JPH11343578A - 無電解スズ及びスズ−鉛合金メッキ浴 - Google Patents

無電解スズ及びスズ−鉛合金メッキ浴

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JPH11343578A
JPH11343578A JP16921498A JP16921498A JPH11343578A JP H11343578 A JPH11343578 A JP H11343578A JP 16921498 A JP16921498 A JP 16921498A JP 16921498 A JP16921498 A JP 16921498A JP H11343578 A JPH11343578 A JP H11343578A
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JP
Japan
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thiourea
acid
tin
bath
plating bath
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JP16921498A
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English (en)
Inventor
Tetsuji Nishikawa
哲治 西川
Kaoru Tanaka
薫 田中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishihara Chemical Co Ltd
Original Assignee
Ishihara Chemical Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 イミダゾリンベタインなどの特定含窒素化合
物を含有する無電解スズ又はスズ−鉛合金メッキ浴にお
いて、60〜70℃程度の高温条件下で浴寿命の延長を
図る。 【解決手段】 イミダゾリンベタイン、カルボキシベタ
イン、又はアルキルアミンオキシドの特定の含窒素化合
物の存在下において、無電解スズ又はスズ−鉛合金メッ
キ浴にチオ尿素と窒素原子などに置換基が結合して分子
容がチオ尿素より大きいチオ尿素誘導体とを併用し、或
はチオ尿素に替えてこのチオ尿素誘導体を単用するの
で、メッキ浴の高温経時安定性が向上して浴寿命を延長
できるとともに、メッキ皮膜の微視的外観なども改善さ
れる。また、上記特定の含窒素化合物の作用で、接合部
へのメッキ液の浸透などの悪影響も低減できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は無電解スズ及びスズ
−鉛合金メッキ浴に関し、特定のイミダゾリンベタイ
ン、カルボキシベタインなどの添加剤の存在下におい
て、浴の高温経時安定性が向上し、もって浴寿命を顕著
に延長できるものを提供する。
【0002】
【従来の技術】本出願人は、特開平5−186878号
公報で、2価のスズ塩及び/又は鉛塩と、有機スルホン
酸、鉱酸又は脂肪族カルボン酸などの酸と、チオ尿素
と、次亜リン酸又はその塩とを基本組成とする無電解ス
ズ、或はスズ−鉛合金メッキ浴に、イミダゾリンベタイ
ン、カルボキシベタイン及びアルキルアミンオキシドよ
り成る含窒素化合物の少なくとも一種を添加して、析出
の安定、外観の向上、メッキ皮膜の密着性や緻密性の改
善などを達成するとともに、TAB用のフィルムキャリ
アなどにおいて、絶縁樹脂シートと銅パターンの接合部
へのメッキ液の浸透、或は当該絶縁部での残存イオンに
よる悪影響を夫々低減する無電解スズ及びスズ−鉛合金
メッキ浴を開示した。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】無電解スズ又はスズ−
鉛合金メッキにおいては、析出速度を高く保持して生産
性を向上する見地から、60〜70℃の浴温で、200
〜300時間程度に亘って連続加熱運転するのが一般的
である。このような厳しい条件下では、上記従来技術の
ように次亜リン酸又はその塩などの還元剤をメッキ浴に
含有しても、第一スズ塩の酸化を長時間抑制することは
容易でなく、浴寿命が短くなり易い。また、浴寿命が短
くなると、皮膜外観の安定性が低下し、複雑な形状の被
メッキ物に均一なメッキを施すことが容易でなくなる。
【0004】本発明は、メッキ皮膜の密着性や緻密性な
どの向上を図り、且つ、TAB用のフィルムキャリアな
どの接合部へのメッキ液の浸透や残存イオンによる悪影
響を夫々防止する見地から、上記イミダゾリンベタイ
ン、カルボキシベタインなどの特定の含窒素化合物を含
有する無電解スズ又はスズ−鉛合金メッキ浴において、
60〜70℃、或はそれ以上の浴温下でも浴寿命を長時
間持続できる高温経時安定性に優れた浴を新規に開発す
ることを技術的課題とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前記従来
技術に示した含窒素化合物を含有する無電解スズ、又は
スズ−鉛合金メッキ浴において、主にスズや鉛と被メッ
キ金属との間で酸化還元電位の逆転を引き起こす役目を
担うチオ尿素に着目し、1,3−ジメチルチオ尿素、ト
リメチルチオ尿素などのような分子容がチオ尿素より大
きいチオ尿素誘導体をチオ尿素と併用すると、チオ尿素
を単独使用するよりも、高温メッキ浴の寿命が顕著に延
びるという、チオ尿素類の分子容とその含有メッキ浴の
安定性との間の予測外の関係性を見い出した。さらに、
本発明者らは、チオ尿素と上記チオ尿素誘導体の併用メ
ッキ浴を鋭意研究した結果、上記浴寿命の延長への寄与
は、チオ尿素誘導体の含有率を様々に変化させた広い仕
様範囲で認められることから、チオ尿素を当該チオ尿素
誘導体で置き換えても有効な浴寿命の延長化が望めるこ
とを見い出し、本発明を完成した。
【0006】即ち、本発明1は、(A)第一スズ塩と、第
一スズ塩及び鉛塩の混合物とのいずれかよりなる可溶性
金属塩、(B)有機スルホン酸、脂肪族カルボン酸などの
有機酸、及び無機酸の少なくとも一種、(C)チオ尿素と
窒素原子或は硫黄原子の1個以上に置換基が結合した分
子容がチオ尿素より大きいチオ尿素誘導体との混合物、
(D)イミダゾリンベタイン、カルボキシベタイン及びア
ルキルアミンオキシドより成る含窒素化合物の少なくと
も一種を含有することを特徴とする無電解スズ及びスズ
−鉛合金メッキ浴である。
【0007】本発明2は、(A)第一スズ塩と、第一スズ
塩及び鉛塩の混合物とのいずれかよりなる可溶性金属
塩、(B)有機スルホン酸、脂肪族カルボン酸などの有機
酸、及び無機酸の少なくとも一種、(C)チオ尿素の窒素
原子或は硫黄原子の1個以上に置換基が結合した分子容
がチオ尿素より大きいチオ尿素誘導体、(D)イミダゾリ
ンベタイン、カルボキシベタイン及びアルキルアミンオ
キシドより成る含窒素化合物の少なくとも一種を含有す
ることを特徴とする無電解スズ及びスズ−鉛合金メッキ
浴である。
【0008】本発明3は、上記本発明1又は2のメッキ
浴に、さらに還元剤を含有することを特徴とするもので
ある。
【0009】
【発明の実施の形態】上記チオ尿素誘導体は、チオ尿素
のアミノ基における窒素原子、或はチオカルボニル基に
おける硫黄原子の1個以上に各種の置換基が結合し、且
つ、分子容(分子体積)がチオ尿素より大きい化合物を指
し、具体的には、1,3―ジメチルチオ尿素、トリメチ
ルチオ尿素、ジエチルチオ尿素(例えば、1,3―ジエチ
ル―2―チオ尿素)、N,N′―ジイソプロピルチオ尿
素、アリルチオ尿素、アセチルチオ尿素、エチレンチオ
尿素、1,3―ジフェニルチオ尿素、二酸化チオ尿素、
チオセミカルバジド、S−メチルイソチオ尿素硫酸塩、
トリブチルチオ尿素、塩酸ベンジルイソチオ尿素、1,
3−ジブチルチオ尿素、1−ナフチルチオ尿素、テトラ
メチルチオ尿素、1−フェニルチオ尿素、1−メチルチ
オ尿素等が挙げられる。
【0010】本発明1及び2において、上記チオ尿素誘
導体は夫々単用又は併用でき、例えば、本発明1では、
チオ尿素と1種類のチオ尿素誘導体を併用しても良い
し、チオ尿素と複数種のチオ尿素誘導体を併用しても差
し支えない。本発明1のメッキ浴に対するチオ尿素誘導
体及びチオ尿素の総濃度、或は本発明2のメッキ浴に対
するチオ尿素誘導体の総濃度は、基本的に任意で良い
が、一般に0.001〜300g/L、好ましくは0.0
1〜70g/Lである。
【0011】上記第一スズ塩又は第一スズ塩と鉛塩の混
合物としては、任意の可溶性の塩類を使用できるが、好
ましくは後述する有機スルホン酸との塩類である。ま
た、当該有機スルホン酸に金属又は金属酸化物を溶解し
て得られる錯塩(水溶性)も使用できる。当該金属塩とし
ての換算添加量は、一般に0.1〜200g/Lであ
り、好ましくは5〜80g/Lである。
【0012】本発明の無電解浴のベースを構成する酸と
しては、メッキ浴での反応が比較的穏やかで排水処理が
簡便なアルカンスルホン酸、アルカノールスルホン酸、
芳香族スルホン酸等の有機スルホン酸、或は、脂肪族カ
ルボン酸などの有機酸が好ましいが、塩酸、ホウフッ化
水素酸、硫酸(スズ−鉛合金メッキ浴では排除される)、
ケイフッ化水素酸、過塩素酸などの無機酸でも良い。上
記の酸は単用又は併用され、酸の添加量は一般に0.1
〜200g/Lであり、好ましくは20〜120g/L
である。
【0013】上記アルカンスルホン酸としては、化学式
n2n+1SO3H(例えば、n=1〜5、好ましくは1〜
3)で示されるものが使用でき、具体的には、メタンス
ルホン酸、エタンスルホン酸、1―プロパンスルホン
酸、2―プロパンスルホン酸、1―ブタンスルホン酸、
2―ブタンスルホン酸、ペンタンスルホン酸などの外、
ヘキサンスルホン酸、デカンスルホン酸、ドデカンスル
ホン酸などが挙げられる。
【0014】上記アルカノールスルホン酸としては、化
学式Cm2m+1-CH(OH)-Cp2p-SO3H(例えば、m
=0〜2、p=1〜3)で示されるものが使用でき、具体的
には、2―ヒドロキシエタン―1―スルホン酸、2―ヒ
ドロキシプロパン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシブ
タン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシペンタン―1―
スルホン酸などの外、1―ヒドロキシプロパン―2―ス
ルホン酸、3―ヒドロキシプロパン―1―スルホン酸、
4―ヒドロキシブタン―1―スルホン酸、2―ヒドロキ
シヘキサン―1―スルホン酸、2―ヒドロキシデカン―
1―スルホン酸、2―ヒドロキシドデカン―1―スルホ
ン酸などが挙げられる。
【0015】上記芳香族スルホン酸としては、基本的に
はベンゼンスルホン酸、アルキルベンゼンスルホン酸、
フェノールスルホン酸、ナフタレンスルホン酸、アルキ
ルナフタレンスルホン酸、ナフトールスルホン酸などで
あって、具体的には、1−ナフタレンスルホン酸、2―
ナフタレンスルホン酸、トルエンスルホン酸、キシレン
スルホン酸、p―フェノールスルホン酸、クレゾールス
ルホン酸、スルホサリチル酸、ニトロベンゼンスルホン
酸、スルホ安息香酸、ジフェニルアミン―4―スルホン
酸、ナフトールジスルホン酸、ジヒドロキシナフフタレ
ンスルホン酸などが挙げられる。
【0016】上記脂肪族カルボン酸としては、一般に、
炭素数1〜6のカルボン酸が使用できる。具体的には、
酢酸、プロピオン酸、酪酸、クエン酸、酒石酸、グルコ
ン酸、トリフルオロ酢酸、スルホコハク酸などが挙げら
れる。
【0017】本発明1又は2の含窒素化合物は、イミダ
ゾリンベタイン、カルボキシベタイン及びアルキルアミ
ンオキシドであり、本発明1〜2ではこれらの化合物を
単用又は併用でき、メッキ浴に対する総濃度は一般に
0.01〜60g/L、好ましくは0.1〜20g/Lで
ある。
【0018】上記イミダゾリンベタインは次式(a)で表
される化合物である。
【化1】 (式(a)中、R1はC120アルキル、R2は(CH2)k
H、(CH2)mOCH2COOM、R3はC125アルキ
ル、(CH2)nCOOM、(CH2)nSO3M、CH(OH)
CH2SO3Mを表し、k、m、nは1〜4の整数を夫々
表し、Mは水素、アルカリ金属、アンモニウムを表し、
Xはハロゲン、OH、C1〜6アルカンスルホネートを表
す)
【0019】上記イミダゾリンベタインの具体例として
は下記の化合物などが挙げられる。 (1)2−ウンデシル−1−カルボキシメチル−1−ヒド
ロキシエチルイミダゾリウムベタイン (2)2−オクチル−1−カルボキシメチル−1−カルボ
キシメチルオキシエチルイミダゾリウムベタイン (3)2−オレイル−1−カルボキシメチル−1−ヒドロ
キシエチルイミダゾリウムベタイン (4)2−ミリスチル−1−カルボキシエチル−1−ヒド
ロキシエチルイミダゾリウムベタイン (5)2−セチル−1−スルホプロピル−1−カルボキシ
メチルオキシメチルイミダゾリウムベタイン
【0020】上記カルボキシベタインは次式(b)で表さ
れる化合物である。
【化2】 (式(b)中、R1はC125アルキル又はRCONHR
a、RaはC13アルキレンを表し、R2及びR3は同一
又は異なっても良く、C16アルキル、又はC16ヒド
ロキシルアルキルを表す)
【0021】上記カルボキシベタインの具体例としては
下記の化合物などが挙げられる。 (1)N−ステアリル−N,N−ジメチル−N−カルボキシ
メチルベタイン (2)N−オレイル−N,N−ジメチル−N−カルボキシメ
チルベタイン (3)N−デシル−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチ
ルベタイン (4)N−ラウリル−N,N−ジメチル−N−カルボキシメ
チルベタイン (5)N−ヤシ油脂肪酸アミドプロピル−N,N−ジメチル
アミノ酢酸ベタイン
【0022】上記アルキルアミンオキシドは次式(c)で
表される化合物である。
【化3】 (式(c)中、R1はC125アルキル又はRCONHR
a、RaはC13アルキレンを表し、R2及びR3は同一
又は異なっても良く、C16アルキル、又はC16ヒド
ロキシルアルキルを表す)
【0023】上記アルキルアミンオキシドの具体例とし
ては、下記の化合物などが挙げられる。 (1)ラウリルジメチルアミンオキシド (2)やし油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンオキシ
ド (3)ラウリルジ(ヒドロキシエチル)アミンオキシド (4)ステアリルジプロピルアミンオキシド (5)ステアロイルアミドプロピルジエチルアミンオキシ
ド (6)セチルジメチルアミンオキシド
【0024】本発明3の上記還元剤は、前記金属塩の還
元用、及びその析出速度や析出合金比率の調整用などに
添加され、次亜リン酸化合物、アミンボラン類、水素化
ホウ素化合物、ヒドラジン誘導体などを単用又は併用す
るのが好ましい。当該次亜リン酸化合物としては、次亜
リン酸、そのアンモニウム、リチウム、ナトリウム、カ
リウム、カルシウム等の塩が挙げられる。当該アミンボ
ラン類としては、ジメチルアミンボラン、トリメチルア
ミンボラン、イソプロピルアミンボラン、モルホリンボ
ランなどが挙げられる。当該水素化ホウ素化合物として
は水素化ホウ素ナトリウムなどが挙げられる。当該ヒド
ラジン誘導体としては、ヒドラジン水和物、メチルヒド
ラジン、フェニルヒドラジンなどが挙げられる。上記還
元剤の添加量は一般に5〜200g/Lが好ましく、さ
らに好ましくは30〜150g/Lである。5g/Lよ
り少ないと析出速度が遅くなり、200g/Lより多く
なるとメッキ皮膜のハンダ付け性などが低下する。
【0025】本発明の無電解メッキ浴には上述の成分以
外に、界面活性剤、キレート剤、酸化防止剤、pH調整
剤、平滑剤、光沢剤、半光沢剤などの無電解浴に通常使
用される添加剤を必要に応じて混合できることは言うま
でもない。
【0026】上記界面活性剤は、メッキ皮膜の緻密性、
密着性、平滑性などを向上するために添加され、ノニオ
ン系界面活性剤、アニオン系界面活性剤、カチオン系界
面活性剤、或は両性界面活性剤を単用又は併用すること
ができる。その添加量は一般に0.01〜100g/
L、好ましくは0.1〜50g/L、より好ましくは1
〜20g/Lである。
【0027】当該ノニオン系界面活性剤の具体例として
は、C1〜C20アルカノール、フェノール、ナフトー
ル、ビスフェノール類、C1〜C25アルキルフェノー
ル、アリールアルキルフェノール、C1〜C25アルキル
ナフトール、C1〜C25アルコキシル化リン酸(塩)、ソ
ルビタンエステル、ポリアルキレングリコール、C1
22脂肪族アミン、C1〜C22脂肪族アミドなどにエチ
レンオキシド(EO)及び/又はプロピレンオキシド(P
O)を2〜300モル付加縮合させたものや、C1〜C25
アルコキシル化リン酸(塩)などが挙げられる。
【0028】エチレンオキシド(EO)及び/又はプロピ
レンオキシド(PO)を付加縮合させるC1〜C20アルカ
ノールとしては、n−ブタノール、t−ブタノール、n
−ヘキサノール、オクタノール、デカノール、ラウリル
アルコール、ミリスチルアルコール、ステアリルアルコ
ール、エイコサノール、セチルアルコール、オレイルア
ルコール、ドコサノールなどが挙げられる。同じくビス
フェノール類としては、ビスフェノールA、ビスフェノ
ールB、ビスフェノールFなどが挙げられる。C1〜C
25アルキルフェノールとしては、モノ、ジ、若しくはト
リアルキル置換フェノール、例えば、p−メチルフェノ
ール、p−ブチルフェノール、p−イソオクチルフェノ
ール、p−ノニルフェノール、p−ヘキシルフェノー
ル、2,4−ジブチルフェノール、2,4,6−トリブチ
ルフェノール、ジノニルフェノール、p−ラウリルフェ
ノール、p−ステアリルフェノールなどが挙げられる。
アリールアルキルフェノールとしては、2−フェニルイ
ソプロピルフェノール、クミルフェノール、(モノ、ジ又
はトリ)スチレン化フェノール、(モノ、ジ又はトリ)ベン
ジルフェノールなどが挙げられる。C1〜C25アルキル
ナフトールのアルキル基としては、メチル、エチル、プ
ロピル、ブチル、ヘキシル、オクチル、デシル、ラウリ
ル、ステアリルなどが挙げられ、ナフタレン核の任意の
位置に1個、或は2個以上あっても良い。C1〜C25
ルコキシル化リン酸(塩)は、下記の一般式(d)で表され
るものである。
【0029】
【化4】 (式(d)中、Ra及びRbは同一又は異なるC1〜C25アル
キル、但し、一方がHであっても良い。MはH又はアルカ
リ金属を示す。)
【0030】ソルビタンエステルとしては、モノ、ジ又
はトリエステル化した1,4−、1,5−又は3,6−ソ
ルビタン、例えばソルビタンモノラウレート、ソルビタ
ンモノパルミテート、ソルビタンジステアレート、ソル
ビタンジオレエート、ソルビタン混合脂肪酸エステルな
どが挙げられる。C1〜C22脂肪族アミンとしては、プ
ロピルアミン、ブチルアミン、ヘキシルアミン、オクチ
ルアミン、デシルアミン、ラウリルアミン、ミリスチル
アミン、ステアリルアミン、オレイルアミン、牛脂アミ
ン、エチレンジアミン、プロピレンジアミンなどの飽和
及び不飽和脂肪酸アミンなどが挙げられる。C1〜C22
脂肪族アミドとしては、プロピオン酸、酪酸、カプリル
酸、カプリン酸、ラウリン酸、ミリスチン酸、パルミチ
ン酸、ステアリン酸、オレイン酸、ベヘン酸、ヤシ油脂
肪酸、牛脂脂肪酸などのアミドが挙げられる。
【0031】上記カチオン系界面活性剤としては、下記
の一般式(e)で表される第4級アンモニウム塩
【0032】
【化5】 (式(e)中、Xはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C5アル
カンスルホン酸又は硫酸、R1、R2、R3及びR4は同一
又は異なるC1〜C20アルキル、アリール又はベンジル
を示す。)或は、下記の一般式(f)で表されるピリジニウ
ム塩などが挙げられる。
【0033】
【化6】 (式(f)中、Xはハロゲン、ヒドロキシ、C1〜C5アル
カンスルホン酸又は硫酸、R5はC1〜C20アルキル、R
6はH又はC1〜C10アルキルを示す。)
【0034】塩の形態のカチオン系界面活性剤の例とし
ては、ラウリルトリメチルアンモニウム塩、ステアリル
トリメチルアンモニウム塩、ラウリルジメチルエチルア
ンモニウム塩、ステアリルジメチルエチルアンモニウム
塩、ジメチルベンジルラウリルアンモニウム塩、セチル
ジメチルベンジルアンモニウム塩、ステアリルジメチル
ベンジルアンモニウム塩、トリメチルベンジルアンモニ
ウム塩、トリエチルベンジルアンモニウム塩、ジメチル
ジフェニルアンモニウム塩、ベンジルジメチルフェニル
アンモニウム塩、セチルピリジニウム塩、ラウリルピリ
ジニウム塩、ステアリルアミンアセテート、ラウリルア
ミンアセテートなどが挙げられる。
【0035】上記アニオン系界面活性剤としては、アル
キル硫酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルエーテル硫
酸塩、ポリオキシアルキレンアルキルフェニルエーテル
硫酸塩、アルキルベンゼンスルホン酸塩、(モノ、ジ、ト
リ)アルキルナフタレンスルホン酸塩などが挙げられ
る。アルキル硫酸塩としては、ラウリル硫酸ナトリウ
ム、オレイル硫酸ナトリウムなどが挙げられる。ポリオ
キシアルキレンアルキルエーテル硫酸塩としては、ポリ
オキシエチレン(EO12)ノニルエーテル硫酸ナトリウ
ム、ポリオキシエチレン(EO15)ラウリルエーテル硫
酸ナトリウムなどが挙げられる。ポリオキシアルキレン
アルキルフェニルエーテル硫酸塩としては、ポリオキシ
エチレン(EO15)ノニルフェニルエーテル硫酸塩など
が挙げられる。アルキルベンゼンスルホン酸塩として
は、ラウリルベンゼンスルホン酸ナトリウムなどが挙げ
られる。また、(モノ、ジ、トリ)アルキルナフタレンスル
ホン酸塩としては、ジブチルナフタレンスルホン酸ナト
リウムなどが挙げられる。
【0036】上記両性界面活性剤としては、スルホベタ
イン、アミノカルボン酸などが挙げられる。また、エチ
レンオキシド及び/又はプロピレンオキシドとアルキル
アミン又はジアミンとの縮合生成物の硫酸化或はスルホ
ン酸化付加物も使用できる。当該スルホベタインとして
は、ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアンモニウム
−2−ヒドロキシプロパンスルホン酸、N−ココイルメ
チルタウリンナトリウム、N−パルミトイルメチルタウ
リンナトリウムなどが挙げられる。アミノカルボン酸と
しては、ジオクチルアミノエチルグリシン、N−ラウリ
ルアミノプロピオン酸、オクチルジ(アミノエチル)グリ
シンナトリウム塩などが挙げられる。硫酸化及びスルホ
ン酸化付加物としては、エトキシル化アルキルアミンの
硫酸付加物、スルホン酸化ラウリル酸誘導体ナトリウム
塩などが挙げられる。尚、本発明の上記含窒素化合物
は、通常、当該両性界面活性剤としての機能をも期待で
きる。
【0037】上記キレート剤は、基本的には上記チオ尿
素やその誘導体と同様に、被メッキ面の銅、銅合金など
に配位して錯イオンを形成するもので、下記の(1)〜(2)
の化合物などを単用又は併用するのが好ましい。 (1)エチレンジアミン四酢酸(EDTA)、エチレンジア
ミン四酢酸二ナトリウム塩(EDTA・2Na)、ヒドロ
キシエチルエチレンジアミン三酢酸(HEDTA)、ジエ
チレントリアミン五酢酸(DTPA)、トリエチレンテト
ラミン六酢酸(TTHA)、エチレンジアミンテトラプロ
ピオン酸、エチレンジアミンテトラメチレンリン酸、ジ
エチレントリアミンペンタメチレンリン酸など。 (2)ニトリロ三酢酸(NTA)、イミノジ酢酸(IDA)、
イミノジプロピオン酸(IDP)、アミノトリメチレンリ
ン酸、アミノトリメチレンリン酸五ナトリウム塩、モノ
エタノールアミン、ジエタノールアミン、トリエタノー
ルアミン、モノプロパノールアミン、ジプロパノールア
ミン、トリプロパノールアミン、ベンジルアミン、2―
ナフチルアミン、イソブチルアミン、イソアミルアミ
ン、メチレンジアミン、エチレンジアミン、テトラメチ
レンジアミン、ペンタメチレンジアミン、ヘキサメチレ
ンジアミン、ジエチレントリアミン、テトラエチレンペ
ンタミン、ペンタエチレンヘキサミン、ヘキサエチレン
ヘプタミン、シンナミルアミン、p―メトキシシンナミ
ルアミンなど。上記キレート剤の添加量は、前記チオ尿
素及びその誘導体と合わせて、一般に5〜300g/L
であり、好ましくは50〜200g/Lである。
【0038】上記酸化防止剤は第一スズ塩の酸化を防止
するためのもので、ヒドロキノン、カテコール、ピロガ
ロール、レゾルシン、フェノールスルホン酸、ナフトー
ルスルホン酸、アスコルビン酸などが挙げられる。
【0039】上記メッキ浴の条件としては、浴温は45
〜90℃であるが、析出速度を増す見地からは50〜7
5℃が好ましく、より好ましくは60〜70℃である。
【0040】
【発明の効果】(1)無電解スズ又はスズ−鉛合金メッキ
浴では、前述したように、生産性の見地から浴を60〜
70℃程度の高温で200〜300時間に亘り連続加熱
運転するのが一般的である。このような状況下にあっ
て、本発明1では、チオ尿素に加えて、分子容がチオ尿
素より大きなチオ尿素誘導体を併用するため、後述の試
験例にも示すように、少なくとも200時間経過時点で
も浴の分解や色変などが起こらずにきわめて安定であ
り、無電解メッキ浴としての実用レベルを有効に具備す
ることが判る。この場合、浴の安定性への寄与において
は、窒素原子或は硫黄原子への置換基の結合により分子
容がチオ尿素より増大するという条件を満たす限り、チ
オ尿素誘導体の種類は特には問わない。即ち、イミダゾ
リンベタイン、カルボキシベタインなどの特定含窒素化
合物が存在する環境下では、チオ尿素類の分子容とその
含有メッキ浴の安定性との間には予測外の関係が成立し
ており、チオ尿素を単独使用するよりもチオ尿素及びチ
オ尿素誘導体を併用する方がスズ又はスズ−鉛合金無電
解メッキ浴の高温経時安定性が増大し、浴寿命が顕著に
延長するのである。
【0041】(2)チオ尿素と上記チオ尿素誘導体を併用
した本発明1の無電解メッキ浴において、チオ尿素誘導
体の含有率を様々に変化させた場合には、後述の試験例
に示すように、チオ尿素誘導体の少量含有領域でも浴寿
命の延長化効果が明確に見られる。チオ尿素に替えてチ
オ尿素誘導体を単独使用する本発明2はこの点に着目し
つつ、この核心の構成部分(特に、チオ尿素類における分
子容の要件)をさらに有効に拡張したものである。即
ち、イミダゾリンベタイン、カルボキシベタインなどの
特定含窒素化合物の存在下では、チオ尿素を単用するよ
りも、分子容がチオ尿素より大きいチオ尿素誘導体を単
用する方がスズ又はスズ−鉛合金無電解メッキ浴の高温
経時安定性が増大し、浴寿命が有効に延長するのであ
る。
【0042】(3)本発明1及び2では、上述のように、
イミダゾリンベタイン、カルボキシベタイン、或はアル
キルアミンオキシドよりなる特定含窒素化合物を無電解
メッキ浴に添加するため、上記(1)又は(2)の効果に加え
て、メッキ皮膜の密着性や緻密性などを向上できるとと
もに、TAB用のフィルムキャリアなどの接合部へのメ
ッキ液の浸透や残存イオンによる悪影響を夫々低減でき
る。尚、後述の試験例に示すように、チオ尿素誘導体を
併用、或は単用する場合の作用は、当該特定含窒素化合
物の存在下で有効に発揮される。
【0043】(4)本発明3では、還元剤を無電解メッキ
浴に含有するので、メッキ皮膜の析出速度が向上し、メ
ッキ浴の寿命もさらなる延長促進が期待できる。
【0044】
【実施例】以下、無電解スズ及びスズ−鉛合金メッキ浴
の実施例を順次説明するとともに、これらのメッキ浴を
用いた各種試験例を併記する。尚、本発明は下記の実施
例に拘束されるものではなく、本発明の技術的思想の範
囲内で任意の変形をなし得ることは勿論である。
【0045】先ず、チオ尿素と分子容がチオ尿素より大
きいチオ尿素誘導体を併用したスズ及びスズ−鉛合金メ
ッキ浴の実施例1〜7及び比較例1〜3を列記し、各実
施例1〜7及び比較例1〜3の高温経時安定性やメッキ
外観などを試験した。この場合、実施例1〜7における
チオ尿素とチオ尿素誘導体の含有率は、混合操作の容易
性から重量比を採用し、夫々1:1の等量とした。次い
で、これらの一連の併用実施例の中から実施例1を代表
メッキ浴として抽出し、当該メッキ浴を基本にしてチオ
尿素とチオ尿素誘導体の含有率を様々に変化させ、浴の
高温経時安定性などがどのように変動するかを試験し
た。また、本発明の無電解スズ及びスズ−鉛合金メッキ
浴では、イミダゾリンベタイン、カルボキシベタイン、
或はアルキルアミンオキシドの含窒素化合物の役割を明
確にするため、チオ尿素とチオ尿素誘導体を併用しなが
らも、この含窒素化合物を省略したメッキ浴を比較例3
として用意し、同メッキ浴についても上記試験を行っ
た。
【0046】《実施例1》下記の組成で無電解スズメッ
キ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 :100g/L ・1,3−ジメチルチオ尿素 :100g/L ・次亜リン酸 : 25g/L ・N−ラウリル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 10g/L
【0047】《実施例2》下記の組成で無電解スズメッ
キ浴を建浴した。 ・エタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 20g/L ・エタンスルホン酸 :120g/L ・チオ尿素 :110g/L ・1,3−ジフェニルチオ尿素 :110g/L ・次亜リン酸ナトリウム : 55g/L ・N−ラウリル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 10g/L
【0048】《実施例3》下記の組成で無電解スズメッ
キ浴を建浴した。 ・p−フェノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 15g/L ・p−フェノールスルホン酸 : 80g/L ・チオ尿素 :120g/L ・トリメチルチオ尿素 :120g/L ・N−ステアリル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 15g/L ・カテコール : 5g/L
【0049】《実施例4》下記の組成で無電解スズメッ
キ浴を建浴した。 ・p−フェノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 15g/L ・1−ブタンスルホン酸 : 65g/L ・チオ尿素 :110g/L ・1−アリル−2−チオ尿素 :110g/L ・次亜リン酸カリウム : 50g/L ・N−オレイル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 10g/L
【0050】《実施例5》下記の組成で無電解スズメッ
キ浴を建浴した。 ・2−ヒドロキシプロパン −1−スルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・スルホ安息香酸 : 75g/L ・チオ尿素 :100g/L ・エチレンチオ尿素 :100g/L ・次亜リン酸 : 80g/L ・ヤシ油脂肪酸アミドプロピルジメチルアミンオキシド : 6g/L
【0051】《実施例6》下記の組成で無電解スズ−鉛
合金メッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) : 10g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 :100g/L ・1,3−ジメチルチオ尿素 :100g/L ・次亜リン酸 : 25g/L ・ラウリルジメチルアミンオキシド : 10g/L
【0052】《実施例7》下記の組成で無電解スズ−鉛
合金メッキ浴を建浴した。 ・p−フェノールスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 20g/L ・1−ヒドロキシプロパン −2−スルホン酸鉛(Pb2+として) : 15g/L ・トルエンスルホン酸 :120g/L ・チオ尿素 :110g/L ・1,3−ジフェニルチオ尿素 :110g/L ・2−オクチル−1−カルボキシメチル−1−カルボキシメチル −オキシエチルイミダゾリウムベタイン : 10g/L ・ヒドロキノン : 5g/L
【0053】《比較例1》前記実施例1を基本としなが
ら、チオ尿素のみを含有し、チオ尿素誘導体を省略した
ものを比較例1として、下記の組成で無電解スズメッキ
浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 :200g/L ・次亜リン酸 : 25g/L ・N−ラウリル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 10g/L
【0054】《比較例2》前記実施例6を基本としなが
ら、チオ尿素のみを含有し、チオ尿素誘導体を省略した
ものを比較例2として、下記の組成により無電解スズ−
鉛合金メッキ浴を建浴した。 ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・メタンスルホン酸鉛(Pb2+として) : 10g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 :200g/L ・次亜リン酸 : 25g/L ・ラウリルジメチルアミンオキシド : 10g/L
【0055】《比較例3》前記実施例1を基本としなが
ら、チオ尿素とチオ尿素誘導体を併用し、且つ、N−ラ
ウリル−N,N−ジメチル−N−カルボキシメチルベタ
インに替えて通常のノニオン系界面活性剤を含有したも
のを比較例3として、下記の組成で無電解スズメッキ浴
を建浴した。 ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 :100g/L ・1,3−ジメチルチオ尿素 :100g/L ・次亜リン酸 : 25g/L ・ビスフェノールAポリエトキシレート(EO12) : 10g/L
【0056】《チオ尿素とチオ尿素誘導体の併用による
試験例》そこで、前記実施例1〜7、並びに比較例1〜
2の各スズ又はスズ−鉛合金メッキ液を1Lビーカーに
収容し、これを60℃と70℃の2種類の条件で恒温設
定したウォーターバスに入れて夫々250時間に亘って
高温保持して、加熱条件下におけるメッキ液の経時変化
を所定時間経過ごとに観測し、メッキ液の劣化(分解)状
態の度合を評価した。但し、劣化状態はメッキ液の変色
(例えば、オレンジ、緑、青或は黒色などへの変色)、液
の濁り(例えば、白濁)、或は液相の分離などの各種現象
の有無を目安とした。
【0057】また、上記各メッキ液に所定時間経過ごと
にVLP(電解銅箔の一種)でパターン形成したTABの
フィルムキャリヤの試験片を10分間浸漬し、無電解ス
ズ又はスズ−鉛合金メッキを施し(即ち、無電解メッキの
現場操作と同様に、同一メッキ液でメッキ付けを複数回
繰り返し)、TABに形成されたメッキ皮膜の微視的外
観を電子顕微鏡で観察、評価した。
【0058】但し、実用レベルの無電解メッキ浴は、浴
の高温経時安定性とメッキ皮膜の外観水準の両要件を良
好に満たすことが必要であるため、この二つの要件を合
わせて評価することにした。その総合評価基準は次の通
りである。 ○:メッキ浴に上記劣化現象が見られず、析出皮膜粒子
にもピンホール、無メッキ部分などの微視的な外観異常
が認められなかった。 ◇:メッキ浴に劣化現象は見られないが、析出皮膜粒子
にはピンホールなどが若干認められた。 △:メッキ浴が薄く白濁するなどの予備的な分離現象が
少し見られたが、析出皮膜粒子にはピンホール、無メッ
キ部分などの微視的な外観異常は認められなかった。 ×:メッキ浴に変色、濁り、液相分離などの劣化現象が
見られるとともに、析出皮膜粒子もピンホール、無メッ
キ部分などの微視的な外観異常が認められた。
【0059】図1はその結果を示す。但し、実施例1〜
7では、60℃の試験結果は、より高温の70℃の場合
と同様だったので省略した。この試験結果によると、チ
オ尿素と分子容がチオ尿素より大きいチオ尿素誘導体を
併用した実施例1〜7では、実施例3と7を除いて全て
○の評価であった。次亜リン酸類などの還元剤を含ま
ず、酸化防止剤を含む実施例3と7は、200時間まで
は全て○の評価であり、250時間経過時点では◇の評
価であったが、メッキ浴の実用レベルに問題はなかっ
た。これに対し、チオ尿素を単独使用した比較例1〜2
は60℃では150時間以上になると全て×であり、よ
り高温で浴が不安定になリ易い70℃では100時間以
上になると全て×であった。従って、70℃の高温に2
50時間に亘り連続保持しても、各実施例1〜7の無電
解スズ又はスズ−鉛合金メッキ浴は劣化せずに安定であ
り、高温経時安定性にきわめて優れていた。
【0060】一方、チオ尿素とチオ尿素誘導体を併用
し、且つ、イミダゾリンベタインなどの特定の含窒素化
合物を欠いた比較例3では、70℃の高温下でも250
時間経過時点までメッキ皮膜の微視的外観は良好であっ
たが、メッキ浴の安定性に関して、60℃では200時
間以上で、また、より高温の70℃では150時間以上
で薄く白濁するなどの予備的な分離現象が少し認めら
れ、メッキ浴として必要最低限の実用レベルに少し問題
が残った(換言すると、150時間又は200時間以上で
総合評価は△に低下した)。以上の試験結果によると、
特定の無電解メッキ浴の環境においては、チオ尿素類の
分子容とその含有メッキ浴の安定性との間には予測外の
関係が成立しており、このために、チオ尿素誘導体の併
用浴はチオ尿素の単用浴に比べて、メッキ浴の寿命を有
効に延長でき、加熱状態で連続操業するのに適した無電
解メッキ浴としての実用性を満たすことができるのであ
る。これを逆言すると、無電解スズ又はスズ−鉛合金メ
ッキ浴にチオ尿素とチオ尿素誘導体を併用する場合に
は、イミダゾリンベタインなどの特定含窒素化合物が存
在することが、高温経時安定性とメッキ皮膜の微視的外
観の両方を良好に保持するための必要条件になるのであ
る。
【0061】そこで、実施例1〜7の中から実施例1を
代表のスズメッキ浴として抽出し、下記の実施例8〜1
2に示すように、分子容がチオ尿素より大きいチオ尿素
誘導体の当該メッキ浴における含有率を様々に変化させ
て、各メッキ浴の高温経時安定性、或はメッキ皮膜の微
視的外観がどのように変動するかを観察した。
【0062】《実施例8》下記の組成で無電解スズメッ
キ浴を建浴した。 (チオ尿素:チオ尿素誘導体=10:90(重量比)の例) ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 : 20g/L ・1,3−ジメチルチオ尿素 :180g/L ・次亜リン酸 : 25g/L ・N−ラウリル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 10g/L
【0063】《実施例9》下記の組成で無電解スズメッ
キ浴を建浴した。 (チオ尿素:チオ尿素誘導体=30:70の例) ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 : 60g/L ・1,3−ジメチルチオ尿素 :140g/L ・次亜リン酸 : 25g/L ・N−ラウリル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 10g/L
【0064】《実施例10》下記の組成で無電解スズメ
ッキ浴を建浴した。 (チオ尿素:チオ尿素誘導体=50:50の例) ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 :100g/L ・1,3−ジメチルチオ尿素 :100g/L ・次亜リン酸 : 25g/L ・N−ラウリル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 10g/L
【0065】《実施例11》下記の組成で無電解スズメ
ッキ浴を建浴した。 (チオ尿素:チオ尿素誘導体=70:30の例) ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 :140g/L ・1,3−ジメチルチオ尿素 : 60g/L ・次亜リン酸 : 25g/L ・N−ラウリル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 10g/L
【0066】《実施例12》下記の組成で無電解スズメ
ッキ浴を建浴した。 (チオ尿素:チオ尿素誘導体=90:10の例) ・メタンスルホン酸第一スズ(Sn2+として) : 30g/L ・メタンスルホン酸 : 70g/L ・チオ尿素 :180g/L ・1,3−ジメチルチオ尿素 : 20g/L ・次亜リン酸 : 25g/L ・N−ラウリル−N,N−ジメチル −N−カルボキシメチルベタイン : 10g/L
【0067】《チオ尿素誘導体の含有率を変化させたメ
ッキ浴の試験例》前述したように、上記実施例8〜12
の各無電解スズメッキ浴を70℃で250時間に亘り高
温保持し、浴の高温経時安定性、及びメッキ皮膜の微視
的外観の度合を所定時間経過ごとに夫々観察し、評価し
た。但し、上記観察の方法、並びに総合評価基準は、前
記実施例1〜7の場合と同じである。また、メッキ付け
操作の方法も前記実施例1〜7と同様に、各メッキ浴で
所定時間経過ごとに複数回繰り返して実施した。
【0068】図2はその結果を示す。但し、参考例とし
て、チオ尿素:チオ尿素誘導体=100:0の前記比較
例1(スズ浴)を併記した。図2によると、実施例8〜1
0では全て総合評価は○であった。実施例11では15
0時間までの評価は○で、200時間以上の評価は◇に
変化した。実施例12では100時間までの評価は○、
150時間以上の評価は◇に変化した。ちなみに、比較
例1では、75時間まで評価は○、100時間以上の評
価は全て×であった。即ち、分子容がチオ尿素より大き
いチオ尿素誘導体を併用したメッキ浴では、チオ尿素誘
導体の含有率が増すほどメッキ浴の高温経時安定性及び
皮膜の微視的外観が良好な状態で長く持続し、浴寿命が
延びた。従って、イミダゾリンベタイン、カルボキシベ
タインなどの特定含窒素化合物の存在下で、チオ尿素と
チオ尿素誘導体を無電解スズ又はスズ−鉛合金メッキ浴
に併用する場合、チオ尿素の含有率は低減する方が良
く、逆にチオ尿素誘導体の含有率が増すほど浴寿命の延
長効果などの面で有効であり、当該誘導体の存在が重要
であることが確認できた。
【0069】そこで、上記試験結果を踏まえて、上記特
定含窒素化合物の存在下において、チオ尿素に替えて
(つまり、省略して)これより分子容が大きいチオ尿素誘
導体を無電解スズ又はスズ−鉛合金メッキ浴に単独使用
した場合の浴の挙動を調べることにした。即ち、下記に
示す無電解スズ及びスズ−鉛合金メッキ浴を用意し、前
記試験例と同様の方式により、各メッキ浴の高温経時安
定性などを試験した。
【0070】《実施例13》前記実施例1に示す組成の
スズ浴からチオ尿素100g/Lを省略し、他の組成及
び含有率をそのまま保持して、1,3−ジメチルチオ尿
素のみを単独使用した無電解スズメッキ浴を建浴した。
【0071】《実施例14》前記実施例2に示す組成の
スズ浴からチオ尿素110g/Lを省略し、他の組成及
び含有率をそのまま保持して、1,3−ジフェニルチオ
尿素のみを単独使用した無電解スズメッキ浴を建浴し
た。
【0072】《実施例15》前記実施例3に示す組成の
スズ浴からチオ尿素120g/Lを省略し、他の組成及
び含有率をそのまま保持して、トリメチルチオ尿素のみ
を単独使用した無電解スズメッキ浴を建浴した。
【0073】《実施例16》前記実施例4に示す組成の
スズ浴からチオ尿素110g/Lを省略し、他の組成及
び含有率をそのまま保持して、1−アリル−2−チオ尿
素のみを単独使用した無電解スズメッキ浴を建浴した。
【0074】《実施例17》前記実施例5に示す組成の
スズ浴からチオ尿素100g/Lを省略し、他の組成及
び含有率をそのまま保持して、エチレンチオ尿素のみを
単独使用した無電解スズメッキ浴を建浴した。
【0075】《実施例18》前記実施例6に示す組成の
スズ−鉛合金浴からチオ尿素100g/Lを省略し、他
の組成及び含有率をそのまま保持して、1,3−ジメチ
ルチオ尿素のみを単独使用した無電解スズ−鉛合金メッ
キ浴を建浴した。
【0076】《実施例19》前記実施例7に示す組成の
スズ−鉛合金浴からチオ尿素110g/Lを省略し、他
の組成及び含有率をそのまま保持して、1,3−ジフェ
ニルチオ尿素のみを単独使用した無電解スズ−鉛合金メ
ッキ浴を建浴した。
【0077】《比較例4》前記比較例1に示す組成のス
ズ浴において、チオ尿素の含有率を100g/Lに変
え、他の組成及び含有率をそのまま保持して、チオ尿素
のみを単独使用した無電解スズメッキ浴を建浴した。
【0078】《比較例5》前記比較例2に示す組成のス
ズ−鉛合金浴において、チオ尿素の含有率を100g/
Lに変え、他の組成及び含有率をそのまま保持して、チ
オ尿素のみを単独使用した無電解スズ−鉛合金メッキ浴
を建浴した。
【0079】《チオ尿素誘導体の単独使用による試験
例》上記各実施例13〜19及び比較例4〜5の各スズ
又はスズ−鉛合金メッキ液を1Lビーカーに収容し、こ
れを60℃と70℃の2種類の条件で夫々250時間に
亘り高温保持し、各メッキ浴の高温経時安定性、メッキ
皮膜の微視的外観の度合を観察、評価した。但し、上記
観察の方法、並びに総合評価基準は、前記実施例1〜7
の場合と同じであり、メッキ付け操作の方法も前記実施
例1〜7と同様に、各メッキ浴で所定時間経過ごとに複
数回繰り返して実施した。
【0080】図3はその結果を示す。実施例13〜19
では、60℃の試験結果は、より高温の70℃の場合と
同じであったので省略した。実施例13〜19では全て
の評価が○であったが、比較例4〜5は前記比較例1〜
2と同様に60℃では150時間以上で、また、70℃
では100時間以上で夫々×の評価であった。当該試験
結果によると、イミダゾリンベタインなどの特定含窒素
化合物の存在下では、チオ尿素をチオ尿素誘導体に代替
した無電解スズ及びスズ−鉛合金メッキ浴は、70℃の
高温で250時間経過しても浴の劣化が認められずに安
定であり、メッキ皮膜の微視的外観も良好であったこと
から、浴寿命の延長効果などの面で分子容がチオ尿素よ
り大きいチオ尿素誘導体の選択的有効性が確認できた。
【図面の簡単な説明】
【図1】実施例1〜7及び比較例1〜3の無電解スズ又
はスズ−鉛合金メッキ浴の高温経時安定性、及び各メッ
キ浴から得られた皮膜の微視的外観の試験結果に関する
図表である。
【図2】実施例8〜12の無電解スズメッキ浴に関する
図1相当図である。
【図3】実施例13〜19及び比較例4〜5の無電解ス
ズ又はスズ−鉛合金メッキ浴に関する図1相当図であ
る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)第一スズ塩と、第一スズ塩及び鉛塩
    の混合物とのいずれかよりなる可溶性金属塩、 (B)有機スルホン酸、脂肪族カルボン酸などの有機酸、
    及び無機酸の少なくとも一種、 (C)チオ尿素と窒素原子或は硫黄原子の1個以上に置換
    基が結合した分子容がチオ尿素より大きいチオ尿素誘導
    体との混合物、 (D)イミダゾリンベタイン、カルボキシベタイン及びア
    ルキルアミンオキシドより成る含窒素化合物の少なくと
    も一種を含有することを特徴とする無電解スズ及びスズ
    −鉛合金メッキ浴。
  2. 【請求項2】 (A)第一スズ塩と、第一スズ塩及び鉛塩
    の混合物とのいずれかよりなる可溶性金属塩、 (B)有機スルホン酸、脂肪族カルボン酸などの有機酸、
    及び無機酸の少なくとも一種、 (C)窒素原子或は硫黄原子の1個以上に置換基が結合し
    た分子容がチオ尿素より大きいチオ尿素誘導体、 (D)イミダゾリンベタイン、カルボキシベタイン及びア
    ルキルアミンオキシドより成る含窒素化合物の少なくと
    も一種を含有することを特徴とする無電解スズ及びスズ
    −鉛合金メッキ浴。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の無電解メッキ浴
    に、さらに還元剤を含有することを特徴とする無電解ス
    ズ及びスズ−鉛合金メッキ浴。
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JP2009209425A (ja) * 2008-03-05 2009-09-17 C Uyemura & Co Ltd 無電解錫めっき浴及び無電解錫めっき方法

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