JPH11327114A - 写真処理機における写真感光材料搬送装置の駆動機構 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 現像処理部における搬送部の駆動部の駆動源
により、ループ形成部側の駆動部の駆動が行え、ループ
形成部への写真感光材料の搬入乃至該ループ形成部から
の写真感光材料の搬出が確実に行える写真感光材料搬送
装置の駆動機構を提供する。 【解決手段】 現像処理部における写真感光材料の搬送
装置を駆動する第１駆動部と、ループ形成部に写真感光
材料を搬送するための搬送装置を駆動させる第２駆動機
とを連動させて、第１駆動部の駆動源により、第１駆動
部を介して第２駆動部を駆動可能とすると共に、第２駆
動部には、ループ形成部における搬送装置への動力の伝
達を断続する動力断続部を設けた。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は写真処理機における
写真感光材料搬送装置の駆動機構に関する。

【０００２】

【従来の技術】一般に写真処理機は、例えば、装置本体
に、未現像のフィルムを現像及び乾燥処理するためのフ
ィルム現像処理部と、現像済のネガフィルムの画像を印
画紙に焼き付けるための露光部と、露光部で露光済の印
画紙を現像及び乾燥処理するための印画紙現像処理部と
を備えて成り、未現像のフィルムを、フィルム現像処理
部で現像処理した後、現像されたフィルムを露光部に搬
送して、該露光部で、フィルムの画像を印画紙に焼き付
ける一方、画像を焼き付けた印画紙を印画紙現像処理部
で現像して、プリントを仕上げるようにしている。

【０００３】また以上の写真処理機では、フィルム現像
処理部に続いて、該現像処理部で処理したフィルムを一
時待機させるためのループ形成部を設け、該ループ形成
部に、フィルム現像処理部で処理されたフィルムを一時
的にループ状に溜めるようにしているのであって、従来
では、前記フィルム現像処理部におけるフィルムの搬送
装置の駆動部と、前記ループ形成部に送り込むための搬
送装置の駆動部とを独立させ、該ループ形成部に送り込
む搬送装置の駆動源としてステッピングモータを用いて
いる。

【０００４】

【発明が解決しようとする課題】ところで、以上の写真
処理機では、前記フィルム現像処理部側の駆動部の駆動
源と前記ループ形成部に送り込む搬送部の駆動源とが独
立していることから、両駆動源の制御が必要であって、
それだけ制御が複雑となるのは勿論のこと、例えばルー
プ形成部側の駆動部の駆動源であるステッピングモータ
が故障により停止しても、前記現像処理部側の駆動部の
駆動により、フィルムがループ形成部側に無理に送り込
まれてしまって、フィルムが傷ついたり破損する等の不
具合がある。

【０００５】本発明は以上の実情に鑑みて開発したもの
であって、目的とするところは、現像処理部における搬
送部の駆動部の駆動源により、ループ形成部側の駆動部
の駆動が行え、ループ形成部への写真感光材料の搬入乃
至該ループ形成部からの写真感光材料の搬出が確実に行
える写真感光材料搬送装置の駆動機構を提供するにあ
る。

【０００６】

【課題を解決するための手段】以上の目的を達成するた
めに請求項１記載の発明は、写真処理機の現像処理部か
らループ形成部に写真感光材料を搬送するための搬送装
置の駆動機構において、現像処理部における写真感光材
料の搬送装置を駆動する第１駆動部と、ループ形成部に
写真感光材料を搬送するための搬送装置を駆動させる第
２駆動機とを連動させて、第１駆動部の駆動源により、
第１駆動部を介して第２駆動部を駆動可能とすると共
に、第２駆動部には、ループ形成部における搬送装置へ
の動力の伝達を断続する動力断続部を設けたのである。

【０００７】

【発明の実施の形態】先ず図１は、本発明を適用する写
真処理機を概略的に示したものであって、この写真処理
機は、基本的には、装置本体１に、後記する２種類の未
現像のフィルムＦ１・Ｆ２を現像及び乾燥処理するため
のフィルム現像処理部１ａ、現像済のフィルムＦ１・Ｆ
２の画像を印画紙に焼き付けるための露光部１ｂ、フィ
ルム現像処理部１ａから搬出される現像済のフィルムＦ
１・Ｆ２を露光部１ｂに移送するための移送部１ｃ、露
光部１ｂで露光済の印画紙Ｐを現像及び乾燥処理するた
めの印画紙現像処理部１ｄ、印画紙現像処理部１ｄで現
像処理された印画紙Ｐを排出するプリント排出部１ｅを
搭載している。

【０００８】また図２は、以上の写真処理機におけるフ
ィルムＦ１・Ｆ２と印画紙Ｐの搬送経路を示したもので
あって、フィルム現像処理部１ａには、幅の異なる２種
類の未現像のフィルムＦ１・Ｆ２、具体的には、１３５
フィルムＦ１を複数の処理タンク１１に順次搬送するた
めの第１搬送経路Ｌ１と、２４０フィルムＦ２を、同じ
く複数の処理タンク１１に順次搬送するための第２搬送
経路Ｌ２とを併設しており、またフィルム現像処理部１
ａと移送部１ｃとの間には、該フィルム現像処理部１ａ
から送られて来る現像済のフィルムＦ１・Ｆ２を一時待
避させるためのループ形成部２が設けられ、また移送部
１ｃにはフィルムの巻き取りユニット１２を備えてい
る。

【０００９】尚、図２において、Ｌ３は、現像済のフィ
ルムの移送部１ｃにおける移送経路、Ｌ４は、現像済の
フィルムの露光部１ｂにおける搬送経路、Ｌ５は、印画
紙Ｐの露光部１ｂにおける搬送経路、Ｌ６は、印画紙Ｐ
の印画紙現像処理部１ｄにおける搬送経路、Ｘは、露光
部１ｂの光源１３の露光軸を示し、更に、図２におい
て、１４はレンズ、１５はペーパーマガジンを示す。

【００１０】以上の写真処理機は、未現像のフィルムＦ
１・Ｆ２を、フィルム現像処理部１ａの搬送経路Ｌ１・
Ｌ２に沿って搬送して現像及び乾燥を行った後、ループ
形成部２で、フィルム現像処理部１ａから送られて来る
現像済のフィルムＦ１・Ｆ２を一時待避させながら、順
次移送部１ｃに送り出すと共に、該移送部１ｃの移送経
路Ｌ３に沿って露光部１ｂに移送して、該露光部１ｂで
フィルムＦ１・Ｆ２の画像を印画紙Ｐに焼き付け、また
画像を焼き付けた印画紙Ｐは、印画紙現像処理部１ｄで
現像及び乾燥された後、プリント排出部１ｅから排出さ
れる。

【００１１】前述のループ形成部２は、フィルムＦ１・
Ｆ２をループ状に格納する格納室２０を備えた格納部２
１と、この格納室２０の上部開口を開閉するループガイ
ド２２とを備え、該ループガイド２２は、ソレノイド２
３の作動により開閉するようにしている。本発明は、以
上の写真処理機において、前記フィルム現像処理部１ａ
及びループ形成部２においてフィルムＦを搬送するため
の搬送装置の駆動機構に関するものであって、次にこの
搬送装置並びに駆動機構を説明する。

【００１２】まずフィルム現像処理部１ａからループ形
成部２にフィルムＦ１・Ｆ２を搬送する搬送装置とし
て、図に示す実施形態では、前記フィルム現像処理部１
ａの各処理タンク１１内を搬送させる搬送ローラー３１
を備えた第１搬送装置３と、フィルムＦ１・Ｆ２を前記
ループ形成部２に搬送して該ループ形成部２でループ状
に一時的に溜めるための第２搬送装置４とから構成して
いるのであって、前記第２搬送装置４は、前記格納室２
０の上流側に配設した上下一対の上流側搬送ローラー４
１・４２と、格納室２０の下流側に配設した上下一対の
下流側搬送ローラ４３・４４とを備えている。

【００１３】また図に示す実施形態では、前記搬送装置
３・４の駆動機構として、前記第１搬送装置３を駆動さ
せるための第１駆動部５と、第２搬送装置４の上流側搬
送ローラー４１・４２を駆動させるための第２駆動部６
とを備え、該第２駆動部６を第１駆動部５に連動させ
て、第１駆動部５の駆動源により、第１駆動部５を介し
て第２駆動部６を駆動可能とし、第２駆動部６には、ル
ープ形成部２における第２搬送装置４への動力の伝達を
断続する動力断続機構７を設けたのである。

【００１４】第１駆動部５は、図３及び図７に概略的に
示すように、モーター５０により回転駆動する駆動シャ
フト５１と、該駆動シャフト５１に設けた複数のウオー
ム５２に噛合して、前記第１搬送装置３の各搬送ローラ
ー３１を回転駆動させるためのウオームギヤー５３とを
備えている。第２駆動部６は、図３に概略的に示すよう
に、前記駆動シャフト５１の軸端部に設けたドライブギ
ヤ５４に噛合する第１アイドラギヤ６１と、この第１ア
イドラギヤ６１に軸６２を介して共回りする第２アイド
ラギヤ６３と、該第２アイドラギヤ６３に噛合する第１
従動ギヤ６４と、該第１従動ギヤ６４と軸６５を介して
共回りする第２従動ギヤ６６と、この第２従動ギヤ６６
に前記動力断続機構７を介して連動して、前記第２搬送
装置４の搬送ローラ４１を回転駆動させる第３従動ギヤ
６７とから成る。

【００１５】また前記動力断続機構７は、前記第３従動
ギヤ６７の回転軸６８に揺動自在に支持したアーム７１
と、このアーム７１の先端部に回転自由に支持して、前
記第２従動ギヤ６６と第３従動ギヤ６７とに噛合可能な
連動ギヤ７２と、前記アーム７１と装置本体１との間に
掛け渡されて、前記連動ギヤ７２が前記第２、第３従動
ギヤ６６・６７に噛合する方向にアーム７１を揺動付勢
させるコイルスプリング７３と、前記アーム７１を前記
コイルスプリング７３のばね力に抗する方向に揺動させ
て、連動ギヤ７２の前記第２、第３従動ギヤ６６・６７
への噛合を解除させるソレノイド７４とを備えている。

【００１６】また図に示す実施形態では、第２搬送装置
４を構成する下流側搬送ローラ４３をステッピングモー
ター４５により回転駆動させているのであって、具体的
にはステッピングモーター４５の駆動軸に設けたプーリ
ー４６と、搬送ローラー４３の駆動軸４３ａに設けたプ
ーリー４７との間に搬送ベルト４８を掛け渡して、ステ
ッピングモーター４５の回転により、前記搬送ベルト４
８を介して前記下流側搬送ローラー４３を回転駆動させ
るようにしている。

【００１７】尚、図７において８ａは第２搬送装置４の
入り口側に設けた第１フィルムセンサー、８ｂは第２搬
送装置４の出口側に設けた第２フィルムセンサー、８ｃ
は移送部１ｃの途中に設けた第３フィルムセンサーであ
り、また８ｄは格納室２０に溜められるフィルムＦのル
ープを検出するためのループセンサーである。次に以上
の駆動機構の作用を説明する。

【００１８】例えば未現像のフィルムＦ１又はＦ２を現
像し、その画像を印画紙Ｐに焼き付ける作業を行う場
合、モータ５０の駆動により、前記第１駆動機構５を介
して第１搬送装置３が駆動して、フィルムＦ１・Ｆ２が
各処理タンク１１を搬送されながら、現像及び乾燥処理
された後、第２搬送装置４に送り込まれる。尚、この時
には、動力断続機構７のソレノイド７４はオフして、コ
イルスプリング７３のばね力により連動ギヤ７２が、第
２駆動機構の第２、第３従動ギヤ６６・６７に噛合し
て、前記上流側搬送ローラー４１・４２が回転してい
る。

【００１９】しかして 現像及び乾燥処理されたフィルムＦ１・Ｆ２が第２
搬送装置４の入り口側に送り込まれて、その先端で第１
フィルムセンサー８ａを遮光するに伴い、ステッピング
モーター４５が駆動して、出口側搬送ローラー４３・４
４が回転すると共に、ソレノイド２３がオン動作して、
ループガイド２２が図７において２点鎖線で示す位置に
揺動して、格納室２０の開口が閉鎖される。

【００２０】そのため搬送ローラー４１・４２を介して
送り込まれて来るフィルムＦ１・Ｆ２は、前記ループガ
イド２２上を通過して、回転駆動している出口側搬送ロ
ーラー４３・４４に送られて、該出口側搬送ローラー４
３・４４で挟まれながら、移送部１ｃに向けて送られ
る。 そしてフィルムＦ１・Ｆ２の先端で第２フィルムセ
ンサー８ｂが遮光されると、ステッピングモーター４５
が停止して、出口側搬送ローラー４３・４４の回転が停
止すると共に、ソレノイド２３がオフ動作して、ループ
ガイド２２が図７において実線で示す位置に揺動して、
格納室２０が開口し、入口側搬送ローラー４１・４２を
介してフィルムＦ１・Ｆ２が格納室２０内にループ状に
格納されだす。

【００２１】 格納室２０内に所定のループが形成さ
れ、フィルムＦ１・Ｆ２がループセンサー８ｄを遮光す
ると、ステッピングモーター４５が駆動して、出口側搬
送ローラ４３・４４の回転により、フィルムＦ１・Ｆ２
を所定量だけ移送部１Ｃ側に送った後、ステッピングモ
ーター４５が停止し、フイルムＦ１・Ｆ２の格納室２０
でのループ形成が再度開始される。

【００２２】 そして前述のの動作が何度か繰り返
えされた後、フィルムＦ１・Ｆ２の後端が第１フィルム
センサー８ａを通過して、該第１フィルムセンサー８ａ
の遮光が解除されると、ソレノイド７４がオンすると共
にステッピングモーター４５が駆動するのであって、前
記ソレノイド７４のオン動作に伴い、動力断続機構７の
アーム７１がコイルスプリング７３に抗して揺動して、
連動ギヤ７２が前記第２、第３従動ギヤ６６・６７との
噛合が解除され、これに伴い、入口側搬送ローラー４１
・４２の駆動が停止すると共に、ステッピングモーター
４５の駆動により、出口側搬送ローラー４３・４４が回
転して、フィルムＦ１・Ｆ２が、ループ形成部２から、
移送部１ｃの巻き取りユニット１２に順次巻き取られ
る。

【００２３】そして、巻き取りユニット１２へのフィ
ルムＦ１・Ｆ２の巻き取りにより、該フィルムＦ１・Ｆ
２の後端がフィルムセンサー８ｃを通過して、該フィル
ムセンサー８ｃの遮光が解除されると、ステッピングモ
ーター４５が停止して、出口側搬送ローラー４３・４４
の回転が停止する一方、ソレノイド７４がオフして、コ
イルスプリング７３のばね力により連動ギヤ７２が、第
２駆動機構の第２、第３従動ギヤ６６・６７に噛合し
て、前記上流側搬送ローラー４１・４２が回転駆動し、
前記フィルム現像処理部１ａで現像処理された次のフィ
ルムＦ１・Ｆ２の処理に対応するのである。

【００２４】斯くして以上の実施形態では、フィルム現
像処理部１ａ側の第１搬送装置３における第１駆動部５
のモーター５０により、第２搬送装置４の駆動部６を前
記動力断続機構７を介して駆動させることが出来て、し
かも該動力断続機構７により、第２搬送装置４に対する
駆動力の伝達乃至非伝達が確実に行えるので、フィルム
がループ形成部２側に無理に送り込まれるような事故が
なく、該ループ形成部２へのフィルムの搬入乃至該ルー
プ形成部２からのフィルムの搬出が安定良く行えるので
ある。

【００２５】

【発明の効果】以上のごとく本発明によれば、現像処理
部における写真感光材料の搬送装置を駆動する第１駆動
部と、ループ形成部に写真感光材料を搬送するための搬
送装置を駆動させる第２駆動部とを連動させて、第１駆
動部の駆動源により、第１駆動部を介して第２駆動部を
駆動可能とすると共に、第２駆動部には、ループ形成部
における搬送装置への動力の伝達を断続する動力断続部
を設けたことにより、前記第１駆動部の駆動源にて、第
２駆動部を前記動力断続機構を介して駆動させることが
出来ながら、しかも該動力断続機構により、該第２駆動
部に対する駆動力の伝達乃至非伝達が確実に行えるの
で、写真感光材料がループ形成部側に無理に送り込まれ
るような事故を抑制することが出来て、該ループ形成部
への写真感光材料の搬入乃至該ループ形成部からの写真
感光材料の搬出が、簡単な制御で安定良く行えるのであ
る。

【図面の簡単な説明】

【図１】 写真処理機の概略斜視図。

【図２】 写真処理機のフィルムと印画紙の搬送経路を
示す説明図。

【図３】 本発明にかかる駆動機構の概略説明図。

【図４】 同、要部の斜視図。

【図５】 同、要部の概略平面図。

【図６】 同、要部の概略説明図。

【図７】 写真処理機のフィルムの搬送経路を示す説明
図。

【符号の説明】

１ 装置本体 １ａ フィルム現像処理部（現像処理部） ２ ループ形成部 ５ 第１駆動部 ６ 第２駆動部 ７ 動力断続部 Ｆ１ １３５フィルム（写真感光材料） Ｆ２ ２４０フィルム（写真感光材料）

Claims (1)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】現像処理部から送られて来た写真感光材料
   を一時待機させるためのループ形成部を備えた写真処理
   機において、前記現像処理部からループ形成部に写真感
   光材料を搬送する搬送装置の駆動機構であって、現像処
   理部における写真感光材料の搬送装置を駆動する第１駆
   動部と、ループ形成部に写真感光材料を搬送するための
   搬送装置を駆動させる第２駆動部とを連動させて、第１
   駆動部の駆動源により、第１駆動部を介して第２駆動部
   を駆動可能とすると共に、第２駆動部には、ループ形成
   部における搬送装置への動力の伝達を断続する動力断続
   部を設けていることを特徴とする写真処理機における写
   真感光材料搬送装置の駆動機構。