JPH11328731A - 光学的記録媒体の製造方法 - Google Patents
光学的記録媒体の製造方法Info
- Publication number
- JPH11328731A JPH11328731A JP10363218A JP36321898A JPH11328731A JP H11328731 A JPH11328731 A JP H11328731A JP 10363218 A JP10363218 A JP 10363218A JP 36321898 A JP36321898 A JP 36321898A JP H11328731 A JPH11328731 A JP H11328731A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- layer
- recording medium
- optical recording
- chlorine ion
- optical
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
Landscapes
- Optical Record Carriers And Manufacture Thereof (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 耐腐食性が改良された光学的記録媒体の製造
方法を提供する。 【解決手段】 情報を光学的に再生できる、金属膜（遷
移金属−希土類合金を主成分とする光磁気膜等）を含む
記録層と、塩素イオン濃度が１０００ｐｐｍ未満の有機
化合物の層とを基板に少なくとも設けることを特徴とす
る光学的記録媒体の製造方法。
方法を提供する。 【解決手段】 情報を光学的に再生できる、金属膜（遷
移金属−希土類合金を主成分とする光磁気膜等）を含む
記録層と、塩素イオン濃度が１０００ｐｐｍ未満の有機
化合物の層とを基板に少なくとも設けることを特徴とす
る光学的記録媒体の製造方法。
Description
【０００１】
【発明の属する技術分野】本発明は、光を用いて記録、
再生を行なう光磁気メモリー、相転移型メモリー、追記
型メモリーに用いる耐腐食性が改良された光学的記録媒
体の製造方法に関する。
再生を行なう光磁気メモリー、相転移型メモリー、追記
型メモリーに用いる耐腐食性が改良された光学的記録媒
体の製造方法に関する。
【０００２】
【従来の技術】光エネルギーにより情報を記録、再生す
る光メモリーは、磁気光学効果あるいは相転移を利用す
るものや穴あけ型等があり、これらは各所で研究がなさ
れている。これらの光情報を保存するという機能上、例
えば１０年といった長寿命が必要とされている。
る光メモリーは、磁気光学効果あるいは相転移を利用す
るものや穴あけ型等があり、これらは各所で研究がなさ
れている。これらの光情報を保存するという機能上、例
えば１０年といった長寿命が必要とされている。
【０００３】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、これら
のメモリーのうち、記録層として金属の膜を用いたもの
は必ずしも十分耐腐食性が満足できるものではなかっ
た。
のメモリーのうち、記録層として金属の膜を用いたもの
は必ずしも十分耐腐食性が満足できるものではなかっ
た。
【０００４】このため、耐腐食性を向上させる好ましい
方法として、光メモリーにおいて、記録層と共に通例設
けられる有機化合物の層（基板を貼り合わすための接着
剤層や片面板の保護コート等、有機物質から成るあらゆ
る種類の層をいう）を塩基性を呈する化合物にて形成す
る方法を、本出願人は提案した。しかしこのようにして
も、常に満足できる結果となるわけでなく、耐腐食性に
影響する要因が他にもあることが判ってきた。
方法として、光メモリーにおいて、記録層と共に通例設
けられる有機化合物の層（基板を貼り合わすための接着
剤層や片面板の保護コート等、有機物質から成るあらゆ
る種類の層をいう）を塩基性を呈する化合物にて形成す
る方法を、本出願人は提案した。しかしこのようにして
も、常に満足できる結果となるわけでなく、耐腐食性に
影響する要因が他にもあることが判ってきた。
【０００５】本発明は、この知見に基づき完成されたも
のであり、耐腐食性がいっそう改良された光学的記録媒
体の製造方法を提供することを目的とする。
のであり、耐腐食性がいっそう改良された光学的記録媒
体の製造方法を提供することを目的とする。
【０００６】
【課題を解決するための手段】上記の目的は、情報を光
学的に再生できる、金属膜を含む記録層と、塩素イオン
濃度が１０００ｐｐｍ未満の有機化合物の層とを基板に
少なくとも設けることを特徴とする光学的記録媒体の製
造方法により達成できる。
学的に再生できる、金属膜を含む記録層と、塩素イオン
濃度が１０００ｐｐｍ未満の有機化合物の層とを基板に
少なくとも設けることを特徴とする光学的記録媒体の製
造方法により達成できる。
【０００７】有機化合物層中の塩素イオンを１０００ｐ
ｐｍ未満とするには、該層の原材料の純度アップと、該
層及び隣近接する膜の形成プロセスにおける清浄化とに
より達成できる。例えば、原材料の脱塩素の徹底化や装
置の洗浄等による。
ｐｍ未満とするには、該層の原材料の純度アップと、該
層及び隣近接する膜の形成プロセスにおける清浄化とに
より達成できる。例えば、原材料の脱塩素の徹底化や装
置の洗浄等による。
【０００８】本発明により、耐腐食性が向上するのは次
のように考えられる。即ち、従来腐食の先端に塩素イオ
ンが濃化し、酸化物を破壊しながら更に腐食を進めてい
たが、塩素イオンの除去によってそれが抑制されたもの
と思われる。これはＸＭＡ（Ｘ線マイクロアナライザ）
により、腐食の先端をスポット分析することにより裏付
けることができた。
のように考えられる。即ち、従来腐食の先端に塩素イオ
ンが濃化し、酸化物を破壊しながら更に腐食を進めてい
たが、塩素イオンの除去によってそれが抑制されたもの
と思われる。これはＸＭＡ（Ｘ線マイクロアナライザ）
により、腐食の先端をスポット分析することにより裏付
けることができた。
【０００９】本発明は、記録層として、後に実施例を挙
げる反射層が併設された光磁気膜ばかりでなく、反射層
が併設されていない単層厚膜タイプの光磁気膜や、複数
の希土類−遷移金属合金膜から成る光磁気多層膜等を有
する光学的記録媒体等に適用可能であり、その効果が現
われる。
げる反射層が併設された光磁気膜ばかりでなく、反射層
が併設されていない単層厚膜タイプの光磁気膜や、複数
の希土類−遷移金属合金膜から成る光磁気多層膜等を有
する光学的記録媒体等に適用可能であり、その効果が現
われる。
【００１０】
【実施例】以下、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
する。
する。
【００１１】実施例１ 先ず、射出成形により、スタンパーに形成した案内溝、
アドレスが転写されたポリカーボネート基板（１３０ｍ
ｍφ、厚さ１．２ｍｍ）を得た。これに以下の膜をｒｆ
スパッタ法により順次成膜した。
アドレスが転写されたポリカーボネート基板（１３０ｍ
ｍφ、厚さ１．２ｍｍ）を得た。これに以下の膜をｒｆ
スパッタ法により順次成膜した。
【００１２】 これを２枚作成し、各々ホットメルト接着剤を用いて、
膜の付いていないポリカーボネート基板と貼り合わせ光
学的記録媒体Ａ、Ｂとした。各々に用いた接着剤は種類
は同じであるが、Ａでは、洗浄が十分でなかったロール
コーターのポット（接着剤のため）に入れておいたもの
で、Ｂではポットを清浄化し、そこに入れておいたもの
である。
膜の付いていないポリカーボネート基板と貼り合わせ光
学的記録媒体Ａ、Ｂとした。各々に用いた接着剤は種類
は同じであるが、Ａでは、洗浄が十分でなかったロール
コーターのポット（接着剤のため）に入れておいたもの
で、Ｂではポットを清浄化し、そこに入れておいたもの
である。
【００１３】両媒体を６０℃、９０％の恒温恒湿槽に１
０００時間放置した結果を表１に示す。
０００時間放置した結果を表１に示す。
【００１４】
【表１】 塩素イオンがなくなった清浄なホットメルト接着剤で貼
り合わせた本発明のもの（Ｂ）は腐食が発生しないこと
が判る。
り合わせた本発明のもの（Ｂ）は腐食が発生しないこと
が判る。
【００１５】実施例２ 先ず、射出成形により、スタンパーに形成した案内溝、
アドレスが転写されたポリカーボネート基板（１３０ｍ
ｍφ、厚さ１．２ｍｍ）を得た。これに以下の膜をｒｆ
スパッタ法により順次成膜した。
アドレスが転写されたポリカーボネート基板（１３０ｍ
ｍφ、厚さ１．２ｍｍ）を得た。これに以下の膜をｒｆ
スパッタ法により順次成膜した。
【００１６】 各々に用いた接着剤は、高純度化された、塩素イオン濃
度の小さいエポキシ樹脂（Ｃ）と、塩素イオン濃度の大
きいエポキシ樹脂（Ｄ）である。
度の小さいエポキシ樹脂（Ｃ）と、塩素イオン濃度の大
きいエポキシ樹脂（Ｄ）である。
【００１７】これらの両媒体を６０℃、９０％の恒温恒
湿槽に１０００時間放置し、腐食の様子を調べた。表２
に塩素イオンの分析結果と腐食した面積とを示す。
湿槽に１０００時間放置し、腐食の様子を調べた。表２
に塩素イオンの分析結果と腐食した面積とを示す。
【００１８】
【表２】 実施例３ 先ず、実施例１と同様の基板に同様の積層膜をｒｆスパ
ッタリングで成膜した。これを２枚作成した。各々にＥ
ＶＡ（エチレンビニルアセテート）を３０μｍコートし
た。
ッタリングで成膜した。これを２枚作成した。各々にＥ
ＶＡ（エチレンビニルアセテート）を３０μｍコートし
た。
【００１９】各々に用いた両ＥＶＡは種類が同じである
が、洗浄が十分でなかったロールコーターのポット（Ｅ
ＶＡのタメ）に入れておいたもの（Ｅ）と、ポットを清
浄化し、そこに入れたもの（Ｆ）である。
が、洗浄が十分でなかったロールコーターのポット（Ｅ
ＶＡのタメ）に入れておいたもの（Ｅ）と、ポットを清
浄化し、そこに入れたもの（Ｆ）である。
【００２０】各々をＥＶＡの層を介して透明基板（ポリ
カーボネート樹脂）と貼り合わせ、片面板貼り合わせ構
造の光学的記録媒体Ｅ、Ｆとした。表３にＥＶＡ中の塩
素イオン濃度と、両媒体を６０℃、９０％恒温恒湿槽１
０００時間放置した後の腐食面積をまとめた。
カーボネート樹脂）と貼り合わせ、片面板貼り合わせ構
造の光学的記録媒体Ｅ、Ｆとした。表３にＥＶＡ中の塩
素イオン濃度と、両媒体を６０℃、９０％恒温恒湿槽１
０００時間放置した後の腐食面積をまとめた。
【００２１】
【表３】 ここでも、塩素イオンを減じると、腐食を抑えることが
できるということが確認された。なお、塩素イオン濃度
は、硝酸銀溶液による滴定により測定した。
できるということが確認された。なお、塩素イオン濃度
は、硝酸銀溶液による滴定により測定した。
【００２２】上記各実施例では、その一枚のみに各種の
膜が積層された２枚の基板を全面貼り合わせたタイプに
ついて述べたが、これは耐食性を調べるときの便宜のた
めであり、二枚の基板共に膜が設けられ、それらが貼り
合わされたタイプや、貼り合わせ用の基板は使用せず片
面には保護用のコーティングを施したタイプ等の態様と
してもよい。
膜が積層された２枚の基板を全面貼り合わせたタイプに
ついて述べたが、これは耐食性を調べるときの便宜のた
めであり、二枚の基板共に膜が設けられ、それらが貼り
合わされたタイプや、貼り合わせ用の基板は使用せず片
面には保護用のコーティングを施したタイプ等の態様と
してもよい。
【００２３】
【発明の効果】本発明によって光学的記録媒体の耐腐食
性が向上した。更に、この効果によって、熱伝導が大き
いために記録の際に必要な光エネルギーを大きくしてい
た無機物の保護膜の厚みを薄くしたり、省略すること等
もできる。この結果、保護膜の種類や厚みの選択の幅を
広げることができる。また記録時の光エネルギーを小さ
くできることにより、光源、例えば半導体レーザの長寿
命化をももたらす。
性が向上した。更に、この効果によって、熱伝導が大き
いために記録の際に必要な光エネルギーを大きくしてい
た無機物の保護膜の厚みを薄くしたり、省略すること等
もできる。この結果、保護膜の種類や厚みの選択の幅を
広げることができる。また記録時の光エネルギーを小さ
くできることにより、光源、例えば半導体レーザの長寿
命化をももたらす。
Claims (4)
- 【請求項１】 情報を光学的に再生できる、金属膜を含
む記録層と、塩素イオン濃度が１０００ｐｐｍ未満の有
機化合物の層とを基板に少なくとも設けることを特徴と
する光学的記録媒体の製造方法。 - 【請求項２】 前記有機化合物の層を塗布により設ける
特許請求の範囲第１項記載の光学的記録媒体の製造方
法。 - 【請求項３】 前記有機化合物の層を接着剤の塗布によ
り設ける特許請求の範囲第１項記載の光学的記録媒体の
製造方法。 - 【請求項４】 前記記録層が遷移金属−希土類合金を主
成分とする光磁気膜である特許請求の範囲第１項記載の
光学的記録媒体の製造方法。
Priority Applications (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10363218A JPH11328731A (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | 光学的記録媒体の製造方法 |
Applications Claiming Priority (1)
| Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
|---|---|---|---|
| JP10363218A JPH11328731A (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | 光学的記録媒体の製造方法 |
Related Parent Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP61237092A Division JPH0760529B2 (ja) | 1986-10-07 | 1986-10-07 | 光学的記録媒体 |
Publications (1)
| Publication Number | Publication Date |
|---|---|
| JPH11328731A true JPH11328731A (ja) | 1999-11-30 |
Family
ID=18478792
Family Applications (1)
| Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
|---|---|---|---|
| JP10363218A Pending JPH11328731A (ja) | 1998-12-21 | 1998-12-21 | 光学的記録媒体の製造方法 |
Country Status (1)
| Country | Link |
|---|---|
| JP (1) | JPH11328731A (ja) |
-
1998
- 1998-12-21 JP JP10363218A patent/JPH11328731A/ja active Pending
Similar Documents
| Publication | Publication Date | Title |
|---|---|---|
| US4725502A (en) | Information recording medium having Al-Ti alloy reflective layer | |
| JP2007031743A (ja) | 光情報記録媒体用Ａｇ合金反射膜及び光情報記録媒体 | |
| JPS58121153A (ja) | 光学式情報媒体 | |
| JPH11328731A (ja) | 光学的記録媒体の製造方法 | |
| JPH02304734A (ja) | 再生専用型光ディスク | |
| JPS6391840A (ja) | 光学的記録媒体 | |
| JPH0568016B2 (ja) | ||
| JPS60131650A (ja) | 光メモリデイスクおよびその製造方法 | |
| JPS58188345A (ja) | 光記録媒体 | |
| JPS6211685A (ja) | 光学的記録媒体 | |
| JP4339530B2 (ja) | 光ディスク | |
| JP4756606B2 (ja) | 光記録媒体 | |
| JPH0298847A (ja) | 情報記録媒体の製造方法 | |
| JP2509561B2 (ja) | 光ディスク | |
| JPS60234248A (ja) | 光情報記録媒体 | |
| JPS59171042A (ja) | 情報記録媒体 | |
| JPS60115035A (ja) | 情報記録担体 | |
| JPH0191337A (ja) | 光記録材料 | |
| JP2007149306A (ja) | 光記録媒体及びその製造方法 | |
| JPH04212732A (ja) | 光記録媒体及びその製造方法 | |
| JPS59198545A (ja) | 光学式情報記録デイスク | |
| JPS58194155A (ja) | 熱磁気記録要素 | |
| JPS6059551A (ja) | レ−ザ−記録材料 | |
| JPH04247339A (ja) | 光記録媒体 | |
| JPH02152030A (ja) | 光記録媒体 |