JPH1133782A - 鉄骨柱の製造方法と同方法に使用する製造装置 - Google Patents

鉄骨柱の製造方法と同方法に使用する製造装置

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JPH1133782A
JPH1133782A JP19552597A JP19552597A JPH1133782A JP H1133782 A JPH1133782 A JP H1133782A JP 19552597 A JP19552597 A JP 19552597A JP 19552597 A JP19552597 A JP 19552597A JP H1133782 A JPH1133782 A JP H1133782A
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Yoshiaki Sato
芳明 佐藤
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隆治 宮川
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動アーク溶接ロボットを同時並行的に稼働
させて高能率かつ高精度に梁貫通タイプの鉄骨柱を製造
することのできる鉄骨柱の製造方法と、同方法に使用す
る鉄骨柱の製造装置を提供すること。 【解決手段】 複数の中組立ブロックを同時形成し、こ
れら複数の中組立ブロックを連結することによって、鉄
骨柱を段階的に製造するようにした。 【効果】 各中組立ブロックのコラム部材の径・肉厚
(開先サイズ)が異なっていても、鉄骨柱一本当りの製
造工程において複数の溶接ロボットを同時並行的に稼働
させることができ、製造リードタイムの短縮が図られ、
鉄骨柱の製造能率を大幅に向上させることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、鉄骨柱の製造方法
と同方法に使用する製造装置、さらに詳しくは、複数の
仕口パネル部材と複数のコラム部材とが交互に連結され
て成る梁貫通タイプの鉄骨柱を、高能率かつ高精度に製
造することのできる鉄骨柱の製造方法と、同方法に使用
する鉄骨柱の製造装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、コアピースに仕口ピースを周設し
た複数の仕口パネル部材と、鋼管材から成る複数のコラ
ム部材とが、運搬可能な長さを限度として交互に連結さ
れた梁貫通タイプの鉄骨柱を製造する方法としては、ま
ず、組立治具等(芯出し機器、定盤、位置決め機器等を
含む)を利用して仕口パネル部材とコラム部材とを仮付
け溶接(タック溶接)して鉄骨柱の全体を組み立ててお
き、次いで、この鉄骨柱の全体組立体を回転ポジショナ
(ターニングロール)に移して其処で本溶接を行なうと
いう製造方法が採られている。このように鉄骨柱を製造
する場合、信頼のおける良質な溶接を得るために、組立
治具等においては仮付け溶接をするに止めその後に回転
ポジショナを利用して下向き溶接姿勢での本溶接を行な
っていたのである。
【0003】ところで、最近、鉄構業界においては、鉄
骨柱の製造能率の向上を図るため、この回転ポジショナ
を利用した本溶接工程にアーク溶接ロボットを導入する
ことが積極的に進められている。
【0004】しかし、この溶接ロボットは、回転ポジシ
ョナを利用した本溶接作業それ自体を自動化するものに
過ぎず、鉄骨柱の製造工程全体としてみた場合、大幅な
製造能率の向上は望めなかった。
【0005】即ち、鉄骨柱の組立体は、本溶接処理すべ
き部位が長さ方向に亙って複数箇所存在するのが普通で
あるにも拘わらず、この鉄骨柱の組立体の上部(先端
部)と下部(後端部)とではコラム部材の径・肉厚(開
先サイズ)が異なる事情から、回転ポジショナによる組
立体の全体一律の回転条件下では必然的に、この溶接ロ
ボットによる自動溶接作業を鉄骨柱の長さ方向に亙って
一箇所ずつ順番に施してゆかざるを得ないという致命的
欠点があり、従来の人手による溶接作業のように複数箇
所の本溶接作業を同時並行的に行なうことにより製造リ
ードタイムの短縮を図るといったことができず、鉄骨柱
の製造工程全体の能率向上の要請には十分に応えること
ができなかったのである。
【0006】また、この溶接ロボットを利用しても、鉄
骨柱の組立体を組立治具から回転ポジショナへ天井クレ
ーン等で搬送する必要があることから、組立作業時の仮
付け溶接部分には自重に耐え得る相当の強度が要求され
ることになり、しかも、この溶接ロボットの場合には、
溶接線の開先形状の自動検出の都合から仮付け溶接を全
周に亙って均一に施さねばならないという不都合があ
り、溶接ロボットを導入するにしても、従来の鉄骨柱の
製造方法を採用している限り、鉄骨柱の製造能率の向上
には限界があると言わざるを得なかった。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の鉄骨
柱の製造方法に上記の如き難点があったことに鑑みて為
されたもので、複数の仕口パネル部材と複数のコラム部
材とが交互に連結されて成る梁貫通タイプの鉄骨柱を高
能率かつ高精度に製造することのできる鉄骨柱の製造方
法と、同方法に使用する構造の極めて簡素な鉄骨柱の製
造装置を提供することを技術的課題とするものである。
【0008】
【課題を解決するための手段】本件発明者は、まずは組
立治具等で鉄骨柱の全体の組立作業を行って、次いで回
転ポジショナを利用して全体組立体の本溶接を行う、と
いう従来の鉄骨柱製造の考え方に囚われていたのでは、
自動アーク溶接ロボットを導入したとしても、製造能率
の大幅な向上は期待できないとの着想を得、従来のよう
に溶接工程のみに着眼するのではなく鉄骨柱の製造工程
全体を見直したのである。そして、以下の技術的手段を
採用することにより上記課題を解決した。
【0009】即ち、本発明は、上記の技術的課題を解決
するために、コアピースに仕口ピースを周設した複数の
仕口パネル部材J・J′…と鋼管材から成る複数のコラ
ム部材C・C′・C″…とが交互に連結されて成る梁貫
通タイプの鉄骨柱Wを製造するにあたり、まず、一つの
仕口パネル部材Jと一つのコラム部材Cとを溶接するこ
とにより中組立ブロックBを形成すると同時に、他の仕
口パネル部材J′と他のコラム部材C′とを溶接するこ
とにより他の中組立ブロックB′を形成し、然る後、こ
れら中組立ブロックB及び他の中組立ブロックB′と更
に他のコラム部材C″とを溶接することによって鉄骨柱
を製造するという技術的手段を採用した。
【0010】また、本発明は、上記の技術的課題を解決
するために、コアピースに仕口ピースを周設した複数の
仕口パネル部材J・J′…と鋼管材から成る複数のコラ
ム部材C・C′・C″…とが交互に連結されて成る梁貫
通タイプの鉄骨柱Wを製造するにあたり、まず、一つの
仕口パネル部材Jを仕口ポジショナ1によって位置及び
姿勢制御可能に保持させると共に、一つのコラム部材C
をコラムポジショナ2aによって位置及び姿勢制御可能
に保持させ、これら仕口ポジショナ1及びコラムポジシ
ョナ2aの少なくとも何れか一方を動作させることによ
り当該仕口パネル部材Jとコラム部材Cとを所定の接合
位置及び角度で突き合わせ、そして、この突き合わせ状
態を保ったまま当該仕口パネル部材Jとコラム部材Cと
を同期的に姿勢変化させながら溶接処理することによっ
て、当該仕口パネルJとコラム部材Cとを連結して中組
立ブロックBを形成すると同時に、他の仕口パネル部材
J′を他の仕口ポジショナ1′によって位置及び姿勢制
御可能に保持させると共に、他のコラム部材C′を他の
コラムポジショナ2a′によって位置及び姿勢制御可能
に保持させ、これら仕口ポジショナ1′及びコラムポジ
ショナ2a′の少なくとも何れか一方を動作させること
により当該仕口パネル部材J′とコラム部材C′とを所
定の接合位置及び角度で突き合わせ、そしてこの突き合
わせ状態を保ったまま当該仕口パネル部材J′とコラム
部材C′とを同期的に姿勢変化させながら溶接処理する
ことによって、当該仕口パネルJ′とコラム部材C′と
を連結して他の中組立ブロックB′を形成し、然る後、
これら中組立ブロックB及び中組立ブロックB′と更に
他のコラムポジショナ2″にて保持された更に他のコラ
ム部材C″とを所定の接合位置及び角度で突き合わせ、
この突き合わせ状態を保ったままこれら中組立ブロック
B及び中組立ブロックB′とコラム部材C″とを同期的
に姿勢変化させながら溶接処理することによって、鉄骨
柱を製造するという技術的手段を採用した。
【0011】更にまた、本発明は上記課題を解決するた
めに必要に応じて上記手段に加え、予め心合せ状態に配
列された仕口ポジショナ1・1′およびコラムポジショ
ナ2a・2a′・2″に、仕口パネル部材J・J′及び
コラム部材C・C′・C″を各々、回転自在に心出し保
持させ、これら仕口ポジショナ1・1′及び/又はコラ
ムポジショナ2a・2a′・2″を、当該回転軸心と平
行に敷設した軌道3・3上を走行させることにより、こ
れら仕口パネル部材J・J′とコラム部材C・C′・
C″とを各々、所定の接合位置及び角度で突き合わせて
溶接処理するという技術的手段を採用した。
【0012】更にまた、本発明は上記課題を解決するた
めに、コアピースに仕口ピースを周設した複数の仕口パ
ネル部材J・J′…と鋼管材から成る複数のコラム部材
C・C′・C″…とが交互に連結されて成る梁貫通タイ
プの鉄骨柱Wを製造する装置であって、前記仕口パネル
部材J・J′…を各々、位置及び姿勢制御可能に保持す
る複数の仕口ポジショナ1・1′…と;前記コラム部材
C・C′・C″…を各々、位置及び姿勢制御可能に保持
する複数のコラムポジショナ2a・2a′・2″…と;
これら仕口ポジショナ1・1′…及び/又はコラムポジ
ショナ2a・2a′・2″…の動作によって所定の接合
位置及び角度で突き合わされた仕口パネル部材J・J′
…とコラム部材C・C′・C″…との突き合わせ部位を
各々、溶接処理する溶接手段4・4′・4″…と;を包
含し、前記仕口ポジショナ1及びコラムポジショナ2a
の少なくとも何れか一方を動作させて一つの仕口パネル
部材Jと一つのコラム部材Cとを突き合わせ、この突き
合わせ状態のまま当該仕口パネル部材Jとコラム部材C
とを同期的に姿勢変化させて溶接手段4により溶接処理
して中組立ブロックBを形成すると同時に、前記他の仕
口ポジショナ1′及び他のコラムポジショナ2a′の少
なくとも何れか一方を動作させて他の仕口パネル部材
J′と他のコラム部材C′とを突き合わせ、この突き合
わせ状態のまま当該仕口パネル部材J′とコラム部材
C′とを同期的に姿勢変化させて他の溶接手段4′によ
り溶接処理して他の中組立ブロックB′を形成し、そし
て、これら中組立ブロックB及び中組立ブロックB′と
更に他のコラムポジショナ2″にて保持された更に他の
コラム部材C″とを所定の接合位置及び角度で突き合わ
せ、この突き合わせ状態を保ったままこれら中組立ブロ
ックB及び中組立ブロックB′とコラム部材C″とを同
期的に姿勢変化させて更に他の溶接手段4″により溶接
処理することによって、鉄骨柱を製造するという技術的
手段を採用した。
【0013】更にまた、本発明は上記課題を解決するた
めに必要に応じて上記手段に加え、仕口パネル部材J・
J′…を各々、回転自在に心出し保持可能な複数の仕口
ポジショナ1・1′…と、コラム部材C・C′・C″…
を各々、回転自在に心出し保持可能な複数のコラムポジ
ショナ2a・2a′・2″…とが予め心合せ状態に配列
されており、これら仕口ポジショナ1・1′…及び/又
はコラムポジショナ2a・2a′・2″…が当該回転軸
心と平行に配設された軌道3・3上を走行可能なるごと
く構成されているという技術的手段を採用したのであ
る。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明を添付図面に示す実
施形態に基づき詳しく説明する。なお、図1〜図3は本
実施形態装置の部分斜視図、図4〜図15は本実施形態装
置による鉄骨柱の製造工程を説明する全体平面図であ
る。
【0015】図中、符号1で指示するものは、コアピー
スの周囲に4つの仕口ピースが周設されて成る仕口パネ
ル部材Jを、位置及び姿勢制御可能に保持する仕口ポジ
ショナである。即ち、本実施形態の仕口ポジショナ1
は、仕口パネル部材Jのコアピース部分を掛止する複数
のクランプ12・12…と仕口ピース部分を掛止する複数の
クランプ11・11…とにより当該仕口パネル部材Jを心出
し状態で保持して、更に図示しないモータによってこの
保持した仕口パネル部材Jを回転させる円形状のステー
ジ10と、このステージ10を図示しないモータにより水平
状態から垂直状態(図2参照)に起立させる起倒揺動ア
ーム13・13と、この起倒揺動アーム13・13を軸支して支
線軌道31・31上を自走する台車14とから構成されてい
る。
【0016】一方、図中、符号2aで指示するものは、
予め開先加工が施されてある角形鋼管材から成るコラム
部材Cを、位置及び姿勢制御可能に保持するコラムポジ
ショナである。即ち、本実施形態のコラムポジショナ2
aは、コラム部材Cの全外周部分を掛止する複数のクラ
ンプ21・21…により当該コラム部材Cを心出し状態で抱
持する前後一対のロール20・20と、図示しないモータに
よってこれら一対のロール20・20を同期的に回転させる
前後一対のロール受け22・22と、これらロール受け22・
22を載置して、支線軌道31・31と直交する本線軌道3・
3上を自走する台車23とから構成されている。
【0017】そして、これら仕口ポジショナ1とコラム
ポジショナ2aとは、図2に示すように、回転軸心A−
Aで心合せ状態に配設されている。即ち、本実施形態で
は、仕口ポジショナ1が支線軌道31・31上を走行して本
線軌道3・3位置で停止して其処でステージ10を垂直に
起立させたときに、当該仕口ポジショナ1とコラムポジ
ショナ2aとが回転軸心A−Aにて心合せ状態になるよ
うに配設されており、更にこのコラムポジショナ2a
は、当該回転軸心A−Aと平行に敷設された本線軌道3
・3上を走行して、この本線軌道3・3の位置にある仕
口ポジショナ1に対して接近移動可能に構成されてい
る。
【0018】以下、図1〜図15を参照しながら、本実施
形態の製造装置による鉄骨柱の製造工程を説明する。最
初に、図1〜図3の斜視図を参照しながら、仕口パネル
部材Jとコラム部材Cとから中組立ブロックBが形成さ
れるまでの工程を詳しく説明し、その後、図4〜図15の
全体平面図を参照しながら、鉄骨柱の製造工程全体を説
明する。
【0019】まず、図1に示すように、支線軌道31・31
上の後退位置にある仕口ポジショナ1、及び本線軌道3
・3上の後退位置にあるコラムポジショナ2aに各々、
仕口パネル部材J及びコラム部材Cを保持させる。
【0020】即ち、仕口ポジショナ1の水平状態のステ
ージ10上に仕口パネル部材Jを載置して、この載置した
仕口パネル部材Jをクランプ11、12…で掛止することに
より当該仕口パネル部材Jをステージ10上で心出し状態
に保持させる一方、コラムポジショナ2aの前後一対の
ロール20・20にコラム部材Cを横架状態に載置して、こ
の載置したコラム部材Cをクランプ21・21…で掛止する
ことにより当該コラム部材Cをロール20・20で心出し状
態に抱持させるのである。
【0021】そして、図2に示すように、仕口ポジショ
ナ1に支線軌道31・31上を走行させて本線軌道3・3の
位置で停止させ、其処で前記ステージ10を垂直状態に起
立させて仕口パネル部材Jの軸心を回転軸心A−Aに一
致させる。そして、図3に示すように、仕口ポジショナ
1に対してコラムポジショナ2aを接近走行させて、仕
口パネル部材Jとコラム部材Cとを正確に所定の接合位
置及び接合角度で突き合わせる。
【0022】然る後、仕口ポジショナ1のステージ10、
及びコラムポジショナ2aのロール20・20を同期的に回
転させることによって、この突き合わせ状態を保ったま
ま、仕口パネル部材Jとコラム部材Cとを軸回転させ
て、この突き合わせ部位を溶接手段たる図示しない従来
公知の自動アーク溶接ロボット4で溶接処理する。こう
して、仕口パネル部材Jとコラム部材Cとが連結されて
中組立ブロックBが形成されるのである。
【0023】本実施形態の鉄骨柱の製造工程は、このよ
うに一つの仕口パネル部材Jと一つのコラム部材Cとを
溶接ロボットで本溶接して一つの中組立ブロックBを形
成すると共に、他の工程によって中組立ブロックB′を
同時形成しておき、然る後、これら中組立ブロックBと
他の中組立ブロックB′と更に他のコラム部材C″とを
溶接ロボットで本溶接することによって、段階的に鉄骨
柱を製造してゆく点に特徴がある。
【0024】以下、図4〜図15の全体平面図を参照しな
がら、本実施形態の鉄骨柱製造工程全体を説明する。な
お、これら図4〜図15では、複数の仕口ポジショナ1・
1′及び複数のコラムポジショナ2a・2a′・2″…
はそれらの台車の外形のみを略示的に図示しており、例
えば、仕口ポジショナ1のステージ10、コラムポジショ
ナ2aのロール20・20等は図示を省いてある。
【0025】また、本実施形態の製造装置においては、
中組立ブロックBを形成するための図面左側のコラムポ
ジショナ2aは、第二コラムポジショナ2bと対を成
し、他の中組立ブロックB′を形成するための図面右側
のコラムポジショナ2a′は、第二コラムポジショナ2
b′と対を成しており、図面中央にあるコラムポジショ
ナ2″と合わせて計五台のコラムポジショナが配設され
ている。この構成により複数の鉄骨柱(W0 ・W・W1
…)を、その製造工程をずらした状態で並行的に間断な
く製造できるようにしているのである。以下に、鉄骨柱
Wについての製造工程を順をおって説明してゆくが、こ
の鉄骨柱Wの製造工程は、これより先の鉄骨柱W0 の製
造工程の途中から開始され(図4参照)、そして、その
次の鉄骨柱(W1 )の製造工程の途中で終了することに
なる(図15参照)。
【0026】まず、図4及び図5に示すように、支線軌
道31・31の退避位置にある仕口ポジショナ1、および本
線軌道3・3の左側後退位置にあるコラムポジショナ2
aに各々、仕口パネル部材J及びコラム部材Cを保持さ
せると同時に、支線軌道31′・31′の退避位置にある仕
口ポジショナ1′及び本線軌道3・3の右側後退位置に
あるコラムポジショナ2a′に各々、仕口パネル部材
J′及びコラム部材C′を保持させる。
【0027】このとき、先の鉄骨柱W0 (図7参照)の
製造工程においては、支線軌道33・33の退避位置にある
コラムポジショナ2″に他のコラム部材C0 ″を保持さ
せている。
【0028】次に、図6に示すように、仕口ポジショナ
1を本線軌道3・3の位置まで移動させ、其処で仕口パ
ネル部材Jを90°回転起立させることにより当該仕口
パネル部材Jの軸心を回転軸心A−Aに一致させると同
時に、仕口ポジショナ1′を本線軌道3・3の位置まで
移動させ、其処で仕口パネル部材J′を90°回転起立
させることにより当該仕口パネル部材J′の軸心を回転
軸心A−Aに一致させる。
【0029】このとき、先の鉄骨柱W0 の製造工程にお
いては、コラムポジショナ2″を本線軌道3・3の位置
まで移動させ、コラム部材C0 ″の軸心を回転軸心A−
Aに一致させている。
【0030】そして、次に、図7に示すように、仕口ポ
ジショナ1に対してコラムポジショナ2aを接近移動さ
せて仕口パネル部材Jとコラム部材Cとを正確に所定の
接合位置及び接合角度で突き合わせ、この突き合わせ状
態を保ったまま仕口パネル部材Jとコラム部材Cとを回
転させながら自動アーク溶接ロボット4で溶接すること
によって中組立ブロックBを形成すると同時に、仕口ポ
ジショナ1′に対してコラムポジショナ2a′を接近移
動させて仕口パネル部材J′とコラム部材C′とを正確
に所定の接合位置及び接合角度で突き合わせ、この突き
合わせ状態を保ったまま、仕口パネル部材J′とコラム
部材C′とを回転させながら自動アーク溶接ロボット
4′で溶接することによって中組立ブロックB′を形成
する。
【0031】このとき、先の鉄骨柱W0 の製造工程にお
いては、既に形成されている中組立ブロックB0 及び中
組立ブロックB0 ′とコラム部材C0 ″とが自動アーク
溶接ロボット4″・4″で溶接されて鉄骨柱W0 が形成
されている。
【0032】そして、次に、図8に示すように、中組立
ブロックBを保持していた仕口ポジショナ1を支線軌道
31・31の退避位置へ後退させ、コラムポジショナ2aだ
けで当該中組立ブロックBを保持させると同時に、中組
立ブロックB′を保持していた仕口ポジショナ1′を支
線軌道31′・31′の退避位置へ後退させ、コラムポジシ
ョナ2a′だけで当該中組立ブロックB′を保持させ
る。
【0033】このとき、製造された先の鉄骨柱W0 は、
図示しない天井クレーンによって、コラムポジショナ2
b、2b′、2″上から所定の位置へ吊下搬送されてい
る。この時点で先の鉄骨柱W0 の製造工程は終了する。
【0034】そして、次に、図9に示すように、これま
で先の鉄骨柱W0 を保持していた、コラムポジショナ2
b、2b′、2″を各々、本線軌道3・3上から支線軌
道32・32、32′・32′、33・33の退避位置へ後退させた
後、図10に示すように、中組立ブロックBを保持したコ
ラムポジショナ2aを中央よりに前進移動させると同時
に、中組立ブロックB′を保持したコラムポジショナ2
a′を中央よりに前進移動させる。
【0035】そして、次に、図11に示すように、支線軌
道32・32の退避位置にあった第二コラムポジショナ2b
を支線軌道32・32上から本線軌道3・3上へ乗り移ら
せ、本線軌道3・3の左側後退位置へ移動させると同時
に、支線軌道32′・32′の退避位置にあった第二コラム
ポジショナ2b′を支線軌道32′・32′上から本線軌道
3・3上へ乗り移らせ、本線軌道3・3の右側後退位置
へ移動させる。こうして製造装置全体として前掲した図
4の状態に復帰させるのである(ただし、コラムポジシ
ョナ2a、2a′と第二コラムポジショナ2b、2b′
との位置は入れ替わっている)。
【0036】なお、第二コラムポジショナ2b、2b′
による支線軌道32・32、32′・32′上と本線軌道3・3
上との間の乗り移り動作(図9及び図11参照)は、これ
ら第二コラムポジショナ2b、2b′の図示しない台車
に軸設された二方向の車輪組が適時に上下動することに
より行われる。このことは、コラムポジショナ2a、2
a′による支線軌道32・32、32′・32′上と本線軌道3
・3上との間の乗り移り動作(図4参照)についても同
様であり、図1〜図3に示す、コラムポジショナ2aの
台車23に軸設された二方向の車輪組が、図示しない上下
運動機構により適時に上下動することによって乗り移り
動作が行なわれるのである。もっとも、他の従来公知の
乗り移り機構を採用することも可能である。
【0037】そして、次に、図12に示すように、支線軌
道33・33の退避位置にあるコラムポジショナ2″に更に
他のコラム部材C″を保持させる。
【0038】このとき、次の鉄骨柱(W1 )の製造工程
が開始される。即ち、支線軌道31・31の退避位置にある
仕口ポジショナ1、および本線軌道3・3の左側後退位
置にある第二コラムポジショナ2bに各々、次の鉄骨柱
製造のための仕口パネル部材J1 、及びコラム部材C1
が保持されると同時に、支線軌道31′・31′の退避位置
にある仕口ポジショナ1′及び本線軌道3・3の右側後
退位置にある第二コラムポジショナ2b′に各々、次の
鉄骨柱製造のための仕口パネル部材J1 ′及びコラム部
材C1 ′が保持されるのである。尚、この図12に示す鉄
骨柱(W1 )の各工程は、前掲した図5に示した鉄骨柱
Wの各工程の繰り返しであり、この後の鉄骨柱(W1
の製造工程(図13〜図15)についての説明は省略する。
【0039】そして、次に、図13に示すように、コラム
部材C″を保持したコラムポジショナ2″を本線軌道3
・3の位置まで移動させて当該コラム部材C″の軸心を
回転軸心A−Aに一致させた後、図14に示すように、中
央のコラムポジショナ2″に対して左右のコラムポジシ
ョナ2a・2a′を各々接近移動させて、コラム部材
C″と左右の中組立ブロックB・B′とを正確に所定の
接合位置及び接合角度で突き合わせ、この突き合わせ状
態を保ったまま、当該コラム部材C″と左右の中組立ブ
ロックB・B′とを軸回転させながら自動アーク溶接ロ
ボット4″・4″により溶接処理する。
【0040】こうして、コラム部材C″と左右の中組立
ブロックB・B′とが連結されて、鉄骨柱Wが製造され
るのである。そして、図15に示すように、この鉄骨柱W
が、図示しない天井クレーンによりコラムポジショナ2
a、2a′、2″上から所定の位置へ吊下搬送され、鉄
骨柱Wの製造工程が終了するのである。
【0041】以上に説明したように、本実施形態の製造
装置においては、鉄骨柱を製造するにあたって、従来の
ように最初から鉄骨柱の全体を組み立ててこの組立体全
体に対してロボット溶接を施すことにより鉄骨柱を製造
するのではなく、まず複数の中組立ブロックを形成し
て、段階的に鉄骨柱を製造するようにしているので、こ
れら複数の中組立ブロックを複数の溶接ロボットにより
同時形成することが可能となり、鉄骨柱の製造能率を大
幅に向上できるのである。
【0042】即ち、従来の鉄骨柱の製造方法において
は、鉄骨柱の全体組立体のコラム部材の径・肉厚(開先
サイズ)がその両端部で異なるという事情から、本溶接
すべき部位が複数箇所存在するにも拘わらず、ただ一台
の溶接ロボットしか稼働させることができなかったわけ
であるが、本実施形態では複数の中組立ブロックを個別
に形成することができるので、各中組立ブロックのコラ
ム部材の径・肉厚(開先サイズ)が異なっていても、複
数の溶接ロボットを同時に稼働させて、これら複数の中
組立ブロックを同時形成することができるのである。し
たがって、鉄骨柱一本当りの製造工程において複数の溶
接ロボットを同時並行的に稼働させることが実現でき、
製造リードタイムの短縮が図られ、鉄骨柱の製造能率を
大幅に向上させることができるのである。
【0043】しかも、本実施形態においては、中組立ブ
ロックBを形成するためのコラムポジショナ2aは第二
コラムポジショナ2bと対を成し、他の中組立ブロック
B′を形成するためのコラムポジショナ2a′は第二コ
ラムポジショナ2b′と対を成しており、これらコラム
ポジショナ2a、2a′および第二コラムポジショナ2
b、2b′は、適時に本線軌道3・3から支線軌道32・
32、32′・32′へ退避して互いにその位置が入れ替わる
ように構成されている。したがって、複数の鉄骨柱(W
0 ・W・W1 …)を、その製造工程をずらした状態で同
時並行的に間断なく製造することが可能となり、図14に
示すように、中組立ブロックB・B′とコラム部材C″
とを溶接ロボット4″・4″で溶接処理するのと同時
に、次の鉄骨柱(W1 )を製造するための、中組立ブロ
ックB1 ・B1 ′の溶接ロボット4・4′による同時形
成も可能となる。このことにより、鉄骨柱の製造リード
タイムを更に短縮することができるのである。
【0044】また、本実施形態の製造装置にあっては、
溶接処理すべき仕口パネル部材J、コラム部材C、中組
立ブロックB等を、最初からワーク位置及びワーク姿勢
制御可能な仕口ポジショナ1及びコラムポジショナ2等
によって保持して、これらを所定の接合位置及び接合角
度で突き合わせ、さらにこの突き合わせ状態を保ったま
ま同期的に姿勢回転させながら溶接処理して鉄骨柱を製
造しているので、従来のように、精度・能率の点で限界
のある組立治具等を利用した人手による組立作業や、組
立治具等から回転ポジショナ(ターニングロール)まで
の危険で手間のかかるクレーン搬送作業を行う必要がな
く、高能率かつ高精度に梁貫通タイプの鉄骨柱を製造す
ることができる。
【0045】更にまた、本実施形態では、上述したよう
に、溶接処理すべき仕口パネル部材等を、最初からワー
ク位置及びワーク姿勢制御可能な仕口ポジショナ1等に
より保持して正確に所定の接合位置及び接合角度で突き
合わせることが可能であり、しかもこの突き合わせ状態
を保ったまま仕口パネル部材J等を同期的に姿勢回転さ
せることが可能なので、この突き合わせ部分に対してい
きなり下向き姿勢での本溶接作業を行なうことも可能と
なり、仮付け溶接が必須であった従来の製造方法に比べ
大幅に鉄骨柱の製造能率を向上させることができる。
【0046】勿論、本実施形態において、下向き姿勢で
の本溶接作業を行なう前に、仮付け溶接を施すことも可
能である。この場合、本発明にあっては、従来のように
仮付け溶接して得た鉄骨柱の全体組立体を天井クレーン
等で吊下搬送する必要がないので、当該仮付け溶接部分
に鉄骨柱の自重に耐えるような強度が要求されるような
こともなく、格段に少ない仮付け溶接で済ませることが
でき、仮付け溶接作業自体も大幅に省力化できるのであ
る。
【0047】更にまた、本実施形態では、仕口パネル部
材J、コラム部材C、中組立ブロックB等を各々心出し
保持する仕口ポジショナ1及びコラムポジショナ2等を
予め心合せ状態に配設し、しかも、この回転軸心A−A
と平行な本線軌道3・3上を接近走行可能に構成してい
るので、極めて構成簡素な装置でスピーディ、且つ、安
全に各部材を正確に突き合わせることが可能となり、鉄
骨柱を高精度、高能率に製造することができるのであ
る。
【0048】本発明の具体例である実施形態は概ね上記
のように構成されているが、本発明は上記実施形態に限
定されるものではなく「特許請求の範囲」の記載内で種
々の変更が可能である。例えば、上記実施形態では計2
つの仕口パネル部材J・J′と計3つのコラム部材C・
C′・C″とが交互に連結されて成る鉄骨柱Wを例とし
てその製造工程を説明しているが、本発明はこれに限定
されるものではなく、例えば、本実施形態の鉄骨柱Wに
更にもう一つの中組立ブロックを連結することも可能で
ある。本発明は、梁貫通タイプの鉄骨柱を製造するにあ
たって、複数の中組立ブロックを同時形成し、これら複
数の中組立ブロックを連結して鉄骨柱を製造する点に要
旨があるのであり、3つ以上の中組立ブロックを連結し
て鉄骨柱を製造するようにしても良い。
【0049】また、上記実施形態では、仕口ポジショナ
及びコラムポジショナの回転軸線Aに平行に敷設した本
線軌道3・3に、計5つの支線軌道を配設しているが、
勿論この軌道パターンに限定されるものではなく、製造
すべき鉄骨柱の長さ、中組立ブロックの使用数、工場敷
地等を考慮して種々の設計変更が可能である。
【0050】
【発明の効果】以上、実施形態をもって説明したとお
り、本発明にあっては、鉄骨柱を製造するにあたり、従
来のように最初から鉄骨柱の全体を組み立ててこの組立
体全体に対してロボット溶接を施すことにより鉄骨柱を
製造するのではなく、まず複数の中組立ブロックを形成
して段階的に鉄骨柱を製造するようにしているので、複
数の中組立ブロックを個別に形成することが可能とな
り、各中組立ブロックのコラム部材の径・肉厚(開先サ
イズ)が異なっていても、複数の溶接ロボットを同時に
稼働させて、これら複数の中組立ブロックを同時形成す
ることができる。したがって、鉄骨柱一本当りの製造工
程において複数の溶接ロボットを同時並行的に稼働させ
ることを実現でき、製造リードタイムの短縮が図られ、
鉄骨柱の製造能率を大幅に向上させることができる。
【0051】また、本発明では、溶接処理すべき仕口パ
ネル部材、コラム部材、中組立ブロック等を、最初から
ワーク位置及びワーク姿勢制御可能な、仕口ポジショナ
及びコラムポジショナ等によって保持して、これらを所
定の接合位置及び接合角度で突き合わせ、更にこの突き
合わせ状態を保ったまま同期的に姿勢回転させながら溶
接処理して鉄骨柱を製造しているので、従来のように、
精度・能率の点で限界のある組立治具等を利用した人手
による組立作業や、組立治具等から回転ポジショナ(タ
ーニングロール)までの危険で手間のかかるクレーン搬
送作業を行う必要がなく、高能率かつ高精度に梁貫通タ
イプの鉄骨柱を製造することができる。
【0052】更にまた、必要に応じて、これら仕口ポジ
ショナ及びコラムポジショナを予め心合せ状態に配列
し、これら仕口ポジショナ及びコラムポジショナを当該
回転軸心と平行に敷設した軌道上を接近走行可能に構成
すれば、極めて構成簡素な装置で、スピーディ、且つ、
安全に、仕口パネル部材、コラム部材、及び中組立ブロ
ックを各々正確に突き合わせることが可能となり、更に
高精度、高能率に鉄骨柱を製造することが可能となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の鉄骨柱製造装置の部分斜視図であ
る。
【図2】本実施形態の鉄骨柱製造装置の部分斜視図であ
る。
【図3】本実施形態の鉄骨柱製造装置の部分斜視図であ
る。
【図4】本実施形態装置による鉄骨柱の製造工程を説明
する概略全体平面図である。
【図5】本実施形態装置による鉄骨柱の製造工程を説明
する概略全体平面図である。
【図6】本実施形態装置による鉄骨柱の製造工程を説明
する概略全体平面図である。
【図7】本実施形態装置による鉄骨柱の製造工程を説明
する概略全体平面図である。
【図8】本実施形態装置による鉄骨柱の製造工程を説明
する概略全体平面図である。
【図9】本実施形態装置による鉄骨柱の製造工程を説明
する概略全体平面図である。
【図10】本実施形態装置による鉄骨柱の製造工程を説
明する概略全体平面図である。
【図11】本実施形態装置による鉄骨柱の製造工程を説
明する概略全体平面図である。
【図12】本実施形態装置による鉄骨柱の製造工程を説
明する概略全体平面図である。
【図13】本実施形態装置による鉄骨柱の製造工程を説
明する概略全体平面図である。
【図14】本実施形態装置による鉄骨柱の製造工程を説
明する概略全体平面図である。
【図15】本実施形態装置による鉄骨柱の製造工程を説
明する概略全体平面図である。
【符号の説明】
1、1′ 仕口ポジショナ 2a、2a′、2″ コラムポジショナ 2a、2a′ 第二コラムポジショナ 3 軌道 4、4′、4″ 溶接手段 W 鉄骨柱 B、B′ 中組立ブロック J、J′ 仕口パネル部材 C、C′、C″ コラム部材
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI B23K 37/047 501 B23K 37/047 501C // E04C 3/32 E04C 3/32

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 コアピースに仕口ピースを周設した複数
    の仕口パネル部材J・J′…と鋼管材から成る複数のコ
    ラム部材C・C′・C″…とが交互に連結されて成る梁
    貫通タイプの鉄骨柱Wを製造するにあたり、 まず、一つの仕口パネル部材Jと一つのコラム部材Cと
    を溶接することにより中組立ブロックBを形成すると同
    時に、他の仕口パネル部材J′と他のコラム部材C′と
    を溶接することにより他の中組立ブロックB′を形成
    し、 然る後、これら中組立ブロックB及び他の中組立ブロッ
    クB′と更に他のコラム部材C″とを溶接することによ
    って鉄骨柱を製造することを特徴とした鉄骨柱の製造方
    法。
  2. 【請求項2】 コアピースに仕口ピースを周設した複数
    の仕口パネル部材J・J′…と鋼管材から成る複数のコ
    ラム部材C・C′・C″…とが交互に連結されて成る梁
    貫通タイプの鉄骨柱Wを製造するにあたり、 まず、一つの仕口パネル部材Jを仕口ポジショナ1によ
    って位置及び姿勢制御可能に保持させると共に、一つの
    コラム部材Cをコラムポジショナ2aによって位置及び
    姿勢制御可能に保持させ、これら仕口ポジショナ1及び
    コラムポジショナ2aの少なくとも何れか一方を動作さ
    せることにより当該仕口パネル部材Jとコラム部材Cと
    を所定の接合位置及び角度で突き合わせ、そして、この
    突き合わせ状態を保ったまま当該仕口パネル部材Jとコ
    ラム部材Cとを同期的に姿勢変化させながら溶接処理す
    ることによって、当該仕口パネルJとコラム部材Cとを
    連結して中組立ブロックBを形成すると同時に、 他の仕口パネル部材J′を他の仕口ポジショナ1′によ
    って位置及び姿勢制御可能に保持させると共に、他のコ
    ラム部材C′を他のコラムポジショナ2a′によって位
    置及び姿勢制御可能に保持させ、これら仕口ポジショナ
    1′及びコラムポジショナ2a′の少なくとも何れか一
    方を動作させることにより当該仕口パネル部材J′とコ
    ラム部材C′とを所定の接合位置及び角度で突き合わ
    せ、そしてこの突き合わせ状態を保ったまま当該仕口パ
    ネル部材J′とコラム部材C′とを同期的に姿勢変化さ
    せながら溶接処理することによって、当該仕口パネル
    J′とコラム部材C′とを連結して他の中組立ブロック
    B′を形成し、 然る後、これら中組立ブロックB及び中組立ブロック
    B′と更に他のコラムポジショナ2″にて保持された更
    に他のコラム部材C″とを所定の接合位置及び角度で突
    き合わせ、この突き合わせ状態を保ったままこれら中組
    立ブロックB及び中組立ブロックB′とコラム部材C″
    とを同期的に姿勢変化させながら溶接処理することによ
    って、鉄骨柱を製造することを特徴とした鉄骨柱の製造
    方法。
  3. 【請求項3】 予め心合せ状態に配列された仕口ポジシ
    ョナ1・1′及びコラムポジショナ2a・2a′・2″
    に、仕口パネル部材J・J′及びコラム部材C・C′・
    C″を各々、回転自在に心出し保持させ、これら仕口ポ
    ジショナ1・1′及び/又はコラムポジショナ2a・2
    a′・2″を、当該回転軸心と平行に敷設した軌道3・
    3上を走行させることにより、これら仕口パネル部材J
    ・J′とコラム部材C・C′・C″とを各々、所定の接
    合位置及び角度で突き合わせて溶接処理することを特徴
    とした請求項1又は請求項2記載の鉄骨柱の製造方法。
  4. 【請求項4】 コアピースに仕口ピースを周設した複数
    の仕口パネル部材J・J′…と鋼管材から成る複数のコ
    ラム部材C・C′・C″…とが交互に連結されて成る梁
    貫通タイプの鉄骨柱Wを製造する装置であって、 前記仕口パネル部材J・J′…を各々、位置及び姿勢制
    御可能に保持する複数の仕口ポジショナ1・1′…と;
    前記コラム部材C・C′・C″…を各々、位置及び姿勢
    制御可能に保持する複数のコラムポジショナ2a・2
    a′・2″…と;これら仕口ポジショナ1・1′…及び
    /又はコラムポジショナ2a・2a′・2″…の動作に
    よって所定の接合位置及び角度で突き合わされた仕口パ
    ネル部材J・J′…とコラム部材C・C′・C″…との
    突き合わせ部位を各々、溶接処理する溶接手段4・4′
    ・4″…と;を包含し、 前記仕口ポジショナ1及びコラムポジショナ2aの少な
    くとも何れか一方を動作させて一つの仕口パネル部材J
    と一つのコラム部材Cとを突き合わせ、この突き合わせ
    状態のまま当該仕口パネル部材Jとコラム部材Cとを同
    期的に姿勢変化させて溶接手段4により溶接処理して中
    組立ブロックBを形成すると同時に、 前記他の仕口ポジショナ1′及び他のコラムポジショナ
    2a′の少なくとも何れか一方を動作させて他の仕口パ
    ネル部材J′と他のコラム部材C′とを突き合わせ、こ
    の突き合わせ状態のまま当該仕口パネル部材J′とコラ
    ム部材C′とを同期的に姿勢変化させて他の溶接手段
    4′により溶接処理して他の中組立ブロックB′を形成
    し、 そして、これら中組立ブロックB及び中組立ブロック
    B′と更に他のコラムポジショナ2″にて保持された更
    に他のコラム部材C″とを所定の接合位置及び角度で突
    き合わせ、この突き合わせ状態を保ったままこれら中組
    立ブロックB及び中組立ブロックB′とコラム部材C″
    とを同期的に姿勢変化させて更に他の溶接手段4″によ
    り溶接処理することによって、鉄骨柱を製造することを
    特徴とした鉄骨柱の製造装置。
  5. 【請求項5】 仕口パネル部材J・J′…を各々、回転
    自在に心出し保持可能な複数の仕口ポジショナ1・1′
    …と、コラム部材C・C′・C″…を各々、回転自在に
    心出し保持可能な複数のコラムポジショナ2a・2a′
    ・2″…とが予め心合せ状態に配列されており、これら
    仕口ポジショナ1・1′…及び/又はコラムポジショナ
    2a・2a′・2″…が当該回転軸心と平行に配設され
    た軌道3・3上を走行可能なるごとく構成されているこ
    とを特徴とした請求項4記載の鉄骨柱の製造装置。
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