JPH11324698A - 直接噴射式ディーゼルエンジンの補機駆動装置 - Google Patents

直接噴射式ディーゼルエンジンの補機駆動装置

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JPH11324698A
JPH11324698A JP12983398A JP12983398A JPH11324698A JP H11324698 A JPH11324698 A JP H11324698A JP 12983398 A JP12983398 A JP 12983398A JP 12983398 A JP12983398 A JP 12983398A JP H11324698 A JPH11324698 A JP H11324698A
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pump
timing belt
diesel engine
camshaft
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誠 三原
Tatsuo Katamoto
龍生 片本
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Abstract

(57)【要約】 【課題】直接噴射式ディーゼルエンジンEに装備され、
カム軸4と燃料噴射ポンプ5とをタイミングベルト39
等の無端伝動部材を介して駆動するようにした補機駆動
装置Aにおいて、無端伝動部材の張力の変動を抑制し
て、騒音低減及び信頼性向上を図る。 【解決手段】タイミングベルト39の緩み側スパンが進
入するカムプーリ36にねじりダンパ50を取り付け
て、カム軸4の角速度変動を減衰させる。タイミングベ
ルト39の緩み側スパンを常時押圧するオートテンショ
ナ51を設け、タイミングベルト39の張力を調整す
る。燃料噴射ポンプ5の入力軸5aに取り付けるポンプ
プーリ38の重量を増大させて、イナーシャの増大によ
り入力軸5aの角速度変動を抑制する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、気筒内の燃焼室に
燃料噴射ポンプからの高圧燃料を直接噴射する直接噴射
式ディーゼルエンジンにおいて、その動弁系カム軸と燃
料噴射ポンプとを共通の無端伝動部材により駆動する補
機駆動装置に関する技術分野に属する。
【0002】
【従来の技術】従来より、この種の直接噴射式ディーゼ
ルエンジンの補機駆動装置として、例えば、特開平8−
326550号公報に開示されるように、燃料噴射ポン
プを含む複数の補機をエンジンの一側に集中配置したも
のが知られている。このものでは、燃料噴射ポンプをエ
ンジンの一側においてシリンダヘッドと略同じ高さ位置
に配設し、該燃料噴射ポンプの入力軸と、吸気バルブ及
び排気バルブを開閉させるカム軸とを共通のタイミング
ベルトを介してクランク軸により駆動するとともに、上
記燃料噴射ポンプの下方位置に、オルタネータやエアコ
ンのコンプレッサを配置して、エンジンのコンパクト化
を図っている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】ところで、直接噴射式
ディーゼルエンジンはピストン頂部の燃焼室に直接燃料
を噴射するもので、エミッション向上を図るために噴霧
をより微粒化させる必要があるので、燃料噴射ポンプか
ら噴射ノズルに極めて高い圧力の燃料を供給する必要が
ある。そのため、燃料を吐出するプランジャからの反力
が極めて大きくなり、燃料噴射ポンプの入力軸が1回転
する間の駆動トルクの変動幅は極めて大きい。
【0004】一方、カム軸の駆動トルクも1回転の間に
変動する。従って、上記従来の補機駆動装置のようにカ
ム軸とポンプ入力軸とを共通のタイミングベルトにより
駆動すると、上記カム軸のトルク変動と燃料噴射ポンプ
のトルク変動とが相互に作用して、タイミングベルトの
張力の変動幅が過度に大きくなることがあり、その結
果、例えばカム軸側プーリとポンプ側プーリとの間でタ
イミングベルトのばたつきに起因する耳障りな騒音が発
生するという不具合が生じる。
【0005】また、タイミングベルトの張力の変動幅が
過度に大きくなることで、該タイミングベルトやプーリ
に過大な力が作用して、それらの信頼性を損なう虞れも
ある。
【0006】本発明は斯かる諸点に鑑みてなされたもの
であり、その目的とするところは、タイミングベルト等
の無端伝動部材の張力変動を抑制することで、補機駆動
装置の騒音低減及び信頼性向上を図ることにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の解決手段では、カム軸側又はポンプ側の少
なくとも一方に角速度変動を減衰させるねじりダンパを
設けるとともに、無端伝動部材の張力をオートテンショ
ナによって調整し、全体として略一定に保つようにし
た。
【0008】具体的には、請求項1記載の発明では、気
筒内の燃焼室に噴射ノズルから燃料を直接噴射する直接
噴射式ディーゼルエンジンにおける動弁系カム軸にカム
軸側従動輪が設けられる一方、上記噴射ノズルに高圧燃
料を供給する燃料噴射ポンプの入力軸にポンプ側従動輪
が設けられ、これら従動輪が共通の無端伝動部材により
クランク軸上の駆動輪に駆動連結されている補機駆動装
置を前提とする。そして、上記従動輪及び駆動輪間の無
端伝動部材のスパンのうち、緩み側スパンを押圧して該
無端伝動部材の張力を常時調整するオートテンショナ
と、上記カム軸及びカム軸側従動輪若しくはポンプ入力
軸及びポンプ側従動輪の少なくとも一方に設けられ、軸
の角速度変動を減衰させるねじりダンパとを備える構成
とする。
【0009】この構成によれば、ねじりダンパによりカ
ム軸又はポンプ入力軸の角速度変動が減衰されるので、
無端伝動部材の張力の変動を抑制できる。また、オート
テンショナにより無端伝動部材の張力が常時調整される
ことによっても該無端伝動部材の張力の変動を抑制でき
る。さらに、上記無端伝動部材の張力がオートテンショ
ナにより調整されて、運転条件の変化や経年変化によら
ず全体として略一定に保たれるので、ねじりダンパによ
る角速度変動の減衰作用を狙い通りに発揮させることが
できる。このことにより、無端伝動部材の張力の変動を
十分に抑制して、騒音低減及び信頼性向上を図ることが
できる。
【0010】請求項2記載の発明では、請求項1記載の
発明におけるねじりダンパはカム軸側に設けられてお
り、カム軸側従動輪は緩み側スパンの無端伝動部材が進
入するように配置されている構成とする。
【0011】このことで、無端伝動部材の緩み側スパン
にオートテンショナが設けられていて、かつ該緩み側ス
パンの無端伝動部材が進入するカム軸側従動輪におい
て、角速度変動がねじりダンパにより減衰されるように
なっているので、ねじりダンパによる角速度変動の減衰
と、オートテンショナによる無端伝動部材の張力調整と
の相互作用を高めて、無端伝動部材の張力の変動を極め
て有効に低減できる。
【0012】請求項3記載の発明では、請求項1又は2
記載の発明における燃料噴射ポンプは、70MPa以上
の高圧の燃料を吐出するものとする。このことで、燃料
噴射ポンプの吐出圧は極めて高いので、該燃料噴射ポン
プの入力軸のトルク変動に起因する騒音増大や信頼性の
低下という不具合が生じ易い。したがって、このような
燃料噴射ポンプを駆動する補機駆動装置において、上記
請求項1又は2記載の発明の如く無端伝動部材の張力の
変動を抑制する作用が特に有効になる。
【0013】請求項4記載の発明では、請求項2又は3
に記載の発明において、ねじりダンパの重量はカム軸側
従動輪の1/2以上とし、かつ、ポンプ側従動輪の重量
は上記カム軸側従動輪の3/2以上とする。このこと
で、ねじりダンパの重量が具体化される。
【0014】また、一般に、ポンプ側従動輪の重量はね
じりダンパを設けていないカム軸側従動輪と同程度のと
ころを、本発明では、上記カム軸側従動輪の3/2以上
となるように上記ポンプ側従動輪の重量を増大させてい
るので、回転慣性の増大によって角速度変動を減らすこ
とができる。このことにより、無端伝動部材の張力の変
動を一層低減することができ、騒音低減及び信頼性向上
の作用が高まる。
【0015】請求項5記載の発明では、請求項4記載の
発明におけるポンプ側従動輪の重量は、カム軸側従動輪
とねじりダンパとの合計重量に対して1±1/4の範囲
内とする。このことで、ポンプ側従動輪の重量の最適な
範囲が具体化される。
【0016】請求項6記載の発明では、請求項1〜5の
いずれか1つに記載の補機駆動装置は、無端伝動部材の
張り側スパンに作用する張力の最大値が1500N以上
であるものとする。このことで、無端伝動部材に作用す
る張力の大きさが具体化され、このように張力の変動に
伴い極めて大きな張力が作用するような無端伝動部材に
適用することで、その張力の変動を抑制する作用が特に
有効なものになる。
【0017】請求項7記載の発明では、請求項2記載の
発明における無端伝動部材は、内周側に歯部を有するタ
イミングベルトとし、カム軸側駆動輪、ポンプ側従動輪
及び駆動輪はそれぞれ上記タイミングベルトの歯部に噛
み合う歯部を有するタイミングプーリとする。そして、
ねじりダンパは上記カム軸側のタイミングプーリに一体
的に組み付けられている構成とする。
【0018】この構成では、ねじりダンパをカム軸側の
タイミングプーリに一体的に取り付けることで該タイミ
ングプーリからあまり突出しないように配置することが
でき、よって、上記ねじりダンパを設けることによるエ
ンジンの寸法増大を抑制できる。
【0019】請求項8記載の発明では、請求項7記載の
発明において、ポンプ側プーリ及びクランクプーリの間
のタイミングベルトの張り側スパンをベルト外周側から
押圧するアイドラプーリを設けるものとする。
【0020】このことで、アイドラプーリによりタイミ
ングベルトの向きを内周側に変えて、ポンプ側プーリに
対するタイミングベルトの係合範囲を十分に大きくする
ことができるので、燃料噴射ポンプの駆動負荷が大きく
ても、タイミングベルトとポンプ側プーリとの歯飛びを
防止できる。
【0021】請求項9記載の発明では、請求項8記載の
発明におけるタイミングベルトの緩み側スパンは、ウオ
ータポンプを駆動するプーリに巻掛けられているものと
する。このことで、ウオータポンプの駆動機構を容易に
構成できる。また、この構成では、タイミングベルトの
張力の変動がウオータポンプの信頼性低下を招くことに
なるので、この場合にも、タイミングベルトの張力の変
動を抑制する作用が特に有効なものになる。
【0022】請求項10記載の発明では、請求項7記載
の発明におけるオートテンショナは、油圧式の減衰機構
を有するものとする。このことで、上気オートテンショ
ナによりタイミングベルトからのベルト反力を減衰させ
ることができる。
【0023】請求項11記載の発明では、請求項10記
載の発明におけるオートテンショナは、タイミングベル
トの緩み側スパンが巻掛けられるテンショナプーリと、
先端部に上記テンショナプーリの回転軸の一端が片持ち
支持され、該テンショナプーリの回転軸と平行な軸心回
りに回動可能な回動アームと、該回動アームに連結され
た油圧式減衰機構とを備えており、カム軸側プーリに
は、上記タイミングベルトのベルト幅方向への移動を阻
止する鍔部が設けられている構成とする。
【0024】すなわち、一般に、油圧式減衰機構を有す
るオートテンショナは、油圧式減衰機構のシリンダボデ
ィやピストンロッドが設けられている分だけ大型になる
が、この発明では、テンショナプーリを回動アームによ
り片持ち支持する構造としたので、両持ち支持する構造
に比べて、オートテンショナ全体のコンパクト化が図ら
れる。
【0025】また、テンショナプーリを回動アームによ
り片持ち支持すると、該テンショナプーリが回転軸方向
に変位し易くなり、これに伴い、タイミングベルトがベ
ルト幅方向にずれ易くなることが考えられるが、本発明
では、カムプーリに鍔部を設けているので、上記タイミ
ングベルトのずれを防止できる。
【0026】請求項12記載の発明では、請求項1〜1
1のいずれか1つに記載の発明における直接噴射式ディ
ーゼルエンジンは、各気筒毎に吸気弁及び排気弁が合計
4つ以上配設されているものとする。
【0027】このことで、例えば各気筒毎に吸気弁及び
排気弁が1つづつ配設されているエンジンに比べて、カ
ム軸へのバルブ反力が大きくなるので、該カム軸の1回
転あたりのトルク変動が相対的に大きくなり、これに伴
いタイミングベルトの張力の変動も大きくなり易い。従
って、このようなエンジンに装備された補機駆動装置に
おいて、無端伝動部材の張力の変動を抑制する作用が特
に有効に発揮される。
【0028】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態を図面に
基いて説明する。
【0029】図2及び図3は、本発明の実施形態に係る
直接噴射式ディーゼルエンジンEの外観を示し、このエ
ンジンEは、シリンダブロック1の上面にシリンダヘッ
ド2(図4参照)が取り付けられて一体とされ、その内
部に、上記シリンダブロック1に支持されたクランク軸
3の延びる前後方向(図3の上下方向)に沿って図示し
ない4つのシリンダ(気筒)が形成された直列4気筒エ
ンジンである。
【0030】尚、この明細書では、説明の便宜のために
上記シリンダブロック1の長手方向、即ちクランク軸3
の延びる方向をエンジンEの前後方向とし、図3におけ
る下側をエンジンEの前側と呼び、反対側(図3の上
側)をエンジンEの後側と呼ぶ。また、上記エンジンE
の前後方向に直交する左右方向(図2及び図3における
左右方向)において、上記エンジンEの前側を向いて右
側(図2及び図3における左側)をエンジンEの右側と
呼び、反対側(図2及び図3の右側)をエンジンEの左
側と呼ぶものとする。
【0031】上記エンジンEの前端には、クランク軸3
の回転に同期してカム軸4(図4参照)や燃料噴射ポン
プ5(図7参照)等を駆動する補機駆動装置Aが配設さ
れており、該補機駆動装置Aは、図2に示すように、シ
リンダブロック1の前端面に接合された鋼板製のシール
プレート6と、アッパーカバー7及びロアカバー8から
なる樹脂製のカバーとに囲まれて収容されている。ま
た、上記クランク軸3の前端部にはVプーリ9が取り付
けられ、このVプーリ9と、オルタネータ10の入力軸
に設けたVプーリ10aと、図示しない空調装置用コン
プレッサの入力軸に設けたVプーリ11とがVベルト1
2により駆動連結されている。さらに、上記シリンダブ
ロック1の前端面には、図示しないエンジンマウントに
連結される連結部材13が4本のボルト14,14,…
により取り付けられている。
【0032】また、上記シリンダヘッド2の上面には、
図3に示すようにシリンダヘッドカバー18が設けら
れ、さらに、該シリンダヘッドカバー18の一部と、燃
料噴射ポンプ5及び該燃料噴射ポンプ5からの燃料供給
管19とを覆う樹脂製の遮音カバー20が設けられてい
る。
【0033】尚、上記図2において、22はシリンダブ
ロック1の下面に取り付けられたオイルパン、23はタ
ーボ過給機、24はオイルフィルタであり、25は一端
(図の左端)がシリンダヘッド2に接続される一方、他
端が図示しないラジエータに接続されるウオータホース
である。また、上記図3において、26はカム軸4によ
り駆動されるバキュームポンプである。
【0034】上記エンジンEは、いわゆるSOHC( S
ingle Over Head Cam )型エンジンであり、図示しない
が、リンダヘッド2の左右方向中央部よりも左側に偏位
した位置において、4つのシリンダが前後方向に所定間
隔で配置されている一方、図4及び図5に示すように、
上記シリンダヘッド2の右側(両図の左側)に偏位した
位置には、カム軸4が前後方向に延びるように配置さ
れ、互いに所定間隔を空けて配置された6つの軸受部2
8,28,…により回動自在に支持されている。
【0035】上記シリンダヘッド2は、各シリンダを周
方向等間隔に4カ所で囲むように配置されたヘッドボル
ト29,29,…によりシリンダブロック1に締結され
ており、上記各シリンダの中心線に対応する位置には、
噴射ノズル30,30,…がそれぞれ噴孔を燃焼室に直
接臨ませて、かつ上記シリンダ中心線に沿って延びるよ
うに配設されている。また、該噴射ノズル30,30,
…をそれぞれ取り囲むように、各シリンダ毎に2つの吸
気バルブ31,31及び2つの排気バルブ32,32が
配設されている。そして、上記吸気バルブ及び排気バル
ブ31,32,…は、それぞれ、カム軸4に設けられた
吸気用カム4a,4a,…及び排気用カム4b,4b,
…により、ロッカーアーム33,33,…を介して開閉
されるようになっている。
【0036】詳しくは、上記図5のみに示すように、排
気用ロッカーアーム33は、それぞれ、カム軸4の斜め
上方に平行に支持されたロッカーシャフト34に揺動可
能に支持されていて、一端部に設けられたカムローラ3
3aを介してカム軸4の排気用カム4bに摺接する一
方、他端部に設けられた押接ボルト33bを介して略T
字形状の押接部材35に当接している。一方、上記カム
軸4の前端部には、図1に示すようにカムプーリ36が
取り付けられていて、このカムプーリ36と、クランク
軸3の前端側に取り付けたクランクプーリ37と、燃料
噴射ポンプ5の入力軸5aに取り付けたポンププーリ3
8とが、内周側に歯部を有するタイミングベルト39に
より駆動連結されている。
【0037】そして、上記クランク軸3の回転に同期し
てカム軸4が回転されると、排気用カム4b,4b,…
により排気用ロッカーアーム33,33,…が各シリン
ダ毎に所定のタイミングで揺動され、押接ボルト33b
が押接部材35を押し下げることで、2つの排気バルブ
32,32がクランク軸3の回転に同期して開閉作動さ
れる。また、詳しくは示さないが、吸気バルブ31,3
1,…も上記排気バルブ32,32,…と同様に開閉作
動される。このように、1本のカム軸4によりロッカー
アーム33,33,…を介して多数のバルブを開閉作動
させる構成なので、このエンジンEでは、上記カム軸4
へのバルブ反力が極めて大きくなり、従って、カム軸4
の角速度変動は極めて大きい。
【0038】上記燃料噴射ポンプ5は、図6及び図7に
示すように、シリンダブロック1及びシリンダヘッド2
に跨って取り付けられたブラケット41によりエンジン
側に固定されている。すなわち、上記ブラケット41
は、上記シリンダブロック1及びシリンダヘッド2の左
側面に沿って後方に延びるフランジ部42が4本のボル
ト43,43,…によりシリンダブロック1の左側面に
締結され、かつ1本のボルト44によりシリンダヘッド
2の左側面に締結されており、また、該フランジ部42
の前端部からシリンダブロック1の前端面に沿って延び
る連結部42aが、エンジンマウントの連結部材13と
共にボルト14によりシリンダブロック1前端面に締結
されている。さらに、上記ブラケット41には、フラン
ジ部42の前端部からシリンダブロック1前端面と略同
一平面内で反対側に延びる取付けフランジ部46が一体
的に形成されている。
【0039】上記燃料噴射ポンプ5は、入力軸5aが上
記取付けフランジ部46の孔部46aを貫通するよう
に、該取付けフランジ部46にボルトにより取り付けら
れている。この燃料噴射ポンプ5は、図示しないが、1
つのプランジャの作動により各シリンダ毎の噴射ノズル
30に個別に燃料を供給する分配型のもので、4つのカ
ム山によりそれぞれプランジャを往復動させるカムと、
該プランジャからの燃料を分配して、燃料供給管19,
19,…により噴射ノズル30,30,…に個別に送給
する分配器とを備えている。そして、クランク軸3の回
転に同期して上記入力軸5aが回転されると、その1回
転する間に各シリンダ毎の所定の燃料噴射タイミングで
合計4回プランジャが作動され、送給される燃料の圧力
によって噴射ノズル30,30,…が開いて、燃焼室内
に高圧の燃料が直接噴射されるようになっている。ま
た、上記燃料噴射ポンプ5の吐出圧力が例えば70MP
a以上と極めて高いので、入力軸5aの駆動トルクが大
きく変動し、ポンププーリ38の角速度変動が極めて大
きくなる。
【0040】次に、本発明の特徴部分である補機駆動装
置Aについて詳細に説明する。
【0041】上記補機駆動装置Aは、それぞれタイミン
グプーリからなるカムプーリ36と、クランクプーリ3
7と、燃料噴射ポンプ5のポンププーリ38とをタイミ
ングベルト(無端伝動部材)39により駆動連結したも
のにおいて、トルク変動の大きいカムプーリ36に角速
度変動を減衰させるねじりダンパ50を設けるととも
に、タイミングベルト39の緩み側スパンにオートテン
ショナ51を設け、さらに、上記カム軸4と同様にトル
ク変動の大きいポンププーリ38の重量を増大させたも
のである。
【0042】具体的には、図1に示すように、タイミン
グベルト39は、上記カムプーリ36、クランクプーリ
37及びポンププーリ38の他、ウオータポンプ(図示
せず)を駆動するウオータポンププーリ53に巻掛けら
れており、オートテンショナ51のテンショナプーリ5
4及びアイドラプーリ55によりベルト内周側に変角さ
れてレイアウトされている。そして、クランク軸3が同
図において時計回り方向に回転されると、上記カムプー
リ36、クランクプーリ37、ポンププーリ38、及び
ウオータポンププーリ53が時計回り方向に回転され、
同時に、上記テンショナプーリ54及びアイドラプーリ
55が同図において反時計回り方向に回転される。
【0043】すなわち、上記カムプーリ36は、張力が
相対的に小さい緩み側スパン(図1の左側)のタイミン
グベルト39が進入するように配置されており、該緩み
側スパンにウオータポンププーリ38及びテンショナプ
ーリ54が配置されている。このようにカム軸4及び燃
料噴射ポンプ5を駆動するためのタイミングベルト39
によりウオータポンプを駆動する構成とすることで、該
ウオータポンプの駆動機構を容易に構成できる。
【0044】一方、上記ポンププーリ38は、張り側ス
パン(図1の右側)のタイミングベルト39が進出する
ように配置されており、該ポンププーリ38とクランク
プーリ37との間にはアイドラプーリ55が配置されて
いる。このアイドラプーリ55はタイミングベルト39
の張り側スパンをベルト外周側から押圧していて、該タ
イミングベルト39は、ポンププーリ38に対する巻掛
け範囲が十分に大きくなるようにベルト内周側に向きを
変えられている。このことで、燃料噴射ポンプ5の駆動
負荷が大きくても、タイミングベルト39とポンププー
リ38との歯飛びを防止することができ、よって、燃料
噴射ポンプ5の作動を安定確保できる。
【0045】上記カムプーリ36は、ピッチ円の直径が
クランクプーリ37の2倍の長さとされ、図8及び図9
に示すように、内周部には回転軸の軸線x1が延びる方
向に突出した円筒状のボス部36aが設けられる一方、
外周側には、タイミングベルト39の歯部と噛み合う歯
部が全周に亘って形成されている。さらに、上記カムプ
ーリ36の外周側には、軸線x1方向の両端部にそれぞ
れ鍔部36b,36bが設けられていて、この鍔部36
b,36bにより上記タイミングベルト39のベルト幅
方向のずれが阻止されるようになっている。
【0046】また、上記ボス部36aには、先端側から
環状のねじりダンパ50が外嵌合状態で圧入されてい
て、カムプーリ36及びねじりダンパ50が一体回転す
るようになっている。このねじりダンパ50は、上記カ
ムプーリ36の内周側で軸線x1方向にタイミングベル
ト39と重なるように配置されているので、該カムプー
リ36からあまり突出しておらず、このことで、ねじり
ダンパ50を設けることによるエンジンEの軸線x1方
向の寸法増大を抑制できる。
【0047】上記ねじりダンパ50は、外周側のマス部
材50aと内周側のスリーブ50bとその間の制震ゴム
50cとを一体的に加硫接着したもので、マス部材50
aの重量及び制震ゴム50cの振動吸収特性の設定によ
り所要の減衰特性が得られるものである。この実施形態
では、例えば上記ねじりダンパ50の重量をカムプーリ
36の単体としての重量と略同一にしているが、上記ね
じりダンパ50の重量はカムプーリ36の単体としての
重量の1/2以上とすれば、十分な減衰作用が得られ
る。
【0048】尚、上記カムプーリ36には、軸線x1方
向に貫通する2つの貫通孔36c,36cが直径方向に
互いに対称位置に形成され、一方、上記ねじりダンパ5
0にも、上記カムプーリ36の貫通孔36c,36cに
対応する位置に貫通孔50d,50d,…が形成されて
いて、作業者がカムプーリ36をカム軸4へ取り付ける
際、上記貫通孔50d,36cを通してシリンダヘッド
2側に記された合わせマーク(図示せず)を確認できる
ようになっている。
【0049】一方、上記ポンププーリ38は、カムプー
リ36と同様にピッチ円の直径がクランクプーリ37の
2倍の長さとされており、また、重量が大きくなるよう
に肉厚に形成されている。すなわち、上記ポンププーリ
38の重量は、本来、略同径のカムプーリ36単体の重
量と同程度になるところを、この実施形態では、該カム
プーリ36単体の約2倍の重量としており、イナーシャ
(回転慣性)の増大によりポンププーリ38の角速度変
動を減少できるようになっている。尚、上記ポンププー
リ38の重量はカムプーリ36の単体の重量の3/2以
上とすることが好ましい。
【0050】一方、上記ポンププーリ38の重量を大き
くし過ぎると、燃料噴射ポンプ5の駆動における動力損
失が無為に増大することになるので、ポンププーリ38
の重量は後述の如く上記カムプーリ36とねじりダンパ
50との合計重量に対して1±1/4の範囲内にとどめ
ることが好ましい。
【0051】上記オートテンショナ51は、図10及び
図11にも示すように、タイミングベルト39の緩み側
スパンにベルト外周側から係合するテンショナプーリ5
4と、該テンショナプーリ54を外側(回転軸の軸線方
向の一側)から回転自在に片持ち支持し、かつ回動軸
(回動支点)51aの周りに回動させる回動アーム56
とを備えており、シリンダブロック1側に締結固定され
た油圧シリンダ(減衰機構)57により、上記回動アー
ム56を上記タイミングベルト39側に回動付勢するよ
うになっている。
【0052】すなわち、上記油圧シリンダ57は、シリ
ンダボディ57aに進退可能に設けられたピストンロッ
ド57bにより回動アーム56に連結されていて、図示
しないが、上記シリンダボディ57aの内部に配設した
コイルバネにより上記ピストンロッド57bを伸び側に
移動させるようになっている。このことで、上記テンシ
ョナプーリ54は、タイミングベルト39の動きに追随
して該タイミングベルト39を常時押圧し、その張力を
常時調整することができるので、上記タイミングベルト
39の全体としての張力は、運転条件の変化やベルトの
伸び等の経年変化によらず、略一定に保たれる。
【0053】また、上記油圧シリンダ57は、シリンダ
ボディ57a内に圧油の流通抵抗によりピストンロッド
57bの縮み側への移動を規制する油圧ダンパ構造を備
えており、このことで、回動アーム56及びテンショナ
プーリ54を介して伝達されるタイミングベルト39か
らの反力を減衰するようになっている。
【0054】さらに、上記オートテンショナ51では、
テンショナプーリ54を回動アーム56によりエンジン
前端側(図11の上方)から片持ち支持する構造とした
ので、両持ち支持する構造に比べて全体としてコンパク
トになっている。一方、テンショナプーリ54に作用す
るベルト反力により回動アーム56が揺動されて上記テ
ンショナプーリ54が回同軸51aの延びる方向に変位
することで、タイミングベルト39がベルト幅方向にず
れることが考えられるが、上述の如くカムプーリ36に
鍔部36b,36bを設けているので、タイミングベル
ト39のずれに起因する走行不良等の発生を防止でき
る。
【0055】したがって、この実施形態に係る補機駆動
装置Aによれば、まず、カムプーリ4にねじりダンパ5
0を取り付けて、カム軸4の角速度変動を減衰させると
ともに、タイミングベルト39の緩み側スパンをオート
テンショナ51により押圧して、常時、張力を調整する
ようにしたので、上記タイミングベルト39の張力の変
動を抑制することができる。
【0056】その際、上記オートテンショナ51により
エンジンEの運転条件の変化や経年変化によらずタイミ
ングベルト39の張力が全体として略一定に保たれるこ
とで、ねじりダンパ50による角速度変動の減衰作用を
狙い通りに発揮させることができる。しかも、上記カム
プーリ36は、タイミングベルト39の緩み側スパンが
進入するように配置されているので、ねじりダンパ50
による角速度変動の減衰とオートテンショナ51による
張力調整との相互作用を高めることができる。
【0057】具体的に、従来例の如くねじりダンパー5
0を取り付けていない場合、タイミングベルト39の張
り側スパンの張力の最大値は、図12に一点鎖線で示す
ようにエンジン回転数が約2600rpmのところで極
めて大きな値(ピーク)を示している。これに対し、カ
ムプーリ36にねじりダンパ50を取り付けた場合、同
図に実線で示すように、上記のエンジン回転数が約26
00rpmのときの角速度変動が有効に減衰されて、こ
の回転域におけるタイミングベルト39の張力の変動が
低減されている上、張力の最大値(ピーク)も低くなっ
ていることが分かる。
【0058】また、上記補機駆動装置Aによれば、ポン
ププーリ38の重量をカムプーリ36単体の約2倍と
し、該カムプーリ36とねじりダンパ50とを合わせた
合計の重量と略同一としているので、ポンププーリ38
のイナーシャ(回転慣性)の増大により角速度変動を減
少させることができ、タイミングベルト39の張力の変
動を一層低減させることができる。
【0059】具体的には、上記図12において点線で示
すように、ねじりダンパ50を設けた上で、上記ポンプ
プーリ38の重量を増大させたものでは、ねじりダンパ
50を設けただけのもの(同図に実線で示す)よりも張
力の最大値がさらに低くなっていることが分かる。ま
た、ポンププーリ38のイナーシャを増大させると、ア
イドラプーリ55に作用する荷重(アイドラ荷重)、及
びポンププーリ38の角速度変動はいずれも図13に示
すように低下するが、一方で、上記ポンププーリ38の
重量増大に伴い、燃料ポンプ5の駆動における動力損失
が無為に増大することになるので、好ましくない。
【0060】そこで、この実施形態では、補機駆動装置
Aからの騒音レベルを基準にしてポンププーリ38の重
量を決定している。すなわち、上述の如くカムプーリ3
6にねじりダンパ50を取り付けて、ポンププーリ38
の重量は増大させない場合、図14に実線で示すよう
に、エンジンEの常用回転域でタイミングベルト39の
ばたつきに起因して騒音レベルが特に高くなるピークが
現れ、運転者は耳障りに感じる。
【0061】これに対し、ポンププーリ38の重量を増
大させることで、同図に点線及び一点鎖線でそれぞれ示
すように、ポンププーリ38のイナーシャの増大により
角速度変動を抑制して、タイミングベルト39の張力変
化を抑えることができ、騒音を低減できることが分か
る。ここで、上記の点線で示す場合には、騒音レベルの
ピークは実線で示す場合よりも低いものの耳障りな感じ
は残っているが、さらにポンププーリ38の重量を増大
させた上記の一点鎖線で示す場合には、騒音レベルのピ
ークは現れず、耳障りな騒音が解消される。
【0062】従って、上記補機駆動装置Aでは、ポンプ
プーリ38の重量を、上記図14に一点鎖線で示す場合
のポンププーリ38の重量、即ちカムプーリ36とねじ
りダンパ50との合計重量の約2倍としており(このと
きのポンププーリ38のイナーシャを図13にIn0と
して示す)、このことで、燃料ポンプ5の駆動における
動力損失の無為の増大を抑制しつつ、補機駆動装置Aの
騒音低減及び信頼性向上を実現することができる。
【0063】ところで、この実施形態のエンジンEは、
燃焼室に直接燃料を噴射する直接噴射式ディーゼルエン
ジンであり、燃料噴射ポンプ5の吐出圧力が極めて高い
ことから、ポンププーリ38の角速度変動はかなり大き
い。しかも、各シリンダ毎に4つのバルブ31,32,
…が配設されているので、カム軸4の角速度変動もかな
り大きい。このため、上述の如くタイミングベルト39
の張力の変動を抑制していても、図14に示すように、
該タイミングベルト39の張り側スパンに作用する張力
の最大値は1500N以上でかなり大きくなっている。
このように、タイミングベルト39の張力の変動が大き
く、これに伴い騒音増大や信頼性の低下という不具合が
生じ易いエンジンEに対しこの実施形態の補機駆動装置
Aを適用することで、タイミングベルト39の張力の変
動を抑制するという効果が極めて有効なものになる。
【0064】加えて、上記補機駆動装置Aでは、タイミ
ングベルト39の緩み側スパンをウオータポンププーリ
53に巻掛けて駆動するようにしており、この構成で
は、タイミングベルト39の張力の変動が上記ウオータ
ポンプの信頼性低下を招くことにもなる。従って、この
点でも、上述の如くタイミングベルト39の張力の変動
を抑制できるという効果が有効に発揮される。
【0065】(他の実施形態)尚、本発明は上記実施形
態に限定されるものではなく、その他、種々の実施形態
を包含するものである。すなわち、上記実施形態では、
補機駆動装置Aを各気筒毎に4つのバルブ31,32,
…を有するエンジンEに適用しているが、これに限ら
ず、例えば、各気筒毎に2つのバルブ31,32,…を
有するエンジンに適用してもよい。また、カム軸4及び
燃料噴射ポンプ5をタイミングベルト39を介して駆動
するようにしているが、これに限らず、例えばチェーン
を介して駆動するようにしてもよい。
【0066】また、上記実施形態では、タイミングベル
ト39の緩み側スパンに油圧式のオートテンショナ51
を配設しているが、オートテンショナは油圧式のもので
なくてもよい。
【0067】さらに、上記実施形態では、ねじりダンパ
50をカムプーリ36に取り付けているが、これに限ら
ず、ねじりダンパをポンププーリ38に取り付けるよう
にしてもよい。
【0068】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1記載の発
明における直接噴射式ディーゼルエンジンの補機駆動装
置によれば、ねじりダンパ及びオートテンショナにより
無端伝動部材の張力の変動を抑制することができ、特
に、上記オートテンショナによりねじりダンパの作用を
狙い通りに発揮させることで、無端伝動部材の張力の変
動を十分に抑制して、騒音低減及び信頼性向上を図るこ
とができる。
【0069】請求項2記載の発明によれば、ねじりダン
パ及びオートテンショナの相互作用を高めることで、無
端伝動部材の張力の変動を極めて有効に低減できる。
【0070】請求項3記載の発明では、特に燃料噴射ポ
ンプのトルク変動が大きいものにおいて、無端伝動部材
の張力の変動を抑制できるという作用が有効になる。
【0071】請求項4記載の発明によれば、ポンプ側従
動輪の回転慣性の増大により角速度変動を減らすことが
できるので、騒音低減及び信頼性向上の効果を一層高め
ることができる。
【0072】請求項6記載の発明では、無端伝動部材に
作用する張力が極めて大きい場合に適用することで、そ
の張力の変動を抑制する作用が特に有効なものになる。
【0073】請求項7記載の発明によれば、ねじりダン
パを取り付けることに伴うエンジンの寸法増大を抑制で
きる。
【0074】請求項8記載の発明によれば、燃料噴射ポ
ンプの駆動負荷が大きくても、タイミングベルトとポン
プ側プーリとの歯飛びを防止できる。
【0075】請求項9記載の発明では、ウオータポンプ
の駆動機構を容易に構成でき、また、タイミングベルト
の張力の変動を抑制する作用が特に有効なものになる。
【0076】請求項10記載の発明によれば、オートテ
ンショナによりタイミングベルトの反力を減衰できる。
【0077】請求項11記載の発明によれば、タイミン
グベルトのずれによる走行不良を防止しつつ、オートテ
ンショナ全体のコンパクト化が図られる。
【0078】請求項12記載の発明では、カム軸へのバ
ルブ反力が大きいエンジンにおいて、無端伝動部材の張
力の変動を抑制する作用が特に有効に発揮される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係る補機駆動装置の構成を
示す正面図である。
【図2】図1の補機駆動装置を装備したエンジンの正面
図である。
【図3】図2の平面図である。
【図4】ロッカーシャフト等を省略した状態でシリンダ
ヘッドの構成を示す正面図である。
【図5】ロッカーアームにより排気バルブを開閉作動さ
せる構成を示す説明図である。
【図6】燃料噴射ポンプのブラケットをエンジン側へ取
り付ける構成を示す正面図である。
【図7】図6の平面図である。
【図8】カムプーリ及びねじりダンパの構成を示す正面
図である。
【図9】図8の IX-IX 線における断面図である。
【図10】オートテンショナの構成を示す正面図であ
る。
【図11】図10の XI-XI 線における断面図である。
【図12】タイミングベルトの張り側スパンに作用する
張力の最大値とエンジン回転数との関係を示すグラフ図
である。
【図13】ポンププーリのイナーシャの増減変化に対す
る、アイドラ荷重の変化及びポンププーリの角速度変動
の変化をそれぞれ示すグラフ図である。
【図14】ねじりダンパを設けて、ポンププーリの重量
を変化させたときの、エンジン回転数の変化に対する騒
音レベルの変化を示すグラフ図である。
【符号の説明】
A 補機駆動装置 E 直接噴射式ディーゼルエンジン 3 クランク軸 4 カム軸 5 燃料噴射ポンプ 5a 燃料噴射ポンプの入力軸 30 噴射ノズル 31 吸気バルブ 32 排気バルブ 33 ロッカーアーム 36 カムプーリ(カム軸側従動輪) 36b カムプーリの鍔部 37 クランクプーリ(駆動輪) 38 ポンププーリ(ポンプ側従動輪) 39 タイミングベルト(無端伝動部材) 50 ねじりダンパ 51 オートテンショナ 53 ウオータポンププーリ 54 オートテンショナのテンショナプーリ 55 アイドラプーリ 56 オートテンショナの回動アーム 57 オートテンショナの油圧シリンダ(減衰
機構)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.6 識別記号 FI F16F 1/38 F16F 1/38 G 15/126 15/126 B F16H 7/02 F16H 7/02 A 7/12 7/12 A 55/38 55/38 A

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 気筒内の燃焼室に噴射ノズルから燃料を
    直接噴射する直接噴射式ディーゼルエンジンにおける動
    弁系カム軸にカム軸側従動輪が設けられる一方、上記噴
    射ノズルに高圧燃料を供給する燃料噴射ポンプの入力軸
    にポンプ側従動輪が設けられ、これら従動輪が共通の無
    端伝動部材によりクランク軸上の駆動輪に駆動連結され
    ている補機駆動装置において、 上記従動輪及び駆動輪間の無端伝動部材のスパンのう
    ち、緩み側スパンを押圧して該無端伝動部材の張力を常
    時調整するオートテンショナと、 上記カム軸及びカム軸側従動輪若しくはポンプ入力軸及
    びポンプ側従動輪の少なくとも一方に設けられ、軸の角
    速度変動を減衰させるねじりダンパとを備えていること
    を特徴とする直接噴射式ディーゼルエンジンの補機駆動
    装置。
  2. 【請求項2】 請求項1において、 ねじりダンパはカム軸側に設けられており、 カム軸側従動輪は緩み側スパンの無端伝動部材が進入す
    るように配置されていることを特徴とする直接噴射式デ
    ィーゼルエンジンの補機駆動装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2において、 燃料噴射ポンプは70MPa以上の高圧の燃料を吐出す
    るものであることを特徴とする直接噴射式ディーゼルエ
    ンジンの補機駆動装置。
  4. 【請求項4】 請求項2又は3において、 ねじりダンパの重量はカム軸側従動輪の1/2以上であ
    り、 ポンプ側従動輪の重量は上記カム軸側従動輪の3/2以
    上であることを特徴とする直接噴射式ディーゼルエンジ
    ンの補機駆動装置。
  5. 【請求項5】 請求項4において、 ポンプ側従動輪の重量は、カム軸側従動輪とねじりダン
    パとの合計重量に対して1±1/4の範囲内にあること
    を特徴とする直接噴射式ディーゼルエンジンの補機駆動
    装置。
  6. 【請求項6】 請求項1〜5のいずれか1つにおいて、 無端伝動部材の張り側スパンに作用する張力の最大値は
    1500N以上であることを特徴とする直接噴射式ディ
    ーゼルエンジンの補機駆動装置。
  7. 【請求項7】 請求項2において、 無端伝動部材は内周側に歯部を有するタイミングベルト
    であり、 カム軸側駆動輪、ポンプ側従動輪及び駆動輪はそれぞれ
    上記タイミングベルトの歯部に噛み合う歯部を有するタ
    イミングプーリであり、 ねじりダンパは上記カム軸側のタイミングプーリに一体
    的に組み付けられていることを特徴とする直接噴射式デ
    ィーゼルエンジンの補機駆動装置。
  8. 【請求項8】 請求項7において、 ポンプ側プーリ及びクランクプーリの間のタイミングベ
    ルトの張り側スパンをベルト外周側から押圧するアイド
    ラプーリが設けられていることを特徴とする直接噴射式
    ディーゼルエンジンの補機駆動装置。
  9. 【請求項9】 請求項8において、 タイミングベルトの緩み側スパンは、ウオータポンプを
    駆動するプーリに巻掛けられていることを特徴とする直
    接噴射式ディーゼルエンジンの補機駆動装置。
  10. 【請求項10】 請求項7において、 オートテンショナは油圧式の減衰機構を有するものであ
    ることを特徴とする直接噴射式ディーゼルエンジンの補
    機駆動装置。
  11. 【請求項11】 請求項10において、 オートテンショナは、 タイミングベルトの緩み側スパンが巻掛けられるテンシ
    ョナプーリと、 先端部に上記テンショナプーリの回転軸の一端が片持ち
    支持され、該テンショナプーリの回転軸と平行な軸心回
    りに回動可能な回動アームと、 上記回動アームに連結された油圧式減衰機構とを備えて
    おり、 カム軸側プーリには、上記タイミングベルトのベルト幅
    方向への移動を阻止する鍔部が設けられていることを特
    徴とする直接噴射式ディーゼルエンジンの補機駆動装
    置。
  12. 【請求項12】 請求項1〜11のいずれか1つにおい
    て、 各気筒毎に吸気弁及び排気弁が合計4つ以上配設されて
    いることを特徴とする直接噴射式ディーゼルエンジンの
    補機駆動装置。
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