JP2007118203A - 蓄光性シリコーンゴム製シート - Google Patents

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Abstract

【課題】耐候性、耐水性、耐熱性、耐久性、耐摩耗性、柔軟性に優れ、かつ発光輝度が高く、残光時間の長い、簡便に使用できる蓄光性シリコーンゴム製シートを提供する
【解決手段】シリコーンゴム製シートであって、シリコーンゴムに蓄光性蛍光体を含有させた蓄光層とシリコーンゴムに白色顔料を含有させた反射層とを有する、複層構造のシリコーンゴム製シートとする。
【選択図】図1

Description

この発明は、耐候性、耐水性、耐熱性、耐久性、耐摩耗性、柔軟性に優れ、かつ発光輝度が高く、残光時間の長い蓄光性シリコーンゴム製シートに関するものである。
蓄光性蛍光体は、光の吸収−蓄光−発光を何度でも繰り返すことができるため、防災、安全などの標識・標示、自動車室内や建物内の各種案内標示などに従来から使用され、蓄光性蛍光体を樹脂やエラストマーに混入し、或いは樹脂を溶剤に溶かしたワニス中に蓄光性蛍光体を分散させてインキを作成し、該インキを透明樹脂シートに印刷することで、太陽光や蛍光灯などの光エネルギーを吸収し、暗所で発光する蓄光性樹脂組成物や蓄光性シートおよびそれらの蓄光性製品に適用されている。
これら蓄光性樹脂組成物や蓄光性シートおよびそれらの蓄光性製品は、蓄光性蛍光体が光エネルギー、特に紫外線を吸収し易く、かつ、蓄光性蛍光体の発光を遮ることがないよう、その基材としては透明性が高く、特に紫外線を吸収しないものが要求され、また屋外用途には耐候性や耐水性、耐熱性が高いこと、接触頻度が高い場所では更に耐摩耗性が高いことも要求される。
また、一般的な用途にはその利用の簡便さから、通常、蓄光性シートの形態で用いられ、さらに適用を容易にし、割れ等を防止するため、蓄光性シートは弾性を備えていることが好ましい。
近年は、蓄光性蛍光体自体の改良も進み、直射日光下でも分解せず、放射性物質を含まずに初期輝度や、残光輝度に優れた、アルミナを主成分とする、アルミン酸塩化合物に希土類元素の賦活剤を添加焼成した燐光体が開発されており、塩ビーアクリル樹脂のワニスにアルミン酸塩化合物を分散したインキをポリカーボネート製透明シートに印刷して蓄光層とし、更に当該ワニスに酸化チタンを練合したインキを、上記蓄光層に塗布して積層し、表面に紫外線吸収剤が含まれていないポリカーボネート透明樹脂層を、裏面に反射層を配した層構成を採用した蓄光性シートが提案されている(特許文献1参照)。
また、熱可塑性樹脂を連続層とし、ゴム組成物を分散層とする熱可塑性エラストマーにアルミン酸塩化合物を配合してなる蓄光性熱可塑性エラストマーが提案されている(特許文献2参照)。
特開平8−99384号公報 特開2000−119448号公報
しかしながら、紫外線吸収剤が含まれていないポリカーボネート製透明シートが表面層にある特許文献1に記載の蓄光性シートや、紫外線吸収剤を含まない熱可塑性樹脂を連続層とする特許文献2に記載の蓄光性熱可塑性エラストマーは耐候性に劣り、加水分解による白濁や、曲げ応力部での割れを発生し、屋外用途に耐えるものではなかった。また光反射材料を配合したシートを別途作製し、蓄光性熱可塑性エラストマー組成物と積層する必要があるなど、使用上も問題が在った。
そこで、この発明は、上記従来技術の問題点を解決し、耐候性、耐水性、耐熱性、耐久性、耐摩耗性、柔軟性に優れ、かつ発光輝度が高く、残光時間の長い、簡便に使用できる蓄光性シリコーンゴム製シートを提供することを課題とする。
この発明は、上記課題を実現するために、請求項1に記載の蓄光性シリコーンゴム製シートは、複層構造のシリコーンゴム製シートであって、シリコーンゴムに蓄光性蛍光体を含有させた蓄光層とシリコーンゴムに白色顔料を含有させた反射層とを有する蓄光性シリコーンゴム製シートを特徴としている。
請求項2に記載のシリコーンゴム製シートは、請求項1の構成に加えて、前記蓄光層の層厚が0.5〜2.0mm、前記反射層の層厚が0.3mm以上である蓄光性シリコーンゴム製シートを特徴としている。
請求項3に記載のシリコーンゴム製シートは、請求項1又は2の構成に加えて、前記蓄光性蛍光体が、一般式:MAl・X・Y・Z[但し、Mはカルシウム、バリウム、ストロンチウム、マグネシウム及びこれらの混合物からなる群から選択された一種の金属、Xはユウロピウムからなる賦活剤、Y及びZは、ランタン系列元素の群及びマンガン、スズ並びにビスマスからなる群からそれぞれ選択された元素からなる賦活助剤、KはMに対するモル%で0.001〜10、LはMに対するモル%で0〜10、そしてPは、Mに対するモル%で0〜10を表す。]で表されるアルミン酸塩蓄光性蛍光体からなる蓄光性シリコーンゴム製シートを特徴としている。
請求項4に記載の蓄光性シリコーンゴム製シートは、請求項1乃至3のいずれか一つに記載の構成に加えて、前記蓄光層は前記シリコーンゴム100質量部に対し、前記蓄光性蛍光体を5〜20質量部含有する蓄光性シリコーンゴム製シートを特徴としている。
請求項5に記載のシリコーンゴム製シートは、請求項1乃至4のいずれか一つに記載の構成に加えて、前記反射層の前記蓄光層と接していない側の面に、粘着材層を形成した蓄光性シリコーンゴム製シートを特徴としている。
請求項1に記載のシリコーンゴム製シートによれば、蓄光層がシリコーンゴムであるから、透明性が高く光エネルギーの照射と蓄光性蛍光体の発光を遮らず、かつ吸水しにくいから含有された蓄光性蛍光体が劣化せず耐久性が高い。さらに耐候性、耐熱性、耐摩耗性、柔軟性に優れるから適用できる用途や場所を選ばない。そして同じくシリコーンゴムで作製された反射層と積層されているから、暗色物の上に適用した場合でも全ての発光が前面側に反射し、発光輝度が高い蓄光性シリコーンゴム製シートが提供できる。
請求項2に記載のシリコーンゴム製シートによれば、請求項1の効果に加えて、蓄光層の層厚が0.5〜2.0mmであるから、蓄光性蛍光体に対する光エネルギーの照射と、発光時の蓄光性蛍光体からの発光の透過とがより効率的に行われると共に、反射層の層厚が0.3mm以上であるから、発光を充分に反射しつつ、白色顔料を多量に含有する必要が無いので、反射層の柔軟性を損なわない蓄光性シリコーンゴム製シートが提供できる。
請求項3に記載のシリコーンゴム製シートによれば、請求項1又は2に記載の効果に加えて、蓄光性蛍光体がアルミン酸塩蓄光性蛍光体からなるので、放射性物質を含まず、初期輝度と残光輝度に優れ、長時間に亘り発光すると共に、直射日光の当たる屋外においても使用できる蓄光性シリコーンゴム製シートが提供できる。
請求項4に記載のシリコーンゴム製シートによれば、請求項1乃至3に記載の効果に加えて、蓄光性蛍光体を5〜20質量部含有するから、充分な発光が得られると共に、蓄光性蛍光体が分散不良を発生して粒子が見えたり、シート表面に粒子の凹凸が発生する不良が無く、金属化合物や、アルミナを主成分とした酸化物からなる、硬度が高く摩耗性を有する蓄光性蛍光体を採用しても、シート押出機等の製造機械を摩耗させにくい蓄光性シリコーンゴム製シートが提供できる。
請求項5に記載のシリコーンゴム製シートによれば、請求項1乃至4に記載の効果に加えて、反射層の蓄光層と接していない側の面に、さらに粘着材層を形成しているから、任意の支持体、壁面、物品の表面に貼着できる、簡便に使用できる蓄光性シリコーンゴム製シートが提供できる。
以下、この発明の実施の形態について詳細に説明する。本発明の蓄光性シリコーンゴム製シート1は、図1に示すように、シリコーンゴムに蓄光性蛍光体が含有された蓄光層2とシリコーンゴムに白色顔料が含有された反射層3が積層された構成を有する。必要に応じ、反射層3側にさらに粘着材層4を設けたものである。
本発明の蓄光性シリコーンゴム製シート1に用いるシリコーンゴムは、ビニル基含有ジメチルシリコーン生ゴム、ビニル基含有フェニルシリコーン生ゴム、ビニル基含有フルオロシリコーン生ゴム、またはこれらの変性物に、必要に応じて煙霧質シリカ、沈降性シリカ等の補強性シリカ充填材を添加してなるものである。
加硫処理に用いる付加反応用架橋剤としては、一分子中に2個以上のSiH基を有するオルガノハイドロジェンポリシロキサンが用いられ、このオルガノハイドロジェンポリシロキサンとしては、直鎖状、環状、分枝状のいずれであってもよく、付加反応硬化型シリコーンゴム組成物の硬化剤として公知なオルガノハイドロジェンポリシロキサンを使用することができる。オルガノハイドロジェンポリシロキサンの配合量は、シリコーンゴムコンパウンド成分のオルガノポリシロキサン100質量部に対して0.01〜20質量部配合することが好ましい。さらに、加硫補助剤として有機過酸化物を併用すれば、ゴムの強度や歪み等の物性向上に効果が有り、これにはベンゾイルパーオキサイド、ビス2,4ジクロロベンゾイルパーオキサイド、ジクミルパーオキサイド、ジ−t−ブチルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ビス(t−ブチルパーオキシ)ヘキサン等が例示される。また、耐熱性向上剤や硬度を調整するために非補強性シリカを添加してもよい。
さらに、この付加反応による架橋反応を用いるシリコーン生ゴムには、メチルビニルシクロテトラシロキサン、アセチレンアルコール類、シロキサン変性アセチレンアルコール、ハイドロパーオキサイド等の公知の白金触媒抑制剤を添加するのが好ましい。
付加反応触媒としては、従来より知られているいずれのものでもよく、具体的には白金族の金属単体及びその化合物を用いることができる。例えば、シリカ、アルミナ又はシリカゲルのような担体上に吸着された微粒子状白金金属、塩化第二白金、塩化白金酸、塩化白金酸6水塩とオレフィン又はジビニルジメチルポリシロキサンとの錯体、塩化白金酸6水塩のアルコール溶液等の白金系触媒、パラジウム触媒、ロジウム触媒などが挙げられる。これら触媒は、通常、白金系金属量に換算して1〜1,000ppmの範囲で使用されるが、好ましくは10〜500ppmの範囲が適当である。1ppmより少ないと架橋反応が十分促進されず、硬化が不十分となる場合があり、1,000ppmより多く加えても反応性に対する影響も少なく、また不経済である。
本発明の蓄光層2に使用される蓄光性蛍光体としては、アルミン酸塩蓄光性蛍光体が挙げられ、特には、MAl;X・Y・Z[但し、Mは、カルシウム、バリウム、ストロンチウム、マグネシウム、及びこれらの混合物からなる群から選択された一種の金属;Xは、ユウロピウムからなる賦活剤;Kは、Mに対するモル%で、0.001〜10、Lは、Mに対するモル%で0〜10、そしてPは、Mに対するモル%で0〜10を表す。]で表されるものが好適である。
上記化学式に包含される蓄光性蛍光体としては、例えば、ユウロピウム賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl:Eu)、ユウロピウム賦活−ジスプロシウム共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl:Eu、Dy)、ユウロピウム賦活−ネオジム共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl:Eu、Nd)、ユウロピウム賦活−プラセオジム共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl:Eu、Pr)、ユウロピウム賦活−サマリウム共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl:Eu、Sm)、ユウロピウム賦活−スズ共賦活アルミン酸ストロンチウム(SrAl:Eu、Sn)、ユウロピウム賦活−ネオジム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl:Eu、Nd)、ユウロピウム賦活−サマリウム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl:Eu、Sm)、ユウロピウム賦活−ツリウム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl:Eu、Tm)、ユウロピウム賦活−ネオジム−ランタン共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl:Eu、Nd、La)、ユウロピウム賦活−ネオジム−ガドリニウム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl:Eu、Nd、Gd)、ユウロピウム賦活−ネオジム−エルビウム共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl:Eu、Nd、Er)、ユウロピウム賦活−マンガン共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl:Eu、Mn)、ユウロピウム賦活−ビスマス共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl:Eu、Bi)、ユウロピウム賦活−ジスプロシウムーマンガン共賦活アルミン酸カルシウム(CaAl:Eu、Dy、Mn)等が例示される。
蓄光性蛍光体の蓄光層2への添加量は、シリコーンゴム100質量部に対し、5〜20質量部を添加するのが好ましい。5質量部未満では充分な残光輝度が得られない。一方、20質量部を越えて添加しても、輝度が添加量に比例して増加しないのみならず、分散不良によるシート表面に粒子の凹凸が発生する問題や、アルミナを主成分とするアルミン酸塩蓄光性蛍光体は金属等を摩耗させるので、シート押出機のスクリュー摩耗等の弊害が発生する虞があるからである。
本発明の反射層3に使用される顔料としては、ルチル型酸化チタン、アナタース型酸化チタン、硫化亜鉛、パール顔料等、通常用いられる隠蔽性の高い白色の顔料が使用できる。
白色の顔料の添加量は、各顔料が有する隠蔽性と遮光層3の厚みとを勘案し、遮光層3の裏側に光漏れが起きない量を添加すれば良い。酸化チタンを使用し、0.5mmの厚みの遮光層3とする場合、シリコーンゴムコンパウンド100質量部に対し、好ましい添加量は酸化チタン3〜10質量部である。過剰に添加すると、シリコーンゴム製シートの物性低下を招き、柔軟性を損ねる虞がある。
本発明の蓄光性シリコーンゴム製シート1に用いるシリコーンゴムの硬度は、デュロメータータイプA硬度で30度〜90度のものが使用できる。曲面部への貼着を考慮し、50度〜70度のものがより好ましく使用される。
本発明の蓄光性シリコーンゴム製シート1の粘着材層4には、商業的ルートで入手可能なシリコーンゴム用両面テープ(5302A、日東電工製)等が用いられる。
本発明の蓄光性シリコーンゴム製シート1を作製するためのシリコーンゴム配合物は、上記した成分を2本ロール、バンバリーミキサー、ドウミキサー(ニーダー)などのゴム混練り機を用いて均一に混合することにより得ることができる。
蓄光層2と反射層3とからなる2層構造の蓄光性シリコーンゴム製シート1を作製するには、2色押出成形機を使用し、シート押出と同時に積層してしまうのが便利であるが、成形法は押出成形による連続加硫以外でも、シリコーンゴムの加硫に十分な熱をかけられる方法であればよく、プレス、インジェクションによる型成形、一方の層を先に作製し金型装着してのインモールド成形等、特に制限されるものではない。また、蓄光層2と反射層3とを個別に作製し、その後接着する方法でもよい。
このようにして作製された蓄光性シリコーンゴム製シート1は、蓄光性蛍光体が吸水性の低いシリコーンゴムに練り込まれているから、水分の影響で分解される虞が少なく、シリコーンゴム自体が耐候性に優れ透明であるから、紫外線吸収剤がなくとも屋外での使用に耐えると共に、励起光や発光が阻害されることなく、蓄光層と反射層とが積層されているから、発光輝度が高く明るく光る蓄光性シリコーンゴム製シートとなる。そしてまた、シリコーンゴムは柔軟であるから、曲面部への貼着にも、剥がれることなく適用できる。
以下、実施例を挙げてこの発明をより具体的に説明するが、この発明の主旨を越えない限り、以下の実施例に限定されるものではない。
「実施例1」
シリコンゴムコンパウンド「KE561−U」(商品名、信越化学工業株式会社製)100質量部に対して、アルミン酸塩蓄光性蛍光体「GLL−300M」(商品名、根本特殊化学株式会社製)10質量部、加硫剤適量を加え蓄光層作製のためのシリコーンゴム配合物を調整した。
シリコンゴムコンパウンド「KE561−U」(商品名、信越化学工業株式会社製)100質量部に対して、酸化チタン5質量部、加硫剤適量を加え、反射層作製のためのシリコーンゴム配合物を調整した。
こうして調整したシリコーンゴム配合物2種を、2色押出成形機にて2層構造のシートに押出し、蓄光層2の厚み1.5mm、反射層3の厚み0.5mm、総厚み2.0mmを有する2層構造の蓄光性シリコーンゴム製シート1を得た。
こうして得られた蓄光性シリコーンゴム製シート1に、室内での蛍光灯下を想定したD65光源1000(lx)の光を15分間照射し、1時間経過後の蓄光性シリコーンゴム製シート1が残光によって判別できるかを、1m離れた位置から目視判断した。さらに、蓄光性シリコーンゴム製シート1の表面状態を目視判断した。その結果を表1に示す。
「実施例2」
蓄光層2の厚みを0.5mmとし、総厚み1.0mmに変更した以外は、実施例1と同様にした。
「実施例3」
蓄光層2の厚みを2.0mmとし、総厚み2.5mmに変更した以外は、実施例1と同様にした。
「実施例4」
蓄光性蛍光体の含有量を5質量部に変更した以外は、実施例1と同様にした。
「実施例5」
蓄光性蛍光体の含有量を20質量部に変更した以外は、実施例1と同様にした。
「比較例1」
蓄光層2の厚みを0.3mmとし、総厚み0.8mmに変更した以外は、実施例1と同様にした。
「比較例2」
反射層3の厚みを0.1mmとし、総厚み1.6mmに変更した以外は、実施例1と同様にした。
「比較例3」
蓄光性蛍光体の含有量を3質量部に変更した以外は、実施例1と同様にした。
「比較例4」
蓄光性蛍光体の含有量を25質量部に変更した以外は、実施例1と同様にした。
Figure 2007118203
「評価の結果」
蓄光性シリコーンゴム製シートは、夜間あるいは暗い室内において、避難経路や防災設備(消化器の位置等)を示す標示等にも使用されるものである。このため、消灯後においてあたかも光源が内蔵されているかの如くにシートが発光し、明確に判別可能なものでないと、実使用において目的を達成することが出来ない。試験においては、試験者はそこに蓄光性シリコーンゴム製シートが在ることを認識して判別しているため、ぼやけても判別可能であるが、上記実使用時の用途特性を勘案し、明確に判別可能な場合を◎と判断している。
実施例1乃至実施例5の結果より、本願所定の蓄光性蛍光体が5質量部以上含有され、厚みが0.5mm以上の蓄光層と、厚みが0.5mm以上の反射層とを有する蓄光性シリコーンゴム製シートは、明確に判別可能であることが判る。
なお、蓄光層と反射層の厚みに関し、例えば蓄光層の厚みが2mm以上であっても、残光目視判別/表面状態ともに◎との判断になるが、シリコーンゴム等は高価な原材料であり、製品のコストアップとなるため、層厚が肉厚となる実施例は記載していない。
もし、蛍光標示等を突出させて設けたい場合は、別途台座等を設け、その表面に本願の蓄光性シリコーンゴム製シートを貼着すれば良い。
比較例1より、本願所定の蓄光性蛍光体が10質量部含有されても、蓄光層の厚みが0.3mmでは、残光の発光が充分でないことが判る。
比較例2より、反射層の厚みが0.1mmでは、本願所定の蓄光性蛍光体が10質量部含有され、厚みが1.5mmの蓄光層を有しても、シートの発光が充分でないことが判る。
比較例3より、蓄光性蛍光体の含有量が3質量部では、蓄光層の層厚を1.5mmとしても、シートの発光が充分でないことが判る。
比較例4より、蓄光性蛍光体の含有量を25質量部とすると、蓄光性蛍光体の分散不良、あるいはアルミナを主成分とした酸化物からなる硬度が高い蓄光性蛍光体が押出成形機等を摩耗させた摩耗粉、と考えられる粒子が蓄光性シリコーンゴム製シートの中に観察されると共に、シート表面にも凹凸となって現れるため、昼間明るい所で観察した蓄光性シリコーンゴム製シートが汚い感じとなり商品性を損ねてしまうと共に、製造装置のメンテナンスが頻繁となり、製造コスト上も好ましくないことが判る。
本発明の蓄光性シリコーンゴム製シートの正面図である。
符号の説明
1 蓄光性シリコーンゴム製シート
2 蓄光層
3 反射層
4 粘着材層

Claims (5)

  1. 複層構造のシリコーンゴム製シートであって、シリコーンゴムに蓄光性蛍光体を含有させた蓄光層とシリコーンゴムに白色顔料を含有させた反射層とを有することを特徴とする蓄光性シリコーンゴム製シート。
  2. 前記蓄光層の層厚が0.5〜2.0mm、前記反射層の層厚が0.3mm以上であることを特徴とする請求項1に記載の蓄光性シリコーンゴム製シート。
  3. 前記蓄光性蛍光体が、一般式:MAl・X・Y・Z[但し、Mはカルシウム、バリウム、ストロンチウム、マグネシウム及びこれらの混合物からなる群から選択された一種の金属、Xはユウロピウムからなる賦活剤、Y及びZは、ランタン系列元素の群及びマンガン、スズ並びにビスマスからなる群からそれぞれ選択された元素からなる賦活助剤、KはMに対するモル%で0.001〜10、LはMに対するモル%で0〜10、そしてPは、Mに対するモル%で0〜10を表す。]で表されるアルミン酸塩蓄光性蛍光体からなることを特徴とする請求項1又は2に記載の蓄光性シリコーンゴム製シート。
  4. 前記蓄光層は前記シリコーンゴム100質量部に対し、前記蓄光性蛍光体を5〜20質量部含有することを特徴とする請求項1乃至3のいずれか一つに記載の蓄光性シリコーンゴム製シート。
  5. 前記反射層の前記蓄光層と接していない側の面に、粘着材層を形成したことを特徴とする請求項1乃至4のいずれか一つに記載の蓄光性シリコーンゴム製シート。
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