JP2010031114A - 畜光性ゴム組成物 - Google Patents

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Shinsaku Kondo
晋作 近藤
Sadayoshi Nakamu
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Abstract

【課題】優れた発光輝度および残光特性を有する畜光性ゴム製品を提供することのできる畜光性ゴム組成物の提供。
【解決手段】ゴム成分および畜光顔料を含む畜光性ゴム組成物であって、
前記ゴム成分がブタジエンゴムを少なくとも20重量%含み、
前記畜光顔料が、SrAl:Eu,Dy、SrAl1425:Eu,Dy、CaAl:Eu,Nd、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記ゴム成分100重量部に対して15〜28重量部の前記畜光顔料を含む、畜光性ゴム組成物。
【選択図】なし

Description

本発明はゴム成分および畜光顔料を含む畜光性ゴム組成物ならびに優れた発光輝度および残光特性を有する畜光性ゴム製品に関する。
夜間ならびに劇場および映画館などの暗所では非常口などに人を誘導するために電気を利用した誘導灯が多く利用されている。近年では、消費電力のより少ないLEDを使用することも多くなってきている。また、電気を使用せずに畜光塗料を用いる場合もあり、この場合、非常に経済的である。例えば、樹脂板に畜光塗料を塗装したり、畜光フィルムを貼り付けたりして、畜光標識を作成することが知られている。また、ゴム製品の表面に畜光塗料を塗布したり、畜光フィルムを貼り付けたりして弾力のある畜光性ゴム製品を製造することもできる(特許文献1)。あるいは、畜光顔料を配合した加硫ゴム製品(特許文献2)、透明性および着色性に優れたシリコーンゴムに畜光顔料を配合した畜光性ゴム製品(特許文献3)などもよく知られている。
しかし、ゴム製品の表面に畜光塗膜または畜光フィルムを設けた場合、畜光塗膜および畜光フィルムはゴムの変形に追従できず、長期間の使用や屋外での使用の際に剥離やクラックなどが生じ、安定性、耐久性、耐候性ともに乏しく、実用性が低いことが分かった。また、畜光顔料を配合した加硫ゴムは、その成型時に硫黄化合物が発生し、変色するため、発光輝度および残光特性が低下することが分かった。さらに、シリコーンゴムに畜光顔料を配合した場合、優れた透明性および着色性は得られるが、シリコーンゴムは、非常に高価であり、その用途も極端に限定されるなど、実用に適さないことが分かった。
特開平8−238702号公報 特開平8−318715号公報 特開平8−269208号公報
本発明は、優れた発光輝度および残光特性を有する畜光性ゴム製品を提供することのできる畜光性ゴム組成物の提供を目的とする。
本発明者らは、上記課題を解決すべく鋭意検討を行った結果、ブタジエンゴムを含むゴム成分に畜光顔料としてSrAl:Eu,Dy、SrAl1425:Eu,Dy、CaAl:Eu,Ndなどの長残光性蛍光体を特定の割合で配合することによって、優れた発光輝度および残光特性を有する実用性の高い畜光性ゴム製品を提供することができる畜光性ゴム組成物が得られることを見出し、本発明を完成するに至った。従って、本発明は以下を提供する。
[1]
ゴム成分および畜光顔料を含む畜光性ゴム組成物であって、
前記ゴム成分がブタジエンゴムを少なくとも20重量%含み、
前記畜光顔料が、SrAl:Eu,Dy、SrAl1425:Eu,Dy、CaAl:Eu,Nd、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、
前記ゴム成分100重量部に対して15〜28重量部の前記畜光顔料を含む、畜光性ゴム組成物。
[2]
前記ゴム成分100重量部に対して20〜25重量部の前記畜光顔料を含む、上記[1]に記載の畜光性ゴム組成物。
[3]
前記ゴム成分100重量部に対して5〜50重量部の無機充填材を含む、上記[1]または[2]に記載の畜光性ゴム組成物。
[4]
前記無機充填材がシリカである、上記[3]に記載の畜光性ゴム組成物。
[5]
前記ゴム成分がハロゲン系ゴム成分を含む、上記[1]〜[4]のいずれか1項に記載の畜光性ゴム組成物。
[6]
前記ハロゲン系ゴム成分の配合量が、全ゴム成分の重量に対して、20重量%未満である、上記[5]に記載の畜光性ゴム組成物。
[7]
非ハロゲン系ゴム成分の配合量が、全ゴム成分の重量に対して、少なくとも80重量%である、上記[1]〜[6]のいずれか1項に記載の畜光性ゴム組成物。
[8]
有機過酸化物を含む、上記[1]〜[7]のいずれか1項に記載の畜光性ゴム組成物。
[9]
上記[1]〜[8]のいずれか1項に記載の畜光性ゴム組成物に含まれるゴム成分を架橋して畜光性ゴム製品を製造する方法。
[10]
上記[1]〜[8]のいずれか1項に記載の畜光性ゴム組成物に含まれるゴム成分を架橋してなる畜光性ゴム製品。
本発明の畜光性ゴム組成物は、弾性、安定性、耐久性、耐候性などの物理的特性に加えて、優れた発光輝度および残光特性を有する畜光性ゴム製品を提供することができる。
本発明の畜光性ゴム組成物において、ゴム成分は少なくとも20重量%のブタジエンゴムを含み、畜光性ゴム製品に透明性を付与することができ、畜光性ゴム製品を白色とすることができ、しかも発光輝度および残光特性をさらに高めることができる。
また、本発明では、有機過酸化物を用いてゴム成分を架橋することができるので、変色することなく、優れた発光輝度および残光特性を有する畜光性ゴム製品を提供することができる。
さらに、本発明の畜光性ゴム組成物にシリカなどの白色無機充填材を配合すると、畜光性ゴム製品の発光輝度および残光特性を低下させることなく、強度を高めることができる。
また、本発明において、ハロゲン系ゴム成分の配合量を20重量%未満、すなわち、非ハロゲン系ゴム成分の配合量を少なくとも80重量%にすることによって、優れた発光輝度および残光特性に加えて、優れた耐熱性をも提供することができる。
本発明はゴム成分および畜光顔料を含む畜光性ゴム組成物に関し、本発明によって優れた発光輝度および残光特性を有する畜光性ゴム製品を提供することができる。ゴム成分はブタジエンゴムを少なくとも20重量%含み、畜光顔料はSrAl:Eu,Dy、SrAl1425:Eu,Dy、CaAl:Eu,Nd、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、ゴム成分100重量部に対して15〜28重量部の畜光顔料を含むことを特徴とする。本発明の畜光性ゴム組成物を構成する成分を以下に詳細に説明する。
ゴム成分
本発明の畜光性ゴム組成物はゴム成分を含み、ゴム成分には、畜光性ゴム製品に透明性を付与することを目的として、ブタジエンゴム(BR)を配合する。ブタジエンゴムとしては、透明性を付与するものであれば特に限定はなく、市販の透明性の高いブタジエンゴムを使用することができる。ブタジエンゴムの配合量は、全ゴム成分の重量に対して、少なくとも20重量%、好ましくは30〜80重量%、より好ましくは60〜80重量%である。ブタジエンゴムの含有量が20重量%未満であると、畜光性ゴム製品の発光輝度および残光特性などが低下する恐れがある。
ゴム成分はさらに他のゴム成分を含んでいてもよく、例えば、天然ゴム(NR)、スチレン−ブタジエンゴム(SBR)、イソプレンゴム(IR)、ブチルゴム(IIR)、ニトリルゴム(NBR)、エチレン−プロピレンゴム(EPM、EPDM)、アクリルゴム(ACM、ANM)、ウレタンゴム(U)、シリコーンゴム(Si)、フッ素ゴム(FKM)、クロロプレンゴム(CR)、ハイパロン(CSM)などが挙げられる。これらその他のゴム成分は、市販品であってもよく、本発明では、その他のゴム成分を単独あるいは2種以上を組み合わせて使用してもよい。
本発明において、クロロプレンゴム(CR)、ハイパロン(CSM)などのハロゲン系ゴム成分を配合する場合、これらハロゲン系ゴム成分の配合量は、全ゴム成分の重量に対して、20重量%未満であることが望ましい。ハロゲン系ゴム成分の配合量が20重量%未満であると、優れた発光輝度および残光特性に加えて、優れた耐熱性を付与することができる。従って、ハロゲン系ゴム成分の配合量が20重量%以上であると、畜光性ゴム製品を長期間屋外で使用した場合や高温で使用した場合、発光輝度および残光特性などの特性が低下する恐れがある。従って、本発明では、ハロゲン系ゴム成分と非ハロゲン系ゴム成分との重量比(ハロゲン系ゴム成分/非ハロゲン系ゴム成分)が0/100〜20/80であることが望ましく、非ハロゲン系ゴム成分の配合量は、全ゴム成分の重量に対して、少なくとも80重量%、好ましくは85〜100重量%、より好ましくは95〜100重量%であることが望ましい。非ハロゲン系ゴム成分の配合量が80重量%未満であると、屋外で長期間使用する場合や高温で常時使用する場合に発光輝度または残光特性が低下するなどの問題が生じる恐れがある。
畜光顔料
本発明で用いることのできる畜光顔料としては、SrAl:Eu,Dy、SrAl1425:Eu,Dy、CaAl:Eu,Nd、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される長残光性蛍光体が好ましく、さらに、ZnS、ZnSiCu、(Sr,Ca)SiBi、ならびにこれらの組み合わせなどが挙げられるが、これらに限定されない。畜光顔料としては、発光輝度および残光特性などの観点から、SrAl:Eu,Dy、SrAl1425:Eu,Dy、CaAl:Eu,Nd、およびこれらの組み合わせからなる群から選択される長残光性蛍光体が特に好ましく、なかでもSrAl:Eu,Dyが特に好ましい。
畜光顔料の配合量は、上述のゴム成分100重量部に対して、15〜28重量部、好ましくは20〜25重量部である。配合量が15重量部未満であると、畜光性ゴム製品の発光輝度および残光特性が不足する恐れがあり、28重量部を超えると、発光輝度および残光特性がともに飽和状態となって不経済である。また、畜光顔料の配合量が上限を超えると、ゴム成分の物性が低下する恐れもある。
本発明の畜光性ゴム組成物には、ゴム成分および畜光顔料以外にも、通常のゴム組成物に配合することのできる各種添加剤を必要に応じて適切な量で配合することができる。添加剤としては、例えば、無機充填材、分散剤、酸化防止剤、軟化剤、光安定剤、老化防止剤などが挙げられるが、これらに限定されない。本発明では1種類または2種類以上の添加剤を組み合わせて用いてもよい。
本発明の畜光性ゴム組成物に無機充填材を配合することが好ましく、なかでもシリカ、タルク、クレイ、炭酸カルシウム、硫酸バリウム、マイカなどの無機充填材を配合することがより好ましく、そのなかでもシリカ(例えば、含水シリカ、無水シリカなど)などの白色無機充填材を配合することが特に好ましい。本発明では一種または二種以上の無機充填材を組み合わせて使用してもよい。無機充填材を配合することによって、畜光性ゴム製品の強度を高め、補強することができる。なかでも白色無機充填材を使用すれば、畜光性ゴム製品の発光輝度および残光特性を顕著に低下させることなく、ゴム製品の強度を顕著に高めることができる。また、白色無機充填材を配合することによって、畜光性ゴム製品の色を白色にすることができる。
無機充填材の配合量は、上述のゴム成分100重量部に対して、5〜50重量部、好ましくは5〜40重量部、より好ましくは10〜30重量部、さらに好ましくは10〜20重量部である。無機充填材の配合量が5重量部未満であると、補強が不十分となる恐れがあり、50重量部を超えると、畜光性ゴム製品の発光輝度および残光特性の低下が顕著となる恐れがある。
本発明の畜光性ゴム組成物は、混練ロール機、ニーダー、バンバリーミキサーなどの当業者に公知の適切な混練手段を用いて上述のゴム成分および畜光顔料、および必要に応じて任意の添加剤を混練することによって調製することができる。さらに、本発明において、畜光性ゴム組成物に有機過酸化物、架橋助剤およびその他の助剤を配合してもよく、加熱および/または加圧することによってゴム成分を架橋することができ、優れた畜光性ゴム製品を製造することができる。また、その際、畜光性ゴム製品を同時に成形することもできる。
本発明においてゴム成分を架橋することのできる有機過酸化物としては、上述のゴム成分を架橋することのできるものであれば特に限定はなく、例えば、ジクミルパーオキサイド、ジ−tert−ブチルパーオキサイド、tert−ブチルクミルパーオキサイド、ベンゾイルパーオキサイド、2,5−ジメチル−2,5−ジ(tert−ブチルパーオキシ)ヘキサン、1,1−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサンなどが挙げられる。一種または二種以上の有機過酸化物を組み合わせて使用してもよい。有機過酸化物の配合量は、ゴム成分100重量部に対して、1〜10重量部、好ましくは2〜6重量部であり、有機過酸化物の配合量が1重量部未満であると、架橋しない場合が多く、成形が困難となるなどの問題の恐れがあり、10重量部を超えると、不経済であり、成形後の物性が低下するなどの問題の恐れもある。
本発明において有機過酸化物と組み合わせて使用することのできる架橋助剤としては、例えば、(メタ)アクリル酸エステル類、ジマレイミド類、安息香酸アンモニウム、トリアリルイソシアヌレート(TAIC)などが挙げられる。本発明において一種または二種以上の架橋助剤を組み合わせて使用してもよい。架橋助剤の配合量は、ゴム成分100重量部に対して、0.5〜15重量部、好ましくは0.5〜5重量部であり、架橋助剤の配合量が0.5重量部未満であると、架橋が困難となり、成形し難くなるなどの問題の恐れがあり、15重量部を超えると、不経済であり、成形後の物性が過剰に硬化して脆くなるなどの問題の恐れもある。
その他の助剤としては、特に限定はなく、例えば、酸化亜鉛などの加硫助剤、トリエタノールアミンなどの有機アミン類、グリコール類などが挙げられる。使用するその他の助剤の種類および量には特に限定はなく、目的に応じて適宜決定することができる。
また、畜光性ゴム組成物がハロゲン系ゴム成分を含む場合、使用するハロゲン系ゴム成分の種類および量に応じて、酸化マグネシウムなどの架橋剤をさらに適宜配合して架橋度をさらに制御してもよい。
ゴム成分の架橋に関して、同時に従来公知の方法に従って加熱プレス成形することが好ましく、架橋温度は通常120〜200℃、好ましくは130〜180℃、より好ましくは150〜175℃であり、圧力は3〜15MPa、好ましくは5〜15MPa、より好ましくは7〜15MPaである。
本発明の畜光性ゴム製品は、優れた物理的特性(弾性、安定性、耐久性、耐候性など)に加えて、優れた発光輝度および残光特性を有するので、屋内外を問わず、様々な環境下で畜光材として使用することができる。また、本発明の畜光性ゴム製品は、ハロゲン系ゴム成分の配合量を20重量%未満、すなわち、非ハロゲン系ゴム成分の配合量を80重量%以上にすることによって、優れた耐熱性をも備えることができる。
以下、本発明を具体的な実施例を挙げて詳細に説明するが、本発明は以下の実施例に限定されるものではない。また、実施例中、「部」は特に断りのない限り「重量部」を意味する。
実施例1
混練ロール機(6インチ、コンポン化工機(株)製)を用いて、以下の成分を混練した。
(ゴム成分)
ブタジエンゴム(BR): BR−01(JSR株式会社製) 50.0部
スチレン−ブタジエンゴム(SBR):Nipol 1502 50.0部
(日本ゼオン株式会社製)
(畜光顔料)
蓄光顔料:ルミノーバG−300(SrAl:Eu,Dy) 25.0部
(根本特殊化学株式会社製)
(その他の成分)
無機充填材:トクシールGU(株式会社トクヤマ製シリカ) 20.0部
分散剤:ステアリン酸(日本油脂株式会社製ビーズステアリン酸) 1.0部
酸化防止剤:Irganox(チバ・ジャパン株式会社製) 0.5部
軟化剤:NM−280(出光興産製) 5.0部
架橋助剤:TAIC(日本化成株式会社製) 1.0部
酸化亜鉛:METAZ#102(正同化学工業株式会社製) 5.0部
有機過酸化物としてパーヘキサ3M(日本油脂株式会社製)4.0部をさらに添加して、4分間混練し、畜光性ゴム組成物を調製した。畜光性ゴム組成物を160℃で7分間加圧(二名工機(株)製のプレス成形機、圧力:10MPa)し、畜光性ゴム製品の試験片(縦:150mm、横:150mm、厚さ:2mm)を作製した。
実施例2
ゴム成分として、ブタジエンゴム(BR):BR−01(JSR株式会社製)80.0部および天然ゴム(NR):RSS#3(生産国:タイ)20.0部を使用したこと以外は実施例1と同様に畜光性ゴム製品の試験片を作製した。
実施例3
ゴム成分として、ブタジエンゴム(BR):BR−01(JSR株式会社製)60.0部およびエチレン−プロピレンゴム(EPDM):ケルタン#778(出光興産製)40.0部を使用し、蓄光顔料としてルミノーバG−300(SrAl:Eu,Dy)(根本特殊化学株式会社製)20.0部を使用し、無機充填材の使用量を20.0部から40.0部に変更し、軟化剤の使用量を5.0部から10.0部に変更し、有機過酸化物としてパーヘキサ3M(日本油脂株式会社製)2.0部を使用したこと以外は実施例1と同様に畜光性ゴム製品の試験片を作製した。
実施例4
ゴム成分として、ブタジエンゴム(BR):BR−01(JSR株式会社製)30.0部およびスチレン−ブタジエンゴム(SBR):Nipol 1502(日本ゼオン株式会社製)70.0部を使用し、無機充填材の使用量を20.0部から10.0部に変更し、有機過酸化物としてパーヘキサ3M(日本油脂株式会社製)3.0部を使用したこと以外は実施例1と同様に畜光性ゴム製品の試験片を作製した。
実施例5
ゴム成分として、ブタジエンゴム(BR):BR−01(JSR株式会社製)50.0部、スチレン−ブタジエンゴム(SBR):Nipol 1502(日本ゼオン株式会社製)35.0部およびクロロプレンゴム(CR):スカイプレンB−10(東ソー株式会社製)15.0部を使用し、無機充填材の使用量を20.0部から5.0部に変更し、さらに酸化マグネシウム:酸化マグ#150(協和化学工業株式会社製)1.0部を配合し、有機過酸化物としてパーヘキサ3M(日本油脂株式会社製)3.0部を使用したこと以外は実施例1と同様に畜光性ゴム製品の試験片を作製した。
比較例1
蓄光顔料としてルミノーバG−300(SrAl:Eu,Dy)(根本特殊化学株式会社製)13.0部を使用したこと以外は実施例1と同様に畜光性ゴム製品の試験片を作製した。
比較例2
ゴム成分として、ブタジエンゴム(BR):BR−01(JSR株式会社製)80.0部および天然ゴム(NR):RSS#3(生産国:タイ)20.0部を使用し、有機過酸化物および架橋助剤の代わりに、硫黄:沈降性硫黄(軽井沢製練所製)3.0部および加硫促進剤:混合促進剤F(大内新興化学工業株式会社製)3.0部を用いてゴム成分を加硫したこと以外は実施例1と同様に畜光性ゴム製品の試験片を作製した。
比較例3
ゴム成分として、ブタジエンゴム(BR):BR−01(JSR株式会社製)70.0部およびクロロプレンゴム(CR):スカイプレンB−10(東ソー株式会社製)30.0部を使用し、蓄光顔料としてルミノーバG−300(SrAl:Eu,Dy)(根本特殊化学株式会社製)20.0部を使用し、さらに酸化マグネシウム:酸化マグ#150(協和化学工業株式会社製)1.0部を配合し、有機過酸化物としてパーヘキサ3M(日本油脂株式会社製)3.0部を使用したこと以外は実施例1と同様に畜光性ゴム製品の試験片を作製した。
評価試験
実施例および比較例で作製した畜光性ゴム製品を以下の評価方法および評価基準に従って評価した。
発光輝度および残光特性
実施例および比較例で作製した畜光性ゴム製品の試験片をそれぞれ直射日光下に8時間曝露した後に暗室に移して1時間および6時間後に発光輝度を目視にて観察し、発光輝度および残光特性を評価した。発光輝度および残光特性の評価基準は以下の通りである。
発光輝度の評価基準
○(良好):輝度が高く、十分に発光している
△(不良):輝度が低く、発光しているが、発色が悪い
×(悪い):輝度も無く、発光も無い
結果を以下の表に示す。
残光特性の評価基準
○:暗所での6時間放置後の発光輝度が良好(○)である
×:暗所での6時間放置後の発光輝度が不良(△)または悪い(×)
結果を以下の表に示す。
耐熱性
実施例および比較例で作製した畜光性ゴム製品試験片をそれぞれ100℃の熱炉に72時間配置した。その後、直射日光下に8時間曝露した後に暗室に移して1時間後に発光輝度を目視にて観察した。耐熱性の評価基準は以下の通りである。
耐熱性の評価基準
○(良好):暗所で1時間放置後、輝度が高く、十分に発光している
△(不良):暗所で1時間放置後、輝度が低く、発光しているが、発色が悪い
×(悪い):暗所で1時間放置後、輝度も無く、発光も無い
結果を以下の表に示す。
Figure 2010031114
Figure 2010031114
BR(ブタジエンゴム):BR−01(JSR株式会社製)
SBR(スチレン−ブタジエンゴム):Nipol 1502(日本ゼオン株式会社製)
NR(天然ゴム):RSS#3(生産国:タイ)
EPDM(エチレン−プロピレンゴム):ケルタン#778(出光興産製)
CR(クロロプレンゴム):スカイプレンB−10(東ソー株式会社製)
蓄光顔料:ルミノーバG−300(SrAl:Eu,Dy)(根本特殊化学株式会社製)
無機充填材:トクシールGU(株式会社トクヤマ製シリカ)
分散剤:ステアリン酸(日本油脂株式会社製ビーズステアリン酸)
酸化防止剤:Irganox(チバ・ジャパン株式会社製)
軟化剤:NM−280(出光興産製)
有機過酸化物:パーヘキサ3M(日本油脂株式会社製の1,1−ビス−(tert−ブチルペルオキシ)−3,3,5−トリメチルシクロヘキサン)
架橋助剤:TAIC(日本化成株式会社製)
酸化亜鉛:METAZ#102(正同化学工業株式会社製)
酸化マグネシウム:酸化マグ#150(協和化学工業株式会社製)
硫黄:沈降性硫黄(軽井沢製練所製)
加硫促進剤:混合促進剤F(大内新興化学工業株式会社製)
本発明の畜光性ゴム組成物から作製した畜光性ゴム製品(実施例1〜5)はいずれも優れた発光輝度および残光特性を有することが分かった。また、本発明の畜光性ゴム製品は、優れた弾性、安定性、耐久性、耐候性に加えて、優れた耐熱性をも有することが分かった。
比較例1の畜光性ゴム製品は、畜光顔料の配合量が、ゴム成分100重量部に対して13.0重量部であり、本発明で規定する範囲を逸脱しているので、発光輝度および残光特性が顕著に低下し、実用に適していないことが分かった。
比較例2の畜光性ゴム製品では、従来のゴム製品と同様に硫黄を用いた加硫によってゴム成分の架橋を行っているが、畜光性ゴム製品作製の際に黄変が生じ、それに伴って、発光輝度および残光特性が顕著に低下することが分かった。対して、本発明の実施例2では、有機過酸化物を用いてゴム成分の架橋を行っているので、黄変が生じることなく、白色の畜光性ゴム製品を得ることができた。
比較例3ではハロゲン系ゴム成分であるクロロプレンゴムの配合量が30.0重量%であり、優れた発光輝度および残光特性を示すが、耐熱性が低下することが分かった。
本発明の蓄光性ゴム組成物によって、優れた物理的特性(弾性、安定性、耐久性、耐候性など)ならびに優れた発光輝度および残光特性を有する畜光性ゴム製品を製造することができる。また、本発明の畜光性ゴム製品は、ハロゲン系ゴム成分の配合量を20重量%未満、すなわち非ハロゲン系ゴム成分の配合量を80重量%以上にすることによって、優れた発光輝度および残光特性に加えて、優れた耐熱性をも提供するができる。
従って、本発明の畜光性ゴム製品は、優れた畜光性を有し、屋内外での使用を問わず、夜間および暗所での表示および標識としての使用に適している。
また、本発明の畜光性ゴム製品は、優れた発光輝度および残光特性を有するので、優れた畜光性を有する畜光材として、ディスプレイ、玩具、アクセサリー、靴、タイヤ、誘導表示材料、防災材料、インテリア材料、レジャー用品の各種部材、OA機器部材、車輌関係等の識別部材などの用途に適用することができる。

Claims (10)

  1. ゴム成分および畜光顔料を含む畜光性ゴム組成物であって、
    前記ゴム成分がブタジエンゴムを少なくとも20重量%含み、
    前記畜光顔料が、SrAl:Eu,Dy、SrAl1425:Eu,Dy、CaAl:Eu,Nd、およびこれらの組み合わせからなる群から選択され、
    前記ゴム成分100重量部に対して15〜28重量部の前記畜光顔料を含む、畜光性ゴム組成物。
  2. 前記ゴム成分100重量部に対して20〜25重量部の前記畜光顔料を含む、請求項1に記載の畜光性ゴム組成物。
  3. 前記ゴム成分100重量部に対して5〜50重量部の無機充填材を含む、請求項1または2に記載の畜光性ゴム組成物。
  4. 前記無機充填材がシリカである、請求項3に記載の畜光性ゴム組成物。
  5. 前記ゴム成分がハロゲン系ゴム成分を含む、請求項1〜4のいずれか1項に記載の畜光性ゴム組成物。
  6. 前記ハロゲン系ゴム成分の配合量が、全ゴム成分の重量に対して、20重量%未満である、請求項5に記載の畜光性ゴム組成物。
  7. 非ハロゲン系ゴム成分の配合量が、全ゴム成分の重量に対して、少なくとも80重量%である、請求項1〜6のいずれか1項に記載の畜光性ゴム組成物。
  8. 有機過酸化物を含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の畜光性ゴム組成物。
  9. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の畜光性ゴム組成物に含まれるゴム成分を架橋して畜光性ゴム製品を製造する方法。
  10. 請求項1〜8のいずれか1項に記載の畜光性ゴム組成物に含まれるゴム成分を架橋してなる畜光性ゴム製品。
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