JPH11343319A - ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法 - Google Patents
ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法Info
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- JPH11343319A JPH11343319A JP8162399A JP8162399A JPH11343319A JP H11343319 A JPH11343319 A JP H11343319A JP 8162399 A JP8162399 A JP 8162399A JP 8162399 A JP8162399 A JP 8162399A JP H11343319 A JPH11343319 A JP H11343319A
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- monomer
- rubber
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 樹脂の流動性と樹脂成形品の耐衝撃性の両方
をバランスよく具備しているゴム変性スチレン系樹脂の
製造方法を提供する。 【解決手段】 ゴム状重合体の存在下、スチレン系化合
物及びスチレン系化合物と共重合可能な化合物から選ば
れる1種以上のスチレン系モノマー又はスチレン系モノ
マー及びスチレン系モノマーと共重合可能なモノマーと
をラジカル重合させてゴム変性スチレン系樹脂を製造す
るにあたり、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン等の置
換ヒドロキシルアミンから選ばれる1種以上を添加して
重合することを特徴とするゴム変性スチレン系樹脂の製
造方法。この製造方法においては、重合時にラジカル重
合開始剤を用いる。
をバランスよく具備しているゴム変性スチレン系樹脂の
製造方法を提供する。 【解決手段】 ゴム状重合体の存在下、スチレン系化合
物及びスチレン系化合物と共重合可能な化合物から選ば
れる1種以上のスチレン系モノマー又はスチレン系モノ
マー及びスチレン系モノマーと共重合可能なモノマーと
をラジカル重合させてゴム変性スチレン系樹脂を製造す
るにあたり、N,N−ジエチルヒドロキシルアミン等の置
換ヒドロキシルアミンから選ばれる1種以上を添加して
重合することを特徴とするゴム変性スチレン系樹脂の製
造方法。この製造方法においては、重合時にラジカル重
合開始剤を用いる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、食品容器、包装用
材料から家電製品、OA機器等の成形材料として適用で
きるゴム変性スチレン系樹脂の製造方法に関する。
材料から家電製品、OA機器等の成形材料として適用で
きるゴム変性スチレン系樹脂の製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】ゴム変
性スチレン系樹脂は強度や成形加工性だけでなく、衝撃
強度が優れることから、食品容器、包装用材料から家電
製品、OA機器等のさまざまな分野に使用されている。
ゴム変性スチレン系樹脂の成形品に対しては、コストダ
ウンの要求から薄肉化や成形サイクルの高速化が望まれ
ているが、これらの条件を満たすための流動性(成形加
工性)と衝撃強度のバランスに優れたゴム変性スチレン
系樹脂は、重合技術上の制約により満足できるものが得
られない。
性スチレン系樹脂は強度や成形加工性だけでなく、衝撃
強度が優れることから、食品容器、包装用材料から家電
製品、OA機器等のさまざまな分野に使用されている。
ゴム変性スチレン系樹脂の成形品に対しては、コストダ
ウンの要求から薄肉化や成形サイクルの高速化が望まれ
ているが、これらの条件を満たすための流動性(成形加
工性)と衝撃強度のバランスに優れたゴム変性スチレン
系樹脂は、重合技術上の制約により満足できるものが得
られない。
【0003】ゴム変性スチレン系樹脂の流動性と衝撃強
度のバランスを保つためには、分子量分布[重量平均分
子量(Mw)/数平均分子量(Mn))]を狭くする必
要があるが、従来のラジカル重合法で得られるゴム変性
スチレン系樹脂(HIPS)のマトリックスであるポリ
スチレンの分子量分布は1.8〜3.0の範囲であり、
そのままでは流動性と衝撃強度のバランスを保つことは
困難である。流動性を高めようとするとMwを小さくす
る必要があるが、かえって低分子量成分の含有割合が増
加し、分子量分布も広くなるため、成形品の耐衝撃性が
損なわれるという問題が生じる。
度のバランスを保つためには、分子量分布[重量平均分
子量(Mw)/数平均分子量(Mn))]を狭くする必
要があるが、従来のラジカル重合法で得られるゴム変性
スチレン系樹脂(HIPS)のマトリックスであるポリ
スチレンの分子量分布は1.8〜3.0の範囲であり、
そのままでは流動性と衝撃強度のバランスを保つことは
困難である。流動性を高めようとするとMwを小さくす
る必要があるが、かえって低分子量成分の含有割合が増
加し、分子量分布も広くなるため、成形品の耐衝撃性が
損なわれるという問題が生じる。
【0004】本発明は、従来の重合方法では困難であっ
た、樹脂の流動性と樹脂成形品の耐衝撃性をバランスよ
く具備し、薄肉化や成形サイクルの高速化に対応するこ
とができる樹脂が得られるゴム変性スチレン系樹脂の製
造方法を提供することを目的とする。
た、樹脂の流動性と樹脂成形品の耐衝撃性をバランスよ
く具備し、薄肉化や成形サイクルの高速化に対応するこ
とができる樹脂が得られるゴム変性スチレン系樹脂の製
造方法を提供することを目的とする。
【0005】
【課題を解決するための手段】本願出願人は、スチレン
系化合物の重合を置換ヒドロキシルアミンとラジカル重
合開始剤の存在下で行うと、分子量が重合時間と共に増
加し、分子量の制御が可能となるだけでなく、条件によ
っては分子量分布が1.3以下のポリスチレン系樹脂が
得られる発明を提案している(特開平10−29200
3号公報)。本発明者は、前記発明に基づいてさらに研
究を重ねた結果、ゴム変性スチレン系樹脂製造時におい
ても特定の置換ヒドロキシルアミンを存在させてラジカ
ル重合することにより、分子量分布を従来の製造方法に
比べて小さくすることができ、その結果、Mwを小さく
した場合でも低分子量成分の含有割合をほとんど増加さ
せることなく、物性のバランスに優れたゴム変性スチレ
ン系樹脂が得られることを見出し、本発明を完成するに
至った。
系化合物の重合を置換ヒドロキシルアミンとラジカル重
合開始剤の存在下で行うと、分子量が重合時間と共に増
加し、分子量の制御が可能となるだけでなく、条件によ
っては分子量分布が1.3以下のポリスチレン系樹脂が
得られる発明を提案している(特開平10−29200
3号公報)。本発明者は、前記発明に基づいてさらに研
究を重ねた結果、ゴム変性スチレン系樹脂製造時におい
ても特定の置換ヒドロキシルアミンを存在させてラジカ
ル重合することにより、分子量分布を従来の製造方法に
比べて小さくすることができ、その結果、Mwを小さく
した場合でも低分子量成分の含有割合をほとんど増加さ
せることなく、物性のバランスに優れたゴム変性スチレ
ン系樹脂が得られることを見出し、本発明を完成するに
至った。
【0006】本発明は、ゴム状重合体の存在下、スチレ
ン系化合物及びスチレン系化合物と共重合可能な化合物
から選ばれる1種以上のスチレン系モノマー又はスチレ
ン系モノマー及びスチレン系モノマーと共重合可能なモ
ノマーとをラジカル重合させてゴム変性スチレン系樹脂
を製造するにあたり、下記の一般式(I)及び一般式(I
I)で表される置換ヒドロキシルアミンから選ばれる1種
以上を添加して重合することを特徴とするゴム変性スチ
レン系樹脂の製造方法を提供する。
ン系化合物及びスチレン系化合物と共重合可能な化合物
から選ばれる1種以上のスチレン系モノマー又はスチレ
ン系モノマー及びスチレン系モノマーと共重合可能なモ
ノマーとをラジカル重合させてゴム変性スチレン系樹脂
を製造するにあたり、下記の一般式(I)及び一般式(I
I)で表される置換ヒドロキシルアミンから選ばれる1種
以上を添加して重合することを特徴とするゴム変性スチ
レン系樹脂の製造方法を提供する。
【0007】
【化2】
【0008】[式中、R1、R2は炭素数1以上の置換又
は非置換の脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を示
し、R3、R4は炭素数1以上の置換又は非置換の脂肪族
炭化水素基を示す。]
は非置換の脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を示
し、R3、R4は炭素数1以上の置換又は非置換の脂肪族
炭化水素基を示す。]
【0009】
【発明の実施の形態】本発明で用いるゴム状重合体は、
本発明の製造方法により得られる樹脂の耐衝撃性を改良
するための成分である。このようなゴム状重合体として
は、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、
水添(又は部分水添)ポリブタジエン、水添(又は部分
水添)スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレ
ン、スチレン−イソプレン共重合体及びブタジエン−イ
ソプレン共重合体等から選ばれる1種以上を挙げること
ができ、これらの中でもポリブタジエンが好ましい。ポ
リブタジエンとしては、1,4−シス結合含有量の高いハ
イシスポリブタジエン、低いローシスポリブタジエン又
は中間のミドルシスポリブタジエンのいずれも用いるこ
とができる。スチレン−ブタジエン共重合体としては、
ブロック構造を有するもの、ランダム重合を有するも
の、テーパーブロック構造を有するもののいずれも用い
ることができる。
本発明の製造方法により得られる樹脂の耐衝撃性を改良
するための成分である。このようなゴム状重合体として
は、ポリブタジエン、スチレン−ブタジエン共重合体、
水添(又は部分水添)ポリブタジエン、水添(又は部分
水添)スチレン−ブタジエン共重合体、ポリイソプレ
ン、スチレン−イソプレン共重合体及びブタジエン−イ
ソプレン共重合体等から選ばれる1種以上を挙げること
ができ、これらの中でもポリブタジエンが好ましい。ポ
リブタジエンとしては、1,4−シス結合含有量の高いハ
イシスポリブタジエン、低いローシスポリブタジエン又
は中間のミドルシスポリブタジエンのいずれも用いるこ
とができる。スチレン−ブタジエン共重合体としては、
ブロック構造を有するもの、ランダム重合を有するも
の、テーパーブロック構造を有するもののいずれも用い
ることができる。
【0010】ゴム状重合体の使用量は、スチレン系モノ
マーとの合計量中において、好ましくは1〜50重量%
であり、特に好ましくは1〜30重量%、さらに好まし
くは3〜15重量%である。ゴム状重合体の使用量が1
重量%以上であると、強度補強効果を充分に発現させて
耐衝撃性を高めることができ、50重量%以下である
と、表面光沢と剛性を高めることができる。
マーとの合計量中において、好ましくは1〜50重量%
であり、特に好ましくは1〜30重量%、さらに好まし
くは3〜15重量%である。ゴム状重合体の使用量が1
重量%以上であると、強度補強効果を充分に発現させて
耐衝撃性を高めることができ、50重量%以下である
と、表面光沢と剛性を高めることができる。
【0011】本発明で用いるスチレン系モノマーとして
は、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−エチルス
チレン、p−t−ブチルスチレン等の核置換アルキルス
チレン;α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチル
スチレン等のα−置換アルキルスチレン;o−クロロス
チレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、p
−ブロモスチレン、2,4−ジクロロスチレン、2,4−ジブ
ロモスチレン等の核ハロゲン化スチレン等から選ばれる
1種以上を挙げることができ、スチレン系モノマーと共
重合可能なモノマーとしては、アクリル酸エステル類
(アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸シクロヘキシル等)、メタクリル酸エ
ステル類(メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸ブチル等)、アクリル酸、メタクリル酸、
無水マレイン酸、マレイミド、核置換マレイミド、アク
リロニトリル及びメタクリロニトリル等のスチレン系化
合物と共重合可能な化合物から選ばれる1種以上を挙げ
ることができる。
は、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メ
チルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−エチルス
チレン、p−t−ブチルスチレン等の核置換アルキルス
チレン;α−メチルスチレン、α−メチル−p−メチル
スチレン等のα−置換アルキルスチレン;o−クロロス
チレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、p
−ブロモスチレン、2,4−ジクロロスチレン、2,4−ジブ
ロモスチレン等の核ハロゲン化スチレン等から選ばれる
1種以上を挙げることができ、スチレン系モノマーと共
重合可能なモノマーとしては、アクリル酸エステル類
(アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸ブ
チル、アクリル酸シクロヘキシル等)、メタクリル酸エ
ステル類(メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、
メタクリル酸ブチル等)、アクリル酸、メタクリル酸、
無水マレイン酸、マレイミド、核置換マレイミド、アク
リロニトリル及びメタクリロニトリル等のスチレン系化
合物と共重合可能な化合物から選ばれる1種以上を挙げ
ることができる。
【0012】スチレン系モノマー又はスチレン系モノマ
ー及びそれと共重合可能なモノマーの使用量は、ゴム状
重合体との合計量中において、好ましくは50〜99重
量%であり、特に好ましくは70〜99重量%、さらに
好ましくは85〜97重量%である。スチレン系モノマ
ーの使用量が50重量%以上であると、表面光沢と剛性
を高めることができ、99重量%以下であると、ゴム状
重合体による強度補強効果を充分に発現させて耐衝撃性
を高めることができる。
ー及びそれと共重合可能なモノマーの使用量は、ゴム状
重合体との合計量中において、好ましくは50〜99重
量%であり、特に好ましくは70〜99重量%、さらに
好ましくは85〜97重量%である。スチレン系モノマ
ーの使用量が50重量%以上であると、表面光沢と剛性
を高めることができ、99重量%以下であると、ゴム状
重合体による強度補強効果を充分に発現させて耐衝撃性
を高めることができる。
【0013】本発明で用いる置換ヒドロキシルアミンと
しては、下記の一般式(I)及び一般式(II)で表される
ものから選ばれる1種以上を挙げることができる。
しては、下記の一般式(I)及び一般式(II)で表される
ものから選ばれる1種以上を挙げることができる。
【0014】
【化3】
【0015】[式中、R1、R2は炭素数1以上の置換又
は非置換の脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を示
し、R3、R4は炭素数1以上の置換又は非置換の脂肪族
炭化水素基を示す。] 一般式(I)のR1、R2における脂肪族炭化水素基とし
ては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチ
ル基、ブチル基等を挙げることができ、芳香族炭化水素
基としては、フェニル基、ベンジル基等を挙げることが
できる。また、一般式(II)のR3、R4としては、−CH
2−、−CH(CH3)CH2−、−C(CH3)2CH2−
等の一般式(I)に対応する脂肪族炭化水素の2価の基
を挙げることができる。一般式(I)及び(II)の炭化水
素基は置換されていてもよく、置換基としては、メチル
基、エチル基等の脂肪族炭化水素基、フェニル基等の芳
香族炭化水素、ハロゲン、ハロゲン化炭化水素、カルボ
ニル基、水酸基、アミノ基等を挙げることができる。
は非置換の脂肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を示
し、R3、R4は炭素数1以上の置換又は非置換の脂肪族
炭化水素基を示す。] 一般式(I)のR1、R2における脂肪族炭化水素基とし
ては、メチル基、エチル基、イソプロピル基、t−ブチ
ル基、ブチル基等を挙げることができ、芳香族炭化水素
基としては、フェニル基、ベンジル基等を挙げることが
できる。また、一般式(II)のR3、R4としては、−CH
2−、−CH(CH3)CH2−、−C(CH3)2CH2−
等の一般式(I)に対応する脂肪族炭化水素の2価の基
を挙げることができる。一般式(I)及び(II)の炭化水
素基は置換されていてもよく、置換基としては、メチル
基、エチル基等の脂肪族炭化水素基、フェニル基等の芳
香族炭化水素、ハロゲン、ハロゲン化炭化水素、カルボ
ニル基、水酸基、アミノ基等を挙げることができる。
【0016】一般式(I)で表される置換ヒドロキシル
アミンとしては、N,N−ジメチルヒドロキシルアミン、
N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジイソプロピ
ルヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシル
アミン、N,N−ジフェニルヒドロキシルアミン等を挙げ
ることができ;一般式(II)で表される置換ヒドロキシル
アミンとしては、N−ヒドロキシルマレイミド、N−ヒ
ドロキシルスクシンイミド、N−ヒドロキシルフタルイ
ミド等を挙げることができる。これらの中でもN,N−ジ
エチルヒドロキシルアミンが好ましい。
アミンとしては、N,N−ジメチルヒドロキシルアミン、
N,N−ジエチルヒドロキシルアミン、N,N−ジイソプロピ
ルヒドロキシルアミン、N,N−ジベンジルヒドロキシル
アミン、N,N−ジフェニルヒドロキシルアミン等を挙げ
ることができ;一般式(II)で表される置換ヒドロキシル
アミンとしては、N−ヒドロキシルマレイミド、N−ヒ
ドロキシルスクシンイミド、N−ヒドロキシルフタルイ
ミド等を挙げることができる。これらの中でもN,N−ジ
エチルヒドロキシルアミンが好ましい。
【0017】一般式(I)又は(II)で表される置換ヒド
ロキシルアミンの使用量は、スチレン系モノマー1モル
に対して置換ヒドロキシルアミンが、好ましくは10-5
〜0.1モルであり、特に好ましくは10-4〜0.01
モルである。置換ヒドロキシルアミンの使用量が10-5
モル以上であると分子量制御が容易になり、0.1モル
以下であると適度な重合速度を保つことができる。
ロキシルアミンの使用量は、スチレン系モノマー1モル
に対して置換ヒドロキシルアミンが、好ましくは10-5
〜0.1モルであり、特に好ましくは10-4〜0.01
モルである。置換ヒドロキシルアミンの使用量が10-5
モル以上であると分子量制御が容易になり、0.1モル
以下であると適度な重合速度を保つことができる。
【0018】本発明の製造方法におけるラジカル重合
は、重合開始剤、熱、光、放射線等を用いた公知の方法
によって行うことができるが、ラジカル重合開始剤を用
いることが好ましい。本発明で用いるラジカル重合開始
剤としては、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキ
シシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチル
パーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1
−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−
ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)パレレー
ト等のパーオキシケタール類;クメンハイドロパーオキ
サイド、ジイソプロピルベンゼンパーオキサイド等のハ
イドロパーオキサイド類;t−ブチルクミルパーオキサ
イド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等のジアルキルパ
ーオキサイド類;ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド等のジアシルハイドロパーオキサイド
類;ビス(t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカ
ーボネート等パーオキシジカーボネート類;t−ブチル
パーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテ
ート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキ
シ)ヘキサン等のパーオキシエステル類等の有機過酸化
物;アゾイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−メ
チルブチロニトリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カーボニトリル)等のアゾ系化合物;過酸化ベ
ンゾイル等の過酸化物等を挙げることができる。
は、重合開始剤、熱、光、放射線等を用いた公知の方法
によって行うことができるが、ラジカル重合開始剤を用
いることが好ましい。本発明で用いるラジカル重合開始
剤としては、2,2−ビス(4,4−ジ−t−ブチルパーオキ
シシクロヘキシル)プロパン、1,1−ビス(t−ブチル
パーオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン、1,1
−ビス(t−ブチルパーオキシ)シクロヘキサン、n−
ブチル−4,4−ビス(t−ブチルパーオキシ)パレレー
ト等のパーオキシケタール類;クメンハイドロパーオキ
サイド、ジイソプロピルベンゼンパーオキサイド等のハ
イドロパーオキサイド類;t−ブチルクミルパーオキサ
イド、ジ−t−ブチルパーオキサイド等のジアルキルパ
ーオキサイド類;ラウロイルパーオキサイド、ベンゾイ
ルパーオキサイド等のジアシルハイドロパーオキサイド
類;ビス(t−ブチルシクロヘキシル)パーオキシジカ
ーボネート等パーオキシジカーボネート類;t−ブチル
パーオキシベンゾエート、t−ブチルパーオキシアセテ
ート、2,5−ジメチル−2,5−ジ(ベンゾイルパーオキ
シ)ヘキサン等のパーオキシエステル類等の有機過酸化
物;アゾイソブチロニトリル、2,2−アゾビス(2−メ
チルブチロニトリル)、1,1−アゾビス(シクロヘキサ
ン−1−カーボニトリル)等のアゾ系化合物;過酸化ベ
ンゾイル等の過酸化物等を挙げることができる。
【0019】ラジカル重合開始剤の使用量は、ラジカル
重合開始剤とスチレン系モノマーのモル比(ラジカル重
合開始剤/スチレン系モノマー)が、好ましくは0.0
01/100〜10/100となる量であり、特に好ま
しくは0.01/100〜1/100となる量である。
ラジカル開始剤使用量が、モル比で0.001/100
以上であると分子量の制御が容易となり、10/100
以下であると重合反応が適度に進行し、反応制御が容易
となる。
重合開始剤とスチレン系モノマーのモル比(ラジカル重
合開始剤/スチレン系モノマー)が、好ましくは0.0
01/100〜10/100となる量であり、特に好ま
しくは0.01/100〜1/100となる量である。
ラジカル開始剤使用量が、モル比で0.001/100
以上であると分子量の制御が容易となり、10/100
以下であると重合反応が適度に進行し、反応制御が容易
となる。
【0020】また、ラジカル重合開始剤の使用量は、一
般式(I)又は(II)で表される置換ヒドロキシルアミン
との関係においても決定することができる。即ち、一般
式(I)又は(II)で表される置換ヒドロキシルアミンと
ラジカル重合開始剤のモル比(置換ヒドロキシルアミン
/ラジカル重合開始剤)が、好ましくは0.01/1〜
100/1となる量であり、特に好ましくは0.1/1
〜10/1となる量である。前記モル比が0.01/1
以上であると分子量制御が容易となり、モル比が100
/1以下であると重合速度を適度に保つことができる。
般式(I)又は(II)で表される置換ヒドロキシルアミン
との関係においても決定することができる。即ち、一般
式(I)又は(II)で表される置換ヒドロキシルアミンと
ラジカル重合開始剤のモル比(置換ヒドロキシルアミン
/ラジカル重合開始剤)が、好ましくは0.01/1〜
100/1となる量であり、特に好ましくは0.1/1
〜10/1となる量である。前記モル比が0.01/1
以上であると分子量制御が容易となり、モル比が100
/1以下であると重合速度を適度に保つことができる。
【0021】本発明の製造方法においては、重合時に溶
剤を添加することができる。溶剤としては、芳香族炭化
水素類(トルエン、キシレン、エチルベンゼン等)、脂
肪族炭化水素類及びジアルキルケトン類から選ばれる1
種以上を挙げることができる。溶剤の使用量は、好まし
くは0〜50重量%である。溶剤の使用量が50重量%
以下であると、重合速度を適度に保つことができるほ
か、溶剤の回収エネルギーが過度になって製造コストが
上昇することも防止できる。
剤を添加することができる。溶剤としては、芳香族炭化
水素類(トルエン、キシレン、エチルベンゼン等)、脂
肪族炭化水素類及びジアルキルケトン類から選ばれる1
種以上を挙げることができる。溶剤の使用量は、好まし
くは0〜50重量%である。溶剤の使用量が50重量%
以下であると、重合速度を適度に保つことができるほ
か、溶剤の回収エネルギーが過度になって製造コストが
上昇することも防止できる。
【0022】本発明のゴム変性スチレン系樹脂は、多段
槽式連続重合法、多段塔式連続重合法又はこれらを組み
合わせた連続重合法による塊状重合法;ゴム状重合体を
スチレン系モノマーに溶解し、塊状重合後、さらに懸濁
重合を行う塊状−懸濁2段重合法;ゴム状重合体のエマ
ルジョンを使用する乳化重合法により製造することがで
きる。
槽式連続重合法、多段塔式連続重合法又はこれらを組み
合わせた連続重合法による塊状重合法;ゴム状重合体を
スチレン系モノマーに溶解し、塊状重合後、さらに懸濁
重合を行う塊状−懸濁2段重合法;ゴム状重合体のエマ
ルジョンを使用する乳化重合法により製造することがで
きる。
【0023】本発明の製造方法により得られるゴム変性
スチレン系樹脂には、必要に応じて、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、エチレンビスステアリル
アミド等の滑剤、ミネラルオイル等の可塑剤、フェノー
ル系やリン系の酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯
電防止剤、充填剤、着色剤、ジメチルシリコーンオイル
等を配合することができる。
スチレン系樹脂には、必要に応じて、ステアリン酸亜
鉛、ステアリン酸カルシウム、エチレンビスステアリル
アミド等の滑剤、ミネラルオイル等の可塑剤、フェノー
ル系やリン系の酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、帯
電防止剤、充填剤、着色剤、ジメチルシリコーンオイル
等を配合することができる。
【0024】本発明の製造方法により得られるゴム変性
スチレン系樹脂は、各種の樹脂エラストマー材料のブレ
ンドにより、さらに変性ないし改質することができるほ
か、他の樹脂材料の改質剤としても用いることができ
る。例えば、本発明のゴム変性スチレン系樹脂とビーズ
状又はペレット状のポリスチレンとを溶融混練してポリ
マーブレンドを得ることもできる。また、ポリスチレン
以外のポリマー、例えば、スチレン−ブタジエン共重合
ゴム、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネートと混
合又は溶融混練して、ポリマーブレンドを得ることもで
きる。
スチレン系樹脂は、各種の樹脂エラストマー材料のブレ
ンドにより、さらに変性ないし改質することができるほ
か、他の樹脂材料の改質剤としても用いることができ
る。例えば、本発明のゴム変性スチレン系樹脂とビーズ
状又はペレット状のポリスチレンとを溶融混練してポリ
マーブレンドを得ることもできる。また、ポリスチレン
以外のポリマー、例えば、スチレン−ブタジエン共重合
ゴム、ポリフェニレンエーテル、ポリカーボネートと混
合又は溶融混練して、ポリマーブレンドを得ることもで
きる。
【0025】
【実施例】以下、本発明を実施例に基づき詳しく説明す
るが、これらは本発明を限定するものではない。重合反
応は、いずれの例も攪拌機を備えた内容量20リットル
の反応器と脱揮機能を備えた2軸押出機とを連結させた
重合装置を用い、窒素気流下で行った。なお、以下にお
ける各数値の測定は下記の方法により行った。
るが、これらは本発明を限定するものではない。重合反
応は、いずれの例も攪拌機を備えた内容量20リットル
の反応器と脱揮機能を備えた2軸押出機とを連結させた
重合装置を用い、窒素気流下で行った。なお、以下にお
ける各数値の測定は下記の方法により行った。
【0026】(1)重量平均分子量(Mw)、数平均分
子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)樹脂ペレッ
トをテトラヒドロフランに溶解し、可溶分をゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定
した。重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)
及び分子量分布(Mw/Mn)は、単分散ポリスチレン
を用いて求めた検量線によって算出した。 (2)Izod衝撃強度 JIS K7110に準拠して測定した(幅12.7m
m、厚さ6.4mmの切り欠き付き成形品)。 (3)体積平均ゴム粒子径 メチルエチルケトン/アセトン=1/1(容積比)溶液
に樹脂が3重量%となるよう溶解し、レーザー回折・散
乱式粒度分布測定装置(堀場製作所(株)粒度分布測定
装置LA-910)にて得られた粒度分布曲線から求めた。 (4)流動性(MFR) ASTM D1238に準拠して200℃、5kg荷重で
測定した。
子量(Mn)及び分子量分布(Mw/Mn)樹脂ペレッ
トをテトラヒドロフランに溶解し、可溶分をゲルパーミ
エーションクロマトグラフィー(GPC)を用いて測定
した。重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)
及び分子量分布(Mw/Mn)は、単分散ポリスチレン
を用いて求めた検量線によって算出した。 (2)Izod衝撃強度 JIS K7110に準拠して測定した(幅12.7m
m、厚さ6.4mmの切り欠き付き成形品)。 (3)体積平均ゴム粒子径 メチルエチルケトン/アセトン=1/1(容積比)溶液
に樹脂が3重量%となるよう溶解し、レーザー回折・散
乱式粒度分布測定装置(堀場製作所(株)粒度分布測定
装置LA-910)にて得られた粒度分布曲線から求めた。 (4)流動性(MFR) ASTM D1238に準拠して200℃、5kg荷重で
測定した。
【0027】実施例1 1.3kgのポリブタジエン(旭化成工業(株)製ジエン
55A)、150mmolのナイパーBMT-K40(日本油脂(株)
製)及び75mmolのN,N−ジエチルヒドロキシルアミン
(ダイセル化学工業(株)製)を、150molのスチレ
ンモノマーに溶解した原料溶液を反応器に仕込んだ。反
応器内で95℃で3.5時間重合を行ったのち、130
℃に昇温してさらに重合を続けた。その後、モノマーの
重合率が70%になった時点で2軸押出機を用い、23
0℃で未反応のモノマーを取り除いた。溶融ストランド
を冷却後切断し、ペレット状のゴム変性スチレン系樹脂
を得た。各数値の測定結果を表1に示す。
55A)、150mmolのナイパーBMT-K40(日本油脂(株)
製)及び75mmolのN,N−ジエチルヒドロキシルアミン
(ダイセル化学工業(株)製)を、150molのスチレ
ンモノマーに溶解した原料溶液を反応器に仕込んだ。反
応器内で95℃で3.5時間重合を行ったのち、130
℃に昇温してさらに重合を続けた。その後、モノマーの
重合率が70%になった時点で2軸押出機を用い、23
0℃で未反応のモノマーを取り除いた。溶融ストランド
を冷却後切断し、ペレット状のゴム変性スチレン系樹脂
を得た。各数値の測定結果を表1に示す。
【0028】実施例2 1.3kgのポリブタジエン(旭化成工業(株)製ジエン
55A)、200mmolのナイパーBMT-K40(日本油脂(株)
製)及び100mmolのN,N−ジエチルヒドロキシルアミ
ン(ダイセル化学工業(株)製)を、150molのスチ
レンモノマーに溶解した原料溶液を反応器に仕込んだ。
その後の処理は実施例1と同様に行い、ゴム変性スチレ
ン系樹脂を得た。各数値の測定結果を表1に示す。
55A)、200mmolのナイパーBMT-K40(日本油脂(株)
製)及び100mmolのN,N−ジエチルヒドロキシルアミ
ン(ダイセル化学工業(株)製)を、150molのスチ
レンモノマーに溶解した原料溶液を反応器に仕込んだ。
その後の処理は実施例1と同様に行い、ゴム変性スチレ
ン系樹脂を得た。各数値の測定結果を表1に示す。
【0029】実施例3 1.3kgのポリブタジエン(旭化成工業(株)製ジエン
55A)、75mmolのナイパーBMT-K40(日本油脂(株)
製)及び50mmolのN,N−ジエチルヒドロキシルアミン
(ダイセル化学工業(株)製)を、150molのスチレ
ンモノマーに溶解した原料溶液を反応器に仕込んだ。そ
の後の処理は実施例1と同様に行い、ゴム変性スチレン
系樹脂を得た。各数値の測定結果を表1に示す。
55A)、75mmolのナイパーBMT-K40(日本油脂(株)
製)及び50mmolのN,N−ジエチルヒドロキシルアミン
(ダイセル化学工業(株)製)を、150molのスチレ
ンモノマーに溶解した原料溶液を反応器に仕込んだ。そ
の後の処理は実施例1と同様に行い、ゴム変性スチレン
系樹脂を得た。各数値の測定結果を表1に示す。
【0030】実施例4 1.3kgのポリブタジエン(旭化成工業(株)製ジエン
55A)、3.3kgのエチルベンゼン、328mmolのナイ
パーBMT-K40(日本油脂(株)製)及び328mmolのN,N
−ジエチルヒドロキシルアミン(ダイセル化学工業
(株)製)を、87molのスチレンモノマー及び50mol
のアクリロニトリルモノマーに溶解した原料溶液を反応
器に仕込んだ。反応器内で80℃で3.5時間重合を行
ったのち、130℃に昇温してさらに重合を続けた。そ
の後、モノマーの重合率が70%になった時点で2軸押
出機を用い、230℃で未反応のモノマーを取り除い
た。溶融ストランドを冷却後切断し、ペレット状のゴム
変性スチレン系樹脂を得た。各数値の測定結果を表1に
示す。
55A)、3.3kgのエチルベンゼン、328mmolのナイ
パーBMT-K40(日本油脂(株)製)及び328mmolのN,N
−ジエチルヒドロキシルアミン(ダイセル化学工業
(株)製)を、87molのスチレンモノマー及び50mol
のアクリロニトリルモノマーに溶解した原料溶液を反応
器に仕込んだ。反応器内で80℃で3.5時間重合を行
ったのち、130℃に昇温してさらに重合を続けた。そ
の後、モノマーの重合率が70%になった時点で2軸押
出機を用い、230℃で未反応のモノマーを取り除い
た。溶融ストランドを冷却後切断し、ペレット状のゴム
変性スチレン系樹脂を得た。各数値の測定結果を表1に
示す。
【0031】実施例5 1.3kgのポリブタジエン(旭化成工業(株)製ジエン
55A)、3.3kgのエチルベンゼン、328mmolのナイ
パーBMT-K40(日本油脂(株)製)及び820mmolのN,N
−ジエチルヒドロキシルアミン(ダイセル化学工業
(株)製)を、87molのスチレンモノマー及び50mol
のアクリロニトリルモノマーに溶解した原料溶液を反応
器に仕込んだ。その後の処理は実施例4と同様に行い、
ゴム変性スチレン系樹脂を得た。各数値の測定結果を表
1に示す。
55A)、3.3kgのエチルベンゼン、328mmolのナイ
パーBMT-K40(日本油脂(株)製)及び820mmolのN,N
−ジエチルヒドロキシルアミン(ダイセル化学工業
(株)製)を、87molのスチレンモノマー及び50mol
のアクリロニトリルモノマーに溶解した原料溶液を反応
器に仕込んだ。その後の処理は実施例4と同様に行い、
ゴム変性スチレン系樹脂を得た。各数値の測定結果を表
1に示す。
【0032】比較例1 1.3kgのポリブタジエン(旭化成工業(株)製ジエン
55A)を150molのスチレンモノマーに溶解した原料溶
液を反応器に仕込んだ。反応器内で130℃で重合を行
い、モノマーの重合率が70%の時点で2軸押出機を用
い、230℃で未反応のモノマーを取り除いた。溶融ス
トランドを冷却後切断し、ペレット状のゴム変性スチレ
ン系樹脂を得た。各数値の測定結果を表1に示す。
55A)を150molのスチレンモノマーに溶解した原料溶
液を反応器に仕込んだ。反応器内で130℃で重合を行
い、モノマーの重合率が70%の時点で2軸押出機を用
い、230℃で未反応のモノマーを取り除いた。溶融ス
トランドを冷却後切断し、ペレット状のゴム変性スチレ
ン系樹脂を得た。各数値の測定結果を表1に示す。
【0033】比較例2 1.3kgのポリブタジエン(旭化成工業(株)製ジエン
55A)を150molのスチレンモノマーに溶解した原料溶
液を反応器に仕込んだ。反応器内で140℃で重合を行
い、モノマーの重合率が70%の時点で2軸押出機を用
い、230℃で未反応のモノマーを取り除いた。溶融ス
トランドを冷却後切断し、ペレット状のゴム変性スチレ
ン系樹脂を得た。各数値の測定結果を表1に示す。
55A)を150molのスチレンモノマーに溶解した原料溶
液を反応器に仕込んだ。反応器内で140℃で重合を行
い、モノマーの重合率が70%の時点で2軸押出機を用
い、230℃で未反応のモノマーを取り除いた。溶融ス
トランドを冷却後切断し、ペレット状のゴム変性スチレ
ン系樹脂を得た。各数値の測定結果を表1に示す。
【0034】
【表1】
【0035】
【発明の効果】以上のように、本発明の製造方法により
得られたゴム変性スチレン系樹脂は、成形性を損なわな
い程度の流動性を有しており、成形品の耐衝撃性も優れ
ている。
得られたゴム変性スチレン系樹脂は、成形性を損なわな
い程度の流動性を有しており、成形品の耐衝撃性も優れ
ている。
Claims (6)
- 【請求項1】 ゴム状重合体の存在下、スチレン系化合
物及びスチレン系化合物と共重合可能な化合物から選ば
れる1種以上のスチレン系モノマー又はスチレン系モノ
マー及びスチレン系モノマーと共重合可能なモノマーと
をラジカル重合させてゴム変性スチレン系樹脂を製造す
るにあたり、下記の一般式(I)及び一般式(II)で表さ
れる置換ヒドロキシルアミンから選ばれる1種以上を添
加して重合することを特徴とするゴム変性スチレン系樹
脂の製造方法。 【化1】 [式中、R1、R2は炭素数1以上の置換又は非置換の脂
肪族炭化水素基又は芳香族炭化水素基を示し、R3、R4
は炭素数1以上の置換又は非置換の脂肪族炭化水素基を
示す。] - 【請求項2】 ラジカル重合開始剤を用いて、ラジカル
重合を行なう請求項1記載のゴム変性スチレン系樹脂の
製造方法。 - 【請求項3】 ラジカル重合開始剤を、ラジカル重合開
始剤とスチレン系モノマーのモル比(ラジカル重合開始
剤/スチレン系モノマー)が0.001/100〜10
/100の割合で使用する請求項1又は2記載のゴム変
性スチレン樹脂の製造方法。 - 【請求項4】 一般式(I)又は(II)で表される置換ヒ
ドロキシルアミンとラジカル重合開始剤を、モル比(置
換ヒドロキシルアミン/ラジカル重合開始剤)が0.0
1/1〜100/1の割合で使用する請求項1〜3のい
ずれか1記載のゴム変性スチレン樹脂の製造方法。 - 【請求項5】 一般式(I)又は(II)で表される置換ヒ
ドロキシルアミンが、N,N−ジエチルヒドロキシルアミ
ンである請求項1〜4のいずれか1記載のゴム変性スチ
レン系樹脂の製造方法。 - 【請求項6】 ゴム状重合体がポリブタジエンである請
求項1〜5のいずれか1記載のゴム変性スチレン系樹脂
の製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8162399A JPH11343319A (ja) | 1998-04-03 | 1999-03-25 | ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10-91270 | 1998-04-03 | ||
JP9127098 | 1998-04-03 | ||
JP8162399A JPH11343319A (ja) | 1998-04-03 | 1999-03-25 | ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11343319A true JPH11343319A (ja) | 1999-12-14 |
Family
ID=26422625
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP8162399A Pending JPH11343319A (ja) | 1998-04-03 | 1999-03-25 | ゴム変性スチレン系樹脂の製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11343319A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002145968A (ja) * | 2000-11-13 | 2002-05-22 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ブロー成形用ゴム変性スチレン系樹脂とその製造法およびブロー成形品 |
-
1999
- 1999-03-25 JP JP8162399A patent/JPH11343319A/ja active Pending
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002145968A (ja) * | 2000-11-13 | 2002-05-22 | Idemitsu Petrochem Co Ltd | ブロー成形用ゴム変性スチレン系樹脂とその製造法およびブロー成形品 |
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