JPH023311A - インクジェットヘッドおよびその製造方法 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 〔産業上の利用分野〕 本発明はインクを噴射して印字を行うインクジェットプ
リンタ用のインクジェットヘッドおよびその製造方法に
関する。

〔従来の技術〕

従来から微細なノズル孔からインクを噴射して紙等の記
録媒体上に付着させて記録（印字）を行なうインクジェ
ットプリンタがよく知られている。

このようなインクジェットプリンタの中で、オンデイマ
ント形とよばれるインクジェットプリンタのインクジェ
ットヘッド（ヘッド）は、構造が単純なために小形で安
価であり、また騒音が小さく、普通紙を使用できるとい
う利点を有している。

従来のこのようなオンデイマント形インクジェットヘッ
ドは、第３図に示すような構成を有している。すなわち
、ステンレスｌａｍで形成した基板３０にノズル孔３１
とインク通路３２と圧力室３３とインク供給部３４等の
溝をエツチングによって形成し、その上に蓋板３５を重
ねて接着や拡散接合等によシ固着してインク流路を形成
しでいる。

圧力室３３を覆う蓋３５の外部には、圧電材料や電歪材
料からなる電気機械変換素子３６を接着されている。こ
の電気機械変換素子３６の上面および下面には電極が形
成されており、この電極に駆動電圧を印加して電気機械
変換素子３６を変形させることによって圧力室３３内の
インクに圧力を加えてノズル孔３１からインク滴を噴射
させて印−字を行うようになっている。

〔発明が解決１〜ようとする課題〕 上述のような従来のヘッドは、インク流路の精度が不充
分であったシ、ノズル孔の端部の状態が悪いために、イ
ンク滴の噴射方向が曲けられることがある。例えば、第
３図に示した従来例において、インク流通路の溝をエツ
チングで形成するとき、エツチングによる寸法精度に限
界があるため、インクの噴射特性に大きく影響するノズ
ル孔３１の直径のバラツキが大きくなるという問題点が
ある。さらに、基板３０と蓋３５とが重ね合わされてノ
ズル孔が形成されるが、ノズル孔の端面においてこれら
の端面がそろわないと、インク滴の噴射時に、先に出て
いる方にインク滴の噴射方向が曲げられるという現象が
生ずる。このため、一般には、基板に蓋を接合した後、
ノズル孔の先端部分を切断または研磨を行ってそれらに
段差が生じないようにしている。しかし、この場合も、
これらの材料が金属であるため、加工時にノズル孔の中
にパリが生じ、良好なノズル孔を形成することができな
いという問題点も有している。

また、印字速度を早くするため、第３図に示すようなイ
ンクジェットヘッドを複数個まと恰てプリンタに搭載し
、これらを同時に動作させるようにして同時に印字する
ドツト数を増加させる試みも行われているが、このよう
な場合、ノズル孔の直径のバラツキが大きくまたノズル
孔の中に７（９ψ；生ずるという問題の外に、複数個の
インクジェットヘッド間の位置合せが難しいという問題
点があシ、印字したドツト間の位置のバラツキやドツト
サイズのバラツキが多くなるため、良好な印字を得るこ
とが困難であるという問題点もある。

本発明の目的は、これらの問題点を解決して、精度の高
いインク流路を有し、ノズル孔の端面がが良好であり、
かつ複数のノズル孔を精度よく集積することができ、従
って高速印字が可能なインクジェットヘッドとその製造
方法を提供することにある。

〔課題を解決するための手段〕

本発明のインクジェットヘッドは、インク供給部と圧力
室と前記インク供給部から前記圧力室にインクを導くイ
ンク導入部と前記圧力室の先端部に形成したノズル孔と
を有するインク流路と、前記インク流路の上下に配設さ
れていて電気機械変換特性を有する圧電セラミック材料
と、前記圧電セラミック材料の前記圧力室に対応する部
分に設けた駆動、電極とを有するヘッド素子を複数個上
下に積層し、隣接する前記ヘッド素子の間に空洞部を設
けたものである。

また、本発明のインクジェットヘッドの製造方法は、第
一の基体上に被着した第一の感光性樹脂にフォトリソグ
ラフィ法によってノズル孔とインク通路と圧力室とを含
むインク流路パターンを形成する第一の工程と、第二の
基体上に被着した第二の感光性樹脂にフォトリソグラフ
ィ法によって空洞パターンを形成する第二の工程と、電
気機械変換特性を有する圧電セラごツク材料で形成し上
面に駆動電極を有する平板状の第一のグリーンシートと
下面に駆動電極を有し前記第一のグリーンシートと同一
の材料で形成した平板状の第二のグリーンシートとの間
に前記インク流路パターンを挾んで積層して一組とした
積層物を前記空洞ノ々ターンを間に挾んで積層して圧着
することによって一体化した積層体を形成する第三の工
程と、前記積層体のバインダを除いて焼結する第四の工
程とを含んでいる。

〔作用〕

本発明のインクジェットヘッドは、圧電セラミック材料
等で形成した電気機械変換特性を有する平板状のグリー
ンシートで形成しているため、従来の金属材料で形成し
たインクジェットヘッドで問題となっているノズル孔の
端面のパリがないインクジェットヘッドが実現できる。

また本発明において、インク流路は、感光性樹脂を用い
て微細なパターンを高精度に形成できることおよびこれ
らを積層した積層体からバインダを除いて焼成すること
によってインク流路パターンの感光性樹脂を除いた空洞
を高精度で形成できる。

さらに、本発明においては、グリーンシートの間にイン
ク流路パターンを挾んで１組とした積層物の間に空洞パ
ターンを挾み、これらを圧着することによって積層体を
形成し、この積層体からバインダを除いて焼成すること
により、複数のノズル間の位置の精度が高い複数のノズ
ル孔を有するインクジェットヘッドを容易に実現するこ
とができる。この結果、同時に印字できるドツト数が多
くなるため、高印字品質でかつ高速印字が可能となるイ
ンクジェットプリンタが得られる。

〔実施例〕

次に本発明の実施例について図面を参照して説明する。

第１図は本発明のインクジェットヘッドの一実施例を示
す断面図である。

第１図において、平板状の圧電セラミック材料を積層し
て形成したインクジェットヘッド１０は、電気機械変換
特性を有する圧電セラミック材料１１の内部に、インク
供給部１３とインク導入部１４と圧力室１５とノズＡ６
とが形成されている。

圧力室１５は、従来のオンデマンド形ヘッドと同様に１
インクの噴射時にインクに圧力を加える部分であり、イ
ンクは、インク供給部１３からインク導入部１４を通っ
て圧力室１５へ送られる。圧力室の上下の部分に形成し
ている駆動電極１２に駆動電圧を印加することによって
圧力室１５の先端に形成したノズル孔１６からインク滴
を噴出させる。また空洞部１７は、駆動電極１２間の電
気的絶縁のためと、駆動電極における圧電材料１１等の
振動をその上下に形成している圧力室１５に伝達させな
いために設けたものであり、この空洞部１７による振動
の減衰作用によって上下のノズル孔１６から不用なイン
ク滴が噴出するのを防止できる。

第２図（ａ）〜（ｄ）は本発明のインクジェットヘッド
の製造方法の一実施例によって製造したインクジェット
ヘッドの一例を工程順に示した断面図である。

本実施例は、まず第２図（ａ）に示すようにポリエステ
ルフィルム等で形成した基体（キャリアフィルム）２１
上に感光性樹脂を所定の厚さにコーティングし、その上
にノズル孔（ノズル）とインク流路と圧力室を含むイン
ク流路パターンの像を有するフォトマスクを重ねてその
上から光を照射して露光し、その現像処理を行っていわ
ゆるフォトリソグラフィ法によってインク流路パターン
２２を形成する。第２図（ｂ）に示す空洞パターン２７
も同様な方法で作成する。

感光樹脂としては、一般にレジスト用に使用されている
アクリル系またはナイロン系またはポリウレタン系の感
光性樹脂を使用することができる。

しかし、第２図（ｂ）のグリーンシート２６に用いる接
着剤の種類によっては、グリーンシート２６と感光性樹
脂との密着力が非常に大きくなるため、脱パインダニ程
において感光性樹脂が分解するときにグリーンシートの
一部を剥離させ、この剥離したグリーンシート中のセラ
ｄウクが焼結によって形成された空洞内に粉末として残
留することがあり、このため、インク滴の噴出が良好に
行われないという問題が発生する。従って、使用可能な
感光性樹脂が限定されることがある。本実施例では、空
洞内にセラミワク粉末を残留させないため、感光性樹脂
材料に離型性を有する樹脂を混入して複合化したいわゆ
る複合感光性樹脂を作成し、これを露光して現像してイ
ンク流路パターンを形成することによって、グリーンシ
ートとインク流路パターンとの密着力を減少させ、空洞
内にセラミック粉末が残留することを防止している。こ
のように離型性を有する樹脂を用いて複合化することに
よシ、大部分の感光性樹脂材料を使用することが可能と
なる。離型性を有する樹脂としては、テフロン系樹脂ま
たはシリコン系樹脂を用いることができる。また、グリ
ーンシートの接着剤の種類によっては、カーボンまたは
グラファイト等の無機粉末も離型性を有するため、これ
らを複合感光性樹脂の成分として用いることができる。

第２図（ｂ）は、電気機械変換特性を有する平板状のグ
リーンシートとインク流路パターンの積層工程を示して
いる。ここでは、上面に駆動電極２５を形成した２枚の
グリーンシート２６ａと、１枚のインク流路パターン２
２と、下面に駆動電極２５を形成した２枚のグリーンシ
ー）２６ｂとを上からこの順に積層して１組とした積層
物を、空洞パターン２７をそれらの間に挾んで２組積層
している。

第２図（Ｃ）は、第２図（ｂ）に示した順序で積層した
積層物を一体化して形成した積層体２９を示している。

積層体２９の内部には、インク流路パターン２２と空洞
パターン２７が挾まれており、かつ積層体２９の内部お
よび表面には駆動電極２５が設けられている。この積層
体２９は、脱パインダニ程と焼成工程を経て第２図（ｄ
）に示す焼結体３０となる。この焼結体３０の中は、感
光性樹脂または複合感光性樹脂からなるインク流路パタ
ーン２２および空洞パターン２７は消失してこれらと相
似形の空洞２５ａおよび２７ａが形成されている。

脱パインダニ程は、通常のセラミックの製造の場合と同
様であシ、積層体２９を６００℃に１０時間程度保持す
ることによって有機物を消失させる。

また圧電セラミワク材料としては、ＰｂＴｉＯ３Ｐｂ　
Ｚｒ　０３系のセラミックを用い、その焼成は１２５０
℃で２時間行う。

最後にノズル１６の端面に相当する部分において焼結体
３０を切断することによってノズルの断面を形成する。

なおノズルの断面は、積層体２９の状態で切断すること
によっても形成できる。

〔発明の効果〕

以上説明したように本発明のインクジェットへて高速印
字が可能であり、かつ従来のステンレス鋼等の金属で作
成されたインクジェットの問題点であるインク流路の精
度の悪さやノズル孔の端面でのパリやダレ等の問題を解
決してすぐれた印字品質のインクジェットプリンタが得
られるという効果がある。

【図面の簡単な説明】

第１図は本発明のインクジェットヘッドの一実施例を示
す断面図、第２図（ａ）〜（ｄ）は本発明のインクジェ
ットの製造方法の一実施例によって製造したインタジェ
ッ蓉例を工程順に示す断面図、第３図旬奢キ呑伺社従来
のインクジェットヘッドの一例を示す分解斜視図である
。 ｌＯ・・・・・・インクジェットヘッド、ｌｌ・・・・
・・圧電セラミック材料、１２・・・・・・駆動電極、
１５・・・・・・圧力室、１６・・・・・・ノズル孔、
１７・・・・・・空洞部、２２・・・・・・インク流路
パターン、２６・・・・・・グリーンシート、２７・・
・・・・空洞パターン、２８・・・・・・積層物、２９
・・・・・・積層体、３ｏ・・・・・・焼結体。 代理人　弁理士　　内　原　　　晋

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. （１）インク供給部と圧力室と前記インク供給部から前
   記圧力室にインクを導くインク導入部と前記圧力室の先
   端部に形成したノズル孔とを有するインク流路と、前記
   インク流路の上下に配設されていて電気機械変換特性を
   有する圧電セラミック材料と、前記圧電セラミック材料
   の前記圧力室に対応する部分に設けた駆動電極とを有す
   るヘッド素子を複数個上下に積層し、隣接する前記ヘッ
   ド素子の間に空洞部を設けたことを特徴とするインクジ
   ェットヘッド。
2. （２）第一の基体上に被着した第一の感光性樹脂にフォ
   トリソグラフィ法によってノズル孔とインク通路と圧力
   室とを含むインク流路パターンを形成する第一の工程と
   、第二の基体上に被着しした第二の感光性樹脂にフォト
   リソグラフィ法によって空洞パターンを形成する第二の
   工程と、電気機械変換特性を有する圧電セラミック材料
   で形成し上面に駆動電極を有する平板状の第一のグリー
   ンシートと下面に駆動電極を有し前記第一のグリーンシ
   ートと同一の材料で形成した平板状の第二のグリーンシ
   ートとの間に前記インク流路パターンを挾んで積層して
   一組とした積層物を前記空洞パターンを間に挾んで積層
   して圧着することによって一体化した積層体を形成する
   第三の工程と、前記積層体のバインダを除いて焼結する
   第四の工程とを含むことを特徴とするインクジェットヘ
   ッドの製造方法。
3. （３）請求項第（２）項の第一の感光性樹脂として感光
   性樹脂材料と離型性を有する樹脂とを混合した複合感光
   性樹脂を用いることを特徴とするインクジェットヘッド
   の製造方法。