JPH1134236A - 難燃性シート - Google Patents

難燃性シート

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JPH1134236A
JPH1134236A JP9197260A JP19726097A JPH1134236A JP H1134236 A JPH1134236 A JP H1134236A JP 9197260 A JP9197260 A JP 9197260A JP 19726097 A JP19726097 A JP 19726097A JP H1134236 A JPH1134236 A JP H1134236A
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retardant
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広隆 沢田
Masaki Hasegawa
正毅 長谷川
Motohisa Murayama
元久 村山
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広和 清見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 夜間の誘導表示材料、防災材料、インテリア
材料等に好適に利用することができる長持続性蓄光の無
機蓄光顔料を利用した低発煙性の難燃性シートを提供す
る。 【解決手段】 シリコーンゴムに放射性物質を含まない
無機蓄光顔料を配合した蓄光シリコーンゴム層10と、
白色難燃シリコーンゴム層20とを少なくとも有する難
燃性シートAであって、該難燃性シートAは、酸素指数
が30以上で、かつ、燃焼時にハロゲン化水素ガスが検
出されず、JIS K 7228に規定される煙濃度
(Cs)が1(m-1)以下となることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、長持続性蓄光の無
機蓄光顔料を利用した低発煙性である難燃性シートに関
し、更に詳しくは、夜間の誘導表示材料、防災材料、イ
ンテリア材料等に利用することができる低発煙性の難燃
性シートに関する。
【0002】
【従来の技術】従来、夜光顔料の材料としては、一般
に、蛍光体が用いられている。この蛍光体の残光時間
は、きわめて短く、外部刺激を停止すると速やかにその
発光は減衰するが、まれに紫外線等で刺激した後、また
は、その刺激を停止した後もかなりの長時間(数10分
〜数時間)に渡り残光が肉眼で認められるものがあり、
これらを通常の蛍光体とは区別して蓄光性蛍光体あるい
は燐光体と呼んでいる。
【0003】この蓄光性蛍光体としては、CaS:Bi
(紫青色発光)、CaSrS:Bi(青色発光)、Zn
S:Cu(緑色発光)、ZnCdS:Cu(黄色〜橙色
発光)等の硫化物蛍光体が知られているが、これらのい
ずれの硫化物も、化学的に不安定であったり、耐光性に
劣るなど実用面での問題点が多い。
【0004】現在、市場でもっぱら用いられる硫化亜鉛
系蓄光性蛍光体(ZnS:Cu)は、PVCをはじめ、
ポリオレフィン、PS、ABSなどの汎用合成樹脂など
に混合した各種成形品等が知られているが、特に湿気が
存在すると紫外線により光分解して黒変したり、輝度低
下を生ずるため、屋外で直射日光に曝されるような用途
での使用は困難であり、夜光時計や避難誘導標識、屋内
の夜間表示等その用途は限定されていた。
【0005】また、肉眼で認識可能な残光時間は約30
分から2時間程度であり、実用的には蛍光体に放射性物
質Pm(プロメチウム)等を添加し、そのエネルギーで
自発光させているのが現状である。
【0006】一方、近年、電気機器、家庭用電器製品を
はじめ、インテリア材料、建築材料などの火災に対する
安全性が世界各国で関心がもたれ、安全基準も年々厳し
くなってきている。PVCをはじめ、ポリオレフィン、
PS、ABSなどの汎用合成樹脂などの成形品は、火災
等の際、ハロゲン化水素ガスなどを発生したり、発煙す
るなどの課題があることが知られている。最近では、樹
脂等に難燃剤を配合した難燃性シートも知られている
が、難燃性を有していても、難燃剤自体がハロゲン系、
リン系等が主流であるため、発煙するなどの課題があ
り、未だ低発煙性に対しては不充分であるのが現状であ
る。
【0007】他方、アクリル系樹脂、ウレタン樹脂、ポ
リエステル系樹脂、フッ素系樹脂から選択される少なく
とも1種の樹脂を主成分とする樹脂100重量部に対し
て、10〜300重量部の蓄光性蛍光体発色樹脂シート
により形成された蓄光性蛍光体発色領域と、再帰反射領
域とからなる蓄光性蛍光発色再帰反射シートが知られて
いる(特開平8−129351号公報)。しかしなが
ら、この公報に開示される蓄光性蛍光発色再帰反射シー
トは、蓄光性蛍光体を使用する点で本発明と部分的に共
通するところがあるが、当該再帰反射シートは再帰反射
領域がフィルム構造からなる再帰反射要素を必須とする
ものであり、本発明とはその構成及び使用する樹脂等が
相違し、かつ、該再帰反射シートは難燃性、低発煙性に
ついては何等言及されておらず、本発明とはその技術思
想も相違するものである。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の夜光
顔料(蓄光性蛍光体)を配合したシートなどの成形品の
課題に鑑み、これを解消しようとするものであり、放射
性物質が含まれておらず安全で残光時間の長い無機蓄光
顔料を利用し、かつ、燃焼時ハロゲン化水素ガスを発生
せず、低発煙である難燃性シートを提供することを目的
とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために樹脂材料、ゴム材料と蓄光顔料とにつ
いて鋭意検討した結果、特定物性の蓄光顔料含有ゴム層
と特定物性のゴム層とを積層したものを用いることによ
り目的の難燃性シートが得られることを見い出し、本発
明を完成するに至ったのである。すなわち、本発明の難
燃性シートは、次の(1)〜(5)に存する。 (1) シリコーンゴムに放射性物質を含まない無機蓄光顔
料を配合した蓄光シリコーンゴム層と、白色難燃シリコ
ーンゴム層とを少なくとも有する難燃性シートであっ
て、該難燃性シートは、酸素指数が30以上で、かつ、
燃焼時にハロゲン化水素ガスが検出されず、JIS K
7228に規定される煙濃度(Cs)が1(m-1)以
下となることを特徴とする難燃性シート。 (2) 前記難燃性シートは、無機蓄光顔料の配合量が10
〜50重量%であり、厚みが0.1〜5.0mmの蓄光
シリコーンゴム層と、厚みが0.05〜5.0mmの白
色難燃シリコーンゴム層とを夫々1層以上積層してなる
上記(1)記載の難燃性シート。 (3) 前記難燃性シートには、接着層を有する上記(1)又
は(2)記載の難燃性シート。 (4) 前記難燃性シートは、JIS C 7614に規定
される2時間後の残光輝度が1mcd/m2以上となる
上記(1)〜(3)の何れか一つに記載の難燃性シート。 (5) 前記難燃性シートは、白色難燃シリコーンゴム層と
接着層との間に補強シート層を有する上記(3)又は(4)記
載の難燃性シート。
【0010】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の実施の形態を図
面を参照しながら詳しく説明する。本発明の第一の実施
形態となる難燃性シートAとしては、図1に示されるよ
うに、シリコーンゴムに放射性物質を含まない無機蓄光
顔料を配合した蓄光シリコーンゴム層10と、白色難燃
シリコーンゴム層20と、接着層30とから構成される
ものが挙げられる。
【0011】蓄光シリコーンゴム層10は、シリコーン
ゴムに放射性物質を含まない無機蓄光顔料を配合したも
のからなる。使用するシリコーンゴムは、無機蓄光顔料
による残光輝度が目的の残光輝度以上となることが必要
であるので、透明なシリコーンゴムであることが望まし
い。使用するシリコーンゴムは、配合する無機蓄光顔料
により難燃性、低発煙性が損なわれることなく、上記透
明性、難燃性、低発煙性を達成できるシリコーンゴムで
あれば、特に限定されるものではない。例えば、ジメチ
ルシリコーンゴムなどのシリコーンゴムが挙げられ、具
体的には、商品名「SE1188」(東レ・ダウコーニ
ング・シリコーン社製)などが使用できる。なお、シリ
コーンゴムの透明性、目的の残光輝度を損なわない範囲
で、必要に応じて、シリコーンゴムに白金化合物(触
媒)を添加することにより、更に高温酸化による燃焼性
低分子シロキサンの生成を防止して難燃性を更に向上さ
せることもできる。
【0012】無機蓄光顔料としては、放射性物質を含ま
ない蓄光顔料で、上記シリコーンゴムに配合した場合に
目的の難燃性、低発煙性を達成できるものであれば、特
に限定されるものではない。好ましくは、化学的に安定
であり、しかも長時間にわたり耐光性を有すると共に、
長時間の残光特性を有するものが望ましく、例えば、M
Al24で表される化合物で、Mはカルシウム、ストロ
ンチウム、バリウムからなる群から選ばれる少なくとも
1つ以上の金属元素からなる化合物を母結晶にした蓄光
性蛍光体が挙げられる。具体的に例を挙げると、アルミ
ン酸ストロンチウム(SrAl24)、アルミン酸カル
シウム(CaAl24)、アルミン酸バリウム(BaA
24)、アルミン酸ストロンチウムカルシウム(Sr
xCa1-xAl24)等である。
【0013】更に、MAl24で表される蓄光性蛍光体
において、Mがカルシウム、ストロンチウム、バリウム
からなる群から選ばれる少なくとも1つ以上の金属元素
にマグネシウムを添加した複数の金属元素からなる化合
物を母結晶にした蓄光性蛍光体、例えばSrxMg1-x
24等も用いることができる。
【0014】更にまた、賦活剤としてユウロピウム(E
u)を、Mで表す金属元素に対して0.001〜10モ
ル%添加した蓄光性蛍光体や、賦活剤の他に共賦活剤と
してランタン、セリウム、プラセオジウム、ネオジウ
ム、サマリウム、ガドリニウム、テルビウム、ジスプロ
シウム、ホルミウム、エルビウム、ツリウム、イッテル
ビウム、ルテチウム、マンガン、スズ、ビスマスからな
る群から選ばれる少なくとも1つ以上の元素を、Mで表
す金属元素に対して0.001〜10モル%添加した蓄
光性蛍光体を使用することができる。
【0015】上記構成となる蓄光シリコーンゴム層10
は、上記特性のシリコーンゴムに対し、無機蓄光顔料を
10〜50重量%、好ましくは、20〜30重量%配合
することが望ましい。無機蓄光顔料の配合量が10重量
%未満であると、残光特性が不十分となり、目的の残光
輝度を達成することができず、また、50重量%を越え
ると、シリコーンゴムとの配合が困難となり、しかも、
シートの加工が困難となり、目的の難燃性シートを得る
ことができず、好ましくない。
【0016】白色難燃シリコーンゴム層20は、上記蓄
光シリコーンゴム層10の下層に貼り合わせる構造とな
っており、これにより、上方から入射してくる光を当該
白色難燃シリコーンゴム層20で反射させることによっ
て上記蓄光シリコーンゴム層10の発光輝度を更に増大
させると共に、難燃性を更に増大させることができ、し
かも、上記蓄光シリコーンゴム層10の厚さを薄くでき
ることができる。白色難燃シリコーンゴム層20は、白
色性、難燃性、低発煙性を達成できるシリコーンゴムで
あれば、特に限定されるものではなく、例えば、ジメチ
ルシリコーンゴム、メチルビニルシリコーンゴム、メチ
ルフェニルシリコーンゴムなどのシリコーンゴムが挙げ
られ、具体的には、商品名「SH502U 100」
(東レ・ダウコーニング・シリコーン社製)などが使用
できる。
【0017】接着層30は、難燃性、低発煙性を達成で
きるものであれば、特に限定されるものではなく、例え
ば、シリコーン系接着剤からなる接着層、アクリル系接
着剤からなる接着層等が挙げられる。なお、使用する前
は接着層30の下に剥離紙等が設けられている構造とな
っている。
【0018】本実施形態の難燃性シートAは、図1に示
されるように、蓄光シリコーンゴム層10と、白色難燃
シリコーンゴム層20と、接着層30とから構成される
ものであるが、上記蓄光シリコーンゴム層10の厚み
は、0.1〜5.0mm、また、上記白色難燃シリコー
ンゴム層20の厚みは、0.05〜5.0mmである。
更に、接着層30の厚みは、使用目的、用途に応じて適
宜その厚みを設定でき、好ましくは、0.01〜0.1
mmであることが望ましい。蓄光シリコーンゴム層10
の厚みが0.1mm未満であると、目的の輝度を達成す
ることができず、5.0mmを越えると、実用的でなく
なり、好ましくない。白色難燃シリコーンゴム層の厚み
が0.05mm未満であると、目的の輝度を達成するこ
とができず、5.0mmを越えると、難燃性を満足する
ことができず、また、接着力が低下することとなり、好
ましくない。
【0019】このように構成される本実施形態の難燃性
シートAにおいて、蓄光シリコーンゴム層10と白色難
燃シリコーンゴム層20とからなる積層ゴム層は、酸素
指数が30以上で、かつ、燃焼時にハロゲン化水素ガス
が検出されず、JIS K7228に規定される煙濃度
(Cs)が1(m-1)以下となり、しかも、JISC
7614に規定される2時間後の残光輝度が1mcd/
2以上となるるものである。蓄光シリコーンゴム層1
0に使用する上記特性のシリコーンゴム及び上記特性の
無機蓄光顔料を特定量配合すると共に、上記特性の白色
難燃シリコーンゴム層20を使用することにより、初め
て酸素指数(O.I)が30以上で、かつ、燃焼時にハ
ロゲン化水素ガスが検出されず、JIS K 7228
に規定される煙濃度(Cs)が1(m-1)以下となり、
しかも、JIS C 7614に規定される2時間後の
残光輝度が1mcd/m2以上となり、難燃性及び低発
煙性が達成され、目的の輝度を有するものとなる。従っ
て、上記特性を有しない夫々のシリコーンゴム及び上記
特性を有しない無機蓄光顔料の組み合わせ等では、目的
の難燃性及び低発煙性が達成されす、かつ、目的の輝度
を達成することができないものとなる(これらの点等に
ついては、更に後述する実施例等で詳しく説明する)。
なお、本発明で規定する「酸素指数」とは、JIS K
7201で定義されている酸素指数であり、JIS
K 7201に規定されている方法で測定する。指数値
が大なる程、燃焼し難い材料を意味する。
【0020】図2は、本発明の第二実施形態を示す難燃
性シートBである。なお、上記第一実施形態を示す難燃
性シートAと同一構造となるものは図面において図示符
号で示し、その説明を省略する。この難燃性シートB
は、白色難燃シリコーンゴム層20と接着層30との間
に補強シート層40を有する点でのみ上記第一実施形態
を示す難燃性シートAと相違する。補強シート層40と
しては、例えば、ポリエチレンテレフタレート(PE
T)層、ポリブチレンテレフタレート(PBT)層等を
使用することができる。補強シート層40の厚さは、用
途に応じて、調整されるものであるが、好ましくは、2
5〜75μmであることが望ましい。この補強シート層
40を使用することにより、難燃性シートの硬度を使用
目的、用途等に応じて調整することができることとな
る。
【0021】本発明の難燃性シートは、上述のように構
成されうものであるが、上記実施形態に限定されるもの
ではなく、例えば、前記難燃性シートにおいて、蓄光シ
リコーンゴム層10と、白色難燃シリコーンゴム層20
とを夫々1層の積層としたが、使用目的、用途等に応じ
て蓄光シリコーンゴム層10を2層とし、その下に、白
色難燃シリコーンゴム層20を2層とした構造であって
もよい。また、使用目的、用途等に応じて接着層30を
正暦しても良い。
【0022】本発明の難燃性シートは、例えば、蓄光シ
リコーンゴム層10と、白色難燃シリコーンゴム層20
とを別々に成形した後、蓄光シリコーンゴム層10と白
色難燃シリコーンゴム層20とを接着剤等によりにより
一体に固着し、白色難燃シリコーンゴム層20の下層に
接着剤層30又は補強シート層40と接着剤層30を設
けることにより製造することができる。
【0023】本発明の難燃性シートは、長持続性蓄光の
無機顔料を利用していることから残光時間の長いゴム物
品等となると共に、ハロゲンガスの発生がなく、低発煙
性であり、かつ難燃性が高い安全な製品が得られること
となり、その用途は特に限定されるものではなく、あら
ゆる用途に適用することができ、例えば、夜間の誘導表
示材料、インテリア材料等に好適に利用することができ
る。
【0024】
【実施例】次に、実施例及び比較例により更に本発明の
内容を更に詳細に説明する。なお、本発明は下記実施例
により制限されるものではない。
【0025】(実施例1〜4及び比較例1〜4)下記表
1に記載の厚さとなる難燃性シートについて、酸素指数
(OI)、ハロゲン化水素ガス発生量(mg/g)、煙
濃度(Cs)(m-1)、初期発光輝度及び2時間後の残
光輝度(mcd/m2)、並びに、本発明で使用するシ
リコ−ンゴム層に含有させた無機蓄光顔料の代わりに従
来のZnS−Cu系顔料を同量配合した場合の2時間後
の残光輝度(mcd/m2)を測定した結果を示す。こ
れらの結果を下記表1に示す。
【0026】なお、酸素指数(O.I)、ハロゲン化水
素ガス発生量(mg/g)、煙濃度(Cs)(m-1)、
2時間後の残光輝度(mcd/m2)の測定方法は下記
のとおりである。 (1) 酸素指数(O.I) 酸素指数(O.I) は、JIS K 7201に準拠し
て測定した。指数値が大なる程、燃焼し難い材料を意味
する。 (2) ハロゲン化水素ガス発生量(mg/g) ハロゲン化水素ガス発生量 は、ASTM E662に
準拠して測定した。
【0027】(3) 煙濃度(Cs)(m-1) JIS K 7228に準拠して測定した。指数値が小
さい程、発煙し難い材料を意味する。 (4) 初期発光輝度、2時間後の残光輝度(mcd/
2) JIS C 7614に準拠して初期発光輝度、2時間
後の残光輝度を測定した。
【0028】
【表1】
【0029】上記表1から明らかなように、本発明範囲
となる実施例1〜4の難燃性シートは、本発明範囲外と
なる比較例1〜4に較べて、酸素指数(O.I)、ハロ
ゲン化水素ガス発生量(mg/g)、煙濃度(Cs)
(m-1)、初期発光輝度、2時間後の残光輝度のいずれ
も優れたものとなることが判明した。個別的にみると、
実施例1及び2は、蓄光顔料30重量%含有シリコーン
ゴム層と白色高難燃シリコーンゴム層となる難燃性シー
トであり、夫々の厚さが異なるものであるが、この場合
は、酸素指数(O.I)が30以上であり、燃焼時にハ
ロゲン化水素ガスも検出されず、煙濃度(Cs)も低い
ので、難燃性、低発煙性を達成しており、しかも、2時
間後の残光輝度も高いので、長時間にわたり耐光性を有
すると共に、長時間の残光特性を有することが判明し
た。実施例3は、蓄光顔料30重量%含有シリコーンゴ
ム層と白色高難燃シリコーンゴム層と補強層(PET
層)とからなる難燃性シートであり、この場合も、酸素
指数(O.I)が30以上であり、燃焼時にハロゲン化
水素ガスも検出されず、煙濃度(Cs)も低いので、難
燃性、低発煙性を達成しており、しかも、2時間後の残
光輝度も高いので、長時間にわたり耐光性を有すると共
に、長時間の残光特性を有することが判明した。実施例
4は、蓄光顔料50重量%含有シリコーンゴム層と白色
高難燃シリコーンゴム層とからなる難燃性シートであ
り、この場合も、酸素指数(O.I)が30以上であ
り、燃焼時にハロゲン化水素ガスも検出されず、煙濃度
(Cs)も低いので、難燃性、低発煙性を達成してお
り、しかも、2時間後の残光輝度も高いので、長時間に
わたり耐光性を有すると共に、長時間の残光特性を有す
ることが判明した。
【0030】これに対し、比較例1及び2は、蓄光顔料
30重量%含有シリコーンゴム層又は蓄光顔料50重量
%含有シリコーンゴム層のみからなる難燃性シートであ
り、この場合は、酸素指数(O.I)が低いので、難燃
性が不十分となり、また、2時間後の残光輝度も低いの
で、残光特性が不十分となることが判明した。比較例3
は、蓄光顔料30重量%含有シリコーンゴム層と補強層
(PET層)とからなる難燃性シートであり、この場合
も、酸素指数(O.I)が低いので、難燃性が不十分と
なり、また、2時間後の残光輝度も低いので、残光特性
が不十分となることが判明した。比較例4は、蓄光顔料
30重量%含有硬質塩化ビニル樹脂(硬質PVC)から
なる難燃性シートであり、この場合は、難燃性、低発煙
性を達成できないことが判明した。また、実施例1〜4
及び比較例1〜4において、シリコ−ンゴム層等に含有
させた無機蓄光顔料の代わりに従来のZnS−Cu系顔
料を同量配合した場合の2時間後の残光輝度(mcd/
2)は、全て1以下となることが判明した。以上のよ
うに、本発明範囲となる実施例1〜4の難燃性シートと
することにより、初めて難燃性及び低発煙性が達成され
ると共に、目的の残光輝度を有するものとなり、これ以
外の組み合わせとなる比較例1〜4では、目的の難燃性
及び低発煙性が達成されす、かつ、目的の残光輝度を達
成することができないことが判明した。
【0031】
【発明の効果】本発明によれば、少なくとも蓄光シリコ
ーンゴム層と白色難燃シリコーンゴム層とにより、上方
から入射してくる光を白色難燃シリコーンゴム層で反射
させることによって上記蓄光シリコーンゴム層の発光輝
度を更に増大させると共に、難燃性を更に増大させるこ
とができ、長持続性蓄光の無機蓄光顔料を利用している
ことから残光時間の長い製品となると共に、ハロゲン化
水素ガスの発生がなく、低発煙性を有し、かつ難燃性を
有する安全な製品となる難燃性シートが提供される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第一の実施形態を示す難燃性シートの
断面図である。
【図2】本発明の第二の実施形態を示す難燃性シートの
断面図である。
【符号の説明】
A,B 難燃性シート 10 蓄光シリコーンゴム層 20 白色難燃シリコーンゴム層 30 接着層 40 補強シート層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 清見 広和 東京都江東区木場一丁目5番1号 株式会 社フジクラ内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 シリコーンゴムに放射性物質を含まない
    無機蓄光顔料を配合した蓄光シリコーンゴム層と、白色
    難燃シリコーンゴム層とを少なくとも有する難燃性シー
    トであって、該難燃性シートは、酸素指数が30以上
    で、かつ、燃焼時にハロゲン化水素ガスが検出されず、
    JIS K 7228に規定される煙濃度(Cs)が1
    (m-1)以下となることを特徴とする難燃性シート。
  2. 【請求項2】 前記難燃性シートは、無機蓄光顔料の配
    合量が10〜50重量%であり、厚みが0.1〜5.0
    mmの蓄光シリコーンゴム層と、厚みが0.05〜5.
    0mmの白色難燃シリコーンゴム層とを夫々1層以上積
    層してなる請求項1記載の難燃性シート。
  3. 【請求項3】 前記難燃性シートには、接着層を有する
    請求項1又は2記載の難燃性シート。
  4. 【請求項4】 前記難燃性シートは、JIS C 76
    14に規定される2時間後の残光輝度が1mcd/m2
    以上となる請求項1〜3の何れか一つに記載の難燃性シ
    ート。
  5. 【請求項5】 前記難燃性シートは、白色難燃シリコー
    ンゴム層と接着層との間に補強シート層を有する請求項
    3又は4記載の難燃性シート。
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