JPH11324025A - 建設機械における分散型制御装置 - Google Patents

建設機械における分散型制御装置

Info

Publication number
JPH11324025A
JPH11324025A JP10138431A JP13843198A JPH11324025A JP H11324025 A JPH11324025 A JP H11324025A JP 10138431 A JP10138431 A JP 10138431A JP 13843198 A JP13843198 A JP 13843198A JP H11324025 A JPH11324025 A JP H11324025A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
display
control device
construction machine
control
communication
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10138431A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Ogura
弘 小倉
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Original Assignee
Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Construction Machinery Co Ltd filed Critical Hitachi Construction Machinery Co Ltd
Priority to JP10138431A priority Critical patent/JPH11324025A/ja
Publication of JPH11324025A publication Critical patent/JPH11324025A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Operation Control Of Excavators (AREA)
  • Component Parts Of Construction Machinery (AREA)
  • Small-Scale Networks (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 運転室内に必要最少限の表示装置を設けて運
転室空間を確保するとともに、表示要求の増大時におけ
る各制御装置における制御演算周期の安定化。 【解決手段】 建設機械1各部に設けた検出手段から入
手した情報に基づいて、建設機械各部の動作を制御する
複数の制御装置20,22,25と、建設機械各部の状
況を表示する表示装置26とを備え、これらの制御装置
および表示装置を共通通信ラインを介して接続してなる
建設機械における分散型制御装置において、前記表示装
置26は、複数種類の表示情報を切換表示可能な単一の
表示部29を備えるとともに、前記各制御装置、前記表
示装置または前記共通通信ライン30における時間あた
りの通信量の増減を判定する通信量判定手段を備え、前
記各制御装置は、前記通信量判定手段の判定結果に基づ
いて、各制御装置における制御演算周期を変更する演算
周期変更手段を備えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、建設機械における
分散型制御装置に係わり、特に油圧ショベル等の建設機
械の各部を制御する複数の制御装置と建設機械各部の状
況を表示する表示装置を共通通信ラインを介して接続し
た建設機械における分散型制御装置に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、油圧ショベル等の建設機械に備え
られる制御装置は、概略、建設機械への操作指令を行う
第1の制御装置と、この第1の制御装置からの操作指令
に基づいて、建設機械各部の操作に必要な制御演算指令
を行う第2の制御装置と、この第2の制御装置からの演
算制御指令を建設機械各部を駆動するためのアクチュエ
ータに出力する第3の制御装置と、建設機械各部の状況
を表示する表示装置とから構成されている。これらの制
御装置や表示装置間には相互に関連する信号を送受信す
るための電気信号線が多数配設されている。
【0003】この電気信号線の多数配設は、配線接続に
よって行うために構造が複雑化し、高コスト化を招いて
いた。これを解決するために、特公平7−113854
号公報では、分散配置した各制御装置や表示装置間を共
通のバスで接続して制御信号の送受信を行う建設機械に
おける分散型制御装置が提案されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記の従来技術によれ
ば、電気信号線の接続を簡素化し、コストの低減を図る
ことができ、その結果、建設機械の制御装置の改善を図
ることができる。
【0005】一方、建設機械は、建設機械の操作性の向
上を図るために、種々の情報、例えば、通常の運転時に
必要な燃料残量、エンジン回転数、作動油温等の情報を
表示する表示装置や、機械の故障情報およびその履歴情
報を表示するための表示装置や、さらには高機能化され
た建設機械では建設機械本体の前部に設けたフロント機
構の姿勢の状態を表示するとともに自動制御の始動、停
止のための操作スイッチを備える表示装置を設けること
が望まれている。そのため、これらの表示装置を、共通
通信ラインを介して上述の複数の制御装置に接続する
と、接続配線が増加し、また複数の表示装置を運転室内
に設置すると、運転室内の空間が狭くなり、居住性が悪
化するという問題がある。
【0006】しかし、表示装置を少なくして、例えば、
1つの表示装置に各種の情報を表示しようとすると、そ
の時の表示情報の内容や各制御装置間の通信量によって
は共通通信ラインに接続される複数の制御装置や表示装
置間の通信量が過大になり、複数の制御装置や表示装置
間で適切なデータの送受信ができないことがある。
【0007】本発明の目的は、上記の種々の問題点を考
慮して、運転室内には必要最少限の表示装置を設けて運
転室内の空間を十分に確保するとともに、共通通信ライ
ン上の通信量をそのときの状況に応じて適切な通信量に
調節することを可能にした建設機械における分散型制御
装置を提供することにある。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記課題を解
決するために、次のような手段を採用した。
【0009】建設機械各部に設けた検出手段から入手し
た情報に基づいて、建設機械各部の動作を制御する複数
の制御装置と、建設機械各部の状況を表示する表示装置
とを備え、これらの制御装置および表示装置を共通通信
ラインを介して接続してなる建設機械における分散型制
御装置において、前記表示装置は、複数種類の表示情報
を切換表示可能な単一の表示部を備えるとともに、前記
各制御装置、前記表示装置または前記共通通信ラインに
おける時間あたりの通信量の増減を判定する通信量判定
手段を備え、前記各制御装置は、前記通信量判定手段の
判定結果に基づいて、前記各制御装置における制御演算
周期を変更する演算周期変更手段を備えることを特徴と
する。
【0010】また、建設機械各部に設けた検出手段から
入手した情報に基づいて、建設機械各部の動作を制御す
る複数の制御装置と、建設機械各部の状況を表示する表
示装置とを備え、これらの制御装置および表示装置を共
通通信ラインを介して接続してなる建設機械における分
散型制御装置において、前記表示装置は、複数種類の表
示情報を切換表示可能な単一の表示部と、前記表示情報
の表示切換を要求する入力手段と、前記入力手段から要
求された表示情報の表示に伴って、前記各制御装置にお
ける時間あたりの通信量が所定の通信量を越えるか否か
を判定する通信量判定手段と、少なくとも、前記時間あ
たりの通信量が所定の通信量を越える場合は、その判定
結果を前記各制御装置に通知する通知手段を備え、前記
各制御装置は、前記通知手段からの判定結果に基づい
て、前記各制御装置における制御演算周期を所定の周期
より長く設定する演算周期変更手段を備えることを特徴
とする。
【0011】また、建設機械各部に設けた検出手段から
入手した情報に基づいて、建設機械各部の動作を制御す
る複数の制御装置と、建設機械各部の状況を表示する表
示装置とを備え、これらの制御装置および表示装置を共
通通信ラインを介して接続してなる建設機械における分
散型制御装置において、前記表示装置は、複数種類の表
示情報を切換表示可能な単一の表示部と、前記表示情報
の表示切換を要求する入力手段と、前記入力手段から要
求された表示情報の表示に伴って、前記各制御装置にお
ける時間あたりの通信量が所定の通信量を越えるか否か
を判定する通信量判定手段と、前記判定の結果を前記各
制御装置に通知する通知手段を備え、前記各制御装置
は、前記通知手段から前記時間あたりの通信量が所定の
通信量を越えるとの通知を受信した場合は、前記各制御
装置における制御演算周期を所定の周期より長く設定す
るとともに、前記通知手段から前記時間あたりの通信量
が所定の通信量を越えないとの通知を受信した場合は、
前記各制御装置における制御演算周期を前記所定の周期
に設定することを特徴とする。
【0012】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の一実施形態を図
1から図30を用いて説明する。
【0013】図1は、本実施形態に係る建設機械におけ
る分散型制御装置の概要を示す図である。
【0014】同図において、1は油圧ショベル等の建設
機械であり、建設機械1は、概略、走行体2と、走行体
2上に設けた旋回体3と、旋回体3の前部に設けた運転
室4と、旋回体3の前部に装備したフロント機構5と、
旋回体3に俯仰動可能に設けたブーム6と、ブーム6先
端に回動可能に設けたアーム7と、アーム7の先端に回
動可能に設けたバケット8と、ブーム6を俯仰動させる
ための油圧シリンダ9と、アーム7を回動させるための
油圧シリンダ10と、バケット8を回動させるための油
圧シリンダ11と、油圧シリンダ11とバケット8とを
連結するリンク機構12とから構成されている。
【0015】なお、同図の建設機械1外部に示される電
気系統および油圧系統は建設機械1内部に搭載されるも
のである。
【0016】これらの制御系統において、13は油タン
ク、14は油圧ポンプ、15は油圧ポンプ14からブー
ム駆動用の油圧シリンダ9に供給される圧油の流量を制
御する制御弁、16は油圧ポンプ14の吐出圧力を検出
する圧力検出器、17は油圧ポンプ14の斜板の傾転位
置を検出する斜板傾転位置検出器、18は油タンク内の
作動油の温度を検出する作動油温検出器、19は油圧ポ
ンプ14の斜板傾転位置を制御する斜板傾転位置制御装
置である。
【0017】また、20は油圧ポンプ14の制御装置で
あり、この装置20は圧力検出器16からの圧力信号P
dおよび斜板傾転位置検出器17からの斜板角度信号θ
に基づいて斜板傾転位置制御装置19を介して油圧ポン
プ14の斜板の傾転位置を調整し、油圧ポンプ14の押
しのけ容積すなわち吐出流量を制御するものである。
【0018】また、21はブーム操作レバー、22はブ
ーム操作レバー21に接続するブーム制御装置であり、
この装置22はブーム操作レバー21の操作信号Xに基
づき制御弁15を操作し、その弁開度を調整してブーム
駆動するものである。
【0019】なお、同図においては、ブーム駆動用の油
圧シリンダ9を制御するための制御弁15、ブーム操作
レバー21、ブーム制御装置22からなる制御系統のみ
示したが、アーム駆動用の油圧シリンダ10、バケット
駆動用の油圧シリンダ11、旋回体駆動用の油圧モータ
および走行体駆動用の油圧モータを駆動するための制御
系統も同様に設けられるが、ここでは説明の煩雑化を避
けるためそれらの制御系統は省略する。
【0020】23はブーム6の回転角度を検出するブー
ム角度検出器、24はアーム7の回転角度を検出するア
ーム角度検出器、25はフロント機構5の姿勢を演算す
るための姿勢演算装置であり、この装置25はブーム角
度検出器23およびアーム角度検出器24からの検出信
号αおよび検出信号βに基づいてフロント機構5の姿勢
を演算するものである。
【0021】26は表示装置、27は表示制御装置、2
8は表示切換部、29は表示部である。
【0022】また、表示制御装置27、姿勢演算装置2
5、ブーム制御装置22、および油圧ポンプ14の制御
装置20は、双方向通信が可能なように共通通信ライン
30に接続される。
【0023】図2は、図1に示す制御装置20の構成を
示す図である。なお、図1に示す符号と同符号の箇所は
同一部分を示す。
【0024】同図において、201は圧力検出器16か
らの圧力信号Pdと斜板傾転位置検出器17からの斜板
傾転位置信号θとを入力してデジタル信号に変換するA
/D変換器、202は中央演算処理装置(CPU)、2
03は制御処理を行うための制御プログラム、故障診断
プログラム等のプログラム、および制御に必要な定数を
格納するリードオンリーメモリ(ROM)、204は演
算処理の結果あるいは演算処理の途中の数値を一時記憶
するランダムアクセスメモリ(RAM)、205は出力
用のインターフェース(I/O)、206は油圧ポンプ
14の斜板の駆動信号を斜板位置制御装置19に出力す
る増幅器、207は共通通信ライン30に接続されてい
る各制御装置との間の通信を制御する通信手段、208
は故障情報の履歴を記憶しておく不揮発性メモリとして
のEEPROM(Electrically Erasable Programmable
Read Only Memory)であり、電源オフの状態においても
故障情報を記憶する。
【0025】なお、通信手段207には、各種データを
記憶するメモリを備えている。
【0026】図3は図1に示す制御装置22の構成を示
す図である。なお、図1に示す符号と同符号の箇所は同
一部分を示す。
【0027】同図において、221は、ブーム操作レバ
ー21からの操作信号Xをデジタルに変換するA/D変
換器、222は中央演算処理装置(CPU)、223は
制御処理のための制御プログラム、故障診断プログラム
等のプログラム、および制御に必要な定数を格納するリ
ードオンリーメモリ(ROM)、224は演算処理の結
果あるいは演算処理の途中の数値を一時記憶するランダ
ムアクセスメモリ(RAM)、225はデジタル信号を
をアナログ信号に変換するD/A変換器、226はD/
A変換器225からの信号を制御弁15に出力するため
の増幅器、227は共通通信ライン30で接続されてい
る各制御装置との間の通信を制御するとともに、各種デ
ータを記憶するメモリを備える通信手段、228は故障
情報の履歴を記憶しておく不揮発性メモリとしてのEE
PROMである。
【0028】図4は図1に示す姿勢演算装置25の構成
を示す図である。なお、図1に示す符号と同符号の箇所
は同一部分を示す。
【0029】同図において、251はブーム角度検出器
23からの角度信号αとブーム角度検出器24からの角
度信号βとを入力してデジタル信号に変換するA/D変
換器、252は中央演算処理装置(CPU)、253は
制御処理のための制御プログラム、故障診断プログラム
等のプログラム、および制御に必要な定数を格納するリ
ードオンリーメモリ(ROM)、254は演算処理の結
果あるいは演算処理の途中の数値を一時記憶するランダ
ムアクセスメモリ(RAM)、255はデジタル信号を
アナログ信号に変換するD/A変換器、256は共通通
信ライン30で接続されている他の制御装置との間の通
信をCANプロトコルにより制御するとともに、各種デ
ータを記憶するメモリを備える通信手段、257は故障
情報の履歴を記憶しておく不揮発性メモリとしてのEE
PROMである。
【0030】図5は、表示装置26の構成を示す図であ
る。なお、図1に示す符号と同符号の箇所は同一部分を
示す。
【0031】同図において、281、282、283は
オペレータが表示内容を切り換えたい時に操作する複数
の表示切換スイッチである。
【0032】271は表示切換スイッチ281〜283
からの信号を入力するためのインターフェース、272
は中央演算処理装置(CPU)、273は制御処理に必
要な制御プログラム、故障診断プログラム等のプログラ
ム、および制御に必要な定数を格納するリードオンリー
メモリ(ROM)、274は演算結果あるいは演算途中
の数値を一時記憶するランダムアクセスメモリ(RA
M)、275は出力用のインターフェース(I/O)、
276は表示部29への表示指令を受けて、表示部29
にデータを送る画面表示制御装置、277は故障情報の
履歴を記憶しておく不揮発性メモリとしてのEEPRO
M、278は共通通信ライン30で接続されている他の
制御装置との間の通信を制御する通信手段278であ
る。なお、図2〜図5に示す装置20,22,25,2
7において、点線の範囲内に示されるA/D変換器また
はインターフェース、中央演算処理装置(CPU)、リ
ードオンリーメモリ(ROM)、ランダムアクセスメモ
リ(RAM)、および出力用のインターフェース(I/
O)は、シングルチップマイコンで構成される。
【0033】次に、制御装置20の動作を図6から図8
を用いて説明する。
【0034】図6は、図2に示す制御装置20における
油圧ポンプ14の吐出量制御の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【0035】はじめに、ステップ60において、制御処
理に必要な定数をROM203あるいはEEPROM2
08から読み込む。次に、ステップ61において、A/
D変換器201を介して圧力検出器16から検出される
圧力信号Pd、斜板傾転位置検出器17から検出される
斜板角度信号θ、および油タンク13の作動油温検出信
号tを読み込む。次に、ステップ62において、油圧ポ
ンプ14の目標傾転角θrを計算し、ステップ63にお
いて、目標傾転角θrに斜板傾転位置信号θが一致する
ように斜板傾転位置制御装置19に制御信号を出力す
る。次いで、斜板傾転位置制御装置19によって油圧ポ
ンプ14の傾転角の制御を行い、油圧ポンプ14の吐出
量を制御する。
【0036】図7は、制御装置20における共通通信ラ
イン30を介して他の装置22,25,27から送信さ
れてきたデータの処理手順を示すフローチャートであ
る。
【0037】まず、図2に示す通信手段207が他の装
置22,25,27から正常に受信を完了すると、受信
処理を正常に完了したことを示すフラグを立て、制御装
置20本体に受信完了割込み信号を送る。このとき、受
信したデータは通信手段207内のメモリに蓄えられ
る。制御装置20本体はは受信完了割込み信号を受信す
ると、図7に示す受信完了割込み処理プログラムを自動
的に開始する。
【0038】割り込み処理が開始されると、ステップ7
0において、通信手段207に格納されているデータが
RAM204に転送される。次に、ステップ71におい
て、受信が完了したことによりフラグをクリアする。
【0039】制御装置20は、RAM204に格納され
たデータを利用してROM203に格納されている制御
プログラムに従って所定の演算処理を行う。
【0040】なお、以上の説明は、制御装置20に他の
装置22,25,27からのデータが送信されてきた場
合の受信処理について説明したが、他のそれぞれの装置
においても、制御装置20におけると同様のデータの受
信処理が行われる。
【0041】図8は、図2に示す制御装置20における
共通通信ライン30を介して他の装置22,25,27
にデータを送信する処理手順を示すフローチャートであ
る。
【0042】ステップ80において、送信するデータを
図2に示すRAM204から通信手段207内のメモリ
に転送し、ステップ81において、送信要求フラグを立
てる。通信手段207は、送信要求フラグが立てられた
データを、時系列のシリアルのデータに変換して共通通
信ライン30に送出する。
【0043】以上の説明は、制御装置20から他の装置
22,25,27にデータを送信する場合の送信処理に
ついて説明したが、他のそれぞれの装置においても制御
装置20におけると同様のデータの送信処理が行われ
る。
【0044】図9は、図3に示す制御装置22における
制御弁15の圧油の流量制御の処理手順を示すフローチ
ャートである。
【0045】ステップ90において、制御演算に必要な
定数をROM223あるいはEEPROM228から読
み込む。次に、ステップ91において、A/D変換器2
21を通して、ブーム操作レバー21からの操作信号X
を読み込み、ステップ92において、操作信号Xに応じ
た制御弁15の操作量の演算を行う。次に、ステップ9
3において、D/A変換器225、増幅器226を介し
て制御弁15の操作量を出力する。
【0046】図10は、図4に示す姿勢演算装置25に
おけるフロント機構5の姿勢を演算する処理手順を示す
フローチャートである。
【0047】ステップ100において、フロント機構5
の姿勢を演算するために、フロント機構5を構成するブ
ーム6、アーム7等の寸法データを、ROM253ある
いはEEPROM257から読み込む。次に、ステップ
101において、A/D変換器251を通して、ブーム
角度検出器23からの角度信号αおよびアーム角度検出
器24からの角度信号βを読み込む。次に、ステップ1
02において、上記フロント機構5の各部の寸法データ
と角度信号α、βを用いて、フロント機構5の姿勢を演
算し、RAM254に記憶する。
【0048】次に、故障診断について、制御装置20に
おける斜板傾転位置検出器17から検出される斜板傾転
位置信号θに基づく故障診断を例にして図11から図1
3を用いて説明する。
【0049】図11は、図2に示すA/D変換器201
における入出力特性の一例を示す図である。
【0050】同図において、斜板傾転位置検出器17
は、油圧ポンプ14の斜板の傾転位置である傾転角を検
出し、検出した角度に応じて0V〜5Vの電圧信号を出
力する。この電気信号はA/D変換器201によってア
ナログ信号からa0からa4の8ビットのデジタル信号
に変換される。例えば、斜板位置検出器17が−20°
から160°までを0Vから5Vとして検出可能な場合
において、−20°の場合のデジタル値をa0に、16
0°の場合のデジタル値をa3に対応させ、その間の対
応を直線的な比例関係に設定する。
【0051】ここで、油圧ポンプ14の斜板傾転角の可
動範囲が最大45°としたときのデジタル値をa2と
し、最小傾転位置において斜板傾転位置検出器17が0
°を表す信号を出力するように斜板傾転位置検出器17
を取り付けた場合、A/D変換器201を通じて得られ
る値はほぼa1からa2なる。a1より小さな値あるい
はa2より大きな値は、構造上入力されないことにな
る。この原理を利用することにより斜板傾転位置検出器
17の故障診断を行うことができる。
【0052】図12は、図2に示すRAM204および
EEPROM208に記憶される故障フラグおよび故障
履歴フラグの関係を示す図である。
【0053】同図において、2041は斜板傾転角θに
係わる故障を判定したときセットされるθ故障フラグ、
2042は圧力信号Pdに係わる故障を判定したときセ
ットされるPd故障フラグ、2043は斜板傾転角θに
係わるθ故障履歴フラグ、2044は圧力信号Pdに係
わるPd故障履歴フラグ、2081は斜板傾転角θに係
わるθ故障履歴フラグ、2082は圧力信号Pdに係わ
るPd故障履歴フラグである。
【0054】θ故障履歴フラグ2081には、過去に斜
板傾転位置信号θの値が故障診断領域に入ったことがあ
れば「1」が書き込まれている。RAM204内のθ故
障履歴フラグ2043およびはPd故障履歴フラグ20
44はそれぞれEEPROM208内のθ故障履歴フラ
グ2081およびPd故障履歴フラグ2082がコピー
されたものであり、制御装置20の立ち上げ時にコピー
される。RAM204の故障情報が消去されても常にE
EPROM208に確保される。
【0055】図13は、制御装置20における斜板傾転
角θに基づく故障診断プログラムの処理手順を示すフロ
ーチャートである。なお、ここでは、余裕をみて故障と
診断する範囲を図11においてa3以上とa1以下とに
設定した。
【0056】同図において、ステップ120において、
A/D変換器201を介して、斜板傾転位置信号θを読
み込む。次に、ステップ121において、読み込んだ斜
板傾転位置信号θの値を調べて、斜板傾転位置信号θが
a1よりも小さい場合、即ち斜板傾転位置角度が−2°
以下の場合、斜板傾転位置信号θがa3よりも大きい場
合、即ち斜板位置角度が142°以上の場合、および上
記以外の場合の3つの場合に分けて判定する。斜板傾転
位置信号θがa1よりも小さい場合、あるいはa3より
も大きい場合には、斜板傾転位置検出器17の故障、制
御装置20と斜板傾転位置検出器17との間の電気配線
の断線あるいはショート等が考えられる。ステップ12
1において、斜板傾転位置信号θがa1よりも小さいと
判定された場合には、ステップ122に進み、斜板傾転
位置信号θの値がa1よりも小さいが、a1で代表させ
る。次に、ステップ123において、RAM204のθ
故障フラグ2041を「1」にする。次に、ステップ1
24において、故障情報を図8に示す手順で表示制御装
置27に送信する。
【0057】また、ステップ121において、斜板傾転
位置信号θがa3よりも大きいと判定された場合には、
ステップ125に進み、読み込んだ斜板傾転位置信号θ
の値がa3よりも大きいから、この信号θをa3で代表
させる。
【0058】次に、ステップ126において、RAM2
04のθ故障フラグ2041を「1」にする。故障情報
を図8に示す手順で表示制御装置27に送信する。
【0059】斜板傾転位置信号θが上記の故障診断領域
以外の場合には、ステップ128に進み、RAM204
のθ故障フラグ2041が「0」になっているかどうか
を調べる。θ故障フラグが「0」でないと判定された場
合には、ステップ129に進み、故障フラグ2041を
「0」にする。
【0060】次に、ステップ130において、ROM2
04のθ故障フラグ2041が「1」、θ故障履歴フラ
グ2043が「0」であるかどうかを調べる。この条件
が成立する場合は、今回新たに故障が発生したことを表
すから、ステップ131に進み、RAM204内の故障
履歴フラグ2043を「1」にするとともに、EEPR
OM208内の故障履歴フラグ2081に「1」を転送
する。
【0061】以上の処理により、斜板傾転位置検出器1
7の故障検出とその故障の履歴をそれぞれROM204
およびEEPROM208に記憶することができる。
【0062】なお、上記の故障診断は制御装置20にお
ける斜板傾転角θについてのみ説明したが、制御装置2
0における圧力信号Pd、装置22,25における故障
診断も前記と同様に行われるので説明を省略する。
【0063】次に、各装置20,22,25,27に記
憶され送受信に必要な各種テーブルおよび送信処理につ
いて図14から図16を用いて説明する。
【0064】図14はメッセージ定義テーブルの一例で
あり、このテーブルは、全ての装置、表示装置間で共通
に使用される。データの送受信は各メッセージ単位で行
われ、送信/受信は各メッセージの送受信別を表し、送
信周期は各メッセージの送受信間隔を表す。送受信周期
を変更したい場合は送受信周期の数値を変更するだけで
よい。図15は送受信周期管理テーブルの一例であり、
このテーブルも、各装置20,22,25,27におい
て利用される。例えばメッセージ番号1は送信周期が1
0msであり、カウンタには各装置20,22,25,
27に備えるタイマによって計時されそのカウント値が
入力される。
【0065】図16は各装置20,22,25,27に
おける送信周期制御の処理手順を示すフローチャートで
ある。
【0066】ステップ161において、各装置20,2
2,25,27内の図示されていないタイマによって計
時され、一定時間毎にタイマ割り込みが行われる。ステ
ップ162において、図16に示す送受信周期管理テー
ブルのカウンタに計時毎に加算して行く。ステップ16
3において送信周期とカウンタ値とを対比する。両者が
等しくなった時は、ステップ164において各装置にお
いて所定のメッセージを他の制御装置等に送信し、等し
くない時は、ステップ165において他の処理に戻る。
【0067】図17は装置20,22,25,27間に
おいて送受信されるデータの最小単位であるメッセージ
の構成を示す図である。
【0068】このメッセージはバイト型(8ビット)デ
ータ最大8個と、メッセージ固有のID番号で構成さ
れ、ID番号により受信が制御される。例えば、制御装
置20、制御装置22および姿勢演算装置25がそれぞ
れ表示制御装置27からある特定のID番号のメッセー
ジが送信されてきた場合、制御装置20および制御装置
22は受信するが、姿勢演算装置25は受信しないとい
うように制御される。
【0069】このように、本実施形態によれば、装置2
0,22,25,27の各装置に対して、前もってどの
メッセージを受信するかを設定しておくことにより、
1:N(複数の装置)の送信を、1つのメッセージの送
信だけで行うことができる。
【0070】図18は、表示制御装置27から装置2
0,22,25に送信されるメッセージAの内容を示す
図である。このメッセージAは、表示部29に作動油温
tを表示させたいときに、表示制御装置27から制御装
置20、制御装置22および姿勢演算装置25に送信さ
れる。このメッセージAには作動油温tを要求するフラ
グが立っているので、油圧ポンプ14の制御装置20
は、このメッセージを受信すると、作動油温tを格納し
たメッセージBを表示制御装置27に送信する。図19
は、このときのメッセージBの内容を示す図である。
【0071】ここで、表示制御装置27からフロント機
構5のフロント深さdの表示要求があった場合には、表
示制御装置27はメッセージAの内容をメッセージA’
に変更して制御装置20、制御装置22および姿勢演算
装置25に送信する。図20は、このときのメッセージ
A’の内容を示す図である。メッセージA’は、表示部
29にフロント深さdを表示したいときに、表示制御装
置27から制御装置20、制御装置22および姿勢演算
装置25に送信されるメッセージである。このメッセー
ジA’にはフロント深さdを要求するフラグが立ってい
るので、姿勢演算装置25は、このメッセージを受信す
ると、フロント深さdを格納したメッセージCを表示制
御装置27に送信する。図21は、このときのメッセー
ジCの内容を示す図である。
【0072】図22は表示制御装置27から他の装置に
送信されたメッセージA”の内容を示す図である。この
内容は、図19または図21に示すメッセージおいて、
故障診断モードKのフラグの部分を「1」(ON)にし
たものに相当する。
【0073】図23は、故障診断モードKのフラグが
「1」になっているメッセージを受けた制御装置20が
作動油温検出器18の故障を検出したときに送信するメ
ッセージDの内容を示す図である。同図において、ポン
プ吐出圧力検出器16の圧力Pdの故障を表示するフラ
グ、斜板傾転位置検出器17の斜板傾転角θの故障を表
示するフラグ、および作動油温検出器18の作動油温t
の故障を表示するフラグのうち、作動油温tのフラグを
「1」にしている。
【0074】図24は、故障診断モードKのフラグが
「1」になっているメッセージを受けた制御装置22が
操作レバー21の故障を検出したときに送信するメッセ
ージEの内容を示す図である。同図において、操作レバ
ー21の操作Xの故障を表示するフラグが「1」になっ
ている。
【0075】図25は、故障診断モードKのフラグが
「1」になっているメッセージを受信した演算制御装置
25が、ブーム角度検出器23の検出信号αおよびアー
ム角度検出器24からの検出信号βの故障を検出したと
きに送信するメッセージEの内容を示す図である。同図
において、検出信号αおよび検出信号βの故障を表示す
るフラグを「1」にしている。
【0076】図26は、オペレータによる表示切り換え
要求に対して、表示制御装置27における表示切り換え
制御の処理手順を示すフローチャートである。
【0077】はじめに、オペレータからの表示切り換え
要求は、図5に示す表示切換部28における表示切換ス
イッチ281〜283の何れかを操作することによって
行われる。
【0078】次いで、ステップ261において、表示切
換スイッチ281〜283のいずれかからの操作信号
は、インターフェース271を介して表示制御装置27
に取り込まれ、ステップ262において入力された操作
情報が解析される。次に、ステップ263において、操
作情報が保守点検モードか否かを判定する。保守点検モ
ードでないときは、ステップ264において、現在表示
している内容と異なる内容の表示要求であるか否かを判
定し、他の装置が保有するデータが必要である場合には
ステップ265に進む。ステップ265では、制御装置
20、制御装置22および姿勢演算装置25に必要なデ
ータの送信要求を行う。
【0079】ここで、例えば、作動油温tを表示中にフ
ロント深さdの表示要求があった場合、制御装置20に
はメッセージの送信の停止を要求するメッセージを送信
し、姿勢演算装置25にはフロント機構5の深さdに関
するメッセージの送信を要求するメッセージを送信す
る。ステップ266において、表示制御装置27が前記
したメッセージD、E、Fのような故障情報が含まれて
いるメッセージを受信したときには、ステップ270に
おいて、故障情報を表示する。
【0080】次に、保守点検時の表示処理について再び
図26に示すフローチャートを用いて説明する。ステッ
プ261において、建設機械について保守点検のため
に、オペレータまたは他の作業者が表示切換部28にお
ける表示切換スイッチ281〜283の何れかを操作し
表示切り換えを要求すると、ステップ262において、
表示制御装置27に取り込まれた操作情報が解析され
る。ステップ263において、保守点検モードであるか
否かが判定され、今の場合保守点検モードであるので、
ステップ267において、表示制御装置27は制御装置
20,22,25に保守点検に必要なデータの送信要求
を行う。ステップ269において故障情報を受信し、次
いで、ステップ270において故障情報を表示する。
【0081】次に、各装置20,22,25,27にお
ける各CPU202,222,252,272による制
御プログラムの演算処理について図27および図28を
用いて説明する。
【0082】図27(a)は各装置20,22,25,
27の各RAM204,224,254,274に設定
される周期起動タスク設定テーブルの一例を示す図、図
27(b)は同じく各RAM204,224,254,
274に設定される周期起動テーブルの一例を示す図、
図28は各装置20,22,25,27における各制御
プログラムの処理手順を示すフローチャートである。
【0083】各装置20,22,25,27における各
制御プログラムは、各装置20,22,25,27にお
いて並列処理可能な単位であるタスク毎に実行される。
タスクは複数種類のタスクが設定可能であり、それらは
それぞれタスクIDを有する。図27(a)の周期起動
タスク設定テーブルに示すように、タスクID毎に起動
周期が設定される。また、制御プログラムが起動される
と、周期起動タスク設定テーブルから図27(b)に示
す周期起動テーブルが作成される。周期起動テーブルは
タスクID毎に起動周期とカウンタとを備える。
【0084】各装置20,22,25,27における制
御プログラムの処理手順は、図28に示すフローチャー
トに示すように、一定時間毎のタイマ割り込みによって
起動する。はじめに、ステップ281において、周期起
動テーブルのカウンタをインクリメントする。次いで、
ステップ282において、周期起動テーブルの周期とカ
ウンタ値とが等しいか否かを判定する。等しくない場合
は、ステップ281からの処理を繰り返す。等しい場合
は、ステップ283において、未だタスクを実行中であ
るか否かを判定する。既に、タスクが終了している場合
は、ステップ284において次のタスクを起動する。ス
テップ283において、未だタスクを実行中である場合
は、所定の起動周期内にタスクの処理ができなかったこ
とを意味するので、次のタスクの起動を行わないで処理
を終了する。
【0085】図29は、タスク処理と起動周期および通
信処理との関係を示す図であり、図29(a)の場合
は、10ms毎の起動周期でタスクが実行され、各タス
クの実行途中に通信割り込みによりタスクの実行は中断
されるが、10msの起動周期内にタスクが終了してい
る様子が示されている。これは図28に示すフローチャ
ートのステップ283におけるYESの場合に相当す
る。図29(b)の場合は、通信処理が長引いて10m
sの起動周期内にタスクの実行が終了しなかつた場合を
示しており、この場合は、タスクの実行を続行し次の1
0msの起動周期終了後に、タスクの実行が終了してい
るか否かを判断させている。これは図28に示すフロー
チャートのステップ283におけるNOの場合に相当す
る。
【0086】次に、オペレータ等による表示切り換え要
求の結果、各装置20,22,25における送受信量が
過大または減少する場合の表示制御装置27および各装
置20,22,25における処理手順を図30に示すフ
ローチャートを用いて説明する。
【0087】図30(a)は表示制御装置27における
処理を表し、図30(b)は各装置20,22,25に
おける処理を表す。
【0088】はじめに、図30(a)において、ステッ
プ301において、表示切換部28から表示切換要求が
出力されると、ステップ302において、表示要求され
た表示情報を表示するのに伴って必要なデータ数をカウ
ントする。次いで、ステップ303において、表示に要
するデータ数が所定の表示に要するデータ数より多いか
少ないかを判定する。表示要求データ数が所定データ数
より多い場合は、ステップ304において、各装置2
0,22,25に表示に要するデータ数が所定値以上に
なることを通知する。また、ステップ303において、
表示要求データ数が所定データ数より少ない場合は、ス
テップ305において、各装置20,22,25に表示
に要するデータ数が所定値より少なくなることを通知す
る。
【0089】図30(b)において、各装置20,2
2,25では、受信割り込みにより、表示制御装置27
から表示に要するデータ数が所定値以上または所定値よ
り少なくなることを通知されると、はじめに、ステップ
306において、表示に要するデータ数が所定値以上に
なるとの通知を受信した場合は、ステップ309におい
て、各装置20,22,25の周期起動テーブルの起動
周期を長くするように変更制御する。例えば、図27
(b)に示すタスクID1の周期10msを15msに
変更する。この場合、既に、起動周期が長く設定されて
いる場合は、その起動周期を維持する。また、ステップ
308において、表示に要するデータ数が所定値以下に
なるとの通知を受信した場合は、各制御装置20,2
2,25の周期起動テーブルの起動周期を所定の送信周
期に戻すように制御する。例えば、図27(b)に示す
タスクID1の周期15msに設定されていた場合は1
0msに変更する。この場合、既に、起動周期が周期1
0msに設定されている場合は、その起動周期を維持す
る。図29(c)は、起動周期が10msから15ms
に変更されたときのタスク処理と起動周期および通信処
理との関係を示しており、例えば、表示制御装置27か
らの表示切換要求により通信処理期間が長くなっても、
常に15ms内にタスクの実行を終了させることができ
る。
【0090】上記のごとく、図29(b)に示すよう
に、あるタスク起動時にそのタスクの処理が終了してい
ない時は、起動要求を破棄してしまうので、その時のタ
スク処理の周期が20msとなってしまい、起動周期が
不定期なってしまうが、本実施形態によれば、図30の
フローチャートにおいて説明したように、通信処理が増
加する場合は、起動周期は長くなるが、起動周期を一定
化することができる。
【0091】また、本実施形態によれば、1つの表示装
置で、建設機械の運転に必要な情報、故障情報、故障の
履歴などの複数種類の情報を切り換え表示することがで
る。そのため、通常は故障表示を行うのに端末を接続し
ないと入手できない故障情報も、建設機械の運転中に優
先的に表示できるので、オペレータが故障情報を迅速に
知ることができ、センサやアクチュエータの故障による
建設機械の誤動作を未然に防止することができる。
【0092】また、従来のものに比べて表示装置の表示
部を1つにすることができるので、コスト低減に寄与す
る。
【0093】また、電気配線において、表示装置を接続
するための複数のコネクタ部を準備する必要が無くなり
コスト低減が可能となる。
【0094】また、LANの接続により、各制御装置間
の通信が容易となり、しかも、少ない通信量で情報の切
り替え、故障表示が可能ととなる。
【0095】また、制御装置間で、通信量が一次的に増
大する場合は、各制御装置の制御プログラムの演算周期
を自動的に調節するので、制御プログラムの実行周期が
一定に保たれ、かつ制御に必要なデータが一定時間毎に
更新され、制御を安定して行うことができる。
【0096】
【発明の効果】上記のごとく、本発明は、表示装置は、
複数種類の表示情報を表示切換可能な単一の表示部を備
えるとともに、前記各制御装置、前記表示装置または前
記共通通信ラインにおける時間あたりの通信量の増減を
判定する通信量判定手段を備え、前記各制御装置は、前
記通信量判定手段の判定結果に基づいて、前記各制御装
置における制御演算周期を変更する演算周期変更手段を
備えるので、表示装置に表示する表示情報を入手するた
めのに通信量が一時的に過大になる場合は、各制御装置
制御演算周期を建設機械の各部の制御に影響しない範囲
で長くすることができ、建設機械に適合した分散型の制
御システムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施形態に係わる建設機械における
分散型制御装置の概要を示す図である。
【図2】図1に示す制御装置20の構成を示す図であ
る。
【図3】図1に示す制御装置22の構成を示す図であ
る。
【図4】図1に示す姿勢演算装置25の構成を示す図で
ある。
【図5】図1に示す表示装置26の構成を示す図であ
る。
【図6】図1に示す制御装置20における吐出量制御の
処理手順を示すフローチャートである。
【図7】図1に示す制御装置20における共通通信ライ
ン30を介して他の装置22,25,27からのデータ
受信の処理手順を示すフローチャートである。
【図8】図1に示す制御装置20から他の装置22,2
5,27へのデータ送信の処理手順を示すフローチャー
トである。
【図9】図1に示す制御装置22における操作制御の処
理手順を示すフローチャートである。
【図10】図1に示す姿勢演算装置25における姿勢制
御の処理手順を示すフローチャートである。
【図11】図1に示す斜板傾転位置検出器17の入出力
特性の一例を示す図である。
【図12】図2に示す制御装置20におけるRAM20
4およびEEROM208に記憶される故障フラグおよ
び故障履歴フラグとの関係を示す図である。
【図13】図1に示す制御装置20における斜板傾転角
θに基づく故障診断の処理手順を示すフローチャートで
ある。
【図14】図1に示す装置20,22,25,27が備
えるメッセージ定義テーブルである。
【図15】図1に示す装置20,22,25,27が備
える送受信周期管理テーブルである。
【図16】図1に示す装置20,22,25および表示
制御装置27における送信管理の処理手順を示すフロー
チャートである。
【図17】図1に示す装置20,22,25,27間に
おいて送受信されるデータの最小単位であるメッセージ
の構成を示す図である。
【図18】図1に示す表示制御装置27から送信される
メッセージAの内容の一例を示す図である。
【図19】図1に示す制御装置20から送信されるメッ
セージBの内容の一例を示す図である。
【図20】図1に示す表示制御装置27から送信される
メッセージA’の内容の一例を示す図である。
【図21】図1に示す姿勢演算装置25から送信される
メッセージCの内容の一例を示す図である。
【図22】図1に示す表示制御装置27から送信される
メッセージA”の内容の一例を示す図である。
【図23】図1に示す制御装置20から送信されるメッ
セージDの内容の一例を示す図である。
【図24】図1に示す制御装置22から送信されるメッ
セージEの内容の一例を示す図である。
【図25】図1に示す姿勢演算装置25から送信される
メッセージFの内容の一例を示す図である。
【図26】表示切換要求時の表示制御装置27における
処理手順を示すフローチャートである。
【図27】図1に示す装置20,22,25,27の各
RAM204,224,254,274に設定される周
期起動タスク設定テーブルおよび周期起動テーブルの一
例を示す図である。
【図28】図1に示す装置20,22,25,27にお
ける各制御プログラムの処理手順を示すフローチャート
である。
【図29】図1に示す装置20,22,25,27にお
ける制御プログラムの実行時のタスク処理と起動周期お
よび通信処理との関係を示す図である。
【図30】表示装置26における表示切換要求に伴う表
示制御装置27および各装置20,22,25における
処理手順を示すフローチャートである。
【符号の説明】
1 建設機械 2 走行体 3 旋回体 4 運転室 5 フロント機構 6 ブーム 7 アーム 8 バケット 14 油圧ポンプ 15 制御弁 16 圧力検出器 17 斜板傾転位置検出器 18 作動油温検出器 19 斜板位置制御装置 20 油圧ポンプ制御装置 21 ブーム操作レバー 22 ブーム制御装置 23 ブーム角度検出器 24 アーム角度検出器 25 姿勢演算装置 26 表示装置 27 表示制御装置 28 表示切換部 29 表示部 30 共通通信ライン

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 建設機械各部に設けた検出手段から入手
    した情報に基づいて、建設機械各部の動作を制御する複
    数の制御装置と、建設機械各部の状況を表示する表示装
    置とを備え、これらの制御装置および表示装置を共通通
    信ラインを介して接続してなる建設機械における分散型
    制御装置において、 前記表示装置は、複数種類の表示情報を切換表示可能な
    単一の表示部を備えるとともに、前記各制御装置、前記
    表示装置または前記共通通信ラインにおける時間あたり
    の通信量の増減を判定する通信量判定手段を備え、前記
    各制御装置は、前記通信量判定手段の判定結果に基づい
    て、前記各制御装置における制御演算周期を変更する演
    算周期変更手段を備えることを特徴とする建設機械にお
    ける分散型制御装置。
  2. 【請求項2】 建設機械各部に設けた検出手段から入手
    した情報に基づいて、建設機械各部の動作を制御する複
    数の制御装置と、建設機械各部の状況を表示する表示装
    置とを備え、これらの制御装置および表示装置を共通通
    信ラインを介して接続してなる建設機械における分散型
    制御装置において、 前記表示装置は、複数種類の表示情報を切換表示可能な
    単一の表示部と、前記表示情報の表示切換を要求する入
    力手段と、前記入力手段から要求された表示情報の表示
    に伴って、前記各制御装置における時間あたりの通信量
    が所定の通信量を越えるか否かを判定する通信量判定手
    段と、少なくとも、前記時間あたりの通信量が前記所定
    の通信量を越える場合は、その判定結果を前記各制御装
    置に通知する通知手段を備え、前記各制御装置は、前記
    通知手段からの判定結果に基づいて、前記各制御装置に
    おける制御演算周期を所定の周期より長く設定する演算
    周期変更手段を備えることを特徴とする建設機械におけ
    る分散型制御装置。
  3. 【請求項3】 建設機械各部に設けた検出手段から入手
    した情報に基づいて、建設機械各部の動作を制御する複
    数の制御装置と、建設機械各部の状況を表示する表示装
    置とを備え、これらの制御装置および表示装置を共通通
    信ラインを介して接続してなる建設機械における分散型
    制御装置において、 前記表示装置は、複数種類の表示情報を切換表示可能な
    単一の表示部と、前記表示情報の表示切換を要求する入
    力手段と、前記入力手段から要求された表示情報の表示
    に伴って、前記各制御装置における時間あたりの通信量
    が所定の通信量を越えるか否かを判定する通信量判定手
    段と、前記判定の結果を前記各制御装置に通知する通知
    手段を備え、前記各制御装置は、前記通知手段から前記
    時間あたりの通信量が所定の通信量を越えるとの通知を
    受信した場合は、前記各制御装置における制御演算周期
    を所定の周期より長く設定するとともに、前記通知手段
    から前記時間あたりの通信量が所定の通信量を越えない
    との通知を受信した場合は、前記各制御装置における制
    御演算周期を前記所定の周期に設定することを特徴とす
    る建設機械における分散型制御装置。
JP10138431A 1998-05-20 1998-05-20 建設機械における分散型制御装置 Pending JPH11324025A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10138431A JPH11324025A (ja) 1998-05-20 1998-05-20 建設機械における分散型制御装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10138431A JPH11324025A (ja) 1998-05-20 1998-05-20 建設機械における分散型制御装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11324025A true JPH11324025A (ja) 1999-11-26

Family

ID=15221821

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10138431A Pending JPH11324025A (ja) 1998-05-20 1998-05-20 建設機械における分散型制御装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11324025A (ja)

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004113624A1 (ja) * 2003-06-19 2004-12-29 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. 作業機械の作業支援・管理システム
JP2006229887A (ja) * 2005-02-21 2006-08-31 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 通信装置
JP2007030830A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Nissan Motor Co Ltd 車載ユニットの反応時間適正化装置、反応時間適正化方法、そのプログラムおよびプログラム記録媒体
JP2007224531A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Hitachi Constr Mach Co Ltd 作業機械の故障診断装置
JP2011234212A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Toyota Motor Corp タスク制御装置

Cited By (7)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2004113624A1 (ja) * 2003-06-19 2004-12-29 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. 作業機械の作業支援・管理システム
CN100443674C (zh) * 2003-06-19 2008-12-17 日立建机株式会社 作业机械的作业支援·管理系统
US7513070B2 (en) 2003-06-19 2009-04-07 Hitachi Construction Machinery Co., Ltd. Work support and management system for working machine
JP2006229887A (ja) * 2005-02-21 2006-08-31 Auto Network Gijutsu Kenkyusho:Kk 通信装置
JP2007030830A (ja) * 2005-07-29 2007-02-08 Nissan Motor Co Ltd 車載ユニットの反応時間適正化装置、反応時間適正化方法、そのプログラムおよびプログラム記録媒体
JP2007224531A (ja) * 2006-02-22 2007-09-06 Hitachi Constr Mach Co Ltd 作業機械の故障診断装置
JP2011234212A (ja) * 2010-04-28 2011-11-17 Toyota Motor Corp タスク制御装置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP2767363B2 (ja) 駆動機械のデータ収集装置
JPH11303151A (ja) 建設機械の表示制御装置
JP4489258B2 (ja) 建設機械の電子制御システム
US6336067B1 (en) Electronic control system and control device for construction machine
US5828977A (en) Program/data overwriting control after machine stop
EP3779061B1 (en) Remote control system
US20040133327A1 (en) Electronic control systems for construction machine
WO2014203989A1 (ja) 建設機械の保守装置
JPH11324025A (ja) 建設機械における分散型制御装置
JP3485378B2 (ja) 貸与作業機械の管理システム
CN114502803B (zh) 液压作业机和远程操控系统
JP2007224531A (ja) 作業機械の故障診断装置
JPH11324024A (ja) 建設機械における分散型制御装置
JP2021143509A (ja) 作業機械
JPH1046631A (ja) 移動作業機械の保守・管理システム
EP1036887B1 (en) Contruction machine equipped with an electronic circuit
JP2000328610A (ja) 作業機
JP4045027B2 (ja) 建設機械の電子制御システム
US20240212398A1 (en) Operation data support system for industrial machinery
JP3923189B2 (ja) 建設機械の電子制御システム及び制御装置
JP6955526B2 (ja) ミキサドラム操作盤表示装置
JP5109198B2 (ja) 産業車両用データ通信システムの動作切替装置
JP3489498B2 (ja) プラント制御システム、及び補助運転操作卓における通信先切替方法
JPH11158935A (ja) 分散型制御装置を備える建設機械
JPH0268606A (ja) Cncの診断方式