JPH11329144A - 加飾透光性キートップ - Google Patents
加飾透光性キートップInfo
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- JPH11329144A JPH11329144A JP13083898A JP13083898A JPH11329144A JP H11329144 A JPH11329144 A JP H11329144A JP 13083898 A JP13083898 A JP 13083898A JP 13083898 A JP13083898 A JP 13083898A JP H11329144 A JPH11329144 A JP H11329144A
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Abstract
透光性キートップ。 【解決手段】樹脂キートップの表面および/または裏面
に、少なくとも2種以上の無機物を交互に2層以上積層
する。
Description
報端末、各種家電製品用リモコン、カードリモコンおよ
び各種キーボードなどに使用される美観に優れた高級感
のある加飾透光性キートップに関するものである。
を、金属光沢やパール光沢調に加飾するものとしては、
樹脂やゴム成分中に金属粉末やパール顔料を混合して成
形したもの、金属粉末やパール顔料を含む塗料をスクリ
ーン印刷あるいは吹き付け塗装したもの、キートップの
表面に真空蒸着法あるいはスパッタリング法などによっ
てアルミニウムやクロム等の金属薄膜層を形成したも
の、およびメッキしたものが知られている。
ール顔料を、樹脂やゴムに混合して成形したものは、粉
体の均一分散が困難なため、粉末の偏析によって縞模様
や色調むらが発生し、文字や記号が見ずらくなってしま
う等の問題がある。また、金属粉末やパール顔料を含む
塗料を印刷したものも、均一かつ質感の高い虹彩色光沢
を有する透光性の加飾キートップは得られていない。一
方、成形体の表面にアルミニウムやクロム等の金属薄膜
を真空蒸着法やスパッタリング法あるいは金属メッキに
よって形成したキートップは、金属光沢は呈するけれど
も、虹彩色光沢を有する透光性のものではない。
物薄膜を積層した透光性加飾キートップは美観に優れた
ものではあるが、無機物の種類、膜厚によっては彩度の
低い淡い色調となってしまい、十分な加飾効果が得られ
ないことがある。また、最近の携帯電話、携帯端末機
器、各種家電製品用リモコン、カードリモコンおよび各
種キーボードなどの押釦スイッチに組み込まれる樹脂キ
ートップには、虹彩色光沢を有する美観に優れた高級感
のあるものの要求が非常に強くなってきている。
点を解決し、高輝度の虹彩色光沢を有する美観に優れた
加飾透光性キートップを提供するものである。すなわ
ち、本発明は、樹脂キートップの表面および/または裏
面に、少なくとも2種以上の無機物を交互に2層以上積
層することを特徴とする加飾透光性キートップである。
発明で使用する樹脂キートップは、金型成形した樹脂キ
ートップあるいは未硬化の液状樹脂を反応硬化させた樹
脂キートップである。さらに具体的には、所望のキート
ップ形状の金型を使用し、射出成形、圧縮成形、トラン
スファー成形、回転成形などによって加熱溶融させた樹
脂あるいは液状の未硬化樹脂を金型に充填させてから固
化させて製造することができる。
は特に限定しないけれども、透明性が良好なポリメタク
リル酸メチル、ポリカーボネート、シリコーン樹脂、ア
モルファスポリエステル、ポリ塩化ビニル、ポリスチレ
ン、ポリアリレート、アモルファスポリオレフィン、ポ
リメチルペンテン、アモルファスナイロン、ポリウレタ
ン、エステル系熱可塑性エラストマー、スチレン系熱可
塑性エラストマー、ナイロン系熱可塑性エラストマーが
特に好ましい。ポリエチレン、ポリプロピレン、ABS
樹脂、PETやPBTなどの結晶性ポリエステル、結晶
性ナイロン、ポリフェニレンエーテル、ポリアセター
ル、ポリサルホン、ポリエーテルサルホン、ポリフェニ
レンスルフィド、ポリイミド、ポリエーテル、ポリケト
ン、ポリエーテルケトン、ポリエーテルエーテルケト
ン、ポリエーテルニトリル、ポリエーテルイミド、液晶
ポリマー、フッ素樹脂などの半透明や若干着色した樹脂
でもかまわない。また、シリコーン樹脂、エポキシ樹
脂、フェノール樹脂、不飽和ポリエステル、ジアリルフ
タレート、アクリル系樹脂、ウレタン系樹脂などの熱硬
化性、光硬化性、湿気硬化性などの公知の樹脂を使用す
ることも可能である。
やエチレンプロピレン系ゴムなどの合成ゴムや熱可塑性
エラストマーから成形される作動部/非作動部を有する
押釦スイッチのベース部材に接着剤や両面テープなどで
付設することによって押釦スイッチ構造とすることがで
きる。また、公知の熱可塑性エラストマーと硬質樹脂あ
るいは熱可塑性エラストマーの2色成形による公知の樹
脂キートップ構造も含まれる。
たシリコーンゴムなどの合成ゴムや熱可塑性エラストマ
ーの成形体のほか、PET、ナイロン、ポリウレタンな
どのフィルムやシート状の高分子材料からなる基材上に
未硬化の液状樹脂を滴下するなどして反応硬化させた樹
脂キートップを使用すると、特に美観に優れた虹彩色光
沢を有す透光性キートップを得ることができる。高分子
材料からなる基材は、あらかじめプレス成形などによっ
てスイッチの作動部と非作動部を設けた構造でもかまわ
ない。
式のほか、ディスペンサー方式、パッド印刷方式および
転写方式によるものなど特定するものではない。上述の
ような金型を使用せずに樹脂キートップを成形すること
ができる。この際の液状樹脂としては、アクリル系樹
脂、ウレタン系樹脂、シリコーン樹脂、エポキシ樹脂、
ジアリルフタレートなどの熱硬化性、光硬化性、湿気硬
化性の樹脂が挙げられる。高分子材料からなる基材とこ
れらの液状樹脂の密着性を向上させるためには、基材の
表面に、短波長紫外線照射、コロナ処理、あるいはカッ
プリング剤処理などを施すことが好ましい。例えば、特
開平6−5150号公報の樹脂キートップ付シリコーン
キースイッチの製造法によるもの、特開平6−5151
号公報の透明樹脂キートップ付キーシートの製造法によ
るものを応用することもできる。
樹脂キートップの表面および/または裏面に、少なくと
も2種以上の無機物を交互に2層以上積層し、高輝度の
虹彩色光沢を有することを特徴とする。無機物薄膜の膜
厚は、総膜厚が5nm〜10000nmとなるようにす
ればよく、5nmよりも薄いと虹彩色光沢が薄くなり、
10000nmを超えると透光性が劣ってしまうので好
ましくない。好ましくは50nm〜8000nmがよ
く、さらに80nmから7000nmとすれば効果的で
ある。実際には、使用する樹脂の種類、屈折率、形状、
および無機物薄膜の材質、屈折率、色調、および印刷層
の色調などに依存する。
ない限り、幾何学膜厚と無機物の屈折率の積である光学
的膜厚を意味する。また、高分子保護膜、印刷層、接着
層、アンダーコート層については幾何学膜厚を示す。
場合には、低屈折率の無機物薄膜と高屈折率の無機物薄
膜の交互層とすると、彩度の高い反射色調のものが得ら
れ、特に樹脂キートップから数えて奇数層は低屈折率の
無機物薄膜で、偶数層は高屈折率の無機物薄膜で、かつ
低屈折率層と高屈折率層の光学的膜厚比が1:1で、目
的色調となる反射波長λの1/4より成る多層交互層と
すると、特定波長範囲だけ光を反射することにより、高
輝度の虹彩色光沢を有することを特徴とする加飾透光性
キートップが得られる。
が1.2≦da≦1.8の低屈折率を示す無機物薄膜
と、屈折率dbがda+0.4≦db≦da+1.2の
高屈折率を示す無機物薄膜より選ぶことにより、高い彩
度の虹彩色光沢を有する加飾キートップが得られ、特に
1.3≦da≦1.7、2.0≦db≦2.4とするこ
とで鮮やかな色彩のものとすることができる。ここでd
aとdbの値の差が0.4未満と極端に近いと得られる
無機物薄膜は彩度の低いものとなってしまい、daとd
bの値の差が1.2より大きいと透明感が無くなってし
まう。
ム、クロム、ニッケル、チタン、タングステン、ケイ
素、マグネシウム、コバルト、タンタル、ゲルマニウ
ム、錫、鉛、亜鉛、鉄、金、銀、白金、銅などの金属あ
るいは合金、金属酸化物、金属窒化物、金属弗化物、金
属炭化物、金属硫化物およびこれらの混合物または積層
物が用いられる。特に好ましくは化学的に安定な金属酸
化物、金属窒化物、金属弗化物、金属炭化物、金属硫化
物が用いられる。具体的には、酸化チタン、酸化ケイ
素、酸化鉄、酸化マグネシウム、酸化タングステン、酸
化アルミニウム、酸化クロム、酸化コバルト、酸化タン
タル、酸化インジウム、酸化スズ、酸化ニッケル、酸化
マンガン、酸化ジルコニウム、酸化バナジウム、酸化セ
リウム、酸化ビスマス、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸
化ハフニウムなどの金属酸化物、窒化ケイ素、窒化アル
ミニウムおよび窒化チタンなどの金属窒化物、弗化マグ
ネシウム、弗化セリウム、弗化鉛などの金属弗化物、炭
化ケイ素、炭化チタンなどの金属炭化物、硫化亜鉛等の
金属硫化物が好適である。なかでも、低屈折率無機物層
の材質としては、酸化ケイ素、弗化マグネシウムが好ま
しく、高屈折率無機物層の材質としては、酸化チタン、
酸化鉄、酸化タングステン、硫化亜鉛が好ましく、これ
ら低屈折率の無機物薄膜と高屈折率の無機物薄膜の交互
層とすると、彩度の高い反射色調のものが得られ2種以
上の積層薄膜を使用すると虹彩色光沢を有する非常に美
観に優れた加飾透光性キートップが得られる。
ッタリング法、イオンプレーティング法などの物理的蒸
着法、あるいは熱CVD(Chemical Vapor Deposition)
法、プラズマCVD法、光CVD法などの化学的蒸着法
によって均一でむらが無く製膜することができる。蒸着
装置および蒸着条件は通常実施されているもので差し支
えないが、蒸着温度の高い無機物材料については、電子
ビーム加熱源を有する蒸着装置の使用が好ましい。さら
に、キートップ樹脂と無機物薄膜の密着性を向上する目
的で、イオンアシスト機構を含んだ蒸着装置を使用して
も良い。また、金属酸化物には、酸化数の異なる材料が
存在し、酸化チタンを例に取るとTiO2の他にTi
O、Ti2O3、Ti3O5、Ti4O7等の材料が知
られている。これらの材料を用いることによって、材料
を加熱した際に材料中から酸素ガスが分解し蒸着圧力を
低下させる等の問題を抑えることが可能で、連続で安定
した蒸着を行うためにこのような材料を使っても良い。
さらに、金属酸化物あるいは金属窒化物等の積層の際
に、不足すると考えられる酸素、窒素等の気体を装置内
に導入して蒸着しても良い。製膜する前工程として、樹
脂キートップにアンダーコート剤などの公知の前処理を
施して無機物薄膜の密着性を向上させることもできる。
使用する樹脂キートップの種類、製膜する無機物の材質
にも依存するが、密着性、温度および製造コストの点を
考慮すると、真空蒸着法あるいはスパッタリング法によ
る方法が経済的であり、そして目的とする虹彩色光沢を
有する美観に優れた高級感のある加飾透光性キートップ
を安価に得ることができる。なお、樹脂キートップ以外
の部分にも同様に無機物薄膜を製膜してもかまわない
が、マスキングを施して必要な樹脂キートップ部分のみ
を選択的に製膜する方法が好ましい。
する構造の場合は、無機物薄膜上に、さらに未硬化の液
状樹脂をさらに積層して、厚さが5μm〜60μmの高
分子保護膜を硬化させて形成することによって、虹彩色
の無機物薄膜を物理的および化学的に安定化させること
ができる。
は特定するものではないけれども、熱硬化型や光硬化
型、湿気硬化型などのアクリル系、ウレタン系、シリコ
ーン系、エポキシ系、エステル系などのモノマーやオリ
ゴマーを使用し、スプレー塗布、各種印刷、ポッティン
グなどの方法で積層して硬化し、5μm〜60μmの高
分子保護膜を形成できる。この高分子保護膜は、無色で
もかまわないけれども、赤色、青色、黄色などの有色の
ものを使用すると、さらに色調が変化するので任意の着
色を施すこともできる。膜厚が5μmよりも薄いと、高
分子保護膜の機械的性質が弱く無機物薄膜を十分に保護
することが不可能であり、一方、60μmよりも厚い
と、虹彩色光沢の鮮明さが薄れて美観を損ねてしまう。
さらに好ましい高分子保護膜の膜厚は、15μm〜45
μmの範囲である。また、複数の高分子保護膜を積層す
ることもできる。
膜層は透光性であるため、無機物薄膜層より印刷層が下
面となる場合でも文字記号等の印刷は見えるが、無機物
薄膜層の反射色調が黄色・緑色等反射輝度の高いものだ
と印刷が見づらくなってしまう場合がある。このような
場合、あらかじめ成形した樹脂キートップ上に文字記号
印刷を施したものに、無機物薄膜を積層してもよい。ま
た、無機物薄膜が樹脂キートップの下側となる構成で
は、押釦スイッチを筐体に組み込んだ際、無機物薄膜が
露出することはないが、補強のために無機物薄膜層の下
側にさらに印刷層を設けてもよい。
ートップの表面および/または裏面に、一の無機物の屈
折率daが、1.2≦da≦1.8の低屈折率を示し、
そして他の無機物の屈折率dbが、da+0.4≦db
≦da+1.2の高屈折率を示す少なくとも2種以上の
無機物を、光学的膜厚が、5nm〜10000nmにな
るように、交互に2層以上積層し、さらに、膜厚が5μ
m〜60μmの高分子保護膜を積層して加飾透光性キー
トップとした。
を具体的に説明する。しかしながら本発明は下記の実施
例に制限されるものではない。
ートップを付設する押釦スイッチの縦断面を示す。ま
た、キートップの表面部分の拡大図を図2に示す。
1aと作動部1bが透明なシリコーンゴムで成形され、
天面に所定の文字あるいは記号印刷層2をスクリーン印
刷してある。この天面に特開平6−5150号公報記載
の発明と同様の製法で短波長紫外線を照射し、シランカ
ップリング剤処理してからアクリル系の紫外線硬化樹脂
を滴下し、紫外線を照射して硬化し、透明アクリル樹脂
からなる樹脂キートップ3を設けた。この樹脂キートッ
プの表面をエタノールで洗浄し、ステンレス製のマスク
4で蒸着が不要な箇所を覆い、製膜速度110nm/分
の条件で1分間、酸化ケイ素を真空蒸着し、光学的膜厚
で110nm、屈折率1.6の酸化ケイ素からなる低屈
折率の無機物薄膜Lを形成した後、製膜速度110nm
/分の条件で1分間、酸化チタンを真空蒸着し、光学的
膜厚で110nm、屈折率2.2の酸化チタンからなる
高屈折率の無機物薄膜Hを形成した。さらに無機物薄膜
5をL、H、L・・・の順序で計10層、総膜厚1100
nmとなるように積層した結果、設計波長である440
nmの反射光を示す青色を主体とする虹彩色光沢を有す
る加飾透光性キートップを付設する押釦スイッチを製造
した。また、ガラス基板上に実施例1と同様の層構成の
無機物を積層したものの光学スペクトルは、図6の通り
であった。
トップを付設する押釦スイッチを示す縦断面図である。
実施例1で製造した酸化チタンおよび酸化ケイ素を交互
に10層形成して虹彩色光沢を有する加飾透光性キート
ップを付設する押釦スイッチに、透明ウレタン系塗料
(オリジプレートZ オリジン電機株式会社製)を塗
布、乾燥硬化させて、30μmの膜厚の高分子保護層6
を積層した。この高分子保護層によって、蒸着した酸化
チタンおよび酸化ケイ素からなる表面に露出した無機物
薄膜を保護することができた。
トップを付設する押釦スイッチを示す縦断面図である。
また、キートップ樹脂裏面部分の拡大図を図5に示す。
図4において、ベース部材1の非作動部1aと作動部
1bを実施例1と同様に透明なシリコーンゴムで成形し
た。
ト(パンライトL1225L帝人化成株式会社製)を射
出成形してポリカーボネート製の樹脂キートップ7を作
製した。さらに、この樹脂キートップの裏面をエタノー
ルで洗浄し、製膜速度110nm/分の条件で1分間、
弗化マグネシウムを真空蒸着し、光学的膜厚で110n
m、屈折率1.6の弗化マグネシウムからなる低屈折率
の無機物薄膜Lを形成した後、製膜速度110nm/分
の条件で1分間、硫化亜鉛を真空蒸着し、光学的膜厚で
110nm、屈折率2.2の硫化亜鉛からなる高屈折率
の無機物薄膜Hを形成した。さらに無機物薄膜5をL、
H、L・・・の順序で計10層、総膜厚1100nmとな
るように積層した結果、設計波長である440nmの反
射光を示す青色を主体とする虹彩色光沢を有する加飾透
光性キートップを製造した。さらにその上にアクリル系
インキをスクリーン印刷することにより、文字あるいは
記号印刷層2を形成した。この文字あるいは記号印刷面
に熱硬化型シリコーン接着剤8を塗布し、上記のベース
部材1を貼り合わせ、加熱硬化させ、虹彩色を有する加
飾透光性キートップを付設する押釦スイッチを製造し
た。
ら成る樹脂キートップの表面をエタノールで洗浄し、ス
テンレス製のマスク4で蒸着が不要な箇所を覆い、製膜
速度110nm/分の条件で1分間、酸化チタンを真空
蒸着し、光学的膜厚で110nm、屈折率2.2の酸化
チタンからなる高屈折率の無機物薄膜を形成した結果、
キートップ表面は青色を中心とした虹彩色光沢となった
が、実施例1で見られたような彩度の高いものではなか
った。また、ガラス基板上に比較例1と同様の層構成の
無機物を積層したものの光学スペクトルは、図7の通り
であった。
ら成る樹脂キートップの表面をエタノールで洗浄し、ス
テンレス製のマスク4で蒸着が不要な箇所を覆い、製膜
速度110nm/分の条件で10分間、酸化チタンを真
空蒸着し、光学的膜厚で1100nm、屈折率2.2の
酸化チタンからなる高屈折率の無機物薄膜を形成した結
果、キートップ表面は実施例1に見られたような虹彩色
光沢はみられなかった。また、ガラス基板上に比較例1
と同様の層構成の無機物を積層したものの光学スペクト
ルは、図8の通りであった。
部1aと作動部1bを実施例1と同様に透明なシリコー
ンゴムで成形した。一方、別に金型を使用してポリカー
ボネート(パンライトL1225L帝人化成株式会社
製)を射出成形してポリカーボネート製の樹脂キートッ
プ7を作製した。さらに、この樹脂キートップの裏面を
エタノールで洗浄し、製膜速度110nm/分の条件で
1分間、アルミニウムを真空蒸着し、光学的膜厚で11
0nm、屈折率0.7のアルミニウムからなる低屈折率
の無機物薄膜Lを形成した後、製膜速度110nm/分
の条件で1分間、酸化チタンを真空蒸着し、光学的膜厚
で110nm、屈折率2.2の酸化チタンからなる高屈
折率の無機物薄膜Hを形成した。さらに無機物薄膜を
L、H、L・・・の順序で計10層、総膜厚1100nm
となるように積層し、さらにその上にアクリル系インキ
をスクリーン印刷することにより、文字あるいは記号印
刷層2を形成した。この文字あるいは記号印刷面に熱硬
化型シリコーン接着剤8を塗布し、上記のベース部材1
を貼り合わせ、加熱硬化させキートップを付設する押釦
スイッチを製造したが、キートップの色調は銀白色であ
り、実施例3でみられたような虹彩色ではなかった。ま
た、ガラス基板上に比較例1と同様の層構成の無機物を
積層したものの光学スペクトルは、図9の通りであっ
た。
および/または裏面に、少なくとも材質が2種以上の無
機物を交互に光学的膜厚が5nm〜10000nmとな
るように2層以上積層することにより、無機物薄膜の単
層のものでは得られなかった特定波長範囲の光を反射す
ることによって、高い彩度の虹彩色光沢を有する美観に
優れた高級感のある加飾透光性キートップを提供するこ
とができる。
設した押釦スイッチを示した縦断面図である。
拡大図である。
設した押釦スイッチを示した縦断面図である。
設した押釦スイッチを示した縦断面図である。
拡大図である。
上に積層したものの光学スペクトルである。
上に積層したものの光学スペクトルである。
上に積層したものの光学スペクトルである。
上に積層したものの光学スペクトルである。
やエチレンプロピレン系ゴムなどの合成ゴムや熱可塑性
エラストマーから成形される作動部/非作動部を有する
押釦スイッチのベース部材に接着剤や両面テープなどで
付設することによって押釦スイッチ構造とすることがで
きる。また、公知の熱可塑性エラストマーと硬質樹脂あ
るいは熱可塑性エラストマーの2色成形による公知の樹
脂キートップ構造も含まれる。また、樹脂キートップ単
体でも、皿バネスイッチやスプリング式スイッチと組み
合せることにより、押釦スイッチ構造とすることができ
る。
が1.2≦d a ≦1.8の低屈折率を示す無機物薄膜
と、屈折率d b がd a +0.4≦d b ≦d a +1.2の
高屈折率を示す無機物薄膜より選ぶことにより、高い彩
度の虹彩色光沢を有する加飾キートップが得られ、特に
1.3≦d a ≦1.7、2.0≦d b ≦2.4とするこ
とで鮮やかな色彩のものとすることができる。ここでd
a とd b の値の差が0.4未満と極端に近いと得られる
無機物薄膜は彩度の低いものとなってしまい、d a とd
b の値の差が1.2より大きいと透明感が無くなってし
まう。
ッタリング法、イオンプレーティング法などの物理的蒸
着法、あるいは熱CVD(Chemical Vapo
rDeposition)法、プラズマCVD法、光C
VD法などの化学的蒸着法によって均一でむらが無く製
膜することができる。蒸着装置および蒸着条件は通常実
施されているもので差し支えないが、蒸着温度の高い無
機物材料については、電子ビーム加熱源を有する蒸着装
置の使用が好ましい。さらに、キートップ樹脂と無機物
薄膜の密着性を向上する目的で、イオンアシスト機構を
含んだ蒸着装置を使用しても良い。また、金属酸化物に
は、酸化数の異なる材料が存在し、酸化チタンを例に取
るとTiO 2 の他にTiO、Ti 2 O 3 、Ti 3 O 5 、
Ti 4 O 7 等の材料が知られている。これらの材料を用
いることによって、材料を加熱した際に材料中から酸素
ガスが分解し蒸着圧力を低下させる等の問題を抑えるこ
とが可能で、連続で安定した蒸着を行うためにこのよう
な材料を使っても良い。さらに、金属酸化物あるいは金
属窒化物等の積層の際に、不足すると考えられる酸素、
窒素等の気体を装置内に導入して蒸着しても良い。製膜
する前工程として、樹脂キートップにアンダーコート剤
などの公知の前処理を施して無機物薄膜の密着性を向上
させることもできる。使用する樹脂キートップの種類、
製膜する無機物の材質にも依存するが、密着性、温度お
よび製造コストの点を考慮すると、真空蒸着法あるいは
スパッタリング法による方法が経済的であり、そして目
的とする虹彩色光沢を有する美観に優れた高級感のある
加飾透光性キートップを安価に得ることができる。な
お、樹脂キートップ以外の部分にも同様に無機物薄膜を
製膜してもかまわないが、マスキングを施して必要な樹
脂キートップ部分のみを選択的に製膜する方法が好まし
い。
ートップの表面および/または裏面に、一の無機物の屈
折率d a が、1.2≦d a ≦1.8の低屈折率を示し、
そして他の無機物の屈折率d b が、d a +0.4≦d b
≦d a +1.2の高屈折率を示す少なくとも2種以上の
無機物を、光学的膜厚が、5nm〜10000nmにな
るように、交互に2層以上積層し、さらに、膜厚が5μ
m〜60μmの高分子保護膜を積層して加飾透光性キー
トップとした。
1aと作動部1bが透明なシリコーンゴムで成形され、
天面に所定の文字あるいは記号印刷層2をスクリーン印
刷してある。この天面に特開平6−5150号公報記載
の発明と同様の製法で短波長紫外線を照射し、シランカ
ップリング剤処理してからアクリル系の紫外線硬化樹脂
を滴下し、紫外線を照射して硬化し、透明アクリル樹脂
からなる樹脂キートップ3を設けた。この樹脂キートッ
プの表面をエタノールで洗浄し、ステンレス製のマスク
4で蒸着が不要な箇所を覆い、製膜速度110nm/分
の条件で1分間、酸化ケイ素を真空蒸着し、光学的膜厚
で110nm、波長510nmでの屈折率が1.5の酸
化ケイ素からなる低屈折率の無機物薄膜Lを形成した
後、製膜速度110nm/分の条件で1分間、酸化チタ
ンを真空蒸着し、光学的膜厚で110nm、波長510
nmでの屈折率が2.3の酸化チタンからなる高屈折率
の無機物薄膜Hを形成した。さらに無機物薄膜5をL、
H、L・・・の順序で計10層、総膜厚1100nmと
なるように積層した結果、設計波長である440nmの
反射光を示す青色を主体とする虹彩色光沢を有する加飾
透光性キートップを付設する押釦スイッチを製造した。
また、ガラス基板上に実施例1と同様の層構成の無機物
を積層したものの光学スペクトルは、図6の通りであっ
た。
ト(パンライトL1225L帝人化成株式会社製)を射
出成形してポリカーボネート製の樹脂キートップ7を作
製した。さらに、この樹脂キートップの裏面をエタノー
ルで洗浄し、製膜速度110nm/分の条件で1分間、
弗化マグネシウムを真空蒸着し、光学的膜厚で110n
m、波長510nmでの屈折率が1.4の弗化マグネシ
ウムからなる低屈折率の無機物薄膜Lを形成した後、製
膜速度110nm/分の条件で1分間、硫化亜鉛を真空
蒸着し、光学的膜厚で110nm、波長510nmでの
屈折率が2.4の硫化亜鉛からなる高屈折率の無機物薄
膜Hを形成した。さらに無機物薄膜5をL、H、L・・
・の順序で計10層、総膜厚1100nmとなるように
積層した結果、設計波長である440nmの反射光を示
す青色を主体とする虹彩色光沢を有する加飾透光性キー
トップを製造した。さらにその上にアクリル系インキを
スクリーン印刷することにより、文字あるいは記号印刷
層2を形成した。この文字あるいは記号印刷面に熱硬化
型シリコーン接着剤8を塗布し、上記のベース部材1を
貼り合わせ、加熱硬化させ、虹彩色を有する加飾透光性
キートップを付設する押釦スイッチを製造した。
ら成る樹脂キートップの表面をエタノールで洗浄し、ス
テンレス製のマスク4で蒸着が不要な箇所を覆い、製膜
速度110nm/分の条件で1分間、酸化チタンを真空
蒸着し、光学的膜厚で110nm、波長510nmでの
屈折率が2.3の酸化チタンからなる高屈折率の無機物
薄膜を形成した結果、キートップ表面は青色を中心とし
た虹彩色光沢となったが、実施例1で見られたような彩
度の高いものではなかった。また、ガラス基板上に比較
例1と同様の層構成の無機物を積層したものの光学スペ
クトルは、図7の通りであった。
ら成る樹脂キートップの表面をエタノールで洗浄し、ス
テンレス製のマスク4で蒸着が不要な箇所を覆い、製膜
速度110nm/分の条件で10分間、酸化チタンを真
空蒸着し、光学的膜厚で1100nm、波長510nm
での屈折率が2.3の酸化チタンからなる高屈折率の無
機物薄膜を形成した結果、キートップ表面は実施例1に
見られたような虹彩色光沢はみられなかった。また、ガ
ラス基板上に比較例1と同様の層構成の無機物を積層し
たものの光学スペクトルは、図8の通りであった。
部1aと作動部1bを実施例1と同様に透明なシリコー
ンゴムで成形した。一方、別に金型を使用してポリカー
ボネート(パンライトL1225L帝人化成株式会社
製)を射出成形してポリカーボネート製の樹脂キートッ
プ7を作製した。さらに、この樹脂キートップの裏面を
エタノールで洗浄し、製膜速度110nm/分の条件で
1分間、アルミニウムを真空蒸着し、光学的膜厚で11
0nm、波長510nmでの屈折率が0.7のアルミニ
ウムからなる低屈折率の無機物薄膜Lを形成した後、製
膜速度110nm/分の条件で1分間、酸化チタンを真
空蒸着し、光学的膜厚で110nm、波長510nmで
の屈折率が2.3の酸化チタンからなる高屈折率の無機
物薄膜Hを形成した。さらに無機物薄膜をL、H、L…
の順序で計10層、総膜厚1100nmとなるように積
層し、さらにその上にアクリル系インキをスクリーン印
刷することにより、文字あるいは記号印刷層2を形成し
た。この文字あるいは記号印刷面に熱硬化型シリコーン
接着剤8を塗布し、上記のベース部材1を貼り合わせ、
加熱硬化させキートップを付設する押釦スイッチを製造
したが、キートップの色調は銀白色であり、実施例3で
みられたような虹彩色ではなかった。また、ガラス基板
上に比較例1と同様の層構成の無機物を積層したものの
光学スペクトルは、図9の通りであった。 ─────────────────────────────────────────────────────
点を解決し、高輝度の虹彩色光沢を有する美観に優れた
加飾透光性キートップを提供するものである。すなわ
ち、本発明は、樹脂キートップの表面および/または裏
面に、少なくとも2種以上の異なる無機物層を交互に2
層以上蒸着法により積層することを特徴とする加飾透光
性キートップである。
樹脂キートップの表面および/または裏面に、少なくと
も2種以上の異なる無機物層を交互に2層以上蒸着法に
より積層し、高輝度の虹彩色光沢を有することを特徴と
する。無機物層を積層した無機物薄膜の膜厚は、総膜厚
が5nm〜10000nmとなるようにすればよく、5
nmよりも薄いと虹彩色光沢が薄くなり、10000n
mを超えると透光性が劣ってしまうので好ましくない。
好ましくは50nm〜8000nmがよく、さらに80
nmから7000nmとすれば効果的である。実際に
は、キートップに使用する樹脂の種類、屈折率、形状、
および無機物薄膜の材質、屈折率、色調、および印刷層
の色調などに依存する。
2層以上積層する場合には、低屈折率の無機物層と高屈
折率の無機物層とを交互に積層することで、彩度の高い
反射色調のものが得られ、特に樹脂キートップから数え
て奇数層は低屈折率の無機物層で、偶数層は高屈折率の
無機物層で、かつ低屈折率層と高屈折率層の光学的膜厚
比が1:1で、目的色調となる波長λの1/4にあたる
厚さより成る層を交互に積層すると、目的色調の特定波
長範囲だけ光を反射することにより、高輝度の虹彩色光
沢を有することを特徴とする加飾透光性キートップが得
られる。
1.2≦da≦1.8の低屈折率を示す無機物と、屈折率
dbがda+0.4≦db≦da+1.2の高屈折率を示
す無機物より選ぶことにより、高い彩度の虹彩色光沢を
有する加飾キートップが得られ、特に1.3≦da≦1.
7、2.0≦db≦2.4とすることで鮮やかな色彩のも
のとすることができる。ここでdaとdbの値の差が
0.4未満と極端に近いと得られる無機物薄膜は彩度の
低いものとなってしまい、daとdbの値の差が1.2
より大きいと透明感が無くなってしまう。
クロム、ニッケル、チタン、タングステン、ケイ素、マ
グネシウム、コバルト、タンタル、ゲルマニウム、錫、
鉛、亜鉛、鉄、金、銀、白金、銅などの金属あるいは合
金、金属酸化物、金属窒化物、金属弗化物、金属炭化
物、金属硫化物およびこれらの混合物が用いられる。特
に好ましくは化学的に安定な金属酸化物、金属窒化物、
金属弗化物、金属炭化物、金属硫化物が用いられる。具
体的には、酸化チタン、酸化ケイ素、酸化鉄、酸化マグ
ネシウム、酸化タングステン、酸化アルミニウム、酸化
クロム、酸化コバルト、酸化タンタル、酸化インジウ
ム、酸化スズ、酸化ニッケル、酸化マンガン、酸化ジル
コニウム、酸化バナジウム、酸化セリウム、酸化ビスマ
ス、酸化アンチモン、酸化亜鉛、酸化ハフニウムなどの
金属酸化物、窒化ケイ素、窒化アルミニウムおよび窒化
チタンなどの金属窒化物、弗化マグネシウム、弗化セリ
ウム、弗化鉛などの金属弗化物、炭化ケイ素、炭化チタ
ンなどの金属炭化物、硫化亜鉛等の金属硫化物が好適で
ある。なかでも、低屈折率の無機物層の材質としては、
酸化ケイ素、弗化マグネシウムが好ましく、高屈折率の
無機物層の材質としては、酸化チタン、酸化鉄、酸化タ
ングステン、硫化亜鉛が好ましく、これら低屈折率の無
機物からなる層と高屈折率の無機物からなる層とを交互
に積層すると、彩度の高い反射色調のものが得られ、虹
彩色光沢を有する非常に美観に優れた加飾透光性キート
ップとなる。
ッタリング法、イオンプレーティング法などの物理的蒸
着法、あるいは熱CVD(Chemical Vapor Deposition)
法、プラズマCVD法、光CVD法などの化学的蒸着法
によって無機物を均一でむらが無い層に形成でき、そし
て同様の方法で無機物層を積層し無機物薄膜を製膜でき
る。蒸着装置および蒸着条件は通常実施されているもの
で差し支えないが、蒸着温度の高い無機物材料について
は、電子ビーム加熱源を有する蒸着装置の使用が好まし
い。さらに、キートップ樹脂と無機物層の密着性を向上
する目的で、イオンアシスト機構を含んだ蒸着装置を使
用しても良い。また、金属酸化物には、酸化数の異なる
材料が存在し、酸化チタンを例に取るとTiO2の他に
TiO、Ti2O3、Ti3O5、Ti4O7等の材料
が知られている。これらの材料を用いることによって、
材料を加熱した際に材料中から酸素ガスが分解し蒸着圧
力を低下させる等の問題を抑えることが可能で、連続で
安定した蒸着を行うためにこのような材料を使っても良
い。さらに、金属酸化物あるいは金属窒化物等の積層の
際に、不足すると考えられる酸素、窒素等の気体を装置
内に導入して蒸着しても良い。製膜する前工程として、
樹脂キートップにアンダーコート剤などの公知の前処理
を施して無機物層の密着性を向上させることもできる。
使用する樹脂キートップの種類、製膜する無機物の材質
にも依存するが、密着性、温度および製造コストの点を
考慮すると、真空蒸着法あるいはスパッタリング法によ
る方法が経済的であり、そして目的とする虹彩色光沢を
有する美観に優れた高級感のある加飾透光性キートップ
を安価に得ることができる。なお、樹脂キートップ以外
の部分にも同様に無機物薄膜を製膜してもかまわない
が、マスキングを施して必要な樹脂キートップ部分のみ
を選択的に製膜する方法が好ましい。
膜は透光性であるため、無機物薄膜より印刷層が下面と
なる場合でも文字記号等の印刷が見える。また、無機物
薄膜が樹脂キートップの下側となる構成では、押釦スイ
ッチを筐体に組み込んだ際、無機物薄膜が露出すること
はないが、補強のために無機物薄膜の下側にさらに印刷
層を設けてもよい。
ートップの表面および/または裏面に、一の無機物の屈
折率daが、1.2≦da≦1.8の低屈折率を示し、そ
して他の無機物の屈折率dbが、da+0.4≦db≦
da+1.2の高屈折率を示す低屈折率の無機物からな
る無機物層と高屈折率からなる無機物層の少なくとも2
種以上の異なる無機物層を、光学的膜厚が、5nm〜1
0000nmになるように、交互に2層以上積層し、さ
らに、膜厚が5μm〜60μmの高分子保護膜を積層し
て加飾透光性キートップとした。
1aと作動部1bが透明なシリコーンゴムで成形され、
天面に所定の文字あるいは記号印刷層2をスクリーン印
刷してある。この天面に特開平6−5150号公報記載
の発明と同様の製法で短波長紫外線を照射し、シランカ
ップリング剤処理してからアクリル系の紫外線硬化樹脂
を滴下し、紫外線を照射して硬化し、透明アクリル樹脂
からなる樹脂キートップ3を設けた。この樹脂キートッ
プの表面をエタノールで洗浄し、ステンレス製のマスク
4で蒸着が不要な箇所を覆い、製膜速度110nm/分
の条件で1分間、酸化ケイ素を真空蒸着し、光学的膜厚
で110nm、波長510nmでの屈折率が1.5の酸
化ケイ素からなる低屈折率の無機物層Lを形成した後、
製膜速度110nm/分の条件で1分間、酸化チタンを
真空蒸着し、光学的膜厚で110nm、波長510nm
での屈折率が2.3の酸化チタンからなる高屈折率の無
機物層Hを形成した。さらに無機物層をL、H、L・・・
の順序で計10層、総膜厚1100nmとなるように積
層した結果、設計波長である440nmの反射光を示す
青色を主体とする虹彩色光沢を有する加飾透光性キート
ップを付設する押釦スイッチを製造した。また、ガラス
基板上に実施例1と同様の層構成の無機物層を積層した
ものの光学スペクトルは、図6の通りであった。なお、
本発明の屈折率は光学波長510nmの単色光屈折計を
用いて測定した測定した値である。
トップを付設する押釦スイッチを示す縦断面図である。
実施例1で製造した酸化チタンおよび酸化ケイ素を交互
に10層形成して虹彩色光沢を有する加飾透光性キート
ップを付設する押釦スイッチに、透明ウレタン系塗料
(オリジプレートZ オリジン電機株式会社製)を塗
布、乾燥硬化させて、30μmの膜厚の高分子保護層6
を積層した。この高分子保護層によって、蒸着した酸化
チタンおよび酸化ケイ素からなる表面に露出した無機物
層5を保護することができた。
ト(パンライトL1225L帝人化成株式会社製)を射
出成形してポリカーボネート製の樹脂キートップ7を作
製した。さらに、この樹脂キートップの裏面をエタノー
ルで洗浄し、製膜速度110nm/分の条件で1分間、
弗化マグネシウムを真空蒸着し、光学的膜厚で110n
m、波長510nmでの屈折率が1.4の弗化マグネシ
ウムからなる低屈折率の無機物層Lを形成した後、製膜
速度110nm/分の条件で1分間、硫化亜鉛を真空蒸
着し、光学的膜厚で110nm、波長510nmでの屈
折率が2.4の硫化亜鉛からなる高屈折率の無機物層H
を形成した。さらに無機物層をL、H、L・・・の順序で
計10層、総膜厚1100nmとなるように積層した結
果、設計波長である440nmの反射光を示す青色を主
体とする虹彩色光沢を有する加飾透光性キートップを製
造した。さらにその上にアクリル系インキをスクリーン
印刷することにより、文字あるいは記号印刷層2を形成
した。この文字あるいは記号印刷面に熱硬化型シリコー
ン接着剤8を塗布し、上記のベース部材1を貼り合わ
せ、加熱硬化させ、虹彩色を有する加飾透光性キートッ
プを付設する押釦スイッチを製造した。
ら成る樹脂キートップの表面をエタノールで洗浄し、ス
テンレス製のマスク4で蒸着が不要な箇所を覆い、製膜
速度110nm/分の条件で1分間、酸化チタンを真空
蒸着し、光学的膜厚で110nm、波長510nmでの
屈折率が2.3の酸化チタンからなる高屈折率の無機物
層を形成した結果、キートップ表面は青色を中心とした
虹彩色光沢となったが、実施例1で見られたような彩度
の高いものではなかった。また、ガラス基板上に比較例
1と同様の層構成の無機物層を積層したものの光学スペ
クトルは、図7の通りであった。
ら成る樹脂キートップの表面をエタノールで洗浄し、ス
テンレス製のマスク4で蒸着が不要な箇所を覆い、製膜
速度110nm/分の条件で10分間、酸化チタンを真
空蒸着し、光学的膜厚で1100nm、波長510nm
での屈折率が2.3の酸化チタンからなる高屈折率の無
機物層を形成した結果、キートップ表面は実施例1に見
られたような虹彩色光沢はみられなかった。また、ガラ
ス基板上に比較例1と同様の層構成の無機物層を積層し
たものの光学スペクトルは、図8の通りであった。
部1aと作動部1bを実施例1と同様に透明なシリコー
ンゴムで成形した。一方、別に金型を使用してポリカー
ボネート(パンライトL1225L帝人化成株式会社
製)を射出成形してポリカーボネート製の樹脂キートッ
プ7を作製した。さらに、この樹脂キートップの裏面を
エタノールで洗浄し、製膜速度110nm/分の条件で
1分間、アルミニウムを真空蒸着し、光学的膜厚で11
0nm、波長510nmでの屈折率が0.7のアルミニ
ウムからなる低屈折率の無機物層Lを形成した後、製膜
速度110nm/分の条件で1分間、酸化チタンを真空
蒸着し、光学的膜厚で110nm、波長510nmでの
屈折率が2.3の酸化チタンからなる高屈折率の無機物
層Hを形成した。さらに無機物層をL、H、L・・・の順
序で計10層、総膜厚1100nmとなるように積層
し、さらにその上にアクリル系インキをスクリーン印刷
することにより、文字あるいは記号印刷層2を形成し
た。この文字あるいは記号印刷面に熱硬化型シリコーン
接着剤8を塗布し、上記のベース部材1を貼り合わせ、
加熱硬化させキートップを付設する押釦スイッチを製造
したが、キートップの色調は銀白色であり、実施例3で
みられたような虹彩色ではなかった。また、ガラス基板
上に比較例3と同様の層構成の無機物層を積層したもの
の光学スペクトルは、図9の通りであった。
および/または裏面に、少なくとも材質が2種以上の異
なる無機物層を交互に光学的膜厚が5nm〜10000
nmとなるように2層以上蒸着法により積層することに
より、無機物層の単層のものでは得られなかった特定波
長範囲の光を反射することによって、高い彩度の虹彩色
光沢を有する美観に優れた高級感のある加飾透光性キー
トップを提供することができる。
設した押釦スイッチを示した縦断面図である。
拡大図である。
設した押釦スイッチを示した縦断面図である。
設した押釦スイッチを示した縦断面図である。
拡大図である。
基板上に積層したものの光学スペクトルである。
板上に積層したものの光学スペクトルである。
板上に積層したものの光学スペクトルである。
板上に積層したものの光学スペクトルである。
Claims (5)
- 【請求項1】樹脂キートップの表面および/または裏面
に、少なくとも2種以上の無機物を交互に2層以上積層
することを特徴とする加飾透光性キートップ。 - 【請求項2】一の無機物の屈折率daが、1.2≦da
≦1.8の低屈折率を示し、そして他の無機物の屈折率
dbが、da+0.4≦db≦da+1.2の高屈折率
を示すものより選ばれることを特徴とする請求項1に記
載の加飾透光性キートップ。 - 【請求項3】低屈折率を示す無機物が酸化ケイ素、弗化
マグネシウムから選ばれ、高屈折率を示す無機物が酸化
チタン、硫化亜鉛から選ばれる請求項2に記載の加飾透
光性キートップ。 - 【請求項4】交互に2層以上積層する無機物層の光学的
膜厚が、5nm〜10000nmであることを特徴とす
る請求項1、請求項2あるいは請求項3に記載の加飾透
光性キートップ。 - 【請求項5】交互に2層以上積層する無機物層上に、膜
厚が5μm〜60μmの高分子保護膜をさらに積層する
ことを特徴とする請求項1、請求項2、請求項3または
請求項4に記載の加飾透光性キートップ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10130838A JP3039861B2 (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | 加飾透光性キートップ |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10130838A JP3039861B2 (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | 加飾透光性キートップ |
Publications (2)
Publication Number | Publication Date |
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JPH11329144A true JPH11329144A (ja) | 1999-11-30 |
JP3039861B2 JP3039861B2 (ja) | 2000-05-08 |
Family
ID=15043890
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP10130838A Expired - Fee Related JP3039861B2 (ja) | 1998-05-13 | 1998-05-13 | 加飾透光性キートップ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP3039861B2 (ja) |
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002150868A (ja) * | 2000-11-10 | 2002-05-24 | Polymatech Co Ltd | キースイッチ |
EP1865523A1 (en) * | 2006-07-27 | 2007-12-12 | Silitech Technology Corp. | Thin key structure with dazzling light-effect |
JP2009066763A (ja) * | 2007-09-10 | 2009-04-02 | Sol-Plus Co Ltd | 被膜成形体 |
US8159750B2 (en) | 2004-10-13 | 2012-04-17 | Nec Corporation | Illumination structure and illumination lens mounted thereon |
-
1998
- 1998-05-13 JP JP10130838A patent/JP3039861B2/ja not_active Expired - Fee Related
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2002150868A (ja) * | 2000-11-10 | 2002-05-24 | Polymatech Co Ltd | キースイッチ |
US8159750B2 (en) | 2004-10-13 | 2012-04-17 | Nec Corporation | Illumination structure and illumination lens mounted thereon |
EP1865523A1 (en) * | 2006-07-27 | 2007-12-12 | Silitech Technology Corp. | Thin key structure with dazzling light-effect |
JP2009066763A (ja) * | 2007-09-10 | 2009-04-02 | Sol-Plus Co Ltd | 被膜成形体 |
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