JPH11343139A - ハロゲン化物コアガラス用クラッドガラス組成物及びハロゲン化物クラッドガラス被覆用ガラス組成物 - Google Patents

ハロゲン化物コアガラス用クラッドガラス組成物及びハロゲン化物クラッドガラス被覆用ガラス組成物

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JPH11343139A
JPH11343139A JP10147329A JP14732998A JPH11343139A JP H11343139 A JPH11343139 A JP H11343139A JP 10147329 A JP10147329 A JP 10147329A JP 14732998 A JP14732998 A JP 14732998A JP H11343139 A JPH11343139 A JP H11343139A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】冷却中の結晶化速度が遅く、成形性に優れ、さ
らにファイバー線引き時に結晶化に対して安定で、かつ
化学的耐久性に優れたフツリン酸塩ガラス組成物からな
り、光通信、光増幅などに好適に使用することができる
ハロゲン化物コアガラス用クラッドガラス組成物及びハ
ロゲン化物クラッドガラス被覆用ガラス組成物を提供す
る。 【解決手段】ガラスを構成する陽イオンとして、全陽イ
オンに対するモル%表示で、P5+イオン:10〜40
%、Al3+イオン:10〜32%、Li+、Na+イオン
の内の少なくとも1種:40〜62%、Mg2+、C
2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+イオンの内の少なくとも
1種:0〜25%を含有し、ガラスを構成する陰イオン
として、全陰イオンに対するモル%表示で、F-イオ
ン:35〜80%、O2-イオン:20〜65%を含有す
ることを特徴とするハロゲン化物コアガラス用クラッド
ガラス組成物及びハロゲン化物クラッドガラス被覆用ガ
ラス組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ハロゲン化物コア
ガラス用クラッドガラス組成物及びハロゲン化物クラッ
ドガラス被覆用ガラス組成物に関する。さらに詳しく
は、本発明は、冷却中の結晶化速度が遅く、成形性に優
れ、ファイバー線引き時に結晶化に対して安定で、かつ
化学的耐久性に優れたフツリン酸塩ガラス組成物からな
り、光通信、光増幅などに好適に使用することができる
ハロゲン化物コアガラス用クラッドガラス組成物及びハ
ロゲン化物クラッドガラス被覆用ガラス組成物に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現在、光通信波長として、1.3μm帯
と1.55μm帯が使用されている。近年、情報伝送容
量の大容量化に伴い、光信号を高効率で増幅する光増幅
器の開発が求められている。1.55μm帯は長距離の
信号伝送用に使用されているが、1.55μm帯光増幅
器としては、Er3+ドープ石英ガラスファイバー増幅器
がすでに開発され実用化に至っている。一方、1.3μ
m帯は1.55μm帯に先立って実用化されたため、既
存の通信網で数多く敷設されている。しかし、1.3μ
m帯の光増幅器は未だ実用化に至っていない。その理由
は、1.3μm帯光増幅器では、一般的にPr3+イオン
1435遷移を用いて光増幅が行われるが、従来の
石英ガラスファイバーにPr3+イオンをドープしてもフ
ォノンエネルギーの関係で多フォノン緩和が起こり、光
増幅が不可能となることによる。多フォノン緩和を起こ
りにくくするためには、Pr3+イオンのホストガラスと
して、酸化物ガラスよりもフォノンエネルギーの小さい
フッ化物ガラスなどのハロゲン化物ガラスや、カルコゲ
ナイドガラスなどを用いる必要がある。その中で、現在
1.3μm帯光増幅器用ファイバーとして、ハロゲン化
物ガラスファイバーが有力視されている。また、ハロゲ
ン化物ガラスファイバーはその理論的損失が石英ガラス
ファイバーの約1/10以下であることから、次世代の
低損失光ファイバーとしても期待されている。しかし、
ハロゲン化物ガラスは、酸化物ガラスに比べて化学的耐
久性に劣るために、ファイバー表面から結晶化が起こり
やすいという問題点がある。この問題を解決するための
手段として、ハロゲン化物ガラスプリフォームにあらか
じめ被覆を施し、ファイバー化する際に、ハロゲン化物
ガラスの表面を外気から遮断する手法が考えられた。当
初は被覆材料として高分子材料が検討されたが、その後
化学的耐久性及び機械的強度の観点からガラスで被覆す
る方がよいと考えられ、被覆用のガラス組成物が提案さ
れた。例えば、特開平3−112831号公報には、耐
候性の優れたフッ化物ガラス光ファイバーとして、酸化
物ガラスからなる被覆層をフッ化物クラッド層の外側に
有するフッ化物ガラス光ファイバーが提案され、特開平
3−115137号公報には、ハロゲン化物ガラスファ
イバーの化学的耐久性と機械的強度を高めることができ
る被覆用ガラスとして、P2535〜50モル%、K2
O5〜20モル%、PbO24〜40モル%、BaO5
〜20モル%を含む被覆用ガラスと、P2510〜20
モル%、AlF310〜25モル%、BaF25〜15モ
ル%、SrF210〜20モル%、CaF 210〜20モ
ル%、MgF25〜15モル%、LiFとNaF10〜
30モル%を含む被覆用ガラスが提案されている。しか
し、これらの被覆用ガラス組成物には、環境保全上好ま
しくない鉛化合物、タリウム化合物、カドミウム化合物
などを使用しているものが多い。また、すべて酸化物で
構成されているガラス組成物は、ハロゲン化物ガラスと
反応して界面に曇りを生じやすいという問題があり、P
25とフッ化物からなるガラス組成物は、LiFとNa
Fの量が少ないために、ガラス転移温度、熱膨張係数な
どの熱物性やその他の諸物性を被覆されるハロゲン化物
ガラスの諸物性に合わせることが困難であり、またファ
イバー線引き時に最も重要なガラスの粘度が下がらない
という問題がある。光増幅に用いられるファイバーは、
増幅効率を向上させるためにコア径を小さくし、コアと
クラッドの屈折率差を大きくすることが望まれている。
しかし、ハロゲン化物ガラスは酸化物ガラスに比べ成形
性が悪いためにコアとクラッドの屈折率差を大きくとる
ような組み合わせの開発は非常に難しく、またプリフォ
ーム成形時に結晶の析出が起こるためにプリフォームの
製造方法も限定されてしまう。そのような中で、クラッ
ドガラス組成物として酸化物ガラスあるいはフッ素酸化
物ガラスが提案されている。J.Non−Cryst.
Solids,213&214,11〜15(1997)
にはフッ化物ガラスファイバー用のフツリン酸塩クラッ
ドガラスが記載されているが、環境保全上好ましくない
鉛化合物を使用しているという問題がある。また、特開
平5−193971号公報には、1.3μm帯の光増幅
用ファイバーのプリフォームとして、コア部分が希土類
添加フッ化物ガラス、クラッド部分が酸化物ガラス又は
フッ素酸化物ガラスからなる鉛化合物を含まないプリフ
ォームも提案されているが、一般的なフッ化物ガラス組
成であるZBLANガラスや、光増幅で着目されている
InF3系フッ化物ガラスとガラス転移温度、熱膨張係
数などの熱物性が一致していて、かつ屈折率差を大きく
とれるガラス組成物はまだ開発されていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、冷却中の結
晶化速度が遅く、成形性に優れ、さらにファイバー線引
き時に結晶化に対して安定で、かつ化学的耐久性に優れ
たフツリン酸塩ガラス組成物からなり、光通信、光増幅
などに好適に使用することができるハロゲン化物コアガ
ラス用クラッドガラス組成物及びハロゲン化物クラッド
ガラス被覆用ガラス組成物を提供することを目的として
なされたものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記の課
題を解決すべく鋭意研究を重ねた結果、P5+イオン、A
3+イオン、Li+イオン及び/又はNa+イオン、F-
イオン、O2イオンを必須成分とした特定組成のフツリ
ン酸塩ガラス組成物は、ガラスの成形性に優れ、ファイ
バー線引き時の結晶化に対する安定性が高く、かつ化学
的耐久性にも優れることを見いだし、この知見に基づい
て本発明を完成するに至った。すなわち、本発明は、
(1)ガラスを構成する陽イオンとして、全陽イオンに
対するモル%表示で、P 5+イオン:10〜40%、Al
3+イオン:10〜32%、Li+、Na+イオンの内の少
なくとも1種:40〜62%、Mg2+、Ca2+、S
2+、Ba2+、Zn2+イオンの内の少なくとも1種:0
〜25%を含有し、ガラスを構成する陰イオンとして、
全陰イオンに対するモル%表示で、F-イオン:35〜
80%、O2-イオン:20〜65%を含有することを特
徴とするハロゲン化物コアガラス用クラッドガラス組成
物、(2)ガラスを構成する陽イオンとして、全陽イオ
ンに対するモル%表示で、P 5+イオン:25〜35%、
Al3+イオン:13〜18%、Li+、Na+イオンの内
の少なくとも1種:41.5〜52%、Mg2+、C
2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+イオンの内の少なくとも
1種:3〜15%を含有し、ガラスを構成する陰イオン
として、全陰イオンに対するモル%表示で、F-イオ
ン:40〜55%、O2 -イオン:45〜60%を含有す
ることを特徴とするハロゲン化物コアガラス用クラッド
ガラス組成物、(3)ガラスを構成する陰イオンとし
て、全陰イオンに対するモル%表示で、Cl-イオンを
5%以下含有する第(1)項又は第(2)項記載のハロゲン
化物コアガラス用クラッドガラス組成物、(4)ガラス
を構成する陽イオンとして、全陽イオンに対するモル%
表示で、B 3+イオンを8%以下含有する第(1)項、第
(2)項又は第(3)項記載のハロゲン化物コアガラス用ク
ラッドガラス組成物、(5)ガラスを構成する陽イオン
として、全陽イオンに対するモル%表示で、P 5+イオ
ン:10〜40%、Al3+イオン:10〜32%、Li
+、Na+イオンの内の少なくとも1種:40〜62%、
Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+イオンの内の
少なくとも1種:0〜25%を含有し、ガラスを構成す
る陰イオンとして、全陰イオンに対するモル%表示で、
-イオン:35〜80%、O2-イオン:20〜65%
を含有することを特徴とするハロゲン化物クラッドガラ
ス被覆用ガラス組成物、(6)ガラスを構成する陽イオ
ンとして、全陽イオンに対するモル%表示で、P 5+イオ
ン:25〜35%、Al3+イオン:13〜18%、Li
+、Na+イオンの内の少なくとも1種:41.5〜52
%、Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+イオンの
内の少なくとも1種:3〜15%を含有し、ガラスを構
成する陰イオンとして、全陰イオンに対するモル%表示
で、F-イオン:40〜55%、O2 -イオン:45〜6
0%を含有することを特徴とするハロゲン化物クラッド
ガラス被覆用ガラス組成物、(7)ガラスを構成する陰
イオンとして、全陰イオンに対するモル%表示で、Cl
-イオンを5%以下含有する第(5)項又は第(6)項記載
のハロゲン化物クラッドガラス被覆用ガラス組成物、及
び、(8)ガラスを構成する陽イオンとして、全陽イオ
ンに対するモル%表示で、B 3+イオンを8%以下含有す
る第(5)項、第(6)項又は第(7)項記載のハロゲン化物
クラッドガラス被覆用ガラス組成物、を提供するもので
ある。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明のハロゲン化物コアガラス
用クラッドガラス組成物及びハロゲン化物クラッドガラ
ス被覆用ガラス組成物は、ガラスを構成する陽イオンと
して、全陽イオンに対するモル%表示で、P5+イオン:
10〜40%、Al3+イオン:10〜32%、Li+
Na+イオンの内の少なくとも1種:40〜62%、M
2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+イオンの内の少
なくとも1種:0〜25%を含有し、ガラスを構成する
陰イオンとして、全陰イオンに対するモル%表示で、F
-イオン:35〜80%、O2-イオン:20〜65%を
含有する。P5+イオンは、本発明のガラス組成物の網目
骨格を形成する陽イオンであり、その含有量は、全陽イ
オンに対し10〜40モル%である。P5+イオンの含有
量が10モル%未満であると、均一な融液が得られて
も、冷却中の結晶化速度が速いために、ガラスの成形性
が悪化し、ガラス化が困難となるおそれがある。P5+
オンの含有量が40モル%を超えると、ガラス転移温度
が上昇すると共に熱膨張係数が低下する等所望の熱物性
が得られないおそれがある。また、化学的耐久性の低下
を招くおそれがある。P5+イオンの含有量は、ガラスの
成形性、化学的耐久性、熱物性などを考慮すると、全陽
イオンに対し25〜35モル%であることがより好まし
い。Al3+イオンは、本発明のガラス組成物の網目骨格
を補完し、化学的耐久性を向上させるために有効な陽イ
オンであり、その含有量は、全陽イオンに対し10〜3
2モル%である。Al3+イオンの含有量が10モル%未
満であると、化学的耐久性が十分に向上しないおそれが
ある。Al3+イオンの含有量が32モル%を超えると、
ガラスの溶融性が低下するおそれがある。Al3+イオン
の含有量は、ガラスの溶融性、化学的耐久性などを考慮
すると、全陽イオンに対し13〜18モル%であること
がより好ましい。
【0006】Li+イオン及びNa+イオンは、ガラスの
溶融性、成形性を向上させるとともに、ファイバー線引
き時のガラスの粘度を下げる効果を有する陽イオンであ
り、その含有量は、全陽イオンに対し40〜62モル%
である。Li+イオン及びNa+イオンは、いずれかを単
独で含有させることができ、あるいは2種を組み合わせ
て含有させることもできる。また、Li+イオン及びN
+イオンは、ガラスの屈折率を低下させる成分でもあ
り、コアがハロゲン化物ガラス、クラッドがフツリン酸
塩ガラスからなる光ファイバーにおいては、コアとクラ
ッドの屈折率差を大きくするために有効である。Li+
イオンとNa+イオンの合計量が40モル%未満である
と、ガラスの溶融性が十分に向上せず、ファイバー線引
き時のガラスの粘度も十分に下がらないおそれがある。
また、屈折率も十分に低下しないおそれがある。Li+
イオンとNa+イオンの合計量が62モル%を超える
と、化学耐久性が低下するおそれがある。Li+イオン
とNa+イオンの含有量は、ガラスの溶融性、成形性、
ファイバー線引き時のガラスの粘度、化学的耐久性、屈
折率などを考慮すると、41.5〜52モル%であるこ
とがより好ましい。本発明のガラス組成物は、上記の必
須の陽イオンの他に、必要に応じて、Mg 2+イオン、C
2+イオン、Sr2+イオン、Ba2+イオン及びZn2+
オンを、全陽イオンに対し合計で25モル%以下含有さ
せることができる。Mg2+イオン、Ca2+イオン、Sr
2+イオン、Ba2+イオン及びZn2+イオンは、1種を単
独で含有させることができ、あるいは2種以上を組み合
わせて含有させることもできる。Mg2+イオン、Ca2+
イオン、Sr2+イオン、Ba2+イオン又はZn2+イオン
を含有させることにより、結晶化に対する安定性を高
め、化学的耐久性を低下させることなく、熱物性の調整
をすることができる。Mg2+イオン、Ca2+イオン、S
2+イオン、Ba2+イオン及びZn2+イオンの合計の含
有量は、ガラスの化学的耐久性、結晶化に対する安定性
などを考慮すると、3〜15モル%であることがより好
ましい。本発明のガラス組成物は、上記の成分の他に、
必要に応じて、B3+イオンを、全陽イオンに対し8モル
%以下含有させることができる。B3+イオンを含有させ
ることにより、ガラスの化学的耐久性を向上させること
ができる。B3+イオンの含有量が8モル%を超えると、
ガラスの成形性が悪化するおそれがある。
【0007】F-イオンは、ハロゲン化物ガラスとの反
応性を小さくするために必須の成分であり、その含有量
は、全陰イオンに対し35〜80モル%である。F-
オンの含有量が35モル%未満であると、熱膨張係数の
低下を招くおそれがあり、またハロゲン化物ガラスとの
反応性が大きくなるおそれがある。F-イオンの含有量
が80モル%を超えると、ガラスの成形性が悪化し、化
学的耐久性も低下するおそれがある。F-イオンの含有
量は、ガラスの熱膨張係数、化学的耐久性、成形性など
を考慮すると、40〜55モル%であることがより好ま
しい。本発明のガラス組成物は、F-イオンとO2-イオ
ンの他に、必要に応じてCl-イオンを全陰イオンに対
し5モル%以下含有させることができる。Cl-イオン
を含有させることにより、融液中の脱泡が容易になる。
Cl-イオンの含有量が5モル%を超えると、ガラス転
移温度と結晶化開始温度との差が小さくなり、ファイバ
ー線引きの際の炉温の制御が困難となるおそれがある。
本発明のガラス組成物において、Cl-イオンを含有さ
せない場合は、F-イオンとO2-イオンの合計は100
モル%である。本発明のガラス組成物は、通常のキャス
ティング冷却法により、厚さ1cm以上のガラスブロック
とすることができる。また、融液をガラス転移温度付近
の温度に加熱したローテーショナル装置の金型に流し込
んで回転することにより、外径20mm、内径5mm以上、
長さ150mm程度の大きさのガラスチューブを作製する
ことができる。本発明のガラス組成物より得られるガラ
スチューブを、ハロゲン化物コアガラス用クラッドガラ
ス又はハロゲン化物クラッドガラス被覆用ガラスとして
用いることができる。本発明のガラス組成物は、ガラス
の成形性に優れ、ファイバー線引き時の結晶化に対する
安定性が高く、化学的耐久性にも優れている。本発明組
成物は、屈折率を容易に変えることができることから、
1.3μm帯光増幅器や医療用などに用いられているコ
アがハロゲン化物ガラスである光ファイバーのクラッド
ガラスとして、あるいは、コアとクラッドがともにハロ
ゲン化物ガラスである光ファイバーの被覆用ガラスとし
て好適に使用することができる。
【0008】
【実施例】以下に、実施例を挙げて本発明をさらに詳細
に説明するが、本発明はこれらの実施例によりなんら限
定されるものではない。なお、実施例及び比較例におい
て使用した原料は、高純度の(NH4)2HPO4、Al2
3、Al(PO3)3、B23、AlF3、MgF2、Ca
2、SrF2、BaF2、ZnF2、LiF、NaF、B
aCl2、NaCl、ZrF4及びLaF3である。ま
た、実施例及び比較例において、ガラス転移温度(T
g)、結晶化開始温度(Tx)、熱膨張係数(α)、屈折
率(n)及び化学的耐久性は下記の方法により測定し
た。 (1)ガラス転移温度(Tg)及び結晶化開始温度(T
x) 厚さ1mm以下のガラスの小片1個(約30mg)を白金セ
ルに入れ、示差熱分析装置[DTA、理学電機製、TG
8110]を用い、アルミナ粉末を標準試料として、室
温から10K/minで昇温して得られたDTA曲線よ
り、最初の吸熱の開始点(外挿点)の温度をガラス転移
温度、引き続き起こる発熱の開始点(外挿点)の温度を
結晶化開始温度とする。 (2)熱膨張係数(α) ガラスを直径約4mm、長さ15〜20mmのロッド状に加
工し、熱機械分析装置[TMA、理学電機製、TMA8
140]を用い、石英ガラスを標準資料として、室温か
ら10K/minで昇温して得られた熱膨張曲線より、5
0〜200℃の平均値として求める。 (3)屈折率(n) ガラスを平行な二面を有するブロックに切り出し、両面
を鏡面になるまで研磨して、アッベ屈折率計[島津製作
所製]を用いて測定する。 (4)化学的耐久性(JIS R 3254) ガラスを約20×20×2mmの大きさに切断し、表面全
てを研磨紙を用いて研磨(最終仕上げ研磨の研磨紙♯3
000)し、よく洗浄して乾燥したのち重量を精秤し、
試料ラックに取り付ける。500mlの溶出用ビーカーに
400mlのイオン交換水を入れ、これを溶出振とう装置
に取り付け、溶出液(イオン交換水)が50℃になるよ
うに保持する。溶出液が50℃になってから、ガラスを
取り付けた試料ラックを、振とう方向と試料ガラスの広
い方の面が平行になるように配置して、溶出用ビーカー
に挿入する。浸漬直後から時間を計測し、5時間振とう
後試料ラックを引き上げてガラス試料を試料ラックから
取り出し、洗浄、乾燥後、重量を精秤する。ガラス試料
の溶出速度Qを、次式によって求める。 Q=(W0−W1)/(t×S) ここで、W0は溶出試験前の試験片の重量(g)、W1
溶出試験後の試験片の重量(g)、tは溶出時間
(日)、Sは溶出試験前の試験片の表面積(cm2)であ
る。
【0009】実施例1 ガラス組成が、陽イオンについては、P5+:27.33
モル%、Al3+:15.73モル%、Ca2+:3.56モ
ル%、Sr2+:3.56モル%、Ba2+:4.98モル
%、Li+:22.42モル%、Na+:22.42モル%
となり、陰イオンについては、F-:52.65モル%、
2-:47.35モル%となるように、高純度のリン酸
塩及びフッ化物原料を、全量で120g秤量し混合し
た。上記操作はすべて窒素ガスで置換したグローブボッ
クス内で行った。混合したバッチを、グラシーカーボン
ルツボに入れ、窒素雰囲気中750℃で1時間溶融し、
撹拌して脱泡、均質化を行ったのち、270℃に保った
ローテーショナル装置の金型に流し込んだ。次いで、金
型を中心軸の回りに3,000rpm以上の速度で回転さ
せ、外径20mm、内径5.5mm、長さ150mmのクラッ
ド用チューブを作製した。そのまま金型の温度を保持
し、別に溶融したZrF4:53モル%、BaF2:20
モル%、LaF3:4モル%、AlF3:3モル%、Na
F:20モル%からなるコア融液を流し込み、コア−ク
ラッドからなるガラス棒を作製した。得られたコア−ク
ラッドからなるガラス棒を、直径5mmになるようにアル
ゴン雰囲気中で加熱延伸した。さらに、上記と同じ操作
を繰り返して、外径20mm、内径5.5mm、長さ150m
mのクラッド用チューブを作製し、延伸された直径5mm
のコア−クラッドからなるガラス棒を挿入して、再度直
径5mmになるように加熱延伸した。得られたコア−クラ
ッドからなるガラス棒を上記と同じクラッド用チューブ
に挿入して、コア−クラッドの径比2.1:125のプ
リフォームを得た。得られたプリフォームを光学顕微鏡
で観察したところ、コア、クラッドとも結晶は析出して
いなかった。また、クラッドガラスの物性を測定したと
ころ、ガラス転移温度(Tg)は266℃、結晶化開始
温度(Tx)は認められず、熱膨張係数(α)は202
×10-7/K、屈折率(n)は1.470、溶出速度
(Q)は3.68×10-3g/cm2・日であった。
【0010】実施例2 ガラス組成が、陽イオンについては、P5+:29.59
モル%、Al3+:16.90モル%、Ca2+:3.52モ
ル%、Sr2+:3.52モル%、Ba2+:4.93モル
%、Li+:14.08モル%、Na+:27.46モル%
となり、陰イオンについては、F-:49.40モル%、
2-:50.60モル%となるように高純度のリン酸塩
及びフッ化物原料を、全量で35g秤量し混合した。上
記操作はすべて窒素ガスで置換したグローブボックス内
で行った。混合したバッチを、グラシーカーボンルツボ
に入れ、窒素雰囲気中750℃で1時間溶融し、撹拌し
て脱泡、均質化を行ったのち、260℃に予熱したロー
テーショナル装置の金型に流し込んだ。次いで、金型を
中心軸の回りに3,000rpm以上の速度で回転させ、外
径15mm、内径11mm、長さ150mmの被覆用ガラスチ
ューブを作製した。また、コアガラス組成が、陽イオン
については、In3+:35モル%、Ca2+2.5モル
%、Ba2+:27.5モル%、Zn2+:22.5モル%、
3+:2.5モル%、La3+:2.5モル%、Na+:5
モル%、Sn2+:2.5モル%であり、陰イオンについ
ては、F-:98.3モル%、Cl-:1.7モル%であ
り、クラッドガラス組成が、陽イオンについては、In
3+:35モル%、Ca2+:2.5モル%、Sr2+:2.5
モル%、Ba2+:20モル%、Zn2+:25モル%、Y
3+:2.5モル%、La3+:2.5モル%、Na+:10
モル%であり、陰イオンについては、F-:98.3モル
%、Cl-:1.7モル%である外径10mmのハロゲン化
物ガラスプリフォームを、ローテーショナル装置を用い
た成形と加熱延伸を組み合わせて作製した。得られたハ
ロゲン化物ガラスプリフォームの表面をZrOCl2・H
Cl溶液でエッチングしたのち、被覆用ガラスチューブ
に挿入した。次いで、真空ポンプを用いてチューブ内部
を減圧しながら、外部から加熱して線引きを行った。線
引きされたファイバーの断面を光学顕微鏡で観察したと
ころ、ハロゲン化物ガラスと被覆用ガラスの界面に結晶
の発生や乱れはなくスムーズであった。この被覆用ガラ
スの物性を測定したところ、ガラス転移温度(Tg)は
257℃、結晶化開始温度(Tx)は448℃、熱膨張
係数(α)は186×10-7/K、屈折率(n)は1.
465、溶出速度(Q)は4.84×10-3g/cm2・日
であった。
【0011】実施例3 ガラス組成が、陽イオンについては、P5+:29.58
モル%、Al3+:16.90モル%、Ba2+:11.27
モル%、Li+:42.25モル%となり、陰イオンにつ
いては、F-:47.58モル%、Cl-:1.61モル
%、O2-:50.81モル%となるように、高純度のリ
ン酸塩、フッ化物及び塩化物原料を全量で35g秤量し
混合した。上記操作はすべて窒素ガスで置換したグロー
ブボックス内で行った。混合したバッチをグラシーカー
ボンルツボに入れ、窒素雰囲気中750℃で1時間溶融
し、撹拌して脱泡、均質化を行ったのち、295℃に予
熱したローテーショナル装置の金型に流し込んだ。次い
で、金型を中心軸の回りに3,000rpm以上の速度で回
転させ、外径15mm、内径11mm、長さ150mmの被覆
用ガラスチューブを作製した。また、コアガラス組成
が、陽イオンについては、In3+:40モル%、Ca2+
2.5モル%、Ba2+:35モル%、Zn2+:12.5モ
ル%、Y3+:2.5モル%、La3+:2.5モル%、Na
+:2.5モル%、Sn2+:2.5モル%であり、陰イオ
ンについては、F-:98.3モル%、Cl-:1.7モル
%であり、クラッドガラス組成が、陽イオンについて
は、In3+:40モル%、Ca2+:2.5モル%、Ba
2+:30モル%、Zn2+:20モル%、Y3+:2.5モ
ル%、La3+:2.5モル%、Na+:2.5モル%であ
り、陰イオンについては、F-:98.3モル%、C
-:1.7モル%である外径10mmのハロゲン化物ガラ
スプリフォームを、ローテーショナル装置を用いた成形
と加熱延伸を組み合わせて作製した。得られたハロゲン
化物ガラスプリフォームの表面をZrOCl2・HCl溶
液でエッチングしたのち、被覆用ガラスチューブに挿入
した。次いで、真空ポンプを用いてチューブ内部を減圧
しながら、外部から加熱して線引きを行った。線引きさ
れたファイバーの断面を光学顕微鏡で観察したところ、
ハロゲン化物ガラスと被覆用ガラスの界面に結晶の発生
や乱れはなくスムーズであった。この被覆用ガラスの物
性を測定したところ、ガラス転移温度(Tg)は291
℃、結晶化開始温度(Tx)は認められず、熱膨張係数
(α)は183×10-7/K、屈折率(n)は1.49
8、溶出速度(Q)は5.02×10-3g/cm2・日であ
った。
【0012】実施例4 ガラス組成が、陽イオンについては、P5+:21.34
モル%、B3+:7.49モル%、Al3+:14.23モル
%、Ca2+:3.56モル%、Sr2+:3.56モル%、
Ba2+:4.98モル%、Li+:22.42モル%、N
+:22.42モル%となり、陰イオンについては、F
-:54.56モル%、O2-:45.44モル%となるよ
うに、高純度のリン酸塩、無水ホウ酸及びフッ化物原料
を全量で120g秤量し混合した。上記操作はすべて窒
素ガスで置換したグローブボックス内で行った。混合し
たバッチをグラシーカーボンルツボに入れ、窒素雰囲気
中750℃で約1時間溶融し、撹拌して脱泡、均質化を
行ったのち、260℃に予熱したローテーショナル装置
の金型に流し込んだ。次いで、金型を中心軸の回りに
3,000rpm以上の速度で回転させ、外径20mm、内径
5.5mm、長さ150mmのクラッド用チューブを作製し
た。そのまま金型の温度を保持し、別に溶融したZrF
4:53モル%、BaF2:20モル%、LaF3:4モ
ル%、AlF3:3モル%、NaF:20モル%からな
るコア融液を流し込み、コア−クラッドからなるガラス
棒を作製した。得られたコア−クラッドからなるガラス
棒を、直径5mmになるようにアルゴン雰囲気中で加熱延
伸した。さらに、上記と同じ操作を繰り返して、外径2
0mm、内径5.5mm、長さ150mmのクラッド用チュー
ブを作製し、延伸された直径5mmのコア−クラッドから
なるガラス棒を挿入して、再度直径5mmになるように加
熱延伸した。得られたコア−クラッドからなるガラス棒
を上記と同じクラッド用チューブに挿入して、コア−ク
ラッドの径比2.1:125のプリフォームを得た。 得られたプリフォームを光学顕微鏡で観察したところ、
コア、クラッドとも結晶は析出していなかった。また、
クラッドガラスの物性を測定したところ、ガラス転移温
度(Tg)は256℃、結晶化開始温度(Tx)は344
℃、熱膨張係数(α)は198×10-7/K、屈折率
(n)は1.466、溶出速度(Q)は2.90×10-3
g/cm2・日であった。
【0013】比較例1 ガラス組成が、陽イオンについては、Zr4+:53モル
%、Ba2+:20モル%、La3+:4モル%、Al3+
3モル%、Na+:20モル%、陰イオンについては、
-:100モル%になるように、高純度のフッ化物原
料を全量で20g秤量し混合した。上記操作はすべて窒
素ガスで置換したグローブボックス内で行った。混合し
たバッチを、グラシーカーボンルツボに入れ、窒素雰囲
気中750℃で1時間溶融したのち、金属製の型に流し
込んだ。得られたバルク体を光学顕微鏡で観察したとこ
ろ、結晶の析出は認められず、ガラスであると判定し
た。このガラスの物性を測定したところ、ガラス転移温
度(Tg)は258℃、結晶化開始温度(Tx)は351
℃、熱膨張係数(α)は195×10-7/K、屈折率
(n)は1.498、溶出速度(Q)は8.8×10-2
/cm2・日であった。本比較例で得られたガラスは、溶
出速度が大きいことから、実施例1〜4で得られたフツ
リン酸塩ガラスに比べて、化学的耐久性に劣ることが分
かる。 実施例5〜26 ガラス組成が第1表に示すモル比になるように、高純度
のリン酸塩、フッ化物、塩化物原料を秤量し混合した。
上記操作はすべて窒素ガスで置換したグローブボックス
内で行った。混合したバッチをグラシーカーボンルツボ
に入れ、窒素雰囲気中750℃で1時間溶融し、撹拌し
て脱泡、均質化を行ったのち、予熱したローテーショナ
ル装置の金型に流し込んだ。次いで、中心軸の回りに
3,000rpm以上の速度で回転させ、クラッド用チュー
ブ又は被覆用チューブを作製した。得られたガラスの物
性を、第1表にまとめて示す。
【0014】
【表1】
【0015】
【表2】
【0016】
【表3】
【0017】
【表4】
【0018】
【表5】
【0019】
【表6】
【0020】
【表7】
【0021】実施例1〜26及び比較例1の結果から明
らかなように、本発明のフツリン酸塩ガラスからなる組
成物は、ガラスの成形性に優れ、ファイバー線引き時の
結晶化に対する安定性が高く、さらに化学的耐久性にも
優れている。本発明のガラス組成物は、ハロゲン化物コ
アガラス、ハロゲン化物クラッドガラスの物性に応じ適
宜その組成を選択して、クラッドガラス、被覆用ガラス
のいずれにも使用することができる。
【0022】
【発明の効果】本発明のガラス組成物は、ガラスの成形
性に優れ、ファイバー線引き時の結晶化に対する安定性
が高く、化学的耐久性にも優れている。本発明組成物
は、屈折率を容易に変えることができることから、1.
3μm帯光増幅器や医療用などに用いられるコアがハロ
ゲン化物ガラスである光ファイバーのクラッドガラスと
して、あるいは、コアとクラッドがともにハロゲン化物
ガラスである光ファイバーの被覆用ガラスとして好適に
使用することができる。

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】ガラスを構成する陽イオンとして、全陽イ
    オンに対するモル%表示で、 P5+イオン :10〜40% Al3+イオン:10〜32% Li+、Na+イオンの内の少なくとも1種:40〜62
    % Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+イオンの内の
    少なくとも1種: 0〜25% を含有し、ガラスを構成する陰イオンとして、全陰イオ
    ンに対するモル%表示で、 F-イオン :35〜80% O2-イオン :20〜65% を含有することを特徴とするハロゲン化物コアガラス用
    クラッドガラス組成物。
  2. 【請求項2】ガラスを構成する陽イオンとして、全陽イ
    オンに対するモル%表示で、 P5+イオン :25〜35% Al3+イオン:13〜18% Li+、Na+イオンの内の少なくとも1種:41.5〜
    52% Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+イオンの内の
    少なくとも1種: 3〜15% を含有し、ガラスを構成する陰イオンとして、全陰イオ
    ンに対するモル%表示で、 F-イオン :40〜55% O2-イオン :45〜60% を含有することを特徴とするハロゲン化物コアガラス用
    クラッドガラス組成物。
  3. 【請求項3】ガラスを構成する陰イオンとして、全陰イ
    オンに対するモル%表示で、Cl-イオンを5%以下含
    有する請求項1又は請求項2記載のハロゲン化物コアガ
    ラス用クラッドガラス組成物。
  4. 【請求項4】ガラスを構成する陽イオンとして、全陽イ
    オンに対するモル%表示で、B3+イオンを8%以下含有
    する請求項1、請求項2又は請求項3記載のハロゲン化
    物コアガラス用クラッドガラス組成物。
  5. 【請求項5】ガラスを構成する陽イオンとして、全陽イ
    オンに対するモル%表示で、 P5+イオン :10〜40% Al3+イオン:10〜32% Li+、Na+イオンの内の少なくとも1種:40〜62
    % Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+イオンの内の
    少なくとも1種: 0〜25% を含有し、ガラスを構成する陰イオンとして、全陰イオ
    ンに対するモル%表示で、 F-イオン :35〜80% O2-イオン :20〜65% を含有することを特徴とするハロゲン化物クラッドガラ
    ス被覆用ガラス組成物。
  6. 【請求項6】ガラスを構成する陽イオンとして、全陽イ
    オンに対するモル%表示で、 P5+イオン :25〜35% Al3+イオン:13〜18% Li+、Na+イオンの内の少なくとも1種:41.5〜
    52% Mg2+、Ca2+、Sr2+、Ba2+、Zn2+イオンの内の
    少なくとも1種: 3〜15% を含有し、ガラスを構成する陰イオンとして、全陰イオ
    ンに対するモル%表示で、 F-イオン :40〜55% O2-イオン :45〜60% を含有することを特徴とするハロゲン化物クラッドガラ
    ス被覆用ガラス組成物。
  7. 【請求項7】ガラスを構成する陰イオンとして、全陰イ
    オンに対するモル%表示で、Cl-イオンを5%以下含
    有する請求項5又は請求項6記載のハロゲン化物クラッ
    ドガラス被覆用ガラス組成物。
  8. 【請求項8】ガラスを構成する陽イオンとして、全陽イ
    オンに対するモル%表示で、B3+イオンを8%以下含有
    する請求項5、請求項6又は請求項7記載のハロゲン化
    物クラッドガラス被覆用ガラス組成物。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010042998A (ja) * 2005-03-30 2010-02-25 Hoya Corp 光学ガラス、プレス成形用プリフォームとその製造方法、および光学素子とその製造方法
WO2010119964A1 (ja) * 2009-04-17 2010-10-21 旭硝子株式会社 近赤外線カットフィルタガラス
CN103058515A (zh) * 2011-10-19 2013-04-24 株式会社小原 光学玻璃、光学元件及预成型品
WO2014065225A1 (ja) * 2012-10-23 2014-05-01 旭硝子株式会社 フツリン酸ガラス、プレス成形用プリフォーム、および光学素子
CN110963706A (zh) * 2018-09-28 2020-04-07 成都光明光电股份有限公司 氟磷酸盐光学玻璃、光学预制件、元件及仪器

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