JPH11329707A - マグネトロン用高周波電源装置 - Google Patents

マグネトロン用高周波電源装置

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JPH11329707A
JPH11329707A JP10129237A JP12923798A JPH11329707A JP H11329707 A JPH11329707 A JP H11329707A JP 10129237 A JP10129237 A JP 10129237A JP 12923798 A JP12923798 A JP 12923798A JP H11329707 A JPH11329707 A JP H11329707A
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達也 中川
Toshiaki Muranaka
俊明 村中
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、マグネトロンのヒートアップまで
は高圧回路の電圧が回路の耐圧を超えない範囲で運転
し、ヒートアップ検出後は定格範囲内で大出力動作をさ
せることを目的とする。 【解決手段】 高周波トランス10の1次巻線8で形成
されるインダクタンスに流れるインダクタンス電流を検
出し、この検出値を基にインダクタンス電流のピーク値
を制御することを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えば電子レンジ
のマグネトロン等を駆動するマグネトロン用高周波電源
装置に関する。
【0002】
【従来の技術】電子レンジ等のマグネトロン用高周波電
源装置には、マイクロ波を連続的に可変制御することの
できるインバータ電源が多用されている。インバータ電
源は、商用交流電源より得られた直流電源を商用周波数
より高い高周波電力に変換して高周波トランスの1次巻
線に供給し、2次巻線に発生する高周波電圧を倍電圧整
流回路等で整流し、その整流電圧をマグネトロンのアノ
ード・カソード間にアノード電圧として印加するように
なっている。このようなインバータ電源の中でも、近時
の、電子レンジの大容量化等に対処して高出力化すべく
ハーフブリッジ型のものが用いられてきている。ハーフ
ブリッジ型のインバータ電源は、高出力化しても耐圧的
に既存のスイッチング素子を採用することができ、また
高周波トランスの1次巻線に直流電流成分が残らず、偏
励磁現象が生じないという利点を持っている。
【0003】ところで、マグネトロンの出力は、そのア
ノード電流の平均値に比例するが、一方で「モーディン
グ」と呼ばれる異常動作(ヒータ電流過少、アノード電
流過大、負荷インピーダンス不良等の原因でマグネトロ
ンに生じる異常動作。正常な発振モードでないモードで
動作する)を避けるためアノード電流のピーク値に対し
最大値が設けられている。また、マグネトロンは電子管
であり、始動時にフィラメントが必要温度に達しない
と、電子放出が起こらず、発振動作をしない。この時は
マグネトロンのアノード・カソード間の定電圧特性は現
れず、ほぼ解放と同じになる。このため、始動時にフィ
ラメントが必要温度に達するまでの間、高周波トランス
の2次巻線、倍電圧整流回路等の高圧回路に定格以上の
過大電圧発生傾向が生じる。
【0004】これに対し、始動時にマグネトロンへの印
加電圧を抑制するようにした従来技術として、例えば特
開平5−242962号公報に開示された電子レンジ用
高周波電源装置がある。この従来技術では、ハーフブリ
ッジ型の回路と、高周波トランスの1次巻線に流れる電
流を検出する電流検出手段と、この電流検出手段の検出
電流によって得た電圧とマグネトロンの出力設定によっ
て決定された基準電圧との差に相当する誤差電圧を出力
する誤差電圧出力手段と、この誤差電圧に比例する周波
数で両スイッチング素子を交互にオンするスイッチング
信号を発生するスイッチング信号発生手段とを備え、始
動時には、電流検出手段の検出電流が殆どゼロになるの
で、スイッチング信号発生手段から両スイッチング素子
のスイッチング周波数範囲における最大周波数のスイッ
チング信号を発生させて、マグネトロンへの印加電圧を
抑制するようにしている。このように、上記の従来技術
には、始動時にマグネトロンへの印加電圧を抑制する技
術のみが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】マグネトロンの出力
は、そのアノード電流の平均値に比例するが、一方で
「モーディング」と呼ばれる異常動作を避けるためアノ
ード電流のピーク値に対し最大値が設けられている。こ
のため、アノード電流のピーク値と平均値の比が大きい
と、アノード電流のピーク値に対する最大値の制限で、
マグネトロンの本来持つ出力値での動作ができないとい
う問題点がある。また、マグネトロンは電子管であり、
始動時にフィラメントが必要温度に達しないと、電子放
出が起こらず、発振動作をしない。この時はマグネトロ
ンのアノード・カソード(フィラメント)間の定電圧特
性は現れず、ほぼ解放と同じになる。このため、マグネ
トロンの始動時にフィラメントが必要温度に達するまで
は高圧回路の電圧が回路の耐圧を超えない範囲で運転を
行い、フィラメントの加熱を行う必要がある。
【0006】本発明は、上記に鑑みてなされたもので、
マグネトロンがヒートアップするまでは、高圧回路の電
圧が回路の耐圧を超えない範囲で運転し、インダクタン
ス電流とインバータ出力電圧の位相差を検出するという
容易、且つ簡潔な動作でヒートアップ検出後は、直ちに
通常出力動作に移行し、かつ、マグネトロンのアノード
電流のピーク値と平均値の比を小さく制御して、定格範
囲内で大出力動作をさせることができるマグネトロン用
高周波電源装置を提供することを目的とする。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、2個のスイッチング素子の
直列回路と2個の共振コンデンサの直列回路とを並列に
接続し、前記2個のスイッチング素子の接続点と前記2
個の共振コンデンサの接続点との間に2次側にマグネト
ロンへの供給電圧を発生する高周波トランスの1次巻線
で形成されるインダクタンスを接続したハーフブリッジ
型のインバータを備えてなるマグネトロン用高周波電源
装置において、前記インダクタンスに流れるインダクタ
ンス電流を検出し、この検出値を基に前記インダクタン
ス電流のピーク値を制御することを要旨とする。この構
成により、マグネトロンのアノード電流のピーク値を低
くして、そのアノード電流のピーク値と平均値の比を小
さくすることが可能となる。
【0008】請求項2記載の発明は、上記請求項1記載
のマグネトロン用高周波電源装置において、前記インダ
クタンス電流のピーク値の制御をインバータ周波数の変
調により行うことを要旨とする。この構成により、イン
ダクタンス電流が所定値を超えた時にインバータの動作
周波数を所要量上げ、インバータ入力電力を小さくする
ことでマグネトロンのアノード電流のピーク値が低くな
る。
【0009】請求項3記載の発明は、上記請求項1記載
のマグネトロン用高周波電源装置において、前記インダ
クタンス電流と前記インバータの出力電圧の位相差を検
出し、この検出結果から前記マグネトロンのヒートアッ
プ状態を判別することを要旨とする。この構成により、
マグネトロンの始動時には、そのフィラメントがヒート
アップするまでは高圧回路の電圧が回路の耐圧を超えな
い範囲で運転を行うことが必要である。インダクタンス
電流と、インバータ出力電圧と同じ位相関係にあるスイ
ッチング素子のゲート制御電圧との位相差が一定値以下
となることを検知することでマグネトロンのヒートアッ
プを判別することが可能となる。
【0010】請求項4記載の発明は、上記請求項3記載
のマグネトロン用高周波電源装置において、前記位相差
の検出結果により前記ヒートアップ状態に至ったことが
検知されるまでは、前記共振コンデンサに発生する電圧
を一定値以下に制御することを要旨とする。この構成に
より、マグネトロンがヒートアップするまでは、高周波
トランスの1次巻線に加わる電圧を一定値以下にして高
圧回路の電圧が回路の耐圧を超えない範囲で運転させる
ことが可能となる。
【0011】請求項5記載の発明は、上記請求項1記載
のマグネトロン用高周波電源装置において、前記インダ
クタンス電流の検出を、前記共振コンデンサと並列に、
検出コンデンサとこの検出コンデンサのインピーダンス
値よりも十分に小さい抵抗値の抵抗との直列回路を接続
し、前記抵抗の両端に発生する電圧として行うことを要
旨とする。この構成により、共振コンデンサと検出コン
デンサとの略容量比でインダクタンス電流を検出するこ
とで、カレントトランスで検出するのと比べて、応答周
波数範囲が広くなり、インダクタンス電流のピーク値を
精度良く制御することが可能となる。
【0012】請求項6記載の発明は、上記請求項5記載
のマグネトロン用高周波電源装置において、前記抵抗に
発生する電圧をピーク値整流回路により検出することを
要旨とする。この構成により、インダクタンス電流のピ
ーク値が容易、且つ精度良く検出される。
【0013】請求項7記載の発明は、上記請求項5記載
のマグネトロン用高周波電源装置において、前記抵抗に
発生する電圧をコンパレータにより検出することを要旨
とする。この構成により、上記と同様に、インダクタン
ス電流のピーク値が容易、且つ精度良く検出される。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。
【0015】図1は、本発明の第1の実施の形態を示す
図である。まず、マグネトロン用高周波電源装置の構成
を説明すると、商用交流電源1からの交流電力がダイオ
ードブリッジ整流回路2により全波整流されたのち、チ
ョークコイル3と平滑コンデンサ4で形成されたフィル
タで平滑化され、このようにして得られた直流電圧がハ
ーフブリッジ型のインバータに供給されている。ハーフ
ブリッジ型のインバータは、2個のスイッチング素子5
a,5bの直列回路と、2個の共振コンデンサ7a,7
bの直列回路とが並列接続され、その2個のスイッチン
グ素子5a,5bの接続点と2個の共振コンデンサ7
a,7bの接続点との間に高周波トランス10の1次巻
線8で形成されるインダクタンスが接続されている。1
次巻線8のインダクタンスと共振コンデンサ7a又は7
bで直列共振回路が形成されている。6a,6bは、帰
還用ダイオードである。また、高周波トランス10の2
次巻線9には、マグネトロン16に直流高電圧を供給す
るためのダイオード12,13及びコンデンサ14,1
5からなる倍電圧整流回路が接続され、高周波トランス
10の2次側には、マグネトロン16のフィラメントに
電流を供給するためのヒータ巻線11が設けられてい
る。17は1次巻線8で形成されるインダクタンスに流
れるインダクタンス電流を検出するカレントトランスで
あり、検出されたインダクタンス電流はダイオードブリ
ッジ18で全波整流された後、抵抗19で電圧値に変換
されて第1のコンパレータ20の非反転入力端子に入力
されている。第1のコンパレータ20の反転入力端子に
は+V2 電圧が設定されている。22は電圧制御発振器
であり、入力電圧の増加に応じて周波数が低下する周波
数信号を出力する。電圧制御発振器22の入力端子には
抵抗25を介して+Vp 電圧が設定されている。電圧制
御発振器22からの出力周波数信号は制御回路23に入
力されている。制御回路23の出力端子はドライバ24
a,24bにそれぞれ接続されている。ドライバ24
a,24bから両スイッチング素子5a,5bを交互に
オンオフさせるスイッチング信号が両スイッチング素子
5a,5bの各ゲートに与えられるようになっている。
【0016】次に、上述のように構成されたマグネトロ
ン用高周波電源装置の作用を説明する。電圧制御発振器
22に+Vp 電圧が入力されて、電圧制御発振器22、
制御回路23はインダクタンスと共振コンデンサ7a又
は7bで形成される直列共振回路の共振周波数以上の周
波数(誘導域)でスイッチング素子5a,5bを交互に
オンオフ動作させている。ここで、スイッチング周波数
が高くなるとインバータ入力電力が小さくなってマグネ
トロン16のアノード電流は低くなり、逆にスイッチン
グ周波数が低くなると、インバータ入力電力が大きくな
ってマグネトロン16のアノード電流は大きくなる。カ
レントトランス17で検出したインダクタンス電流値
(共振電流値)に比例する電圧V1 が設定電圧V2 を超
えたとき、第1のコンパレータ20の出力部に接続され
たダイオード21が導通し、電圧制御発振器22の入力
電圧V3 が引き下げられる。この結果、電圧制御発振器
22の出力周波数が上がりインバータ入力電力が小さく
なってマグネトロン16のアノード電流が低下する。こ
の動作により、インダクタンス電流が所定値を超えた時
に、マグネトロン16のアノード電流のピーク値が低く
なるように制御することが可能となる。インダクタンス
電流のピークは、設定電圧V2 により制御できる。マグ
ネトロンの出力は、そのアノード電流の平均に比例する
が、一方で「モーディング」と呼ばれる異常動作を避け
るためアノード電流のピーク値に対し最大値が設けられ
ている。このため、アノード電流のピーク値と平均値の
比が大きいと、アノード電流のピーク値に対する最大値
の制限で、マグネトロンの本来持つ出力値での動作がで
きないが、本実施の形態では、マグネトロンのアノード
電流のピーク値を低くして、そのアノード電流のピーク
値と平均値の比を小さくすることが可能となり、マグネ
トロン16を、その定格範囲内で、より大出力動作をさ
せることができる。
【0017】図2乃至図4には、本発明の第2の実施の
形態を示す。マグネトロンは電子管であり、フィラメン
トが必要温度に達しないと、電子放出が起こらず、発振
動作をしない。この時はマグネトロンのアノード・カソ
ード間の定電圧特性は現れず、ほぼ解放と同じになる。
このため、マグネトロンの始動時にフィラメントが必要
温度に達するまでは、高周波トランスの1次巻線に加わ
る電圧を一定値以下にして高圧回路の電圧が回路の耐圧
を超えない範囲で運転を行い、ヒートアップ後に、上記
第1の実施の形態で述べたように、アノード電流のピー
ク値と平均値の比を小さくして定格範囲内での大出力動
作に移行させることが必要である。本実施の形態は、こ
れらの機能を実現したものである。まず、始動時に高周
波トランス10の1次巻線8に加わる電圧を一定値以下
に制御する手段として、第2のコンパレータ26が配設
されている。第2のコンパレータ26の反転入力端子に
は、共振コンデンサ7bに発生する電圧を2個の抵抗2
7,28で分圧した電圧が入力され、非反転入力端子に
は一定の電圧が設定されている。また、第2のコンパレ
ータ26の出力端子は逆方向接続のダイオード29を介
して電圧制御発振器22の入力端子に接続されている。
また、マグネトロン16のヒートアップを検出する手段
として、EXORゲート30、CRフィルタ31及び第
3のコンパレータ32が配設され、さらにインダクタン
ス電流を検出するための検出コンデンサ34とこの検出
コンデンサ34のインピーダンス値よりも十分に小さい
抵抗値の抵抗35との直列回路が共振コンデンサ7bに
並列に接続されている。インダクタンス電流は抵抗35
の両端に発生する電圧として検出されるが、抵抗35の
値を検出コンデンサ34のインピーダンス値よりも十分
に小さくすることで、インダクタンス電流は共振コンデ
ンサ7bと検出コンデンサ34との略容量比で検出され
ることとなり、カレントトランスで検出するのと比べ
て、応答周波数範囲が広くなる。EXORゲート30
は、インダクタンス電流とインバータ出力電圧との位相
差を検出することにより、マグネトロン16のヒートア
ップを検知するものであり、その両入力端子には、検出
コンデンサ34と抵抗35との直列回路で電圧として検
出されたインダクタンス電流と、インバータ出力電圧と
同じ位相関係にあるスイッチング素子のゲート制御電圧
とが入力されている。EXORゲート30の位相差出力
は、CRフィルタ31で電圧に変換され、この変換され
た電圧は第3のコンパレータ32の反転入力端子に入力
されている。第3のコンパレータ32の非反転入力端子
には一定の電圧が設定され、出力端子は逆方向接続のダ
イオード33を介して第2のコンパレータ26の反転入
力端子に入力されている。また、前記検出コンデンサ3
4と抵抗35との直列回路で、電圧として検出されたイ
ンダクタンス電流は、第1のコンパレータ20の非反転
入力端子にも入力されている。第1のコンパレータ20
は、後述する通常動作状態において、インダクタンス電
流が所定値を超えたかどうかを検出するコンパレータと
して機能する。この検出手段には、コンパレータに代え
て、公知のピーク値整流回路を用いてもよい。
【0018】次に、図3及び図4を用いて、上述のよう
に構成されたマグネトロン用高周波電源装置の作用を説
明する。マグネトロン16の始動時にフィラメントが必
要温度に達するまでは、共振コンデンサ7bに発生する
電圧が分圧され、分圧電圧が第2のコンパレータ26で
一定値の電圧と比較されていて、その分圧電圧が一定値
の電圧を超えないように、電圧制御発振器22の入力電
圧が変化する。これにより、高周波トランス10の1次
巻線8に加わる電圧が一定値以下になって、1次巻線8
の電圧と比例関係にある2次巻線9の電圧も一定値以下
となり、高圧回路の電圧が回路の耐圧を超えない範囲で
運転される。また、マグネトロン16がヒートアップに
達するまでは、高周波トランス10の2次巻線9には電
流が流れず1次巻線8のみにインダクタンス電流が流れ
る。この時、インダクタンス電流とインバータ出力電圧
との間には、図3に示すように、90度程度の位相差が
あり、EXORゲート30の出力は、デューティが略5
0%程度で、CRフィルタ31には電源電圧の半分位の
電圧が発生する。これに対し、マグネトロン16のフィ
ラメントが必要温度に達し、マグネトロン16が発振動
作を始めると、高周波トランス10の2次巻線9に電流
が流れ、図4に示すように、インダクタンス電流とイン
バータ出力電圧の位相差は一定値以下となり、EXOR
ゲート30の出力は、デューティが略100%近くにな
り、CRフィルタ31の出力が高くなる。この結果、第
3のコンパレータ32の出力が反転し、ダイオード33
が導通して、第2のコンパレータ26の動作が停止す
る。これにより、マグネトロン16は通常動作状態に移
行して、定格範囲内での大出力動作をすることが可能と
なる。
【0019】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明によれば、インダクタンスに流れるインダクタンス電
流を検出し、この検出値を基にインダクタンス電流のピ
ーク値を制御するようにしたため、マグネトロンのアノ
ード電流のピーク値と平均値の比を小さくすることがで
きて、マグネトロンを、その定格範囲内でより大出力動
作をさせることができる。
【0020】請求項2記載の発明によれば、前記インダ
クタンス電流のピーク値の制御をインバータ周波数の変
調により行うようにしたため、インダクタンス電流が所
定値を超えた時にマグネトロンのアノード電流のピーク
値を容易、且つ確実に低くすることができる。
【0021】請求項3記載の発明によれば、前記インダ
クタンス電流と前記インバータの出力電圧の位相差を検
出し、この検出結果から前記マグネトロンのヒートアッ
プ状態を判別するようにしたため、インダクタンス電流
と、インバータ出力電圧と同じ位相関係にあるスイッチ
ング素子のゲート制御電圧との位相差が一定値以下とな
ることを検知することで、マグネトロンのヒートアップ
を高周波トランスの1次回路側で容易、且つ簡潔に検出
することができる。
【0022】請求項4記載の発明によれば、前記位相差
の検出結果により前記ヒートアップ状態に至ったことが
検知されるまでは、前記共振コンデンサに発生する電圧
を一定値以下に制御するようにしたため、マグネトロン
がヒートアップするまでは、高圧回路の電圧が回路の耐
圧を超えない範囲で運転し、それ以降は、直ちにマグネ
トロンを定格範囲内で大出力動作をさせることができ
る。
【0023】請求項5記載の発明によれば、前記インダ
クタンス電流の検出を、前記共振コンデンサと並列に、
検出コンデンサとこの検出コンデンサのインピーダンス
値よりも十分に小さい抵抗値の抵抗との直列回路を接続
し、前記抵抗の両端に発生する電圧として行うようにし
たため、カレントトランスで検出するのと比べて、応答
周波数範囲が広くなって、マグネトロンのアノード電流
のピーク値を確実に低く制御することができる。
【0024】請求項6記載の発明によれば、前記抵抗に
発生する電圧をピーク値整流回路により検出するように
したため、インダクタンス電流のピーク値を容易、且つ
精度良く検出することができる。
【0025】請求項7記載の発明によれば、前記抵抗に
発生する電圧をコンパレータにより検出するようにした
ため、上記と同様に、インダクタンス電流のピーク値を
容易、且つ精度良く検出することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るマグネトロン用高周波電源装置の
第1の実施の形態を示す回路図である。
【図2】本発明の第2の実施の形態を示す回路図であ
る。
【図3】上記第2の実施の形態においてマグネトロン始
動時におけるインダクタンス電流とインバータ出力電圧
の位相差検出を説明するための波形図である。
【図4】上記第2の実施の形態において通常動作時にお
けるインダクタンス電流とインバータ出力電圧の位相差
検出を説明するための波形図である。
【符号の説明】
5a,5b スイッチング素子 7a,7b 共振コンデンサ 8 1次巻線(インダクタンス) 9 2次巻線 10 高周波トランス 16 マグネトロン 17 カレントトランス 20 第1のコンパレータ 22 電圧制御発振器 26 第2のコンパレータ 30 EXORゲート 31 CRフィルタ 32 第3のコンパレータ 34 検出コンデンサ 35 抵抗

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 2個のスイッチング素子の直列回路と2
    個の共振コンデンサの直列回路とを並列に接続し、前記
    2個のスイッチング素子の接続点と前記2個の共振コン
    デンサの接続点との間に2次側にマグネトロンへの供給
    電圧を発生する高周波トランスの1次巻線で形成される
    インダクタンスを接続したハーフブリッジ型のインバー
    タを備えてなるマグネトロン用高周波電源装置におい
    て、 前記インダクタンスに流れるインダクタンス電流を検出
    し、この検出値を基に前記インダクタンス電流のピーク
    値を制御することを特徴とするマグネトロン用高周波電
    源装置。
  2. 【請求項2】 前記インダクタンス電流のピーク値の制
    御をインバータ周波数の変調により行うことを特徴とす
    る請求項1記載のマグネトロン用高周波電源装置。
  3. 【請求項3】 前記インダクタンス電流と前記インバー
    タの出力電圧の位相差を検出し、この検出結果から前記
    マグネトロンのヒートアップ状態を判別することを特徴
    とする請求項1記載のマグネトロン用高周波電源装置。
  4. 【請求項4】 前記位相差の検出結果により前記ヒート
    アップ状態に至ったことが検知されるまでは、前記共振
    コンデンサに発生する電圧を一定値以下に制御すること
    を特徴とする請求項3記載のマグネトロン用高周波電源
    装置。
  5. 【請求項5】 前記インダクタンス電流の検出を、前記
    共振コンデンサと並列に、検出コンデンサとこの検出コ
    ンデンサのインピーダンス値よりも十分に小さい抵抗値
    の抵抗との直列回路を接続し、前記抵抗の両端に発生す
    る電圧として行うことを特徴とする請求項1記載のマグ
    ネトロン用高周波電源装置。
  6. 【請求項6】 前記抵抗に発生する電圧をピーク値整流
    回路により検出することを特徴とする請求項5記載のマ
    グネトロン用高周波電源装置。
  7. 【請求項7】 前記抵抗に発生する電圧をコンパレータ
    により検出することを特徴とする請求項5記載のマグネ
    トロン用高周波電源装置。
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