JPH11324171A - 耐力パネル及び耐力パネルの接合構造 - Google Patents

耐力パネル及び耐力パネルの接合構造

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JPH11324171A
JPH11324171A JP12582498A JP12582498A JPH11324171A JP H11324171 A JPH11324171 A JP H11324171A JP 12582498 A JP12582498 A JP 12582498A JP 12582498 A JP12582498 A JP 12582498A JP H11324171 A JPH11324171 A JP H11324171A
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metal plate
panel
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fire
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JP12582498A
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English (en)
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Akira Yazaki
暁 矢崎
Toshiyuki Mimura
俊幸 三村
Atsuhiro Sugano
淳博 菅野
Masashi Goto
昌司 後藤
Morihiro Matsumoto
守弘 松本
Koichi Shibata
晃一 柴田
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Daido Steel Sheet Corp
Asahi Chemical Industry Co Ltd
Original Assignee
Daido Steel Sheet Corp
Asahi Chemical Industry Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、少なくとも法で規定されている火
災時に要求される耐火時間内は本来の耐力を維持出来る
耐力パネル及び該耐力パネルの接合構造を提供すること
を可能にすることを目的としている。 【解決手段】 発泡体からなるコア材2の両面に金属板
3を設けたサンドイッチパネル1において、少なくとも
火災時に要求される耐火時間内はパネルに加わる鉛直荷
重を支持出来るように非火炎側Aの金属板3と火炎側B
の金属板3との間に柱状の木製補強材6をコア材2に埋
設して構成したことを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主に住宅等の建築
物で梁材及び柱材を使用しない建物構造の耐力壁として
用いられる耐力パネル及びその接合構造に関するもので
あって、特に発泡体からなるコア材の両面に金属板を設
けた耐力パネル及びその接合構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、梁材や柱材を省略して簡単な構成
で施工手間を低減したパネル工法建物が提案されてお
り、本発明者等は発泡体からなるコア材の両面に金属板
を設けた耐力性を有するサンドイッチパネルを耐力パネ
ルとして使用した技術を特願平8-121181号により既に特
許出願中である。
【0003】上記技術によれば、サンドイッチパネルが
構造躯体として一体的に接続されて耐力パネルを構成す
るので強度が高く、梁材や柱材を省略して躯体構造を簡
単にすることが出来、工期を大幅に短縮化することが出
来る上、従前の下地材、外壁材、断熱材、内壁材等の複
数層の壁の層構造をサンドイッチパネルの一部材で構成
することが出来、更に梁材や柱材の下地材や内装下地材
も不要となるので部材点数及び施工工数を削減してコス
トダウンを図ることが出来るものである。
【0004】また、梁材や柱材を省略して構成出来るこ
とから、建物設計の自由度が広がり、開口部や空間が大
きくとれるといった長所があり、サンドイッチパネルの
両面に設けた金属板により気密性を容易に確保すること
が出来るので、高気密住宅を容易に構成することが出来
るという利点もある。
【0005】また、サンドイッチパネルの両面が金属板
により構成されることで、寸法精度が確保出来、接続部
の構成が簡単であり、更には、白蟻等の防止や腐朽防止
が出来、耐久性に優れるといった長所もある。
【0006】また、コア材に断熱材を使用した場合には
断熱材が均一に形成されるので、冷橋(ヒートブリッ
ジ)がなく、断熱効果を向上させることが出来、枠材等
を使用しないので該枠材の幅分だけ断熱性能が向上する
と共に断熱材の充填ムラがなく、断熱材が自重で下にず
れたり片寄ることがないという利点もある。
【0007】また、部材の種類が極めて少ないので部品
構成が単純で、工場での生産性が高く、材料コストが安
くなるといった多大な利点を備えている。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記技
術であっても全く問題がないわけではなく、例えば、火
災が生じた場合を想定すると、防火上、耐力パネルによ
って外部からの火に対して建物内部への延焼を防止する
だけでなく、建物が倒壊しないように建物の鉛直荷重を
支持出来なければならない。
【0009】ところが、上記技術では耐力パネルが発泡
体からなるコア材の両面に金属板を設けただけの単純な
構成であったため、火災時に火災側の金属板が高温にな
ることによって軟化若しくは座屈し、また発泡体も火災
側の金属板側から次第に軟化、分解及び炭化等を生じて
耐力パネルの本来の耐力が低下するという問題がある。
【0010】即ち、建物の鉛直荷重は発泡体が両面の金
属板同士を一体化していることによって両面の金属板に
よって支えられている。火災時には金属板が高温になり
軟化するが、それ以外にも発泡体が分解炭化することに
よって火災側の金属板と発泡体の一体性が失われ、薄い
一枚の金属板は建物の鉛直荷重によって容易に座屈を起
こすことになる。
【0011】本発明は前記課題を解決するものであり、
その目的とするところは、少なくとも法で規定されてい
る火災時に要求される耐火時間内は本来の耐力を維持出
来る耐力パネル及び該耐力パネルの接合構造を提供せん
とするものである。
【0012】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
の本発明に係る耐力パネルは、発泡体からなるコア材の
両面に金属板を設けた耐力パネルにおいて、少なくとも
火災時に要求される耐火時間内はパネルに加わる鉛直荷
重を支持出来るように柱状の木製補強材が前記コア材に
埋設されていることを特徴とする。
【0013】上記構成によれば、柱状の木製補強材をコ
ア材に埋設したことで、火災時に火災側の金属板が高温
になって軟化若しくは座屈しても、該火災側の金属板に
代わって前記柱状の木製補強材が建物の鉛直荷重を支持
して建物の倒壊を防止することが出来る。
【0014】即ち、木製補強材は可燃性であるため燃焼
によって周囲から燃えて健全な部分がやがてなくなり、
時間の経過と共に徐々に耐力が低減するものの金属板の
ように一気に耐力を失うものではないので、木製補強材
の断面積を適当に設定しておけば、火炎側の金属板が高
温によって耐力を失った後も建物の鉛直荷重を一定時間
支持して建物の倒壊を防止することが出来るものであ
る。
【0015】また、前記柱状の木製補強材が非火炎側か
ら火炎側方向に前記コア材の中心を超えて延長した断面
を有する場合には、火災時に火災側の金属板が高温にな
って軟化若しくは座屈しても、該火災側の金属板に代わ
って前記柱状の木製補強材が建物の鉛直荷重を効果的に
支持して建物の倒壊をより確実に防止することが出来
る。
【0016】また、本発明に係る耐力パネルの接合構造
は、複数の耐力パネルを相互に接合する構造であって、
隣接する前記耐力パネルの両金属板間を接続部材で連結
すると共に非火炎側の両金属板間或いは前記両柱状の木
製補強材間に高温耐性のシーリング材を介在させたこと
を特徴とする。
【0017】上記構成によれば、少なくとも火災時に要
求される耐火時間内はパネルに加わる鉛直荷重を支持出
来る複数の耐力パネルを接続部材で連結することが出
来、非火炎側の両金属板間或いは両柱状の木製補強材間
に介在させた高温耐性のシーリング材によりシールする
ことで高温の燃焼ガスやコア材の分解ガスが非火炎側に
侵入することを防止することが出来る。
【0018】
【発明の実施の形態】図により本発明に係る耐力パネル
及びその接合構造の一実施形態を具体的に説明する。図
1(a)は本発明に係る耐力パネルの構成を示す正面
図、図1(b)は本発明に係る耐力パネルの構成を示す
側面図、図2は本発明に係る耐力パネルの構成を示す横
断面説明図、図3は隣接する耐力パネルの接合構造を示
す横断面説明図、図4(a)〜(e)は他の各種の柱状
の木製補強材の配置構成を示す横断面説明図、図5
(a),(b)は本発明に係る他の耐力パネルの構成を
示す横断面説明図、図6(a),(b)乃至図8
(a),(b)は隣接する耐力パネルの他の接合構造を
示す横断面説明図である。
【0019】図1〜図3において、本発明に係る耐力パ
ネルとなるサンドイッチパネル1はポリイソシアヌレー
トフォーム等の樹脂系発泡体等からなる断熱材としての
コア材2の両面に、該コア材2の面積に対応する面積を
有するアルミ亜鉛合金メッキ鋼板(溶融亜鉛・55%ア
ルミニウム合金メッキ鋼板、商品名「ガルバリュウム鋼
板」)や着色合金めっき鋼板等からなる金属板3を設け
て耐力性を有する耐力パネルとして構成される。金属板
3は一般的なメッキ鋼板や塗装鋼板等でも良い。
【0020】そして、サンドイッチパネル1を一体的に
連結して耐力パネル構造とし、これを住宅等の建物の壁
体である外壁、床、屋根パネルとして使用することで、
梁材及び柱材を使用することなく建物を施工し得るパネ
ル工法建物として構成することが出来るものである。
【0021】サンドイッチパネル1のコア材2は、樹脂
系発泡材であるイソシアヌレート樹脂フォームやフェノ
ール樹脂フォーム等の断熱材が好ましく、該断熱材の密
度は20〜60kg/m3 で、且つ圧縮強度を1〜5kg/m2
で構成される。上記密度は、JIS K7222 に準拠して測定
された値であり、圧縮強度は、JIS K7220 に準拠して測
定された値である。
【0022】特に、これ等の断熱材を使用した場合は、
高断熱性や高遮音性を有するサンドイッチパネル1とし
て構成出来る。尚、前記コア材2はウレタンやハニカム
等を使用して構成することでも良い。
【0023】また、コア材2の両面に設ける金属板3と
しては、例えば、厚さ0.6mm〜1.6mm程度のアルミ
亜鉛合金メッキ鋼板を使用したものが好ましく、強度や
防錆性能も良く、耐久性に優れている。特に、厚さを
0.8mm〜1.2mm程度とすれば、コスト的にも性能的
にも最も好ましい。
【0024】上記のように構成されたサンドイッチパネ
ル1全体の厚さは、60mm〜150mm程度である。金属
板3を使用したサンドイッチパネル1は工場での量産に
適しており、例えば、その製法としては、ロール状の金
属板3を引き伸ばしながら、間に前記断熱材を接着剤等
によって貼着してサンドイッチするか、或いは、引き伸
ばして張架した二枚の金属板3の間で前記断熱材を発泡
させるか、或いは所定の大きさに切断、折り曲げられた
二枚の金属板3の間で前記断熱材を発泡させるか、或い
は同じく所定の大きさに切断、折り曲げられた二枚の金
属板3の間に前記断熱材を挟んで接着することで両面の
金属板3と断熱材からなるコア材2とが一体的に固着し
てサンドイッチされる。
【0025】上記のように構成されるサンドイッチパネ
ル1を用いたことにより、高耐久性、不燃性、高断熱
性、高気密性及び高遮音性を実現する躯体システムとな
り、更には、柱や梁を使用することなくサンドイッチパ
ネル1を耐力壁として使用することで単純な部品構成に
なり、施工が容易で、施工工数の少ない躯体システムと
なり、工期の短縮(例えば、躯体工期が3日程度)が実
現する。
【0026】また、柱や梁を使用せずに外壁、床、天井
パネルを一体的に連結することで構成される高強度躯体
システムであり、高耐震性に優れている。更には、柱や
梁がないため比較的自由度の高い躯体システムとなり、
オーダーエントリーシステムで種々の要望に対応可能で
ある。
【0027】また、本実施形態のサンドイッチパネル1
によれば、パネル面全体が断熱材で構成されるので断熱
性能が向上し、且つ断熱材の密度を20〜60kg/m3
構成した場合には断熱材が均一となり、自重によるずれ
や片寄りがなく、断熱ムラがない。
【0028】また、サンドイッチパネル1が建物の所定
位置に配置された時、図3に示すように、非火炎側(例
えば屋内側)Aからパネル厚さの途中まで火炎側(例え
ば屋外側)Bに該コア材2の中心lを超えて延長された
断面形状を有する柱状の木製補強材6がコア材2の内部
に埋設されている。
【0029】即ち、図2に示すサンドイッチパネル1で
は、非火炎側A及び火炎側Bの金属板3が夫々コア材2
の幅方向(図2の左右方向)両端部の小口面2aに沿っ
て直角に折曲され、該コア材2の小口面2aに貼着され
た端辺3aと、該端辺3aに接続され、更に小口面2a
に設けられた凹部2bに沿ってコア材2の幅方向内部側
に直角に折曲されて該コア材2の凹部2bに貼着された
埋設辺3bとを有して構成され、更に図3に示すように
隣接するサンドイッチパネル1の凹部2bには両凹部2
bに亘って嵌入してコア材2の内部に埋設された方形柱
状の木製補強材6が設けられている。尚、火炎側Bの金
属板3の端辺3a、埋設辺3bは適宜省略して火炎側B
の金属板3を単一平面状に構成しても良い。
【0030】次に前記耐力パネルの接合構造について図
3を用いて説明する。図3において、平面的に隣接する
耐力パネルとなるサンドイッチパネル1は両金属板3間
を接続部材4を介して連結される。
【0031】前記接続部材4は、アルミ亜鉛合金メッキ
鋼板や着色合金めっき鋼板等の金属板で所定の厚さを有
して構成されており、サンドイッチパネル1の高さ方向
の長さに対応する寸法を有する長尺部材で、所定の幅を
有して構成される。
【0032】図3に示すように、左右方向に平面的に隣
設されるサンドイッチパネル1の接続方法としては、先
ず、左側に配置されるサンドイッチパネル1の右端部の
小口面2aに形成した凹部2bと、右側に配置されるサ
ンドイッチパネル1の左端部の小口面2aに形成した凹
部2bとに亘って柱状の木製補強材6を嵌入して埋設す
ると共に、左側に配置されるサンドイッチパネル1の右
端部と、右側に配置されるサンドイッチパネル1の左端
部とを当接させた後、左右のサンドイッチパネル1の境
界部両面に接続部材4を夫々当接させた後、該接続部材
4のサンドイッチパネル1の厚さ方向(図3の上下方
向)にタッピングビス5を打ちつけて、金属板3と接続
部材4とコア材2とを一体的に固定する。
【0033】そして、火災時に火災側Bの金属板3が高
温になって軟化若しくは座屈しても、該火災側Bの金属
板3に代わって前記柱状の木製補強材6が少なくとも火
災時に法的に要求される耐火時間内はパネルに加わる建
物の鉛直荷重を支持して建物の倒壊を防止することが出
来るように各寸法が設定されている。
【0034】上記構成によれば、非火炎側Aの金属板3
と火炎側Bの金属板3とが確実に離間しているため火災
時に火災側Bの金属板3が高温になっても非火炎側Aの
金属板3に熱が伝わり難く該非火炎側Aの金属板3の保
全を確保することが出来る。
【0035】火災時に火炎側Bの金属板3が高温にな
り、発泡体からなるコア材2が火炎側Bから分解炭化し
て該コア材2の分解炭化が非火炎側Aの金属板3に接続
された埋設辺3bの部分まで達すると該非火炎側Aの金
属板3の温度が上昇して強度が低下する。
【0036】従って、火炎側Bの金属板3に接続された
埋設辺3bと非火炎側Aの金属板3に接続された埋設辺
3bとの間に配置された柱状の木製補強材6の厚みを所
定の値に設定することにより非火炎側Aの金属板3や補
強板材(端辺3a、埋設辺3b)が法的に要求される耐
火時間だけ建物の鉛直荷重を支持出来る時間を確保する
ことが出来る。この点では、火炎側Bの金属板3に接続
された端辺3a、埋設辺3bを省略して火炎側Bの金属
板3を単一平面状に構成した方が有利である。
【0037】本実施形態のサンドイッチパネル1を用い
てISO834に準じた防火性能試験を行った結果、20分以
上建物の耐力壁として負担すべき荷重(実験では幅1m
のサンドイッチパネル1で1tの荷重)に耐えることが
出来た。
【0038】上記構成によれば、柱状の木製補強材6を
コア材2の小口面2aの凹部2bに埋設したことで、火
災時に火災側Bの金属板3が高温になって軟化若しくは
座屈しても、該火災側Bの金属板3に代わって柱状の木
製補強材6が建物の鉛直荷重を支持して建物の倒壊を防
止することが出来る。
【0039】即ち、木製補強材6は可燃性であるため燃
焼によって周囲から燃えて健全な部分がやがてなくな
り、時間の経過と共に徐々に耐力が低減するものの金属
板3のように一気に耐力を失うものではないので、木製
補強材6の断面積を適当に設定しておけば、火炎側Bの
金属板3が高温によって耐力を失った後も建物の鉛直荷
重を一定時間支持して建物の倒壊を防止することが出来
るものである。
【0040】また、前記柱状の木製補強材6が非火炎側
Aから火炎側B方向にコア材2の中心lを超えて延長し
た断面を有する場合には、火災時に火災側Bの金属板3
が高温になって軟化若しくは座屈しても、該火災側Bの
金属板3に代わって柱状の木製補強材6が建物の鉛直荷
重を効果的に支持して建物の倒壊をより確実に防止する
ことが出来る。
【0041】また、非火炎側Aの金属板3と火炎側Bの
金属板3とが柱状の木製補強材6により確実に離間した
状態で隣接するサンドイッチパネル1が接合されるため
火災時に火災側Bの金属板3が高温になっても非火炎側
Aの金属板3に熱が伝わり難く該非火炎側Aの金属板3
の保全を確保することが出来る。
【0042】また、サンドイッチパネル1は中央のコア
材2を介して両側面に金属板3を貼着して構成され、両
側の金属板3相互はコア材2によって断熱されており、
冷橋(ヒートブリッジ)が存在しない構成となっている
ので、コア材2の両面の金属板3は実質的に熱的に絶縁
されており、サンドイッチパネル1の断熱性は非常に高
く、結露等の熱性能上の問題がない。
【0043】図4(a)〜(e)はサンドイッチパネル
1のコア材2の内部に埋設された他の各種の柱状の木製
補強材6の構成を示すものである。図4(a)に示す柱
状の木製補強材6は、非火炎側Aの金属板3及びコア材
2の小口面2aに沿って火炎側B方向に該コア材2の中
心lを超えて延長されてコア材2の内部に埋設されたも
のである。
【0044】また、図4(b)に示す柱状の木製補強材
6は、非火炎側Aの金属板3及びコア材2の小口面2a
に沿って火炎側B方向に該コア材2の中心lよりも非火
炎側Aに延長されてコア材2の内部に埋設されたもので
ある。
【0045】また、図4(c)に示す柱状の木製補強材
6は、非火炎側Aの金属板3及びコア材2の小口面2a
に略接すると共に火炎側B方向に該コア材2の中心lよ
りも非火炎側Aに延長されてコア材2の内部に埋設され
た円柱形状で構成したものである。
【0046】また、図4(d)に示す柱状の木製補強材
6は、コア材2の小口面2aに沿って該コア材2の中心
lを略中心にして非火炎側Aの金属板3と火炎側Bの金
属板3との間に配置してコア材2の内部に埋設されたも
のである。
【0047】また、図4(e)に示す柱状の木製補強材
6は、非火炎側Aの金属板3及びコア材2の小口面2a
及び火炎側Bの金属板3に沿ってコア材2の厚さ寸法と
略等しい厚さ寸法を有して設けられたものである。
【0048】上記図4(a)〜(e)に示された柱状の
木製補強材6を使用した場合も前述と略同様な効果を得
ることが出来るものである。
【0049】図5(a)はサンドイッチパネル1の幅方
向両端部のコア材2の小口面2aに形成した凹部2b及
び幅方向略中央部に形成した凹部2bに柱状の木製補強
材6を嵌入してコア材2の内部に埋設したものである。
【0050】また、図5(b)はサンドイッチパネル1
の火炎側Bの金属板3の一部を非火炎側A方向にコア材
2の中心l近傍に配置してコア材2の内部に埋設し、該
サンドイッチパネル1の幅方向両端部のコア材2の小口
面2aに形成した凹部2b及び幅方向略中央部に形成し
た凹部2bに柱状の木製補強材6を嵌入してコア材2の
内部に埋設したものである。この場合、火炎側Bの金属
板3と柱状の木製補強材6との離隔距離を確保するため
に該柱状の木製補強材6に対向する火炎側Bの金属板3
の一部をコア材2の表面付近まで退避させて火炎側Bの
金属板3と柱状の木製補強材6との間の離間間隔L1
2 を一致させて構成している。
【0051】上記各構成であっても前述と略同様な効果
を得ることが出来るものである。
【0052】次に前記耐力パネルの接合構造の他の構成
について図6を用いて説明する。図6(a),(b)に
おいて、平面的に隣接する耐力パネルとなるサンドイッ
チパネル1は前述と同様に両金属板3間を接続部材4を
介して連結される。
【0053】図6(a)では隣接するサンドイッチパネ
ル1のコア材2の小口面2aに設けられた各凹部2bの
非火炎側Aに柱状の木製補強材6が両凹部2bに亘って
嵌入され、更に該凹部2bの火炎側Bには柱状の木製補
強材6に隣接して不燃性の断熱材7が両凹部2bに亘っ
て嵌入してコア材2内部に埋設されている。
【0054】本実施形態では不燃性の断熱材7を密度が
150kg/m3 程度のロックウールボードにより構成した
場合について説明するが、この不燃性の断熱材7はコア
材2の樹脂系発泡材よりも防火性、断熱性が高い不燃性
の断熱材であれば良く、綿状のロックウールや固体状の
珪酸カルシウム板等を適用することも出来る。
【0055】上記構成によれば、非火炎側Aの金属板3
及び柱状の木製補強材6と、火炎側Bの金属板3とが確
実に離間すると共に該非火炎側Aの金属板3及び柱状の
木製補強材6と火炎側Bの金属板3との間に不燃性の断
熱材7を介在させて構成したことにより火災時に火災側
Bの金属板3が高温になっても非火炎側Aの金属板3や
柱状の木製補強材6に熱が伝わり難く該非火炎側Aの金
属板3や柱状の木製補強材6の保全を確保することが出
来る。
【0056】また、図6(b)では隣接するサンドイッ
チパネル1のコア材2の小口面2aに設けられた凹部2
bの非火炎側Aに夫々別々に柱状の木製補強材6が嵌入
され、更に該凹部2bの火炎側Bには柱状の木製補強材
6に隣接して夫々別々に不燃性の断熱材7が介在されて
いる。これにより前述と略同様な効果を得ることが出来
るものである。
【0057】図6(a)に示す左右方向に平面的に隣設
されるサンドイッチパネル1の接続方法としては、先
ず、左側に配置されるサンドイッチパネル1の右端部の
小口面2aに形成した凹部2bと、右側に配置されるサ
ンドイッチパネル1の左端部の小口面2aに形成した凹
部2bとに亘って非火炎側Aに柱状の木製補強材6と、
火炎側Bに不燃性の断熱材7を嵌入して埋設すると共
に、左側に配置されるサンドイッチパネル1の右端部
と、右側に配置されるサンドイッチパネル1の左端部と
を当接させた後、左右のサンドイッチパネル1の境界部
両面に接続部材4を夫々当接させた後、該接続部材4の
サンドイッチパネル1の厚さ方向(図6(a)の上下方
向)にタッピングビス5を打ちつけて、金属板3と接続
部材4とコア材2とを一体的に固定する。
【0058】また、図6(b)に示す左右方向に平面的
に隣設されるサンドイッチパネル1の接続方法として
は、先ず、左側に配置されるサンドイッチパネル1の右
端部の小口面2aに形成した凹部2bと、右側に配置さ
れるサンドイッチパネル1の左端部の小口面2aに形成
した凹部2bとに夫々別々に非火炎側Aに柱状の木製補
強材6と、火炎側Bに不燃性の断熱材7を嵌入して埋設
すると共に、左側に配置されるサンドイッチパネル1の
右端部と、右側に配置されるサンドイッチパネル1の左
端部とを当接させた後、左右のサンドイッチパネル1の
境界部両面に接続部材4を夫々当接させた後、該接続部
材4のサンドイッチパネル1の厚さ方向(図6(b)の
上下方向)にタッピングビス5を打ちつけて、金属板3
と接続部材4とコア材2或いは柱状の木製補強材6とを
一体的に固定する。
【0059】次に本発明に係る耐力パネルの接合構造に
ついて図7、図8を用いて説明する。図7(a),
(b)及び図8(a),(b)において、隣接する耐力
パネルとなるサンドイッチパネル1の非火炎側Aの両金
属板3間或いは両柱状の木製補強材6間に高温耐性で気
密性を維持するシーリング材8を介在させると共に、非
火炎側A及び火炎側Bの両金属板3の境界部両面に接続
部材4を当接させた後、該接続部材4のサンドイッチパ
ネル1の厚さ方向(図7、図8の上下方向)にタッピン
グビス5を打ちつけて、金属板3と接続部材4とコア材
2或いは柱状の木製補強材6とを一体的に固定する。
【0060】本実施形態のシーリング材8は水ガラス系
の高温で発泡する素材や炭酸カルシウム等が多量に含ま
れている素材等で構成したものであるが、高温でシーリ
ング機能が失われないものであれば他の種々の素材で構
成することが可能である。
【0061】図7(a)に示すシーリング材8は隣接す
るサンドイッチパネル1の非火炎側Aの両金属板3及び
コア材2の小口面2aに沿って該コア材2内部に埋設さ
れた柱状の木製補強材6の角部に形成された両溝部6a
に亘って固着されている。
【0062】また、図7(b)に示すシーリング材8は
隣接するサンドイッチパネル1の非火炎側Aの両金属板
3及びコア材2の小口面2aに沿って該コア材2内部に
埋設された柱状の木製補強材6の厚さ方向略中央部に形
成された両溝部6bに亘って固着されている。
【0063】また、図8(a)に示すシーリング材8は
隣接するサンドイッチパネル1の非火炎側Aの両金属板
3及びコア材2の小口面2aに沿って該コア材2内部に
埋設された柱状の木製補強材6の目地部9に両サンドイ
ッチパネル1相互間に亘って固着されている。
【0064】また、図8(b)示すシーリング材8は図
6(a)に示したサンドイッチパネル1の非火炎側Aの
両金属板3の端辺3a同士の目地部10に両サンドイッチ
パネル1相互間に亘って固着されている。
【0065】上記各構成によれば、少なくとも火災時に
要求される耐火時間内はサンドイッチパネル1に加わる
建物の鉛直荷重を支持出来る複数の耐力パネルとなるサ
ンドイッチパネル1を接続部材4により連結することが
出来、非火炎側Aの金属板3間或いは柱状の木製補強材
6間に介在させた各種の高温耐性のシーリング材8によ
りシールすることで高温の燃焼ガスやコア材の分解ガス
が非火炎側Aに侵入することを防止することが出来る。
【0066】尚、前記各実施形態ではサンドイッチパネ
ル1のコア材2の内部に方形形状或いは円柱形状の柱状
の木製補強材6を埋設した場合について説明したが、柱
状の木製補強材6の形状は断面楕円形状や断面長円形状
或いは断面多角形状等他の種々の形状で適用することが
出来、更には木製以外の材質としてプラスチック等の他
の種々の材質で構成される柱状補強材を適用することで
も良い。
【0067】
【発明の効果】本発明は、上述の如き構成と作用とを有
するので、柱状の木製補強材をコア材に埋設したこと
で、火災時に火災側の金属板が高温になって軟化若しく
は座屈しても、該火災側の金属板に代わって前記柱状の
木製補強材が建物の鉛直荷重を支持して建物の倒壊を防
止することが出来る。
【0068】また、前記柱状の木製補強材が非火炎側か
ら火炎側方向に前記コア材の中心を超えて延長した断面
を有する場合には、火災時に火災側の金属板が高温にな
って軟化若しくは座屈しても、該火災側の金属板に代わ
って前記柱状の木製補強材が建物の鉛直荷重を効果的に
支持して建物の倒壊をより確実に防止することが出来
る。
【0069】従って、金属板の表面に別途防火材等を被
覆することなく防火性能を有する耐力パネルとして構成
することが出来、これを利用して柱や梁等を省略した壁
式構造とすることが出来るため、安価で且つ簡単に住宅
等の建築を行うことが出来る。
【0070】また、本発明に係る耐力パネルの接合構造
によれば、少なくとも火災時に要求される耐火時間内は
パネルに加わる鉛直荷重を支持出来る複数の耐力パネル
を接続部材で連結することが出来、非火炎側の両金属板
間或いは両柱状の木製補強材間に介在させた高温耐性の
シーリング材によりシールすることで高温の燃焼ガスや
コア材の分解ガスが非火炎側に侵入することを防止する
ことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)は本発明に係る耐力パネルの構成を示す
正面図、(b)は本発明に係る耐力パネルの構成を示す
側面図である。
【図2】本発明に係る耐力パネルの構成を示す横断面説
明図である。
【図3】隣接する耐力パネルの接合構造を示す横断面説
明図である。
【図4】(a)〜(e)は他の各種の柱状の木製補強材
の配置構成を示す横断面説明図である。
【図5】(a),(b)は本発明に係る他の耐力パネル
の構成を示す横断面説明図である。
【図6】(a),(b)は隣接する耐力パネルの他の接
合構造を示す横断面説明図である。
【図7】(a),(b)は隣接する耐力パネルの他の接
合構造を示す横断面説明図である。
【図8】(a),(b)は隣接する耐力パネルの他の接
合構造を示す横断面説明図である。
【符号の説明】
1…サンドイッチパネル 2…コア材 2a…小口面 2b…凹部 3…金属板 3a…端辺 3b…埋設辺 4…接続部材 5…タッピングビス 6…柱状の木製補強材 6a,6b…溝部 7…不燃性の断熱材 8…シーリング材 9,10…目地部 A…非火炎側 B…火炎側 l…中心
フロントページの続き (72)発明者 菅野 淳博 兵庫県芦屋市若葉町2番1−2143 (72)発明者 後藤 昌司 兵庫県西宮市上鳴尾町2−2 (72)発明者 松本 守弘 大阪府大阪市東淀川区菅原6丁目19番7号 (72)発明者 柴田 晃一 兵庫県尼崎市東園田町9丁目4番1号

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 発泡体からなるコア材の両面に金属板を
    設けた耐力パネルにおいて、 少なくとも火災時に要求される耐火時間内はパネルに加
    わる鉛直荷重を支持出来るように柱状の木製補強材が前
    記コア材に埋設されていることを特徴とする耐力パネ
    ル。
  2. 【請求項2】 前記柱状の木製補強材が非火炎側から火
    炎側方向に前記コア材の中心を超えて延長した断面を有
    することを特徴とする請求項1に記載の耐力パネル。
  3. 【請求項3】 請求項1または請求項2に記載の複数の
    耐力パネルを相互に接合する構造であって、隣接する前
    記耐力パネルの両金属板間を接続部材で連結すると共に
    非火炎側の両金属板間或いは前記両柱状の木製補強材間
    に高温耐性のシーリング材を介在させたことを特徴とす
    る耐力パネルの接合構造。
JP12582498A 1998-05-08 1998-05-08 耐力パネル及び耐力パネルの接合構造 Withdrawn JPH11324171A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101703535B1 (ko) * 2016-10-19 2017-02-08 (주) 미도랜드 내화 크래딩 기둥 시스템 및 이의 제조방법, 그리고 이를 위한 시공방법
JP2020023812A (ja) * 2018-08-07 2020-02-13 日軽パネルシステム株式会社 積層パネル及び積層パネルの連結構造並びに積層パネルの製造方法

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