JPH11342285A - ミシンのボビン回転検知装置 - Google Patents

ミシンのボビン回転検知装置

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JPH11342285A
JPH11342285A JP15491498A JP15491498A JPH11342285A JP H11342285 A JPH11342285 A JP H11342285A JP 15491498 A JP15491498 A JP 15491498A JP 15491498 A JP15491498 A JP 15491498A JP H11342285 A JPH11342285 A JP H11342285A
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bobbin
sewing machine
optical sensor
sensor
terminal
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Kiyoshi Matsuzawa
清志 松沢
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ボビンの振動による誤検知の防止、適正な縫
い目の確実な形成、十分な内部の視認性の確保、釜カバ
ーの着脱などを容易に行うことのできるミシンのボビン
回転検知装置を提供すること。 【解決手段】 光センサ2と、ボビン25の少なくとも
一端面に設けられ光センサ2により検知可能なボビン回
転被検知部3と、光センサ2によるボビン回転被検知部
3の検知結果に基づいてボビン25の回転の有無を判断
する制御部4とを有し、ボビン回転被検知部3を、高反
射率部21aと低反射率部21bとが所定間隔で交互に
繰返し配置するとともに、高反射率部21aと低反射率
部21bとの境界部分の濃度差が緩やかに変化するよう
に形成し、制御部4を、光センサ2によるボビン回転被
検知部3の検知結果として所定時間内の濃度差が閾値を
越えたときにボビン25が回転状態にあると判別するよ
うに形成したことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光センサを用いて
ボビンの回転の有無を検知するミシンのボビン回転検知
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、ミシンには、ボビンに巻回さ
れている下糸の消費量を検知するなどの理由により、光
センサを用いてボビンの回転を検知するボビン回転検知
装置が用いられている。
【0003】このようなボビン回転検知装置として、例
えば、特開昭56−116487号公報には、本縫いミ
シンの垂直釜に収納されるボビンの鍔部分に光抵抗差を
生じる部分を設け、光センサの1回のON−OFF動作
でボビンが1回転することを検知するとともに、光セン
サのON−OFF動作の数をカウントしてボビンに巻回
されている下糸の消費量を検出するものが開示されてい
る。
【0004】また、特開昭61−213091号公報に
は、光センサの配設位置について開示されており、この
光センサの配設位置は、水平釜に収納されたボビンのフ
ランジに対向する位置に設けられているとともに、糸の
太さや残量調整に対応するため、光センサの配設位置
を、ボビンのフランジの径方向に沿って変位可能にして
いる。なお、特開昭61−213091号公報に開示さ
れている光センサは、ボビンの回転を検知するものでは
なく、糸の消費によって出現する反対方向のフランジ、
つまり、光センサと対向していない光センサから最も離
間した方のフランジからの反射光を検知することにより
下糸の消費を検出するようになされている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前述し
た特開昭56−116487号公報に記載のボビン回転
検知装置においては、ボビンの停止状態で、ボビンの光
抵抗差を生じる部位、つまり、異なる濃度の境界部位が
光センサの光路上に位置していると、ミシンモータの駆
動などでミシンの振動がボビンへ伝達してボビンが振動
した際に、ボビンが停止しているにもかかわらず光セン
サがON−OFF動作して誤検知する場合があるという
問題点があった。
【0006】また、水平釜を用いた縫製動作で縫い目を
形成する際には、上糸がボビンを収納している内釜と外
釜との間の隙間を通過して下糸と結節されるので、特開
昭61−213091号公報に開示されている光センサ
の取付位置では、光センサに上糸が高頻度で引っかかる
という問題点があった。さらに、特開昭61−2130
91号公報に開示されている光センサの取付位置では、
光センサが、ボビンの径方向に沿って変位するので、上
糸が光センサに接触した際に上糸張力に影響をおよぼし
て適正な縫い目が形成できないという問題点があった。
【0007】また、近年のミシン、特に家庭用ミシンで
は、ボビンを容易に交換することができることや、下糸
を目視することができることなどの理由により、水平釜
と、針板に対して着脱可能な内部を視認することのでき
る透明、あるいは半透明の釜カバーと称される蓋が多用
されている。このような水平釜と、針板に対して着脱可
能な釜カバーを有するミシンでは、釜カバーのボビンと
の対向面に光センサを配設することになるが、特開昭6
1−213091号公報に開示されている光センサの取
付位置では、内部の視認性を十分に確保することができ
ないとともに、釜カバーの着脱を行うための光センサの
配線については言及されていないなどの問題点があっ
た。
【0008】本発明はこれらの点に鑑みてなされたもの
であり、ボビンの振動による誤検知の防止、適正な縫い
目の確実な形成、十分な内部の視認性の確保、釜カバー
の着脱などを容易に行うことのできるミシンのボビン回
転検知装置を提供することを目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】前述した目的を達成する
ため特許請求の範囲の請求項1に記載の本発明のミシン
のボビン回転検知装置の特徴は、光センサと、水平釜に
自由回転可能に収納されるボビンの少なくとも一端面に
設けられ前記光センサにより検知可能なボビン回転被検
知部と、前記光センサによるボビン回転被検知部の検知
結果に基づいて前記ボビンの回転の有無を判断する制御
部とを有し、前記ボビン回転被検知部を、高反射率部と
低反射率部とが所定間隔で交互に繰返し配置するととも
に、高反射率部と低反射率部との境界部分の濃度差が緩
やかに変化するように形成し、前記制御部を、前記光セ
ンサによる前記ボビン回転被検知部の検知結果として所
定時間内の濃度差が閾値を越えたときに前記ボビンが回
転状態にあると判別するように形成した点にある。ここ
でいう高反射率部と低反射率部との境界部分の濃度差が
緩やかに変化するように形成するとは、具体的には、高
反射率部と低反射率部との境界部分をぼかすことなどに
より達成することができる。また、ここでいう所定時間
内の濃度差とは、具体的には光センサのセンサ出力の変
動を意味する。そして、このような構成を採用したこと
により、ボビン回転被検知部の高反射率部と低反射率部
との境界部分は、光センサのセンサ出力の変動を緩やか
にすることができ、その結果、光センサの光路上にボビ
ンのボビン回転被検知部の高反射率部と低反射率部との
境界部分が停止した状態でボビンが振動しても、ボビン
の振動による光センサのセンサ出力の変動を小さくする
ことができる。さらに、制御部は、所定時間内の濃度
差、詳しくは光センサのセンサ出力の変動が閾値を越え
たときにボビンが回転状態にあると判別するので、光セ
ンサの光路上にボビンのボビン回転被検知部の高反射率
部と低反射率部との境界部分が停止した状態でボビンが
振動しても光センサのセンサ出力の変動が小さいので、
光センサのセンサ出力の変動と閾値とを容易に乖離させ
ることができ、その結果、ボビンの振動による誤検知を
容易かつ確実に防止することができる。
【0010】また、特許請求の範囲の請求項2に記載の
本発明のミシンのボビン回転検知装置の特徴は、光セン
サと、水平釜に自由回転可能に収納されるボビンの少な
くとも一端面に設けられ前記光センサにより検知可能な
ボビン回転被検知部と、前記光センサによるボビン回転
被検知部の検知結果に基づいて前記ボビンの回転の有無
を判断する制御部とを有し、前記光センサを前記水平釜
の外釜の剣先に捕捉され内釜を回る上糸を最も多く必要
とする位置を越えた位置に配設した点にある。そして、
ここでいう光センサを外釜の剣先に捕捉され内釜を回る
上糸を最も多く必要とする位置を越えた位置に配設する
とは、具体的には、外釜の剣先が上糸を捕捉して内釜と
外釜との間の隙間を通過するために必要な上糸の糸量で
ある上糸の糸ゆるめ量(釜引き量)は、天秤下死点にお
いて最大となり、その後、上糸は外釜の剣先を抜けてゆ
くので上糸張力が弱くなるので、光センサをミシン回転
位相が天秤下死点、例えばミシン回転位相が320度程
度を越えた位置に配設するということで達成することが
できる。そして、このような構成を採用したことによ
り、上糸は、上糸が弛んで上糸張力が弱い状態で光セン
サに接触するので、糸切れや縫い目への悪影響を回避す
ることができ、その結果、適正な縫い目を確実に形成す
ることができるので、高品位の縫製品質を容易に保持す
ることができる。
【0011】また、特許請求の範囲の請求項3に記載の
本発明のミシンのボビン回転検知装置の特徴は、請求項
1または請求項2において、前記光センサを光透過性を
有する素材により形成された釜カバーに配設するととも
に、前記光センサに接続するセンサ接続部材の配線を前
記釜カバーの前記ボビンが位置する部位を概ねよけて配
設した点にある。そして、このような構成を採用したこ
とにより、釜カバーに光センサを配設した場合であって
も、釜カバーを通してボビンの有無や、ボビンに巻回さ
れた下糸の色などを容易かつ確実に目視することがで
き、その結果、十分な内部の視認性を確実に確保するこ
とができるので、ミシンの視認性および操作性などが確
実に向上する。
【0012】また、特許請求の範囲の請求項4に記載の
本発明のミシンのボビン回転検知装置の特徴は、請求項
3において、前記センサ接続部材の一端にセンサ端子を
配設し、針板に針板配線を配設するとともに、この針板
配線の一端に前記センサ端子との接点となるセンサ端子
接続用端子を配設した点にある。そして、このような構
成を採用したことにより、釜カバーを針板に装着すると
釜カバーに配設したセンサ端子が針板に配設したセンサ
端子接続用端子へ接触し、釜カバーを針板から取り外す
と針板のセンサ端子接続用端子へ接触している釜カバー
に配設したセンサ端子が針板のセンサ端子接続用端子か
ら離脱する。したがって、釜カバーを針板に対して容易
に着脱することができ、その結果、ボビンの交換を容易
に行うことができるので、ミシンの操作性などが確実に
向上する。
【0013】また、特許請求の範囲の請求項5に記載の
本発明のミシンのボビン回転検知装置の特徴は、請求項
4において、前記針板配線の他端にミシンフレームに固
着された端子台の端子台端子との接点となる端子台端子
接続用端子を配設した点にある。そして、このような構
成を採用したことにより、ミシンから針板を取り外す
と、ミシンフレームに固定された端子台の端子台端子と
接触している針板の端子台端子接続用端子が容易に離脱
する。したがって、針板をミシンフレームから容易に着
脱することができ、その結果、送り歯部や釜部などの清
掃を容易に行うことができるのでミシンの保守性および
保守時の操作性などが確実に向上する。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を図面に示す実施形
態により説明する。
【0015】まず、本実施形態のミシンのボビン回転検
知装置について図1から図5により説明する。
【0016】図1から図5は本発明に係るミシンのボビ
ン回転検知装置を適用したミシンの一実施形態を示すも
のであり、図1は要部の平面図、図2は図1の縦断面
図、図3はボビン回転被検出部の一例を示す説明図、図
4はボビン回転被検出部の他例を示す説明図、図5は光
センサと制御部との接続回路図である。
【0017】本実施形態のミシンのボビン回転検知装置
は、針板に対して着脱可能な釜カバーを有するととも
に、水平釜を用いた縫製動作で縫い目を形成する水平釜
タイプと称されるミシンに用いたものであり、水平釜に
装着されるボビンの回転の有無を検知することができる
ようにされている。
【0018】図1に示すように、本実施形態のミシンの
ボビン回転検知装置1は、光センサ2と、ボビン回転被
検知部3と、制御部4とを有している。
【0019】前記光センサ2は、小型で安価な反射型光
センサである。この光センサ2は、図1および図2に示
すように、ミシンMの針板11に装着された着脱可能な
釜カバー12のボビン25と対向する図2下方に示す下
面であるボビン対向面12aに配設されている。そし
て、光センサ2の周囲には、上糸UT(図8参照)を円
滑に通過させるため、樹脂などにより形成されたセンサ
カバー13が配設されている。また、本実施形態の釜カ
バー12は、光透過性を有する素材、例えば、メタクリ
ル樹脂、ポリカーボネート樹脂などにより透明または半
透明に形成されており、釜カバーを通してミシンMの内
部、詳しくは釜カバー12の下方が視認できるようにさ
れている。
【0020】前記ボビン回転被検知部3は、図1に示す
ように、図1に白抜きにて示す高反射率部21aと図1
に斜線にて示す低反射率部21bとが所定間隔で交互に
繰返し配置された反射テープ21により形成されてい
る。そして、本実施形態のボビン回転被検知部3は、高
反射率部21aと低反射率部21bとの境界部分の濃度
差が緩やかに変化するように、図3または図4に示すよ
うに、高反射率部21aと低反射率部21bとの境界部
分をぼかして形成されている。具体的には、図3または
図4に示すように、黒色などの色の濃い低反射率部21
bの高反射率部21aと隣位する部位をぼかすことによ
り形成されている。また、反射テープ21は、図1およ
び図2に示すように、水平釜30の上軸(図示せず)と
同期して回転する外釜31に非回転支持された内釜31
に自由回転可能に収納されるボビン25の一端面、本実
施形態においては図2上方に示すボビン25の釜カバー
12と対向する上端面25aに貼着されている。
【0021】なお、ボビン回転被検出部3は、反射テー
プ21のかわりに、ボビン25の上面25aに、高反射
率部21aと低反射率部21bとを直接形成する構成で
あってもよい。また、ボビン回転被検出部3は、ボビン
25を上下反転して内釜31に収納可能な場合には、ボ
ビン25の軸方向の上端面25aと下端面25bの両者
に配設するするとよい。すなわち、ボビン回転被検出部
3は、ボビン25を内釜31に装着した際に、水平釜3
0の内釜31に自由回転可能に収納されたボビン25の
少なくとも釜カバー12と対向する一端面である上端面
25aに設けることが肝要である。
【0022】前記制御部4は、光センサ2によるボビン
回転被検知部3の検知結果に基づいてボビン25の回転
の有無を判別するものであり、図1に示すように、光セ
ンサ2に電気的に接続されている。そして、制御部4
は、少なくともCPUおよび適宜な容量のROM、RA
Mなどにより形成されたメモリ(共に図示せず)を有し
ており、メモリには、前記光センサ2による前記ボビン
回転被検知部3の検知結果として所定時間内の濃度差が
閾値を越えたとき、詳しくは光センサ2のセンサ出力の
変動が所定の閾値を越えたときに前記ボビン25が回転
状態にあると判別するように形成されたプログラムが格
納されている。なお、光センサ2と制御部4との接続回
路図を図5に示す。
【0023】つぎに、前述した構成からなる本実施形態
の作用について図1から図7により説明する。
【0024】図6は本発明に係るミシンのボビン回転検
知装置のボビンが回転状態にある場合のセンサ出力の一
例を示す線図、図7は比較のため従来と同様に形成した
ボビン回転被検出部を示す図3と同様の図である。
【0025】前記ボビン25に下糸が巻回された状態で
縫製が行われると、ボビン25が回転し、図1および図
2に示すように、光センサ2の下方をボビン25の上面
25aに設けられた反射テープ21の図1に白抜きにて
示す高反射率部21aと図1に斜線にて示す低反射率部
21bとが交互に通過する。そして、反射テープ21の
高反射率部21aが光センサ2と対向すると光センサ2
は最大電流を出力し、反射テープ21の低反射率部21
bが光センサ2と対向すると光センサ2は最小電流を出
力する。そこで、図5に示すように、負荷抵抗に電流を
通電すると、センサ出力Vを得ることができる。
【0026】また、ボビン25が停止している状態で
は、光センサ2の下方にボビン25の上面25aに設け
られた反射テープ21の図1に白抜きにて示す高反射率
部21aと図1に斜線にて示す低反射率部21bとの何
れか一方または中間の境界に位置する。そして、反射テ
ープ21の高反射率部21aが光センサ2と対向する際
には、光センサ2は最大電流を出力する状態を保持し、
反射テープ21の低反射率部21bが光センサ2と対向
すると光センサ2は最小電流を出力する状態を保持す
る。また、反射テープ21の高反射率部21aと低反射
率部21bとの中間が光センサ2と対向する際には、光
センサ2は中間の電流を出力する状態を保持する。
【0027】前記光センサ2のセンサ出力Vは、図示し
ないA/D変換器(図示せず)を介して制御部4のCP
Uに送出される。そして、CPUは、A/D変換器から
送出される出力を、所定時間、例えば図示しない主軸セ
ンサの出力信号により得られる所定の針数Nの間に所定
数のサンプリングを行いその間の濃度値に対応したセン
サ出力Vの値をメモリに記憶する。そして、得られたセ
ンサ出力Vの最大値と最小値を算出し、得られたセンサ
出力Vの最大値と最小値の差が所定の閾値(所定の電圧
値V00)以上であればボビン回転と判別し、得られた
センサ出力Vの最大値と最小値の差が所定の閾値(所定
の電圧値V00)以下であればその状態が所定針数分続
いたと判断して、縫製動作の途中であればボビン25か
ら下糸が消費されて無くなってボビン25の回転が停止
したと判別する。
【0028】ここで、センサ出力Vの最大値と最小値の
差が所定の閾値(所定の電圧値V00)以下の状態を複
数針みる理由は、糸の消費量が少ない模様を縫製してい
る場合や、ボビン25に下糸が多く巻かれている場合な
どにおいては、ボビン25の回転角度が小さいため針数
が1、2針では、光センサ2の下方を高反射率部21a
と低反射率部21bとが通過しないからである。
【0029】ところで、水平釜30の内釜32に収納さ
れたボビン25は、ミシンモータの駆動などによるミシ
ンMの振動を受けて小さく振動している。これは、下糸
が消費されて無くなって停止しているボビン25も同様
である。
【0030】そして、ボビン25の停止状態において、
光センサ2に対して高反射率部21aまたは低反射率部
21bが対向している場合には、ボビン25の振動によ
る高反射率部21aまたは低反射率部21bの振動は、
光センサ2のセンサ出力Vを変動させないので、ボビン
25の停止状態を適正に検知することができる。
【0031】しかしながら、ボビン25の停止状態にお
いて、光センサ2に対して高反射率部21aと低反射率
部21bとの境界部分が対向している場合には、ボビン
25の振動による高反射率部21aまたは低反射率部2
1bの振動は、光センサ2のセンサ出力Vを変動させ
る。
【0032】さらに説明すると、ボビン25の回転状態
におけるセンサ出力Vは、図6に示すように、高反射率
部21aと低反射率部21bとの境界部分において傾斜
する。すなわち、本実施形態のボビン回転被検知部3の
反射テープ21においては、高反射率部21aと低反射
率部21bとの境界部分をぼかして形成されているの
で、高反射率部21aと低反射率部21bとの境界部分
におけるセンサ出力V(図6に本発明品と記す)は、図
6に実線にて示すように緩やかなものとなる。
【0033】このような本実施形態のセンサ出力Vに対
して、図7に示す従来と同様に高反射率部21aと低反
射率部21bとの境界部分が明瞭な反射テープ21Aか
らなるボビン回転被検知部3Aを用いた際のセンサ出力
V(図6に従来品と記す)は、図6に破線にて示すよう
に傾斜が急になる。
【0034】ここで、図6における横軸は時間軸である
が、距離として見ることができる。つまり、センサ出力
Vの山から谷の間が高反射率部21aの中央部と低反射
率部21bの中央部の距離としてとらえることができ
る。そこで、高反射率部21aと低反射率部21bとの
境界部分とみなせる図6に符号Pにて示すP点を中心に
幅lでボビン25が振動したとする。
【0035】すると、図7に示す従来と同様の回転被検
知部3Aによるセンサ出力(V)は、図6破線にて示す
ように、境界部分における傾斜が急なので、幅lの変動
に対してセンサ出力VはΔV2と大きく変動する。これ
に対して、本実施形態の回転被検知部3によるセンサ出
力(V)は、図6実線にて示すように、境界部分におけ
る傾斜が緩やかなので、幅lの変動に対してセンサ出力
はΔV1と小さな変動(ΔV2>ΔV1)となる。
【0036】したがって、本実施形態のボビン回転被検
知部3の反射テープ21の高反射率部21aと低反射率
部21bとの境界部分は、図6実線にて示すように、光
センサ2のセンサ出力Vの変動ΔV1を緩やかにするこ
とができ、その結果、光センサ2の光路上にボビン25
のボビン回転被検知部3の反射テープ21の高反射率部
21aと低反射率部21bとの境界部分が停止した状態
でボビン25が振動しても、ボビン25の振動による光
センサ2のセンサ出力Vの変動ΔV1を小さくすること
ができる。このことは、制御部4は、所定時間内の濃度
差、詳しくは光センサ2のセンサ出力Vの変動ΔV1が
閾値(所定の電圧値V00)を越えたときにボビン25
が回転状態にあると判別するので、光センサ2の光路上
にボビン25のボビン回転被検知部3の反射テープ21
の高反射率部21aと低反射率部21bとの境界部分が
停止した状態でボビン25が振動しても光センサ2のセ
ンサ出力Vの変動ΔV1が小さいので、センサ出力Vの
変動ΔV1と閾値(所定の電圧値V00)とを容易に乖
離(ΔV1<V00)させることができ、その結果、ボ
ビン25の振動による誤検知を容易に防止することがで
きる。
【0037】したがって、本実施形態のボビン回転検知
装置1によれば、ボビン25の振動による誤検知、詳し
くはボビン25が停止しているにもかかわらずボビン2
5が回転していると検知するのを容易かつ確実に防止す
ることができる。
【0038】なお、図7に示す従来と同様のボビン回転
被検知部3Aは、光センサ2の光路上にボビン25のボ
ビン回転被検知部3Aの反射テープ21Aの高反射率部
21aと低反射率部21bとの境界部分が停止した状態
でボビン25が振動した場合、高反射率部21aと低反
射率部21bとの境界部分が明瞭に形成されているた
め、高反射率部21aと低反射率部21bとの境界部分
におけるセンサ出力Vの傾斜が急となり、図6破線にて
示すように、光センサ2のセンサ出力Vの変動ΔV2が
大きくなり、ボビン25の振動が少なくてもセンサ出力
Vの変動ΔV2が大きく、センサ出力Vの変動ΔV2が
閾値(所定の電圧値V00)を容易に越えて(ΔV2>
V00)光センサ2がON−OFF動作して誤検知する
ことになる。
【0039】つぎに、本実施形態のミシンの回転検知装
置の光センサの配設位置について図8および図9により
説明する。
【0040】図8および図9は本発明に係るミシンのボ
ビン回転検知装置を適用したミシンの光センサの配設位
置の一実施形態を縫製動作時の上糸とともに示すもので
あり、図8は要部の平面図、図9は図8の正面図であ
る。
【0041】図8および図9に示すように、本実施形態
におけるミシンのボビン回転検知装置1の光センサ2の
配設位置は、前記水平釜30の外釜31の剣先31aに
捕捉され内釜32を回る上糸UTを最も多く必要とする
図8に符号MTにて示す最大糸必要位置を越えた位置、
本実施形態においてはミシン回転位相320度程度を越
えた位置に設けられている。
【0042】つぎに、前述した構成からなる本実施形態
の作用について図8から図16により説明する。
【0043】図10は本発明に係るミシンのボビン回転
検知装置を適用したミシンの針棒曲線、天秤曲線および
釜曲線の一例を示す説明図、図11は本発明に係るミシ
ンのボビン回転検知装置を適用したミシンの縫製動作時
におけるミシン回転位相210度を少し越えた状態を示
す図8と同様の図、図12は図11の正面図、図13は
図11につづく縫製動作時におけるミシン回転位相32
0度の手前の状態を示す図8と同様の図、図14は図1
3の正面図、図15は比較のため本発明に係るミシンの
ボビン回転検知装置の光センサを上糸を最も多く必要と
する位置の手前に設けた状態を示す図8と同様の図、図
16は図15の正面図である。
【0044】本実施形態のボビン回転検知装置1を適用
したミシンMの縫製動作時における針棒曲線は、図10
に示すように、ミシン回転位相(ミシンMの主軸(上
軸)の位相)0度で針下死点となり、ミシン回転位相1
80度で針上死点となる。また、本実施形態のボビン回
転検知装置1を適用したミシンMの縫製動作時における
天秤曲線は、ミシン回転位相に対する上糸UTが天秤に
よってゆるめられる量である天秤糸ゆるめ量を示してい
る。つまり、天秤曲線は、図10に示すように、ミシン
回転位相65度程度の天秤上死点で天秤糸ゆるめ量が零
となり、ミシン回転位相320度程度の天秤下死点(図
10に天秤最下点と記す)に向かうにつれて天秤糸ゆる
め量が増加し、ミシン回転位相320度の天秤下死点で
天秤糸ゆるめ量が最大となるようになされている。さら
に、本実施形態のボビン回転検知装置1を適用したミシ
ンMの縫製動作時における釜曲線は、釜たる水平釜3
0、詳しくは外釜31の剣先31aが上糸UT詳しくは
上糸ループを捕捉して内釜32と外釜31との間の隙間
を上糸UTが通過するために必要な糸量である釜によっ
て引かれる釜引き量を示している。つまり、釜曲線は、
図10に示すように、ミシン回転位相210度程度で剣
先31aが上糸UTを捕捉し、ミシン回転位相320度
程度で上糸UTが最も多く必要となり、ミシン回転位相
320度程度を越えると、上糸UTは剣先31aから離
脱して釜引き量は零になってゆくようになされている。
すなわち、釜引き量は、天秤下死点において最大とな
り、その後上糸UTは外釜31の剣先31aを抜けてゆ
くようになっている。
【0045】そして、本実施形態のボビン回転検知装置
1を適用したミシンMの縫製動作時においては、図11
および図12に示すように、外釜31が図11反時計方
向に回転してミシン回転位相210度を少し越えた状態
では、上糸UTを針穴に通した針(共に図示せず)が針
下死点から針上死点へ向かって上昇を開始する時で、外
釜31の剣先31aが上糸UTを捕捉して回転してい
る。
【0046】ついで、外釜31がさらに回転してミシン
回転位相320度の手前の状態では、図13および図1
4に示すように、上糸UTが剣先31aに捕捉された状
態で内釜32と外釜31との間の隙間を通過している。
この時、剣先31aに捕捉されて内釜32を回る上糸U
Tは、内釜32と外釜31との間の隙間を通過するのに
上糸UTを最も多く必要とする図13一点鎖線にて示す
直線上に位置する針位置NPから内釜32の外周までの
距離が最大となるミシン回転位相320度程度の図13
に符号MTにて示す最大糸必要位置の手前に位置してお
り、上糸張力が高い状態になっている。
【0047】ついで、外釜31がさらに回転してミシン
回転位相320度を越えた状態では、図8および図9に
示すように、針位置NPから内釜32の外周までの距離
が最大から徐々に減少し、上糸UTにたるみが生じてお
り、上糸張力が低い状態になっている。この時、図示し
ない天秤の上昇も加わって上糸UTは上方に引き上げら
れる。
【0048】ついで、外釜31がさらに回転すると、上
糸UTは、剣先31aの斜辺部を滑り抜け、図示しない
天秤によって引き上げられ縫い目が完成する。
【0049】前記光センサ2は、焦点距離が0.5〜
1.5mm程度のものが一般的であり、光センサ2とボ
ビン25の上面25aとの距離も焦点距離と同様に0.
5〜1.5mm程度とする必要がある。また、下糸を巻
回したボビン25は、縫製動作時に下糸が上方へ引かれ
るため、内釜32内で斜めになるという暴れ現象が生じ
るので、上糸UTを円滑に内釜の周囲を滑らすために、
内釜32の周囲のうちの上面をボビン25の上面25a
より1mm程度高くする必要がある。したがって、光セ
ンサ2の先端と内釜32の周囲の上面とは、同一高さ位
置、もしくは光センサ2の先端が内釜32の内部に少し
入り込む高さ位置とする位置関係、詳しくは光センサ2
の先端と内釜32との間に殆ど隙間のない状態に配設さ
れることになり、上糸UTが光センサ2に接触して通過
する。
【0050】このように縫製動作時の上糸UTは光セン
サ2に接触して通過することになる。そこで、図15お
よび図16に示すように、光センサ2の配設位置を最大
糸必要位置MTの手前(図15左側)に配設したとする
と、上糸張力が高い状態で光センサ2に接触するので、
上糸UTが光センサ2に強く接触し、糸切れや仕上がり
のよくない縫い目を形成し、良好な縫製品質を保持する
ことができない。
【0051】これに対して、本実施形態のボビン回転検
知装置1によれば、図8に示すように、光センサ2の配
設位置が最大糸必要位置MTを越えた位置とされてお
り、上糸UTにたるみが生じて上糸UTが弛んで上糸張
力が弱い状態で光センサ2に接触するので、糸切れや縫
い目への悪影響を確実に回避することができ、その結
果、適正な縫い目を確実に形成することができるので、
高品位の縫製品質を容易に保持することができる。
【0052】つぎに、本実施形態のミシンの回転検知装
置の配線について図17から図26により説明する。
【0053】図17から図26は本発明に係るミシンの
ボビン回転検知装置を適用したミシンの配線の一実施形
態を示すものであり、図17は全体構成の要部を示す平
面図、図18は図17の正面図、図19は釜カバーにセ
ンサ接続部材を固着した状態を示す説明図、図20はセ
ンサ接続部材の構成を示す要部の断面図、図21はセン
サ接続部材の全体を示す平面図、図22は針板の針板配
線の構成を示す平面図、図23は図22の分解図、図2
4は針板配線の接続ケーブルの構成を示す要部の断面
図、図25は接続ケーブルの端子に用いる端子体を示す
拡大斜視図、図26は端子台を示す要部の斜視図であ
る。
【0054】図17および図18に示すように、本実施
形態のボビン回転検知装置の配線は、釜カバー12のボ
ビン対向面12aに固着されたセンサ接続部材35と、
針板11の下面に固着された針板配線36と、ミシンフ
レームF(図18)に取着されたフレーム配線37とを
有している。
【0055】前記センサ接続部材35は、図19に示す
ように、前記釜カバー12のボビン対向面12aに固着
されており、図20に示すように、フィルム状の絶縁基
体40の表面に、銅、アルミニウムなどの導電性素材に
より形成された所定形状の導体パターン41を形成し、
この導体パターン41の両端部を除く表面をフィルム状
の絶縁体42により覆うことにより形成されている。そ
して、導体パターン41の図21右方に示す右端部は、
光センサ2を半田などの接合部材により取着するための
外部に露出したセンサ取付端子部41aとされており、
導体パターン41の図21左方に示す左端部は、外部に
露出したセンサ端子41bとされている。さらに、絶縁
基体42の下面には、図20に示すように、センサ接続
部材35を釜カバー12のボビン対向面12aに固着す
るための接着剤層43が設けられている。また、釜カバ
ー12に設けられた配線であるセンサ接続部材35は、
釜カバー12のボビン25が位置する部位、詳しくは内
釜32に収納されるボビン25と対向するボビン収納位
置を概ねよけて配設されている。
【0056】このような構成からなる本実施形態のセン
サ接続部材35は、視認性を大きく妨げないので、釜カ
バー12に光センサ2を配設した場合であっても、透明
あるいは半透明の釜カバー12を通してミシンMの内部
に配設されたボビン25の有無や、ボビン25に巻回さ
れた下糸の色などを容易かつ確実に目視することがで
き、その結果、十分な内部の視認性を確実に確保するこ
とができるので、ミシンMの視認性および操作性などが
確実に向上する。
【0057】前記針板配線36は、図22および図23
に示すように、複数のねじ45などの締結部材または接
着剤(図示せず)などにより固着された針板11と内釜
カバーとの間に配設された接続ケーブル46を有してい
る。この接続ケーブル46は、図24に示すように、フ
ィルム状の絶縁基体47の表面に、銅、アルミニウムな
どの導電性素材により形成された所定形状の導体パター
ン48を形成し、この導体パターン48の両端部を除く
表面をフィルム状の絶縁体49により覆うことにより形
成されている。そして、導体パターン48の図24右方
に示す右端部には、図25に示すばね性を具備する正面
ほぼ山形の端子体50(図25に誇張して示す)が接続
されており、この端子体50は、前記センサ端子41a
との接点となるセンサ端子接続用端子48aとされてい
る。また、導体パターン48の図24左方に示す左端部
には、図25に示すばね性を具備する正面ほぼ山形の端
子体50(図24に誇張して示す)が接続されており、
この端子体50は、図26に詳示するミシンフレームF
に固定されたフレーム配線37の一端に設けられた端子
台51の端子台端子51aとの接点となる端子台端子接
続用端子48bとされている。さらにまた、絶縁体49
の上面の所定の部位には、接続ケーブル46を針板11
と固着するための接着剤層52が設けられており、絶縁
基体47の下面の所定の部位には、接続ケーブル46を
内釜カバー15と固着するための接着剤層53が設けら
れている。
【0058】前記フレーム配線37は、図22および図
23ならびに図26に示すように、一端が端子台51の
端子台端子51aに接続され、他端が制御部4に接続さ
れている。
【0059】このような構成からなる本実施形態の針板
配線36のセンサ端子接続用端子48aによれば、釜カ
バー12を針板11に装着すると釜カバー12に配設し
たセンサ端子41bが針板11に配設した針板配線36
のセンサ端子接続用端子48aへ接触し、釜カバー12
を針板11から取り外すと、針板11に配設したセンサ
端子接続用端子48aへ接触している釜カバー12に配
設したセンサ接続部材35のセンサ端子41aが針板1
1のセンサ端子接続用端子48aから離脱する。したが
って、釜カバー12を針板11に対して容易に着脱する
ことができ、その結果、ボビン25の交換を容易に行う
ことができるので、ミシンMの操作性などが確実に向上
する。
【0060】また、本実施形態の針板配線36の端子台
端子接続用端子48bによれば、ミシンMから針板11
を取り外すと、ミシンフレームFに固定された端子台5
1の端子台端子51aと接触している端子台端子接続用
端子48bが容易に離脱する。したがって、針板11を
ミシンフレームFから容易に着脱することができ、その
結果、送り歯部や釜部などの清掃を容易に行うことがで
きるので、ミシンMの保守性および保守時の操作性など
が確実に向上する。
【0061】なお、本発明のミシンのボビン回転検知装
置1は、ボビン25の回転の有無の検知だけでなく、制
御部4のメモリに格納するプログラムによって、ボビン
25に巻回されている下糸の消費量や残量の検知、ボビ
ン25の回転の異常の検知、ボビン25から下糸が無く
なった場合の下糸の消費の検知などの各種の検知に用い
ることができる。
【0062】また、本発明は、前記各実施形態に限定さ
れるものではなく、必要に応じて種々変更することがで
きる。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように請求項1に記載の本
発明のミシンのボビン回転検知装置によれば、ボビン回
転被検知部の高反射率部と低反射率部との境界部分は、
光センサのセンサ出力の変動を緩やかにすることがで
き、その結果、光センサの光路上にボビンのボビン回転
被検知部の高反射率部と低反射率部との境界部分が停止
した状態でボビンが振動しても、ボビンの振動による光
センサのセンサ出力の変動を小さくすることができる。
さらに、制御部は、所定時間内の濃度差、詳しくは光セ
ンサのセンサ出力の変動が閾値を越えたときにボビンが
回転状態にあると判別するので、光センサの光路上にボ
ビンのボビン回転被検知部の高反射率部と低反射率部と
の境界部分が停止した状態でボビンが振動しても光セン
サのセンサ出力の変動が小さいので、光センサのセンサ
出力の変動と閾値とを容易に乖離させることができ、そ
の結果、ボビンの振動による誤検知を容易かつ確実に防
止することができるなどという極めて優れた効果を奏す
る。
【0064】また、請求項2に記載の本発明のミシンの
ボビン回転検知装置によれば、上糸は、上糸が弛んで上
糸張力が弱い状態で光センサに接触するので、糸切れや
縫い目への悪影響を回避することができ、その結果、適
正な縫い目を確実に形成することができるので、高品位
の縫製品質を容易に保持することができるなどという極
めて優れた効果を奏する。
【0065】また、請求項3に記載の本発明のミシンの
ボビン回転検知装置によれば、釜カバーに光センサを配
設した場合であっても、釜カバーを通してボビンの有無
や、ボビンに巻回された下糸の色などを容易かつ確実に
目視することができ、その結果、十分な内部の視認性を
確実に確保することができるので、ミシンの視認性およ
び操作性などが確実に向上するなどという極めて優れた
効果を奏する。
【0066】また、請求項4に記載の本発明のミシンの
ボビン回転検知装置によれば、釜カバーを針板に装着す
ると釜カバーに配設したセンサ端子が針板に配設したセ
ンサ端子接続用端子へ接触し、釜カバーを針板から取り
外すと針板のセンサ端子接続用端子へ接触している釜カ
バーに配設したセンサ端子が針板のセンサ端子接続用端
子から離脱する。したがって、釜カバーを針板に対して
容易に着脱することができ、その結果、ボビンの交換を
容易に行うことができるので、ミシンの操作性などが確
実に向上するなどという極めて優れた効果を奏する。
【0067】また、請求項5に記載の本発明のミシンの
ボビン回転検知装置によれば、ミシンから針板を取り外
すと、ミシンフレームに固定された端子台の端子台端子
と接触している針板の端子台端子接続用端子が容易に離
脱する。したがって、針板をミシンフレームから容易に
着脱することができ、その結果、送り歯部や釜部などの
清掃を容易に行うことができるので、ミシンの保守性お
よび保守時の操作性などが確実に向上するなどという極
めて優れた効果を奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係るミシンのボビン回転検知装置を
適用したミシンの一実施形態の要部の平面図
【図2】 図1の縦断面図
【図3】 本発明に係るミシンのボビン回転検知装置の
ボビン回転被検出部の一例を示す説明図
【図4】 本発明に係るミシンのボビン回転検知装置の
ボビン回転被検出部の他例を示す図3と同様の図
【図5】 本発明に係るミシンのボビン回転検知装置を
適用したミシンの一実施形態のボビン回転検知装置の光
センサと制御部との接続回路図
【図6】 本発明に係るミシンのボビン回転検知装置の
ボビンが回転状態にある場合のセンサ出力の一例を示す
線図
【図7】 比較のため従来と同様に形成したボビン回転
被検出部を示す図3と同様の図
【図8】 本発明に係るミシンのボビン回転検知装置を
適用したミシンの光センサの配設位置の一実施形態を縫
製動作時の上糸とともに示す要部の平面図
【図9】 図8の正面図
【図10】 本発明に係るミシンのボビン回転検知装置
を適用したミシンの針棒曲線、天秤曲線および釜曲線の
一例を示す説明
【図11】 本発明に係るミシンのボビン回転検知装置
を適用したミシンの縫製動作時におけるミシン回転位相
210度を少し越えた状態を示す図8と同様
【図12】 図11の正面図
【図13】 図11につづく縫製動作時におけるミシン
回転位相320度の手前の状態を示す図8と同様の図
【図14】 図13の正面図
【図15】 比較のため本発明に係るミシンのボビン回
転検知装置の光センサを上糸を最も多く必要とする位置
の手前に設けた状態を示す図8と同様の図
【図16】 図15の正面図
【図17】 本発明に係るミシンのボビン回転検知装置
を適用したミシンの配線の一実施形態の全体構成の要部
を示す平面図
【図18】 図17の正面図
【図19】 釜カバーにセンサ接続部材を固着した状態
を示す説明図
【図20】 センサ接続部材の構成を示す要部の拡大断
面図
【図21】 センサ接続部材の全体を示す平面図
【図22】 針板の針板配線の構成を示す平面図
【図23】 図22の分解図
【図24】 針板配線の接続ケーブルの構成を示す要部
の拡大断面図
【図25】 接続ケーブルの端子に用いる端子体を示す
拡大斜視図
【図26】 端子台を示す要部の斜視図
【符号の説明】
1 (ミシンの)ボビン回転検知装置 2 光センサ 3 ボビン回転被検知部 4 制御部 11 針板 12 釜カバー 21 (ボビン回転被検出部としての)反射テープ 21a 高反射率部 21b 低反射率部 25 ボビン 35 センサ接続部材 36 針板配線 37 フレーム配線 41b センサ端子 48a センサ端子接続用端子 48b 端子台端子接続用端子 51 端子台 51a 端子台端子 M ミシン UT 上糸 MT 最大糸必要位置

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 光センサと、 水平釜に自由回転可能に収納されるボビンの少なくとも
    一端面に設けられ前記光センサにより検知可能なボビン
    回転被検知部と、 前記光センサによるボビン回転被検知部の検知結果に基
    づいて前記ボビンの回転の有無を判断する制御部とを有
    し、 前記ボビン回転被検知部を、高反射率部と低反射率部と
    が所定間隔で交互に繰返し配置するとともに、高反射率
    部と低反射率部との境界部分の濃度差が緩やかに変化す
    るように形成し、 前記制御部を、前記光センサによる前記ボビン回転被検
    知部の検知結果として所定時間内の濃度差が閾値を越え
    たときに前記ボビンが回転状態にあると判別するように
    形成したことを特徴とするミシンのボビン回転検知装
    置。
  2. 【請求項2】 光センサと、 水平釜に自由回転可能に収納されるボビンの少なくとも
    一端面に設けられ前記光センサにより検知可能なボビン
    回転被検知部と、 前記光センサによるボビン回転被検知部の検知結果に基
    づいて前記ボビンの回転の有無を判断する制御部とを有
    し、 前記光センサを前記水平釜の外釜の剣先に捕捉され内釜
    を回る上糸を最も多く必要とする位置を越えた位置に配
    設したことを特徴とするミシンのボビン回転検知装置。
  3. 【請求項3】 前記光センサを光透過性を有する素材に
    より形成された釜カバーに配設するとともに、前記光セ
    ンサに接続するセンサ接続部材の配線を前記釜カバーの
    前記ボビンが位置する部位を概ねよけて配設したことを
    特徴とする請求項1または請求項2に記載のミシンのボ
    ビン回転検知装置。
  4. 【請求項4】 前記センサ接続部材の一端にセンサ端子
    を配設し、針板に針板配線を配設するとともに、この針
    板配線の一端に前記センサ端子との接点となるセンサ端
    子接続用端子を配設したことを特徴とする請求項3に記
    載のミシンのボビン回転検知装置。
  5. 【請求項5】 前記針板配線の他端にミシンフレームに
    固着された端子台の端子台端子との接点となる端子台端
    子接続用端子を配設したことを特徴とする請求項4に記
    載のミシンのボビン回転検知装置。
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