JPH1133270A - 全自動洗濯機のための洗濯方法および全自動洗濯機 - Google Patents

全自動洗濯機のための洗濯方法および全自動洗濯機

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JPH1133270A
JPH1133270A JP9189427A JP18942797A JPH1133270A JP H1133270 A JPH1133270 A JP H1133270A JP 9189427 A JP9189427 A JP 9189427A JP 18942797 A JP18942797 A JP 18942797A JP H1133270 A JPH1133270 A JP H1133270A
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JP
Japan
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rinsing
washing
laundry
water
shower
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JP9189427A
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Suikou Murakami
穂幸 村上
Kazutaka Nakanishi
和孝 中西
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Sanyo Electric Co Ltd
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Sanyo Electric Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】水の使用量が少なくて済むようにさらに改良さ
れた全自動洗濯機を提供する。 【解決手段】シャワーすすぎ行程が行われている期間に
おいては、安全スイッチがオンしたか否かが監視されて
いる(T3,T5) 。安全スイッチがオンになれば、制御部
は、溜めすすぎ行程と同様のほぐしすすぎ行程を実行す
る(T8)。その後、シャワーすすぎ行程の次の工程である
仕上げすすぎ行程に進む。 【効果】ほぐしすすぎ行程が一連の洗濯行程の付加的行
程であると位置づけられていた従来装置と異なり、ほぐ
しすすぎ終了後にシャワーすすぎ行程が再実行されるこ
とはないから、水の使用量を少なくすることができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、いわゆるシャワ
ーすすぎ行程を含む一連の洗濯行程を実行する全自動洗
濯機のための洗濯方法、およびこの洗濯方法を実施する
ための全自動洗濯機に関する。
【0002】
【従来の技術】従来から、洗い行程、中間脱水行程、す
すぎ行程および最終脱水行程を含む一連の洗濯行程を自
動的に実行する洗濯機が知られている。このような洗濯
機においては、従来から、使用する水の量を少なくする
ことが望まれている。このような要望から、注水すすぎ
および溜めすすぎ以外の新たなすすぎの仕方として、シ
ャワーすすぎが考案された。シャワーすすぎは、洗い終
了後に脱水された洗濯物に対して水を含ませ、含ませた
水を洗濯物に残っている洗剤成分とともに脱水すること
により、洗濯物をすすぐ方法である。このシャワーすす
ぎは、使用する水の量が極めて少なくて済む。しかも、
2回のシャワーすすぎは、溜めすすぎとほぼ同じ効果を
得ることができ、すすぎ性能も良い。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】シャワーすすぎでは、
洗濯物の入った洗濯槽をゆっくりと回転させつつ水を注
いで洗濯物に万遍なく水を含ませ、続いて洗濯槽を高速
回転させて遠心力により脱水が行われる。このため、シ
ャワーすすぎ中に、たまに洗濯物が洗濯槽内で偏り、洗
濯槽がアンバランスになる場合がある。
【0004】そこで、洗濯槽がアンバランスになり、そ
の影響で洗濯槽の振れが大きくなったとき、洗濯物の偏
りを修正するため、ほぐしすすぎを行うようにされてい
る。ほぐしすすぎは、溜めすすぎと同様に、洗濯槽に水
を溜め、洗濯槽内の洗濯物をほぐしてその偏りをなくす
処理である。ところで、このほぐしすすぎは、一連の洗
濯行程の付加的行程として位置づけられていたから、シ
ャワーすすぎが中断されて、ほぐしすすぎが行われる
と、その後中断されていたシャワーすすぎが再び実行さ
れていた。したがって、水の使用量を少なくするために
シャワーすすぎを行っているにもかかわらず、結果的
に、水の使用量が多くなるという問題があった。
【0005】そこで、本発明の目的は、上述の技術的課
題を解決し、水の使用量が少なくて済むようにさらに改
良された全自動洗濯機のための洗濯方法を提供すること
である。また、本発明の他の目的は、上記洗濯方法を実
施するための全自動洗濯機を提供することである。
【0006】
【課題を解決するための手段および発明の効果】上記目
的を達成するための請求項1記載の発明は、洗い行程、
シャワーすすぎ行程および仕上げすすぎ行程を含む一連
の洗濯行程を行う全自動洗濯機のための洗濯方法であっ
て、上記シャワーすすぎ行程中に洗濯槽の振れを検出す
る振れ検出手段の出力があったとき、シャワーすすぎ行
程を中断して、洗濯槽内の洗濯物のアンバランスな分布
を修正するためのほぐしすすぎを実行し、その後中断し
たすすぎ行程に戻ることなく上記仕上げすすぎ行程に進
むことを特徴とする洗濯方法である。
【0007】この洗濯方法を実施するための全自動洗濯
機は、たとえば、請求項3に記載されているように、洗
い行程、シャワーすすぎ行程および仕上げすすぎ行程を
含む一連の洗濯行程を実行する全自動洗濯機であって、
洗濯物が収容されている洗濯槽の振れを検出する振れ検
出手段と、上記シャワーすすぎ行程中に、上記振れ検出
手段の出力があったとき、シャワーすすぎ行程を中断し
て、洗濯槽内の洗濯物のアンバランスな分布を修正する
ためのほぐしすすぎを実行するほぐしすすぎ実行手段
と、ほぐしすすぎ実行手段の動作終了に応答して、上記
仕上げすすぎ行程に進ませる制御手段とを含むことを特
徴とする全自動洗濯機である。
【0008】この発明では、シャワーすすぎ行程が実行
されている場合に、洗濯槽が振れると、シャワーすすぎ
行程が中断され、ほぐしすすぎが実行された後、仕上げ
すすぎ行程に進む。すなわち、ほぐしすすぎが実行され
れば、シャワーすすぎが途中までしか行われていない場
合でも、次の仕上げ行程に進むから、ほぐしすすぎ終了
後シャワーすすぎを再開していた従来装置よりも水の使
用量が少なくなる。そのため、節水効果が向上された洗
濯機を提供できる。
【0009】上記ほぐしすすぎは、洗濯槽に所定量の水
を溜め、洗濯物を攪拌して、洗濯槽内における洗濯物の
アンバランスな分布を直すためのすすぎであることが好
ましい(請求項2および請求項4)。この構成によれ
ば、ほぐしすすぎは、2回のシャワーすすぎ行程のすす
ぎ効果に匹敵するすすぎ効果があるから、シャワーすす
ぎ行程を途中でキャンセルした場合でも、すすぎ効果が
低下することがなくなる。
【0010】請求項5記載の発明は、上記シャワーすす
ぎ行程は、複数回実行されるものであることを特徴とす
る請求項3または請求項4記載の全自動洗濯機である。
この発明によれば、たとえば、1回目のシャワーすすぎ
行程中にほぐしすすぎが実行された場合であっても、2
回目以降のシャワーすすぎ行程がキャンセルされて次の
仕上げすすぎ行程に進むから、節水効果がさらに向上さ
れた洗濯機を提供できる。
【0011】請求項6記載の発明は、上記シャワーすす
ぎ行程は、上記洗濯槽内の洗濯物に水を染み込ませる給
水行程と、洗濯物に水が染み込んだ後に洗濯槽を回転さ
せて洗濯物を脱水するすすぎ脱水行程とを含むものであ
り、上記ほぐしすすぎ実行手段は、上記給水行程および
すすぎ脱水行程のそれぞれにおいて、上記振れ検出手段
の出力があったとき、上記ほぐしすすぎを実行するもの
であることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに
記載の全自動洗濯機である。
【0012】この発明によれば、洗濯槽が比較的速く回
転させられるすすぎ脱水行程だけでなく給水行程におい
ても、洗濯物が洗濯槽内において偏っていれば、ほぐし
すすぎが実行されるから、洗濯物の偏りを迅速に修正で
きる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下では、本発明の実施の形態
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、本発
明の一実施形態に係る全自動洗濯機の内部構成を示す断
面図である。この全自動洗濯機は、洗い行程、中間脱水
行程、シャワーすすぎ行程、仕上げすすぎ行程および最
終脱水行程を含む一連の洗濯行程を自動的に実行する。
全自動洗濯機には、上面に開口を有するハウジング1が
備えられている。ハウジング1の上面には、上記開口を
開閉するための蓋2が取り付けられている。蓋2は、後
端2a側を基点にして開閉することができるようになっ
ている。
【0014】ハウジング1の内部には、外槽3が備えら
れている。外槽3は、図示しないスプリング付きの複数
の吊り棒によってハウジング1内に吊り下げられてい
る。外槽3の内部には、洗濯物を収容するための内槽4
が回転可能に設けられている。内槽4の周面には多数の
小孔5が形成されている。洗濯に用いられる洗濯水は、
その周囲を覆う外槽3によって溜められる。
【0015】外槽3の上方には、たとえば電磁弁で構成
された給水弁6が介装された給水管7が備えられてお
り、給水管7の先端は、給水口8となっている。給水管
7の後端には、たとえば蛇口に接続される給水ホース9
が接続可能になっている。これにより、給水弁6が開成
されることにより、水道水が給水ホース9および給水管
7を介して給水口8から内槽4に供給されるようになっ
ている。
【0016】外槽3の底面部には、外槽3内の洗濯水を
機外に排水するための排水口10が形成されている。排
水口10には、ハウジング1の外部に延び得る排水管1
1が接続されている。排水管11の途中部には排水弁1
2が介装されており、これにより外槽3内の洗濯水を必
要に応じて機外に排水できるようになっている。内槽4
は、脱水槽を兼ねたものであって、その周面には、上述
のとおり、多数の小孔5が形成されている。内槽4の底
部には、洗濯水を攪拌して水流を発生させるためのパル
セータ13が回転可能に設けられている。内槽4および
パルセータ13は、外槽3の底部に取り付けられた軸受
部14の出力軸15に回転可能に支持されている。
【0017】外槽3の底部には、モータMと、モータM
の回転力を軸受部14に伝達するための伝達機構16
と、上記の軸受部14とを含む駆動機構が取り付けられ
ている。伝達機構16は、モータMの出力軸17に固定
されたプーリ18、軸受部14の入力軸19の下端に固
定されたプーリ20、および各プーリ18、20間に掛
け回されたベルト21を含む。モータMの回転力は、プ
ーリ18、ベルト21およびプーリ20を介して軸受部
14に伝達される。
【0018】軸受部14には、モータMの回転力の伝達
先を切り替えるためのクラッチ機構(図示せず)が内蔵
されている。これに関連して、内槽4およびパルセータ
13を支持する出力軸15は、たとえば、二重シャフト
構造となっている。洗いおよびすすぎ時には、モータM
の回転力は軸受部14を介してパルセータ13に伝達さ
れる。その結果、パルセータ13が正逆回転し、内槽4
内に水流が発生する。脱水時には、モータMの回転力が
内槽4およびパルセータ13の両方に伝達される。その
結果、内槽4およびパルセータ13がともに一方向に高
速回転し、内槽4内の洗濯物が遠心力により脱水され
る。
【0019】図2は、蓋2の後端2a付近におけるハウ
ジング1の内部構成を概略的に示す断面図である。蓋2
の後端2a付近におけるハウジング1の内部には、洗濯
物が内槽4内でアンバランスな状態で分布しているか否
かを検出するための振れ検出機構30が備えられてい
る。洗濯物が偏っている場合には、内槽4が回転する
と、内槽4および外槽3が大きく振れる。振れ検出機構
30では、外槽3の振れを検出することにより、洗濯物
が偏っているか否かを検出する。
【0020】振れ検出機構30は、蓋2が開けられたか
否かを検出する安全スイッチの一部が利用して構成され
たものである。すなわち、振れ検出機構30は、蓋2が
開閉する際の支軸22に取り付けられたリンク23に回
動可能に取り付けられたアーム31と、外槽3の振れに
よってアーム31の姿勢を切り替えるレバー32と、ア
ーム31の姿勢によってオン/オフされる安全スイッチ
33とを含む。
【0021】アーム31は、図示しない弾性部材によっ
て、その上面31aがほぼ水平になる姿勢に付勢されて
いる(実線で示す状態)。レバー32は、ハウジング1
内に固定配置された支軸34に揺動可能に取り付けられ
ており、図示しない弾性部材によって、その上端部32
aがアーム31の先端部の上面31aに当接し、かつ上
端部32aからほぼ垂直に屈曲した脚部32bが外槽3
の外周面の近傍に位置する姿勢に付勢されている(実線
で示す状態)。
【0022】蓋2が閉じられている状態では、リンク2
3は図示のように水平な姿勢となっており、アーム31
は上述の姿勢を保っている。この場合、安全スイッチ3
3の操作子33aはアーム31の上面31aに当接して
おり、安全スイッチ33はオフになっている。一方、蓋
2が開けられると、リンク23は支軸22を中心に、図
2において時計まわりに回動し、これに伴ってアーム3
1も図2において時計まわりに回動する。その結果、安
全スイッチ33の操作子33aがアーム31の上面31
aから離れ、安全スイッチ33はオンになる。このよう
に、安全スイッチ33のオン/オフによって、蓋2の開
閉を検出することができる。
【0023】また、外槽3が静止している、または大き
く振れていない場合には、外槽3と脚部32bとは離れ
ており、レバー32およびアーム31は上述の姿勢を保
っている。この場合、安全スイッチ33の操作子33a
はアーム31の上面31aに当接しているから、安全ス
イッチ33はオフになっている。一方、外槽3が大きく
振れると、レバー32の脚部32bが外槽3によって押
され、レバー32は付勢に抗して支軸34を中心に、図
2において反時計まわりに揺動する(二点鎖線で示す状
態)。その結果、レバー32の上端部32aによってア
ーム31の先端部が付勢に抗して下方に押され、アーム
31は図2において時計まわりに回動する(二点鎖線で
示す状態)。この場合、安全スイッチ33の操作子33
aはアーム31の上面31aから離れ(二点鎖線で示す
状態)、安全スイッチ33はオンになる。
【0024】このように、安全スイッチ33がオンした
ことによって外槽3が所定値以上に振れたことを検出で
きる。図3は、この全自動洗濯機の主要な電気的構成を
示すブロック図である。この全自動洗濯機は、制御中枢
としての制御部40を備えている。制御部40は、マイ
クロコンピュータなどで構成されたもので、所定の制御
プログラムに従って、洗い行程、中間脱水行程、シャワ
ーすすぎ行程、仕上げすすぎ行程および最終脱水行程を
含む一連の洗濯行程を実行する。より具体的には、制御
部40は、所定の制御プログラムに従って、給水弁6お
よび排水弁12の開閉、モータMの駆動、ならびにクラ
ッチ機構41の切替えを制御することにより、上記の一
連の洗濯行程を実行する。
【0025】制御部40には、入力信号として、振れ検
出機構30の安全スイッチ33から信号が与えられるよ
うになっている。制御部40は、この安全スイッチ33
のオン出力に基づいて、洗濯物が内槽4内において偏っ
ていることを判別する。図4は、制御部40によって行
われる洗濯行程の全体の流れを示すフローチャートであ
る。まず、洗い行程が行われる(ステップS1〜S
3)。すなわち、給水弁6が開成されて給水される(ス
テップS1)。水道水が設定水位まで溜まると、パルセ
ータ13が回転させられる(ステップS2)。その結
果、内槽4内の洗濯水に水流が生じ、内槽4に収容され
た洗濯物が洗われる。その後、排水弁12が開成されて
洗濯水が機外に排水される(ステップS3)。
【0026】洗い行程終了後、洗剤の溶けた洗濯液をで
きるだけ洗濯物から除去するために、中間脱水行程が実
行される(ステップS4)。次いで、洗濯物に水道水を
万遍なく染み込ませた後脱水して洗濯物をすすぐシャワ
ーすすぎ行程が2回実行される(ステップS5、S
6)。シャワーすすぎ行程終了後、仕上げすすぎ行程が
実行される(ステップS7〜S9)。この実施形態で
は、仕上げすすぎとして、溜めすすぎが行われる。すな
わち、水道水が設定水位まで溜められ(ステップS
7)、パルセータ13が回転させられて洗濯物が攪拌さ
れ(ステップS8)、その後内槽4内の水が排水される
(ステップS9)。
【0027】仕上げすすぎ行程終了後、最終脱水行程が
行われ(ステップS10)、洗濯物が脱水される。図5
は、シャワーすすぎ行程を示すフローチャートである。
制御部40は、モータMを間欠駆動し(ステップT
1)、内槽4を間欠的にゆっくりと回転させる。同時
に、給水弁6を開成して内槽4内に水道水を供給する
(ステップT2)。その結果、中間脱水行程(図4のス
テップS4)によって内槽4の周縁部に分布している洗
濯物に水道水が染み込む。この水道水を染み込ませる行
程は、たとえば時間で管理されており、洗濯物が必要十
分な水を含むことのできる時間にわたって供給される
(ステップT4)。
【0028】洗濯物に水を含ませた後、制御部40は、
すすぎ脱水を実行する(ステップT6)。すすぎ脱水で
は、内槽4の回転速度を徐々に速くするために、モータ
Mを間欠駆動するとともに、その間欠時間を時間の経過
とともに少なくしていく。すすぎ脱水により、洗濯物に
染み込んだ水道水は、洗濯物に残っている洗剤成分とと
もに脱水される。このすすぎ脱水は、所定のすすぎ脱水
時間が経過するまで続けられる(ステップT7)。
【0029】一方、制御部40は、洗濯物に水道水を染
み込ませている期間、および、すすぎ脱水を実行してい
る期間において、安全スイッチ33がオンしたか否かを
監視している(ステップT3、T5)。すなわち、洗濯
物に水を染み込ませている期間においては、内槽4の周
縁部に分布している洗濯物の一部が水を含んで重くな
り、内槽4の中央部等へ崩れ落ちる場合がある。この場
合、内槽4内における洗濯物の分布に偏りが生じ、まれ
に、回転中の内槽4が大きく振れることがある。また、
給水により水を含まされた洗濯物は、その重量バランス
が変化したり、その分布が少し変化したりするから、そ
の状態ですすぎ脱水に入ったときに、まれに、内槽4が
大きく振れることがある。内槽4の振れが一定値以上だ
と、上記安全スイッチ33がオンする。
【0030】そこで、制御部40は、安全スイッチ33
がオンした場合には、シャワーすすぎ行程を中断して、
ほぐしすすぎ行程を実行する(ステップT8〜T1
1)。すなわち、モータMの駆動を停止し(ステップT
8)、内槽4に水道水を設定水位まで供給させる(ステ
ップT9)。水道水が設定水位まで溜まると、制御部4
0は、パルセータ13を回転させ、内槽4内の水道水に
水流を生じさせる(ステップT10)。その結果、洗濯
物が攪拌されてほぐされ、内槽4内での洗濯物のアンバ
ランスな偏りが修正される。その後、排水弁12を開成
して水道水を排水した後、パルセータ13および内槽4
を一方向に高速回転させ、洗濯物を脱水する(ステップ
T11)。
【0031】制御部40は、ほぐしすすぎ行程終了後
は、中断したシャワーすすぎ行程へは戻らずに、仕上げ
すすぎ行程に進む。すなわち、たとえ1回目のシャワー
すすぎ行程時にほぐしすすぎ行程が行われた場合であっ
ても、2回目のシャワーすすぎ行程をキャンセルして仕
上げすすぎ行程に進む。ほぐしすすぎを行えば、2回分
のシャワーすすぎ行程のすすぎ効果と同じすすぎ効果が
得られる。したがって、シャワーすすぎ行程をキャンセ
ルした場合でも、すすぎ効果が低下することはない。
【0032】以上のように、この実施形態によれば、シ
ャワーすすぎ行程を複数回実行する場合において、シャ
ワーすすぎ行程中にほぐしすすぎ行程が行われた後は、
仕上げすすぎ行程に進むから、ほぐしすすぎ行程を一連
の洗濯行程の付加的行程として位置づけていた従来装置
に比べて、水道水の使用量を低下させることができる。
そのため、節水効果の向上された洗濯機を提供できる。
【0033】なお、中間脱水行程および最終脱水行程に
おいても、洗濯物の偏りに起因して内槽4および外槽3
が振れる場合に、ほぐしすすぎが行われるようにされて
いる。この場合のほぐしすすぎは、洗濯行程の付加的な
ものとして位置づけられる。本発明の実施形態の説明は
以上のとおりであるが、本発明は上述の実施形態に限定
されるものではない。たとえば上記実施形態では、シャ
ワーすすぎ行程を2回行う場合を例にとって説明してい
る。しかし、シャワーすすぎ行程で必要なすすぎ効果
は、洗濯物の量や質に応じて異なる場合が多いので、た
とえば1回だけシャワーすすぎ行程を行うようにしても
よく、また3回以上シャワーすすぎ行程を行うようにし
てもよい。この場合、設定スイッチなどにより、ユーザ
がシャワーすすぎ行程の実行回数を任意に設定できるよ
うにしておくことが好ましい。
【0034】その他、特許請求の範囲に記載された範囲
で種々の設計変更を施すことが可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係る全自動洗濯機の内部
構成を示す断面図である。
【図2】内槽がアンバランスな状態で偏っているか否か
を検出するための振れ検出機構の構成を説明するため
に、ハウジングの上部付近の構成を概略的に示した断面
図である。
【図3】全自動洗濯機の電気的構成を示すブロック図で
ある。
【図4】一連の洗濯行程を示すフローチャートである。
【図5】シャワーすすぎ行程を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
4 内槽 30 振れ検出機構 31 アーム 32 レバー 33 安全スイッチ 40 制御部

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】洗い行程、シャワーすすぎ行程および仕上
    げすすぎ行程を含む一連の洗濯行程を行う全自動洗濯機
    のための洗濯方法であって、 上記シャワーすすぎ行程中に洗濯槽の振れを検出する振
    れ検出手段の出力があったとき、シャワーすすぎ行程を
    中断して、洗濯槽内の洗濯物のアンバランスな分布を修
    正するためのほぐしすすぎを実行し、その後中断したす
    すぎ行程に戻ることなく上記仕上げすすぎ行程に進むこ
    とを特徴とする洗濯方法。
  2. 【請求項2】ほぐしすすぎは、洗濯槽に所定量の水を溜
    め、洗濯物を攪拌して、洗濯槽内における洗濯物のアン
    バランスな分布を直すためのすすぎであることを特徴と
    する請求項1記載の洗濯方法。
  3. 【請求項3】洗い行程、シャワーすすぎ行程および仕上
    げすすぎ行程を含む一連の洗濯行程を実行する全自動洗
    濯機であって、 洗濯物が収容されている洗濯槽の振れを検出する振れ検
    出手段と、 上記シャワーすすぎ行程中に、上記振れ検出手段の出力
    があったとき、シャワーすすぎ行程を中断して、洗濯槽
    内の洗濯物のアンバランスな分布を修正するためのほぐ
    しすすぎを実行するほぐしすすぎ実行手段と、 ほぐしすすぎ実行手段の動作終了に応答して、上記仕上
    げすすぎ行程に進ませる制御手段とを含むことを特徴と
    する全自動洗濯機。
  4. 【請求項4】ほぐしすすぎは、洗濯槽に所定量の水を溜
    め、洗濯物を攪拌して、洗濯槽内における洗濯物のアン
    バランスな分布を直すためのすすぎであることを特徴と
    する請求項3記載の全自動洗濯機。
  5. 【請求項5】上記シャワーすすぎ行程は、複数回実行さ
    れるものであることを特徴とする請求項3または請求項
    4記載の全自動洗濯機。
  6. 【請求項6】上記シャワーすすぎ行程は、上記洗濯槽内
    の洗濯物に水を染み込ませる給水行程と、洗濯物に水が
    染み込んだ後に洗濯槽を回転させて洗濯物を脱水するす
    すぎ脱水行程とを含むものであり、 上記ほぐしすすぎ実行手段は、上記給水行程およびすす
    ぎ脱水行程のそれぞれにおいて、上記振れ検出手段の出
    力があったとき、上記ほぐしすすぎを実行するものであ
    ることを特徴とする請求項3ないし5のいずれかに記載
    の全自動洗濯機。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2010063614A (ja) * 2008-09-10 2010-03-25 Toshiba Corp ドラム式洗濯機
JP2016202292A (ja) * 2015-04-16 2016-12-08 日立アプライアンス株式会社 ドラム式洗濯機

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