付凹部14が等間隔で
形成されている。各取付凹部14は、内奥部中心に半円
状のボルト挿通孔14aを形成し、また挿通孔14aか
ら同心円を描いて多数の連結用の凹凸14bを形成した
ものであり、この各取付凹部14にはボタン形のグリッ
パプレート16が装着される。
【0016】各グリッパプレート16は、中心に前記挿
通孔14aに一致するねじ孔16aを開口するととも
に、接合面側にねじ孔16aを中心として前記凹凸14
bに噛合する複数の凹凸16bを同心状に形成したもの
である。
【0017】以上の構成におけるジョイント作業を図3
(a)〜(f)を用いて説明する。まず、(a)に示す
ように、下部柱10の上部側に図示しないクレーンなど
により上部柱10をつり込む。次に両者を連結する直前
に、(b)に示すように、下部側継手ブロック12にお
ける各取付凹部14の挿通孔14aにボルト18を配置
し、その軸部を外方に突出させておく。
【0018】次に(c),(d)に示すように上部柱1
0を下部柱10上に着座させ、上部継手ブロック12を
下部継手ブロック12上に位置決め固定し、やや回動さ
せることで、各ボルト18は両継手ブロック12間に挟
持固定される。
【0019】次いで(e)に示すように、各グリッパプ
レート16を回転させつつそのねじ孔16aをボルト1
8の軸部にねじ込めば、(f)に示すごとく、各グリッ
パプレート16は取付凹部14に半埋設状態に固定さ
れ、柱10同士を連結する。
【0020】図4はその装着状態における平及び縦断面
を示すものであり、グリッパプレート16の凹凸16b
は、取付凹部14の凹凸14bにその径方向及び縦方向
とも完全に噛合し、これによってグリッパプレート16
は柱10同士を連結し、柱10の接合位置における軸力
及びせん断力の双方を負担することになる。
【0021】なお、グリッパプレート16の外側面は柱
10の曲率に合わせた円弧状としてあり、これによって
グリッパプレート16は取付状態で柱10の外側部にや
や突出しているが、全体的には部材の連続性が保持さ
れ、接合状態でのスマートな外観形状を得られるように
している。
【0022】図5は、以上の継手構造の変形例を示すも
のである。図において、下部側継手ブロック12におけ
る取付凹部14の挿通孔14aの内側には、ナット20
が予め溶接などによって固定されている。また、グリッ
パプレート16の中央には前記ねじ孔16aに替えてス
トレートなボルト挿通孔16c及びこの挿通孔16cの
外側部側に同心状のボルト着座溝16dが形成されてい
る。
【0023】従って、この構造では、両継手ブロック1
2同士を一致させた状態で、グリッパプレート16を取
付凹部14に嵌合し、次いでそのボルト挿通孔16cに
ボルト22をワッシャ24を介して挿通し、裏面側のナ
ット20にねじ込めば、グリッパプレート16は両継手
ブロック12の取付凹部14に凹凸状に嵌合し、前記と
同一の作用により柱10間を連結する。
【0024】それゆえ、両柱10を位置決めした後はグ
リッパプレート16を取付凹部14に嵌合し、ボルト2
2をねじ込むことで作業が完了するため、さらに作業性
が良好となる。またこの変形例においてもグリッパプレ
ート16の外面は柱の曲率に合わせた円弧面としてい
る。
【0025】図6は第二変形例を示すものである。図に
おいて、グリッパプレート16の外面が平坦状をなして
いるほかは、第一実施形態と同様であり、これによって
グリッパプレート16の形状簡素化を図っている。ま
た、本変形例では、前記ボルト18は、取付凹部14の
ボルト挿通孔14aの内側にあってスペーサとなるワッ
シャ26を介して取付け凹部14側に予め取付けられ
る。
【0026】図7は第三変形例を示すものである。図に
おいて、グリッパプレート16の連結用ボルト28の先
端は、小径化され、その小径部の外周にスプライン30
を形成し、このスプライン30に係合する専用のレンチ
32により外部側よりボルト28自体を回転できるよう
にしている。
【0027】従って、この構成では、グリッパプレート
16をボルト28にねじ込み結合する際に、ある程度グ
リッパプレート16を回してボルト28にねじ込み、ス
プライン30がグリッパプレート16の外面に突出した
段階で、レンチ32をスプライン30に嵌合し、グリッ
パプレート16を矢印方向に押しつけながらレンチ32
を回動操作することで、グリッパプレート16は取付凹
部14に凹凸状に連結する。
【0028】本変形例では、第一実施形態に比べてグリ
ッパプレート16の回動操作用の格別な構造あるいは工
具を必要とせず、また回動操作時にボルトの共回りを伴
うことがないため、確実な連結を行うことが出来る。
【0029】なお、本例ではボルト28の先端にスプラ
イン30を形成することにより、外側から回動操作出来
るようにしたが、四角〜六角形状あるいは先端を六角孔
形状とし、この形状に応じたレンチを使用すれば、いず
れも回動操作が可能となる。
【0030】図8は継手ブロックの変形例を示すもので
ある。図における継手ブロック120は、円筒形鋼管柱
の上下端部に溶接によって固着され、かつ外周に複数の
半円状の切欠121を形成したリング部122と、各切
欠121の内側部に一体に設けられ突出する半円状の複
数の取付ブロック124とからなっており、この取付ブ
ロック124の外周側を前記グリッパプレート16が嵌
合される取付凹部としている。
【0031】本変形例では、リング部122の肉厚を十
分取れない、あるいはグリッパプレート16の嵌合深さ
を十分に確保したい場合に好適である。また、この継手
ブロック120の作り方としては、鋳造によりリング部
122及び取付けブロック124を一体に成型しても良
いし、個別に製作したものを溶接によって一体化するこ
とも可能である。
【0032】さらに、以上の実施形態及び各変形例で
は、噛合する凹凸形状として三角形断面の凹凸としてい
るが、矩形状、あるいは波形断面の凹凸も採用できるこ
とは勿論である。
【0033】図9(a),(b)は本発明を角形鋼管柱
40同士の連結に適用した第二実施形態を示すものであ
る。図において、継手ブロック42は、柱40と同一の
断面正方形の外形をなし、かつ柱40より肉厚に形成さ
れた鋳物などのダイキャスト製品からなり、各柱40の
上下端に予め溶接により一体化されている。
【0034】各継手ブロック42には、上下の継手ブロ
ック42同士を突合わせた状態で各辺に中心孔から多数
の同心状の凹凸を設けた二つの取付凹部44を形成して
あり、この取付凹部44に前記実施形態と同様の円盤状
グリッパプレート16をはめ付け、ボルト22で固定す
ることで、上下の柱40同士を連結出来る。
【0035】本実施形態においても第一実施形態と同様
に、継手ブロック42にグリッパプレート16を取付け
た状態では、グリッパプレート16は柱40間の軸力及
びせん断力の双方を負担することになる。
【0036】また、本実施形態においても第一実施形態
と同様の各種変形例を得ることが出来ることは勿論であ
るが、グリッパプレート16の外面は柱40の平坦性に
応じて平坦のものが採用される。
【0037】図10は前記第二実施形態の変形例を示
す。図においては上部側柱46の断面が下部側柱40の
断面より小さい場合の接合例であり、上部側の継手ブロ
ック42のやや内側に柱46を溶接することで、この断
面の異なる柱40,46同士の接合にも対応できる。
【0038】なお、本変形例では、前記第一実施形態に
おける円筒形鋼管柱にも適用できるほか、断面の大小だ
けでなく、円柱と角柱など、断面形状が異なる柱同士の
接合にも適用できる。またその接合形態は柱を同軸上に
接合するほか、片寄せ形状などの接合形態も採用できる
ことは勿論である。
【0039】図11(a)〜(d)は本発明を梁−梁間
の接合、あるいは柱の仕口部と梁との接合に適用した第
三実施形態を示すものである。図において、H型鋼など
からなる梁50同士の突き合せ端部には、それぞれ梁5
0のフランジ間を結ぶ外形断面に等しい矩形状断面の継
手ブロック52が溶接によって一体に固着されている。
【0040】各継手ブロック52の接合面には、(a)
に示すように、上下を貫通する半円状の一対のボルト挿
通孔54が形成されているとともに、その上下周囲にボ
ルト挿通孔54と同心状の多数の凹凸を設けた取付凹部
56が形成されている。
【0041】従って、(b)に示すように継手ブロック
52同士を突合わせた状態で、取付凹部56内に前記と
同様のグリッパプレート16をはめ付け、次いで(c)
に示すように、そのボルト挿通孔16a及び継手ブロッ
ク52側のボルト挿通孔54にステーボルト58を挿通
し、下部突出端にナット60をねじ込めば、(d)に示
すように、グリッパプレート16を介して継手ブロック
52及び梁50同士が連結される。
【0042】図12(a)〜(d)は本発明を梁−梁間
の接合、あるいは柱の仕口部と梁との接合に適用した第
四実施形態を示すものである。図において、H型鋼など
からなる梁50同士の突き合せ端部には、梁50の外形
断面に等しい矩形状断面の継手ブロック52が溶接によ
って一体化されている。
【0043】各継手ブロック52の接合面には(a)に
示すように、両側部上下にあって横方向に貫通する半円
状の一対のボルト挿通孔54が形成されているととも
に、両側部上下にはこのボルト挿通孔54と同心状の多
数の凹凸を設けた半円状の取付凹部56が形成されてい
る。
【0044】従って、本実施形態では、(b)に示すよ
うに、継手ブロック52同士を突合わせた状態で、その
両側部上下に形成される円溝状の取付凹部56内に、前
記と同様のグリッパプレート16をはめ付け、次いで
(c)に示すように、そのボルト挿通孔16a及び継手
ブロック52側のボルト挿通孔54にステーボルト58
を挿通し、側部突出端にナット60をねじ込めば、
(d)に示すように、グリッパプレート16を介して継
手ブロック52及び梁50同士が連結される。
【0045】図13は、本発明を梁−梁間の接合、ある
いは柱の仕口部と梁との接合に適用した第五実施形態を
示すものである。図において、H型鋼などからなる梁5
0同士の突き合せ端部には梁50の外形断面に等しい矩
形状断面の継手ブロック52が溶接によって一体化され
ている。
【0046】各継手ブロック52の接合面には、横方向
に貫通し半円状の一対のボルト挿通孔54が形成されて
いる。
【0047】各ボルト挿通孔54の周囲には内奥部にボ
ルト挿通孔54と同心状の多数の凹凸62を設け、かつ
両ボルト挿通孔54に共通する半割長孔状の取付凹部6
4が形成されている。
【0048】従って、継手ブロック52同士を突合わせ
た状態では、両側面には長孔状の取付凹部64及びボル
ト挿通孔54が形成される。
【0049】一方、この取付凹部64に嵌合するグリッ
パプレート66は、図の一部に抜出して示すように、取
付凹部64に応じて長円形に形成され、その上下にボル
ト挿通孔66aを形成し、さらに裏面側には前記凹凸6
2に噛合する凹凸66bが形成されている。
【0050】従って、継手ブロック52を突合わせた状
態で形成される取付凹部64内にグリッパプレート66
をはめ付け、ボルト挿通孔66a及び継手ブロック52
側のボルト挿通孔54にステーボルト58を挿通し、裏
面側突出端にナットをねじ込めば、グリッパプレート6
6を介して継手ブロック52及び梁50同士が連結され
ることになる。
【0051】本実施形態では、梁50同士の接合に左右
一対のグリッパプレート66を用いるだけで良いため、
部品数をさらに削減できる。また、本実施形態ではグリ
ッパプレートを両側部にはめつけるようにしたが、第三
実施形態のごとく上下にも適用可能であり、さらには角
柱同士の接合にも適用出来ることは勿論である。また、
円柱の接合にも適用可能であるが、この場合は、グリッ
パプレートの長手方向を取付凹部の内奥部曲率に応じた
曲率に形成する必要がある。
【0052】さらに、以上述べた各実施形態及びその変
形例では、柱または梁間の連結に本発明を適用した場合
を示したが、例えば地中に建て込まれる鋼管杭同士の接
合にも適用できるほか、沈埋管路やトンネルに用いられ
る函体セグメント同士の連結にも適用可能であり、上記
の他に、主に土木及び建築分野における建物の構造部材
となる建築用金物同士の接合一般に適用できることは勿
論である。
【0053】図14(a)〜(d)は以上述べたグリッ
パプレート16の各種タイプを例示するもので、(a)
は第一実施形態の変形例および、第二実施形態〜第四実
施形態で述べた外側からボルトを挿通し裏側でナットで
止めるタイプのものである。
【0054】これに対し、(b)〜(d)はねじ孔を有
し、グリッパプレート16そのものを回転して取付凹部
14に固定するタイプを示すものであり、(b)ではグ
リッパプレート16の外面側に四つの工具装着孔を形成
し、この装着孔に専用工具を挿通してグリッパプレート
16を回転させ固定側ボルトにねじ込む。
【0055】また、(c)ではグリッパプレート16の
外表面に円弧状の一対の溝を形成し、この溝に専用工具
の先端を差込んで回すタイプ、さらに(d)ではグリッ
パプレート16の外表面にねじ孔と同心状の六角ボルト
部を一体に突設し、これをスパナあるいはレンチで回転
させるタイプを示す。
【0056】なお、図14(a)以外はグリッパプレー
ト16そのものを回動させるため、円形以外の形状は与
えられない。これに対し、(a)に示すグリッパプレー
ト16の場合には、そのものを回転させる必要がないの
で、他の面形状でも良く、図15(a)〜(e)にその
面形状変形例、及び凹凸の形状変更例を例示する。この
うち(a)〜(c)はグリッパプレートの外形状を正方
形とし、(d),(e)は正三角形状としている。
【0057】そして、(a)においては、グリッパプレ
ートの背面、すなわち、取付凹部14側への接合面に中
心のボルト孔から同心状とした凹凸を形成し、(b)に
おいてはボルト孔から90°間隔で放射状の凹凸を形成
し、(c)においてはボルト孔の上下半に、それぞれ水
平方向及び鉛直方向の凹凸を形成することによって、そ
の方向に応じた軸方向及び回転方向の応力を分担させて
いる。
【0058】また、(d)においては、ボルト孔と同心
状の凹凸を形成し、(e)においてはボルト孔で仕切ら
れる上部側を水平方向に沿って、下部側を垂直方向に沿
って凹凸を形成することによって、各方向の応力をそれ
ぞれ分担させている。
【0059】いずれの凹凸形状であっても、取付凹部の
凹凸に対応して形成されるもので、接合する部材間の応
力方向に適合して最も効果的に結合する凹凸方向を選択
できる。
【0060】さらに図16(a)〜(d)は、前記第五
実施形態に用いたグリッパプレート66の変形例を例示
するものであり、(a)は基本形状を示し、(b)は裏
面側凹凸形状を長円のトラックで連結したものを示し、
(c)は裏面側凹凸形状の直線部分を平面的に互いに嵌
合する形状に形成したものを示し、(d)はボルト挿通
孔周囲に放射状の凹凸を形成したものを示し、いずれに
おいても基本形状に比べて凹凸面積が増すので、さらに
強固な結合構造とすることが出来る。
【0061】
【発明の効果】本発明によれば、次の効果がある。 継手ブロックに形成された取付凹部とグリッパプレ
ートとの凹凸嵌合によって強固な結合が維持され、また
グリッパプレートにより軸力、せん断力ともに十分に応
力伝達がなされるため、十分な耐久性がある。 ボルト本数を削減できるため、接合時における作業
性が向上する。 連結箇所における部材の連続性が保たれるので、外
観もスマートとなる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一実施形態による円筒形鋼管柱の継
手部を示す分解斜視図である。
【図2】同継手部の断面図及び側面図である。
【図3】(a)〜(f)は同組付手順を示す断面図であ
る。
【図4】同組立状態における部分平断面図及び部分縦断
面図である。
【図5】同組立状態の変形例を示す部分平断面図及び部
分縦断面図である。
【図6】同組立状態の第二変形例を示す部分平断面図及
び部分縦断面図である。
【図7】同組立状態の第三変形例を示す部分縦断面図で
ある。
【図8】継手ブロックの変形例を示す斜視図である。
【図9】(a),(b)は本発明を角形鋼管柱に適用し
た第二実施形態を示す斜視図である。
【図10】同第二実施形態の変形例を示す斜視図であ
る。
【図11】(a)〜(d)は本発明を梁同士の接合に適
用した第三実施形態を示す斜視図である。
【図12】(a)〜(d)は同第四実施形態を示す斜視
図である。
【図13】同第五実施形態を示す斜視図である。
【図14】(a)〜(d)はグリッパプレートの各種形
状例を示す斜視図及び正面図、断面図及び背面図であ
る。
【図15】(a)〜(e)は同グリッパプレートの変形
例を示す斜視図及び正面図、断面図及び背面図である。
【図16】第五実施形態に用いるグリッパプレートの変
形例を示す斜視図及び正面図、断面図及び背面図であ
る。
【符号の説明】
10 円筒鋼管柱 12,42,52,120 継手ブロック 14,44,64,124 取付凹部 14a,54 ボルト挿通孔 14b,62 凹凸 16 グリッパプレート 16a ねじ孔 16c,66a ボルト挿通孔 18,22,58 ボルト 20,60 ナット 40 角形鋼管柱 50 梁

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 部材の接合面にそれぞれ溶接によって固
    定される一対の継手ブロックと、両継手ブロックを接合
    した状態で両者間を接合する複数のグリッパプレートと
    を備え、 両継手ブロックの外周には半円状をなし、かつ両継手ブ
    ロック同士を接合した状態で円状となる複数の取付凹部
    が形成され、 各取付凹部の内奥部には半円状のボルト挿通孔及びボル
    ト挿通孔の周囲に連結用の凹凸が形成され、 各グリッパプレートは、前記継手ブロックを接合した状
    態で両取付凹部によって形成される円状の溝内に嵌合さ
    れるボタン状をなし、かつ中心にボルト挿通孔を形成
    し、さらに前記取付凹部との接触側端面には前記凹凸に
    噛合する凹凸が形成され、 前記グリッパプレートを溝内に嵌合した状態で前記ボル
    ト挿通孔に挿通されたボルトを締結することで、グリッ
    パプレートを両継手ブロックに跨って固定すると同時
    に、グリッパプレートを介して両継手ブロック間を剛結
    合するものであることを特徴とする継手構造。
  2. 【請求項2】 前記継手ブロックは、円筒形鋼管柱の上
    下端部に固定されるべく円筒形に形成されていることを
    特徴とする請求項1記載の継手構造。
  3. 【請求項3】 前記継手ブロックは、角形鋼管柱の上下
    端部に固定されるべく角形に形成されていることを特徴
    とする請求項1記載の継手構造。
  4. 【請求項4】 前記継手ブロックは、H型鋼からなる梁
    の両端に固定されるべくその外形に応じた矩形状に形成
    されていることを特徴とする請求項1記載の継手構造。
  5. 【請求項5】 前記継手ブロックは、函体セグメントの
    外周端部に固定されるべくその外周に応じた形状に形成
    されていることを特徴とする請求項1に記載の継手構
    造。
  6. 【請求項6】 前記継手ブロック及びグリッパプレート
    に形成された凹凸は、それぞれのボルト挿通孔と同心状
    であって、前記グリッパプレート側のボルト挿通孔をね
    じ孔とし、予め継手ブロックの各取付凹部内に突出状態
    に固定されたボルトにグリッパプレートを回動しつつね
    じ込むようにしたことを特徴とする請求項1〜5記載の
    継手構造。
  7. 【請求項7】 グリッパプレートのボルト挿通孔はスト
    レート孔であり、グリッパプレートを取付凹部に装着し
    た後、グリッパプレートの外面側からナットを締付けて
    取付凹部側に固着するものであることを特徴とする請求
    項1〜5いずれか記載の継手構造。
  8. 【請求項8】 両継手ブロックに形成される取付凹部が
    両者の接合状態で長孔状となる溝形状をなし、かつその
    両側円弧中心位置にボルト挿通孔を形成する一方、前記
    取付凹部に嵌合されるグリッパプレートを前記長孔に応
    じた長円形状とし、その両側円弧中心位置にボルト挿通
    孔を形成したことを特徴とする請求項1〜5いずれか記
    載の継手構造。
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Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
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