JPH11333313A - 横型一軸破砕機及び廃棄物の破砕方法 - Google Patents

横型一軸破砕機及び廃棄物の破砕方法

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JPH11333313A
JPH11333313A JP16143598A JP16143598A JPH11333313A JP H11333313 A JPH11333313 A JP H11333313A JP 16143598 A JP16143598 A JP 16143598A JP 16143598 A JP16143598 A JP 16143598A JP H11333313 A JPH11333313 A JP H11333313A
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JP
Japan
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diameter
rotary blade
rotary
crushing
crushed
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Application number
JP16143598A
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English (en)
Inventor
Eisuke Kumano
英介 熊野
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Amita Holdings Co Ltd
Original Assignee
Sumieito Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 コンパクトで且つ固形廃棄物を一段で効率よ
く破砕する破砕機を得る。 【解決手段】 横型一軸破砕機は、駆動装置によって水
平軸芯回りに回転する回転軸に取り付けられた外周面が
歯型状に形成された円板状の回転刃を複数個と、各回転
刃の先端部に対して所定のクリアランスを有する固定刃
とを備えた横型一軸破砕機であって、回転刃の刃先角θ
が鋭角に形成されているとともに、回転刃の直径が2種
以上であり、相隣る位置に異径の回転刃が相接して取り
付けられており、且つ相隣る2つの回転刃のうち、大径
の回転刃の直径をDL、厚みをtL、歯型の歯の高さをH
Lとし、小径の回転刃の直径をDS、厚みをtS、歯型の
歯の高さをHSとしたとき、下記の関係式を充足する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、回転刃と固定刃の
協働によりプリント配線基板残などの廃棄物を破砕する
のに有用な横型破砕機と、この破砕機を用いて廃棄物を
破砕する方法に関する。
【0002】
【従来の技術】産業廃棄物の減容化を目的に多種類の破
砕機、粉砕機などが用いられている。特に、廃棄物を一
定以下の大きさに破砕又は粉砕する場合に用いる一般的
な粉砕装置としては、これを粉砕手段によって大別する
とき、打撃による粉砕(例えば、ハンマーミル、イン
ペラーブレーカーなど)、摩砕、圧縮による粉砕(例
えばローラーミル、タワーミルなど)、圧縮による粉
砕(例えば、ボールミル、ロッドミルなど)、衝撃と
剪断による粉砕(例えば、ジェットミル、ジェットマイ
ザーなど)などが知られている。しかし、主として自動
ラインを用いてプリント配線基板を打ち抜いて製造した
残りの型枠(プリント配線基板残)などのように、極め
て空隙率が大きく、嵩張っているものの単位時間当たり
の重量基準の処理量は比較的少量である廃棄物を一段で
効率よく一定の大きさ以下に破砕又は粉砕する装置は知
られていない。プリント配線基板の製造工程で発生する
成形残を、回転刃と固定刃とスクリーンを備え付けた竪
型粉砕機を用いて粉砕する例が知られているが、その能
力は小さい(廃棄物学会論文誌、Vol.7. No2. pp.88 (1
996)参照)。これは、成形残の形状が板枠状で嵩高いに
も拘らず被破砕部分が少なく、従来の粉砕機では成形残
の仕込み量が通常破砕能力に比して著しく小さくなるか
らである。また、能力等を調整し、直接ラインに取り付
けて、被破砕物が発生すると同時に破砕処理するには、
装置が大きくならざるを得ない。さらに、大きな形状の
廃棄物をホッパーを通じて落下させ、破砕処理を行う場
合には、仕込み量にムラが多くならざるを得ず、人力を
用いて一部調整したとしても、被破砕物の破砕刃に当た
る個数にむらが生ずることになり、円滑な運転が困難で
あったり、処理能力が不足するなどの問題が発生する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】したがって、本発明の
目的は、コンパクトで、固形廃棄物を一段で効率よく破
砕できる破砕機及び廃棄物の破砕方法を提供することに
ある。本発明の他の目的は、プリント配線基板残などの
ような空隙率の高い廃棄物を高い効率で破砕でき、且つ
大幅に減容化可能な破砕機及び廃棄物の破砕方法を提供
することにある。本発明の他の目的は、破砕不良がな
く、粒度の揃った破砕物を得ることのできる破砕機及び
廃棄物の破砕方法を提供することにある。本発明のさら
に他の目的は、シンプルな機構で高い処理能力を有し、
廃棄物の発生するラインに直結可能な破砕機を提供する
ことにある。本発明の他の目的は、破砕品のリサイクル
や廃棄処理を簡易化できる破砕機及び廃棄物の破砕方法
を提供することにある。本発明のさらに他の目的は、回
転が低速で、騒音や振動が小さい破砕機を提供すること
にある。本発明の他の目的は、単位時間当りの処理量を
調節できる破砕機を提供することにある。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明者は、前記目的を
達成するため鋭意検討した結果、水平回転軸に、特定の
構造及び大きさを有する2種以上の回転刃を特定の配列
で取り付けると、プリント配線基板残のような空隙率の
大きな廃棄物であっても、効率よく破砕でき、大幅に減
容化できることを見出し、本発明を完成した。
【0005】すなわち、本発明は、駆動装置によって水
平軸芯回りに回転する回転軸に取り付けられた外周面が
歯型状に形成された円板状の回転刃を複数個と、各回転
刃の先端部に対して所定のクリアランスを有する固定刃
とを備えた横型一軸破砕機であって、回転刃の刃先角θ
が鋭角に形成されているとともに、回転刃の直径が2種
以上であり、相隣る位置に異径の回転刃が相接して取り
付けられており、且つ相隣る2つの回転刃のうち、大径
の回転刃の直径をDL、厚みをtL、歯型の歯の高さをH
Lとし、小径の回転刃の直径をDS、厚みをtS、歯型の
歯の高さをHSとしたとき、下記の関係式を充足する横
型一軸破砕機を提供する。 また、本発明は、固形廃棄物を上記の横型一軸破砕機に
より破砕する廃棄物の破砕方法を提供する。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、必
要に応じて図を参照にしつつ詳細に説明する。図1は本
発明の横型一軸破砕機の一例を示す正面図、図2はその
平面図、図3はその側面図である。図4は図1の破砕機
における大径の回転刃を示す正面図、図5はその側面図
である。図6及び図7は、それぞれ、図1の破砕機にお
ける中径の回転刃及び小径の回転刃を示す正面図であ
る。図8は図1の破砕機における固定刃の一片を示す正
面図、図9はその側面図である。図10は廃棄物が図1
の破砕機により破砕される機構を示す模式図である。
【0007】この横型一軸破砕機は、駆動部(駆動装
置)1と、被破砕物(固形廃棄物)を投入するホッパー
(又はシュート)2と、被破砕物を後述の破砕部に順次
送り込むためのローラー3と、前記駆動部により水平軸
芯回りに回転する回転軸4に取り付けられた回転刃5及
びローラー3の下方に回転刃5の先端部に対して所定の
クリアランスを持つように設けられた固定刃6からなる
破砕部とで構成されている。
【0008】駆動部1は電動機1a及び減速機1bで構成さ
れ、その動力はチェーン及びギヤからなる動力伝達機構
により回転軸4に伝達され、回転軸4が回転する。回転
軸4の断面は、回転刃の衝撃によるズレを防止するた
め、正6角形状に形成されている。回転軸4には、外周
面が歯型状に形成された円板状の回転刃5が複数個相接
して取り付けられている。固定刃6は回転刃5を収容す
るケーシング11の柱に取り付けられている。また、ホ
ッパー2はケーシング11の上部に設けられた架台12
の上方に取り付けられ、ホッパー2の内部側面には、棚
つり防止板13とミニモータープーリー14とが取り付
けられている。ミニモータープーリー14は、ホッパー
2の側面に引っ張りバネとアームにより接続されてお
り、ローラー3に軽く接触している。ミニモータープー
リー14は被破砕物の供給速度を調整する機能を有し、
引っ張りバネは被破砕物に対する押さえ圧力を調整する
機能を有する。また、回転刃5の上方には、破砕された
破砕物の跳ね飛びを防止するための仕切板15が設けら
れている。また、被破砕物に対する回転刃5の力が直角
に働くように、すなわち作用が最大に働くように、ホッ
パー2の底面(被破砕物の投入部)及び固定刃6は、回
転軸4の軸中心に向かって傾斜している。
【0009】本発明の横型一軸破砕機の主たる特徴は、
直径の異なる2種以上の回転刃を用いるとともに、相隣
る位置に異径の回転刃が相接して取り付けられ、しか
も、相隣る2つの回転刃の直径D、厚みt、歯型の歯の
高さHの間に特定の関係を有する点にある。すなわち、
相隣る2つの回転刃のうち、大径の回転刃の直径を
L、厚みをtL、歯型の歯の高さをHLとし、小径の回
転刃の直径をDS、厚みをtS、歯型の歯の高さをHS
したとき、下記の関係式を充足する。
【0010】
【0011】前記(DL−DS)/2は、相隣る2つの回
転刃のうち大径の回転刃が小径の回転刃の先端より突出
している部分の長さを意味する。この長さをLとしたと
き、好ましくは、L=(0.5〜2)HL、さらに好ま
しくは、L=(0.8〜1.2)HLであり、LとHL
は実質的に等しい場合が多い。なお、本明細書におい
て、「実質的に等しい」とは、被破砕物の破砕に際し同
等の効果の得られる範囲を言い、工作上のバラツキなど
(例えば±10%以内、好ましくは±5%以内)を許容
することを意味する。また、上記LとHSとの関係で
は、好ましくは、L=(0.8〜2.5)HSである。
さらに、LとtL、tSとの関係では、好ましくは、L=
(0.3〜3)tL、L=(0.3〜3)tSであり、さ
らに好ましくは、L=(0.5〜3)tL、L=(0.
5〜3)tSである。
【0012】大径の回転刃の厚みtLと小径の回転刃の
厚みtSとの関係は、例えば、tL=(0.5〜2)tS
で表されるが、両者は実質的に等しく形成されているの
が好ましい。
【0013】前記HL、HS、tL、tSの具体的な大きさ
は、所望する破砕品の大きさによっても異なるが、通
常、HL及びHSは、それぞれ2〜50mm、好ましくは
4〜30mm、さらに好ましくは10〜30mm程度で
あり、tL及びtSは、2〜50mm、好ましくは4〜2
0mm、さらに好ましくは6〜15mm程度である。
【0014】本発明の好ましい態様では、相隣る2つの
回転刃のうち、大径の回転刃の歯間凹部の底面7におけ
る径(すなわちDL−2HL)は、小径の回転刃の径DS
に実質的に等しいか、又は小径の回転刃の歯間凹部の底
面7における径(すなわちDS−2HS)に実質的に等し
い。このような場合には、通常、回転刃の歯の高さに相
当する長さの破砕品が得られるので、所望の大きさの破
砕品が容易に得られるだけでなく、被破砕物が歯間凹部
の底面7に達した時点で破砕できるので回転刃にかかる
負荷を低減できる。
【0015】回転刃の歯の幅Wは、被破砕物が落ち込む
歯間凹部を確保でき、且つ歯の強度を損なわない範囲で
適宜設定できる。前記Wは、例えば、回転刃の厚みtの
1.5〜10倍程度、好ましくは2〜5倍程度である。
より具体的には、Wは、例えば5〜100mm、好まし
くは10〜60mm、さらに好ましくは20〜45mm
程度である。
【0016】回転刃の配列順序としては、相隣る位置に
異径の回転刃が相接して取り付けられていれば特に限定
されない。例えば、回転刃を直径の小さいものから順に
A,B,Cの3種で構成する場合には、A/B/A/B/A/B/A/
C/A/B/A/B/A/B/A/B/A/C…の配列のほか、A/B/C/B/A/B/A
/B/C…の配列や、A/B/A/B/A/B/C/B/A/B/A/B/A/B/C…の
配列などを採用できる。また、回転刃を直径の小さいも
のから順にA,B,C,Dの4種で構成する場合には、
A/B/C/D/C/B/A/B/A/C/D…、A/B/A/B/A/B/C/B/A/B/A/B/A
/C/D…などの配列が例示できる。図の例では、回転刃6
は直径の異なる3種の回転刃、すなわち大径の回転刃
8、中径の回転刃9及び小径の回転刃10とで構成され
ており、これらの回転刃は、10/9/10/9/10/9/10/8/10/9
/10/9/10/9/10/9/10/8…のように配列されている。
【0017】本発明の好ましい態様では、少なくとも直
径の小さいものから順にA,B,Cの3種の回転刃を有
するとともに、C/A/(B/A/)n1、又はC/B/(A/B/)n2の配列
単位を含んでいる。前記n1、n2は、1以上の整数(例え
ば1〜10の整数)、好ましくは2〜7の整数である。
【0018】なお、直径の異なる回転刃は2種以上(例
えば、2〜6種)であればよいが、好ましくは3種以上
(例えば、3〜5種)、さらに好ましくは3種又は4種
である。直径の異なる回転刃を3種以上用いる場合に
は、長手の廃棄物を破砕、切断する場合、最初に最大径
の回転刃で掻き取った後、第2番目、第3番目等の回転
刃で順次切断されるので、破砕時の負荷を均一化できる
という利点がある。
【0019】本発明の横型一軸破砕機の他の特徴は、回
転刃5の歯型部における歯16の刃先角θが鋭角に形成
されている点にある。刃先角θが鋭角に形成されている
ため、小さな動力であっても被破砕物を円滑に破砕でき
る。刃先角θは、例えば40〜87度、好ましくは60
〜86度、さらに好ましくは65〜85度程度である。
【0020】1枚の回転刃の歯数(歯型の歯の数)は、
六角回転軸4に対し対称性をもたない数、すなわち7、
11、13、17などが好ましく、なかでも11又は1
3が最適である。なお、上記の例では、各回転刃におい
て、13個の歯が均等に形成されている。
【0021】上記の例では、図4、図6及び図7に示さ
れるように、回転刃5には、中央に六角回転軸4に取り
付けるための取付け穴17が形成されている。また、図
6に示されるように、中径の回転刃9の刃先部分には、
破断性能などを高めるため薄肉部18が形成されてい
る。
【0022】一方、固定刃6の大きさ及び形状は、例え
ば図8に示されるように、回転刃5のは6の大きさ及び
形状に対応して形成されている。固定刃6は、回転軸の
軸方向に対し2分割以上、好ましくは3分割以上に分割
することにより、保守点検、取換え作業等を容易化でき
る。例えば、上記の例では、固定刃6は6a、6b及び
6cに分割されている。固定刃と回転刃のクリアランス
は被破砕物(例えば、プリント配線基板残)の厚み以下
が好ましいが、厚み以上の場合でもある程度は許容され
る。
【0023】本発明の廃棄物の破砕方法では、固形廃棄
物を前記本発明の横型一軸破砕機により破砕する。
【0024】破砕処理に付す固形廃棄物の形状として
は、シート状(板状、魚の骨状(成形時のゲート枠な
ど)、円盤状を含む)、塊状、針状などが例示できる。
塊状物や針状物であっても、ホッパーや回転刃及び固定
刃を適宜選択することにより破砕可能である。好ましい
形状は、シート状(なかでも、矩形状)、特に打ち抜き
のあるシート状である。本発明の方法では、打ち抜き面
積が大きく、例えば外枠だけの形状のものを破砕する場
合であっても、破砕効率は極めて高い。シート状廃棄物
の厚みは、例えば0.1〜10mm程度、好ましくは
0.2〜5mm程度である。また、固形廃棄物の材質と
しては、例えば、樹脂、紙、金属(例えば、銅、アルミ
ニウムなど)、木材、ガラス、セラミックスなどが挙げ
られる。
【0025】特に好ましい廃棄物にはプリント配線基板
残などが含まれる。プリント配線基板残の材質として
は、紙、フェノール樹脂、ガラス・エポキシ樹脂、紙・
エポキシ樹脂、耐熱エポキシ樹脂、イミド変性エポキシ
樹脂、イミド樹脂、芳香族ポリアミド、ポリブタジエ
ン、ポリアミドイミド、ポリエーテルスルホン、ポルエ
ーテルエーテルケトンなどが挙げられる。プリント配線
基板残の形状は、特に限定されず、打ち抜かれていない
ものであってもよいが、通常、矩形の中央部が1カ所以
上打抜かれている場合が多い。プリント基板残の厚み
は、剛性と可撓性の兼ね合いの結果によるが、一般には
0.2〜4mm、好ましくは1〜2mm程度である。
【0026】前記固形廃棄物19をホッパー2に投入
し、ローラー3を回転させると、廃棄物19は、ローラ
ー3とミニモータープーリー14との間を通り、固定刃
6の表面を滑り落ち、その先端は、例えば矩形シート状
の場合、回転刃5の歯と歯の間の凹部の底面7のうち最
も外方に位置する(回転軸から遠い)底面にまで達す
る。そして、図10に示されるように、廃棄物19の先
端部は、回転刃5の回転により回転刃5と固定刃6とに
挟まれ、次いで、廃棄物19と接触する回転刃5の歯の
形状に対応して破断される。先端部が破断された廃棄物
19は、回転刃5の次の歯と歯との間の凹部に落ち込
み、その先端は、凹部の底面7のうち前記最初に到達し
た底面よりも内側に位置する底面にまで達し、廃棄物1
9と接触する回転刃5の歯の形状に対応してさらに破断
される。このような過程が繰り返され、破砕品20が得
られる。打ち抜きのあるシート状物を破砕する場合、枠
部の幅の大きいものは図10の(a)法により、枠部の
幅の小さいものは図10の(b)法により破砕される場
合が多い。なお、上記の破砕過程おいて、直径の異なる
回転刃を用いていることから、被破砕物が左右の方向
(軸方向)にずれて破砕される場合もある。また、回転
刃5の回転速度と廃棄物19の送り込み速度(落下速
度)との相対的な関係により、破砕品の最大径が変化す
ることがある。例えば、前記送り込み速度が速い場合に
は、被破砕物が回転刃5の凹部に斜めに入り込んだ状態
で破断され、破砕品の最大径が回転刃5の歯の高さより
若干長くなる。そのため、廃棄物19の送り込み速度を
調整することにより、破砕品の粒度や粒度分布をコント
ロールできる。
【0027】本発明では、横型一軸破砕機の回転刃にお
けるL、HL、HS、tL、tSが上記のような特定の関係
を有しているため、高効率でしかも一段で所望の大きさ
の破砕品を得ることができる。また、粒度の揃った破砕
品が得られ、大きさに関する不良品はほとんど発生せ
ず、篩分等を必要としない。例えば、本発明の方法によ
り得られる破砕物の大きさは、被破砕物の形状、打ち抜
きを有する被破砕物の枠の形状や幅などの原料廃棄物に
由来する形状決定因子のほか、被破砕物の落ち込む角
度、たわみの状態などによっても異なるが、最大長とし
て、通常、2〜50mm程度、好ましくは4〜30m
m、さらに好ましくは10〜30mm程度である。特
に、破砕品を燃料用として使用する場合には、風力輸送
によることが多く、微粉末ができるだけ少ないことが好
ましい。従って、10〜30mmに1回で破砕されるこ
とが好ましい。
【0028】なお、横型二軸破砕機などの多軸破砕機で
は、粉砕能力は上げられるものの、シート状物などの厚
みの薄い廃棄物を処理すると、例えば二軸間のクリアラ
ンスに廃棄物が入り込んで、未破砕のまま排出されるこ
とがある。また、従来の一軸破砕機では、破砕品が微粉
末になりやすい。これに対し、本発明の破砕機は横型一
軸であるため、機構上、未破砕物が排出されることがな
く、固定刃と回転刃のクリアランスを調整することによ
り、粗砕品の製品への混入も防止でき、粒度分布に優れ
た破砕品を得ることができる。また、本発明の破砕機で
は、一回の破砕処理で十分なので、微粉末の発生量が従
来の一軸破砕機と比較して少ない。
【0029】また、本発明では、プリント配線打ち抜き
板などの空隙率の大きな廃棄物でも、打ち抜きのない原
板と大差のない処理能力が得られる。さらに、コンパク
トで、二軸式破砕機等に比べシンプルな機構なため、プ
リント配線基板打ち抜きラインなどに直接設置すること
が可能であり、無人処理が可能である。破砕能力に余裕
がある場合には、廃棄物をベルトコンベアー等で搬送す
れば、2ライン以上の複数ラインの処理も可能となる。
従って、嵩の大きな屑をためて処理する必要がなく、直
ちに減容化され、搬出コストを大幅に軽減できる。ま
た、廃棄物供給ホッパーを駆動部側に設置することによ
り、さらにコンパクト化できる。さらに、本発明は、運
転時、回転が低速で騒音・振動が小さいという利点も有
する。
【0030】こうして得られた破砕品(破砕処理物)の
うち、例えばハロゲン等を含まない破砕品は、それ以上
の処理をすることなく、セメント・キルン、鉄鋼業の高
炉、流動床ボイラーの燃料等としてリサイクルでき、埋
め立て処分が不要になる。また、破砕品は、微粉砕処理
や、銅、樹脂、ガラス等の材質別分離処理などを施して
所望の用途に使用することもできる。さらに、燃料とし
て使用しない場合にも、減容化しているので、埋め立て
する容積が少なくてすむ。
【0031】
【実施例】以下、実施例に基づいて本発明をより詳細に
説明するが、本発明はこれらの実施例により限定される
ものではない。
【0032】実施例1〜6 表1に示す各種のフェノール・紙積層板(被破砕物1〜
6)を、図1〜9に示す横型一軸破砕機を用い、表2に
示す破砕条件で破砕処理をした。なお、横型一軸破砕機
において、大径の回転刃8の直径は220mm、厚みは
9mm、歯の高さは22.5mmであり、中径の回転刃
9の直径は195mm、厚みは9mm、歯の高さは10
mmであり、小径の回転刃10の直径は175mm、厚
みは9mm、歯の高さは10mmである。また、破砕部
の全長は600mmである。
【0033】比較例1 表1に示す被破砕物7(被破砕物1〜5を同枚数混合し
たもの)を、2軸横型剪断式破砕機(形状:全高1,300m
m×全長1,500mm×全幅720mm、回転歯回転数:17rpm/21
rpm、回転歯長さ:405mm、回転歯:φ125mm×t25)を
用い、表2に示す破砕条件で破砕処理した。
【0034】評価試験 実施例1〜6及び比較例1で得られた破砕物の粒度分
布、不良率、減容率を測定するとともに、運転状況、粒
度分布の不良率、減容率、破砕速度を下記の基準で評価
した。その結果を表2に示す。なお、粒度分布は破砕物
の最大長の測定値の分布を示す。不良率は、最大長が3
0mmを超える破砕物重量の全破砕物重量に占める割合
を示す。また、減容率は、破砕前の見かけの体積を基準
とし、破砕後の見かけの体積を破砕前の見かけの体積の
百分率で示した。
【0035】[評価基準] 運転状況 ◎:円滑に被破砕物の破砕を行うことができ、未破砕物
等の落下が全く見られなかった場合 ○:詰まりなどの運転上のムラがほとんど見られず、未
破砕物の落下もほとんどない場合 △:時々負荷が大きくなったり、被破砕物の詰まりが起
こり気味である場合 ×:破砕不可能であったり、未破砕物の落下があった
り、被破砕物の詰まりが起こるなどの円滑な運転が妨げ
られた場合 粒度分布とその不良率 ◎:破砕物の最大長が30mmを超えるものが個数基準で1
%未満の場合 ○:破砕物の最大長が30mmを超えるものが個数基準で1
%以上2%未満の場合 △:破砕物の最大長が30mmを超えるものが個数基準で2
%以上5%未満の場合 ×:破砕物の最大長が30mmを超えるものが個数基準で5
%以上の場合 減容率 ◎:減容率が30%未満の場合 ○:減容率が30%以上40%未満の場合 △:減容率が40%以上50%未満の場合 ×:減容率が50%以上の場合 破砕速度 ◎:破砕速度が30kg/hr以上の場合 ○:破砕速度が20kg/hr以上30kg/hr未満の場合 △:破砕速度が10kg/hr以上20kg/hr未満の場合 ×:破砕速度が10kg/hr未満の場合 総合判定基準 ◎:プリント配線基板残用の破砕機として最適 ○:プリント配線基板残用の破砕機として適 △:プリント配線基板残用の破砕機として使用可能 ×:プリント配線基板残用の破砕機として不適。
【0036】
【表1】
【表2】
【発明の効果】本発明によれば、固形廃棄物を一段で効
率よく破砕できる。また、プリント配線基板残などのよ
うな空隙率の高い廃棄物を高い効率で破砕でき、しかも
大幅に減容化可能である。さらに、破砕不良がなく、粒
度の揃った破砕物を得ることができる。しかも、得られ
た破砕品は、リサイクルや廃棄処理が容易である。ま
た、コンパクトで且つシンプルな機構であるにも拘わら
ず高い処理能力を有し、廃棄物の発生するラインに直結
可能であるとともに、回転が低速で、騒音や振動が小さ
い。さらに、単位時間当りの処理量を調節できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の横型一軸破砕機の一例を示す正面図で
ある。
【図2】図1の横型一軸破砕機の平面図である。
【図3】図1の横型一軸破砕機の側面図である。
【図4】図1の横型一軸破砕機における大径回転刃を示
す正面図である。
【図5】図1の横型一軸破砕機における大径回転刃を示
す側面図である。
【図6】図1の横型一軸破砕機における中径回転刃を示
す正面図である。
【図7】図1の横型一軸破砕機における小径回転刃を示
す正面図である。
【図8】図1の横型一軸破砕機における固定刃の一片を
示す正面図である。
【図9】図8の固定刃の一片の側面図である。
【図10】廃棄物が図1の横型一軸破砕機により破砕さ
れる機構を示す模式図である。
【符号の説明】
1 駆動装置 2 ホッパー 3 ローラー 4 回転軸 5 回転刃 6 固定刃 7 歯間凹部の底面 8 大径回転刃 9 中径回転刃 10 小径回転刃 14 ミニモータープーリー 16 回転刃の歯 19 被破砕物 20 破砕品 D 回転刃の直径 H 回転刃の歯の高さ W 回転刃の歯の幅 t 回転刃の厚み θ 回転刃の刃先角

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 駆動装置によって水平軸芯回りに回転す
    る回転軸に取り付けられた外周面が歯型状に形成された
    円板状の回転刃を複数個と、各回転刃の先端部に対して
    所定のクリアランスを有する固定刃とを備えた横型一軸
    破砕機であって、回転刃の刃先角θが鋭角に形成されて
    いるとともに、回転刃の直径が2種以上であり、相隣る
    位置に異径の回転刃が相接して取り付けられており、且
    つ相隣る2つの回転刃のうち、大径の回転刃の直径をD
    L、厚みをtL、歯型の歯の高さをHLとし、小径の回転
    刃の直径をDS、厚みをtS、歯型の歯の高さをHSとし
    たとき、下記の関係式を充足する横型一軸破砕機。
  2. 【請求項2】 大径の回転刃の厚みtLと小径の回転刃
    の厚みtSとが実質的に等しく形成されている請求項1
    記載の横型一軸破砕機。
  3. 【請求項3】 固形廃棄物を請求項1記載の横型一軸破
    砕機により破砕する廃棄物の破砕方法。
  4. 【請求項4】 固形廃棄物がプリント配線基板残である
    請求項3記載の廃棄物の破砕方法。
JP16143598A 1998-05-25 1998-05-25 横型一軸破砕機及び廃棄物の破砕方法 Pending JPH11333313A (ja)

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