JPH11336218A - 石積み法 - Google Patents

石積み法

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JPH11336218A
JPH11336218A JP10160001A JP16000198A JPH11336218A JP H11336218 A JPH11336218 A JP H11336218A JP 10160001 A JP10160001 A JP 10160001A JP 16000198 A JP16000198 A JP 16000198A JP H11336218 A JPH11336218 A JP H11336218A
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stacking
masonry method
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Hisayoshi Teramura
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 外観を向上させることができ、熟練を要する
ことなく壁体等を簡単に、かつ堅牢に築造することがで
き、築造コストの低下を図ることができる。 【解決手段】 自然石から成るブロック1、7にこれら
のブロック1、7を積み上げる際に隣接するブロック
1、7間に連通し得る連結溝4、5、6、10を形成す
る。ブロック1、7を積み上げるに際し、隣接するブロ
ック1、7同士の連結溝4、5、6、10に跨るように
連結片13を収めるとともに、隣接するブロック1、7
同士の目地にコーキング剤14を充填させる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、花壇等に利用する
比較的低い壁体、裾垣等の築造に適する石積み法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば、花壇に利用する低い壁体
は乱層野石積み方式、乱積み方式等により築造してい
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、上記のよう
な作業には熟練を要するため、専門の石工でなければ施
工することができない。しかしながら、石工の数が不足
しているために確保するのが難しく、やむなくコンクリ
ートブロック製品を用いているのが実状である。ところ
で、環境保全が叫ばれる昨今、上記花壇等の壁体の素材
もコンクリートブロック製品に替えて自然石(天然石)
の使用が好まれる傾向にあり、このような自然石を用い
て熟練を要することなく、しかも、低コストで壁体を築
造することが要望されている。
【0004】本発明は、上記のような従来の問題を解決
するものであり、自然石を用いて積み上げ作業を熟練を
要することなく簡単に行うことができるとともに、堅牢
な積み上げ状態に保つことができ、したがって、外観を
向上させることができるとともに、多少の簡単な経験で
得られる土工の技術で作業を行うことができ、また、人
件費等の低下を図ることができて結果的に壁体等の築造
コストの低下を図ることができるようにした石積み法を
提供することを目的とするものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の石積み法は、自然石から成るブロックに、こ
れらのブロックを積み上げる際に隣接するブロック間に
連通し得る連結溝を形成し、上記ブロックを積み上げる
際に隣接するブロック同士の連結溝に跨るように連結片
を収めるとともに、隣接するブロック同士の目地にコー
キング剤を充填させるようにしたものである。
【0006】そして、上記石積み法において、下位段の
ブロックの連結溝に連結片の下部を収め、上位段のブロ
ックを下位段のブロックに載せる際に上位段のブロック
の連結溝に連結片の上部を収めるようにすることがで
き、また、連結片を接着剤により連結溝に固定状態に収
めるようにすることができる。
【0007】また、ブロックを正面において方形状とな
るように形成し、破れ目地による整層切石積み方式で積
み上げるようにし、横方向に隣接するブロックにおける
破れ目地側の隅部と、これらブロックに跨る上側、若し
くは下側のブロックの中間部とに連通するように連結溝
を形成することができ、また、各ブロックの表面側と裏
面側をこぶ出し形状に加工することができる。
【0008】上記のような石積み法によれば、自然石か
ら成るブロックを、それらに連通する連結溝に連結片を
跨って収めることにより連結しながら積み上げるように
しているので、この積み上げ作業を熟練を要することな
く簡単に行うことができるとともに、堅牢な積み上げ状
態に保つことができる。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施
形態における石積み法により築造した壁体を示す一部正
面図、図2は図1のA−A矢視断面図、図3は図1のB
−B矢視断面図、図4は図1の一部拡大図、図5は図4
のC−C線に沿う断面図、図6(a)、(b)、(c)
はそれぞれ本発明の石積み法に用いる一つのタイプのブ
ロックを示す平面図、正面図、側面図、図7(a)、
(b)、(c)はそれぞれ本発明の石積み法に用いる他
のタイプのブロックを示す平面図、正面図、側面図であ
る。
【0010】まず、ブロックについて説明する。図6
(a)、(b)、(c)に示す一つのタイプのブロック
1は、御影石等の自然石から成り、正面において横長の
長方形状(六面体状)に形成し、4側面を機械等により
平面状に加工し、表面2および裏面3をのみ等により小
山状に中央部を高くしたこぶ出し形成に加工し、自然石
をのみ割りした外観を与えている。ブロック1の一方の
長辺側の中間部にはブロック1の厚さ方向の中央部にお
いて連結溝4を円盤状のカッターにより形成し、ブロッ
ク1の他方の長辺側の両端部、すなわち、両隅部にはブ
ロック1の厚さ方向の中央部において連結溝5、6を円
盤状のカッターにより形成する。連結溝4はブロック1
を左右に2分割する線L1の延長上に中心x1を持つ円
弧により形成している。したがって、中心線L1からブ
ロック1の長辺方向の両側に離隔するに従い、中心線L
1上の深さよりも次第に浅くなる円弧状で、中心線L1
上の深さに対して開放部が2倍以上長くなる設定となっ
ている。連結溝5、6はブロック1の短辺縁を延長する
線L2上に中心x2を持つ円弧により形成している。し
たがって、中心線L2からブロック1の長辺方向に離隔
するに従い、中心線L2上の深さよりも次第に浅くなる
円弧状で、中心線L2上の深さに対して長辺側開放部が
長くなる設定となっている。
【0011】図7(a)、(b)、(c)に示す別のタ
イプのブロック7は、上記ブロック1と同様に、御影石
等の自然石から成り、正面において横長の長方形状(六
面体状)に形成し、4側面を機械等により平面状に加工
し、表面8および裏面9をのみ等により小山状に中央部
を高くしたこぶ出し形成に加工し、自然石をのみ割りし
た外観を与えている。ブロック7の一方の長辺側の中間
部にはブロック7の厚さ方向の中央部において連結溝1
0を円盤状のカッターにより形成している。この連結溝
10はブロック7を左右に2分割する線L3の延長上に
中心x3を持つ円弧により形成している。したがって、
中心線L3からブロック7の長辺方向の両側に離隔する
に従い、中心線L3上の深さよりも次第に浅くなる円弧
状で、中心線L3上の深さに対して開放部が2倍以上長
くなる設定となっている。すなわち、ブロック7は連結
溝5、6を有していない点を除き、ブロック1と同様に
形成している。
【0012】図1、図2に示すように、基礎石11は御
影石等の自然石から成り、横断面4角形の棒状に形成
し、所望間隔ごとに厚さ方向の中央部において連結溝1
2を円盤状のカッターにより形成している。これらの連
結溝12はブロック1の係合溝4と同じ形状となり、ブ
ロック1を長手方向に沿う直列に並べた状態で各連結溝
4と対応するように設定している。
【0013】したがって、図1ないし図5から明らかな
ように、基礎石11上にブロック1を長手方向に沿う直
列に並べた状態で載せることにより、基礎石11の各連
結溝12と上記下位の各ブロック1の連結溝4とを対応
させて連通させることができる。また、下位のブロック
1上に同じタイプのブロック1を横方向に半個分ずらし
て長手方向に沿う直列に並べた状態で載せることによ
り、下位のブロック1の連結溝5、6と中位のブロック
1の連結溝4とを対応させて連通させることができる。
また、中位のブロック1上に別のタイプのブロック7を
横方向に半個分ずらして長手方向に沿う直列に並べた状
態で載せることにより、中位のブロック1の連結溝5、
6と上位のブロック7の連結溝10とを対応させて連通
させることができる。
【0014】図1ないし図5、特に、図4、図5から明
らかなように、連結片13はステンレス等の耐食性金属
等により円板状に形成している。連結片13は連結溝
4、10、12等の中心の深さを半径とし、各連結溝
4、5、6、10、12の幅より僅に薄肉となるように
設定している。したがって、上記のように連通状態の連
結溝12と連結溝4、連結溝5、6と連結溝4、連結溝
5、6と連結溝10に連結片13が跨るようにその下半
部と上半部をそれぞれ収めることができる。
【0015】次に、壁体を築造する場合に適用した石積
み法について説明する。図1ないし図3に示すように、
まず、地盤に基礎石11を連結溝12が上方に開放され
るように設置する。続いて、基礎石11の各連結溝12
に連結片13の下半部を収める。続いて、各連結片13
の上半部を下位のブロック1の連結溝4に納め、各ブロ
ック1を長手方向に沿う直列に並べた状態で基礎石11
上に載せる。このように連結片13を基礎石11の連結
溝12と下位のブロック1の連結溝4とに跨って収める
ことにより、連結片13により基礎石11に対して下位
のブロック1を表面側、裏面側および側方へずれないよ
うに連結することができる。
【0016】続いて、下位の隣接するブロック1同士に
おける連通状態の連結溝5、6に跨って連結片13の下
半部を収める。続いて、各連結片13の上半部を中位の
ブロック1の連結溝4に収め、各ブロック1を長手方向
に沿う直列に並べた状態で下位のブロック1上に半個分
ずつずれるように載せる。このように連結片13を下位
のブロック1の連結溝5、6と中位のブロック1の連結
溝4とに跨って収めることにより、連結片13により下
位のブロック1同士を連結するとともに、下位のブロッ
ク1に対して中位のブロック1を表面側、裏面側および
側方へずれないように連結することができる。
【0017】続いて、中位の隣接するブロック1同士に
おける連通状態の連結溝5、6に跨って連結片13の下
半部を収める。続いて、各連結片13の上半部を上位の
ブロック7の連結溝10に収め、各ブロック7を長手方
向に沿う直列に並べた状態で中位のブロック1上に半個
分ずつずれるように載せる。このように連結片13を中
位のブロック1の連結溝5、6と上位のブロック7の連
結溝10とに跨って収めることにより、連結片13によ
り中位のブロック1同士を連結するとともに、中位のブ
ロック1に対して上位のブロック7を表面側、裏面側お
よび側方へずれないように連結することができる。その
後、各目地にコーキング剤14を充填することにより壁
体15の築造を完了する。
【0018】例えば、ブロック1、7は縦を約20c
m、横を約40cm、こぶ出し部を含む厚さを約12c
m、こぶ出し部を除く厚さを約8cm、連結溝4、5、
6、10、12の円弧状部を形成する半径、最大深さお
よび幅をそれぞれ6cm、4cmおよび0.7cm、連
結溝4、10、12の開放部の長さを約11.3cm、
連結溝5、6の開放部の長さを約5.65cmに設定す
る。一方、連結片13の半径を約4cm、肉厚を約0.
7cmに設定する。このようなブロック1、7および連
結片13を用いることにより、運搬、積み上げ等の作業
を比較的楽に行うことができ、しかも、連結片13によ
りブロック1、7等を確実に連結することができる。
【0019】なお、連結片13を連結溝4、5、6、1
0、12に収める際、接着剤を介在させることにより、
基礎石11、ブロック1、7を更に一層確実に連結する
ことができる。また、コーキング剤14の充填作業は、
ブロック1、7の積み上げ完了後にまとめて行うことに
限定されるものではなく、ブロック1、7を積み上げな
がら行ってもよく、ブロック1、7の積み上げ順序およ
びコーキング剤14の充填作業順序は任意に選択するこ
とができる。また、ブロック1、7は正面において正方
形状に形成するなど、その形状、大きさを任意に選択す
ることができ、積み上げ段数も任意に選択することがで
きる。更に、上記実施形態においては、ブロック1、7
を破れ目地による整層切石積み方式で積み上げている
が、芋目地により整層切石積み方式など、種々の積み上
げ方式を採用することができる。このほか、本発明は、
その基本的技術思想を逸脱しない範囲で種々変更するこ
とができる。
【0020】
【発明の効果】以上説明したように本発明の石積み法に
よれば、自然石から成るブロックを、それらに連通する
連結溝に連結片を跨って収めることにより連結しながら
積み上げるようにしているので、この積み上げ作業を熟
練を要することなく簡単に行うことができるとともに、
堅牢な積み上げ状態に保つことができる。したがって、
外観を向上させることができるとともに、多少の簡単な
経験で得られる土工の技術で作業を行うことができ、ま
た、人件費等の低下を図ることができて結果的には築造
コストの低下を図ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態における石積み法により築
造した壁体を示す一部正面図である。
【図2】図1のA−A矢視断面図である。
【図3】図1のB−B矢視断面図である。
【図4】図1の一部拡大図である。
【図5】図4のC−C線に沿う断面図である。
【図6】(a)、(b)、(c)はそれぞれ本発明の石
積み法に用いる一つのタイプのブロックを示す平面図、
正面図、側面図である。
【図7】(a)、(b)、(c)はそれぞれ本発明の石
積み法に用いる他のタイプのブロックを示す平面図、正
面図、側面図である。
【符号の説明】
1 ブロック 4 連結溝 5 連結溝 6 連結溝 7 ブロック 10 連結溝 11 基礎石 12 連結溝 13 連結片 14 コーキング剤
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年3月30日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の石積み法は、自然石から成るブロックに、こ
れらのブロックを積み上げる際に隣接するブロック間に
連通し得る連結溝を上下方向において円弧状に凹入する
ように形成し、上記ブロックを積み上げる際に隣接する
ブロック同士の連結溝に跨るように連結片における円弧
状外縁を有する上半部と下半部を収めるとともに、隣接
するブロック同士の目地にコーキング剤を充填させるよ
うにしたものである。
【手続補正3】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0014
【補正方法】変更
【補正内容】
【0014】図1ないし図5、特に、図4、図5から明
らかなように、連結片13はステンレス等の耐食性金属
等により円板状に形成している。連結片13は連結溝
4、10、12等の中心の深さを半径とし、各連結溝
4、5、6、10、12の幅より僅に薄肉となるように
設定している。したがって、上記のように連通状態の連
結溝12と連結溝4、連結溝5、6と連結溝4、連結溝
5、6と連結溝10に連結片13が跨るようにその半円
弧状外縁を有する下半部と上半部をそれぞれ収めること
ができる。 ─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成11年6月17日
【手続補正1】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】請求項1
【補正方法】変更
【補正内容】
【手続補正2】
【補正対象書類名】明細書
【補正対象項目名】0005
【補正方法】変更
【補正内容】
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に本発明の石積み法は、自然石から成るブロックに、こ
れらのブロックを積み上げる際に隣接するブロック間に
連通し得る連結溝を上下方向において円弧状に凹入する
ように形成し、上記ブロックを積み上げる際に隣接する
ブロック同士の連結溝に跨るように円板状の連結片にお
ける上半部と下半部を収めるとともに、隣接するブロッ
ク同士の目地にコーキング剤を充填させるようにしたも
のである。

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自然石から成るブロックに、これらのブ
    ロックを積み上げる際に隣接するブロック間に連通し得
    る連結溝を形成し、上記ブロックを積み上げるに際し、
    隣接するブロック同士の連結溝に跨るように連結片を収
    めるとともに、隣接するブロック同士の目地にコーキン
    グ剤を充填させるようにした石積み法。
  2. 【請求項2】 下位段のブロックの連結溝に連結片の下
    部を収め、上位段のブロックを下位段のブロックに載せ
    る際に上位段のブロックの連結溝に連結片の上部を収め
    る請求項1記載の石積み法。
  3. 【請求項3】 連結片を接着剤により連結溝に固定状態
    に収める請求項1または2記載の石積み法。
  4. 【請求項4】 ブロックを正面において方形状となるよ
    うに形成し、破れ目地による整層切石積み方式で積み上
    げるようにし、横方向に隣接するブロックにおける破れ
    目地側の隅部と、これらブロックに跨る上側、若しくは
    下側のブロックの中間部とに連通するように連結溝を形
    成する請求項1ないし3のいずれかに記載の石積み法。
  5. 【請求項5】 各ブロックの表面側と裏面側をこぶ出し
    形状に加工してある請求項1ないし4のいずれかに記載
    の石積み法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006090046A (ja) * 2004-09-24 2006-04-06 Jsp Corp 建築物の防蟻基礎構造及び防蟻基礎施工方法。
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