JPH11335679A - 炭素質固体−水スラリーの製造方法 - Google Patents

炭素質固体−水スラリーの製造方法

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JPH11335679A
JPH11335679A JP15834998A JP15834998A JPH11335679A JP H11335679 A JPH11335679 A JP H11335679A JP 15834998 A JP15834998 A JP 15834998A JP 15834998 A JP15834998 A JP 15834998A JP H11335679 A JPH11335679 A JP H11335679A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 CWM製造設備のコスト低減及び工程の簡素
化を図るとともに高濃度のCWMを得ること。 【解決手段】 低品位炭を粗砕した粗砕炭を50〜70
重量%の水とともに(つまり石炭濃度が30〜50重量
%)、回転円盤51と固定円盤52の対向面同士の間が
例えば1000μmとなるように調整されたコランダム
ミル5に供給し、最大粒径を1000μm以下に制御し
ながら湿式粉砕を行って粒度分布の広い粉砕炭スラリー
を得る。このスラリーを改質システム3にて改質し、続
いてCWM化システム4にて脱水処理した後、水及び分
散剤等を加えて混練を行い、製品CWMを得る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、石炭あるいはピッ
チ、コークス等の石油残渣の−水スラリーの製造方法に
関する。
【0002】
【従来の技術】石炭を粉砕した石炭粉に水と分散剤等の
添加剤を加えてスラリー化した石炭−水スラリー(Co
al Water Mixture:以下「CWM」と
いう)は、流体であるためハンドリングが容易であり、
しかも重油などに比べて単位熱量当りの価格が低いた
め、石油に代わる燃料として注目されている。CWM
は、熱分解やガス化が良好に行われ、また高い燃焼効率
を得るためにも60〜75重量%(水分25〜40重量
%)、好ましくは70重量%程度もしくはそれ以上の高
濃度であることが要求される。さらにCWMは、輸送効
率の観点から好ましい粘度、例えば1000cp(セン
チポイズ)程度の見掛粘度に調製される必要がある。
【0003】図6には、低品位炭を用いた場合の従来の
CWM製造方法のフローが示されている。この図によれ
ば、改質前処理システム10にて粉砕炭スラリーを得、
これを改質工程17にて改質し、改質後の粉砕炭スラリ
ー(改質炭スラリー)を脱水工程18にて脱水処理して
改質炭ケーキと濾液とに分離し、混練工程19にて改質
炭ケーキに水と添加剤を加え混練して製品CWMを得る
ようになっている。
【0004】改質前処理システム10では、原料炭とし
て供給された低品位炭例えば褐炭や亜瀝青炭などが粗砕
機11により粗砕され、その粗砕炭が水と共に湿式粉砕
機12に供給されて所定の粒径以下になるように湿式粉
砕される。得られた粉砕炭スラリーは粉砕炭スラリー貯
槽13に貯留された後、ポンプP1により分級器14に
送られ、ここでメッシュ体14aにより分級される。分
級された粒径の大きい粉砕炭は、湿式粉砕機12に戻さ
れて再度粉砕される。一方、所定の粒径以下の粉砕炭ス
ラリーは、水が加えられて供給スラリー貯槽15に送ら
れる。そして供給スラリー貯槽15に貯留された粉砕炭
スラリーは、ポンプP2により改質工程17へ送られ、
続く脱水工程18及び混練工程19に順次送られる。
【0005】通常、湿式粉砕機12としてボールミルが
使用されている。ボールミルは、水平な軸の周りに回転
する容器内に粗砕炭とともに小球を入れ、これを回転さ
せることにより粉砕を行うようになっている。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】ところで高濃度のCW
Mを得るためには、スラリー中の石炭微粉炭の充填度を
高くすることが必要である。そのためには、大径粒子同
士の隙間に中径粒子が入り込み、中径粒子同士の隙間に
小径粒子が入り込み、小径粒子同士の隙間に超微粒子が
入り込み、超微粒子同士の隙間に水が入り込むように、
石炭微粉炭の粒度分布はできるだけ広い方が好ましい。
しかし最終製品であるCWMの燃焼時におけるバーナー
の目詰まりや、CWM製造工程中におけるポンプの詰ま
りを避けるため、大径粒子は存在しない方がよい。従来
用いられているボールミルではあまり広い粒度分布が得
られないので、炭種を選ばなければCWMの濃度はせい
ぜい70%程度が限度である。またボールミルでは大径
粒子も混じってしまうので、粉砕後のスラリーを分級器
で選別し、大径粒子を再びボールミルに戻して再粉砕す
る必要がある。
【0007】更に分級器を用いる場合には、分級器の目
詰まりを避けるため、一旦石炭濃度が5〜25重量%以
下になるように粉砕炭スラリーを水で薄める必要があ
り、工程が複雑である。また分級器は微粉砕工程を補う
いわば付随的な設備であり、CWM製造設備の小型化を
妨げる一因になっている。
【0008】本発明はこのような事情の下になされたも
のであり、その目的は、CWM製造設備及び工程の簡素
化を図るとともにCWMの高濃度化を図ることができる
CWMの製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明は、炭素質固体−
水スラリ−の製造方法において、炭素質固体と水とを炭
素質固体濃度が30〜50重量%の状態で、第1の砥石
部材及び第2の砥石部材の間に形成される一定間隔例え
ば3000μm以下の隙間の中に導き、第1の砥石部材
を第2の砥石部材に対して相対的に平行に移動させて炭
素質固体を擦り潰すことにより炭素質固体を微粉砕する
微粉砕工程と、この微粉砕工程にて得られたスラリ−を
脱水する脱水工程と、次いで、脱水された脱水物に分散
剤を添加して混練することにより高濃度スラリ−を得る
混練工程と、を含むことを特徴とする。
【0010】この発明によれば、炭素質固体粒子の粒径
の大きさの上限が一定の値に制限されるので分級器を用
いずに済み、また高濃度スラリ−を得るのに適した広い
粒度分布が得られる。この場合、第1の砥石部材を第2
の砥石部材に対して相対的に平行に移動させて炭素質固
体を擦り潰す工程は、例えば第1の砥石部材を第2の砥
石部材に対して相対的に回転させることにより行うこと
ができ、例えばコランダムミルにより実施することがで
きる。また炭素質固体が低品位炭である場合、微粉砕工
程で得られたスラリ−は、例えば加圧、加熱の下で熱水
処理して改質された後、脱水工程で脱水される。
【0011】
【発明の実施の形態】以下に本発明の炭素質固体−水ス
ラリーの製造方法をCWMの製造方法に適用した実施の
形態について説明する。
【0012】図1は本発明方法の実施に使用されるCW
M製造装置の一例によるフローを示す説明図である。こ
のCWM製造装置は、改質前処理システム2、改質シス
テム3及びCWM化システム4からなる。先ずこの製造
装置の全体フローについて簡単に述べると、炭素質固体
例えば低品位炭を改質前処理システム2にて湿式粉砕し
て粉砕炭スラリーを得、これを改質システム3にて改質
し、得られた粉砕炭スラリー(改質炭スラリー)をCW
M化システム4にて脱水処理して改質炭ケーキを得、さ
らにその改質炭ケーキに水及び分散剤を加え混練して製
品CWMを得る。なお改質システム3は瀝青炭等の改質
が不要な高品位炭を用いる場合には省略される。またC
WM化システム4で改質炭スラリーを脱水処理する前
に、必要に応じて追加粉砕を行うようにしてもよい。
【0013】次に各システムについて詳述する。 (改質前処理システム)このシステム2では、原炭ホッ
パ21内に投入された低品位炭例えば褐炭や亜瀝青炭な
どをフィーダ22により粗砕機23に供給して粗砕し、
その粗砕炭を、石炭濃度が30重量%以上50重量%以
下となるような量の水とともにコランダムミル5に送り
粒径3000μm以下、好ましくは1000μm以下に
湿式粉砕するようになっている。この粉砕は出発原料の
硬さに基づき、後述の落圧あるいは混練時の微粉砕効果
を考慮して最終製品の粒度範囲に入るように調整する。
【0014】得られた30〜50重量%の粉砕炭スラリ
ーは改質前スラリータンク24に一旦貯留され、ポンプ
Pにより改質システム3へ送られる。図2及び図3はそ
れぞれコランダムミル5の縦断面図及び要部斜視図であ
る。コランダムミル5は、例えば円盤形状でモーター等
の駆動源50により回転駆動される第1の砥石部材とし
ての回転円盤51と、この回転円盤51の上に設けら
れ、回転円盤51と略等しい大きさの第2の砥石部材と
しての固定円盤52と、その固定円盤52の中央部に上
方に臨んで開くように設けられた漏斗53と、両円盤5
1,52の少なくとも外周及び下側を覆い、両円盤5
1,52の間から流出する粉砕炭スラリーを受けるカバ
ー部材54とを備えている。
【0015】回転円盤51と固定円盤52との各対向面
は、わずかな間隔をおいて平行に対向されている。その
間隔は例えば30μm〜5mmの範囲で任意に調整可能
であり、その間隔を調整することによって粉砕処理後の
最も大きな粒子の径を調整することができる。回転円盤
51と固定円盤52との各対向面間の間隔は、例えば低
品位炭の場合には例えば1000μm〜3000μmに
調整され、また瀝青炭の場合には例えば700μm以下
に調整される。
【0016】固定円盤52の中央部には、回転円盤51
と固定円盤52との間の粉砕空間55内に連通する貫通
孔56が形成されており、その貫通孔56の開口部に漏
斗53の小径部が取り付けられている。カバー部材54
には粉砕炭スラリーを外部に排出する排出口57が設け
られている。
【0017】ここでコランダムミルで微粉砕を行う際の
スラリーの石炭濃度が30〜50重量%である理由は、
その上限を超えると回転円盤51と固定円盤52との隙
間からスラリーがペースト状になって垂れるので、処理
速度が遅すぎて量産に向かないからである。一方、下限
に満たないと後の改質処理の際にスラリー中に沈殿が生
じ易く、これを防ぐためにスラリーの流速を速くしなけ
ればならず、それによって装置が大型化してしまうとい
う不都合が生じるか、あるいは改質処理を行わない場合
にはCWM化システム4での脱水処理の負荷が大きくな
り過ぎるからである。
【0018】(改質システム)このシステム3では、ポ
ンプPを介して改質前スラリータンク24より供給され
た改質前スラリー(粉砕炭スラリー)を加熱器31によ
り例えば250〜330℃に加熱し、それを改質反応器
32にて例えば反応圧力120〜150気圧でもって高
圧水中で通常10〜30分改質し、その改質されたスラ
リーを冷却器33により冷却した後に高圧タンク34に
て溜めるようになっている。こうして得られた改質炭ス
ラリーは落圧手段35を介して降圧された後、改質後ス
ラリータンク36に貯留される。
【0019】(CWM化システム)このシステム4で
は、改質後スラリータンク36から供給された改質炭ス
ラリーを脱水機41により脱水処理し、製品スラリーと
ほぼ同じ水分量、粒度のケーキとし、得られた改質炭ケ
ーキを所定量の調整水及び分散剤等の添加剤とともに混
練機42に供給し、ここで混練して60〜75重量%の
高濃度のCWMを生成し、移送ポンプ43を介して製品
CWMを生じる。
【0020】次に上記構成のシステムを用いた本発明に
係る製造方法の実施の形態を図1乃至図3を参照しなが
ら説明する。まず低品位炭よりなる原料を水と共に粗砕
機23に供給してここで粗砕する。ここで得られた石炭
濃度30〜50重量%のスラリ−を、回転円盤51が回
転した状態のコランダムミル5に漏斗53から例えば連
続的に供給する。粗砕炭及び水よりなるスラリーは固定
円盤52の貫通孔56を通過して粉砕空間55に至り、
遠心力により次第に粉砕空間55の中央部から周縁部寄
りの狭隘部に押しやられて回転円盤51と固定円盤52
との対向面同士の問に挟持される。挟持された粗砕炭は
円盤51の回転により擦り合わされながら、回転円盤5
1と固定円盤52との対向面同士の間隔以下の大きさに
制限されて円盤51,52の外周側に移動される。
【0021】こうして製造された微粉炭及び水よりなる
スラリーは円盤51,52の隙間から外周方向に流出
し、カバー部材54により捕集されて排出口57から排
出される。コランダムミル5から排出された粉砕炭スラ
リー(石炭濃度30〜50重量%)は改質前スラリータ
ンク24に貯留された後、ポンプPにより改質システム
3へ送られる。改質前処理システム2から送られてきた
粉砕炭スラリー(改質前スラリー)は改質システム3及
びCWM化システム4において上述したように処理され
て製品CWMとなる。
【0022】上述実施の形態によれば、コランダムミル
5の回転円盤51と固定円盤52の対向面同士の間を所
望の間隔となるように調整し、回転円盤51を回転させ
た状態で石炭濃度が30〜50重量%となるように粗砕
炭と水をコランダムミル5に供給することによって、粉
砕された石炭微粉炭の最大粒径を所望の大きさに精度よ
く制御することができるので、分級器を設けずに済む。
従って分級器が不要になり、また分級時の目づまり防止
のための、スラリーを水で薄める工程も不要になり、C
WM製造設備のコスト低減及び工程の簡素化を図ること
ができるとともに、動力費も低減でき、量産にも好適で
ある。さらにまた後述の実験例からも分かるようにスラ
リー中の石炭微粉炭の高充填度を得るのに適した広い粒
度分布が得られるので、高濃度のCWMが得られる。
【0023】ここで分級器を設けなくて済むことの具体
的な他の利点について述べておく。分級を行う場合には
既述のように粗砕炭スラリ−を目づまり防止のために水
で薄める工程が必要になる。従ってこの工程が不要にな
ると、低品位炭を改質する場合に反応器内の流速を遅く
することができ(水分の多いスラリ−の場合には流速を
早くしないと沈殿する)、このため装置の小型化が図れ
るし、また改質が不要な高品位炭を用いる場合には、そ
の後の脱水処理の負荷が小さくなる。
【0024】以上において本発明は、コランダムミル5
の回転円盤51及び固定円盤52の各対向面に例えば溝
や突起等の凹凸部を形成してもよいし、それら2つの円
盤の内の何れを回転円盤としてもよいし、2つの円盤を
相反する方向に回転させるようにしてもよいし、回転円
盤を偏心させながら回転させるようにしてもよい。ま
た、コランダムミルは、互いに僅かな間隔をおいて対向
する2枚の平板を摺動させたり、円筒部材にその内周面
から僅かな間隔をあけて軸棒を貫通させるか、または円
柱部材をその外周面からわずかな間隔を空けて凹部に収
容させ、それらの一方または両方を回転させたり軸方向
に摺動させたりするようにしてもよい。
【0025】
【実施例】(実施例1)原料炭として低品位炭であるア
サムアサム炭(インドネシア産亜瀝青炭)を用い、これ
を石炭濃度35重量%となるように水とともにコランダ
ムミルに供給して微粉砕した。その際コランダムミルの
直径10インチの回転円盤と固定円盤の各対向面間の間
隔は1000μmであり、回転円盤の回転数は1500
rpmであった。得られた粉砕炭スラリー(改質前スラ
リー)に対して約320℃、140気圧で30分間の熱
水処理(改質処理)を行った後、脱水処理を行い改質炭
ケーキを得た。この改質炭ケーキを所定量の調整水を入
れて混練し、その後に分散剤を加えて混練し、CWM化
した。使用した分散剤はナフタレンスルホン酸ホルマリ
ン縮合物(ハイコール21)であり、その添加割合は5
g/kg-coal であった。最後に安定剤としてアタパルジ
ャイトを2000ppm /CWM の割合で添加した。
【0026】(比較例1)図2及び図3に示す構成のコ
ランダムミルの代わりに従来通りのボールミル(容積2
0リットル、スチール製ボール径5〜50mm)を用い
て微粉砕を行った。その他の処理及び条件は実施例1と
同じであった。
【0027】(考察)実施例1及び比較例1について、
コランダムミル及びボールミルによる微粉砕後の粒度の
累積分布を調べた。その結果を図4に示す。なお微粉砕
を行う前の粗砕炭の粒度分布も図4に併せて示す。図4
から分かるように実施例1及び比較例1は微粉砕前の粗
砕炭よりもグラフが立っており、粗砕炭がコランダムミ
ル及びボールミルによって微粉化されていることが分か
る。また実施例1と比較例1とを比べると、実施例1よ
りも比較例1の方がグラフが立っているので、比較例1
の粒度分布の方が実施例1よりも全体的に微細な方に片
寄っていることが分かる。つまり比較例1の方が実施例
1よりも粒度分布が狭く、換言すれば実施例1の方が比
較例1よりも粒度分布が広い。具体的には図4より、実
施例1及び比較例1の何れも最小粒径はおおよそ0.9
μmであるが、最大粒径は実施例1がおおよそ500μ
mであるのに対して、比較例1ではおおよそ200μm
しかないことが分かる。
【0028】従って実施例1の方が比較例1よりも粒度
分布が広いため、スラリー中の石炭微粉炭の充填度が高
くなり、最終的な製品CWMにおける石炭濃度が高くな
る。実際に実施例1において得られた微粉炭、比較例1
において得られた微粉炭を用いて製造された最終的な製
品CWMの石炭濃度(見掛粘度が1000cp)を調べ
たところ、それぞれ69.7重量%及び64.7重量%
であった。
【0029】また本発明者は、人為的に微粉炭を生成し
てlogP(粒度分布の広がり指数)と見掛粘度が10
00cpに到達した時の石炭濃度とのおよその関係が図
5に示す直線のようになることを把握しており、このグ
ラフに実施例1及び比較例1の結果を載せておく。ここ
でlogPとは対数表示粒径の重量基準の分布の標準偏
差値(1σ)で、粒径が広く分布する程1σの範囲が広
がることを利用している。対数で扱うことにより粒径の
絶対値に影響を受けない分布広がりを指すことができる
尺度となる。図5から分かるようにlogPの値は実施
例1ではおおよそ0.78であり、それに対して比較例
1ではおおよそ0.67であり、実施例1の方が粒度分
布の広がりが広い。このため見掛粘度が1000cpの
時の石炭濃度は実施例1では69.7重量%もの高濃度
が得られるが、それに対して比較例1では64.7重量
%と低く、目標粘度である1000cpにおいては実施
例1の方が比較例1よりも石炭濃度がおよそ5重量%高
いCWMが得られる。
【0030】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、石炭微粉
炭の最大粒径を所望の大きさに精度よく制御することが
できるので、分級器を設けずに済み、CWM製造設備の
コスト低減及び工程の簡素化を図ることができるととも
に、量産にも好適であり、またスラリー中の石炭微粉炭
の高充填度を得るのに適した広い粒度分布が得られるの
で、高濃度のCWMが得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法の実施に使用されるCWM製造装置
の一例によるフローを示す説明図である。
【図2】そのCWM製造装置において使用されるコラン
ダムミルの縦断面図である。
【図3】そのCWM製造装置において使用されるコラン
ダムミルの要部斜視図である。
【図4】実施例及び比較例について微粉砕後の粒度の累
積分布を示す特性図である。
【図5】実施例及び比較例についてlogP(粒度分布
の広がり指数)と1000cpの粘度に到達した時の石
炭濃度との関係を示す特性図である。
【図6】従来のCWM製造方法のフローを示す説明図で
ある。
【符号の説明】
P ポンプ 2 改質前処理システム 21 原炭ホッパ 22 フィーダ 23 粗砕機 24 改質前スラリータンク 3 改質システム 4 CWM化システム 5 コランダムミル 50 駆動源 51 回転円盤(第1の砥石部材) 52 固定円盤(第2の砥石部材) 53 漏斗 54 カバー部材 55 粉砕空間 56 貫通孔 57 排出口
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 滝浪 高男 愛知県半田市州の崎町2番110 日揮株式 会社衣浦研究所内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 炭素質固体と水とを炭素質固体濃度が3
    0〜50重量%の状態で、第1の砥石部材及び第2の砥
    石部材の間に形成される一定間隔の隙間の中に導き、第
    1の砥石部材を第2の砥石部材に対して相対的に平行に
    移動させて炭素質固体を擦り潰すことにより炭素質固体
    を微粉砕する微粉砕工程と、 この微粉砕工程にて得られたスラリ−を脱水する脱水工
    程と、 次いで、脱水された脱水物に分散剤を添加して混練する
    ことにより高濃度スラリ−を得る混練工程と、を含むこ
    とを特徴とする炭素質固体−水スラリ−の製造方法。
  2. 【請求項2】 第1の砥石部材を第2の砥石部材に対し
    て相対的に平行に移動させて炭素質固体を擦り潰す工程
    は、第1の砥石部材を第2の砥石部材に対して相対的に
    回転させることにより行われることを特徴とする請求項
    1記載の炭素質固体−水スラリ−の製造方法。
  3. 【請求項3】 第1の砥石部材を第2の砥石部材に対し
    て相対的に平行に回転させて炭素質固体を擦り潰す工程
    は、コランダムミルにより行われることを特徴とする請
    求項2記載の炭素質固体−水スラリ−の製造方法。
  4. 【請求項4】 第1の砥石部材及び第2の砥石部材の間
    に形成される一定間隔の隙間は、3000μm以下であ
    る請求項1、2または3記載の炭素質固体−水スラリ−
    の製造方法。
  5. 【請求項5】 炭素質固体は低品位炭であり、微粉砕工
    程で得られたスラリ−は、加圧、加熱の下で熱水処理し
    て改質された後、脱水工程で脱水されることを特徴とす
    る請求項1、2、3または4記載の炭素質固体−水スラ
    リ−の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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CN102796575A (zh) * 2011-05-26 2012-11-28 通用电气公司 水煤浆制备装置、系统及其方法

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CN102796575A (zh) * 2011-05-26 2012-11-28 通用电气公司 水煤浆制备装置、系统及其方法
CN102796575B (zh) * 2011-05-26 2015-07-22 通用电气公司 水煤浆制备装置、系统及其方法

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