JPH1134343A - 圧電基板の製造方法 - Google Patents
圧電基板の製造方法Info
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
て、変形のない圧電干渉防止間隙を、圧電素子の両側に
形成可能にする。 【解決手段】 圧電駆動用の電極16aと電極16aに
電圧を印加することで圧電ひずみが発生する駆動層16
bとが積層された複数の圧電素子16を内蔵し、圧電素
子16の両側に圧電干渉防止用の間隙42を有する圧電
基板41の製造方法であって、圧電部材に圧電素子16
の幅と間隔を設定する溝を形成し、該溝の側壁との対向
面に所定組成物の被着層を被着したスペーサを該溝に挿
入し、該溝の底面に該スペーサを接合し、その接合工程
で該被着層を除去せしめ、間隙42を形成させる。
Description
ンタヘッド等に使用する圧電基板、特に内蔵する圧電素
子の両側に圧電干渉防止間隙を有する圧電基板の製造方
法に関する。
印刷を可能にするため、インク流路が独立に可動し、イ
ンク流路を高密度化した小形軽量構成のものが求められ
るようになり、かかる要望に応えるため圧電素子の両側
に圧電干渉防止間隙を有する圧電基板が、インクジェッ
トプリンタヘッドに使用されるようになった。
示す斜視図であり、インクジェットプリンタ1は、記録
媒体3を送出させるプラテンローラ2、プラテンローラ
2に平行する2本のステーシャフト4aと4b、ステー
シャフト4aと4bに案内されてプラテンローラ2の長
さ方向に往復動するキャリッジ5、キャリッジ5に搭載
されたインクジェットヘッドユニット6を備え、インク
ジェットヘッドユニット6から記録媒体3に飛翔させる
インクを補給するため、インクジェットヘッドユニット
6とインク溜まり7とは、可撓性チューブ8によって接
続されている。
て、インクジェットヘッドユニット6からインクを飛翔
させる手段としては、ノズル内に埋め込んだ発熱体に通
電し、インク中にバブルを発生させたときの体積変化を
利用するバブルジェット方式と、圧電体素子に通電して
発生する圧力波を利用するピエゾ方式が注目されてい
る。
は、(1)圧電駆動用電極を内蔵する圧電基板の表面に
インク流路溝を形成し、その溝をガラスにてなる上蓋で
塞いだもの、(2)圧電駆動用電極を内蔵する圧電基板
の表面に、インク流路溝を形成したインク流路板を被せ
たもの(流路板方式)、(3)上下に貫通する溝を形成
した流路板の上面と下面に、圧電駆動用電極を内蔵する
圧電体を貼着したものが、一般に知られている。
の分解斜視図、図9は図8に示すインクジェットヘッド
の断面図、図10は圧電干渉防止スリットを設けた圧電
基板の説明図、図11は圧電干渉防止用間隙を設けた圧
電基板の説明図である。
ェットヘッドユニット6に組み込まれるインクジェット
ヘッド9は、複数(図は4個)の圧電素子16を内蔵す
る圧電基板10と、複数(図は4個)のインク流路溝1
2を形成したインク流路板11を接着層21で接合し、
その前面には、複数のインク流路溝12のそれぞれに連
通するノズル13が形成されたノズル板14が接合され
ている。
12が形成されたインク流路板11の上面には、一端を
インク溜まり7に接続した可撓性チューブ8の他端を接
続する接続部15が、被着されている。
す如く複数の圧電駆動用の電極16aと、電極16aに
電圧を印加することで圧電ひずみが発生する複数の駆動
層16bからなる。
複数の圧電素子16を内蔵する圧電基板10は、全体が
平板状であり、高精細印刷のため圧電素子16のピッチ
を狭くし、特定の圧電素子16を駆動させると、その圧
電駆動が隣接のインク流路溝12をも圧縮させ(干渉が
発生し)、所謂クローストークが発生するようになる。
されたインク流路板11の下面に、接着層21で接合し
た圧電基板10′は、隣接する圧電素子16の間に圧電
干渉防止スリット22が形成され、圧電素子16とスリ
ット22の間の部分は、接着層21でインク流路板11
の下面に接合されている。
板10に比べ圧電素子16の間隔を縮小させることが可
能であり、高精細印刷を可能にする。図11において、
インク流路板11の下面に接着層21で接合した圧電基
板10″は、圧電素子16の両側に圧電干渉防止用の間
隙23が形成され、圧電素子16の間に形成された一対
の間隙23に挟まれた間隙間部分24は、接着層21で
インク流路板11の下面に接合されている。
板10′よりさらに圧電素子16の間隔を縮小可能であ
り、従って圧電基板10′より一層の高精細印刷が可能
になる。
の圧電基板の製造方法の説明図であり、図12(a)に
おいて、電極16aを形成する複数の導体層を内蔵する
圧電粉末のグリーンシートの積層部材26には、複数
(図は5本)の溝27が形成され、溝27は積層部材2
6に内蔵する前記複数の導体層をそれぞれ複数に切断す
る。一般に幅が100μm程度の溝27は、回転するス
ライサーを使用する機械的加工手段で形成している。
からグリーンシートを形成し、複数枚の第1のグリーン
シートと、前記導体層を形成した複数枚の第2のグリー
ンシートを重ね、重ねられた第1および第2のグリーン
シートは、適当に加圧して行う乾燥処理(例えば60℃
で20分程度の加熱)で被着されている。
向する一対の側壁面と底面)に、間隙23を形成させる
ための被着層28を形成する。一般に厚さ10μm程度
の被着層28は、積層部材26の焼成で除去される組成
物、例えば積層部材26のグリーンシートに使用するバ
インダーペーストを使用し、該バインダーペーストを溝
27に注入し形成させている。
で覆われた溝27に充填剤29を充填させる。一般に充
填剤29は、積層部材26と同質のセラミックをペース
ト状にしたものを使用している。
の圧力で加圧しながら、60℃で20分程度加熱する乾
燥処理を施したのち、図12(d)に示す如く、積層部
材26にグリーンシートの積層部材30を重ね大気中で
焼成する。
成処理によって、積層部材26と30は一体化されると
共に、被着層28は熱分解で除去され圧電干渉防止用の
間隙23が形成され、図中の一点鎖線31から下の不要
部分を除去すると、図11に示す圧電基板10″が完成
する。
電基板10″を使用したインクジェットヘッドは、それ
以前のインクジェットヘッドより高精細印刷が可能にな
る。しかし、被着層28から形成された圧電干渉防止用
の間隙23および電極16aは、圧電基板10″の焼成
処理で変形されるという問題点があった。
に伴う問題点の説明図であり、被着層28から形成され
る従来の圧電干渉防止用の間隙23は、図示する如く変
形すると共に、その変形は電極16aも変形させるよう
になる。
右の壁面と底面に被着され厚さの均一化が困難であり、
被着層28の熱酸化で発生するガスの排出路、特に溝2
7の底面に被着された被着層28から発生したガスの排
出路がない。
隙間部分24,圧電素子16を内蔵する部分25に変形
と欠損が生じ、間隙間部分24および圧電素子内蔵部分
25の機械的強度が低減し割れ易くなると共に、圧電基
板10″が反ってしまうという問題点があった。
動用の電極と該電極に電圧を印加することで圧電ひずみ
が発生する駆動層とが積層された複数の圧電素子を内蔵
し、該圧電素子の両側に圧電干渉防止用の間隙を有する
圧電基板の製造方法において、従来の圧電基板10″に
おける前記問題点を解決することである。
板の製造方法は、圧電素子の電極を形成する複数の導体
層を内蔵する圧電部材に、該複数の圧電素子の幅と間隔
を設定する溝を形成する工程と、該溝の側壁との対向面
に所定の組成物にてなる被着層が被着されたスペーサを
該溝に挿入する工程と、該溝の底面に該スペーサを接合
させる接合工程を含み、該接合工程で除去される物質を
該被着層の組成物として使用することである。
板の製造方法は、前記本発明の第1の圧電基板の製造方
法において、前記圧電部材は少なくとも圧電粉末よりな
る複数枚の第1のグリーンシートと、少なくとも圧電粉
末よりなり前記導体層を形成した複数枚の第2のグリー
ンシートとを重ねて形成し、前記スペーサには少なくと
も圧電粉末よりなる第3のグリーンシートを使用し、前
記接合工程が該第1〜第3のグリーンシートの同時焼成
であることである。
板の製造方法は、前記本発明の第1の圧電基板の製造方
法において、前記第1〜第3のグリーンシートの製造に
圧電粉末とバインダーと可塑剤を含む同一スラリーを使
用し、該スラリーに含むバインダーを前記組成物として
使用することである。
方法において、圧電干渉防止用の空隙を形成するためス
ペーサに形成した被着層は、圧電部材に形成した溝の壁
面との対向面に被着され、その溝の底面(圧電部材)に
スペーサを接合させる工程で除去される物質である。
前記被着層の除去に影響されることなく可能となり、圧
電干渉防止用の空隙および駆動電極も正確(変形なし)
に形成されるよになる。
基板の説明図、図2は図1の圧電基板を使用したインク
ジェットプリンタヘッドの説明図、図3は図1の圧電基
板に使用するグリーンシートの説明図、図4は図1の圧
電基板の製造方法の説明図(その1)、図5は図1の圧
電基板の製造方法の説明図(その2)である。
向に配設された複数の圧電駆動用電極16aと、その電
極16aの間に配設され電極16aに電圧を印加するこ
とで圧電ひずみが発生する駆動層16bからなる、複数
(図は4個)の圧電素子16を内蔵する。
の全長に渡って圧電干渉防止用の空隙42が形成され、
圧電素子16を挟むことなく隣接する一対の間隙42の
間には、流路板支持部43が形成され、流路板支持部4
3の上面を含む圧電基板41の上面は平坦面である。
ンクジェットヘッド45は、圧電基板41の上面に、圧
電素子16に対応する流路溝12が形成された流路板1
1′を、接着層21で接合し構成され、所定の圧電素子
16に所定の電圧を印可すると、その圧電素子に対応す
る流路溝12が圧縮され、圧縮された流路溝12内に充
填されたインクが図示しないノズルから飛翔するように
なる。
を含む第1のグリーンシート、47は少なくとも圧電粉
末を含み上面に導体層48が形成された第2のグリーン
シート、49は少なくとも圧電粉末を含み厚さ方向の両
側面に被着層50が形成されたスペーサ(第3のグリー
ンシート)であり、グリーンシート46と47と49は
所定寸法に切断されている。
用電極16aを形成するための導体層48が、例えばA
g−Pペーストの印刷で形成され、帯状のグリーンシー
ト(スペーサ)49の厚さ方向の両側面には、グリーン
シート49の焼成処理でグリーンシート49に悪影響を
与えることなく除去される組成物の被着層50が形成さ
れている。
46は、例えば粒径が約1.0μmのPMN系圧電粉
末、例えばPb (Mg1/3 Nb2/3)1-x Tix O3 を
100部と、バインダー例えばPVB(ポリビニルプチ
ラール)を5部と、可塑剤例えばDBP(ジブビニルブ
チラール)を5部と、分散媒としてエタノール5部を混
合してスラリーとして使用し、そのスラリーからドクタ
ーブレード法によって例えば厚さ50μmに作成し、そ
れらを所定寸法に切断する。
47は、前記スラリーから形成し厚さ50μmのグリー
ンシートに導体層48、例えばAg−Pペーストを印刷
法で被着させそのAg−Pペーストを乾燥して導体層4
8を形成する。
100μmのグリーンシート49は、前記スラリーから
形成し厚さ50μmで適当幅に切断した2枚のグリーン
シートを重ね、例えば10MPa程度に加圧しながら6
0℃で5分程度加熱する乾燥処理で、重ねた2枚のグリ
ーンシートに含むエタノールを完全に除去すると共に軽
く接合させたのち、厚さ方向の両側面にはその幅の1/
2程度の被着層50を全長に渡り、通常の手段例えば印
刷法で形成する。
ぞれ複数枚のグリーンシート46と47を積層して乾燥
処理、例えばグリーンシート46を4枚重ね、その上に
グリーンシート47を4枚重ね、さらにその上にグリー
ンシート46を2枚重ねたのち、乾燥処理例えば10M
Pa程度に加圧しながら60℃で5分程度加熱してな
る。この乾燥処理では、グリーンシート46と47に含
むエタノールを完全に除去すると共に、それぞれ複数枚
のグリーンシート46と47は軽く接合されるようにな
る。
圧電素子16(図1参照)の幅と間隔を設定する溝52
を形成する。回転するスライサー53で切削形成する複
数本(図は5本)の溝52は、例えば幅100μm,深
さ800μm,ピッチ200μmであり、導体層48か
ら複数(図は4個)の電極16aを分離形成させると共
に、電極16aおよび駆動層16bの幅と間隔を決定す
る。
れぞれにグリーンシート49を挿入したのち、上面を機
械的加工手段(研削)で平坦にする。なお、スライサー
53で形成した溝52の縁にチッピング(微細な切り欠
け)の生じる恐れがある。かかるチッピングの防止とし
ては、溝52を形成する圧電部材51の表面に予めマイ
ラーシートを貼着し、溝52形成で分割されたマイラー
シートを剥がす。
リーンシート49を挿入した圧電部材51の上面に、グ
リーンシートの圧電部材55を重ねる。圧電部材55
は、例えばグリーンシート46を10枚重ね、乾燥処理
例えば10MPa程度に加圧しながら60℃で5分程度
加熱し、グリーンシート46に含まれるエタノールを完
全に除去すると共に、複数枚のグリーンシート46を軽
く接合させたものである。
られた圧電部材51と55を、大気中で重ね方向に例え
ば50MPa程度に加圧しながら、1000℃で20分
程度焼成する。
着層50は熱分解して消滅すると共に、圧電部材51と
55およびグリーンシート(スペーサ)49は完全に一
体化され、前面と図示されない後面に電極16aの端面
と、被着層50の熱分解で形成された空隙57の端面が
露呈する圧電焼成基板56が完成する。
6をその厚さ方向に引っ繰り返した上面を研磨し、その
研磨面から所定深さに最上層の電極16aが位置するよ
うにすると、図5(c)に示す如き圧電基板41、即ち
両脇に均一幅で歪みのない空隙42を有する複数の圧電
素子16を内蔵した圧電基板41が完成する。
製造方法は、圧電干渉防止用の空隙および圧電素子が正
確に形成され、インクジエットプリンタの高精細化およ
び階調制御の変換率を高めると共に、量産性を高め性能
を安定化させた効果を得た。
リンタヘッドの説明図
説明図
1)
2)
の拡大図
視図
説明図
明図
板の製造方法の説明図
題点の説明図
Claims (3)
- 【請求項1】 圧電駆動用の電極と該電極に電圧を印加
することで圧電ひずみが発生する駆動層とが積層された
複数の圧電素子を内蔵し、該圧電素子の両側に圧電干渉
防止用の間隙を有する圧電基板の製造方法であって、 該電極を形成する複数の導体層を内蔵する圧電部材に、
該複数の圧電素子の幅と間隔を設定する溝を形成する工
程と、 該溝の側壁との対向面に所定の組成物にてなる被着層が
被着されたスペーサを該溝に挿入する工程と、 該溝の底面に該スペーサを接合させる接合工程を含み、 該被着層の組成物が該接合工程で除去される物質である
ことを特徴とする圧電基板の製造方法。 - 【請求項2】 前記圧電部材は少なくとも圧電粉末より
なる複数枚の第1のグリーンシートと、少なくとも圧電
粉末よりなり前記導体層を形成した複数枚の第2のグリ
ーンシートとを重ねて形成し、 前記スペーサには少なくとも圧電粉末よりなる第3のグ
リーンシートを使用し、 前記接合工程が該第1〜第3のグリーンシートの同時焼
成であることを特徴とする請求項1記載の圧電基板の製
造方法。 - 【請求項3】 前記第1〜第3のグリーンシートの製造
に圧電粉末とバインダーと可塑剤を含むスラリーを使用
し、該スラリーに含むバインダーを前記組成物として使
用することを特徴とする請求項2記載の圧電基板の製造
方法。
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JPH1134343A true JPH1134343A (ja) | 1999-02-09 |
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JP19388397A Expired - Fee Related JP3867352B2 (ja) | 1997-07-18 | 1997-07-18 | 圧電基板の製造方法 |
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