JPH11330339A - リードフレーム及びリードフレームの製造方法と半導体装置及び半導体装置の製造方法 - Google Patents

リードフレーム及びリードフレームの製造方法と半導体装置及び半導体装置の製造方法

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JPH11330339A
JPH11330339A JP13966798A JP13966798A JPH11330339A JP H11330339 A JPH11330339 A JP H11330339A JP 13966798 A JP13966798 A JP 13966798A JP 13966798 A JP13966798 A JP 13966798A JP H11330339 A JPH11330339 A JP H11330339A
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lead frame
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JP13966798A
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Masaki Higa
正貴 日賀
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    • H01ELECTRIC ELEMENTS
    • H01LSEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
    • H01L2924/00Indexing scheme for arrangements or methods for connecting or disconnecting semiconductor or solid-state bodies as covered by H01L24/00
    • H01L2924/0001Technical content checked by a classifier
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 リードの両側において剪断面及びだれの割合
が同一化されたリードフレーム及びその製造方法、半導
体装置及びその製造方法を提供すること。 【解決手段】 素材24に打ち抜き加工を施すことで屈
曲部分34を有する複数のリード32が形成されたリー
ドフレーム25において、上記リード32は、その屈曲
部分34の内角側34a及び外角側34bで打ち抜き加
工時に形成される剪断面42の割合が略同一化されたこ
とを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、半導体装置を構成
するリードフレームを形成するための打ち抜き方法及び
打ち抜き金型に関する。
【0002】
【従来の技術】例えばメモリのような半導体装置は、半
導体集積回路としての半導体チップを有しており、この
半導体チップに対して所定形状に加工されたリードフレ
ームをこの半導体チップの所望の位置にポリイミドテー
プ等を介して貼り合わせ、さらにこの後にリードフレー
ムの内端側に位置するリードと半導体チップとを金属製
のワイヤでワイヤボンディングすることで、リードフレ
ームと半導体チップとを接続している。
【0003】このワイヤボンディングが終了すると、上
記リードが接続された半導体チップをモールドの内部に
設置してこの内部へ樹脂を流入させ、それが硬化した後
にリードフレームを切り取ることで、半導体装置が形成
される。
【0004】上述の半導体装置の構成要件たるリードフ
レームを形成するためには、例えば材質を鉄−ニッケル
合金や銅合金よりなる素材としての金属薄板を順次金型
に供給し、その金型により連続的に打ち抜いて加工して
いる。
【0005】上記金型には、上型が備えられていて、こ
の上型に対して打ち抜きポンチが嵌合されている。打ち
抜きポンチの下端は切断面であり、この切断面がリード
フレームの打ち抜き形状に対応して形成されている。こ
の切断面は、ダイスと板押えの間に挾持された金属薄板
にプレスによる剪断荷重を付与し、それによって金属薄
板の打ち抜き加工を行う。
【0006】ここで、ダイスには打ち抜きポンチを挿通
させる孔部が形成されているが、この孔部と打ち抜きポ
ンチが接触しない程度の余裕を持たせ、さらに剪断加工
時のき裂の成長を良好にするために、打ち抜きポンチと
孔部の間に適正なクリアランスを設ける必要がある。そ
のため、図6に示すように、打ち抜きポンチ1と孔部2
の内周壁の間には、その全周に亘り同一な広がりを有す
るクリアランスを設けている。通常は、このクリアラン
スは素材である金属薄板の5%程度となるように形成し
ている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】上述の如く、打ち抜き
ポンチ1と孔部2のクリアランスがこの打ち抜きポンチ
1の全周に亘り同一な広がりを有する状態で金属金型を
打ち抜いてリードを形成する場合には、リードの形状精
度の不良の原因の一つとなる打ち抜き後のリードの曲が
りが生じる場合がある。
【0008】図7に示すように、ピッチの狭いリードフ
レームの場合には、屈曲部7の間に存するストレート部
分6の長さがさほど長くなく、またリード5の幅もこの
リード5を形成する板厚よりも広く形成されている。そ
のため、リード5の曲がりはストレート部分6ではほと
んど発生せず、リード5の屈曲部7で主に発生してい
る。以下、屈曲部7で曲がりが生じる原因について述べ
る。
【0009】まず、金属薄板に剪断荷重を付与して打ち
抜き加工を行う場合には、剪断荷重により打ち抜きポン
チ1が金属薄板に食い込んでだれを形成した後に打ち抜
きポンチ1の側面が金属薄板をバニシして平滑な剪断面
を形成する。
【0010】ついで、打ち抜きポンチ1のプレスによる
押圧力で、切断面及びダイスの端部から金属薄板内部に
き裂が入り、そのき裂は打ち抜きポンチ1の進行に伴っ
て成長し、これら両方向からのき裂が会合することで打
ち抜き加工が終了するが、このき裂により形成される面
が破断面である。
【0011】ここで、ストレート部分6では、打ち抜き
時に金属薄板の材料流動が対称であるため、形成された
リード5の両側面の剪断面及び破断面が共に同様の割合
で形成される。しかしながら、この割合は屈曲部7で異
なっている。この状態を図8に示すと、屈曲部7の内角
側においては剪断面11の割合(長さ)が大きくて破断
面12の長さが小さく、逆に屈曲部7の外角側では剪断
面11の長さが小さくて破断面12の長さが大きくなっ
ている。また、だれ13の発生量は、屈曲部7の外角側
の方が内角側よりも大きくなっている。
【0012】ここで、屈曲部7の内角側と外角側とで形
成される剪断面11と破断面12の割合が違う理由につ
き、図9に示すように材料流線を用いて説明する。ま
ず、材料流線は材料の流れる方向を示すものであり、こ
の材料流線が集中している部分は材料が流れ難いために
だれが発生し難く、剪断面が長くなる。
【0013】また、クリアランスが同じ条件では、図よ
り材料流線は屈曲部7の内角側に交差するように集中し
ているので、剪断面11が長くなり、逆に屈曲部7の外
角側では材料流線が集中せずに分散しているので剪断面
11が短くなり破断面12が長くなると考えられる。
【0014】また、だれ10も破断面12と同様に剪断
で生じる面ではないため、この発生量は剪断面11が形
成され難い外角側の方が大きくなると考えられる。その
ため、このような屈曲部7の内角側と外角側とで剪断面
11及び破断面12の長さの違いが生じてしまうと、だ
れ及び破断面には引張の残留応力が発生するため、それ
に伴う残留応力も大きくなってしまう。すなわち、図1
0の斜線の部分で示すように、破断面12の長さの大き
い屈曲部7外角側の方が屈曲部7内角側よりも残留応力
が大きな状態となり、また破断面12の長さに伴いだれ
10の長さも長くなるという関係も有している。
【0015】それ故、打ち抜き後のリード5の屈曲部7
においては、図7に示すように常に屈曲角αが大きくな
るように変形する。このようなリード5の変形が発生す
ると、リード5先端の位置精度が悪化してしまい、その
ためワイヤボンディング等を行う場合にもリード5先端
の位置ずれによって精度良く行うことができず、好まし
いものとなっていない。
【0016】そこで、従来、屈曲部7におけるリード5
の変形を防止してリードフレームの狭ピッチ化に適正に
供すべく、リードフレーム全体に熱処理を施しそれを打
ち抜き後のリードフレーム形成工程の一つとして加える
ことがあるが、この熱処理を施した場合でも、リード5
に存する残留応力を完全に除去することが困難となって
いる。
【0017】本発明は上記の事情にもとづきなされたも
ので、その目的とするところは、リードの両側において
剪断面及びだれの割合が同一化されたリードフレーム及
びその製造方法、半導体装置及びその製造方法を提供し
ようとするものである。
【0018】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、導電性部材が打ち抜きされ
て屈曲部を有するリードが形成されるリードフレームで
あって、前記導電性部材が打ち抜かれる方向における前
記屈曲部の剪断面の長さが、前記リードの内角側と外角
側とにおいて所定の比に調整されていることを特徴とす
るリードフレームである。
【0019】請求項2記載の発明は、前記導電性部材が
打ち抜きされて屈曲部を有するリードが形成されるリー
ドフレームであって、前記導電性部材が打ち抜かれる方
向における前記屈曲部のだれの長さが、前記リードの内
角側と外角側とにおいて所定の比に調整されていること
を特徴とするリードフレームである。
【0020】請求項3記載の発明は、前記導電性部材が
打ち抜きされて屈曲部を有するリードが形成されるリー
ドフレームであって、前記導電性部材が打ち抜かれる方
向における前記屈曲部の破断面と剪断面との長さの比
の、前記リードの内角側と外角側との比が所定の比に調
整されていることを特徴とするリードフレームである。
【0021】請求項4記載の発明は、請求項1乃至請求
項3のいずれかに記載のリードフレームであって、リー
ドの屈曲部が曲線で構成されていることを特徴とするリ
ードフレームである。
【0022】請求項5記載の発明は、上記所定の比は、
0.9乃至1.1の範囲内で設定されていることを特徴
とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記載のリード
フレームである。
【0023】請求項6記載の発明は、半導体素子と、こ
の半導体素子が載置される請求項1乃至請求項5のいず
れかに記載のリードフレームと、前記半導体素子及び前
記リードフレームの少なくとも一部を覆う外囲器と、を
具備することを特徴とする半導体装置である。
【0024】請求項7記載の発明は、導電性部材が打ち
抜かれる方向における前記屈曲部のだれと剪断面との長
さの比の、前記リードの内角側と外角側との比が所定の
比になるよう、打ち抜き工具とダイスとのクリアランス
を設定する調整工程と、前記調整工程後、前記導電性部
材を前記打ち抜き工具にて打ち抜く加工工程と、を具備
することを特徴とするリードフレームの製造方法であ
る。
【0025】請求項8記載の発明は、導電性部材が打ち
抜かれる方向における前記屈曲部の剪断面の長さが、前
記リードの内角側と外角側とにおいて所定の比になるよ
う、打ち抜き工具とダイスとのクリアランスを設定する
調整工程と、前記調整工程後、前記導電性部材を前記打
ち抜き工具にて打ち抜く加工工程と、を具備することを
特徴とするリードフレームの製造方法である。
【0026】請求項9記載の発明は、導電性部材が打ち
抜かれる方向における前記屈曲部のだれの長さが、前記
リードの内角側と外角側とにおいて所定の比になるよ
う、打ち抜き工具とダイスとのクリアランスを設定する
調整工程と、前記調整工程後、前記導電性部材を前記打
ち抜き工具にて打ち抜く加工工程と、を具備することを
特徴とするリードフレームの製造方法である。
【0027】請求項10記載の発明は、調整工程は、リ
ードの屈曲部に対応するダイスまたは打ち抜き工具の少
なくとも一方の角部を曲線にしてクリアランスの調整を
行うことを特徴とする請求項6乃至請求項9のいずれか
に記載のリードフレームの製造方法である。
【0028】請求項11記載の発明は、上記所定の比
は、0.9乃至1.1の範囲内で設定されていることを
特徴とする請求項7乃至請求項10のいずれかに記載の
リードフレームの製造方法である。
【0029】請求項12記載の発明は、請求項7乃至請
求項11のいずれかの方法によりリードフレームを製造
する工程と、前記リードフレームに半導体素子を配置
し、所定の電気的接続を行う工程と、前記リードフレー
ム及び前記リードフレームの少なくとも一部を覆う外囲
器を設ける工程と、を具備することを特徴とする半導体
装置の製造方法である。
【0030】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて、図1ないし図5に基づいて説明する。図2に示す
プレス加工装置20は、例えば超硬合金を材質として形
成された打ち抜きポンチ21を具備している。この打ち
抜きポンチ21は、その上方側が剛体的な厚さを有する
板状部材の保持部22となっている。
【0031】保持部22の上端側は上型23に嵌め合わ
され、それが上下方向に移動して剪断荷重を被処理部材
たる金属薄板24に付与して打ち抜きを行い、図3に示
すようなリードフレーム25を形成している。
【0032】なお、上記上型23には複数の打ち抜きポ
ンチ21が取り付けられている構成でも構わなく、また
上型23が複数設けられ、この上型23に形状の異なる
ストレート部26を有する打ち抜きポンチ21が複数取
り付けられた構成であっても構わない。
【0033】打ち抜きポンチ21の保持部22の下方側
は、この保持部22と一体的なストレート部26となっ
ている。ストレート部26はその下端面が切断面27と
なっており、これらストレート部26及び切断面27の
屈曲形状は、金属薄板24の打ち抜き形状に対応して形
成されている。
【0034】切断面27に対向配置される金属薄板24
は、ダイス28の上面に載置される。ダイス28には、
切断面27を挿通させるように孔部29が形成されてお
り、打ち抜きポンチ21に剪断荷重を付与して押圧する
ことで、金属薄板24を孔部29を通して打ち抜く構成
としている。この場合、金属薄板24を挾持固定させる
べく、金属薄板24の上面側には板押え30が位置し、
打ち抜き部位の位置ずれを生じさせない構成としてい
る。板押え30は、ポンチ21をガイドする機能を兼ね
ている。
【0035】上記打ち抜き加工を金属薄板24に所定ピ
ッチで施すことで、この金属薄板24の残りの部分がリ
ードフレーム25となり、またリードフレーム25の内
方を切り取る加工を施すことで、先端が開放された複数
のリード32となる。
【0036】さて、上述のリード32を形成すべく打ち
抜き加工を行うと、それによって形成されるリード32
の両側に形成される剪断分離面40には、打ち抜き加工
の進行に伴ってだれ41と剪断面42と破断面43が形
成される。
【0037】この場合、リード32のストレート部分3
3においては、打ち抜き加工時に打ち抜きポンチ21と
孔部29の内壁とのクリアランスがリード32の両側に
おいて等しくなるように調整する。それによって、スト
レート部分33におけるリード32の両側に作用する剪
断荷重により形成される剪断面42と破断面43の割合
がその両側において等しくなる。そのため、この両側に
おいては残留応力も等しくなり、打ち抜き加工後にリー
ド32の曲がりが生じるのを防止することができる。
【0038】しかしながら、課題で上述した如く、リー
ド32の屈曲部34においては、このクリアランスをリ
ード32の屈曲部34の内角側34aと外角側34bと
で同一にしたのでは、剪断面42及び破断面43の割合
が同一とならず、屈曲部34の外角側においては破断面
43の割合が大きくなるので、屈曲部34の内角側34
aよりも外角側34bの方が残留応力も大きくなる。
【0039】そのため、従来においては、打ち抜き加工
後にリード32に屈曲部34の外角側34bに向かう曲
がりが生じていた。そこで、本発明においては、リード
32の屈曲部34の内角側34aと外角側34bに対応
するダイス28・ポンチ21間のクリアランスを調整す
ることで、図4に示すように、リード32の屈曲部34
の内角側34aと外角側34bの打ち抜き方向における
剪断面42及び破断面43の長さの割合を近づけ、好ま
しくは両方が同一となるように調整する。すなわち、リ
ード32を形成した場合にこのリード32の屈曲部34
の内角側34aに対応する部分のダイス28の孔部29
におけるクリアランスを広げる。
【0040】いいかえると、図1に示すように、孔部2
9及び打ち抜きポンチ21にとっては、この孔部29及
び打ち抜きポンチ21の屈曲部44の外角側44aのク
リアランスを該屈曲部44の内角側44bと比較して広
くなるように形成し、その広さは剪断面42と破断面4
3とがリード32の両側において等しく形成されるよう
に調整された広さとする。
【0041】その場合のクリアランス増大量の参考とし
て、QFP208pinリードフレーム25におけるク
リアランス増大量とリード32先端のシフト量の関係に
ついて図5に基づいて説明する。
【0042】この図により示されるグラフは、通常のク
リアランスが7.5μm均一に形成されているリード3
2につき、そのリード32の屈曲部34の内角側34a
に対応するポンチ21・ダイス28間のクリアランスを
0μmから7.5μmまで増大させたときのリード32
の先端のシフト量を示すものである。このグラフより判
断すると、該リードフレーム25においては、屈曲部3
4の内角側34aのクリアランスを略2.5μm程度増
大させたときのシフト量が最小となっている。
【0043】それ故、クリアランスをこの程度に調整し
て打ち抜き加工を行えば、先端の移動量が無くなるの
で、特別な調整をすることなく、予め設計された相対位
置にリード32の先端を位置させることが可能となる。
【0044】なお、実験の結果から屈曲部34における
剪断面42の長さの比は、内角側34aと外角側34b
とで0.9〜1.1の範囲内とすることが好ましく、こ
の範囲内であれば、リード32の先端の位置ずれを生じ
させることがなかった。
【0045】また、破断面43のみならず、だれ41に
も引張りの残留応力が発生しており、そのだれ41の剪
断分離面40に占める割合は、破断面43の割合が増加
すればそれに伴って増加する関係を有している。
【0046】そのため、打ち抜き方向における剪断面4
2と破断面43の長さの割合がリード32の屈曲部43
の内角側43aと外角側43bとで略同一(0.9乃至
1.1の範囲内)となるように調整すると、それに伴い
だれ41の割合も内角側43aと外角側43bとで略同
一化されるようになっている。これによって、リード3
2の内角側34a及び外角側34bでの残留応力も同一
化が図られ、リード32の屈曲部34の内角側34aと
外角側34bにおける残留応力の釣り合いが保たれる。
【0047】そのため、リード32に屈曲部34を支点
とする曲がりが生じるのを防止でき、このリード32の
先端が屈曲部34を支点として移動する量を低減でき
る。そのため、リード34の先端の位置ずれが生じずに
その位置精度を良好にすることで、リード同士の接触が
なくなり、また後のボンディング工程等で不良が生じる
のを防止することができる。
【0048】また、ボンディング工程等で不具合が生じ
るのを防げるため、半導体装置の製造において歩留まり
を向上させることが可能となる。さらに、打ち抜きポン
チ21と孔部29のクリアランスの調整のみでリード3
2の曲がりが防げ、このクリアランスの調整を一度行え
ば他の調整工程が全く不要であり、その後には単に打ち
抜きポンチ21で打ち抜くのみであるため、本発明実施
時に他の装置などの余分なコストが掛からず、それであ
りながら上述の作用効果を奏するため、非常に有用性が
高いものとなっている。
【0049】以上、本発明の一実施の形態について説明
したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となってい
る。以下それについて述べる。上記実施の形態では、打
ち抜きポンチ21に対して孔部29のクリアランスを調
整することで剪断面42及び破断面43の割合の同一化
を図っているが、孔部29の内壁と切断面27の間のク
リアランスの調整は、打ち抜きポンチ21の形状の変更
によって調整しても曲がりを抑制することができる。こ
の場合にも、剪断面42及び破断面43の屈曲部34の
内角側34a及び外角側34bにおける割合の同一化が
図られる。
【0050】また、リード32の屈曲部34の内角側3
4aに対応するポンチ21・ダイス28間のクリアラン
スを広げる構成とはせずに、リード32の屈曲部34の
外角側34bのクリアランスを狭くする構成としても、
実質的には同様の効果を奏することが可能となる。
【0051】また、リードフレーム25の屈曲部を図1
に示すように連続な曲線で構成することにより、加工状
態の安定した剪断分離面を有するリード32を得ること
ができ、頂点を有する不連続な線による角部で構成した
リード32の場合に比して、だれや剪断面の長さまたは
これらの比を比較することが容易になり、調整すること
が容易になる。その他、本発明の要旨を変更しない範囲
において、種々変形可能となっている。
【0052】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
リードの屈曲部分の内角側と外角側の打ち抜き加工時に
形成される剪断面の割合が略同一化され、それによって
この内角側と外角側とで破断面の割合も略同一化される
ので、これらに分布する引張りの残留応力も同一化され
る。これにより、残留応力の釣り合いが保たれて、この
屈曲部分で生じる打ち抜き後のリードの曲がりが生じる
のを防止できる。そのため、リードの先端の位置ずれが
生じるのを防止でき、位置精度を良好にできるので隣り
合うリード同士が接触する等の不良の原因を除去でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わるリードの屈曲部
におけるクリアランスを広げる状態を示す図。
【図2】同実施の形態に係わるプレス加工装置の構成を
示す側断面図。
【図3】同実施の形態に係わるリードフレームの形状を
示す平面図。
【図4】同実施の形態に係わるリードの屈曲部の内角側
と外角側における屈曲部内角側のクリアランスを増大さ
せた場合の屈曲部内角側及び外角側の剪断分離面の状態
を示す図。
【図5】同実施の形態に係わるクリアランス増大量とリ
ード先端の移動量の関係を示すグラフ。
【図6】従来の打ち抜きポンチに対するリードのクリア
ランスの状態を示す図。
【図7】従来のリードの曲がる様子を示す図。
【図8】従来のリードの屈曲部の内角側と外角側におけ
る屈曲部内角側のクリアランスを増大させた場合の屈曲
部内角側及び外角側の剪断分離面の状態を示す図。
【図9】従来のリードの屈曲部における材料流線の分布
状態を示す図。
【図10】従来のリードの屈曲部における残留応力の分
布状態を示す図。
【符号の説明】
20…プレス加工装置 21…打ち抜きポンチ 25…リードフレーム 27…切断面 28…ダイス 29…孔部 32…リード 34…屈曲部 34a…内角側 34b…外角側 40…剪断分離面 41…だれ 42…剪断面 43…破断面

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 導電性部材が打ち抜きされて屈曲部を有
    するリードが形成されるリードフレームであって、前記
    導電性部材が打ち抜かれる方向における前記屈曲部の剪
    断面の長さが、前記リードの内角側と外角側とにおいて
    所定の比に調整されていることを特徴とするリードフレ
    ーム。
  2. 【請求項2】 前記導電性部材が打ち抜きされて屈曲部
    を有するリードが形成されるリードフレームであって、
    前記導電性部材が打ち抜かれる方向における前記屈曲部
    のだれの長さが、前記リードの内角側と外角側とにおい
    て所定の比に調整されていることを特徴とするリードフ
    レーム。
  3. 【請求項3】 前記導電性部材が打ち抜きされて屈曲部
    を有するリードが形成されるリードフレームであって、
    前記導電性部材が打ち抜かれる方向における前記屈曲部
    の破断面と剪断面との長さの比の、前記リードの内角側
    と外角側との比が所定の比に調整されていることを特徴
    とするリードフレーム。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至請求項3のいずれかに記載
    のリードフレームであって、リードの屈曲部が曲線で構
    成されていることを特徴とするリードフレーム。
  5. 【請求項5】 上記所定の比は、0.9乃至1.1の範
    囲内で設定されていることを特徴とする請求項1乃至請
    求項4のいずれかに記載のリードフレーム。
  6. 【請求項6】 半導体素子と、 この半導体素子が載置される請求項1乃至請求項5のい
    ずれかに記載のリードフレームと、前記半導体素子及び
    前記リードフレームの少なくとも一部を覆う外囲器と、 を具備することを特徴とする半導体装置。
  7. 【請求項7】 導電性部材が打ち抜かれる方向における
    前記屈曲部のだれと剪断面との長さの比の、前記リード
    の内角側と外角側との比が所定の比になるよう、打ち抜
    き工具とダイスとのクリアランスを設定する調整工程
    と、 前記調整工程後、前記導電性部材を前記打ち抜き工具に
    て打ち抜く加工工程と、 を具備することを特徴とするリードフレームの製造方
    法。
  8. 【請求項8】 導電性部材が打ち抜かれる方向における
    前記屈曲部の剪断面の長さが、前記リードの内角側と外
    角側とにおいて所定の比になるよう、打ち抜き工具とダ
    イスとのクリアランスを設定する調整工程と、 前記調整工程後、前記導電性部材を前記打ち抜き工具に
    て打ち抜く加工工程と、 を具備することを特徴とするリードフレームの製造方
    法。
  9. 【請求項9】 導電性部材が打ち抜かれる方向における
    前記屈曲部のだれの長さが、前記リードの内角側と外角
    側とにおいて所定の比になるよう、打ち抜き工具とダイ
    スとのクリアランスを設定する調整工程と、 前記調整工程後、前記導電性部材を前記打ち抜き工具に
    て打ち抜く加工工程と、 を具備することを特徴とするリードフレームの製造方
    法。
  10. 【請求項10】 調整工程は、リードの屈曲部に対応す
    るダイスまたは打ち抜き工具の少なくとも一方の角部を
    曲線にしてクリアランスの調整を行うことを特徴とする
    請求項6乃至請求項9のいずれかに記載のリードフレー
    ムの製造方法。
  11. 【請求項11】 上記所定の比は、0.9乃至1.1の
    範囲内で設定されていることを特徴とする請求項7乃至
    請求項10のいずれかに記載のリードフレームの製造方
    法。
  12. 【請求項12】 請求項7乃至請求項11のいずれかの
    方法によりリードフレームを製造する工程と、 前記リードフレームに半導体素子を配置し、所定の電気
    的接続を行う工程と、 前記リードフレーム及び前記リードフレームの少なくと
    も一部を覆う外囲器を設ける工程と、 を具備することを特徴とする半導体装置の製造方法。
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