JPH11343417A - 液状シリコーンゴム用ベース組成物およびその粘度増大方法 - Google Patents

液状シリコーンゴム用ベース組成物およびその粘度増大方法

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JPH11343417A
JPH11343417A JP16641598A JP16641598A JPH11343417A JP H11343417 A JPH11343417 A JP H11343417A JP 16641598 A JP16641598 A JP 16641598A JP 16641598 A JP16641598 A JP 16641598A JP H11343417 A JPH11343417 A JP H11343417A
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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 液状シリコーンゴム用ベース組成物とその粘
度増大方法を提供する。 【解決手段】 (A)常温で液状のアルケニル基含有ジオ
ルガノポリシロキサン、(B)疎水化補強性シリカ微粉末、
(C)平均粒径が1〜100μmのトルマリン粉末からなり、
組成物中に(C)成分が0.1〜20重量%含有されることを特
徴とする、液状シリコーンゴム用ベース組成物。 (D)常温で液状の両末端シラノール基封鎖ジオルガノ
ポリシロキサン、(E)結晶性シリカ粉末、(C)平均粒径が
1〜100μmのトルマリン粉末からなり、組成物中に(C)
成分が0.1〜20重量%含有されることを特徴とする、液
状シリコーンゴム用ベース組成物。 (A)常温で液状のアルケニル基含有ジオルガノポリシロ
キサンと(B)疎水化補強性シリカ微粉末とからなる組成
物中に、(C)平均粒径が1〜100μmのトルマリン粉末を
0.1〜20重量%含有せしめることを特徴とする、液状シ
リコーンゴム用ベース組成物の粘度増大方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はトルマリン粉末を含
有することにより粘度が増大した液状シリコーンゴム用
ベース組成物、およびトルマリン粉末を含有せしめるこ
とにより液状シリコーンゴム用ベース組成物の粘度を増
大させる方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、シリコーンゴムは、電気産業、電
子産業、自動車産業、建築業、通信業、家庭用品産業など
が発達するにつれて、良好な耐熱性、耐寒性、耐候性、
電気絶縁性等の特徴が注目され、多くの分野で使用され
るとともに、その種類も多種多様をきわめている。液状
シリコーンゴム組成物は、常温で液状を呈しており、常
温下または加熱下で硬化してシリコーンゴムとなるの
で、多くの分野で使用されている。アルケニル基含有ジ
オルガノポリシロキサンと疎水化補強性シリカ粉末とオ
ルガノハイドロジェンポリシロキサンと白金系触媒から
なるヒドロシリレーション反応硬化型液状シリコーンゴ
ム組成物を射出成型してシリコーンゴム成型品をつくる
場合は、その流動特性が特に重要視され、その粘度が高
いことが要求される。その粘度が低いと金型とノズルの
微少な間隙から空気を抱き込み、その空気がシリコーン
ゴム成形品中に混入して不良品となり、また、その粘度
が低いと金型の隙間からはみだしてバリとなるからであ
る。シラノール基含有ジオルガノポリシロキサンと結晶
性シリカ粉末と架橋剤と縮合反応触媒からなる室温硬化
型液状シリコーンゴム組成物がポッテイング剤やエンキ
ャプシュラントとして使用される場合にその粘度が高い
ことが要求される場合がある。しかしながら、疎水化補
強性シリカ粉末や結晶性シリカ粉末の配合量を増やしす
ぎると、比重が大きくなりすぎたり、硬化後に硬くなり
すぎるという問題がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】そこで、本発明者ら
は、粘度が高い液状シリコーンゴム用ベース組成物を開
発すべく鋭意研究した結果、トルマリン粉末を所定量含
有せしめれば、粘度が高い液状シリコーンゴム用ベース
組成物が容易に得られることを見出し、本発明を完成す
るに至った。即ち、本発明は、粘度が高い液状シリコー
ンゴム用ベース組成物を提供すること、および液状シリ
コーンゴム用ベース組成物の粘度を高くする方法を提供
することを目的とする。
【0004】
【課題の解決手段】この目的は、「(A)常温で液状のア
ルケニル基含有ジオルガノポリシロキサン、(B)疎水化補
強性シリカ微粉末および(C)平均粒径が1〜100μmのト
ルマリン粉末からなり、組成物中に(C)成分が0.1〜20重
量%含有されることを特徴とする、液状シリコーンゴム
用ベース組成物。 (D)常温で液状の両末端シラノール基封鎖ジオルガノポ
リシロキサン、(E)結晶性シリカ粉末および(C)平均粒径
が1〜100μmのトルマリン粉末からなり、組成物中に
(C)成分が0.1〜20重量%含有されることを特徴とする、
液状シリコーンゴム用ベース組成物。 (A)常温で液状のアルケニル基含有ジオルガノポリシロ
キサンと(B)疎水化補強性シリカ微粉末とからなる組成
物中に、(C)平均粒径が1〜100μmのトルマリン粉末を
0.1〜20重量%含有せしめることを特徴とする、液状シ
リコーンゴム用ベース組成物の粘度増大方法。 (D)常温で液状の両末端シラノール基封鎖ジオルガノポ
リシロキサンと(E)結晶性シリカ粉末とからなる組成物
中に、(C)平均粒径が1〜100μmのトルマリン粉末を0.
1〜20重量%含有せしめることを特徴とする、液状シリ
コーンゴム用ベース組成物の粘度増大方法。」によって
達成することができる。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において、トルマリンを含
有せしめる液状シリコーンゴム用ベース組成物は、(A)
常温で液状のアルケニル基含有ジオルガノポリシロキサ
ンと(B)疎水化補強性シリカ微粉末とからなるか、(D)常
温で液状の両末端シラノール基封鎖ジオルガノポリシロ
キサンと(E)結晶性シリカ粉末とからなる。前者は(b)
オルガノハイドロジェンポリシロキサンと(c)白金系触
媒により、ヒドロシリレーション反応により架橋・硬化
してシリコーンゴムとなるか、(g)有機過酸化物によ
り、ラジカル反応により架橋・硬化してシリコーンゴム
となる。後者は架橋剤としての(e)ケイ素原子結合加水
分解性基含有シランもしくはシロキサン、好ましくは更
に(f)有機錫化合物、有機チタン化合物等の縮合反応促
進触媒により、縮合反応により架橋・硬化してシリコー
ンゴムとなる。これらのうちでは、ヒドロシリレーショ
ン反応硬化型液状シリコーンゴム組成物用ベース組成物
および縮合反応硬化型液状シリコーンゴム用ベース組成
物が好ましい。
【0006】これを説明すると、(A)常温で液状のアル
ケニル基含有ジオルガノポリシロキサンは架橋してシリ
コーンゴムを与える主成分であり、(c)白金系触媒の作
用により(b)オルガノハイドロジェンポリシロキサンと
ヒドロシリル化反応して硬化する。この(A)成分は1分
子中に少なくとも2個のケイ素原子結合アルケニル基を
有することが必要である。このアルケニル基が2個未満
であると網状構造を形成しないため良好な硬化物、すな
わち、シリコーンゴムとならない。かかるアルケニル基
としてはビニル基、アリル基、プロペニル基が例示され
る。かかるアルケニル基は分子中のどこに存在してもよ
いが、少なくとも分子鎖の末端に存在することが好まし
い。本成分は、好ましくは直鎖状であり、わずかの分枝
を含む直鎖状であってもよい。本成分は流動性の点で2
5℃の粘度が1,000,000mPa・s以下であることが好まし
い。このようなアルケニル基含有ジオルガノポリシロキ
サンとしては、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖の
ジメチルポリシロキサン、両末端ジメチルビニルシロキ
シ基封鎖のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキ
サン共重合体、両末端ジメチルビニルシロキシ基封鎖の
ジメチルシロキサン・ジフェニルシロキサン・メチルビニ
ルシロキサン共重合体、両末端トリメチルシロキシ基封
鎖のジメチルシロキサン・メチルフェニルシロキサン・メ
チルビニルシロキサン共重合体、両末端ジメチルビニル
シロキシ基封鎖のメチル(3,3,3-トリフロロプロピル)ポ
リシロキサン、CH2=CH(CH3)2SiO1/2単位と
(CH3)3SiO1/2単位と(CH3)2SiO2/2単位と微量
のCH3SiO3/2単位からなるメチルビニルポリシロキ
サンが例示される。上記オルガノポリシロキサンは2種
以上を組み合わせて使用してもよい。
【0007】(b)オルガノハイドロジェンポリシロキサ
ンは、(A)常温で液状のアルケニル基含有ジオルガノポ
リシロキサンの架橋剤であり、(c)白金系触媒の作用に
より本成分中のケイ素原子結合水素原子が(A)成分中の
アルケニル基とヒドロシリル化反応して硬化する。この
(b)成分は1分子中に少なくとも2個のケイ素原子結合
水素原子を有することが架橋剤としての働きをするため
に必要である。そして前述の(A)成分1分子中のアルケ
ニル基と(b)成分1分子中のケイ素原子結合水素原子の
合計数が少なくとも5であることが好ましい。5未満で
は実質的に網状構造を形成しないので良好なシリコーン
ゴムが得られない。本成分の分子構造は特に限定され
ず、直鎖状、分枝を含む直鎖状、環状などのいずれでも
よい。本成分は、(A)成分との相溶性を良好にするため
に25℃の粘度が1〜5,000mPa・sであることが好まし
い。(b)オルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合
量は、本成分のケイ素原子結合水素原子の合計量と(A)
成分中の全アルケニル基の合計量とのモル比が(0.5:1)
〜(20:1)となるような量が好ましく、(0.8:1)〜(5:
1)となるような量がより好ましい。これはモル比が0.
5:1より小さいと良好な硬化物を得にくく、20:1より
大きくなると硬化物がもろくなるからである。尚、補強
等のためアルケニル基を多量に含有するオルガノポリシ
ロキサン類を別途配合する場合には、そのアルケニル基
に見合うだけのケイ素原子結合水素原子を含む本成分を
追加することが好ましい。(b)オルガノハイドロジェン
ポリシロキサンとして、両末端トリメチルシロキシ基封
鎖のメチルハイドロジェンポリシロキサン、両末端トリ
メチルシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン・メチルハ
イドロジェンシロキサン共重合体、両末端ジメチルハイ
ドロジェンシロキシ基封鎖のジメチルシロキサン・メチ
ルハイドロジェンシロキサン共重合体、ジメチルシロキ
サン・メチルハイドロジェンシロキサン環状共重合体、
(CH3)2HSiO1/2単位とSiO4/2単位からなる共重合
体、(CH3)3SiO1/2単位、(CH3)2HSiO1/2単位
およびSiO4/2単位からなる共重合体が例示される。
【0008】(c)白金系触媒はケイ素原子結合水素原子
とアルケニル基とを付加反応させる触媒であり、塩化白
金酸、これをアルコールやケトン類に溶解させたものお
よびその溶液を熟成させたもの、塩化白金酸とオレフィ
ン類との錯体、塩化白金酸とジビニルテトラメチルジシ
ロキサンとの錯体、塩化白金酸とジケトンとの錯体、白
金微粉末を粉状担体に保持させたものが例示される。本
成分の配合量は、(A)成分と(B)成分の合計量100万重量
部に対して白金系金属として0.1〜1000重量部となる量
が好ましい。0.1重量部未満では架橋反応が十分進行せ
ず、1000重量部より多いと不経済であるからである。通
用使用される場合には白金系金属として1〜100重量部程
度の配合量が好ましい。
【0009】(D)常温で液状の両末端シラノール基封鎖
ジオルガノポリシロキサンは(f)有機錫化合物、有機チ
タン化合物等の縮合反応促進触媒の触媒作用により(e)
ケイ素原子加水分解性基含有シランもしくはシロキサン
成分と縮合反応し硬化してゴム状を呈する。この(D)成
分のケイ素原子に結合する有機基として、メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基などのアルキル基;ビニ
ル基、アリル基などのアルケニル基;フェニル基などの
アリール基;ベンジル基などのアラルキル基;シクロヘ
キシル基、シクロペンチル基などのシクロアルキル基;
あるいはこれらの基の水素原子の一部もしくは全部がフ
ッ素、塩素、臭素などのハロゲン原子で置換された基、
例えば3-クロルプロピル基、3,3,3-トリフロロプロピ
ル基が挙げられる。この有機基はメチル基、ついでビニ
ル基、フェニル基が一般的であるが、すべて同一である
必要がなく異なるの有機基の組み合わせであってもよ
い。分子構造は実質的に直鎖状であることが好ましく、
やや分枝した直鎖状であってもよい。その粘度は流動性
の点から25℃で100,000mPa・s以下であることが好まし
い。このようなジオルガノポリシロキサンとしては、分
子鎖両末端がヒドロキシル基で封鎖されたジメチルポリ
シロキサン、ジメチルシロキサン・メチルフェニルシロ
キサン共重合体、メチルビニルポリシロキサン、ジメチ
ルシロキサン・メチルビニルシロキサン共重合体、メチ
ル(3,3,3-トリフロロプロピル)ポリシロキサンが例示さ
れる。
【0010】(e)ケイ素原子加水分解性基含有シランも
しくはシオロキサンは(D)成分の架橋剤として作用す
る。この成分は(D)成分の架橋剤として作用するため
に、ケイ素原子結合加水分解性基が1分子中に3個以上
存在することが好ましく、このような加水分解性基とし
て、アルコキシ基、ケトキシム基、アルケニルオキシ
基、アシロキシ基、N,N-ジアルキルアミノ基、N,N-ジア
ルキルアミノキシ基、水素原子が例示される。かかる
(e)成分の具体例として、メチルトリメトキシシラン、
ビニルトリエトキシシラン、メチルビニルジエトキシシ
ラン、メチルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、ビ
ニルトリ(メチルエチルケトキシム)シラン、フェニルト
リ(メチルエチルケトキシム)シラン、メチルトリアセト
キシシラン、ビニルトリアセトキシシラン、フェニルト
リアセトキシシラン、ジメチルジアセトキシシラン、メ
チルエトキシジアセトキシシラン、メチルトリ(N,N−
ジエチルアミノキシ)シラン、ビニルトリ(N,N−ジエ
チルアミノキシ)シラン、ビニルトリ(α−メチルビニロ
キシ)シラン、ビニルトリ(N−メチルアセトアミド)シ
ラン、テトラアセトキシシラン、テトラ(メチルエチル
ケトキシム)シラン、ジエトキシジ(メチルエチルケトキ
シム)シラン、ジメチルテトラアセトキシジシロキサ
ン、ジビニルテトラ(メチルエチルケトキシム)ジシロキ
サン、トリビニルペンタエトキシトリシロキサン、両末
端トリメチルシロキシ基封鎖メチルハイドロジェンシロ
キサンオリゴマー、テトラメチルテトラハイドロジェン
シクロテトラシロキサンがある。(e)成分の配合量は
(D)成分100重量部に対して通常、0.1〜50重量部の範囲
内である。(f)成分は(D)成分と(e)成分の縮合反応を
促進するためのものであり、例えばジブチル錫ジラウレ
ート、ジブチル錫ジオクテート、ジブチル錫ジアセテー
ト、オクテン酸錫、ラウリン酸錫、オクテン酸第2鉄、
オクテン酸鉛、ラウリン酸鉛、オクテン酸亜鉛などの有
機酸金属塩;テトラブチルチタネート、テトラプロピル
チタネート、ジブトキシチタンビス(エチルアセトアセ
テート)等のチタン酸エステル;n−ヘキシルアミン、
グアニジンなどのアミン化合物またはそれらの塩酸塩が
挙げられる。(e)成分がオルガノハイドロジェンシロキ
サンオリゴマーであるときは、塩化白金酸をアルコール
やケトン類に溶解させたもの、塩化白金酸とジケトンと
の錯化合物、白金黒、白金微粉末を粉状担体に保持させ
たものなどの白金系化合物であってもよい。(e)成分が
N,N−ジアルキルアミノキシ基もしくはN,N−ジア
ルキルアミノ基を含有するオルガノシランもしくはオル
ガノシロキサンオリゴマーのように活性の強い架橋剤で
あるときは、(f)成分は必須ではない。(f)成分の添加
量は、上記有機酸金属塩類、チタン酸エステル類、アミ
ン化合物またはそれらの塩酸塩については、(d)成分10
0重量部に対して好ましくは0.01〜5重量部、より好ま
しくは0.05〜2重量部の範囲内である。白金系化合物に
ついては(D)成分と(e)成分の合計量は100万重量部に対
して白金金属として好ましくは0.1〜1000重量部、より
好ましくは1〜100重量部の範囲内である。
【0011】(B)疎水化補強性微粉末シリカは比較的少
ない量でシリコーンゴム用ベース組成物に粘ちょう性を
付与し、硬化物に機械的強度を付与する。その比表面積
は50m2/g以上が好ましく、沈降シリカ、ヒュームド
シリカ、シリカアエロゲルが例示される。これら微粉末
シリカはヘキサメチルジシラザン、ジメチルジクロロシ
ラン、トリメチルクロロシラン、オクタメチルシクロテ
トラシロキサンのような有機ケイ素化合物で表面処理し
て疎水化されている。その含有量は多すぎると液状を呈
することが困難となるので、5〜30重量部%が好まし
い。(E)結晶性シリカ粉末はシリコーンゴム用ベース組
成物に粘ちょう性を付与し、硬化物に機械的強度を付与
する。その平均粒子径は、0.1〜20μmが好ましい。粉
砕石英微粉末、溶融シリカ粉末、ケイ藻土粉末が例示さ
れる。その含有量は少なすぎると硬化物の機械的強度が
不足し、多すぎると組成物が粘ちょうになりすぎるの
で、25〜75重量%が好ましい。
【0012】(C)トルマリン粉末は、比重3.05であり、
六方(三方)異極反面象族の結晶形を持ち、組成は一般式
NaX3Al163Si6(O、OH)30(OH、F)(式中、
XはMgまたはFe、MnまたはLi、Alからなる)
で表される粉末である。液状シリコーンゴム用ベース組
成物の粘度を増大させる作用をする。トルマリン粉末は
通常は、不定形である。その平均粒径は、1μm未満だ
と高価過ぎて工業的に使用することは不経済であり、10
0μmより大きいと硬化したシリコーンゴムの物性が著
しく低下するので1〜100μmであり、好ましくは10〜6
0μmである。また、その含有量は0.1重量%未満では粘
度の増大には不十分であり、多すぎても無意味なので、
0.1〜20重量%であり、0.2〜5重量%が好ましい。
【0013】液状シリコーンゴム用ベース組成物は、架
橋剤や硬化触媒を配合して液状シリコーンゴム組成物と
されるが、ヒドロシリレーション反応硬化型シリコーン
ゴム組成物では、室温での硬化反応を抑制するためにア
ルキンアルコール、エンイン化合物、ヒドラジン類、ト
リアゾール類、フォスフィン類、メルカプタン類等を微
量または少量含有することが好ましい。液状シリコーン
ゴム組成物にはその他に酸化鉄、酸化チタン、酸化亜鉛
などの顔料、耐熱剤、難燃剤、可塑剤、接着性付与剤な
どを適宜配合してもよい。
【0014】
【実施例】以下、本発明を実施例により詳細に説明する
が、実施例中、部とあるのは重量部のことであり、粘度
は25℃における値である。
【0015】
【実施例1】ビニル基含有量0.13重量%、粘度40,000mP
a・sの両末端ビニル基封鎖ジメチルポリシロキサン100
部、ジメチルジクロルシランで表面処理され比表面積が
130m2/gであるヒュームドシリカであるアエロジルR97
2(日本アエロジル株式会社製)20部、平均粒径が40μm
のトルマリン粉末1.0部を5リッターのダブルプラネタ
リーミキサーに加えて、公転回転数40/20rpm、自転回
転数80/40rpmで、10分間攪拌して流動性のある液状
シリコーンゴム用ベース組成物を調製した。この液状シ
リコーンゴム用ベース組成物の粘度を単一円筒型回転粘
度計(芝浦システム社のビスメトロンVS−HW型 ロー
ターNo.7)により回転速度2.5rpmで測定し、その結果を
表1に示した。比較のため、トルマリン粉末を配合しな
い以外は同一の液状シリコーンゴム用ベース組成物を調
製し、上記同様に粘度を測定して、その結果を表1に示
した。
【0016】
【表1】
【0017】この各ベース組成物100部に、両末端ト
リメチルシロキシ基封鎖ジメチルシロキサン・メチルハ
イドロジェンシロキサン共重合体(ケイ素原子結合水素
原子含有量0.8重量%)0.5部と塩化白金酸のテトラメチ
ルジビニルジシロキサンとの白金錯体(白金濃度0.4重量
%)0.4部を均一に混合したところ、硬化してゴム状とな
った。
【0018】
【実施例2】粘度が5,000mPa・sであり、分子鎖両末端
がシラノール基で封鎖されたジメチルポリシロキサン10
0部、比表面積が5,500cm2/gであり、平均粒子径5μm
の石英粉末であるクリスタライトVX−S2(龍森株式
会社製)100部、平均粒径が40μmのトルマリン粉末1.0
部を実施例1と同様にダブルプラネタリーミキサーに投
入し、攪拌して、縮合反応硬化型シリコーンゴム用ベー
ス組成物を調製した。得られた液状シリコーンゴム用ベ
ース組成物の粘度を単一円筒型回転粘度計(芝浦システ
ム社のビスメトロンVS−HW型ローターNo.5)により
回転速度5rpmで測定し、その結果を表2に示した。比較
のためトルマリン粉末を配合しない以外は同一の液状シ
リコーンゴム用ベース組成物を調製し、上記同様に粘度
を測定して、その結果を表2に示した。
【0019】
【表2】
【0020】この各ベース組成物100部にエチルシリケ
ート6.0部、ジブチル錫ジラウレート0.1部を均一に混合
したところ、24時間で硬化してゴム状となった。
【0021】
【発明の効果】本発明の液状シリコーンゴム用ベース組
成物は、平均粒径1〜100μmトルマリン粉末を0.1〜20
重量%含有するので、顕著に粘度が増大し、成形性が向
上しているという特徴がある。本発明の液状シリコーン
ゴム用ベース組成物の粘度増大方法は、平均粒径1〜10
0μmトルマリン粉末を0.1〜20重量%含有せしめるとい
う簡易な方法であるにもかかわらず、顕著に粘度が増大
し、成形性が向上しているという特徴がある。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 浜田 光男 千葉県市原市千種海岸2番2 東レ・ダウ コーニング・シリコーン株式会社エンジニ アリング部内

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (A)常温で液状のアルケニル基含有ジオ
    ルガノポリシロキサン、(B)疎水化補強性シリカ微粉末、
    (C)平均粒径が1〜100μmのトルマリン粉末からなり、
    組成物中に(C)成分が0.1〜20重量%含有されることを特
    徴とする、液状シリコーンゴム用ベース組成物。
  2. 【請求項2】 液状シリコーンゴムがヒドロシリレーシ
    ョン反応硬化型であることを特徴とする請求項1記載の
    液状シリコーンゴム用ベース組成物。
  3. 【請求項3】 (D)常温で液状の両末端シラノール基封
    鎖ジオルガノポリシロキサン、(E)結晶性シリカ粉末、
    (C)平均粒径が1〜100μmのトルマリン粉末からなり、
    組成物中に(C)成分が0.1〜20重量%含有されることを特
    徴とする、液状シリコーンゴム用ベース組成物。
  4. 【請求項4】 液状シリコーンゴムが縮合反応硬化型で
    あることを特徴とする請求項3記載の液状シリコーンゴ
    ム用ベース組成物。
  5. 【請求項5】 (A)常温で液状のアルケニル基含有ジオ
    ルガノポリシロキサンと(B)疎水化補強性シリカ微粉末
    とからなる組成物中に、(C)平均粒径が1〜100μmのト
    ルマリン粉末を0.1〜20重量%含有せしめることを特徴
    とする、液状シリコーンゴム用ベース組成物の粘度増大
    方法。
  6. 【請求項6】 (D)常温で液状の両末端シラノール基封
    鎖ジオルガノポリシロキサンと(E)結晶性シリカ粉末と
    からなる組成物中に、(C)平均粒径が1〜100μmのトル
    マリン粉末を0.1〜20重量%含有せしめることを特徴と
    する、液状シリコーンゴム用ベース組成物の粘度増大方
    法。
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