JPH11330070A - 絶縁膜の形成方法 - Google Patents

絶縁膜の形成方法

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JPH11330070A
JPH11330070A JP13091898A JP13091898A JPH11330070A JP H11330070 A JPH11330070 A JP H11330070A JP 13091898 A JP13091898 A JP 13091898A JP 13091898 A JP13091898 A JP 13091898A JP H11330070 A JPH11330070 A JP H11330070A
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JP
Japan
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insulating film
fluorine
hydrogen
gas
forming
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Application number
JP13091898A
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English (en)
Inventor
Kazuyuki Sawada
和幸 澤田
Hiroshi Tanabe
浩 田辺
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Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吸湿性による誘電率の経時変化がなく、耐熱
性、酸素プラズマ耐性が良好で、比誘電率が2.5〜
3.0の絶縁膜をCVD法で形成する。 【解決手段】 容器6内の有機シラン化合物あるいはシ
ロキサン化合物をキャリアガスにより反応室1に導入す
ると同時に水素ガスを反応室1に導入してCVD法にて
基板11上に絶縁膜を形成することにより、上記化合物
の適度な分解と水素の還元作用によりフッ素含有量を制
御してフッ素及び有機を適度に含む酸化ケイ素からなる
絶縁膜を形成するようにした。水素ガスを用いずに、フ
ッ素、炭素、水素、酸素及びケイ素からなる第1の有機
ケイ素化合物と、炭素、水素、酸素及びケイ素からなる
第2の有機ケイ素化合物との混合ガスを用い、その混合
比によりフッ素濃度を制御してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はプラズマCVD法に
よる絶縁膜の形成方法に関し、特に低誘電率のプラズマ
重合膜を形成できて半導体装置の層間絶縁膜に適用する
ことで信号遅延を低減するのに役立つ絶縁膜の形成方法
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、半導体装置の微細化に伴う信号遅
延の増大が動作速度の高速化を進めるにあたり障害とな
っている。信号遅延を低減するためには、配線材料の低
抵抗化に加え、層間絶縁膜の低誘電率化が求められる。
【0003】層間絶縁膜の低誘電率化に関しては、以前
から用いられてきた酸化ケイ素膜(比誘電率3.9〜
5.0)に代わる材料として、例えば特開平7−254
592号公報に記載されているように、フッ素添加酸化
ケイ素膜(比誘電率3.2〜3.9)が検討されてい
る。
【0004】以下に、従来のフッ素添加酸化ケイ素膜の
形成方法について説明する。フッ素添加酸化ケイ素膜
は、図4に示すように、通常例えばテトラエトキシシラ
ン{Si(OC2 5 4 }と酸素とC2 6 を原料と
するプラズマCVD法により形成される。各原料は、図
4に示すような平行平板型プラズマCVD装置に導入さ
れる。
【0005】図4において、1は反応室、2は基板11
の支持台、3は基板11に対向して配設された上部電
極、4は上部電極3に高周波電力を印加する高周波電
源、6は原料ガスの容器、7は反応室1内を真空引きす
る真空ポンプ、8は真空度を制御する弁である。
【0006】膜形成に際しては、反応室1内を真空度数
Torrの条件下にし、13.56MHz、約1kWの
RF電力を上部電極3に供給し、プラズマを生成するこ
とにより、基板11上にフッ素添加酸化ケイ素膜が堆積
される。
【0007】こうして形成されたフッ素添加酸化ケイ素
膜は膜中のフッ素濃度の増加に伴って誘電率が低下し、
フッ素原子濃度約10 atm%で比誘電率が3.5程度の
膜が形成できる。
【0008】また、さらに誘電率の低い材料としてフッ
素添加非晶質炭素膜(比誘電率2.5〜3.0)が検討
されている。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来のフッ素添加酸化ケイ素膜の場合、フッ素添加量を増
やすことにより誘電率は低下するものの、同時に吸湿性
が増して膜の安定性が損なわれて経時変化をきたすた
め、実用に耐えうる比誘電率3.2以下の膜を得ること
は困難であった。
【0010】将来、半導体装置のさらなる微細化と高速
化が進むと、信号遅延をさらに低減するために、層間絶
縁膜として比誘電率3.2以下の絶縁膜が要求される
が、従来のフッ素添加酸化ケイ素膜では対応できないと
いう問題があった。
【0011】また、フッ素添加非晶質炭素膜では誘電率
が下がるものの、熱分解温度が400℃以下であり、半
導体製造装置の製造工程で使用される400℃以上の温
度では実用化が困難であるという問題と、酸素プラズマ
の照射に弱く、通常酸素プラズマが使用されるレジスト
膜の除去工程でエッチングされてしまうという問題があ
った。
【0012】以上の問題点に鑑み、低誘電率でかつ耐熱
性、非吸湿性、酸素プラズマ耐性の点で優れた絶縁膜を
形成する方法として、本発明者らはフッ素、炭素、水
素、酸素及びケイ素からなる有機ケイ素化合物をプラズ
マCVD法により分解して、炭素、水素、フッ素を含む
酸化ケイ素からなる絶縁膜を形成する方法(例えば図5
に示すメチルジエトキシフルオロシラン{CH3 FSi
(OC2 5 2 }を原料とするプラズマCVD法)を
開発してきた。
【0013】しかしながら、この方法においても膜中の
フッ素含有量が多くなると、フッ素添加酸化ケイ素膜の
ように吸湿性が生じることが判明したため、膜中のフッ
素含有量を制御する必要があるという問題が出てきた。
上記のようなCVD原料の場合、高周波電力の印加量を
増やすと膜中のフッ素含有量を減らすことができること
が分かったが、有機成分の含有量も減少するため、低誘
電率化に適していない。そのため、フッ素を独立的に減
少させるような制御方法が必要である。
【0014】本発明は、上記問題点に鑑み、フッ素、炭
素、水素、酸素及びケイ素から成る有機ケイ素化合物を
原料として、炭素、水素、フッ素を含む酸化ケイ素から
なる絶縁膜を形成する方法において、膜中のフッ素含有
量を制御し、低誘電率でかつ耐熱性、非吸湿性、酸素プ
ラズマ耐性の点で優れた絶縁膜を形成できる絶縁膜の形
成方法を提供することを目的としている。
【0015】
【課題を解決するための手段】本願の第1発明の絶縁膜
の形成方法は、フッ素、炭素、水素、酸素及びケイ素か
らなる有機ケイ素化合物をプラズマCVD法により分解
して、炭素、水素、フッ素を含む酸化ケイ素からなる絶
縁膜を形成する方法において、有機ケイ素化合物ガスに
水素ガスまたはアセチレンガスを添加し、水素ガスまた
はアセチレンガス添加量によって絶縁膜中のフッ素濃度
を制御するものである。
【0016】これにより、フッ素、炭素、水素、酸素、
ケイ素を含む材料ガスを分解反応することによって、酸
化ケイ素膜中に炭素、水素、フッ素を取り込み易く、耐
熱性、酸素プラズマ耐性が良好で、さらに水素の還元作
用によりその流量で容易に膜中に含有されるフッ素量を
制御することができ、2.5〜3.0の誘電率を実現し
つつ、吸湿性が低く、450℃程度の温度でも分解せ
ず、酸素プラズマ処理によりエッチングされない絶縁膜
を形成でき、低誘電率の絶縁膜を層間絶縁として用いた
信号遅延の少ない半導体装置を製造できる。
【0017】また、有機ケイ素化合物として、下記一般
式(1)で表される有機シラン化合物を用いると、フッ
素、炭素、水素、酸素、ケイ素を含む材料ガスを分解反
応することによって、酸化ケイ素膜中に炭素、水素、フ
ッ素を取り込み易く、耐熱性、酸素プラズマ耐性が良好
で、吸湿性が少なく低誘電率の絶縁膜が得られる。
【0018】 F(Cx y n Si R3-n ・・・(1) (Rは炭素数1〜3のアルコキシ基、x、yは1〜6の
整数、nは1〜2の整数である。) また、有機ケイ素化合物として、下記一般式(2)で表
されるシロキサン化合物を用いても、フッ素、炭素、水
素、酸素、ケイ素を含む材料ガスを分解反応することに
よって、酸化ケイ素膜中に炭素、水素、フッ素を取り込
み易く、耐熱性、酸素フラズマ耐性が良好で、吸湿性が
少なく低誘電率の絶縁膜が得られる。
【0019】 F(Cx y 2 Si OSi F(Cx y 2 ・・・(2) (x、yは1〜6の整数) また、水素ガスまたはアセチレンガスの添加量が、有機
ケイ素化合物ガスの20%〜50%とすることにより、
吸湿性が少なく、低誘電率であるように絶縁膜に含有さ
れるフッ素量を保つことができる。
【0020】また、本願の第2発明の絶縁膜の形成方法
は、フッ素、炭素、水素、酸素及びケイ素からなる第1
の有機ケイ素化合物と炭素、水素、酸素及びケイ素から
なる第2の有機ケイ素化合物との混合ガスをプラズマC
VD法により分解して、炭素、水素、フッ素を含む酸化
ケイ素からなる絶縁膜を形成する方法において、第1及
び第2の有機ケイ素化合物の混合比によって絶縁膜中の
フッ素濃度を制御するものである。
【0021】これにより、第1の有機ケイ素化合物と第
2の有機ケイ素化合物の混合比により危険なガスを使用
せずに膜中のフッ素含有量を制御でき、上記第1発明と
同様の作用を奏する。
【0022】また、第1の有機ケイ素化合物として下記
一般式(1)で表される有機シラン化合物を、第2の有
機ケイ素化合物として下記一般式(3)で表される有機
シラン化合物を用いると、膜中に炭素、水素、フッ素を
取り込み易く、耐熱性、酸素プラズマ耐性が良好で、吸
湿性が少なく低誘電率の絶縁膜が得られる。
【0023】 F(Cx y n Si R3-n ・・・(1) (Rは炭素数1〜3のアルコキシ基、x、yは1〜6の
整数、nは1〜2の整数である。) (Cx y n Si R4-n ・・・(3) (x、yは1〜6の整数、nは1〜3の整数である。) また、第1の有機ケイ素化合物として下記一般式(2)
で表されるシロキサン化合物を、第2の有機ケイ素化合
物として下記一般式(4)で表されるシロキサン化合物
を用いると、膜中に炭素、水素、フッ素を取り込み易
く、耐熱性、酸素プラズマ耐性が良好で、吸湿性が少な
く低誘電率の絶縁膜が得られる。
【0024】 F(Cx y 2 Si OSi F(Cx y 2 ・・・(2) (x、yは1〜6の整数) (Cx y 3 Si OSi (Cx y 3 ・・・(4) (x、yは1〜6の整数) また、第1の有機ケイ素化合物が第2の有機ケイ素化合
物に対して1〜10倍の混合範囲とすることにより、吸
湿性が少なく、低誘電率である絶縁膜に含有されるフッ
素量を保つことができる。
【0025】また、第1発明及び第2発明において、絶
縁膜中のフッ素含有量が5 atm%〜10 atm%とするこ
とにより、吸湿性が少なく、低誘電率の絶縁膜を得るこ
とができる。
【0026】また、本発明の半導体装置は、上記方法で
形成した絶縁膜を層間絶縁膜として有することにより、
低誘電率の層間絶縁膜にて信号遅延を低減することがで
き、かつ吸湿性が少なく高い信頼性を確保できる。
【0027】
【発明の実施の形態】以下、本発明の絶縁膜の形成方法
の各実施形態について、図を参照して説明する。
【0028】(第1の実施形態)図1に本発明の第1の
実施形態の絶縁膜の形成方法に用いる一般的なプラズマ
CVD装置を模式的に示す。反応室1はその内部空間を
所定の真空度に保持できる気密性を有しており、反応室
1内に配置された導電性の支持台2上に被処理体である
基板11が載置されている。支持台2には基板11を加
熱するためのヒータ(図示せず)が設けられている。
【0029】常温で液体である反応ガスの反応室1への
導入は、液体材料を容器6内に充填して一定温度に加熱
し、マスフローコントローラ(図示せず)を介して流量
制御されたキャリアガスでバブリングすることにより行
うことができる。また、反応室1と反応室1に連通して
設けられた真空ポンプ7の間に設けた弁8の開閉度によ
り反応室1内の真空度を自動制御することができ、反応
室1内を所望の真空度に保持した後、高周波電源4によ
り反応室1内へのガス供給部を兼ねた上部電極3に高周
波電源が接続されることによって反応室1内の反応ガス
に高周波電力が供給される。
【0030】基板11を、約400℃に加熱され接地さ
れた反応室1内の支持台2に載置した後、反応室1内を
真空引きし、例えば、約30℃に加熱した容器5内に充
填したフッ素、炭素、水素、酸素及びケイ素からなる有
機シラン化合物としてのメチルジエトキシフルオロシラ
ン{CH3 FSi (OC2 5 2 }を、例えばアルゴ
ンをキャリアガスとし、キャリアガス流量を数100c
c/分、例えば500cc/分に設定し、約90℃に加
熱した配管を通して反応室1内に導入する。また同時に
水素ガスを数cc/分〜数10cc/分、例えば20c
c/分の流量で反応室1内に導入する。
【0031】これらの反応ガスを導入した反応室1内の
圧力を0.1Torr〜10Torr、例えば約1.0
Torrに調整した後、上部電極3に13.56MHz
の高周波電源4を接続し、反応室1内の反応ガスに高周
波電力を100W〜1000W(0.6〜6W/c
m2 )、例えば250W(1.5W/cm2 )を与える
と、反応ガスが部分的に分解され、イオンやラジカルが
生成される。反応ガスから生成されたモノマー、イオ
ン、ラジカルがさらに反応して、基板11上に炭素、水
素、フッ素を含む酸化ケイ素からなる絶縁膜が形成され
る。
【0032】ここで、反応ガスの材料として、フッ素、
有機、ケイ素、酸素を含む化合物を用いて、それを適度
に分解させることによって、フッ素と有機を適度に含む
酸化ケイ素膜が容易に形成できる。そして、上記反応に
おいて、水素ガスはフッ素と反応してHFガスを生成す
るため、有機シラン化合物からフッ素を引き抜く還元作
用を有する。従って、水素の添加量によって、形成され
た絶縁膜中のフッ素濃度を制御することができる。
【0033】このように膜中のフッ素濃度を制御するこ
とによって吸湿性の起こらないようなフッ素濃度にする
ことが容易になり、膜の信頼性が向上する。このとき、
吸湿性を防ぐためには膜中のフッ素濃度を10 atm%以
下に、低誘電率化のためには膜中のフッ素濃度を5 atm
%以上にするように、水素流量を制御する必要があり、
水素ガス流量を有機シラン化合物ガスの20%〜50%
の範囲に設定する。上記具体例では、キャリアガス50
0cc/分中に含まれるメチルジエトキシフルオロシラ
ンガスが約50cc/分であるから、水素ガス流量20
cc/分はその40%になる。
【0034】以上のように、本実施形態によれば、耐熱
性、酸素プラズマ耐性の点で従来のLSIの製造プロセ
スに適用できるもので、吸湿性が少なく、比誘電率が
2.5〜3.0と低誘電率であるという特長を有するフ
ッ素と有機を適度に含む酸化ケイ素膜を容易に形成する
ことができる。
【0035】なお、上記実施形態では還元用のガスとし
て水素ガスを用いたが、アセチレンガスを用いても同様
の結果が得られる。また、キャリアガスにアルゴンを使
用したが、窒素、ヘリウムなどの不活性ガスから適当な
ものを選べばよい。さらに、液体材料(有機シラン化合
物)の供給方法として、バブリング方式を用いたが、ベ
ーキング方式や直接気化方式を用いても同様に成膜でき
る。ただし、これらの供給方法の場合は、必要に応じて
アルゴンやヘリウムなどの不活性ガスを希釈ガスとして
用いる。基板温度は300℃〜500℃程度が望まし
く、高温で成膜する方が成膜の耐熱性が向上することが
判明した。反応ガスに印加する高周波電力については、
反応ガスの総量に対して十分な分解を起こさない程度の
電力に抑えることがフッ素と有機を膜中に取り込むのに
有効であることが判明した。
【0036】また、CVD原料として、CH3 FSi
(OC2 5 2 の代わりに、CH3FSi(OC
3 2 、C2 5 FSi(OCH3 2 、C2 5
Si(OC2 5 2 、C6 5 FSi(OC2 5
2 、C6 5 FSi(OCH3 2、(CH2 CH)F
Si(OC2 5 2 、(CH2 CH)FSi(OCH
3 2 等の有機シランを使用しても同様に実施可能であ
る。ただし、容器5の加熱温度は使用する液体材料の沸
点によって適温に調整する。
【0037】なお、上記実施形態は有機シラン類を材料
として用いた場合を示したが、(CH3 2 FSiOS
iF(CH3 2 、(C2 5 2 FSiOSiF(C
2 5 2 、(C6 5 )(CH3 )FSiOSiF
(CH3 )(C6 5 )、(CH2 CH)(CH3 )F
SiOSiF(CH3 )(C6 5 )(CH2 CH)等
のシロキサン類を使用しても同様に実施可能である。た
だし、容器5の加熱温度は使用する液体材料の沸点によ
って適温にする。
【0038】(第2の実施形態)図2に本発明の第2の
実施形態の絶縁膜の形成方法に用いる一般的なプラズマ
CVD装置を模式的に示す。反応室1はその内部空間を
所定の真空度に保持できる気密性を有しており、反応室
1内に配置された導電性の支持台2上に被処理体である
基板11が載置されている。支持台2には基板11を加
熱するためのヒータ(図示せず)が設けられている。
【0039】常温で液体である反応ガスの反応室1への
導入は、液体材料を容器5及び6内に充填して一定温度
に加熱し、マスフローコントローラ(図示せず)を介し
て流量制御されたキャリアガスでバブリングすることに
より行うことができる。ここで、容器5にはフッ素含有
材料を、容器6にはフッ素を含有していない材料を充填
した。また、反応室1と反応室1に連通して設けられた
真空ポンプ7の間に設けた弁8の開閉度により反応室1
内の真空度を自動制御することができ、反応室1内を所
望の真空度で保持した後、高周波電源4により反応室1
内へのガス供給部を兼ねた上部電極3に高周波電源が接
続されることによって反応室1内の反応ガスに高周波電
力が供給される。
【0040】基板11を約400℃に加熱され接地され
た反応室1内の支持台2に載置した後反応室1内を真空
引きし、例えば約30℃に加熱した容器5内に充填した
フッ素、炭素、水素、酸素及びケイ素からなる第1の有
機シラン化合物としてのメチルジエトキシフルオロシラ
ン{CH3 FSi(OC2 5 2 }を、例えばアルゴ
ンをキャリアガスとし、キャリアガス流量を数100c
c/分、例えば500cc/分に設定し、約90℃に加
熱した配管を通して反応室1内に導入する。また同時
に、例えば約40℃に加熱した容器6内に充填した炭
素、水素、酸素及びケイ素からなる第2の有機シラン化
合物としてのメチルトリエトキシシラン{CH3 Si
(OC2 5 3 }を、例えばアルゴンをキャリアガス
とし、キャリアガス流量を数100cc/分、例えば2
00cc/分に設定し、約90℃に加熱した配管を通し
て反応室1内に導入する。
【0041】これらの反応ガスを導入した反応室1内の
圧力を0.1Torr〜10Torr、例えば1.0T
orrに調整した後、上部電極3に13.56MHzの
高周波電源4を接続し、反応室1内の反応ガスに高周波
電力を100W〜1000w(0.6〜6W/cm2 )、
例えば250W(1.5W/cm2 )を与えると、反応ガ
スが部分的に分解され、イオンやラジカルが生成され
る。反応ガスから生成さたモノマー、イオン、ラジカル
がさらに反応して基板11に炭素、水素、フッ素を含む
酸化ケイ素からなる絶縁膜が形成される。
【0042】ここで、反応ガスの材料としてフッ素、有
機、ケイ素、酸素を含む化合物を用いて、それを適度に
分解させることによって、フッ素と有機を適度に含む酸
化ケイ素膜が容易に形成できる。そして上記反応におい
て、フッ素、炭素、水素、酸素及びケイ素からなる有機
シラン化合物とフッ素を含まない炭素、水素、酸素及び
ケイ素からなる有機シラン化合物の混合比によって、形
成された絶縁膜中のフッ素濃度を制御することができ
る。
【0043】図3は、メチルジエトキシフルオロシラン
とメチルトリエトキシシランの流量比を変えて成膜した
絶縁膜の赤外吸収分光スペクトルを示すが、流量比に対
応してSi−F結合に起因するピークの大きさが変化し
ていることが分かる。このように膜中のフッ素濃度を制
御することによって、吸湿性の起こらないようなフッ素
濃度にすることが容易になり、膜の信頼性が向上する。
このとき、吸湿性を防ぐために膜中のフッ素濃度を10
atm%以下に、低誘電率のために膜中のフッ素濃度を5
atm%以上にするように、メチルジエトキシフルオロシ
ランとメチルトリエトキシシランの流量比を1:1〜1
0:1の範囲に設定する。
【0044】以上のように本実施形態によれば、耐熱
性、酸素プラズマ耐性の点で従来のLSIの製造プロセ
スに適用できるもので、吸湿性が少なく、比誘電率が
2.5〜3.0と低誘電率であるという特長を有するフ
ッ素と有機を適度に含む酸化ケイ素膜を容易に形成する
ことができる。
【0045】なお、本実施形態では、キャリアガスにア
ルゴンガスを使用したが、窒素、ヘリウムなどの不活性
ガスから適当なものを選べばよい。さらに、液体材料
(有機シラン化合物)の供給方法として、バブリング方
式を用いたが、ベーキング方式や直接気化方式を用いて
も同様に成膜できる。ただし、これらの供給方法の場合
は、必要に応じてアルゴンやヘリウムなどの不活性ガス
を希釈ガスとして用いる。基板温度は300℃〜500
℃程度が望ましく、高温で成膜する方が成膜の耐熱性が
向上することが判明した。反応ガスに印加する高周波電
力については、反応ガスの総量に対して十分な分解を起
こさない程度の電力に抑えることがフッ素と有機を膜中
に取り込むのに有効であることが判明した。
【0046】また、フッ素を含有するCVD原料とし
て、CH3 FSi(OC2 5 2 の代わりに、CH3
FSi(OCH3 2 、C2 5 FSi(OC
3 2 、C25 FSi(OC2 5 2 、C6 5
FSi(OC2 5 2 、C6 5 FSi(OCH3
2 、(CH2 CH)FSi(OC2 5 2 、(CH2
CH)FSi(OCH3 2 等の有機シランを使用し、
フッ素を含有しないCVD原料として、CH3 Si(O
2 5 3 の代わりに、CH3 Si(OCH3 3
2 5 Si(OCH3 3 、C2 5 Si(OC2
5 3 、C6 5 Si(OC2 5 3 、C6 5 Si
(OCH3 3 、(CH2 CH)Si(OC
2 53 、(CH2 CH)Si(OCH3 3 等の有
機シランを使用しても同様に実施可能である。ただし、
容器5及び6の加熱温度は使用する液体材料の沸点によ
って適温に調整する。
【0047】なお、上記実施形態では有機シラン類を材
料として用いた場合を示したが、フッ素を含有するCV
D原料として、(CH3 2 FSiOSiF(CH3
2 、(C2 5 2 FSiOSiF(C2 5 2
(C6 5 )(CH3 )FSiOSiF(CH3 )(C
6 5 )、(CH2 CH)(CH3 )FSiOSiF
(CH3 )(CH2 CH)等のシロキサン類を、フッ素
を含有しないCVD原料として、(CH3 3 SiOS
i(CH3 3 、(C2 5 3 SiOSi(C
25 3 、(C6 5 )(CH3 2 SiOSi(C
3 2 (C6 5 )、(CH2 CH)(CH3 2
iOSi(CH3 2 (CH2 CH)等のシロキサン類
を使用しても同様に実施可能である。ただし、容器5及
び6の加熱温度は使用する液体材料の沸点によって適温
にする。
【0048】さらに本実施形態ではフッ素含有材料とフ
ッ素非含有材料を別々の容器に充填し、別の配管を通し
て反応室に供給し、それぞれのガス流量非によって膜中
のフッ素含有量を制御したが、フッ素含有材料とフッ素
非含有材料を同一容器に充填し同一配管を通して反応室
に供給し、液体材料の混合比を制御する方法において
も、同様に膜中のフッ素含有量を制御することができ
る。このとき、望ましくは第1の有機化合物及び第2の
有機化合物として蒸気圧が近いものを使用し、その液体
の混合比を1:1〜10:1の範囲に設定する。
【0049】
【発明の効果】本発明の絶縁膜の形成方法によれば、以
上のように炭素、水素、フッ素、酸素及びケイ素を含む
材料ガスに水素ガス又はアセチレンガスを適量添加して
CVD法により絶縁膜を形成し、又は炭素、水素、フッ
素、酸素及びケイ素からなる第1の有機ケイ素化合物と
炭素、水素、酸素及びケイ素からなる第2の有機ケイ素
化合物とを適当な混合比で混合したガスを用いてCVD
法により絶縁膜を形成することにより、酸化ケイ素を主
成分とし炭素、水素、フッ素を取り込んだ絶縁膜であっ
て、耐熱性、酸素プラズマ耐性が良好で、かつ2.5〜
3.0という低誘電率で、さらに膜中に含有されるフッ
素量の制御によって吸湿性が少なくて経時変化の少ない
絶縁膜を得ることができる。
【0050】また、本発明の半導体装置によれば、この
絶縁膜を層間絶縁膜として用いたことにより、層間絶縁
膜の形成工程以外は従来の製造方法を用いて低誘電率の
層間絶縁膜を有する半導体装置を製造することができ、
配線間の寄生容量が小さくて信号遅延が少なく、しかも
経時変化が少なく高い信頼性のある半導体装置を得るこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における絶縁膜の形成
装置の模式図である。
【図2】本発明の第2の実施形態における絶縁膜の形成
装置の模式図である。
【図3】同実施形態にて形成した絶縁膜の赤外吸収分光
スペクトル示す図である。
【図4】従来例の絶縁膜の形成装置の模式図である。
【図5】他の従来例の絶縁膜の形成装置の模式図であ
る。
【符号の説明】
1 反応室 2 支持台 3 上部電極 4 高周波電源 5 容器(フッ素含有材料用) 6 容器(フッ素非含有材料用) 7 真空ポンプ 11 基板

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 フッ素、炭素、水素、酸素及びケイ素か
    らなる有機ケイ素化合物をプラズマCVD法により分解
    して、炭素、水素、フッ素を含む酸化ケイ素からなる絶
    縁膜を形成する方法において、有機ケイ素化合物ガスに
    水素ガスまたはアセチレンガスを添加し、水素ガスまた
    はアセチレンガス添加量によって絶縁膜中のフッ素濃度
    を制御することを特徴とする絶縁膜の形成方法。
  2. 【請求項2】 有機ケイ素化合物が、下記一般式(1)
    で表される有機シラン化合物であることを特徴とする請
    求項1記載の絶縁膜の形成方法。 F(Cx y n Si R3-n ・・・(1) (Rは炭素数1〜3のアルコキシ基、x、yは1〜6の
    整数、 nは1〜2の整数である。)
  3. 【請求項3】 有機ケイ素化合物が、下記一般式(2)
    で表されるシロキサン化合物であることを特徴とする請
    求項1記載の絶縁膜の形成方法。 F(Cx y 2 Si OSi F(Cx y 2 ・・・(2) (x、yは1〜6の整数)
  4. 【請求項4】 水素ガスまたはアセチレンガスの添加量
    が、有機ケイ素化合物ガスの20%〜50%であること
    を特徴とする請求項1〜3の何れかに記載の絶縁膜の形
    成方法。
  5. 【請求項5】 フッ素、炭素、水素、酸素及びケイ素か
    らなる第1の有機ケイ素化合物と炭素、水素、酸素及び
    ケイ素からなる第2の有機ケイ素化合物との混合ガスを
    プラズマCVD法により分解して、炭素、水素、フッ素
    を含む酸化ケイ素からなる絶縁膜を形成する方法におい
    て、第1及び第2の有機ケイ素化合物の混合比によって
    絶縁膜中のフッ素濃度を制御することを特徴とする絶縁
    膜の形成方法。
  6. 【請求項6】 第1の有機ケイ素化合物が下記一般式
    (1)で表される有機シラン化合物で、第2の有機ケイ
    素化合物が下記一般式(3)で表される有機シラン化合
    物であることを特徴とする請求項5記載の絶縁膜の形成
    方法。 F(Cx y n Si R3-n ・・・(1) (Rは炭素数1〜3のアルコキシ基、x、yは1〜6の
    整数、 nは1〜2の整数である。) (Cx y n Si R4-n ・・・(3) (x、yは1〜6の整数、nは1〜3の整数である。)
  7. 【請求項7】 第1の有機ケイ素化合物が下記一般式
    (2)で表されるシロキサン化合物で、第2の有機ケイ
    素化合物が下記一般式(4)で表されるシロキサン化合
    物であることを特徴とする請求項5記載の絶縁膜の形成
    方法。 F(Cx y 2 Si OSi F(Cx y 2 ・・・(2) (x、yは1〜6の整数) (Cx y 3 Si OSi (Cx y 3 ・・・(4) (x、yは1〜6の整数)
  8. 【請求項8】 第1の有機ケイ素化合物が第2の有機ケ
    イ素化合物に対して1〜10倍の混合範囲であることを
    特徴とする請求項5〜7の何れかに記載の絶縁膜の形成
    方法。
  9. 【請求項9】 絶縁膜中のフッ素含有量が5 atm%〜1
    0 atm%であることを特徴とする請求項1〜8の何れか
    に記載の絶縁膜の形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項1〜9の何れかに記載の絶縁膜
    の形成方法で形成した絶縁膜を層間絶縁膜として有する
    ことを特徴とする半導体装置。
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