JPH11341991A - 新規な融合蛋白質をコ―ドするdnaおよびその発現を介する有用ポリペプチドの製造方法 - Google Patents

新規な融合蛋白質をコ―ドするdnaおよびその発現を介する有用ポリペプチドの製造方法

Info

Publication number
JPH11341991A
JPH11341991A JP11089488A JP8948899A JPH11341991A JP H11341991 A JPH11341991 A JP H11341991A JP 11089488 A JP11089488 A JP 11089488A JP 8948899 A JP8948899 A JP 8948899A JP H11341991 A JPH11341991 A JP H11341991A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
dna
sequence
amino acid
mwpsp
polypeptide
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP11089488A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3313083B2 (ja
Inventor
Seiji Sato
静治 佐藤
Masahiko Higashikuni
眞彦 東久邇
Toshiyuki Kudo
季之 工藤
Masaaki Kondo
雅昭 近藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Itoham Foods Inc
Original Assignee
Itoham Foods Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Itoham Foods Inc filed Critical Itoham Foods Inc
Priority to JP08948899A priority Critical patent/JP3313083B2/ja
Publication of JPH11341991A publication Critical patent/JPH11341991A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3313083B2 publication Critical patent/JP3313083B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Fee Related legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Preparation Of Compounds By Using Micro-Organisms (AREA)
  • Micro-Organisms Or Cultivation Processes Thereof (AREA)
  • Peptides Or Proteins (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 新規な融合形態によりポリペプチドの生産を
可能にする微生物宿主−発現ベクター系、およびそれを
使用したポリペプチドの製造法を提供すること。 【解決手段】 バチルス属細菌の細胞壁蛋白質(CWP)
のシグナルペプチド配列、CWPのN末端からの1個以上
のアミノ酸残基からなる配列、分離精製用のタグとして
使用される複数のアミノ酸残基からなる配列、リンカー
としての複数のアミノ酸残基からなる配列、化学的また
は酵素的切断に使用される単一もしくは複数のアミノ酸
残基からなる配列、および外来ポリペプチド配列がこの
順序で連結された融合蛋白質をコードするDNA配列をバ
チルス属細菌由来のプロモーター領域を含有するDNA配
列の3'末端に結合させてなるDNA(但し、シグナルペプ
チド、タグおよびリンカーは任意に結合し得る配列であ
る。)、このDNAを含むベクター、このベクターを含む
バチルス属細菌、ならびにこの細菌の培養による有用ポ
リペプチドの製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、新規な融合蛋白質
をコードするDNA、その発現を介する、医薬、研究分野
およびその他の産業で使用し得る生物学的活性を有する
有用ポリペプチドの製造への該DNAの使用に関する。
【0002】
【従来の技術】医薬品として用いられるホルモンや生理
活性物質、診断用酵素、産業用酵素、研究用酵素などポ
リペプチドと称される物質はかつては生物体から抽出す
るのが定法であったが、低価格で純粋な物質を大量に取
得するのが困難であった。近年、遺伝子組換え技術によ
り微生物、動物、植物などの各種の生物からの細胞を使
用して純度の高い遺伝子組換え蛋白質またはポリペプチ
ドが低価格で大量に生産できるようになった。しかしな
がら、低価格で大量生産という意味では必ずしも完成の
域に到達しているとは言えず、更なる技術開発が行われ
ている。また、開発された大量生産系が遺伝子組換え技
術による全ての蛋白質またはポリペプチドの生産を可能
にしているわけではなく、個々の蛋白質に応じた生産系
が開発されているのが現状である。
【0003】バチルス・ブレビス(Bacillusbrevis)を
用いた遺伝子組換え蛋白質の発現系では、同微生物の細
胞壁蛋白質(CWP)のシグナルペプチドの直後に外来蛋
白質を融合させて発現させると、外来蛋白質はCWPシグ
ナルペプチドから切り離されて天然型と同一のものが培
地中に分泌生産される(特許第2082727号、特開昭62−2
01583号公報、Yamagata, H.ら, J. Bacteriol. 169, 12
39−1245 (1987)、鵜高重三、日本農芸化学会誌61, 669
-676 (1987)、Takao, M. ら, Appl. Microbiol. Biotec
hnol.30, 75-80 (1989)、Yamagata, H.ら , Proc. Nat
l. Acad. Sci.USA 86, 3589-3593 (1989))。この発現
系を用いてヒト上皮細胞増殖因子を発現させると、その
発現量が他の発現系に比べて10〜100倍であること、発
現された蛋白質は培地中に元の活性を保持した状態で分
泌されるために分離精製が容易であること、しばしば大
腸菌の発現系でみられるように不活性な蛋白質から活性
を有する蛋白質への変換のための煩雑な操作を必要とし
ないことのために、遺伝子組換え蛋白質の大量生産系と
して注目された。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、細胞壁
蛋白質CWPのシグナルペプチドに連結されたあらゆる蛋
白質がヒト上皮細胞増殖因子(EGF)と同様に大量に発
現されなかったし、またシグナルペプチドから切断され
て培地中に分泌されなかった。これを解決する1つの手
段として、宮内ら(日本農芸化学大会要旨集67, 372,19
93)は、CWPの1つであるMWPのシグナルペプチドとヒラ
メ成長ホルモン蛋白質の間にMWP蛋白質のN末端のアミノ
酸17個(9および12個ではうまくいかない)を挿入し
た融合蛋白質をコードする遺伝子を作り、これをバチル
ス属細菌で発現することによって融合蛋白質を得たが、
しかし、このようにして得られた蛋白質はN末端にいく
つかのアミノ酸が付加された非天然型蛋白質として産生
された。しかも、宮内らの報告では、発現はMWPのN末端
のアミノ酸の数による影響を受けることが示唆される。
【0005】宮内らの報告からは、配列中に予め化学的
または酵素的切断部位を挿入して天然型と同一のアミノ
酸組成のポリペプチドを取得しようとする記載および示
唆はなく、このような切断自体、宮内らが報告したヒラ
メ成長ホルモンでは化学的または酵素的切断を受け易い
配列を含むため実際困難である。このような背景の中、
遺伝子組み換え蛋白質の高発現系の一つであるバチルス
属細菌の発現系で外来ポリペプチドの発現分泌を可能に
し、かつ、天然型と同一のポリペプチドを生産させる技
術の開発は産業上極めて有益である。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の目的は、有用ポ
リペプチド配列を含む融合蛋白質をコードするDNAを含
有するバチルス属発現系であって、融合蛋白質を高度に
発現・分泌し、該融合蛋白質を選択的に切断して天然型
構造をもつ該ポリペプチドを与える上記発現系を提供す
ることである。本発明を以下に要約する。
【0007】本発明の態様において、本発明は、バチル
ス属細菌の細胞壁蛋白質(CWP)のN末端の1個以上のア
ミノ酸残基からなる配列と、化学的または酵素的切断に
使用される単一もしくは複数のアミノ酸残基からなる配
列と、および外来ポリペプチド配列とをこの順序で互い
に直鎖状に連結して含む融合蛋白質をコードするDNA配
列を、バチルス属由来のプロモーター領域を含有するDN
A配列の3' 末端に結合させてなるDNAを提供する。
【0008】本明細書中で使用する「(細胞壁蛋白質
の)N末端からの1個以上のアミノ酸残基」とは、1番目
として番号付けされる(細胞壁蛋白質の)N末端アミノ
酸からの1個以上のアミノ酸からなる配列を意味し、た
とえば3アミノ酸残基からなる配列は細胞壁蛋白質の1
番目から3番目までのアミノ酸配列を指す。融合蛋白質
は、そのN末端にバチルスCWPシグナルペプチド配列をさ
らに含むことができる。また、分離精製用のタグとして
使用される複数のアミノ酸残基からなる配列、および/
または、リンカーとして使用される複数のアミノ酸残基
からなる配列を含むこともできる。
【0009】本発明の一実施態様により、バチルス属細
菌はバチルス・ブレビスである。化学的切断に使用され
る単一のアミノ酸残基としてメチオニンを例示すること
ができるが、この場合、化学的切断反応においてたとえ
ば臭化シアンを用いて最も高い特異性が達成され得るよ
うに、融合蛋白質は追加のメチオニン残基を含んでいて
はいけない。一方、酵素的切断に使用されるアミノ酸残
基からなる配列は、TEVプロテアーゼ、V8プロテアーゼ
などのプロテアーゼで切断可能な配列を含むことができ
る。
【0010】本発明の第1の好適実施態様において、融
合蛋白質は、CWPの一つであるMWP蛋白質のN末端からの1
個以上のアミノ酸残基からなる配列と、分離精製用タグ
としての6個のヒスチジン残基からなる配列と、リンカ
ーとしてのアミノ酸配列GlySerProValProSerGly(配列
番号1)と、目的ポリペプチドを化学的に切り出すのに
必要とされるメチオニン残基と、およびアミノ酸配列中
にメチオニンを含まないポリペプチド配列とをこの順序
で互いに直鎖状に連結したものからなる。この例では、
融合蛋白質はそのN末端にMWPシグナルペプチド配列を含
んでもよい。また、ポリペプチドの具体例はヒトプロイ
ンスリンである。さらに、MWP蛋白質のN末端からの1個
以上のアミノ酸残基からなる配列は、好ましくは6,7,
8,10,11,12,13,14,15,17,20または50個のアミ
ノ酸を含むことができる。
【0011】本発明の第2の好適実施態様において、融
合蛋白質は、CWP蛋白質の一つであるMWP蛋白質のN末端
からの10または20個のアミノ酸残基からなる配列と、分
離精製用タグとしての6個のヒスチジン残基からなる配
列と、リンカーとしてのヒト上皮細胞増殖因子配列と、
目的ポリペプチドをTEVプロテアーゼにより切り出すた
めに必要とされるアミノ酸配列AspTyrAspIleProThrThrG
luAsnLeuTyrPheGln(配列番号2)と、アミノ酸配列中
にTEVプロテアーゼ認識配列を含まずかつN末端がグリシ
ンかセリンであるポリペプチド配列とをこの順序で互い
に直鎖状に連結したものからなる。この例では、融合蛋
白質はさらに、そのN末端にMWPシグナルペプチド配列を
含んでもよい。ポリペプチドとしてヒトソマトスタチン
28が例示され得る。
【0012】本発明の第3の好適実施態様において、融
合蛋白質は、CWP蛋白質の一つであるMWP蛋白質のN末端
からの20個のアミノ酸残基からなる配列と、分離精製用
タグとしての6個のヒスチジン残基からなる配列と、リ
ンカーとしてのアミノ酸配列GlySerProValProSer
Gly(配列番号1)と、目的ポリペプチドをV8プロテア
ーゼにより切り出すために必要とされるアミノ酸配列Ph
eLeuGluと、およびアミノ酸配列中にグルタミン酸を含
まないポリペプチド配列とをこの順序で互いに直鎖状に
連結されたものからなる。この例でも同様に、融合蛋白
質はさらに、そのN末端にMWPシグナルペプチド配列を含
むことができる。また、ヒトグルカゴンがポリペプチド
として有用である。
【0013】本発明はまた、別の態様において、バチル
ス属細菌のCWPシグナルペプチド配列と、酵素的切断に
使用される複数のアミノ酸残基からなる配列と、および
外来ポリペプチド配列とをこの順序で互いに直鎖状に連
結して含む融合蛋白質をコードするDNA配列を、バチル
ス属由来のプロモーター領域を含有するDNA配列の
3' 末端に結合させてなるDNAを提供する。この発明に
おいて、シグナルペプチド配列の直後に、CWP蛋白質の
N末端からの1個以上アミノ酸残基からなる配列を存在
させることも可能である。好適なバチルス属細菌とし
て、バチルス・ブレビスが例示できる。
【0014】本発明の実施態様において、酵素的切断に
使用される複数のアミノ酸残基からなる配列は、プロテ
アーゼにより切断可能である配列を含む。本発明の別の
実施態様において、融合蛋白質は、CWPの一つであるMWP
のシグナルペプチド配列と、目的ポリペプチドをTEVプ
ロテアーゼにより切り出すために必要とされるアミノ酸
配列AspTyrAspIleProThrThrGluAsnLeuTyrPheGln(配列
番号2)と、およびアミノ酸配列中にTEVプロテアーゼ
認識配列を含まないポリペプチド配列とをこの順序で互
いに直鎖状に連結したものからなる。この例では、シグ
ナルペプチド配列の直後に、MWP蛋白質のN末端からの
1個以上のアミノ酸残基からなる配列を存在させること
も可能である。ポリペプチドとして、N末端にGlyまた
はSerをもつ変異型ヒト成長ホルモンを例示できる。
【0015】本発明はさらに、上記に定義したDNA類の
各々を含むベクターを提供する。該ベクターにおいて
は、目的の融合蛋白質をコードするDNAの転写系を作動
可能とするように、該DNAは少なくともプロモーター配
列を含む調節配列の制御下に置かれる。本発明はさらに
また、上記ベクターで形質転換されたバチルス属に属す
る細菌を提供する。好適な細菌はバチルス・ブレビスで
ある。本発明は、他の態様において、上記定義の細菌を
培地に培養し、外来ポリペプチド配列を含む融合蛋白質
を菌体外に蓄積せしめ、該培地から該融合蛋白質を取り
出し、該取り出された融合蛋白質から該ポリペプチドを
切り出し、該ポリペプチドを回収することを含む、組換
えポリペプチドの製造方法を提供する。
【0016】
【発明の実施の形態】本発明によって、上記定義のDNA
をバチルス属細菌で発現させて得られる融合蛋白質を化
学的または酵素的に処理することによって、所望の天然
型一次構造を有するポリペプチドを得ることができる。
バチルス属細菌のCWP蛋白質のN末端の1個以上のアミノ
酸残基としては、以下のものに限定されないが、たとえ
ばバチルス・ブレビス株、47−5Q(FERM P-7224、FE
RM BP-1664:特開昭60−58074号公報、特開昭62−201589
号公報)、HPD31(FERM BP-1087:特開平4−278091号公
報)等に由来のものを用いることができる。たとえば、
以下に例示する配列を用いることができる(括弧内は引
用した文献である):
【0017】MWPmp10: AlaGluGluAlaAlaThrThrThrAlaPr
o(配列番号3;J.Bacteriol.,169:1239-1245,1987) OWPmp10: AlaProLysAspGlyIleTyrIleGlyGly (配列番号
4;J.Bacteriol.,170:176-186,1988) HWPmp10: AlaGluAspThrThrThrAlaProLysMet (配列番号
5;J.Bacteriol.,172:1312-1320,1990) N末端からのアミノ酸の残基数は、通常1個以上、好まし
くは 6個以上、より好ましくは6、7、8、10、1
1、12、13、14、15、17、20、50個であ
る。
【0018】化学的または酵素的切断に使用されるアミ
ノ酸残基としては、化学的切断の例として、たとえば、
メチオニンのC末端側を選択的に切断する例(J.Biol.Ch
em.,237:1856-1860,1962)やトリプトファンのC末端側
で選択的に切断する例(Methods in Enzymol.,91:318-3
24,1983)を挙げることができる。また、酵素的切断の
ための酵素例として、たとえば、V8プロテアーゼ、TEV
プロテアーゼに加えてファクターXa、トロンビン、エン
テロキナーゼ等を挙げることができ、これらによって融
合部位を選択的に切断することができる。このような化
学的あるいは酵素的切断に使用されるアミノ酸配列を目
的のポリペプチドのN末端側に配置することによって、
その後の化学的または酵素的切断操作によって所望の一
次構造をもつ目的のポリペプチドに導くことができる。
【0019】本発明において、外来ポリペプチドは、上
記の化学的または酵素的切断操作の影響をまったく受け
ないものであれば生物の起源を問わずいずれの蛋白質で
もよい。具体的には、化学的切断法特に臭化シアンによ
る化学的切断法が用いられる場合、目的の外来ポリペプ
チドの一次構造(またはアミノ酸組成)中にメチオニン
残基が含まれてはいけない。そのようなポリペプチドの
例として、ヒトプロインスリン、ヒト血小板由来成長因
子A鎖(PDGF-A)、ヒトセクレチン等を挙げることがで
きるが、これらに限定されない。また、酵素的切断法と
して特にTEVプロテアーゼが用いられる場合、天然型と
同一のポリペプチドを得るためには、外来ポリペプチド
のN末端側がGlyかSerである必要がある。そのような外
来ポリペプチドとして、ヒトソマトスタチン28、ヒト
血小板由来成長因子A鎖(PDGF-A)、ヒト神経成長因子
(NGF)等を例示することができる。但し、N末端にGly
やSerが付加されても蛋白質の機能に影響を及ぼさない
場合は他の蛋白質も用いることができる。また、V8プロ
テアーゼが用いられる場合、外来ポリペプチドにGluを
含んではいけない。そのようなポリペプチドの例とし
て、ヒトグルカゴン、ヒト心房性ナトリウム利尿ペプチ
ド、ヒトカルシトニン等を挙げることができる。
【0020】本発明によれば、DNAは好ましくは、融合
蛋白質のN末端にバチルス属CWPシグナルペプチド、特に
MWPシグナルペプチド、をコードするヌクレオチドを含
むことができる。本発明のDNAはさらに、分離精製用の
タグとして使用される複数のアミノ酸をコードするヌク
レオチド配列および/またはリンカーと呼ばれる複数の
アミノ酸残基をコードするヌクレオチド配列をさらに含
むことができる。本明細書中、「分離精製用のタグ」と
は、組換え法による発現で得られる融合蛋白質の単離を
容易にするためのペプチドを意味する。タグとしては、
タグとタグに結合可能な物質との間の結合が可逆的であ
るものが好ましく使用できる。タグの例として、たとえ
ば、グルタチオンに親和性があるグルタチオンS−トラ
ンスフェラーゼ、アミロースに親和性があるマルトース
結合プロテイン、メタルに親和性があるヒスチジンが複
数連結したもの、抗原または抗体を挙げることができ
る。本発明の好適実施態様によれば、そのようなタグは
HisHisHisHisHisHis(配列番号61)[すなわち、(H
is)6]である。
【0021】また、リンカーは一般には蛋白質のなかで
機能ドメインの間に存在しており、それぞれのドメイン
の機能に影響を及ぼすことなくドメインを連結する働き
がある。本発明では、分離・精製用のタグと外来ポリペ
プチドとの間に配置されているが、それらは分離・精製
用のタグが挿入された融合蛋白質の発現分泌を導くのに
役立っている。そのようなリンカーとしては、一般には
Ala,Gly,Pro,Ser,Valが適当数、適当な組み合わせで並
列されたものを用いることができる。好適実施態様によ
れば、そのようなリンカーはGlySerProValProSerGly
(配列番号1)である。したがって、分離・精製用のタ
グを挿入しない場合は、そのようなリンカーは必須では
ない。一方、外来ポリペプチドのソマトスタチン28の
融合蛋白質の例のように、EGFのような特殊なリンカー
が外来ポリペプチドの発現分泌に必須になってくる場合
もある。
【0022】本発明は一実施態様において、CWPの一つ
である MWP蛋白質のN末端から1個以上、好ましくは6〜
50(但し、9は除く)個、特に6,7,8,10,11,12,13,
14,15,17,20または50個のアミノ酸残基からなる配列
(以下、MWPmp6、MWPmp7、MWPmp8、MWPmp10、などと称
する)と、分離精製用タグとしての6個のヒスチジン残
基からなる配列[本明細書中(His)6と表示する]と、
リンカーとしての7個のアミノ酸残基からなる配列GlyS
erProValProSerGly(配列番号1)と、目的ポリペプチ
ドを化学的に切り出すのに必要とされるメチオニン残基
と、アミノ酸配列中にメチオニンを含まないポリペプチ
ド配列とがこの順序で互いに直鎖状に連結された融合蛋
白質をコードするDNA配列を、バチルス属由来のプロモ
ーター領域を含有するDNA配列の3' 末端に結合してな
るDNAを提供する。この場合のポリぺプチドの例はヒト
プロインスリンである。また、分離精製用タグおよびリ
ンカーは必ずしも必要でない。融合蛋白質はさらに、そ
のN末端にMWPシグナルペプチド配列を含むことができ
る。
【0023】本発明は、別の実施態様において、CWP蛋
白質の一つであるMWP蛋白質のN末端からの1個以上、好
ましくは6〜50(但し、9は除く)個、特に10または20個
のアミノ酸残基からなる配列と、分離精製用タグとして
6個のヒスチジン残基からなる配列と、リンカーとして
のヒト上皮細胞増殖因子配列と、目的ポリペプチドをTE
Vプロテアーゼにより切り出すために必要とされるアミ
ノ酸配列AspTyrAspIleProThrThrGluAsnLeuTyrPheGln
(配列番号2)と、およびアミノ酸配列中にTEVプロテ
アーゼ認識配列を含まずかつN末端がグリシンかセリン
であるポリペプチド配列とがこの順序で互いに直鎖状に
連結された融合蛋白質をコードするDNA配列を、バチル
ス属由来のプロモーター領域を含有するDNA配列の3'
末端に結合させてなるDNAを提供する。この場合のポリ
ぺプチドの例はヒトソマトスタチン28である。融合蛋白
質はさらに、そのN末端にMWPシグナルペプチド配列を含
むことができる。
【0024】本発明は、さらに別の実施態様において、
CWP蛋白質の一つであるMWP蛋白質のN末端からの1個以
上、好ましくは6〜50(但し、9は除く)個、特に20個の
アミノ酸残基からなる配列と、分離精製用タグとしての
6個のヒスチジン残基からなる配列と、リンカーとして
のアミノ酸配列GlySerProValProSerGlyと、目的
ポリペプチドをV8プロテアーゼにより切り出すために必
要とされるアミノ酸配列PheLeuGluと、アミノ酸配列中
にグルタミン酸を含まないポリペプチド配列とがこの順
序で互いに直鎖状に連結された融合蛋白質をコードする
DNA配列を、バチルス属由来のプロモーター領域を含有
するDNA配列の3' 末端に結合させてなるDNAを提供す
る。ポリぺプチドの例はヒトグルカゴンである。融合蛋
白質はさらに、そのN末端にMWPシグナルペプチドを含む
ことができる。
【0025】本発明はまた、別の態様において、バチル
ス属細菌のCWPシグナルペプチド配列と、酵素的切断に
使用される複数のアミノ酸残基からなる配列と、および
外来ポリペプチド配列とをこの順序で互いに直鎖状に連
結して含む融合蛋白質をコードするDNAを、バチルス属
由来のプロモーター領域を含有するDNAの3' 末端に
結合させてなるDNAを提供する。シグナルペプチド配列
の直後に、CWP蛋白質のN末端からの1個以上のアミノ
酸残基からなる配列が存在してもよい。また酵素的切断
のための配列は、ファクターXa、トロンビン、エンテロ
キナーゼ、V8プロテアーゼまたはTEVプロテアーゼなど
のプロテアーゼに感受性であり得る。
【0026】本発明の一実施態様により、融合蛋白質
は、CWPの一つであるMWPのシグナルペプチド配列と、目
的ポリペプチドをTEVプロテアーゼにより切り出すため
に必要とされるアミノ酸配列AspTyrAspIleProThrThrGlu
AsnLeuTyrPheGln(配列番号2)と、およびアミノ酸配
列中にTEVプロテアーゼ認識配列を含まないポリペプチ
ド配列とをこの順序で互いに直鎖状に連結したものから
なる。この例では、シグナルペプチド配列の直後に、MW
P蛋白質のN末端からの1個以上のアミノ酸残基からな
る配列が存在していてもよい。もしMWP蛋白質のN末端か
らの1個以上のアミノ酸残基からなる配列が融合蛋白質
の中に含まれる場合には、その配列は好ましくは、1,
2,3,4,5,6,7,8,9,10,11,12,14,20または
30個のアミノ酸を含むことができる。ポリペプチドの
例は、N末端にGlyまたはSerをもつ変異型ヒト成長ホル
モンである。
【0027】本発明においては、上記の融合蛋白質をコ
ードするヌクレオチド配列はバチルス属由来のプロモー
ター領域を含有するヌクレオチド配列の3’末端に結合
される。使用し得るプロモーターとしては、バチルス・
ブレビス47−5Q株由来のMWPプロモーター(特公平1−58
950号公報、特公平7−108224号公報)、バチルス・ブレ
ビスHPD31株由来のHWPプロモーター(特開平4−278091号
公報、特開平6−133782号公報)等を挙げることができる
が、これらに限定されない。
【0028】本発明のDNAは、当業界で公知の技術を組
み合わせて作製することができる。たとえば、構成要素
の各DNA配列を化学的合成法またはクローニング法によ
って個々に調製し、これら構成要素をリガーゼを用いて
順次連結し、PCR増幅法を組み合わせて目的のDNAを作製
することができる。具体的には実施例を参照することに
よってその詳細が理解されるが、個々の技術として、Ma
niatis、T.ら、Molecular Cloning 2nd ed., A Labora
tory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory (198
9)、Innis, M.A.ら, PCR Protocols, A guide to metho
ds and applications, Academic Press (1990)、等に記
載の一般的技術が使用可能である。
【0029】外来ポリペプチドをコードするDNAは、通
常のDNAクローニング法を使用して得ることができる。
たとえば、外来蛋白質を精製し、その蛋白質に特徴的な
アミノ酸配列を部分的に決定し、決定された配列に基づ
いてプローブを合成するか、または精製蛋白質に対する
抗体を調製して、これらプローブまたは抗体を用いて目
的のcDNAを含有するcDNAライブラリーをスクリーニン
グして目的のポリペプチドをコードするDNAを得ること
ができる。短鎖DNAは、市販のDNAシンセサイザーを用い
てたとえばホスホアミダイト化学により合成することが
できる。DNAはさらに必要により一般的なポリメラーゼ
連鎖反応(PCR)によって増幅することができ、この場
合、DNAの変性、プライマーとのアニーリング、および
伸長反応を1サイクルとして20サイクル以上繰り返
す。
【0030】本発明はさらに、本発明の上記DNAを含む
ベクターを提供する。使用可能なベクターは、本発明の
DNAを組み込むことのできる適当な挿入部位すなわち制
限酵素部位を有していること、該DNAをバチルス属宿主
細胞内で発現可能であること、さらに該宿主細胞内で自
律的に複製可能であること、等の性質を少なくとも有し
ている必要がある。ベクターは複製開始点、ターミネー
ター配列、リボソーム結合部位等を適宜含むことがで
き、さらに薬剤耐性遺伝子、栄養要求性を相補する遺伝
子等の選択マーカーを含んでもよい。好ましくは、本発
明のベクターはプラスミドである。ベクターは、以下の
ものに限定されないが、たとえば、pNU200、 pHY500(P
roc.Natl.Acad.Sci.USA,86:3589−3593,1989)、pHY4831
(J.Bacteriol.,169:1239-1245,1987)、pNU100(Appl.Mi
crobiol.Biotechnol.,30:75-80,1989) 、pNU211(J.Bio
chem.,112:488-491,1992)、pNU211R2L5(特開平7−1709
84号公報)、pHY700(特開平4−278091号公報)、pHT21
0(特開平6−133782号公報)、pHT110R2L5(Appl.Microb
iol.Biotechnol.,42:358-363,1994)が使用可能である。
本発明の具体例では、図5、図18に示すような構築法
で発現ベクター(pNU-PINS-1、pNU-PINS-2、pNU-ST
N、pNU-GCNおよびpNU-G〜GH)を作製することができ
る。
【0031】本発明はさらにまた、上記定義のベクター
で形質転換されたバチルス属細菌を提供する。宿主とし
てのバチルス属細菌としては、以下のものに限定されな
いが、たとえばバチルス・ブレビス株、47−5Q(FER
M P-7224、FERM BP-1664:特開昭60−58074号公報、特
開昭62−201589号公報)、47K(特開平2−257876号公
報)、31 OK(特開平6−296485号公報)およびHPD31(F
ERM BP-1087;特開平4−278091号公報)等を挙げること
ができる。発現ベクターpNU-PINS-1、pNU-PINS-2、p
NU-STNおよびpNU-GCNをそれぞれバチルス・ブレビス4
7−5Q株に移入して得られた組換え細菌は、平成10
年3月30日付で通産省工業技術院生命工学工業技術研究
所(茨城県つくば市東一丁目1の3)に、ブダペスト条
約下にそれぞれ受託番号FERM BP−6311、FERM BP−631
2、FERM BP−6313、FERM BP−6314で国際寄託された。
【0032】上記のようにして得られた発現ベクターは
コンピテントなバチルス属細菌に移入し、発現可能な条
件下適切な培地にて該細菌を培養して目的の組換え融合
ポリペプチドを菌体外または菌体内、好ましくは菌体外
に産生し、常法によりポリペプチドを回収し精製する。
移入方法としては、エレクトロポレーション(Methods
in Enzymol.,217:23−33,1993)などを例示すること
ができる。また、融合ポリペプチドの精製は、たとえば
ゲルろ過クロマトグラフィー、イオン交換クロマトグラ
フィー、アフィニティクロマトグラフィー、疎水性相互
作用クロマトグラフィー、電気泳動、等電点電気泳動、
等の方法を適切に組合わせて実施することができる。
【0033】上記で得られた融合蛋白質は、次いで、化
学的または酵素的切断処理にかけて、天然型の一次構造
をもつ目的のポリペプチドを得ることができる。切断処
理については前述の方法、即ち、メチオニンやトリプト
ファンのC末端側を化学的に切断する方法、また、ファ
クターXa、トロンビン、エンテロキナーゼ、V8プロテア
ーゼ、TEVプロテアーゼ等による酵素的切断を用いるこ
とができる。したがって、本発明はさらに、上記のよう
に形質転換されたバチルス属細菌を培地に培養し、菌体
外に外来ポリペプチド配列を含む融合蛋白質を蓄積せし
め、採取された融合蛋白質を切断し、外来ポリペプチド
を得ることを含む、組換えポリペプチドの製造方法を提
供する。本発明の方法によって製造される組換えポリペ
プチドは、医薬用、診断用、研究用、等に有用である。
【0034】
【実施例】以下、実施例により本発明を具体的に説明す
るが、これら実施例により本発明が限定されるものでは
ない。融合蛋白質をコードするDNAを作製するにあたっ
ては、化学合成した順方向および逆方向オリゴヌクレオ
チドのアニーリング、並びにPCR(polymerase chainrea
ction)で増幅したDNA断片をDNAリガーゼを用いたライ
ゲーション反応で連結する手法をとった。本文中、MWPs
pはMWP蛋白質のシグナルペプチドを意味し、MWPmp1, 2,
3, ・・・はMWP成熟蛋白質のN末端から順に数えたア
ミノ酸の数が1、2、3、・・・個であることを意味す
る。
【0035】実施例1 MWPsp-MWPmp10 -(His) 6-Linker-Met-Proinsu lin融合DNA
を組み込んだベクター(pPINS-1)の構築 (1)DNA断片MWPsp-MWPmp10の取得 a.鋳型DNA バチルス・ブレビス(47-5Q株)より公知の方法(Molec
ular Cloning 2nd ed., A Laboratory Manual, Cold
Spring Harbor Laboratoryf(1989))により抽出したゲ
ノムDNA 840 ng
【0036】b.プライマー 順方向プライマー: 5' - GTCGTTAACAGTGTATTGCT - 3'
(配列番号6) 逆方向プライマー: 5' - TGGAGCTGTAGTAGTTGCTGCTTCTTC
TGC - 3'(配列番号7) Yamagata, H.ら(J. Bacteriol.,169, 1239-1245, 198
7)とTsuboi, A.ら(J.Bacteriol.,170, 935-945, 198
8)により決定されたMWP蛋白質の塩基配列をもとに有機
化学合成し、最終濃度0.1 μMとなるように加えた。 c. Taq DNA polymerase 市販の製品(GIBCO BRL社製)5U加えた。
【0037】d.その他 Tris-HCl(最終濃度20 mM、pH 8)、MgCl2(最終濃度
2.5 mM)、dNTPs(dATP, dGTP, dCTP, dTTP がそれぞ
れ最終濃50μM)を加えた。A〜dを反応液量100μlとし
て0.5mlチューブに入れて公知の方法(Innis, M. A.
ら、PCR Protocols, A guide to methods and applicat
ions、Academic Press、(1990))でPCR反応(変性温
度:94℃ - 1 min、アニール温度:55℃ - 1 min、DNA鎖
伸長温度:72℃ - 1 minを1サイクルとして30回繰り返
す)を行った。PCR反応終了後、反応液をフェノールで
濃縮してから0.8%のアガロースゲルにアプライして通常
条件下で電気泳動を行い、ミリポア社のウルトラフリー
C3HでアガロースゲルからPCR産物、即ち、DNA断片MWPsp
-MWPmp10を回収した。回収したPCR産物はフェノール処
理後、エタノール沈殿して真空乾燥し、適量の蒸留水に
溶かして、平滑末端反応を宝酒造社のDNA blunting kit
を使用し、方法は取り扱い説明書に準じて行った。
【0038】(2)DNA断片(His)6の取得 遺伝暗号表(Molecular Cloning 2nd ed., A Laborator
y Manual, Cold Spring Harbor Laboratoryf(1989))に
従って(His)6をコードする順方向オリゴヌクレオチド5'
- CATCATCATCATCATCAC? 3'(配列番号8)、逆方向オ
リゴヌクレオチド5'- GTGATGATGATGATGATG - 3'(配列
番号9)を化学合成し、リン酸化反応をニッポンジーン
社のT4 polynucleotide kinaseを使用し、方法は取り扱
い説明書に準じて行った後、10 mM Tris-HCl (pH 8), 5
mM MgCl2溶液中で95℃5 min処理し、37℃15 minでア
ニールさせた。アニールした二重鎖DNA断片(His)6をフ
ェノール処理後、エタノール沈殿して真空乾燥して適量
の蒸留水に溶かした。
【0039】(3)DNA断片Linkerの取得 遺伝暗号表(前掲)に従ってLinker GlySerProValProSe
rGly(配列番号1)をコードする順方向オリゴヌクレオ
チド5'- GGTTCTCCAGTACCTTCTGGA - 3'(配列番号5
3)、逆方向オリゴヌクレオチド5'- TCCAGAAGGTACTGGA
GAACC - 3'(配列番号10)を化学合成し、(2)の方
法に従ってアニーリングを行い二重鎖DNA断片Linkerを
得た。
【0040】(4) DNA断片Proinsulinの取得 以下の点以外は(1)と同様な手順に従って平滑末端化
した DNA断片Proinsulinを取得した。 ・鋳型DNAとして、ヒトプロインスリンDNAを組み込んだ
プラスミドベクター10ngを用いた。ヒトプロインスリン
DNAを組み込んだプラスミドベクターの取得は次のよう
にして行った。市販のヒト膵臓mRNA(CLONTECH社製)よ
りファルマシア社の1st strand cDNA synthesis kitを
用い、取り扱い説明書に従ってヒト膵臓cDNAを合成し
た。このcDNAを鋳型として、Bell, G. I.ら(Nature, 2
8 2, 525-527, (1979))により決定されたヒトプロイン
スリン遺伝子の塩基配列をもとに合成された順方向プラ
イマー5'-ATGGCCCTGTGGATGCGCC-3'(配列番号11)、
逆方向プライマー5'-CTAGTTGCAGTAGTTCTCC-3'(配列番
号12)を用いてPCR反応(条件:94℃ - 1 min, 60℃
- 1 min, 72℃ - 1minを1サイクルとして35サイクル繰
り返す)を行い、得られたPCR産物、即ち、ヒトプロイ
ンスリンDNAをpGEM-Tベクター(Promega社製)にクロー
ニングした。
【0041】・プライマーとして、順方向プライマー5'
- TTTGTGAACCAACACCTG - 3'(配列番号13)、逆方向
プライマー5'-CTAGTTGCAGTAGTTCTCC-3'(配列番号1
2)を用いた。 ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:53℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 30 sec
を1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0042】(5)DNA断片Met-Proinsulinの取得 以下の点以外は(4)と同様な手順に従って平滑末端化
したDNA断片Met-Proinsulinを取得し、さらにリン酸化
反応(ニッポンジーン社のT4 polynucleotide kinaseを
使用し、方法は取り扱い説明書に準じた)を行い、リン
酸化したDNA断片Met-Proinsulinを得た。 ・鋳型DNAとして、(4)より得られたProinsulin PCR
産物10 ngを用いた。 ・順方向プライマーとして、5' - ATGTTTGTGAACCAACACC
TG - 3'(配列番号54)を用いた。
【0043】(6)MWPsp- MWPmp10-(His)6融合DNAの取
得 以下の点以外は(1)と同様な手順に従って平滑末端化
した融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(His)6を取得した。 ・鋳型DNAとして、(1)で得られたDNA断片MWPsp-MWPm
p10と(2)で得られたDNA断片(His)6を適量ずつ混ぜて
宝酒造社のDNA ligation kitで16℃、30分反応させたも
のを用いた。 ・逆方向プライマーとして、5' - GTGATGATGATGATGATG
- 3'(配列番号9)を用いた。
【0044】・PCRの反応条件(変性温度:94℃ - 1 mi
n、アニール温度:45℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃
-30 secを1サイクルとして25回繰り返す)とした。そ
の後、ニッポンジーン社のT4 polynucleotide kinaseを
用いて取り扱い説明書に従ってPCR産物のリン酸化を行
った。リン酸化したPCR産物は、宝酒造社のDNA ligatio
n kitを用いて制限酵素Hinc IIでカットしたベクター
(STRATAGENE社製、Blue Script SKー)に組み込み、公
知の方法(Molecular Cloning 2nd ed.,A Laboratory M
anual, Cold Spring Harbor Laboratory(1989))に従っ
て大腸菌DH5αを形質転換させ、形質転換体からベクタ
ーであるプラスミドDNAを精製した。ベクターの塩基配
列決定用順方向プライマー(M13 forward primer)、あ
るいは逆方向プライマー(M13 reverse preimer)を用
いて塩基配列を決定してMWPsp-MWPmp10-(His)6融合DNA
ができていることを確認した。次に、MWPsp-MWPmp10-(H
is)6を組み込んだベクターを鋳型DNAとし、順方向プラ
イマー5' - GTCGTTAACAGTGTATTGCT - 3'(配列番号6)
と逆方向プライマー5'- GTGATGATGATGATGATG -3'(配列
番号9)を用いて上記と同様な方法で第2回目のPCR反
応を行い、平滑末端化した融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(Hi
s)6を取得した。
【0045】(7)MWPsp-MWPmp10-(His)6-Linker融合D
NAの取得 以下の点以外は(6)と同様な手順に従って平滑末端化
した融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(His)6-Linkerを取得し
た。 ・第1回目PCR反応の鋳型DNAとして、(6)で得られた
融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(His)6と(3)で得られたDNA
断片Linkerを適量ずつ混ぜて宝酒造社のDNA ligation k
itで16℃、30分反応させたものを使用した。 ・第1回目のPCR反応の逆方向プライマーとして5'- TCC
AGAAGGTACTGGAGAACC -3'(配列番号10)を使用した。
【0046】(8)MWPsp-MWPmp10-(His)6-Linker-Met-
Proinsulin融合DNAを組み込んだベクターの取得 以下の点以外は(6)と同様な手順に従って融合体MWPs
p-MWPmp10-(His)6-Linker-Met-Proinsulinが組み込まれ
たベクター(pPINS-1)を取得した。 ・第1回目PCR反応の鋳型DNAとして、(7)で得られた
融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(His)6-Linker と(5)で得ら
れたDNA断片Met-Proisulinを適量ずつ混ぜて宝酒造社の
DNA ligation kitで16℃、30分反応させたものを使用し
た。 ・第1回目のPCR反応の逆方向プライマーとして、5'-CT
AGTTGCAGTAGTTCTCC-3'(配列番号12)を使用した。
【0047】実施例2 MWPsp-MWPmp6- , 8-, 9-, 11-, 12-, 15-, 40-, 50-, 10
0-( His) 6-Linker-Met-Pr oinsulin融合DNAを組み込んだ
ベクターの構築 (1)DNA断片MWPsp-MWPmp6, 8, 9, 11, 12, 15, 40, 5
0, 100の取得 以下の点以外は実施例1の(1)と同様な手順に従って
平滑末端化した DNA断片MWPsp-MWPmp6, 8, 9, 11, 12,
15, 40, 50, 100を取得した。
【0048】・逆方向プライマーとして、以下のものを
それぞれ用いた。 MWPmp6 : 5'-AGTTGCTGCTTCTTCTGC-3'(配列番号14) MWPmp8 : 5'-TGTAGTAGTTGCTGCTTC-3'(配列番号15) MWPmp9 : 5'-AGCTGTAGTAGTTGCTGC-3'(配列番号16) MWPmp11 : 5'-TTTTGGAGCTGTAGTAGT-3'(配列番号17) MWPmp12 : 5'-CATTTTTGGAGCTGTAGT-3'(配列番号18) MWPmp15 : 5'-ATCAGCGTCCATTTTTGG-3'(配列番号19) MWPmp40 : 5'-GTCTACACCGTATTCGCCGT-3'(配列番号2
0) MWPmp50 : 5'-AGTAGCGAACTCTGCACGAG-3'(配列番号2
1) MWPmp100: 5'-AGATTTGTCCGGGAAACCTT-3'(配列番号2
2) ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:45℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 1 min
を1サイクルとして30回繰り返す)とした。
【0049】(2)DNA断片(His)6-Linker-Met-Proinsu
linの取得 以下の点以外は実施例1の(1)と同様な手順に従って
平滑末端化したDNA断片(His)6-Linker-Met-Proinsulin
を取得し、さらにリン酸化反応(ニッポンジーン社のT4
polynucleotide kinaseを使用し、方法は取り扱い説明
書に準じた)を行い、リン酸化したDNA断片(His)6-Link
er-Met-Proinsulinを得た。 ・鋳型DNAとして、実施例1の(8)で取得したMWPsp-M
WPmp10-(His)6-Linker-Met-Proinsulin融合DNAを組み込
んだベクター、pPINS-1 10ngを用いた。
【0050】・プライマーとして、以下のものを用い
た。 順方向プライマー:5'-CATCATCATCATCATCAC-3'(配列番
号8) 逆方向プライマー:5'-CTAGTTGCAGTAGTTCTC-3'(配列番
号23) ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:47℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 30 sec
を1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0051】(3)MWPsp-MWPmp6-, 8-, 9-, 11-, 12-,
15-, 40-, 50-, 100-(His)6-Linker-Met-Proinsulin融
合DNAを組み込んだベクターの取得 以下の点以外は実施例1の(8)と同様な手順に従って
MWPsp-MWPmp6-, 8-, 9-, 11-, 12-, 15-, 40-, 50-, 10
0-(His)6-Linker-Met-Proinsulinの融合DNAが組み込ま
れたベクターを取得した。 ・第1回目PCR反応の鋳型DNAとして、上記(1)で得ら
れたDNA断片MWPsp-MWPmp6〜 100と、上記(2)で得ら
れたDNA断片(His)6-Linker-Met-Proinsulinを適量ずつ
混ぜて宝酒造社のDNA ligation kitで16℃30分反応させ
たものを使用した。
【0052】実施例3 MWPsp-MWPmp10 -Met-Proinsulin融合DNAを組み込んだベ
クター(pPINS-2)の構築 以下の点以外は実施例1の(8)と同様な手順に従って
MWPsp-MWPmp10-Met-Proinsulinの融合DNAが組み込まれ
たベクター(pPINS-2)を取得した。 ・第1回目のPCR反応の鋳型DNAとして、実施例1の
(1)で得られたDNA断片MWPsp-MWPmp10と実施例1の
(5)で得られたDNA断片Met-Proisulinを適量ずつ混ぜ
て宝酒造社のDNA ligation kitで16℃、30分反応させた
ものを使用した。
【0053】実施例4 MWPsp-MWPmp1- , 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-, 8-, 9-, 11
-, 1 2-, 13-, 14-, 15-,17-, 20- , 50 -Met-Proinsulin
融合DNAを組み込んだベクターの構築 (1)DNA断片MWPsp-MWPmp1, 2, 3, 4, 5, 7, 13, 14,
17, 20 の取得 以下の点以外は実施例1の(1)と同様な手順に従って
平滑末端化した DNA断片MWPsp-MWPmp1, 2, 3, 4, 5, 7,
13, 14, 17, 20 を取得した。
【0054】・逆方向プライマーとして、以下のものを
それぞれ用いた。 MWPmp1 : 5'-TGCTGCGAAAGCCATTGG-3'(配列番号24) MWPmp2 : 5'-TTCTGCTGCGAAAGCCAT-3'(配列番号25) MWPmp3 : 5'-TTCTTCTGCTGCGAAAGC-3'(配列番号26) MWPmp4 : 5'-TGCTTCTTCTGCTGCGAA-3'(配列番号27) MWPmp5 : 5'-TGCTGCTTCTTCTGCTGC-3'(配列番号28) MWPmp7 : 5'-AGTAGTTGCTGCTTCTTC-3'(配列番号29) MWPmp13 : 5'-GTCCATTTTTGGAGCTGT-3'(配列番号30) MWPmp14 : 5'-AGCGTCCATTTTTGGAGC-3'(配列番号31) MWPmp17 : 5'-TTCCATATCAGCGTCCAT-3'(配列番号32) MWPmp20 : 5'-TACGGTTTTTTCCATATCAGC-3'(配列番号3
3) ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:45℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 1 min
を1サイクルとして30回繰り返す)とした。
【0055】(2)MWPsp-MWPmp1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6
-, 7-, 8-, 9-, 11-, 12-, 13-, 14-,15-, 17-, 20-, 5
0-Met-Proinsulin融合DNAを組み込んだベクターの取得 以下の点以外は実施例1の(8)と同様な手順に従って
MWPsp-MWPmp1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-, 8-, 9-, 11
-, 12-, 13-, 14-, 15-, 17-, 20-, 50-Met-Proinsulin
の融合DNAが組み込まれたベクターを取得した。 ・第1回目PCR反応の鋳型DNAとして、実施例2の
(1)、および上記(1)で得られたDNA断片MWPsp-MWP
mp1〜−MWPmp50と、実施例1の(5)で得られたDNA断
片Met-Proinsulinを適量ずつ混ぜて宝酒造社のDNA liga
tion kitで16℃、30分反応させたものを使用した。
【0056】実施例5 MWPsp-Proinsu lin融合DNAを組み込んだベクターの構築 (1)DNA断片MWPspの取得 以下の点以外は、実施例1の(1)と全く同様な手順に
従って平滑末端化したDNA断片MWPspを取得した。 ・PCR反応の逆方向プライマーとして、5' - TGCGAAAGCC
ATTGGAGCAAC - 3'(配列番号34)を用いた。
【0057】(2)MWPsp-Proinsulin融合DNAを組み込
んだベクターの取得 以下の点以外は実施例1の(8)と同様な手順に従って
MWPsp-Proinsulin融合DNAが組み込まれたベクターを取
得した。 ・第1回目のPCR反応の鋳型DNAとして、上記(1)で得
られたDNA断片MWPspと実施例1の(4)で得られた平滑
末端化DNA断片Proisulinをリン酸化したもの適量ずつ混
ぜて宝酒造社のDNA ligation kitで16℃、30分反応させ
たものを使用した。
【0058】実施例6 MWPsp-Somatos tatin 28, MWPsp-MWPmp10-(His) 6-EGF-TE
V-Somatostatin 28, MWPsp-MWPm p10-(His) 6-TEV-Somato
stati n 28, MWPsp-MWPmp20-(His) 6-EGF-TEV-Somatostat
in 28(p STN)の各融合DNAを組み込んだベクタ- の構築 (1)DNA断片Somatostatin 28の取得 以下の点以外は実施例1の(1)と同様な手順に従って
平滑末端化したDNA断片Somatostatin 28を取得し、さら
にリン酸化反応(ニッポンジーン社のT4 polynucleotid
e kinaseを使用し、方法は取り扱い説明書に準じた)を
行い、リン酸化したDNA断片Somatostatin 28を得た。
【0059】・鋳型DNAとして、Shen, L. -P.ら(Proc.
Natl. Acad. Sci. U.S.A.,79, 4575-4579, 1982)によ
り決定された塩基配列をもとに有機合成したヒトソマト
スタチン28一本鎖DNA: 5'−TCTGCTAACTCAAACCCGGCTATG
GCACCCCGAGAACGCAAAGCTGGCTGCAAGAATTTCTTCTGGAAGACTTT
CACATCCTGTTAG−3'(配列番号55)を10 ng用いた。 ・プライマーとして、以下のものを用いた。 順方向プライマー:5'-TCTGCTAACTCAAACCCG-3'(配列番
号35) 逆方向プライマー:5'-CTAACAGGATGTGAAAGTCTT-3'(配
列番号36) ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:50℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 10 sec
を1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0060】(2)DNA断片EGFの取得 以下の点以外は実施例1の(1)と同様な手順に従って
平滑末端化したDNA断片EGFを取得し、さらにリン酸化反
応(ニッポンジーン社のT4 polynucleotide kinaseを使
用し、方法は取り扱い説明書に準じた)を行い、リン酸
化したDNA断片EGFを得た。
【0061】・鋳型DNAとして、Bell, G. I.ら(Nuclei
c Acids Res., 14, 8427-8446, 1986)により決定され
たヒト上皮細胞増殖因子の塩基配列をもとに有機合成し
たヒト上皮細胞増殖因子(EGF)一本鎖DNA:5'−AACTCT
GACTCCGAATGCCCGCTGTCTCACGACGGTTATTGCCTGCATGATGGTGT
TTGTATGTATATCGAAGCTCTGGACAAATATGCTTGCAACTGTGTTGTTG
GTTACATCGGTGAGCGTTGCCAGTATCGCGACCTGAAATGGTGGGAACTG
CGT−3'(配列番号56)を10 ng用いた。 ・プライマーとして、以下のものを用いた。 順方向プライマー:5'-AACTCTGACTCCGAATGC-3'(配列番
号37) 逆方向プライマー:5'-ACGCAGTTCCCACCATTT-3'(配列番
号38) ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:50℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 15 sec
を1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0062】(3)DNA断片TEVの取得 遺伝暗号表(前述)に従ってTEVプロテアーゼにより認
識されるアミノ酸配列をコードする順方向オリゴヌクレ
オチド5'-GACTATGATATCCCGACCACTGAAAACCTGTACTTCCAA -
3'(配列番号57)、逆方向オリゴヌクレオチド、5'-
TTGGAAGTACAGGTTTTCAGTGGTCGGGATATCATAGTC - 3'(配
列番号58)を化学合成し、実施例1の(2)の方法に
従ってアニーリングを行い二重鎖DNA断片TEVを得た。
【0063】(4)MWPsp-MWPmp10-(His)6-EGF融合DNA
の取得 以下の点以外は実施例1の(6)と同様な手順に従って
平滑末端化した融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(His)6-EGFを
取得した。 ・第1回目PCR反応の鋳型DNAとして、実施例1の(6)
で得られた融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(His)6と上記
(2)で得られたDNA断片EGFを適量ずつ混ぜて宝酒造社
のDNA ligation kitで16℃、30分反応させたものを使用
した。 ・第1回目のPCR反応の逆方向プライマーとして、5'- A
CGCAGTTCCCACCATTT- 3'(配列番号38)を使用した。
【0064】(5)MWPsp-MWPmp10-(His)6-TEV融合DNA
の取得 以下の点以外は実施例1の(6)と同様な手順に従って
平滑末端化した融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(His)6-TEVを
取得した。 ・第1回目PCR反応の鋳型DNAとして、実施例1の(6)
で得られた融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(His)6と上記
(3)で得られたDNA断片TEVを適量ずつ混ぜて宝酒造社
のDNA ligation kitで16℃、30分反応させたものを使用
した。 ・第1回目のPCR反応の逆方向プライマーとして、5'- T
TGGAAGTACAGGTTTTC- 3'(配列番号39)を使用した。
【0065】(6)MWPsp-MWPmp10-(His)6-EGF-TEV融合
DNAの取得 以下の点以外は実施例1の(6)と同様な手順に従って
平滑末端化した融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(His)6-EGF-TE
Vを取得した。 ・第1回目PCR反応の鋳型DNAとして、上記(4)で得ら
れた融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(His)6-EGFと上記(3)
で得られたDNA断片TEVを適量ずつ混ぜて宝酒造社のDNA
ligation kitで16℃、30分反応さたものを使用した。 ・第1回目のPCR反応の逆方向プライマーとして、5'-TT
GGAAGTACAGGTTTTC- 3'(配列番号39)を使用した。
【0066】(7)MWPsp-MWPmp20-(His)6融合DNAの取
得 以下の点以外は実施例1の(6)と同様な手順に従って
平滑末端化した融合DNA、MWPsp-MWPmp20-(His)6を取得
した。 ・第1回目PCR反応の鋳型DNAとして、実施例4の(1)
で得られたDNA断片、MWPsp-MWPmp20と実施例1の(2)
で得られたDNA断片(His)6を適量ずつ混ぜて宝酒造社のD
NA ligation kitで16℃、30分反応させたものを使用し
た。
【0067】(8)MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF融合DNA
の取得 以下の点以外は実施例1の(6)と同様な手順に従って
平滑末端化した融合DNA、MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGFを
取得した。 ・第1回目PCR反応の鋳型DNAとして、上記(7)で得ら
れた融合DNA、MWPsp-MWPmp20-(His)6と上記(2)で得
られたDNA断片EGFを適量ずつ混ぜて宝酒造社のDNA liga
tion kitで16℃、30分反応させたものを使用した。 ・第1回目のPCR反応の逆方向プライマーとして、5'- A
CGCAGTTCCCACCATTT- 3'(配列番号38)を使用した。
【0068】(9)MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-TEV融合
DNAの取得 以下の点以外は実施例1の(6)と同様な手順に従って
平滑末端化した融合DNA、MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-TE
Vを取得した。 ・第1回目PCR反応の鋳型DNAとして、上記(8)で得ら
れた融合DNA、MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGFと上記(3)
で得られたDNA断片TEVを適量ずつ混ぜて宝酒造社のDNA
ligation kitで16℃、30分反応させたものを使用した。 ・第1回目のPCR反応の逆方向プライマーとして、5'- T
TGGAAGTACAGGTTTTC- 3'(配列番号39)を使用した。
【0069】(10) MWPsp-Somatostatin 28, MWPsp-MW
Pmp10-(His)6-EGF-TEV-Somatostatin28, MWPsp-MWPmp10
-(His)6-TEV-Somatostatin 28, MWPsp-MWPmp20-(His)6-
EGF-TEV-Somatostatin 28融合DNAを組み込んだベクター
の取得 以下の点以外は全く実施例1の(8)と同様な手順に従
って各融合DNA、MWPsp-Somatostatin 28, MWPsp-MWPmp1
0-(His)6-EGF-TEV-Somatostatin 28, MWPsp-MWPmp10-(H
is)6-TEV-Somatostatin 28,MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-
TEV-Somatostatin 28が組み込まれたベクターを取得し
た。
【0070】・第1回目のPCR反応の鋳型DNAとして、MW
Psp-Somatostatin 28については、実施例5の(1)で
得られたDNA断片MWPspと上記(1)で得られたDNA断片S
omatostatin 28とを、またMWPsp-MWPmp10-(His)6-EGF-T
EV-Somatostatin 28, MWPsp-MWPmp10-(His)6-TEV-Somat
ostatin28,MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-TEV-Somatostati
n 28については、DNA断片Somatostatin 28と、上記
(5)、(6)、(9)で得られた融合DNA、MWPsp-MWP
mp10-(His)6-TEV, MWPsp-MWPmp10-(His)6-EGF-TEV,MWPs
p-MWPmp20-(His)6-EGF-TEVとを、それぞれ適量ずつ混ぜ
て宝酒造社のDNAligation kitで16℃、30分反応させて
得られたものを使用した。 ・第1回目のPCR反応の逆方向プライマーとして、5'-CT
AACAGGATGTGAAAGTCTT-3'(配列番号36)を使用した。
【0071】実施例7 MWPsp-Glucago n, MWPsp-MWPmp10-(His) 6-Li nker-V8-Glu
cagon, MWPsp-MWPmp20-(His) 6-Linker-V8-Glucagon(pG
CN), MWPsp-MWPmp30 -(His) 6-Linker-V8-Glucagon 融合D
NAを組み込んだベクタ- の構築 (1)DNA断片Glucagonの取得 以下の点以外は実施例1の(1)と同様な手順に従って
平滑末端化したDNA断片Glucagonを取得し、さらにリン
酸化反応(ニッポンジーン社のT4 polynucleotide kina
seを使用し、方法は取り扱い説明書に準じた)を行い、
リン酸化したDNA断片Glucagonを得た。
【0072】・鋳型DNAとして、Drucker, D. J.ら(J.
Biol. Chem., 263, 13475-13478, 1988)により決定さ
れたヒトグルカゴンの塩基配列をもとに有機合成したヒ
トグルカゴン一本鎖DNA: 5'- CACAGCCAAGGTACTTTCACAT
CCGACTACTCTAAATATCTGGATTCCCGTCGCGCTCAAGATTTCGTTCAA
TGGCTGATGAACACT-3'(配列番号59)を10 ng用いた。 ・プライマーとして、以下のものを用いた。 順方向プライマー:5'-CACAGCCAAGGTACTTTC-3'(配列番
号40) 逆方向プライマー:5'-TTAAGTGTTCATCAGCCATTG-3'(配
列番号41) ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:50℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 10 sec
を1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0073】(2)DNA断片V8-Glucagonの取得 以下の点以外は実施例1の(1)と同様な手順に従って
平滑末端化したDNA断片V8-Glucagonを取得し、さらにリ
ン酸化反応(ニッポンジーン社のT4 polynucleotide ki
naseを使用し、方法は取り扱い説明書に準じた)を行
い、リン酸化したDNA断片V8-Glucagonを得た。
【0074】・鋳型DNAとして、上記(1)で得られた
ヒトグルカゴンDNA、10 ngを用いた。 ・プライマーとして、以下のものを用いた。 順方向プライマー:5'-TTCCTGGAACACAGCCAA-3'(配列番
号42) 逆方向プライマー:5'-TTAAGTGTTCATCAGCCATTG-3'(配
列番号41) ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:50℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 10 sec
を1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0075】(3)DNA断片MWPsp-MWPmp30の取得 以下の点以外は実施例1の(1)と同様な手順に従って
平滑末端化した DNA断片MWPsp-MWPmp30を取得した。 ・逆方向プライマーとして、5'-TGCTACCAGGCCAAGAGCTT-
3'(配列番号43)を用いた。
【0076】(4)MWPsp-MWPmp30-(His)6融合DNAの取
得 以下の点以外は実施例1の(6)と同様な手順に従って
平滑末端化した融合DNA、MWPsp-MWPmp30-(His)6を取得
した。 ・第1回目PCR反応の鋳型DNAとして、上記(3)で得ら
れた融合DNA、MWPsp-MWPmp30と実施例1の(2)で得ら
れたDNA断片(His)6を適量ずつ混ぜて宝酒造社のDNA lig
ation kitで16℃30分反応させたものを使用した。
【0077】(5)MWPsp-MWPmp20-, 30-(His)6-Linker
融合DNAの取得 以下の点以外は実施例1の(6)と同様な手順に従って
平滑末端化した融合DNA、MWPsp-MWPmp20-, 30-(His)6-L
inkerを取得した。 ・第1回目PCR反応の鋳型DNAとして、実施例1の(3)
で得られたDNA断片Linkerに対して、実施例6の(7)
で得られた融合DNA、MWPsp-MWPmp20-(His)6、上記
(4)で得られた融合DNA、MWPsp-MWPmp30-(His)6をそ
れぞれ適量ずつ混ぜて宝酒造社のDNA ligation kitで16
℃、30分反応させたものを使用した。 ・第1回目のPCR反応の逆方向プライマーとして、5'- T
CCAGAAGGTACTGGAGAACC- 3'(配列番号10)を使用し
た。
【0078】(6)MWPsp-Glucagon, MWPsp-MWPmp10-,
20-, 30-(His)6-Linker-V8-Glucagon融合DNAを組み込ん
だベクターの取得 以下の点以外は全く実施例1の(8)と同様な手順に従
って融合DNA、MWPsp-Glucagon、 MWPsp-MWPmp10-, 20-,
30-(His)6-Linker-V8-Glucagonが組み込まれたベクタ
ーを取得した。 ・第1回目のPCR反応の鋳型DNAとして、MWPsp-Glucagon
については、実施例5の(1)で得られたDNA断片MWPsp
と上記(1)で得られたDNA断片Glucagon、MWPsp-MWPmp
10-, 20-, 30-(His)6-Linker-V8-Glucagonについては、
上記(2)で得られたDNA断片V8-Glucagonに対して、実
施例1の(7)で得られた融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(Hi
s)6-Linker、上記(5)で得られた融合DNA、MWPsp-MWP
mp20-, 30-(His)6-Linkerをそれぞれ適量ずつ混ぜて宝
酒造社のDNA ligation kitで16℃、30分反応させたもの
を使用した。 ・第1回目のPCR反応の逆方向プライマーとして、5'-TT
AAGTGTTCATCAGCCATTG-3'(配列番号41)を使用した。
【0079】実施例8 融合DNAの発現分泌と生成物の選択的切断 (1) 融合体のアミノ酸配列および塩基配列 実施例1〜7で得られた融合体のうち、代表例として以
下のものの塩基配列およびアミノ酸配列を配列番号48
〜51、62〜65および図1〜4に示した。 MWPsp-MWPmp10-(His)6-Linker-Met-Proisulin(配列番号
48、62) MWPsp-MWPmp10-Met-Proinsulin(配列番号49、63) MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-TEV-Somatostatin 28(配列
番号50、64) MWPsp-MWPmp20-(His)6-Linker-V8-Glucagon(配列番号5
1、65)
【0080】(2) 融合体の発現分泌 実施例1〜7で得られた各種の融合DNAによってコード
される融合蛋白質の発現を行った。代表例として上記の
4種の融合DNAを発現ベクターに組み込む様式を図5に
示した。即ち、上記の融合DNAを組み込んだベクター(p
PINS-1,-2, pSTN, pGCN)を制限酵素ApaL IとHind III
(融合DNAが塩基配列決定用M13プライマーに対して順方
向に挿入されている場合)、あるいは、ApaL IとKpn I
(M13プライマーに対して逆方向に挿入されている場
合)で処理して0.8%アガロース電気泳動を行い、それぞ
れの融合DNAを含むDNA断片を切り出した。切り出した融
合DNAと、ApaL IとHind III(逆方向に挿入されていた
融合DNAの場合はKpn I)でカットしたバチルス・ブレビ
ス用発現ベクターpNU211R2L5(特開平5−304962号公
報、特開平7-170984号公報)を適量ずつ混ぜ、宝酒造
社のDNA ligation kitで16℃30分反応させることにより
融合DNAを発現ベクターに組み込んだ。以上のようにし
て、それぞれの融合DNAを組み込んだ発現ベクター、pNU
-PINS-1,-2, pNU-STN, pNU-GCNを取得した。これらの発
現ベクターでバチルス・ブレビスの47-5Q株(FERM BP-1
664)を公知の方法(Methods in Enzymol.,217: 23−3
3, 1993)に従って形質転換してT2寒天培地[ポリペプ
トン(1 %)、肉エキス(0.5 %)、酵母エキス(0.2
%)、ウラシル(0.1 mg/ml)、グルコース(1 %)、エ
リスロマイシン(10μg/ml)、寒天(1.5 %)、pH 7]
に播いて、形質転換体を取得した。
【0081】形質転換体はT2培地(T2寒天培地から寒天
を除いたもの)で37℃1日培養してから公知の方法(Mo
lecular Cloning 2nd ed., A Laboratory Manual, Cold
Spring Harbor Laboratory(1989))でプラスミドDNAを
精製し、ApaL IとHind III(あるいは、Kpn I)で処理
してそれぞれの融合DNAが組み込まれているのを確認し
た。融合DNAが組み込まれていることが確認できた形質
転換体については、組み込まれた融合DNAでコードされ
る融合蛋白質の発現分泌を試験した。即ち、T2培地で37
℃で1日培養した菌懸濁液を1/1000容の割合で5YC培地
[ポリペプトン(3%)、酵母エキス(0.2 %)、グルコ
ース(3 %)、CaCl2・2H2O(0.01 %)、MgSO4・7H2O
(0.01 %)、FeSO4・7H2O(0.001 %)、MnSO4・4H2O
(0.001 %)、ZnSO4・7H2O(0.0001 %)、グリシン(0.
3 %)、エリスロマイシン(10μg/ml)、pH7]に添加し
て30℃で4日間振とう培養した。
【0082】培養後、培地を15,000 rpm、2分遠心して
培養上清を得て、公知の方法(Laemmli, U. K., Natur
e, 227, 680-685, (1970))で電気泳動による蛋白質の
解析を行った。即ち、培養上清の18μlにバッファ1[1
25 mM Tris-HCl (pH 6.8), 20%glycerol, 4% SDS, 10%
2-mercaptoethanol]を2μl加えて5分間煮沸し、バッ
ファ2[250 mM Tris-HCl (pH 6.5), 50% glycerol, 0.
5% BPB]を4μl加えて市販の15/25%SDSポリアクリル
アミドゲル(第一化学社)にアプライして電気泳動(泳
動バッファ:100 mM Tris, 100 mM Tricine, 0.1% SD
S)を行った。電気泳動後クマジ染色して発現分泌の有
無を調べた。
【0083】外来ポリペプチドのプロインスリンのう
ち、MWPsp-MWPmp6-, 8-, 9-, 10-, 11-, 12-, 15-, 40
-, 50-, 100-(His)6-Linker-Met-Proinsulinの発現分泌
の結果を図6に示した。レーン5のMWPsp-MWPmp9-(His)
6-Linker-Met-Proinsulinを除き、すべての融合体で発
現分泌が認められた。MWPsp-Proinsulin, MWPsp-MWPmp1
-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-, 8-, 9-, 10-, 11-, 12-,
13-, 14-, 15-, 17-, 20-, 50-Met-Proinsulinの発現分
泌の結果を図7に示した。レーン3のMWPsp-Proinsuli
n, レーン12のMWPsp-MWPmp9-Met-Proinsulinを除き、す
べての融合体で発現分泌が認められた。特に、MWPsp-MW
Pmp6-, 7-, 8-, 10-, 11-, 12-, 15-, 17-, 20-, 50-Me
t-Proinsulinではより高い発現分泌が認められた。外来
ポリペプチドのソマトスタチン28のうち、MWPsp-Somato
statin 28, MWPsp-MWPmp10-(His)6-EGF-TEV-Somatostat
in 28, MWPsp-MWPmp10-(His)6-TEV-Somatostatin 28, M
WPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-TEV-Somatostatin 28の発現
分泌の結果を図8に示した。MWPsp-Somatostatin 28, M
WPsp-MWPmp10-(His)6-TEV-Somatostatin 28では、発現
分泌が認められなかったが、 MWPsp-MWPmp10-(His)6-EG
F-TEV-Somatostatin 28,MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-TEV
-Somatostatin 28では、発現分泌が認められた。特に、
MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-TEV-Somatostatin 28はより
高い発現分泌であった。外来ポリペプチドのグルカゴン
うち、MWPsp-Glucagon, MWPsp-MWPmp10-, 20-, 30-(Hi
s)6-Linker-V8-Glucagonの発現分泌の結果を図9に示し
た。MWPsp-MWPmp20-(His)6-Linker-V8-Glucagonにおい
てのみ発現分泌が認められた。
【0084】(3) プロインスリンの同定 プロインスリンの同定は、プロインスリン中のC-peptid
eに対する抗体を用いて免疫学的に行った。培地を15,00
0 rpm、2分遠心して得られた培養上清1μlを上記と同
様に電気泳動したのち、公知の方法(Towbin, H.ら、7
6, 4350-4354, (1979))で電気的にニトロセルロースメ
ンブレンにブロットした。次に、メンブレンをバッファ
3[20 mM Tris-HCl (pH 7.4), 150 mM NaCl, 0.1% Twe
en 20]に溶かした5%スキムミルク溶液に1時間浸して
から、バッファ3で2000倍希釈したウサギ抗C-peptide
抗体(LINCO RESEARCH社製)に30分間振とうしながら浸
した。その後、バッファ3で10分間振とうしながら3回
洗浄し、バッファ3で2000倍希釈したペルオキシダーゼ
標識抗ウサギIgG抗体(E-Y Laboratories社製)に30分
間振とうしながら浸した。浸せき終了後、バッファ3で
10分間振とうしながら3回洗浄し、アマシャム社のECL
検出キットを用いてプロインスリンの存在を調べた。方
法はキットの取り扱い説明書に従った。図10、11に示さ
れるように、MWPsp-MWPmp6-, 8-, 9-, 10-, 11-, 12-,
15-, 40-, 50-, 100-(His)6-Linker-Met-Proinsulinで
は、融合DNAが入っていないpNU211R2L5とMWPsp-MWPmp9-
(His)6-Linker-Met-Proinsulinを除いて、すべての融合
体に、一方、MWPsp-Proinsulin,MWPsp-MWPmp1-, 2-, 3
-, 4-, 5-, 6-, 7-, 8-, 9-, 10-, 11-, 12-, 13-, 14
-,15-, 17-, 20-, 50-Met-Proinsulinでは、pNU211R2L
5、MWPsp-Proinsulin、MWPsp-MWPmp9-Met-Proinsulinを
除いてすべての融合体にプロインスリンの存在を示すシ
グナルが検出できた。
【0085】(4) プロインスリンの切断 融合DNA、MWPsp-MWPmp10-(His)6-Linker-Met-Proinsuli
nを組み込んだ発現ベクターを含む形質転換体を培養し
て得られた培地を20,000 rpm、15分遠心し、その培養上
清に30% 飽和となるように硫安を加えた。さらに、20,0
00rpm、20分の遠心の後、ペレットを適量の2 mMリン酸
ナトリウムバッファ(pH 7)に溶かして同バッファに透
析した。透析後、溶液のバッファを20 mMリン酸ナトリ
ウム(pH7)、150 mM NaClとして、ファルマシア社のキ
レートカラムにアプライして300mMイミダゾール含む同
バッファで溶出することにより、他の夾雑蛋白質より融
合蛋白質のみを分離精製した。分離した融合蛋白質は上
記と同様に再度硫安による塩析、遠心による塩析物の回
収を行い、ペレットの塩析物は2 mMリン酸ナトリウムバ
ッファ(pH 7)に溶かして同バッファに透析した。
【0086】次に、ぎ酸を最終濃度70%となるように添
加し、さらに臭化シアンを蛋白質のグラム当量に相当す
る分を加えて室温で一晩放置することにより、プロイン
スリンを融合蛋白質から化学的に切断した。その後、2
mMリン酸ナトリウムバッファ(pH 7)に透析してから、
再度キレートカラムにアプライして60 mMのイミダゾー
ルを含むバッファでプロインスリンを溶出した。図12に
は、キレートカラムで分離精製した切断前の融合蛋白質
MWPmp10-(His)6-Linker-Met-Proinsulinおよび臭化シア
ンにより切断されたプロインスリンを15/25%ポリアクリ
ルアミドゲルで電気泳動し、クマジ染色したものを示し
た。また、図13には、電気泳動した蛋白質をニトロセル
ロース膜にブロッティングして、抗C-peptide抗体を用
いてプロインスリンを同定したものを示した。融合蛋白
質から切断されたプロインスリンの存在が認められた。
【0087】(5) ソマトスタチン28の切断 融合DNA、MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-TEV-Somatostatin
28を組み込んだ発現ベクターを含む形質転換体を培養
して得られた培地を20,000 rpm、15分遠心し、その培養
上清に50% 飽和となるように硫安を加えた。さらに、2
0,000rpm、20分の遠心の後、ペレットを適量の2 mMリン
酸ナトリウムバッファ(pH 7)に溶かして同バッファに
透析した。透析後、溶液のバッファを20 mMリン酸ナト
リウム(pH 7)、150 mM NaClに換えて、ファルマシア
社のキレートカラムにアプライして300 mMイミダゾール
含む同バッファで溶出することにより、他の夾雑蛋白質
より融合蛋白質MWPmp20-(His)6-EGF-TEV-Somatostatin
28のみを分離精製した。精製した融合蛋白質(104, 52,
26μg)をTEVプロテアーゼ(GIBCO BRL社、10U)で処
理(方法は製品に添付されたプロトコールに従った)し
てソマトスタチン28を融合蛋白質から切り出した。図14
に、電気泳動終了後ニトロセルロース膜にブロッティン
グしたTEVプロテアーゼ処理前後の蛋白質について、ウ
サギ抗ソマトスタチン抗体(MEDAC社製、2000倍希
釈)、ペルオキシダーゼ標識抗ウサギIgG抗体(E-Y Lab
oratories社製、2000倍希釈)を用いて検出した結果を
示した。TEVプロテアーゼにより、融合蛋白質からソマ
トスタチン28が切り出されることが示された。
【0088】(6) グルカゴンの切断 融合DNA、MWPsp-MWPmp20-(His)6-Linker-V8-Glucagonを
組み込んだ発現ベクターを含む形質転換体を培養して得
られた培地を20,000 rpm、15分遠心し、その培養上清に
50% 飽和となるように硫安を加えた。さらに、20,000rp
m、20分の遠心の後、ペレットを適量の2 mMリン酸ナト
リウムバッファ(pH 7)に溶かして同バッファに透析し
た。透析後、溶液のバッファを20 mMリン酸ナトリウム
(pH 7)、150 mM NaClに換えてて、ファルマシア社の
キレートカラムにアプライして300mMイミダゾール含む
同バッファで溶出することにより、他の夾雑蛋白質より
融合蛋白質MWPmp20-(His)6-Linker-V8-Glucagonのみを
分離精製した。精製した融合蛋白質(90, 45, 22.5μ
g)を0.1 M炭酸アンモニウム中でV8プロテアーゼ(和光
純薬社、2μg)で処理してグルカゴンを融合蛋白質から
切り出した。図15に、電気泳動終了後ニトロセルロース
膜にブロッティングしたV8プロテアーゼ処理前後の蛋白
質について、ウサギ抗グルカゴン抗体(SANBIO社製、20
00倍希釈)、ペルオキシダーゼ標識抗ウサギIgG抗体(E
-Y Laboratories社製、2000倍希釈)を用いて検出した
結果を示した。V8プロテアーゼにより、融合蛋白質から
グルカゴンが切り出されることが示された。
【0089】(7) プロインスリンのアミノ酸分析 融合蛋白質MWPmp10-(His)6-Linker-Met-Proinsulinから
切断されたプロインスリンの同定をアミノ酸分析により
確認した。アミノ酸分析は、融合蛋白質の臭化シアン処
理後、キレートカラムで分離精製されたプロインスリン
を6N-HCl(0.1%フェノール含有)中で110℃、20時間加
水分解した後に、日立アミノ酸分析装置L - 8500型(日
立製作所製)を、用いて行った。表1に示されるよう
に、融合蛋白質から切断されたプロインスリンのアミノ
酸比は天然のプロインスリンのアミノ酸組成の理論値と
ほぼ一致した。
【0090】
【表1】
【0091】(8) 生産量の推定 融合体MWPsp-MWPmp10-(His)6-Linker-Met-Proinsulinを
例にとり、培地中に分泌された融合蛋白質MWPmp10-(Hi
s)6-Linker-Met-Proinsulinの生産量をウエスタンブロ
ッティング法により推定した。15,000rpmで2分遠心し
て得られた培地上清1μlとプロインスリン(Sigma社)
1μgについて、3nの希釈系列をつくり電気泳動したの
ち、ニトロセルロース膜にブロッティングして抗Cペプ
チド抗体で検出されたシグナルの強度を比較した。図16
に示されるように、培地上清1/3(すなわち、3倍希釈)
のシグナル強度はプロインスリンの0.03〜 0.1μg間の
シグナル強度に匹敵すると考えられた。従って、MWPmp1
0-(His)6-Linker-Met-Proinsulinの生産量は、100〜300
mg/lの間に存在すると推定された。
【0092】実施例9 MWPsp-MWPmp20 -TEV-G〜GH融合DNAを組み込んだベク
ター(pG〜GH)の構築 (1)DNA断片MWPsp-MWPmp20の取得 平滑末端化DNA断片MWPsp-MWPmp20を実施例4の(1)に
記載されるものと同じ方法で作製したが、但しPCR反応
は、変性温度:94℃ - 1 min、アニール温度:53℃ - 1
min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 1 minを1サイクルとし
て30回繰り返すことによって行った。
【0093】(2)DNA断片TEVの取得 遺伝暗号表(Molecular Cloning 2nd ed., A Laborato
ry Manual, Cold Spring Harbor Laboratory (1989))
に従ってTEVプロテアーゼにより認識されるアミノ酸配
列(AspTyrAspIleProThrThrGluAsnLeuTyrPheGln(配列
番号2))をコードする順方向オリゴヌクレオチド5' -
GACTATGATATCCCGACCACTGAAAACCTGTACTTCCAA - 3'(配
列番号57)、逆方向オリゴヌクレオチド、5' - TTGGA
AGTACAGGTTTTCAGTGGTCGGGATATCATAGTC - 3'(配列番号
58)を化学合成し、リン酸化反応(ニッポンジーン社
のT4 polynucleotide kinaseを使用し、方法は取り扱い
説明書に準じた)を行った後、10 mM Tris-HCl (pH8)、
5 mM MgCl2溶液中で95℃、5 min処理し、37℃、15 min
でアニールさせた。アニールした二重鎖DNA断片TEVをフ
ェノール処理後、エタノール沈澱して真空乾燥して適量
の蒸留水に溶かした。
【0094】(3) DNA断片、ヒト成長ホルモンGHの取
得 以下の点以外は(1)と同様な手順に従って平滑末端化
した DNA断片GHを取得した。 ・鋳型DNAとして、DNA断片GHを組み込んだプラスミドベ
クターを用いた。GHを組み込んだプラスミドベクターの
取得は次のようにして行った。市販のヒト脳下垂体mRNA
(CLONTECH社製)よりファルマシア社の1st strand cDN
A synthesis kitを用い、取り扱い説明書に従ってヒト
脳下垂体cDNAを合成した。このcDNAを鋳型として、Rosk
am, W.G.ら(Nucleic Acids Res., 7, 305-320, 1979)
およびMartial, J. A.ら(Science, 205, 602-607, 19
79)により決定されたヒト成長ホルモン遺伝子の塩基配
列をもとに合成された順方向プライマー5' - ATGGCTACA
GGCTCCCGGAC - 3'(配列番号44)、逆方向プライマー
5' - CTAGAAGCCACAGCTGCCCT - 3'(配列番号45)を用
いてPCR反応(条件:94℃ - 1 min, 55℃ - 1 min,72℃
- 1minを1サイクルとして35サイクル繰り返す)を行
い、得られたPCR産物、即ち、ヒト成長ホルモンDNAをpG
EM-Tベクター(Promega社製)にクローニングした。
【0095】・プライマーとして、順方向プライマー、
5' - TTCCCAACCATTCCCTTATC - 3'(配列番号46)、逆
方向プライマー、5' - CTAGAAGCCACAGCTGCCCT - 3'(配
列番号45)を用いた。 ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:55℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 30 sec
を1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0096】(4)DNA断片、N末端にGlyをもつ変異型
ヒト成長ホルモン(G〜GH)の取得 以下の点以外は(1)と同様な手順に従って平滑末端化
したDNA断片G〜GHを取得し、さらにリン酸化反応(ニ
ッポンジーン社のT4 polynucleotide kinaseを使用し、
方法は取り扱い説明書に準じた)を行い、リン酸化した
DNA断片G〜GHを得た。 ・鋳型DNAとして、(3)より得られたGHのPCR産物10 n
gを用いた。 ・プライマーとして、順方向プライマー、5' - GGTTTCC
CAACCATTCCCTTATC - 3'(配列番号47)、逆方向プラ
イマー、5' - CTAGAAGCCACAGCTGCCCT - 3'(配列番号4
5)を用いた。 ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:55℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 30 sec
を1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0097】(5)MWPsp- MWPmp20-TEV融合DNAの取得 以下の点以外は(1)と同様な手順に従って平滑末端化
した融合MWPsp- MWPmp20-TEVを取得した。 ・第1回目のPCR反応の鋳型DNAとして、(1)で得られ
たDNA断片MWPsp-MWPmp20と(2)で得られたDNA断片TEV
を適量ずつ混ぜて宝酒造社のDNA ligation kitで16℃30
分反応させたものを用いた。 ・第1回目のPCR反応の逆方向プライマーとして、5' -
TTGGAAGTACAGGTTTTC -3'(配列番号39)を用いた。 ・第1回目のPCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 mi
n、アニール温度:45℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃
- 30 secを1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0098】その後、ニッポンジーン社のT4 polynucle
otide kinaseを用い、取り扱い説明書に従ってPCR産物
のリン酸化を行った。リン酸化したPCR産物は、宝酒造
社のDNA ligation kitを用いて制限酵素Hinc IIでカッ
トしたベクター(STRATAGENE社製、Blue Script SKー)
に組み込み、公知の方法(Molecular Cloning 2nd ed.,
A Laboratory Manual, Cold Spring Harbor Laboratory
f(1989))に従って大腸菌DH5αを形質転換させ、形質転
換体からベクターであるプラスミドDNAを精製した。ベ
クターの塩基配列決定用順方向プライマー(M13 forwar
d primer)、あるいは逆方向プライマー(M13 reverse
preimer)を用いて塩基配列を決定してMWPsp- MWPmp20-
TEV融合DNAができていることを確認した。次に、MWPsp-
MWPmp20-TEVを組み込んだベクターを鋳型DNAとし、順
方向プライマー5' - GTCGTTAACAGTGTATTGCT - 3'(配列
番号6)と逆方向プライマー5'- TTGGAAGTACAGGTTTTC-
3'(配列番号39)を用いて上記と同様な条件で第2回
目のPCR反応を行い、平滑末端化した融合DNA、MWPsp- M
WPmp20-TEVを取得した。
【0099】(6)MWPsp-MWPmp20-TEV-G〜GH融合DNAを
組み込んだベクターの取得 以下の点以外は(5)と同様な手順に従って融合DNA、M
WPsp-MWPmp20-TEV-G〜GHが組み込まれたベクター(pG〜
GH)を取得した。 ・鋳型DNAとして、(5)で得られた融合DNA、MWPsp-MW
Pmp20-TEVと(4)で得られたDNA断片、G〜GHを適量ず
つ混ぜて宝酒造社のDNA ligation kitで16℃30分反応さ
せたものを使用した。 ・プライマーとして、順方向プライマー、5' - GTCGTTA
ACAGTGTATTGCT - 3'(配列番号6)、逆方向プライマ
ー、5'- CTAGAAGCCACAGCTGCCCT - 3'(配列番号45)
を使用した。 ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:53℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 1 min
を1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0100】実施例10 MWPsp-GH 融合DNAを組み込んだベクターの構築 (1)DNA断片MWPspの取得 以下の点以外は実施例9の(1)と同様な手順に従って
平滑末端化した DNA断片MWPspを取得した。 ・プライマーとして、逆方向プライマー、 5' - TGCGA
AAGCCATTGGAGCAAC - 3'(配列番号34)を用いた。 ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:53℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 30 sec
を1サイクルとして30回繰り返す)とした。
【0101】(2)MWPsp-GH融合DNAを組み込んだベク
ターの取得 以下の点以外は実施例9の(5)と同様な手順に従って
融合DNA、MWPsp-GHが組み込まれたベクターを取得し
た。 ・鋳型DNAとして、(1)で得られたDNA断片MWPspと実
施例9の(3)で得られたDNA断片GHを適量ずつ混ぜて
宝酒造社のDNA ligation kitで16℃30分反応させたもの
を使用した。 ・プライマーとして、順方向プライマー、5' - GTCGTTA
ACAGTGTATTGCT - 3'(配列番号6)、逆方向プライマ
ー、5'- CTAGAAGCCACAGCTGCCCT - 3'(配列番号45)
を使用した。 ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:53℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 1 min
を1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0102】実施例11 MWPsp-MWPmp1- , 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-, 8-, 9-, 10
-, 1 1-, 12,- 14-, 30-TEV-G〜GHを組み込んだベクター
の構築 (1)DNA断片MWPsp-MWPmp1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7
-, 8-, 9-, 10-, 11-, 12,- 14-, 30の取得 以下の点以外は実施例9の(1)と同様な手順に従って
平滑末端化した DNA断片MWPsp-MWPmp1〜-MWPmp30を取得
した。
【0103】・逆方向プライマーとして、以下のものを
それぞれ用いた。 MWPmp1 : 5'-TGCTGCGAAAGCCATTGG-3'(配列番号24) MWPmp2 : 5'-TTCTGCTGCGAAAGCCAT-3'(配列番号25) MWPmp3 : 5'-TTCTTCTGCTGCGAAAGC-3'(配列番号26) MWPmp4 : 5'-TGCTTCTTCTGCTGCGAA-3'(配列番号27) MWPmp5 : 5'-TGCTGCTTCTTCTGCTGC-3'(配列番号28) MWPmp6 : 5'-AGTTGCTGCTTCTTCTGC-3'(配列番号14) MWPmp7 : 5'-AGTAGTTGCTGCTTCTTC-3'(配列番号29) MWPmp8 : 5'-TGTAGTAGTTGCTGCTTC-3'(配列番号15) MWPmp9 : 5'-AGCTGTAGTAGTTGCTGC-3'(配列番号16) MWPmp10 : 5'-TGGAGCTGTAGTAGTTGCTGCTTCTTCTGC-3'(配
列番号7) MWPmp11 : 5'-TTTTGGAGCTGTAGTAGT-3'(配列番号17) MWPmp12 : 5'-CATTTTTGGAGCTGTAGT-3'(配列番号18) MWPmp14: 5'-AGCGTCCATTTTTGGAGC-3'(配列番号31) MWPmp30 : 5'-TGCTACCAGGCCAAGAGCTT-3'(配列番号4
3) ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:53℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 30 sec
を1サイクルとして30回繰り返す)とした。
【0104】(2)DNA断片TEV-G〜GHの取得 以下の点以外は実施例9の(1)と同様な手順に従って
平滑末端化したDNA断片TEV-G〜GHを取得し、さらにリン
酸化反応(ニッポンジーン社のT4 polynucleotide kina
seを使用し、方法は取り扱い説明書に準じた)を行い、
リン酸化したDNA断片TEV-G〜GHを得た。 ・鋳型DNAとして、実施例9の(6)より得られたMWPsp
-MWPmp20-TEV-G〜GH融合DNAを組み込んだベクターpG〜G
H、10 ngを用いた。 ・プライマーとして、順方向プライマー、5' - GACTATG
ATATCCCGACCACT - 3'(配列番号60)、逆方向プライ
マー、5' - CTAGAAGCCACAGCTGCCCT - 3'(配列番号4
5)を用いた。 ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:55℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 30 sec
を1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0105】(3)MWPsp-MWPmp1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6
-, 7-, 8-, 9-, 10-, 11-, 12,- 14-,30-TEV-G〜GHを組
み込んだベクターの取得 以下の点以外は実施例9の(5)と同様な手順に従って
融合DNA、MWPsp-MWPmp1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-, 8
-, 9-, 10-, 11-, 12,- 14-, 30-TEV-G〜GHが組み込ま
れたベクターを取得した。 ・鋳型DNAとして、(1)で得られたDNA断片MWPsp-MWPm
p1-, 2-, 3-, 4-, 5-,6-, 7-, 8-, 9-, 10-, 11-, 12,-
14-, 30と、(2)で得られたDNA断片TEV-G〜GHをそれ
ぞれ適量ずつ混ぜて宝酒造社のDNA ligation kitで16℃
30分反応させたものを使用した。 ・プライマーとして、順方向プライマー、5' - GTCGTTA
ACAGTGTATTGCT - 3'(配列番号6)、逆方向プライマ
ー、5'- CTAGAAGCCACAGCTGCCCT - 3'(配列番号45)
を使用した。 ・PCRの反応条件を(変性温度:94℃ - 1 min、アニー
ル温度:53℃ - 1 min、DNA鎖伸長温度:72℃ - 1 min
を1サイクルとして25回繰り返す)とした。
【0106】実施例12 融合蛋白質の発現分泌と生成物の選択的切断 (1)融合体のアミノ酸および塩基配列 実施例9〜11で得られた融合体のうち、以下のものの
塩基配列およびアミノ酸配列を配列番号52、66およ
び図17に示した。 MWPsp-MWPmp20-TEV-G〜GH(配列番号52、66)
【0107】(2)融合体の発現分泌 実施例9〜11で得られた各種の融合DNAによってコー
ドされる融合蛋白質の発現を行った。代表例として、MW
Psp-MWPmp20-TEV-G〜GHを発現ベクターに組み込む様式
を図18に示した。即ち、実施例9〜11で得られた融
合DNAを組み込んだベクターを制限酵素ApaL IとHind II
I(融合DNAが塩基配列決定用M13プライマーに対して順
方向に挿入されている場合)、あるいは、ApaL IとKpn
I(M13プライマーに対して逆方向に挿入されている場
合)で処理して0.8%アガロース電気泳動を行い、それぞ
れの融合DNAを含むDNA断片を切り出した。切り出したDN
A断片と、ApaL IとHind III(逆方向に挿入されていた
融合DNAの場合はKpn I)でカットしたバチルス・ブレビ
ス用発現ベクターpNU211R2L5(特開平5-304962号公報)
を適量ずつ混ぜ、宝酒造社のDNA ligation kitで16℃30
分反応させることにより融合DNAを発現ベクターに組み
込んだ。得られた発現ベクターでバチルス・ブレビスの
47-5Q株(FERM P-7224、FERM BP-1664 :特開昭60-58074
号公報、特開昭62-201589号公報参照)を公知の方法(M
ethods in Enzymol., 217, 23, (1993))に従って形質
転換してT2寒天培地(T2寒天培地:ポリペプトン(1
%)、肉エキス(0.5 %)、酵母エキス(0.2 %)、ウラ
シル(0.1 mg/ml)、グルコース(1 %)、エリスロマイ
シン(10μg/ml)、寒天(1.5 %)、pH 7)に播いて、
形質転換体を取得した。
【0108】形質転換体はT2培地(T2寒天培地から寒天
を除いたもの)で37℃1日間培養してから公知の方法
(Molecular Cloning 2nd ed., A Laboratory Manual,
Cold Spring Harbor Laboratoryf(1989))でプラスミド
DNAを精製し、ApaL IとHind III(あるいは、Kpn I)で
処理してそれぞれの融合DNAが組み込まれているのを確
認した。融合DNAが組み込まれていることが確認できた
形質転換体については、組み込まれた融合DNAでコード
される融合蛋白質の発現分泌を試みた。即ち、T2培地で
37℃で1日培養した菌懸濁液を1/1000容の割合で培地
(ポリペプトン(3%)、酵母エキス(0.4 %)、グルコ
ース(3 %)、MgSO4・7H2O(0.01 %)、MnSO4・4H2O
(0.001 %)、エリスロマイシン(10μg/ml)、pH8)
に添加して30℃で4日間、試験管(2 ml / 20 ml試験
管)あるいは三角フラスコ(50 ml / 500ml三角フラス
コ)で振とう培養した。
【0109】培養後、培地を15,000 rpm、2分遠心して
培養上清を得て、公知の方法(Laemmli, U. K., Natur
e, 227, 680-685, (1970))で電気泳動による蛋白質の
解析を行った。即ち、培養上清の18μlにバッファ1(1
25 mM Tris-HCl (pH 6.8), 20%glycerol, 4% SDS, 10%
2-mercaptoethanol)を2μl加えて5分間煮沸し、バッ
ファ2(250 mM Tris-HCl (pH 6.5), 50% glycerol, 0.
5% BPB)を4μl加えて市販の15/25%SDSポリアクリル
アミドゲル(第一化学社製)にアプライして電気泳動
(泳動バッファ:100 mM Tris, 100 mM Tricine, 0.1%
SDS)を行った。電気泳動後クマジ染色して発現分泌の
有無を調べた。
【0110】ヒト成長ホルモン配列をMWPシグナルペプ
チド配列の直後に連結させたMWPsp-GH、TEVプロテアー
ゼ認識配列と変異型ヒト成長ホルモンG〜GHとの融合
体、TEV-G〜GHをMWPシグナルペプチド配列の直後(M
WPsp-TEV-G〜GH)、あるいは、MWP蛋白質のN末端か
らの1個以上のアミノ酸残基からなる配列の後に連結さ
せたもの(MWPsp-MWPmp1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-, 8
-, 9-, 10-, 11-, 12,- 14-, 20-, 30-TEV-G〜GH)
の発現分泌の結果を図19に示した。MWPsp-GHの電気泳
動像は、外来ポリペプチド遺伝子が全く組み込まれてい
ないpNU211R2L5と同様であり、成長ホルモンに相当する
明確なバンドは認められなかった。一方、MWPsp-TEV-G
〜GHおよびMWPsp-MWPmp1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-,
8-, 9-,10-, 11-, 12,- 14-, 20-, 30-TEV-G〜GHで
は、全てにおいてそれぞれの融合蛋白質(矢印)の発現
分泌が認められた。特に、MWPmp1以降に連結された融合
体(MWPsp-MWPmp1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-, 8-, 9-,
10-, 11-, 12,- 14-, 20-, 30-TEV-G〜GH)の発現
量はMWPsp-TEV-G〜GHより多かった。
【0111】(3)ヒト成長ホルモン、GHおよび変異型
ヒト成長ホルモン、G〜GHの同定 ヒト成長ホルモン、変異型ヒト成長ホルモンの同定は、
ヒト成長ホルモンに対する抗体を用いて免疫学的に行っ
た(ウエスタンブロッティング法)。(2)で得られた
それぞれの形質転換体を培養して得られた培地を1.5000
rpm、2分遠心、その培養上清1μlを(2)と同様に電
気泳動したのち、公知の方法(Towbin,H.ら、76, 4350-
4354, (1979))で電気的にニトロセルロースメンブレン
にブロットした。次に、メンブレンをバッファ3(20 m
M Tris-HCl (pH 7.4), 150 mMNaCl, 0.1% Tween 20)に
溶かした5%スキムミルク溶液に15 min浸してから、バッ
ファ3で2000倍希釈したウサギ抗ヒト成長ホルモン抗体
(Biostride, Inc.社製)に30分間振とうしながら浸し
た。その後、バッファ3で10分間振とうしながら3回洗
浄し、バッファ3で2000倍希釈したペルオキシダーゼ標
識抗ウサギIgG抗体(E-Y Laboratories社製)に30分間
振とうしながら浸した。浸せき終了後、バッファ3で10
分間振とうしながら3回洗浄し、アマシャム社のECL検
出キットを用いてGHおよびG〜GHの存在を調べた。方
法はキットの取り扱い説明書に従った。図20に示され
るように、外来ポリペプチド遺伝子が全く組み込まれて
いないpNU211R2L5を除いた全ての融合体、即ち、MWPsp-
GH、MWPsp-TEV-G〜GH、MWPsp-MWPmp1-, 2-, 3-, 4-,
5-, 6-, 7-, 8-, 9-, 10-, 11-, 12,- 14-, 20-,30-TE
V-G〜GHにシグナルが検出された。ヒト成長ホルモン
配列をMWPシグナルペプチド配列の直後に連結させたMWP
sp-GHにおいては、SDS-PAGE後のクマジ染色でヒト成長
ホルモンに相当するバンドが検出されなかったが、ウエ
スタンブロッティング法ではシグナルが検出された。ウ
エスタンブロッティング法はクマジ染色に比べて検出感
度が優れている点を考慮すると、ヒト成長ホルモンはMW
Pシグナルペプチドの直後に連結されて発現分泌はする
が発現量は少ないことを示している。
【0112】(4)変異型ヒト成長ホルモンの切断 融合DNA、MWPsp-MWPmp20-TEV-G〜GHを組み込んだ発
現ベクターを含む形質転換体を1晩培養して得られた培
養懸濁液1/1000容を(2)の発現に用いたものと同じ培
地を50 ml含んだ500 mlの三角フラスコ(10本)に加え
て30℃、4日間振とう培養した。得られた培地を4℃で
10,000 rpm、20 min遠心し、その培養上清にEDTA(最終
濃度5mM )を加え、さらに飽和硫安60%として塩析し
た。10,000rpm、20 minの遠心の後、ペレットを適量の
トリスー塩酸バッファ(20 mM Tris-HCl, 1 mM EDTA, p
H 8)に溶かし、Sephadex G-25(ファルマシア社製)に
アプライしてバッファ交換を行った。次に、バッファA
( 20 mM Tris-HCl, 1 mM EDTA, 1 M Urea, 20% propan
ol, pH 8)で平衡化させた陰イオン交換樹脂(ファルマ
シア社製、QXL)にアプライして樹脂に吸着させ、バッ
ファAに1 M NaClを含んだバッファBでグラジェントを
かけて溶出した。220〜300 mM NaCl付近で溶出された抗
ヒト成長ホルモン抗体陽性の画分をバッファC(0.1% T
FA, 10% アセトニトリル)で置換しながらウルトラフリ
ー(ミリポア社製、UFV2BCC40)で濃縮した。次に、フ
ァルマシア社製のRPCカラムにアプライして逆相クロマ
トグラフィーを行った。バッファD(0.1% TFA, 60% ア
セトニトリル)でグラジェントをかけながら溶出したと
ころ、目的の融合蛋白質、MWPmp20-TEV-G〜GHは45〜
50%のアセトニトリルで溶出された。得られた融合蛋白
質は、 2 mM Tris -HCl (pH8)に透析してからTEVプロ
テアーゼ処理実験に用いた。融合蛋白質5 μgをTEVプロ
テアーゼ(GIBCO BRL社、5U)で処理(方法は製品に添
付されたプロトコールに従った)して変異型ヒト成長ホ
ルモンG〜GHを切り出した。図21に切断の様子のSD
S-PAGE像、図22にウエスタンブロッティング像を示し
た。SDS-PAGE、ウエスタンブロッティングはそれぞれ
(2)、(3)と同様な方法で行った。陽性対象として
アプライした市販のヒト成長ホルモンと同じ位置(矢
印)に、N末端に余分なGlyをもつ変異型ヒト成長ホル
モンG〜GHが切り出されてくることが示された。
【0113】なお補足として、その他のポリペプチドと
してhNGF、mLIF、bSCF、hPDGF-Bを上記実施例と同
様の手法で発現を試みたが、MWPのN末端からのアミノ酸
残基数を10、40および100個としたときには全く分泌は
認められなかった。このことは、MWPのN末端からの1個
以上のアミノ酸残基との融合により分泌が可能になるか
否かは外来ポリペプチドの種類に依存する可能性を示し
ている。
【0114】
【発明の効果】本発明により、バチルス属の発現系にお
いて、外来ポリペプチドを新規な融合形態で高発現分泌
を可能にし、かつ選択的な化学的または酵素的切断によ
る天然型構造をもつポリペプチドの製造を可能にした。
【0115】
【配列表】 SEQUENCE LISTING <110> ITOHAM FOODS INC. and Shigezo Udaka <120> DNAS ENCODING NEW FUSION PROTEINS AND PROCESSES FOR PREPARING USEF UL POLYPEPTIDES THROUGH EXPRESSION OF THE DNAS <130> P99-0068 <150> JP10-87339 <151> 1998-03-31 <160> 61 <170> PatentIn Ver. 2.0 <210> 1 <211> 7 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a linker useful for expression and secretion of a fu sion protein. <400> 1 Gly Ser Pro Val Pro Ser Gly 1 5 <210> 2 <211> 13 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a sequence required for cleaving out a polypeptide o f interest with TEV protease. <400> 2 Asp Tyr Asp Ile Pro Thr Thr Glu Asn Leu Tyr Phe Gln 1 5 10 <210> 3 <211> 10 <212> PRT <213> Bacillus brevis <300> <303> J. Bacteriol. <304> 169 <306> 1239-1245 <307> 1987 <400> 3 Ala Glu Glu Ala Ala Thr Thr Thr Ala Pro 1 5 10 <210> 4 <211> 10 <212> PRT <213> Bacillus brevis <300> <303> J. Bacteriol. <304> 170 <306> 176-186 <307> 1988 <400> 4 Ala Pro Lys Asp Gly Ile Tyr Ile Gly Gly 1 5 10 <210> 5 <211> 10 <212> PRT <213> Bacillus brevis <300> <303> J. Bacteriol. <304> 172 <306> 1312-1320 <307> 1990 <400> 5 Ala Glu Asp Thr Thr Thr Ala Pro Lys Met 1 5 10 <210> 6 <211> 20 <212> DNA <213> Bacillus brevis <300> <303> J. Bacteriol. <304> 169 <306> 1239-1245 <307> 1987 <400> 6 gtcgttaaca gtgtattgct 20 <210> 7 <211> 30 <212> DNA <213> Bacillus brevis <300> <303> J. Bacteriol. <304> 170 <306> 935-945 <307> 1988 <400> 7 tggagctgta gtagttgctg cttcttctgc 30 <210> 8 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a forward oligonucleotide encoding (His)6. <400> 8 catcatcatc atcatcac 18 <210> 9 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse oligonucleotide encoding (His)6. <400> 9 gtgatgatga tgatgatg 18 <210> 10 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse oligonucleotide encoding the linker Gly Se r Pro Val Pro Ser Gly. <400> 10 tccagaaggt actggagaac c 21 <210> 11 <211> 19 <212> DNA <213> Homo sapiens <300> <303> Nature <304> 282 <306> 525-527 <307> 1979 <400> 11 atggccctgt ggatgcgcc 19 <210> 12 <211> 19 <212> DNA <213> Homo sapiens <300> <303> Nature <304> 282 <306> 525-527 <307> 1979 <400> 12 ctagttgcag tagttctcc 19 <210> 13 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a forward primer for PCR amplification of human proi nsulin DNA. <400> 13 tttgtgaacc aacacctg 18 <210> 14 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p6 DNA. <400> 14 agttgctgct tcttctgc 18 <210> 15 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p8 DNA. <400> 15 tgtagtagtt gctgcttc 18 <210> 16 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p9 DNA. <400> 16 agctgtagta gttgctgc 18 <210> 17 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p11 DNA. <400> 17 ttttggagct gtagtagt 18 <210> 18 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p12 DNA. <400> 18 catttttgga gctgtagt 18 <210> 19 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p15 DNA. <400> 19 atcagcgtcc atttttgg 18 <210> 20 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p40 DNA. <400> 20 gtctacaccg tattcgccgt 20 <210> 21 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p50 DNA. <400> 21 agtagcgaac tctgcacgag 20 <210> 22 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p100 DNA. <400> 22 agatttgtcc gggaaacctt 20 <210> 23 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of (His)6-Lin ker-Met-Proinsulin DNA. <400> 23 ctagttgcag tagttctc 18 <210> 24 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p1 DNA. <400> 24 tgctgcgaaa gccattgg 18 <210> 25 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p2 DNA. <400> 25 ttctgctgcg aaagccat 18 <210> 26 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p3 DNA. <400> 26 ttcttctgct gcgaaagc 18 <210> 27 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p4 DNA. <400> 27 tgcttcttct gctgcgaa 18 <210> 28 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p5 DNA. <400> 28 tgctgcttct tctgctgc 18 <210> 29 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p7 DNA. <400> 29 agtagttgct gcttcttc 18 <210> 30 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p13 DNA. <400> 30 gtccattttt ggagctgt 18 <210> 31 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p14 DNA. <400> 31 agcgtccatt tttggagc 18 <210> 32 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p17 DNA. <400> 32 ttccatatca gcgtccat 18 <210> 33 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p20 DNA. <400> 33 tacggttttt tccatatcag c 21 <210> 34 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp DNA. <400> 34 tgcgaaagcc attggagcaa c 21 <210> 35 <211> 18 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 35 tctgctaact caaacccg 18 <210> 36 <211> 21 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 36 ctaacaggat gtgaaagtct t 21 <210> 37 <211> 18 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 37 aactctgact ccgaatgc 18 <210> 38 <211> 18 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 38 acgcagttcc caccattt 18 <210> 39 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p10-(His)6-TEV DNA. <400> 39 ttggaagtac aggttttc 18 <210> 40 <211> 18 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 40 cacagccaag gtactttc 18 <210> 41 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of human gluc agon DNA. <400> 41 ttaagtgttc atcagccatt g 21 <210> 42 <211> 18 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a forward primer for PCR amplification of V8-Glucago n DNA. <400> 42 ttcctggaac acagccaa 18 <210> 43 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse primer for PCR amplification of MWPsp-MWPm p30 DNA. <400> 43 tgctaccagg ccaagagctt 20 <210> 44 <211> 20 <212> DNA <213> Homo sapiens <300> <303> Nucleic Acids Res. <304> 7 <306> 305-320 <307> 1979 <400> 44 atggctacag gctcccggac 20 <210> 45 <211> 20 <212> DNA <213> Homo sapiens <300> <303> Science <304> 205 <306> 602-607 <307> 1979 <400> 45 ctagaagcca cagctgccct 20 <210> 46 <211> 20 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a forward primer for PCR amplification of human grow th hormone DNA. <400> 46 ttcccaacca ttcccttatc 20 <210> 47 <211> 23 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a forward primer for PCR amplification of DNA for m utant human growth hormone with Gly at the N-terminus (G-GH). <400> 47 ggtttcccaa ccattccctt atc 23 <210> 48 <211> 390 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a nucleotide sequence encoding MWPsp-MWPmp10-(His)6- Linker-Met-Proinsulin. <400> 48 gtcgttaaca gtgtattggc tagtgcactc gcacttactg ttgctccaat ggctttcgca 60 gcagaagaag cagcaactac tacagctcca catcatcatc atcatcacgg ttctccagta 120 ccttctggaa tgtttgtgaa ccaacacctg tgcggctcac acctggtgga agctctctac 180 ctagtgtgcg gggaaagagg cttcttctac acacccaaga cccgccggga ggcagaggac 240 ctgcaggtgg ggcaggtgga gctgggcggg ggccctggtg caggcagcct gcagcccttg 300 gccctggagg ggtccctgca gaagcgtggc attgtggaac aatgctgtac cagcatctgc 360 tccctctacc agctggagaa ctactgcaac 390 <210> 49 <211> 351 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a nucleotide sequence encoding MWPsp-MWPmp10-Met-Pro insulin. <400> 49 gtcgttaaca gtgtattggc tagtgcactc gcacttactg ttgctccaat ggctttcgca 60 gcagaagaag cagcaactac tacagctcca atgtttgtga accaacacct gtgcggctca 120 cacctggtgg aagctctcta cctagtgtgc ggggaaagag gcttcttcta cacacccaag 180 acccgccggg aggcagagga cctgcaggtg gggcaggtgg agctgggcgg gggccctggt 240 gcaggcagcc tgcagccctt ggccctggag gggtccctgc agaagcgtgg cattgtggaa 300 caatgctgta ccagcatctg ctccctctac cagctggaga actactgcaa c 351 <210> 50 <211> 420 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a nucleotide sequence encoding MWPsp-MWPmp20-(His)6- EGF-TEV-Somatostatin 28. <400> 50 gtcgttaaca gtgtattggc tagtgcactc gcacttactg ttgctccaat ggctttcgca 60 gcagaagaag cagcaactac tacagctcca aaaatggacg ctgatatgga aaaaaccgta 120 catcatcatc atcatcacaa ctctgactcc gaatgcccgc tgtctcacga cggttattgc 180 ctgcatgatg gtgtttgtat gtatatcgaa gctctggaca aatatgcttg caactgtgtt 240 gttggttaca tcggtgagcg ttgccagtat cgcgacctga aatggtggga actgcgtgac 300 tatgatatcc cgaccactga aaacctgtac ttccaatctg ctaactcaaa cccggctatg 360 gcaccccgag aacgcaaagc tggctgcaag aatttcttct ggaagacttt cacatcctgt 420 <210> 51 <211> 255 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a nucleotide sequence encoding MWPsp-MWPmp20-(His)6- Linker-V8-Glucagon. <400> 51 gtcgttaaca gtgtattggc tagtgcactc gcacttactg ttgctccaat ggctttcgca 60 gcagaagaag cagcaactac tacagctcca aaaatggacg ctgatatgga aaaaaccgta 120 catcatcatc atcatcacgg ttctccagta ccttctggat tcctggaaca cagccaaggt 180 actttcacat ccgactactc taaatatctg gattcccgtc gcgctcaaga tttcgttcaa 240 tggctgatga acact 255 <210> 52 <211> 735 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a nucleotide sequence encoding MWPsp-MWPmp20-TEV-G-G H. <400> 52 gtcgttaaca gtgtattggc tagtgcactc gcacttactg ttgctccaat ggctttcgca 60 gcagaagaag cagcaactac tacagctcca aaaatggacg ctgatatgga aaaaaccgta 120 gactatgata tcccgaccac tgaaaacctg tacttccaag gtttcccaac cattccctta 180 tccaggcttt ttgacaacgc tatgctccgc gcccatcgtc tgcaccagct ggcctttgac 240 acctaccagg agtttgaaga agcctatatc ccaaaggaac agaagtattc attcctgcag 300 aacccccaga cctccctctg tttctcagag tctattccga caccctccaa cagggaggaa 360 acacaacaga aatccaacct agagctgctc cgcatctccc tgctgctcat ccagtcgtgg 420 ctggagcccg tgcagttcct caggagtgtc ttcgccaaca gcctggtgta cggcgcctct 480 gacagcaacg tctatgacct cctaaaggac ctagaggaag gcatccaaac gctgatgggg 540 aggctggaag atggcagccc ccggactggg cagatcttca agcagaccta cagcaagttc 600 gacacaaact cacacaacga tgacgcacta ctcaagaact acgggctgct ctactgcttc 660 aggaaggaca tggacaaggt cgagacattc ctgcgcatcg tgcagtgccg ctctgtggag 720 ggcagctgtg gcttc 735 <210> 53 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a forward oligonucleotide encoding the linker Gly Se r Pro Val Pro Ser Gly. <400> 53 ggttctccag taccttctgg a 21 <210> 54 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a forward oligonucleotide for PCR amplification of M et-Proinsulin DNA. <400> 54 atgtttgtga accaacacct g 21 <210> 55 <211> 87 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 55 tctgctaact caaacccggc tatggcaccc cgagaacgca aagctggctg caagaatttc 60 ttctggaaga ctttcacatc ctgttag 87 <210> 56 <211> 169 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 56 aactctgact ccgaatgccc gctgtctcac gacggttatt gcctgcatga tggtgtttgt 60 atgtatatcg aagctctgga caaatatgct tgcaactgtg ttgttggtta catcggtgag 120 cgttgccagt atcgcgacct gaaatggtgg gaactgcgtt ctgctaact 169 <210> 57 <211> 39 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a forward oligonucleotide encoding an amino acid seq uence recognized by TEV protease. <400> 57 gactatgata tcccgaccac tgaaaacctg tacttccaa 39 <210> 58 <211> 39 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a reverse oligonucleotide encoding an amino acid seq uence recognized by TEV protease <400> 58 ttggaagtac aggttttcag tggtcgggat atcatagtc 39 <210> 59 <211> 87 <212> DNA <213> Homo sapiens <400> 59 cacagccaag gtactttcac atccgactac tctaaatatc tggattcccg tcgcgctcaa 60 gatttcgttc aatggctgat gaacact 87 <210> 60 <211> 21 <212> DNA <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a forward primer for PCR amplification of TEV-G-GH D NA. <400> 60 gactatgata tcccgaccac t 21 <210> 61 <211> 6 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is a tag for separation/purification of a fusion protei n. <400> 61 His His His His His His 15 <210> 62 <211> 130 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is an amino acid sequence of MWPsp-MWPmp10-(His)6-Linke r-Met-Proinsulin. <400> 62 Val Val Asn Ser Val Leu Ala Ser Ala Leu Ala Leu Thr Val Ala Pro 1 5 10 15 Met Ala Phe Ala Ala Glu Glu Ala Ala Thr Thr Thr Ala Pro His His 20 25 30 His His His His Gly Ser Pro Val Pro Ser Gly Met Phe Val Asn Gln 35 40 45 His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu Val Cys Gly 50 55 60 Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Pro Lys Thr Arg Arg Glu Ala Glu Asp 65 70 75 80 Leu Gln Val Gly Gln Val Glu Leu Gly Gly Gly Pro Gly Ala Gly Ser 85 90 95 Leu Gln Pro Leu Ala Leu Glu Gly Ser Leu Gln Lys Arg Gly Ile Val 100 105 110 Glu Gln Cys Cys Thr Ser Ile Cys Ser Leu Tyr Gln Leu Glu Asn Tyr 115 120 125 Cys Asn 130 <210> 63 <211> 117 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is an amino acid sequence of MWPsp-MWPmp10-Met-Proinsul in. <400> 63 Val Val Asn Ser Val Leu Ala Ser Ala Leu Ala Leu Thr Val Ala Pro 1 5 10 15 Met Ala Phe Ala Ala Glu Glu Ala Ala Thr Thr Thr Ala Pro Met Phe 20 25 30 Val Asn Gln His Leu Cys Gly Ser His Leu Val Glu Ala Leu Tyr Leu 35 40 45 Val Cys Gly Glu Arg Gly Phe Phe Tyr Thr Pro Lys Thr Arg Arg Glu 50 55 60 Ala Glu Asp Leu Gln Val Gly Gln Val Glu Leu Gly Gly Gly Pro Gly 65 70 75 80 Ala Gly Ser Leu Gln Pro Leu Ala Leu Glu Gly Ser Leu Gln Lys Arg 85 90 95 Gly Ile Val Glu Gln Cys Cys Thr Ser Ile Cys Ser Leu Tyr Gln Leu 100 105 110 Glu Asn Tyr Cys Asn 115 <210> 64 <211> 140 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is an amino acid sequence of MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-T EV-Somatostatin 28. <400> 64 Val Val Asn Ser Val Leu Ala Ser Ala Leu Ala Leu Thr Val Ala Pro 1 5 10 15 Met Ala Phe Ala Ala Glu Glu Ala Ala Thr Thr Thr Ala Pro Lys Met 20 25 30 Asp Ala Asp Met Glu Lys Thr Val His His His His His His Asn Ser 35 40 45 Asp Ser Glu Cys Pro Leu Ser His Asp Gly Tyr Cys Leu His Asp Gly 50 55 60 Val Cys Met Tyr Ile Glu Ala Leu Asp Lys Tyr Ala Cys Asn Cys Val 65 70 75 80 Val Gly Tyr Ile Gly Glu Arg Cys Gln Tyr Arg Asp Leu Lys Trp Trp 85 90 95 Glu Leu Arg Asp Tyr Asp Ile Pro Thr Thr Glu Asn Leu Tyr Phe Gln 100 105 110 Ser Ala Asn Ser Asn Pro Ala Met Ala Pro Arg Glu Arg Lys Ala Gly 115 120 125 Cys Lys Asn Phe Phe Trp Lys Thr Phe Thr Ser Cys 130 135 140 <210> 65 <211> 85 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is an amino acid sequence of MWPsp-MWPmp20-(His)6-Linke r-V8-Glucagon. <400> 65 Val Val Asn Ser Val Leu Ala Ser Ala Leu Ala Leu Thr Val Ala Pro 1 5 10 15 Met Ala Phe Ala Ala Glu Glu Ala Ala Thr Thr Thr Ala Pro Lys Met 20 25 30 Asp Ala Asp Met Glu Lys Thr Val His His His His His His Gly Ser 35 40 45 Pro Val Pro Ser Gly Phe Leu Glu His Ser Gln Gly Thr Phe Thr Ser 50 55 60 Asp Tyr Ser Lys Tyr Leu Asp Ser Arg Arg Ala Gln Asp Phe Val Gln 65 70 75 80 Trp Leu Met Asn Thr 85 <210> 66 <211> 245 <212> PRT <213> Artificial Sequence <220> <223> Designated is an amino acid sequence of MWPsp-MWPmp20-TEV-G-GH. <400> 66 Val Val Asn Ser Val Leu Ala Ser Ala Leu Ala Leu Thr Val Ala Pro 1 5 10 15 Met Ala Phe Ala Ala Glu Glu Ala Ala Thr Thr Thr Ala Pro Lys Met 20 25 30 Asp Ala Asp Met Glu Lys Thr Val Asp Tyr Asp Ile Pro Thr Thr Glu 35 40 45 Asn Leu Tyr Phe Gln Gly Phe Pro Thr Ile Pro Leu Ser Arg Leu Phe 50 55 60 Asp Asn Ala Met Leu Arg Ala His Arg Leu His Gln Leu Ala Phe Asp 65 70 75 80 Thr Tyr Gln Glu Phe Glu Glu Ala Tyr Ile Pro Lys Glu Gln Lys Tyr 85 90 95 Ser Phe Leu Gln Asn Pro Gln Thr Ser Leu Cys Phe Ser Glu Ser Ile 100 105 110 Pro Thr Pro Ser Asn Arg Glu Glu Thr Gln Gln Lys Ser Asn Leu Glu 115 120 125 Leu Leu Arg Ile Ser Leu Leu Leu Ile Gln Ser Trp Leu Glu Pro Val 130 135 140 Gln Phe Leu Arg Ser Val Phe Ala Asn Ser Leu Val Tyr Gly Ala Ser 145 150 155 160 Asp Ser Asn Val Tyr Asp Leu Leu Lys Asp Leu Glu Glu Gly Ile Gln 165 170 175 Thr Leu Met Gly Arg Leu Glu Asp Gly Ser Pro Arg Thr Gly Gln Ile 180 185 190 Phe Lys Gln Thr Tyr Ser Lys Phe Asp Thr Asn Ser His Asn Asp Asp 195 200 205 Ala Leu Leu Lys Asn Tyr Gly Leu Leu Tyr Cys Phe Arg Lys Asp Met 210 215 220 Asp Lys Val Glu Thr Phe Leu Arg Ile Val Gln Cys Arg Ser Val Glu 225 230 235 240 Gly Ser Cys Gly Phe 245
【0116】
【配列表フリーテキスト】配列番号1:融合蛋白の発現
・分泌に有用なリンカーを示す。 配列番号2: TEVにより目的ポリペプチドを切り出すの
に必要とされる配列を示す。 配列番号8:(His)6をコードする順方向オリゴヌクレ
オチドを示す。 配列番号9:(His)6をコードする逆方向オリゴヌクレ
オチドを示す。 配列番号10: Gly Ser Pro Val Pro Ser Glyなるリン
カーをコードする逆方向オリゴヌクレオチドを示す。
【0117】配列番号13:ヒトプロインスリンDNAのP
CR増幅用の順方向プライマーを示す。 配列番号14: MWPsp-MWPmp6 DNAのPCR増幅用の逆方向
プライマーを示す。 配列番号15: MWPsp-MWPmp8 DNAのPCR増幅用の逆方
向プライマーを示す。 配列番号16: MWPsp-MWPmp9 DNAのPCR増幅用の逆方
向プライマーを示す。 配列番号17: MWPsp-MWPmp11 DNAのPCR増幅用の逆
方向プライマーを示す。
【0118】配列番号18: MWPsp-MWPmp12 DNAのPC
R増幅用の逆方向プライマーを示す。 配列番号19: MWPsp-MWPmp15 DNAのPCR増幅用の逆
方向プライマーを示す。 配列番号20: MWPsp-MWPmp40 DNAのPCR増幅用の逆
方向プライマーを示す。 配列番号21: MWPsp-MWPmp50 DNAのPCR増幅用の逆
方向プライマーを示す。 配列番号22: MWPsp-MWPmp100 DNAのPCR増幅用の逆方
向プライマーを示す。
【0119】配列番号23: (His)6-Linker-Met-Proin
sulin DNAのPCR増幅用の逆方向プライマーを示す。
【0120】配列番号24: MWPsp-MWPmp1 DNAのPCR
増幅用の逆方向プライマーを示す。 配列番号25: MWPsp-MWPmp2 DNAのPCR増幅用の逆方
向プライマーを示す。 配列番号26: MWPsp-MWPmp3 DNAのPCR増幅用の逆方
向プライマーを示す。 配列番号27: MWPsp-MWPmp4 DNAのPCR増幅用の逆方
向プライマーを示す。 配列番号28: MWPsp-MWPmp5 DNAのPCR増幅用の逆方
向プライマーを示す。
【0121】配列番号29: MWPsp-MWPmp7 DNAのPCR
増幅用の逆方向プライマーを示す。 配列番号30: MWPsp-MWPmp13 DNAのPCR増幅用の逆
方向プライマーを示す。 配列番号31: MWPsp-MWPmp14 DNAのPCR増幅用の逆
方向プライマーを示す。 配列番号32: MWPsp-MWPmp17 DNAのPCR増幅用の逆
方向プライマーを示す。 配列番号33: MWPsp-MWPmp20 DNAのPCR増幅用の逆
方向プライマーを示す。 配列番号34: MWPsp DNAのPCR増幅用の逆方向プライ
マーを示す。
【0122】配列番号39: MWPsp-MWPmp10-(His)6-TE
V DNAのPCR増幅用の逆方向プライマーを示す。 配列番号41:ヒトグルカゴンDNAのPCR増幅用の逆方向
プライマーを示す。 配列番号42: V8-グルカゴンDNAのPCR増幅用の順方向
プライマーを示す。 配列番号43: MWPsp-MWPmp30 DNAのPCR増幅用の逆方
向プライマーを示す。 配列番号46:ヒト成長ホルモンDNAのPCR増幅用の順方
向プライマーを示す。
【0123】配列番号47: N末端にGlyをもつ変異体
ヒト成長ホルモン(G-GH)DNAのPCR増幅用の順方向プラ
イマーを示す。 配列番号48: MWPsp-MWPmp10-(His)6-Linker-Proinsu
linをコードする塩基配列を示す。 配列番号49: MWPsp-MWPmp10-Met-Proinsulinをコー
ドする塩基配列を示す。 配列番号50: MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-TEV-Somato
statin 28をコードする塩基配列を示す。 配列番号51: MWPsp-MWPmp20-(His)6-Linker-V8-Gluc
agonをコードする塩基配列を示す。
【0124】配列番号52: MWPsp-MWPmp20-TEV-G〜GH
をコードする塩基配列を示す。 配列番号53: Gly Ser Val Pro Ser Glyなるリンカー
をコードする順方向オリゴヌクレオチドを示す。 配列番号54: Met-Proinsulin DNAのPCR増幅用の順方
向オリゴヌクレオチドを示す。 配列番号57: TEVプロテアーゼによって認識されるア
ミノ酸配列をコードする順方向オリゴヌクレオチドを示
す。 配列番号58: TEVプロテアーゼによって認識されるア
ミノ酸配列をコードする逆方向オリゴヌクレオチドを示
す。 配列番号60: TEV-G〜GH DNAのPCR増幅用の順方向プ
ライマーを示す。
【0125】配列番号61:融合蛋白質の分離/精製用
タグを示す。 配列番号62: MWPsp-MWPmp10-(His)6-Linker-Proinsu
linのアミノ酸配列を示す。 配列番号63: MWPsp-MWPmp10-Met-Proinsulinのアミ
ノ酸配列を示す。 配列番号64: MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-TEV-Somato
statin 28のアミノ酸配列を示す。 配列番号65: MWPsp-MWPmp20-(His)6-Linker-V8-Gluc
agonのアミノ酸配列を示す。 配列番号66: MWPsp-MWPmp20-TEV-G〜GHのアミノ酸配
列を示す。
【図面の簡単な説明】
【図1】融合体MWPsp-MWPmp10-(His)6-Linker-Met-Proi
nsulinのアミノ酸配列およびそれをコードするヌクレオ
チド配列。
【図2】融合体MWPsp-MWPmp10-Met-Proinsulinのアミノ
酸配列およびそれをコードするヌクレオチド配列。
【図3】融合体MWPsp-MWPmp20-(His)6-EGF-TEV-Somatos
tatin 28のアミノ酸配列およびそれをコードするヌクレ
オチド配列。
【図4】融合体MWPsp-MWPmp20-(His)6-Linker-V8-Gluca
gonのアミノ酸配列およびそれをコードするヌクレオチ
ド配列。
【図5】融合DNAをバチルス・ブレビスの発現ベクター
(pNU211R2L5)に組み込む概略図。
【図6】各種の形質転換体の培養によって産生されたHi
s-タグを含むプロインスリンの培地の電気泳動写真。こ
こで、サンプルはマーカーペプチド(レーン1)、陰性
対照(外来タンパクを含まないプラスミドpNU211R2L5だ
けの形質転換体:レーン2)、形質転換体MWPsp-MWPmp6
-(レーン3), 8-(レーン4), 9-(レーン5), 10-
(レーン6), 11-(レーン7), 12-(レーン8), 15
-(レーン9),40-(レーン10), 50-(レーン11), 10
0-(レーン12)-(His)6-Linker-Met-Proinsulinであ
る。
【図7】各種の形質転換体の培養によって産生されたHi
s-タグを含まないプロインスリンの培地の電気泳動写
真。ここで、サンプルはマーカーペプチド(レーン
1)、陰性対照(プラスミドpNU211R2L5だけの形質転換
体:レーン2)、形質転換体MWPsp-Proisulin(レーン
3)、形質転換体MWPsp-MWPmp1-(レーン4), 2-(レ
ーン5), 3-(レーン6), 4-(レーン7), 5-(レー
ン8), 6-(レーン9),7-(レーン10), 8-(レーン1
1), 9-(レーン12), 10-(レーン13), 11-(レーン1
4), 12-(レーン15), 13-(レーン16), 14-(レーン
17), 15-(レーン18), 17-(レーン19), 20-(レー
ン20), 50(レーン21)-Met-Proinsulinである。
【図8】各種の形質転換体の培養によって産生されたソ
マトスタチンの培地の電気泳動写真。ここで、サンプル
はマーカーペプチド(レーン1)、形質転換体MWPsp-So
matostatin 28(レーン2), MWPsp-MWPmp10-(His)6-EG
F-TEV-Somatostatin 28(レーン3), MWPsp-MWPmp10-(H
is)6-TEV-Somatostatin 28(レーン4), MWPsp-MWPmp2
0-(His)6-EGF-TEV-Somatostatin 28(レーン5)であ
る。
【図9】各種の形質転換体の培養によって産生されたグ
ルカゴンの培地の電気泳動写真。ここで、サンプルはマ
ーカーペプチド(レーン1)、形質転換体MWPsp-Glucag
on(レーン2), MWPsp-MWPmp10-(レーン3), 20-
(レーン4), 30(レーン5)-(His)6-Linker-V8-Gluc
agonである。
【図10】各種の形質転換体の培養によって産生された
His-タグを含むプロインスリンの培地の電気泳動/ウエ
スタンブロッティング写真。ここで、サンプルは陰性対
照(プラスミドpNU211R2L5だけによる形質転換体:レー
ン1)、形質転換体MWPsp-MWPmp6-(レーン2), 8-
(レーン3), 9-(レーン4), 10-(レーン5), 11-
(レーン6), 12-(レーン7), 15-(レーン8), 40
-(レーン9), 50-(レーン10), 100(レーン11)-(H
is)6-Linker-Met-Proinsulinである。
【図11】各種の形質転換体の培養によって産生された
His-タグを含まないプロインスリンの培地の電気泳動/
ウエスタンブロッティング写真。ここで、サンプルは陰
性対照(プラスミドpNU211R2L5だけによる形質転換体:
レーン1)、形質転換体MWPsp-Proisulin(レーン
2)、形質転換体MWPsp-MWPmp1-(レーン3), 2-(レ
ーン4), 3-(レーン5), 4-(レーン6), 5-(レー
ン7), 6-(レーン8),7-(レーン9), 8-(レーン1
0), 9-(レーン11), 10-(レーン12), 11-(レーン1
3), 12-(レーン14), 13-(レーン15), 14-(レーン
16), 15-(レーン17), 17-(レーン18), 20-(レー
ン19), 50(レーン20)-Met-Proinsulinである。
【図12】分離精製された融合蛋白質MWPmp10-(His)6-L
inker-Met-Proinsulin、および臭化シアン処理によって
切断されたプロインスリンの電気泳動写真。ここで、サ
ンプルはレーン1:マーカーペプチド、レーン2:分離
精製された融合蛋白質MWPmp10-(His)6-Linker-Met-Proi
nsulin(30μg)、レーン3:臭化シアンにより切断さ
れたプロインスリン(30μg)、レーン4:プロインス
リン(Sigma社製、2μg)である。
【図13】分離精製された融合蛋白質MWPmp10-(His)6-L
inker-Met-Proinsulin、および臭化シアン処理によって
切断されたプロインスリンの電気泳動/ウエスタンブロ
ッティング写真。ここで、サンプルはレーン1:分離精
製された融合蛋白質MWPmp10-(His)6-Linker-Met-Proins
ulin(0.3 μg)、レーン2:臭化シアンにより切断さ
れたプロインスリン(0.3 μg)、レーン3:プロイン
スリン(Sigma社製、0.3 μg)である。
【図14】分離精製された融合蛋白質MWPmp20-(His)6-E
GF-TEV-Somatostatin 28、およびTEVプロテアーゼ処理
によって切断されたソマトスタチン28の電気泳動/ウエ
スタンブロッティング写真。ここで、サンプルは分離精
製された融合蛋白質MWPmp20-(His)6-EGF-TEV-Somatosta
tin 28(レーン1:104μg、レーン3:52μg、レーン
5:26μg)、それぞれをTEVプロテアーゼ処理したもの
(レーン2:104μgを処理、レーン4:52μgを処理、
レーン6:26μgを処理)、ソマトスタチン28(BACHEM
社製、レーン7:4.5μg、レーン8:1.5μg)である。
【図15】分離精製された融合蛋白質MWPmp20-(His)6-L
inker-V8-Glucagon、およびV8プロテアーゼ処理によっ
て切断されたグルカゴンの電気泳動/ウエスタンブロッ
ティング写真。ここで、サンプルは分離精製された融合
蛋白質MWPmp20-(His)6-Linker-V8-Glucagon(レーン
1:90μg、レーン3:45μg、レーン5:22.5μg)、
それぞれをV8プロテアーゼ処理したもの(レーン2:90
μgを処理、レーン4:45μgを処理、レーン6:22.5μ
gを処理)、グルカゴン(清水製薬社製、レーン7:1.5
μg)である。
【図16】電気泳動/ウエスタンブロッティングによる
融合蛋白質MWPmp10-(His)6-Linker-Met-Proinsulinの生
産量の推定。ここで、サンプルは形質転換体MWPmp10-(H
is)6-Linker-Met-Proinsulinの培養後の培地(レーン
1:1μl、レーン2:1/3μl、レーン3:1/32 μl、
レーン4:1/33 μl、レーン5:1/34 μl)、プロイン
スリン(Sigma社製、レーン6:1 μg、レーン7:0.3
μg、レーン8:0.1μg、レーン9:0.03μg、レーン1
0:0.01μg)である。
【図17】融合体MWPsp-MWPmp20-TEV-G〜GHのアミノ
酸配列およびそれをコードするDNA。
【図18】融合体MWPsp-MWPmp20-TEV-G〜GHをバチル
ス・ブレビスの発現ベクター(pNU211R2L5)に組み込む
概略図。
【図19】各種の形質転換体の培養によって産生された
ヒト成長ホルモンを含む培地の電気泳動写真。レーン
1:マーカー蛋白質、レーン2:陰性対照(プラスミド
pNU211R2L5のみによる形質転換体)、レーン3:MWPsp-
GH、レーン4:MWPsp-TEV-G〜GH、レーン5〜19:MW
Psp-MWPmp1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-, 8-, 9-, 10-,
11-, 12-, 14-, 20-, 30-TEV-G〜GH。
【図20】各種の形質転換体の培養によって産生された
ヒト成長ホルモンを含む培地のウエスタンブロッティン
グの結果を示す写真。レーン1:陰性対照(プラスミド
pNU211R2L5のみによる形質転換体)、レーン2:MWPsp-
GH、レーン3:MWPsp-TEV-G〜GH、レーン4〜18:MW
Psp-MWPmp1-, 2-, 3-, 4-, 5-, 6-, 7-, 8-, 9-, 10-,
11-, 12-, 14-, 20-, 30-TEV-G〜GH。
【図21】分離精製された融合蛋白質MWPmp20-TEV-G〜
GH、およびTEVプロテアーゼ処理により切り出された
変異型ヒト成長ホルモンG〜GHの電気泳動写真。レー
ン1:マーカー蛋白質、レーン2:分離精製された融合
蛋白質MWPmp20-TEV-G〜GH、レーン3:TEVプロテア
ーゼにより切り出された変異型ヒト成長ホルモンG〜G
H、レーン4:ヒト成長ホルモン(Biogenesis社製)各
5 μg。
【図22】分離精製された融合蛋白質MWPmp20-TEV-G〜
GH、およびTEVプロテアーゼ処理により切り出された
変異型ヒト成長ホルモンG〜GHのウエスタンブロッテ
ィング写真。レーン1:分離精製された融合蛋白質MWPm
p20-TEV-G〜GH、レーン2:TEVプロテアーゼにより
切り出された変異型ヒト成長ホルモンG〜GH、レーン
3:ヒト成長ホルモン(Biogenesis社製)各0.1 μg。
フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI C07K 14/62 C07K 14/62 14/655 14/655 19/00 19/00 (C12N 15/09 ZNA C12R 1:08) (C12N 1/21 C12R 1:08) (C12P 21/02 C12R 1:08) (72)発明者 東久邇 眞彦 茨城県北相馬郡守谷町久保ヶ丘1丁目2番 伊藤ハム株式会社中央研究所内 (72)発明者 工藤 季之 茨城県北相馬郡守谷町久保ヶ丘1丁目2番 伊藤ハム株式会社中央研究所内 (72)発明者 近藤 雅昭 茨城県北相馬郡守谷町久保ヶ丘1丁目2番 伊藤ハム株式会社中央研究所内

Claims (28)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 バチルス属細菌の細胞壁蛋白質(CWP)
    のN末端からの1個以上のアミノ酸残基からなる配列と、
    化学的または酵素的切断に使用される単一もしくは複数
    のアミノ酸残基からなる配列と、および外来ポリペプチ
    ド配列とをこの順序で互いに直鎖状に連結して含む融合
    蛋白質をコードするDNA配列を、バチルス属由来のプロ
    モーター領域を含有するDNA配列の3' 末端に結合させ
    てなるDNA。
  2. 【請求項2】 融合蛋白質がそのN末端にバチルスCWPシ
    グナルペプチド配列を含むことを特徴とする請求項1に
    記載のDNA。
  3. 【請求項3】 融合蛋白質がさらに、分離精製用のタグ
    として使用される複数のアミノ酸残基からなる配列を含
    むことを特徴とする請求項1または請求項2に記載のDN
    A。
  4. 【請求項4】 融合蛋白質がさらに、リンカーとして使
    用される複数のアミノ酸残基からなる配列を含むことを
    特徴とする請求項1〜3のいずれか一項に記載のDNA。
  5. 【請求項5】 バチルス属細菌がバチルス・ブレビスで
    あることを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記
    載のDNA。
  6. 【請求項6】 化学的切断に使用される単一のアミノ酸
    残基からなる配列がメチオニンであることを特徴とする
    請求項1〜5のいずれか一項に記載のDNA。
  7. 【請求項7】 酵素的切断に使用される複数のアミノ酸
    残基からなる配列がプロテアーゼによって切断可能であ
    る配列を含むことを特徴とする請求項1〜5のいずれか
    一項に記載のDNA。
  8. 【請求項8】 融合蛋白質が、CWPの一つであるMWP蛋白
    質のN末端からの1個以上のアミノ酸残基からなる配列
    と、分離精製用タグとしての6個のヒスチジン残基から
    なる配列と、リンカーとしてのアミノ酸配列GlySerProV
    alProSerGlyと、目的ポリペプチドを化学的に切り出す
    のに必要とされるメチオニン残基と、およびアミノ酸配
    列中にメチオニンを含まないポリペプチド配列とをこの
    順序で互いに直鎖状に連結したものからなることを特徴
    とする請求項1に記載のDNA。
  9. 【請求項9】 融合蛋白質がさらに、そのN末端にMWPシ
    グナルペプチド配列を含むことを特徴とする請求項8に
    記載のDNA。
  10. 【請求項10】 ポリペプチドがヒトプロインスリンで
    あることを特徴とする請求項8または9に記載のDNA。
  11. 【請求項11】 MWP蛋白質のN末端からの1個以上のア
    ミノ酸残基からなる配列が6,7,8,10,11,12,13,1
    4,15,17,20または50個のアミノ酸を含むことを特徴
    とする請求項8〜10のいずれか一項に記載のDNA。
  12. 【請求項12】 融合蛋白質が、CWP蛋白質の一つであ
    るMWP蛋白質のN末端からの10または20個のアミノ酸残基
    からなる配列と、分離精製用タグとしての6個のヒスチ
    ジン残基からなる配列と、リンカーとしてのヒト上皮細
    胞増殖因子配列と、目的ポリペプチドをTEVプロテアー
    ゼにより切り出すために必要とされるアミノ酸配列AspT
    yrAspIleProThrThrGluAsnLeuTyrPheGlnと、アミノ酸配
    列中にTEVプロテアーゼ認識配列を含まずかつN末端がグ
    リシンかセリンであるポリペプチド配列とをこの順序で
    互いに直鎖状に連結したものからなることを特徴とする
    請求項1に記載のDNA。
  13. 【請求項13】 融合蛋白質がさらに、そのN末端にMWP
    シグナルペプチド配列を含むことを特徴とする請求項1
    2に記載のDNA。
  14. 【請求項14】 ポリペプチドがヒトソマトスタチン28
    であることを特徴とする請求項12または13に記載の
    DNA。
  15. 【請求項15】 融合蛋白質が、CWP蛋白質の一つであ
    るMWP蛋白質のN末端からの20個のアミノ酸残基からなる
    配列と、分離精製用タグとしての6個のヒスチジン残基
    からなる配列と、リンカーとしてのアミノ酸配列GlyS
    erProValProSerGlyと、目的ポリペプチドをV8プロ
    テアーゼにより切り出すために必要とされるアミノ酸配
    列PheLeuGluと、およびアミノ酸配列中にグルタミン酸
    を含まないポリペプチド配列とをこの順序で互いに直鎖
    状に連結されたものからなることを特徴とする請求項1
    記載のDNA。
  16. 【請求項16】 融合蛋白質がさらに、そのN末端にMWP
    シグナルペプチド配列を含むことを特徴とする請求項1
    5に記載のDNA。
  17. 【請求項17】 ポリペプチドがヒトグルカゴンである
    ことを特徴とする請求項15または16に記載のDNA。
  18. 【請求項18】 バチルス属細菌のCWPシグナルペプチ
    ド配列と、酵素的切断に使用される複数のアミノ酸残基
    からなる配列と、および外来ポリペプチド配列とをこの
    順序で互いに直鎖状に連結して含む融合蛋白質をコード
    するDNA配列を、バチルス属由来のプロモーター領域を
    含有するDNA配列の3' 末端に結合させてなるDNA。
  19. 【請求項19】 シグナルペプチド配列の直後に、CWP
    蛋白質のN末端からの1個以上のアミノ酸残基からなる
    配列が存在することを特徴とする請求項19に記載のDN
    A。
  20. 【請求項20】 バチルス属細菌がバチルス・ブレビス
    であることを特徴とする請求項18または19に記載の
    DNA。
  21. 【請求項21】 酵素的切断に使用される複数のアミノ
    酸残基からなる配列が、プロテアーゼにより切断可能で
    ある配列を含むことを特徴とする請求項18〜20のい
    ずれか一項に記載のDNA。
  22. 【請求項22】 融合蛋白質が、CWPの一つであるMWPの
    シグナルペプチド配列と、目的ポリペプチドをTEVプロ
    テアーゼにより切り出すために必要とされるアミノ酸配
    列AspTyrAspIleProThrThrGluAsnLeuTyrPheGlnと、およ
    びアミノ酸配列中にTEVプロテアーゼ認識配列を含まな
    いポリペプチド配列とをこの順序で互いに直鎖状に連結
    したものからなることを特徴とする請求項1に記載のDN
    A。
  23. 【請求項23】 シグナルペプチド配列の直後に、MWP
    蛋白質のN末端からの1個以上のアミノ酸残基からなる
    配列が存在することを特徴とする請求項22に記載のDN
    A。
  24. 【請求項24】 ポリペプチドが、N末端にGlyまたはS
    erをもつ変異型ヒト成長ホルモンであることを特徴とす
    る請求項22または23に記載のDNA。
  25. 【請求項25】 請求項1〜24のいずれか一項に記載
    のDNAを含むベクター。
  26. 【請求項26】 請求項25に記載のベクターで形質転
    換されたバチルス属に属する細菌。
  27. 【請求項27】 細菌がバチルス・ブレビスであること
    を特徴とする請求項26に記載の細菌。
  28. 【請求項28】 組換えポリペプチドの製造方法であっ
    て、請求項26に記載の細菌を培地に培養し、外来ポリ
    ペプチド配列を含む融合蛋白質を菌体外に蓄積せしめ、
    該培地から該融合蛋白質を取り出し、該取り出された融
    合蛋白質から該ポリペプチドを切り出し、該ポリペプチ
    ドを回収することを含む、方法。
JP08948899A 1998-03-31 1999-03-30 新規な融合蛋白質をコ―ドするdnaおよびその発現を介する有用ポリペプチドの製造方法 Expired - Fee Related JP3313083B2 (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP08948899A JP3313083B2 (ja) 1998-03-31 1999-03-30 新規な融合蛋白質をコ―ドするdnaおよびその発現を介する有用ポリペプチドの製造方法

Applications Claiming Priority (3)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP8733998 1998-03-31
JP10-87339 1998-03-31
JP08948899A JP3313083B2 (ja) 1998-03-31 1999-03-30 新規な融合蛋白質をコ―ドするdnaおよびその発現を介する有用ポリペプチドの製造方法

Related Child Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002108410A Division JP2003000283A (ja) 1998-03-31 2002-04-10 発現ベクターの構築方法及びそれを介した天然型外来ポリペプチドの製造方法

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11341991A true JPH11341991A (ja) 1999-12-14
JP3313083B2 JP3313083B2 (ja) 2002-08-12

Family

ID=26428631

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP08948899A Expired - Fee Related JP3313083B2 (ja) 1998-03-31 1999-03-30 新規な融合蛋白質をコ―ドするdnaおよびその発現を介する有用ポリペプチドの製造方法

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP3313083B2 (ja)

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000066738A1 (fr) * 1999-04-30 2000-11-09 Itoham Foods Inc. Procede de production d'insuline recombinee a partir d'une nouvelle proteine fusionnee
WO2003025182A1 (fr) * 2001-09-13 2003-03-27 Itoham Foods Inc. Adn de surexpression d'une hormone de croissance et utilisation
JP2003525619A (ja) * 2000-03-08 2003-09-02 ラージ・スケール・バイオロジー・コーポレイション ウイルスコートタンパク質融合体としての植物における外来ポリペプチドの産生
WO2004033682A1 (ja) * 2002-10-10 2004-04-22 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology 超耐熱性エンドグルカナーゼの製造法
WO2009101672A1 (ja) * 2008-02-12 2009-08-20 Itoham Foods Inc. 高発現分泌インスリン前駆体を含む融合タンパク質、それをコードするdnaおよびインスリンの製造方法
WO2013062029A1 (ja) 2011-10-25 2013-05-02 味の素株式会社 タンパク質の分泌生産法

Cited By (8)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2000066738A1 (fr) * 1999-04-30 2000-11-09 Itoham Foods Inc. Procede de production d'insuline recombinee a partir d'une nouvelle proteine fusionnee
US6841361B1 (en) 1999-04-30 2005-01-11 Itoham Foods Inc. Methods of producing recombinant insulin from novel fused proteins
JP2003525619A (ja) * 2000-03-08 2003-09-02 ラージ・スケール・バイオロジー・コーポレイション ウイルスコートタンパク質融合体としての植物における外来ポリペプチドの産生
WO2003025182A1 (fr) * 2001-09-13 2003-03-27 Itoham Foods Inc. Adn de surexpression d'une hormone de croissance et utilisation
WO2004033682A1 (ja) * 2002-10-10 2004-04-22 National Institute Of Advanced Industrial Science And Technology 超耐熱性エンドグルカナーゼの製造法
WO2009101672A1 (ja) * 2008-02-12 2009-08-20 Itoham Foods Inc. 高発現分泌インスリン前駆体を含む融合タンパク質、それをコードするdnaおよびインスリンの製造方法
WO2013062029A1 (ja) 2011-10-25 2013-05-02 味の素株式会社 タンパク質の分泌生産法
US9376701B2 (en) 2011-10-25 2016-06-28 Ajinomoto Co., Inc. Method for secretory production of protein

Also Published As

Publication number Publication date
JP3313083B2 (ja) 2002-08-12

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA1340522C (en) Fusion proteins containing neighbouring histidines for improved purification
EP0035384B1 (en) Deoxynucleotide linkers to be attached to a cloned dna coding sequence
CA1221324A (en) Method and means for microbial polypeptide expression
KR100316347B1 (ko) 대장균엔테로톡신ⅱ신호펩티드의변형체와인체성장호르몬의융합단백질을발현하는재조합미생물및그를이용한인체성장호르몬의제조방법
KR20190082318A (ko) Crispr/cpf1 시스템 및 방법
KR20170085129A (ko) 펩티드 생산용 융합 파트너
JPH0513630B2 (ja)
CS250655B2 (en) Method of microorganisme&#39;s viable culture&#39;s cultivation with means content for asexual regeneration
JPH06500006A (ja) ユビキチン特異的プロテアーゼ
KR20220029676A (ko) 희토류 원소(ree) 결합 단백질
KR20190013627A (ko) 재조합 콜라겐의 수산화를 제어하기 위한 효모 균주 및 방법
JPH0376580A (ja) 大腸菌発現ベクターとそれを利用した抗ウイルス性タンパク質の製造方法
JP3313083B2 (ja) 新規な融合蛋白質をコ―ドするdnaおよびその発現を介する有用ポリペプチドの製造方法
IE52781B1 (en) Human proinsulin and preproinsulin genes
US6506595B2 (en) DNAs encoding new fusion proteins and processes for preparing useful polypeptides through expression of the DNAs
RU2144957C1 (ru) РЕКОМБИНАНТНАЯ ПЛАЗМИДНАЯ ДНК pPINS07, КОДИРУЮЩАЯ ГИБРИДНЫЙ ПОЛИПЕПТИД, СОДЕРЖАЩИЙ ПРОИНСУЛИН ЧЕЛОВЕКА, И ШТАММ БАКТЕРИЙ Escherichia coli - ПРОДУЦЕНТ ГИБРИДНОГО ПОЛИПЕПТИДА, СОДЕРЖАЩЕГО ПРОИНСУЛИН ЧЕЛОВЕКА
JP2003000283A (ja) 発現ベクターの構築方法及びそれを介した天然型外来ポリペプチドの製造方法
JPH01144977A (ja) 新規組換えプラスミドpTPGIF2
JP2009525749A (ja) 組換えタンパク質の精製のためのアフィニティーポリペプチド
JP4808361B2 (ja) 新規dna合成酵素
JP5020487B2 (ja) 融合タンパク質発現用新規dna及び該dnaを用いたタンパク質の製造方法
US20230272004A1 (en) Ramp tag for insulin overexpression and method for manufacturing insulin using same
US6632638B1 (en) Enhanced solubility of recombinant proteins using Uracil DNA glycosylase inhibitor
CN115838437A (zh) 人NT-proBNP融合蛋白及其制备方法和应用
JP2001048898A (ja) 正確に連結したジスルフィド結合を有するポリペプチドの取得方法

Legal Events

Date Code Title Description
R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

FPAY Renewal fee payment (prs date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20090531

Year of fee payment: 7

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees