JPH11323532A - 樹脂薄膜の製造方法 - Google Patents

樹脂薄膜の製造方法

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JPH11323532A
JPH11323532A JP10127604A JP12760498A JPH11323532A JP H11323532 A JPH11323532 A JP H11323532A JP 10127604 A JP10127604 A JP 10127604A JP 12760498 A JP12760498 A JP 12760498A JP H11323532 A JPH11323532 A JP H11323532A
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resin thin
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和義 本田
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紀康 越後
Masaru Odagiri
優 小田桐
Nobuki Sunanagare
伸樹 砂流
Toru Miyake
徹 三宅
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 支持体の幅方向に均一な厚みを有する樹脂薄
膜を形成することにより、製品歩留まりが少なく、工業
的生産に適した樹脂薄膜の製造方法を提供する。 【解決手段】 蒸発した樹脂材料を開口部より放出し、
移動する支持体表面に付着させて支持体表面に連続的に
樹脂薄膜を製造する方法において、樹脂材料の支持体表
面への付着量が支持体の幅方向に均一となるようにす
る。具体的には、開口部の支持体移動方向の開口幅を変
化させることにより、又は開口部と支持体表面との距離
を変化させることにより、又は樹脂材料の放出量を支持
体の幅方向で変化させることにより行う。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は樹脂薄膜の製造方法
に関する。特に、樹脂材料を蒸発させ、支持体表面に付
着させて、支持体上に樹脂薄膜を形成する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】現代社会に於て薄膜の果たす役割は非常
に広範囲であり、包装紙、磁気テ−プ、コンデンサ、半
導体等日常生活の様々な部分において薄膜が利用されて
いる。これらの薄膜無しには、近年に於ける高性能化や
小型化といった技術の基本トレンドを語ることは出来な
い。同時に、工業的需要を満足する形で薄膜を形成する
方法についても種々の開発がなされており、例えば包装
紙、磁気テ−プ、コンデンサ等の用途においては、高速
大量生産に有利な連続巻取り真空蒸着が行われている。
その際、蒸発材料と基板材料を形成する薄膜の目的に合
わせて選ぶと同時に、必要に応じて真空槽内に反応ガス
を導入することや、基板に電位を設けた状態で薄膜を形
成することによってによって所望の特性を持った薄膜を
形成することが出来る。
【0003】樹脂薄膜を形成する方法として、溶剤で希
釈した樹脂材料を支持体上に塗装して樹脂薄膜を得る方
法が知られている。塗装手段として、リバースコート
や、ダイコートが工業的に用いられており、塗工後乾燥
硬化させることが一般的である。一般的な塗工手段で
は、塗工直後の塗布厚が数μm以上となるために、極薄
樹脂膜の形成には溶剤希釈が必要である。しかしなが
ら、それでも得られる樹脂薄膜の膜厚の下限は、使用す
る材料によるが、1μm前後であることが多く、それ以
下の膜厚は得られにくい場合が多い。更に、溶剤希釈を
行うと乾燥後の塗膜に溶剤の蒸発に伴う欠陥が生じ易
く、また、環境保護の観点からも好ましくない。そこで
溶剤希釈を行わなくても樹脂薄膜を形成できる方法、及
び、欠陥のない極薄の樹脂薄膜が安定的に得られる方法
が望まれている。
【0004】これを解決する方法として、真空中で樹脂
薄膜を形成する方法が提案されている。例えば、欧州特
許公開第0808667号には、真空中で樹脂材料を気
化した後に移動する支持体上に付着させて、支持体上に
樹脂薄膜を連続的に形成する方法が開示されている。こ
の方法によれば、空隙欠陥のない樹脂薄膜を形成するこ
とが出来ると共に、溶剤希釈の必要もない。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記方
法においても、支持体の幅方向に均一な厚みを有する樹
脂薄膜を形成することが困難である。即ち、支持体の幅
方向端部の樹脂薄膜の厚みは、中央部の厚みに比べて薄
くなる傾向がある。
【0006】樹脂薄膜の厚みが厳密に管理される必要が
ある用途、例えばコンデンサ、抵抗などを始めとする電
子部品用途においては、支持体の幅方向の厚みの不均一
は、製品化できる領域を狭め、製品歩留まりが悪化し、
生産性の低下、コストの上昇を招く。
【0007】本発明は、上記の従来の技術が有していた
問題点を解決し、極薄の樹脂薄膜であっても、支持体の
幅方向に均一な厚みを有する樹脂薄膜を形成することが
でき、製品歩留まりが高く、工業的生産に適した樹脂薄
膜の製造方法を提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は、上記の目的を
達成するために以下の構成とする。
【0009】即ち、本発明の樹脂薄膜の製造方法は、蒸
発した樹脂材料を開口部より放出し、移動する支持体表
面に付着させて、支持体表面に連続的に樹脂薄膜を製造
する方法において、前記開口部の支持体の移動方向の開
口幅が、支持体の幅方向において一定でないことを特徴
とする。
【0010】また、本発明の樹脂薄膜の製造方法は、蒸
発した樹脂材料を開口部より放出し、移動する支持体表
面に付着させて、支持体表面に連続的に樹脂薄膜を製造
する方法において、前記開口部と支持体表面との距離が
支持体の幅方向において一定でないことを特徴とする。
【0011】更に、本発明の樹脂薄膜の製造方法は、蒸
発した樹脂材料を開口部より放出し、移動する支持体表
面に付着させて、支持体表面に連続的に樹脂薄膜を製造
する方法において、前記開口部から放出される樹脂材料
の単位面積当たりの放出量が、支持体の幅方向で同一で
ないことを特徴とする。
【0012】本発明は、上記の構成とすることにより、
支持体の幅方向での樹脂材料の付着量を均一化すること
ができ、その結果、支持体の幅方向に均一な厚みを有す
る樹脂薄膜を形成することができる。
【0013】
【発明の実施の形態】以下の本発明を図面を参酌しなが
ら詳細に説明する。
【0014】(実施の形態1)図1は、本発明を実施す
るための樹脂薄膜の製造装置の一例の内部構造の概略を
示した断面図である。
【0015】樹脂薄膜が形成される帯状の支持体110
は、回転方向122の向きに回転する巻き出しロール1
21から巻き出され、ガイドロール123を経て、回転
方向112の向きに回転する円筒状キャン111に沿っ
て走行し、ガイドロール127を経て、回転方向126
の向きに回転する巻き取りロール125に巻き取られ
る。帯状の支持体110としては、例えばAl蒸着膜が
形成された長尺の樹脂フィルムが使用できる。キャン1
11は、好ましくは−20〜40℃、より好ましくは−
10〜10℃に冷却されている。
【0016】支持体110上に樹脂薄膜を形成するため
の樹脂材料は、キャン111の下部に設置された樹脂薄
膜形成装置200内で加熱され、気化される。樹脂材料
は、流量調整バルブ202で所定流量に調整されて、樹
脂材料供給管201で樹脂薄膜形成装置200内に供給
される。
【0017】樹脂薄膜の製造装置100の主要構成要素
は真空容器101内に納められる。真空容器の内部は、
隔壁130,131により大きく2つの空間に区別され
ている。巻き出しロール121及び巻き取りロール12
5を含む上部空間(第2の空間)150は、真空ポンプ
151で5×10-4Torr程度に保たれている。ま
た、樹脂薄膜形成装置200を含む下部空間(第1の空
間)250は、別の真空ポンプ251により、2×10
-4Torr程度に保たれている。下部空間(第1の空
間)250を上部空間(第2の空間)150より低圧に
維持することにより、樹脂蒸気の上部空間への侵入を防
止することができる。
【0018】樹脂薄膜形成装置200内で気化された樹
脂材料は、樹脂薄膜形成装置200内部よりこれを除く
下部空間250が低圧であるために、開口板208に設
けられた開口部209より放出される。開口部209は
キャン111の外周面に対向して設置されているから、
放出された樹脂材料は走行する支持体上に付着し、固化
して樹脂薄膜が形成される。
【0019】形成された樹脂薄膜は、必要に応じて紫外
線照射装置140により所望の硬化度に硬化処理された
後、巻き取りロール125に巻き取られる。
【0020】図2は、本実施の形態に使用される樹脂薄
膜形成装置200の外観構成を示した概略図であり、
(A)は斜視図、(B)は開口板208を平面状に展開
したときの状態を示した平面図である。なお、図2にお
いて、樹脂材料供給管201等の付属装置は省略してあ
る。また、図中矢印220は支持体110の幅方向を示
し、矢印221は支持体110の移動方向を示す。
【0021】図2(A)に示すように、樹脂薄膜形成装
置200の上部に、キャン111と対向するように設置
された開口板208は、キャン111の外周面の曲率に
一致するように、移動方向221の中央部がくぼんだ円
弧状になっている。
【0022】開口部209の幅方向220の開口幅は、
形成する樹脂薄膜の幅に応じた所定幅に形成されてお
り、これは支持体110の幅より小さい。
【0023】一方、開口部209の支持体の移動方向2
21の開口幅は、幅方向220にわたって均一ではな
く、中央部の開口幅W1が、両端部の開口幅W0より小
さくなるように、略円弧状に開口されている。
【0024】これは以下の理由による。
【0025】図3は、樹脂材料が図2に示す樹脂薄膜形
成装置の開口部から放出されている状態を模式的に示し
た概略断面図である。図中、矢印220は支持体の幅方
向を示し、記号221は支持体の移動方向(紙面手前か
ら紙面を垂直に貫通する方向)を示している。
【0026】図中矢印225は、樹脂薄膜形成装置20
0の開口部209から支持体110に向けて移動する気
体状の樹脂材料の移動方向を示している。上記の通り、
樹脂材料の移動は、開口部209を境界として、それよ
り高圧に維持された樹脂薄膜形成装置200内部と、そ
れより低圧に維持された真空容器内部(下部空間25
0)との圧力差に基づくところが大きい。この結果、図
示したように、開口部209の幅方向220の中央部付
近では、樹脂材料は支持体にほぼ垂直に衝突するように
移動するが、開口部209の幅方向220の両端部で
は、開口板208とキャン111の間を通って真空容器
内に拡散するように移動する。したがって、開口部20
9からの樹脂材料の単位面積当たりの放出量が幅方向2
20で均一であれば、樹脂材量の支持体110への付着
量は、中央部より両端部の方が少なくなる。そこで、本
発明では、開口部209の支持体の移動方向221の開
口幅を変化させて、両端部での樹脂材料の拡散分を補う
ことにより、樹脂材料の支持体110表面への付着量を
支持体の幅方向にわたって均一にする。具体的には、幅
方向両端部での樹脂材料の総放出量を多くすれば良く、
そのためには幅方向両端部での開口幅を中央部より大き
くすれば良い。
【0027】支持体の幅方向220の中央部での開口幅
W1と両端部での開口幅W0(図2(A)参照)の比
は、樹脂薄膜形成装置200内外の圧力差、開口板20
8と支持体110との間隔、使用する樹脂材料等によっ
て、適宜設定すれば良いが、W1がW0の80〜95
%、特に85〜90%程度にすると、支持体の幅方向に
均一な厚みの樹脂薄膜が形成されやすくなるので好まし
い。
【0028】開口部209の開口形状は、樹脂材料の付
着量が支持体の幅方向で均一になるような形状であれば
特に限定されず、適宜変更可能である。図2(B)で
は、支持体の移動方向221に対向する両開口端部を略
円弧状に形成してあるが、これに代えて図4(A)に示
すような台形状、または図4(B)に示すような階段状
にしても良い。また、支持体の移動方向221の上流側
及び下流側の両開口端部を上記のようにするのではな
く、一方のみを略円弧状、台形状、又は階段状等にし、
他方は直線状としても良い。
【0029】次に、図1に示した樹脂薄膜の製造装置1
00の上記以外の構成を詳細に説明する。
【0030】まず、樹脂薄膜形成装置200の内部構造
を説明する。
【0031】液状で供給された樹脂材料は、流量調整バ
ルブ202により供給量が調整されて、供給管201を
通じて樹脂薄膜形成装置200内に導入され、第一の加
熱板205a上に滴下する。滴下した液状の樹脂材料
は、第一の加熱板205a上を重力により下方に流動し
ながら加熱板に沿って薄い液膜状に拡がり、その一部が
気化する。蒸発できずに第一の加熱板205aの終端に
達した樹脂材料は、図中矢印方向に回転する加熱ロール
204上に滴下し、その上を流動しながら更に薄い液膜
状に拡がり、その一部が気化する。蒸発できずに加熱ロ
ール204の下端に達した樹脂材料は、第二の加熱板2
05b上に滴下する。滴下した液状の樹脂材料は、第二
の加熱板205b上を重力により下方に流動しながら加
熱板に沿って更に薄い液膜状に拡がり、その一部が気化
する。蒸発できずに第二の加熱板205bの終端に達し
た樹脂材料は、第三の加熱板205c上に滴下する。滴
下した液状の樹脂材料は、第三の加熱板205c上を重
力により下方に流動しながら加熱板に沿って更に薄い液
膜状に拡がり、その一部が気化する。蒸発できずに第三
の加熱板205cの終端に達した樹脂材料は、その下に
設置された冷却カップ206内に滴下し、蒸発を終え
る。
【0032】上記のように、液状の樹脂材料を加熱体に
沿って流動させることにより、樹脂材料が表面積の大き
い状態で均一に加熱され蒸発量が安定する。流動させず
に樹脂材料を一か所に止まらせて加熱すると、樹脂材料
の対流が悪く均一に加熱されないために加熱体表面付近
の樹脂材料が熱硬化してしまったり、突沸して粗大粒子
を多数発散させたり、順次供給される低温の樹脂材料に
より樹脂材料の温度上昇が妨げられたり、多量の安定し
た蒸発量を確保できなかったりする。その結果、形成さ
れる樹脂薄膜の厚みむらの悪化、表面粗さの増大、粗大
突起などによる表面平滑性の悪化などを招く。
【0033】また、図1のように加熱体を複数とする
と、装置を小型化しても蒸発面積が比較的大きくできる
他、各加熱体の加熱温度を変えることで、材料に合わせ
て最適昇温パターンに加熱温度を設定することが出来
る。このとき、樹脂材料が流動していく過程にしたがっ
て、加熱体の温度を徐々に高くなるように設定しておく
と、樹脂材料が徐々に加熱されていくために、樹脂材料
と加熱体との温度差が小さく維持でき、樹脂材料の突沸
や加熱体表面での熱硬化を防止することができる。
【0034】加熱体としては、上記のように平板、周回
する円筒状ロール(又はドラム)の他、周回するエンド
レスベルト等であっても良い。平板は構造を簡単にでき
る利点があり、周回するロール又はベルトは樹脂材料の
供給位置を経時的に変えることができるので、設備の小
型化と加熱体の温度管理が容易になる。
【0035】図1の例では、液体状態の樹脂材料が供給
管201により加熱体上に液滴として供給されるが、液
体状態の樹脂材料を加熱体に向けて霧状に供給するもの
であっても良い。霧状に供給することで、加熱体への付
着面積が拡大し、また、経時的な供給量が安定するた
め、形成される樹脂薄膜の厚みむらが減少する。霧状に
供給する方法としては特に制限はなく、使用する樹脂材
料の種類などに応じて適宜選択すれば良いが、例えば、
インジェクション供給、気体混入による霧化等が好まし
く使用できる。これらの霧化手段は、樹脂材料への機械
的又は熱的な作用を少なくしながら、比較点簡易な方法
で霧化できる。
【0036】また、液体状態の樹脂材料を予め加熱して
から加熱体に供給すると、供給された樹脂材料と加熱体
との温度差が小さくなるために、樹脂材料の突沸が起こ
りにくくなる。また、加熱体上での樹脂材料の液滴内の
温度差が比較的小さくなり、ほぼ均一に加熱されるため
に、加熱体付近の樹脂材料のみが急激に加熱されて熱硬
化することもない。したがって、表面が平滑で粗大突起
のない樹脂薄膜が安定的に得られる。
【0037】加熱板205a,205b,205c及び
加熱ロール204によって気化した樹脂材料は、樹脂薄
膜形成装置200内外の気圧差により、開口部209に
向かって移動する。その際、樹脂材料は、防壁207a
と防壁207bの間又は防壁207aと防壁207cの
間、及び防壁207aと開口板208の間を通り抜け
る。
【0038】防壁207aと防壁207b、防壁207
aと防壁207c、防壁207aと開口板208は、い
ずれも互いにその一部が対向する部分を有するように、
つまり重なり部分を有するようにして、所定間隔を隔て
て設置されている。樹脂材料がこのような防壁等の間を
通り抜けるような構造にすることにより、樹脂材料の蒸
発量の経時的な変動が吸収され、付着量が安定する。更
に、支持体の幅方向に対して樹脂材料蒸気が均一に拡散
するため、幅方向に均一な厚みを有する樹脂薄膜が得ら
れやすい。
【0039】同時に、樹脂材料が第一の加熱板205a
に最初に供給される領域から開口部209が直接見通せ
ないように、また、樹脂材料が加熱体を流動しながら蒸
発する際のその蒸発領域から開口部209が直接見通せ
ないように、防壁207a,207b,207c及び開
口板208を設置しておくのが好ましい。このような構
造にすることにより、樹脂材料が最初に第一の加熱板2
05aに滴下する地点、及びその後の蒸発領域から飛散
する突沸粒子が開口部209を通り抜けて、支持体11
0上に付着するのを防止することができる。その結果、
突沸粒子の付着に起因する樹脂薄膜上の粗大突起等の欠
陥の発生を防止でき、表面が平滑な樹脂薄膜が得られ
る。
【0040】なお、防壁の設置構成は図1のものに限ら
れず、適宜変更可能である。例えば、対向する防壁間の
間隔や対向部分(重なり部分)の大きさ、防壁の数等は
樹脂材料の種類や蒸発条件等によって適宜変更できる。
また、防壁が、平板に代えて屈曲させた板等であっても
良い。
【0041】また、周囲壁203a,203b、及び防
壁207a,207b,207c、及び開口板208
は、これらに付着する樹脂材料の再蒸発を行わせ、また
これらの表面の汚れを防ぐために、加熱構造としてあ
る。
【0042】また、気化した樹脂材料を、支持体110
に付着する前に荷電させても良い。図1の装置では樹脂
材料の通過領域に向けて荷電粒子線照射装置211を設
けている。荷電した樹脂粒子は静電引力により加速さ
れ、付着の際は静電力のミクロ的な反発により、先に付
着した荷電粒子部分を避けて付着する。このような作用
により、極めて平滑な樹脂薄膜が形成できる。特に、粘
度が大きな樹脂財料を使用して平滑な表面を有する樹脂
薄膜を得る場合に有効である。なお、気体状樹脂材料粒
子を荷電するのに代えて、又はこれとともに、樹脂材料
が付着する前の支持体110表面を荷電しても同様の効
果が得られる。
【0043】荷電粒子線照射装置211としては、樹脂
材料粒子又はその被付着面に静電荷を付与するものであ
ればその手段は問わないが、例えば、電子線照射装置、
イオンビームを照射するイオン源、プラズマ源などが使
用できる。
【0044】次に、紫外線照射装置140について説明
する。
【0045】支持体110上に形成された樹脂薄膜は、
必要に応じて紫外線照射装置140により所望の硬化度
に硬化処理される。但し、硬化処理の手段としては、紫
外線照射に限られず、例えば電子線照射、又は熱硬化等
であっても良い。
【0046】硬化方法としては、樹脂材料を重合及び/
又は架橋することにより硬化する方法が好ましく例示で
きる。
【0047】硬化処理の程度は、製造する樹脂薄膜の用
途や要求特性により適宜変更すれば良いが、例えばコン
デンサなどの電子部品用の樹脂薄膜を製造するのであれ
ば、硬化度が50〜95%、更には50〜75%になる
まで硬化処理するのが好ましい。硬化度が上記範囲より
小さいと、本発明の方法により得た樹脂薄膜をプレスし
たり、電子部品として回路基板に実装したりする工程に
おいて、外力等が加わると容易に変形したりする。ま
た、樹脂薄膜上に蒸着等で形成した、電極としての金属
薄膜が破断又は短絡等を生じてしまう。一方、硬化度が
上記範囲より大きいと、樹脂薄膜が形成された支持体1
10を搬送し、又は巻き取る際に、または、その後の工
程において、樹脂薄膜が割れるなどの問題が生じること
がある。なお、ここでいう硬化度は、赤外分光硬度計で
C=O基の吸光度とC=C基(1600cm-1)の比を
とり、各々のモノマーと硬化物の比の値をとり、減少分
吸光度を1から引いたものと定義する。
【0048】樹脂薄膜の形成過程では、真空容器内の上
部空間(第2の空間)150及び下部空間(第1の空
間)250の真空度が種々の要因で変動する。例えば、
真空ポンプ151,251の過吸引、樹脂材料の分散に
よる真空度の低下、あるいは樹脂材料の霧化手段として
ガスを用いた場合にそのガスによる真空度の低下等が生
じる。下部空間250の真空度が変動すると、気体状樹
脂材料の開口部209を通過する量が変動し、形成され
る樹脂薄膜の積層厚みが経時的に変動する。また、上部
空間150と下部空間250との気圧差が変動し、上部
空間150が下部空間250より低圧になると樹脂蒸気
が上部空間に侵入し、各種摺動部に樹脂材料が付着し
て、清掃作業が必要となって長時間連続運転が困難にな
る。
【0049】上部空間150と下部空間250の真空度
及び両者の差を一定に維持する手段として、図1の装置
では、上部空間150と下部空間250のそれぞれに、
真空ポンプ151,251と、内部にガスを導入するた
めのガス導入管152,252とを備える。ガス導入管
152,252には、ガス導入量を調整できるように流
量調整バルブ153、253がそれぞれ設けられてい
る。
【0050】樹脂薄膜の形成においては、まず真空ポン
プ151,251を稼働させ、各空間がその後所定以上
に高真空になった場合には、ガス導入管152,252
からガスを供給して各空間の真空度及び両者の真空度の
差を調整するのが好ましい。真空ポンプ151,251
側では微妙な圧力調整は困難であり、また、調整に時間
がかかるからである。
【0051】特に、下部空間250にガス供給して、上
部空間との圧力差を一定に維持するように調整すると、
同時に樹脂薄膜形成装置200内部との圧力差も適切に
維持されやすく、好ましい。
【0052】本発明において、樹脂薄膜材料としては、
上記のように蒸発気化した後、堆積して薄膜を形成でき
るものであれば特に限定されず、樹脂薄膜の用途に応じ
て適宜選択できるが、反応性モノマー樹脂であるのが好
ましい。例えば、電子部品材料用途に使用する場合に
は、アクリレート樹脂またはビニル樹脂を主成分とする
ものが好ましく、具体的には、多官能(メタ)アクリレ
ートモノマー、多官能ビニルエーテルモノマーが好まし
く、中でも、シクロペンタジエンジメタノールジアクリ
レート、シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル
モノマー等若しくはこれらの炭化水素基を置換したモノ
マーが好ましい。これらから形成された樹脂薄膜は、電
気特性、耐熱性、安定性等が優れるからである。
【0053】樹脂薄膜を形成する支持体は、本実施の形
態のようにAl蒸着された帯状の樹脂フィルムに限定さ
れない。例えば、表面に蒸着されている必要はなく、ま
た蒸着以外の例えばスパッタ、イオンプレーティング、
メッキ等の周知の方法で金属薄膜が形成されていても良
い。更に金属薄膜はAlに限定されず、他の各種金属で
あっても良い。また、帯状の支持体に代えて、周回する
円筒状のドラム、エンドレスベルト、回転する円盤等の
形態を有する支持体であっても良い。
【0054】(実施の形態2)本実施の形態は、樹脂薄
膜形成装置200の開口板の形状が変更されている点で
上記の実施の形態1と相違する。
【0055】図5は、本実施の形態に使用される樹脂薄
膜形成装置200の外観構成を示した概略図であり、
(A)は斜視図、(B)は開口板208′を平面状に展
開したときの平面図、(C)は正面図である。なお、図
5において、樹脂材料供給管201等の付属装置は省略
してある。また、図中矢印220は支持体の幅方向を示
し、矢印221は支持体の移動方向を示す。
【0056】図5(A)に示すように、樹脂薄膜形成装
置200の上部にキャン111と対向するように設置さ
れた開口板208′は、実施の形態1の場合と同様に、
キャン111の外周面の曲率に一致するように、支持体
の移動方向221の中央部がくぼんだ円弧状とされてい
る。
【0057】また、図5(B)に示すように、開口部2
09′の形状は、実施の形態1と異なり、矩形状であ
り、支持体の幅方向220の開口幅は、形成する樹脂薄
膜の幅に応じて、また、支持体の移動方向221の開口
幅は形成する樹脂薄膜の積層厚みなどに応じて、それぞ
れ所定幅に形成されている。
【0058】更に、図5(C)に示すように、本実施の
形態の開口板208′は、支持体の幅方向220中央部
が円弧状にくぼんだ形状を有している。
【0059】図6は、樹脂材料が図5に示す樹脂薄膜形
成装置の開口部から放出している状態を模式的に示した
概略断面図である。図中、矢印220は支持体の幅方向
を示し、記号221は支持体の移動方向(紙面手前から
紙面を垂直に貫通する方向)を示している。
【0060】図中矢印225は、樹脂薄膜形成装置20
0の開口部209′から支持体110に向けて移動する
気体状の樹脂材料の移動方向を示している。図示したよ
うに、開口板208′を、支持体の幅方向220中央部
が円弧状にくぼんだ形状にして、幅方向の両端部での開
口部209′と支持体110との距離が、幅方向の中央
部での距離より小さくなるようにすることにより、幅方
向両端部から放出された樹脂材料を確実に支持体表面に
付着させるとともに、幅方向端部で開口板208とキャ
ン111との間隔を狭くして、この部分に樹脂材料の真
空容器中への拡散を防止する一種のシール機能を付与す
ることができる。その結果、樹脂材料の支持体110表
面への付着量を支持体の幅方向にわたって均一にするこ
とができる。
【0061】支持体の幅方向220の両端部での開口部
209′と支持体110との距離D0と中央部での距離
D1との比は、樹脂薄膜形成装置200内外の圧力差、
開口板208′と支持体110との間隔、使用する樹脂
材料等によって、適宜設定すれば良いが、D0がD1の
80〜95%、特に85〜90%程度にすると、支持体
の幅方向に均一な厚みの樹脂薄膜が形成されやすくなる
ので好ましい。
【0062】支持体表面と開口部との幅方向の距離を変
えるための開口板208′の表面形状は、図5に示すよ
うに円弧状である必要はなく、樹脂材料の付着量が支持
体幅方向で均一になるような形状であれば特に限定され
ない。例えば、円弧状にすることに代えて、中央部がく
ぼむように直線状にしたもの、または階段状にしたもの
等であっても良い。
【0063】上記以外については実施の形態1の説明が
本実施の形態にもそのまま適用できるので、詳細な説明
は省略する。
【0064】(実施の形態3)本実施の形態は、樹脂薄
膜形成装置の開口部から放出される樹脂材量の単位面積
当たりの放出量が支持体の幅方向で同一でない点で上記
実施の形態1,2と相違する。
【0065】既に説明したように、開口部の幅方向両端
部では、樹脂材料は開口板とキャンの間を通って真空容
器内に拡散してしまうため、樹脂材料の支持体への付着
量は両端部では中央部より少なくなる。そこで本実施の
形態では、両端部での樹脂材料の単位面積当たりの放出
量を中央部より多くすることにより、真空容器中への拡
散分を補って、樹脂材料の支持体表面への付着量を支持
体の幅方向にわたって均一にする。
【0066】図7は、本実施の形態に使用される樹脂薄
膜形成装置200の外観構成を示した概略図であり、
(A)は斜視図、(B)は平面図、(C)は正面図であ
る。図中矢印220は支持体110の幅方向を示し、矢
印221は支持体110の移動方向を示す。
【0067】図7(A)に示すように、樹脂薄膜形成装
置200の上部にキャン111と対向するように設置さ
れた開口板208″は、実施の形態1の場合と同様に、
キャン111の外周面の曲率に一致するように、支持体
の移動方向221の中央部がくぼんだ円弧状とされてい
る。
【0068】また、図7(B)に示すように、開口板2
08″に形成された開口部の形状は矩形状であり、支持
体の幅方向220の開口幅は、形成する樹脂薄膜の幅に
応じて、また、支持体の移動方向221の開口幅は形成
する樹脂薄膜の積層厚みなどに応じて、それぞれ所定幅
に開口されている。
【0069】本実施の形態では、図7に示すように、樹
脂薄膜形成装置200の内部が、隔壁215,216に
より、幅方向220に3つの空間に分割されている。分
割された3つの空間には、それぞれ樹脂材料供給管20
1a,201b,201cにより、それぞれ独立して樹
脂材料が供給される。このとき、両端部の樹脂材料供給
管201b,201cの樹脂材料の供給量を、中央部の
樹脂材料供給管201aの樹脂材料の供給量より多くす
る。その結果、両端部の開口部209b,209cから
の単位面積当たりの樹脂放出量を、中央部の開口部20
9aからの樹脂放出量より多くすることができる。
【0070】開口部の幅方向の分割は図7のように3分
割に限られず、更に多分割しても良い。分割数が多くな
るほど、樹脂材料の付着量の幅方向の調整が容易にな
る。また、一つの樹脂薄膜形成装置の内部を隔壁により
複数に分割するのではなく、幅方向に多数の樹脂薄膜形
成装置を並べた構造であっても良い。更に、幅方向の樹
脂材料の単位面積当たりの放出量の変化を樹脂薄膜形成
装置内部の空間を分割することにより実現するのではな
く、樹脂薄膜形成装置内部に樹脂材料の放出量が幅方向
で異なるように、樹脂材料の移動通路に、幅方向で間隔
を変化させた邪魔板や、幅方向で開口率が異なるフィル
ターを設けることにより実現しても良い。あるいは、蒸
発量が幅方向で異なるように、加熱板の温度を幅方向で
変化させるものであってもよい。これらの手段によれ
ば、幅方向の単位面積当たりの放出量を連続的に変化さ
せることが容易になって、幅方向の厚みむらがより一層
少ない樹脂薄膜が形成できる。
【0071】幅方向中央部からの樹脂材量の単位時間・
単位面積当りの放出量Q0と、両端部からの樹脂材料の
単位時間・単位面積当りの放出量Q1との比は、樹脂薄
膜形成装置内外の圧力差、開口板と支持体との間隔、使
用する樹脂材料等によって、適宜設定すれば良いが、Q
0がQ1の80〜95%、特に85〜90%程度にする
と、支持体の幅方向に均一な厚みの樹脂薄膜が形成され
やすくなるので好ましい。
【0072】上記以外については実施の形態1の説明が
本実施の形態にもそのまま適用できるので、詳細な説明
は省略する。
【0073】(実施の形態4)樹脂薄膜形成装置が、既
に説明した実施の形態1〜3を任意に選択して複数組み
合わせた構造を有するものであっても良い。各実施の形
態の特徴をうまく組み合わせることにより、樹脂材料の
付着量を、支持体の幅方向でより一層均一なものとする
ことができる。
【0074】(実施の形態5)本発明の応用例として、
樹脂薄膜と金属薄膜とからなる積層体の製造例を説明す
る。
【0075】図8は、樹脂薄膜と金属薄膜とからなる積
層体の製造装置の一例の内部構造を模式的に示した概略
断面図である。
【0076】一定の角速度又は周速度で図中の矢印30
3方向に回転するキャンローラ302の下部に金属薄膜
形成装置360が配され、これに対してキャンローラ3
02の回転方向下流側に樹脂薄膜形成装置500が配さ
れている。
【0077】また、本例では、金属薄膜形成装置360
の上流側に、金属薄膜にマージン(金属薄膜の非形成領
域)を形成するためのパターニング材料付与装置400
が、また、金属薄膜形成装置360と樹脂薄膜形成装置
500との間にパターニング材料除去装置370が、更
に、樹脂薄膜形成装置500とパターニング材料付与装
置400との間に樹脂硬化装置380及び樹脂表面処理
装置390が、それぞれ配されているが、これらは必要
に応じて設ければよい。
【0078】これらの装置は、真空容器301内に納め
られる。真空容器301は隔壁310,311,312
により3つの空間に区別され、ぞれぞれ所定の真空度に
維持される。各空間の真空度を経時的に一定に維持する
ために、各空間には、真空ポンプと外部からガスを供給
するためのガス供給管とがそれぞれ設けられている。即
ち、キャンローラ302を含む空間(第2の空間)32
0には、真空ポンプ321とガス供給管322及び流量
調整バルブ323が設けられ、金属薄膜形成装置360
を含む空間(第3の空間)350には、真空ポンプ35
1とガス供給管352及び流量調整バルブ353が設け
られ、樹脂薄膜形成装置500を含む空間(第1の空
間)520には、真空ポンプ521とガス供給管522
及び流量調整バルブ523が設けられている。
【0079】各空間の真空度は、それぞれ適宜設定すれ
ば良いが、例えば、キャンローラ305を含む空間(第
2の空間)320の真空度Pvは3×10-3Torr以
下、金属薄膜形成装置を含む空間(第3の空間)350
の真空度Paは1×10-5〜1×10-4Torr程度、
樹脂薄膜形成装置500を含む空間(第1の空間)52
0の真空度Prは1×10-3Torr以下にするのが好
ましい。Pvが上記範囲より大きいと、樹脂表面処理装
置390としてプラズマ放電を利用した場合にプラズマ
が不安定になる。Paが上記範囲より大きいと、形成さ
れる金属薄膜が劣化しやすい。また、Prが上記範囲よ
り大きくても、小さくても、樹脂材料の飛散が不安定に
なる。
【0080】また、上記の各空間の真空度は、Pv>P
r>Paの関係を満足することが好ましい。金属薄膜形
成装置を含む空間350を最も低圧にすることで蒸着金
属の他の空間への侵入を防止することができる。また、
樹脂薄膜形成装置500を含む空間520をキャンロー
ラ303を含む空間320より低圧にすることで、樹脂
材料がキャンローラ303を含む空間へ侵入して、摺動
部に樹脂材料が付着するのを防止することができる。
【0081】キャンローラ302の外周面は、平滑に、
好ましくは鏡面状に仕上げられており、好ましくは−2
0〜40℃、特に好ましくは−10〜10℃に冷却され
ている。回転速度は自由に設定できるが、15〜70r
pm程度、周速度は好ましくは20〜200m/min
である。本実施の形態では、支持体として円筒状のドラ
ムからなるキャンローラ302を使用したが、この他、
2本又はそれ以上のロールの間を周回するベルト状の支
持体、あるいは回転する円盤状支持体等であってもよ
い。
【0082】樹脂薄膜形成装置500は、実施の形態1
で説明したものと同様の構成を有する。但し、本実施の
形態では、樹脂材料を蒸発させる加熱体として、4枚の
加熱板505a,505b,505c,505dを用い
た点で実施の形態1と相違する。
【0083】また、本実施の形態では、キャンローラ3
02の下部に金属薄膜形成装置360を配置したため、
樹脂薄膜形成装置500は図8においてキャンローラ3
02の左下に配置してある。このため、樹脂材料の通路
を折り曲げて、開口板508を水平方向に対して所定の
角度傾けている点で、開口板が水平面と略平行である実
施の形態1と相違する。
【0084】液体状の樹脂材料は、流量調整バルブ50
2により所定流量に調整されて、樹脂材料供給管501
により樹脂薄膜形成装置500内に供給される。液体状
の樹脂材料は、加熱板505a上に滴下され、その後加
熱板505b,505c,505d上を順次流動しなが
らその一部が蒸発し、蒸発しきれなかった樹脂材料は冷
却カップ506内に滴下する。蒸発した樹脂材料は防壁
507a,507b,507cの間を通過し、荷電粒子
線照射装置511により荷電されて、開口板508の開
口部509よりキャンローラ302の外周面に付着し、
樹脂薄膜を形成する。
【0085】本実施の形態では、開口部509は、図2
(B)に示すように、キャンローラの幅方向の両端部で
の開口幅が、中央部での開口幅より大きく形成されてい
る。これにより、実施の形態1で説明したように、樹脂
材料の付着量が、キャンローラの幅方向で一定になり、
幅方向の厚みが均一な樹脂薄膜を形成することができ
る。
【0086】なお、樹脂薄膜形成装置500として、上
記に代えて、実施の形態2〜4のいずれかに記載した樹
脂薄膜形成装置を適用することもできる。
【0087】形成された樹脂薄膜は、樹脂硬化装置38
0により所望の硬化度に硬化処理される。
【0088】次いで、樹脂薄膜は、必要に応じて樹脂表
面処理装置390により表面処理される。表面処理とし
ては、酸素を含む雰囲気での放電処理又は紫外線照射処
理を例示することができ、これにより、樹脂薄膜表面を
活性化させて金属薄膜との接着性を向上させることがで
きる。
【0089】パターニング材料付与装置400は、パタ
ーニング材料を樹脂薄膜表面に所定の形状に付着させる
ためのものである。パターニング材料が付着した箇所に
は金属薄膜は形成されず、マージン(絶縁領域)とな
る。本実施の形態では、パターニング材料は、キャンロ
ーラ302上に形成された樹脂薄膜表面に、円周方向に
所定の位置に、所定の幅で形状で、所定の数だけ帯状に
付着される。
【0090】パターニング材料の付与の手段は、蒸発気
化させたパターニング材料を微細孔から噴射して樹脂薄
膜表面で液化させる方法、または液状のパターニング材
料を噴射する方法等の非接触付着手段の他、リーバース
コート、ダイコート等の塗布による方法があるが、樹脂
薄膜表面に外力が付与されて、樹脂薄膜やその下の金属
薄膜の変形、それに伴う各層の破断、表面荒れなどが発
生するのを防止するために、非接触付着手段が好まし
い。
【0091】パターニング材料を樹脂表面に非接触で付
着させる方法としては、蒸発気化させたパターニング材
料を微細孔から噴射して樹脂層表面で液化させる方法、
または液状のパターニング材料を微細孔から噴射して付
着させる方法等がある。
【0092】図9に、図8の製造装置に使用されたパタ
ーニング材料付与装置をキャンローラ302側から見た
正面図を示す。図9のパターニング材料付与装置400
は、蒸発気化させたパターニング材料を微細孔から噴射
するものであり、パターニング材料を必要十分な厚さ
で、所定の範囲に安定して付着でき、しかも構造的にも
簡単であるという利点を有する。
【0093】パターニング材料付与装置400の正面に
は、微細孔401が所定の間隔で所定の数だけ並んで配
されている。微細孔401が被付着面となるキャンロー
ラ302の外周面に対向するように、かつ矢印402の
方向が被付着面の移動方向に一致するように、パターニ
ング材料付与装置400を設置する。そして、微細孔4
01から気化したパターニング材料を放出することによ
り、被付着面にパターニング材料が付着し、冷却されて
液化して、パターニング材料の付着膜を形成する。した
がって、同図の微細孔401の間隔と数は、樹脂層表面
に帯状にパターニング材料を付着させる場合の間隔とそ
の数に対応する。
【0094】パターニング材料は、予め気化させた後、
流量調整バルブ404により所定流量に調整されて、配
管403によりパターニング材料付与装置400に供給
される。このとき、配管403とパターニング材料付与
装置400は、パターニング材料が液化しないように所
定の温度に加熱・保温されている。
【0095】なお、パターニング材料の幅方向の付着位
置は、積層途中において適宜変更できるようにしておく
のが好ましい。例えば、周回するキャンローラ302が
所定の回数回転するごとにパターニング材料の付着位置
をキャンローラの被付着面と平行な面内で、被付着面の
移動方向に垂直な方向に所定量だけ移動するようにして
もよい。このようにすると、樹脂薄膜と金属薄膜とが順
次積層された積層体において、マージンの位置を各層ご
とに変化させた積層体を得ることができる。例えば、積
層体を電子部品として使用する場合には、樹脂薄膜を挟
む上下の金属薄膜を異なる電位を有する電極にすること
が容易に実現できる。
【0096】パターニング材料としては、エステル系オ
イル、グリコール系オイル、フッ素系オイル及び炭化水
素系オイルよりなる群から選ばれた少なくとも一種のオ
イルであることが好ましい。更に好ましくは、エステル
系オイル、グリコール系オイル、フッ素系オイルであ
り、特に、フッ素系オイルが好ましい。
【0097】パターニング材料は、金属薄膜形成時の熱
負荷などに耐え、その付着領域には確実に金属薄膜を形
成させないものであることが必要とされる。しかも、非
接触で、気化して又は液体のままで樹脂層表面に付着で
きるものである必要がある。また、その際に、パターニ
ング材料付与装置の微細孔を詰まらせるものであっては
ならない。更に、樹脂薄膜と相溶性があり、適度の濡れ
性を有することが必要な場合がある。更に、真空中で、
加熱又は分解により容易に除去可能であることが必要な
場合もある。このような特殊な条件が加わることによ
り、使用されるパターニング材料は特定種類のオイルで
あることが特に好ましい。上記以外のパターニング材料
を使用すると、積層表面の荒れ、樹脂薄膜や金属薄膜の
ピンホール、金属薄膜の積層領域の不安定化等の問題を
生じる。
【0098】必要に応じて所望するパターニング材料を
付着した後、金属薄膜形成装置360により金属薄膜が
形成される。金属薄膜の形成方法としては、蒸着、スパ
ッタリング、イオンプレーティング等周知の手段が適用
できるが、本発明では蒸着、特に電子ビーム蒸着が耐湿
性の優れた膜が生産性良く得られる点で好ましい。金属
薄膜の材料としては、アルミニウム、銅、亜鉛、ニッケ
ル、鉄、コバルト、シリコン、ゲルマニウム若しくはそ
の化合物、若しくはこれらの酸化物、若しくはこれらの
化合物の酸化物などが使用できる。中でも、アルミニウ
ムが接着性と経済性の点で好ましい。なお、金属薄膜に
は、上記以外の他成分を含むものであっても構わない。
【0099】なお、図8の装置では、金属薄膜を形成し
ないで樹脂薄膜層のみを連続して積層可能なように、金
属薄膜形成装置360とキャンローラ302との間に移
動可能な遮蔽板361が設置されている。
【0100】金属薄膜を形成した後であって、樹脂薄膜
を積層する前に、残存するパターニング材料を除去する
ことが好ましい。パターニング材料付与装置によって付
着したパターニング材料の大部分は金属薄膜の形成の際
に再蒸発して消失してしまう。しかしながら、一部は金
属薄膜の形成後も残存し、積層表面の荒れ、樹脂薄膜や
金属薄膜のピンホール(積層抜け)、金属薄膜の積層領
域の不安定化等の問題が生じるからである。
【0101】パターニング材料の除去は、金属薄膜形成
装置360と樹脂薄膜形成装置500との間に設置した
パターニング材料除去装置370により行う。パターニ
ング材料の除去手段は特に制限はなく、パターニング材
料の種類に応じて適宜選択すればよいが、例えば加熱及
び/又は分解により除去することができる。加熱して除
去する方法としては、例えば、光照射や電熱ヒータによ
る方法が例示できるが、光照射による方法が装置が簡単
であり、かつ除去性能も高い。なお、ここで光とは、遠
赤外線及び赤外線を含む。一方、分解して除去する方法
としては、プラズマ照射、イオン照射、電子照射などが
使用できる。このとき、プラズマ照射は、酸素プラズ
マ、アルゴンプラズマ、窒素プラズマ等が使用できる
が、この中でも、特に分解能力が高いという点で酸素プ
ラズマが好ましい。
【0102】上記の装置300を用いることにより、周
回するキャンローラ302の外周面上に樹脂薄膜と金属
薄膜とからなる積層体を製造することができる。
【0103】得られた積層体は、例えば高周波用導体、
コンデンサ、薄膜コイル等の電子部品、回路基板、保護
膜、機能フィルム等に使用することができる。
【0104】以下にチップコンデンサを製造する方法の
一例の概略を説明する。
【0105】上記の方法により、キャンローラ302の
外周面上に、所定位置にマージンが形成された金属薄膜
と樹脂薄膜とからなる筒状の多層積層体を得る。次い
で、積層体を半径方向に例えば8分割(45°ごとに切
断)して取り外し、加熱下でプレスして平板状に延ば
す。図10は、このようにして得られた樹脂薄膜と金属
薄膜とからなる積層体母素子600の概略構成の一例を
示した斜視図である。同図中矢印601は、キャンロー
ラ302の外周面の移動方向を示す。積層体母素子60
0は、キャンローラ302側(紙面下側)から順に、保
護層604bになる層、補強層603bになる層、素子
層602になる層、補強層603aになる層、保護層6
04aになる層が積層されている。図中、606は金属
薄膜、607は樹脂薄膜、608はマージンである。な
お、図では積層状態を模式化しており、積層数は実際よ
り極めて少なく描いている。
【0106】これを、切断面605aで切断し、切断面
に黄銅を金属溶射して外部電極を形成する。更に、金属
溶射表面に熱硬化性フェノール樹脂中に銅、Ni、銀の
合金等を分散させた導電性ペーストを塗布し、加熱硬化
させ、更にその樹脂表面に溶融ハンダメッキを施す。そ
の後、図10の切断面605bに相当する箇所で切断
し、シランカップリング剤溶液に浸漬して外表面をコー
ティングし、図11に示すようなチップコンデンサ61
0を得る。
【0107】図11において、符号611a,611b
は外部電極であり、素子層602の金属薄膜が交互に外
部電極611aと外部電極611bに接続される。した
がって、両外部電極611a,611b間に電位差を与
えると、素子層602部分の金属薄膜を電極とし、その
間に挟まれた樹脂薄膜607を誘電体とするコンデンサ
が多数並列接続された状態で形成され、小型大容量のコ
ンデンサを得ることができる。
【0108】なお、補強層603a,603bはコンデ
ンサとしての容量を発生することはなく、必ずしも必要
なものではないが、補強層部分の金属薄膜が外部電極と
接続することにより、外部電極の付着強度を向上させる
ことができる。また、補強層603a,603bは、保
護層604a,604bとともに、素子層602を外力
や熱から保護する働きをする。
【0109】本発明において、樹脂薄膜の厚みは特に制
限はないが、1μm以下、更に0.7μm以下、特に
0.4μm以下であることが好ましい。例えば上記の方
法によって得られる積層体の小型化・高性能化の要求に
答えるためには樹脂薄膜の厚みは薄い方が好ましい場合
が多い。例えば、上記のチップコンデンサの場合、誘電
体層となる樹脂薄膜は薄い方が、コンデンサの静電容量
はその厚みに反比例して大きくなる。
【0110】樹脂薄膜の表面粗さは、樹脂薄膜の用途に
応じて適宜決定されるが、0.1μm以下であることが
好ましく、より好ましくは0.04μm以下、特に好ま
しくは0.02μm以下である。また、金属薄膜の表面
粗さは、0.1μm以下であることが好ましく、より好
ましくは0.04μm以下、特に好ましくは0.02μ
m以下である。表面粗さがこれより大きいと、積層体が
使用される各種用途で特性の高度化が達成できず、ま
た、特性の不安定化をまねく。例えば、磁気記録媒体用
途では、高密度記録が困難となり、また、表面粗大突起
がドロップアウト等をまねき、記録の信頼性が低下す
る。また、電子部品用途では、高集積化が困難となり、
また、表面粗大突起部に電界集中が発生し、樹脂薄膜層
の溶失や金属薄膜の焼失などをまねく。
【0111】本発明でいう表面粗さは、先端径が10μ
mのダイアモンド針を用い、測定荷重が10mgの接触
式表面粗さ計で測定した十点平均粗さRaである。な
お、樹脂薄膜の表面粗さの測定は樹脂薄膜表面に直接触
針を当てて、また金属薄膜の表面粗さの測定は金属薄膜
表面に直接触針を当てて測定したものである。また、こ
の際、他の積層部の影響(例えば、マージンの存在に基
づく段差)を排除して測定する必要があることはもちろ
んである。
【0112】本発明の方法によって得られる樹脂薄膜
は、支持体の幅方向の全域にわたって均一な厚みを有す
る。したがって、樹脂薄膜の厚みが厳密に管理される上
記コンデンサを始めとする電子部品の製造に本発明を適
用することにより、幅方向の端部まで無駄なく製品化で
き、歩留まりの向上とコストダウンを実現できる。
【0113】
【実施例】以下に実施例を示して、本発明をより具体的
に説明する。
【0114】(実施例1)実施の形態1に示した方法で
樹脂薄膜を形成した。
【0115】支持体としては、Alが蒸着されたポリエ
ステルフィルムを用いた。これを、外周面が5℃に冷却
された、直径500mmのキャン111上を搬送させ
た。走行速度は50m/分である。
【0116】真空容器101内の上部空間150は、真
空ポンプ151で5×10-4Torrに維持し、樹脂薄
膜形成装置200を含む下部空間250は、真空ポンプ
251で2×10-4Torrに維持した。
【0117】樹脂薄膜形成装置200として、図2に示
す装置を用いた。但し、開口部209の支持体幅方向2
20の開口幅は250mmであり、支持体移動方向22
1の開口幅は、両端部(W0)が150mm、中央部
(W1)が130mmで、その開口端が略円弧状に形成
されている。
【0118】樹脂薄膜材料として、ジシクロペンタジエ
ンジメタノールジアクリレートを使用し、予め60℃に
加熱した後、樹脂供給管201で樹脂薄膜形成装置内に
供給し、加熱板及び加熱ロール上で気化させて、荷電粒
子線照射装置(電子線照射装置)211で静電荷を付与
した後、上記支持体上に付着させた。
【0119】その後、形成された樹脂薄膜を、紫外線照
射装置140により硬化度が70%になるまで硬化させ
た。
【0120】得られた樹脂薄膜の厚みを、支持体の幅方
向の中央部、及び進行方向を上にして中央部より左右に
それぞれ120mmの地点の合計3か所で測定した。各
地点での樹脂薄膜の厚みを順にTc,Tl,Trとす
る。なお、樹脂薄膜の厚みは以下の方法で行った。即
ち、樹脂薄膜の一部をセロハンテープに付着させて剥離
し、除去した後に、除去面に白金パラジウムを5nm形
成し、SEM電子顕微鏡にて樹脂薄膜の有無による段差
を測定し、測定した段差を樹脂薄膜の厚みとした。
【0121】その結果、形成された樹脂薄膜の厚みは、
Tc=0.30μm、Tl=0.30μm、Tr=0.
30μmであり、樹脂薄膜形成装置の開口部209の支
持体幅方向のほぼ全幅にわたって、厚みのほぼ均一な樹
脂薄膜が形成されていることがわかった。
【0122】(比較例1)実施例1において、樹脂薄膜
形成装置200の開口板208を、矩形状の開口部が形
成されたものに変更する以外は実施例1と同様にして樹
脂薄膜を形成した。このときの開口部の開口寸法は、支
持体移動方向221の開口幅が140mm、支持体幅方
向220の開口幅が250mmである。
【0123】得られた樹脂薄膜の厚みを実施例1と同様
に測定した。その結果、Tc=0.30μm、Tl=
0.26μm、Tr=0.26μmであり、樹脂薄膜形
成装置の開口部の支持体幅方向両端部で厚みが薄くなっ
ていることがわかった。
【0124】(実施例2)実施例1において、樹脂薄膜
形成装置200として、実施の形態2で説明した図5に
示すように、支持体幅方向中央部が略円弧状にくぼんだ
形状を有する開口板208′を有するものに変更する以
外は実施例1と同様にして樹脂薄膜を形成した。このと
きの開口部の開口寸法は、支持体移動方向221の開口
幅が140mm、支持体幅方向220の開口幅が250
mmである。また、図6に示す開口部と支持体表面との
距離は、支持体幅方向の両端部(D0)が1.0mm、
中央部(D1)が1.2mmである。
【0125】得られた樹脂薄膜の厚みを実施例1と同様
に測定した。その結果、Tc=0.30μm、Tl=
0.29μm、Tr=0.29μmであり、樹脂薄膜形
成装置の開口部209の支持体幅方向のほぼ全幅にわた
って、厚みのほぼ均一な樹脂薄膜が形成されていること
がわかった。
【0126】(実施例3)実施例1において、樹脂薄膜
形成装置200として、実施の形態3で説明した図7に
示すように、開口部が支持体幅方向に3分割されたもの
に変更する以外は実施例1と同様にして樹脂薄膜を形成
した。開口部の開口寸法は、支持体移動方向、幅方向の
順に、開口部209bが140mm,150mm、開口
部209aが140mm,50mm、開口部209cが
140mm,50mmである。樹脂材料供給管201
a,201b,201cから供給する樹脂材料の量を調
整することにより各開口部からの樹脂材料の放出量を調
整し、開口部209aからの単位面積当たりの放出量
が、開口部209b及び209cからのそれに対して8
5%となるようにした。
【0127】得られた樹脂薄膜の厚みを実施例1と同様
に測定した。その結果、Tc=0.30μm、Tl=
0.31μm、Tr=0.31μmであり、樹脂薄膜形
成装置の開口部209の支持体幅方向のほぼ全幅にわた
って、厚みのほぼ均一な樹脂薄膜が形成されていること
がわかった。
【0128】
【発明の効果】本発明によれば、樹脂材料の付着量を支
持体の幅方向で均一化することができるので、支持体の
幅方向に均一な厚みを有する樹脂薄膜を形成することが
できる。
【0129】本発明は樹脂薄膜の製造工程を含む全分野
に適用でき、得られた製品の歩留まりの向上と生産コス
トの低減を可能にする。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明を実施するための樹脂薄膜の製造装置
の一例の内部構造の概略を示した断面図である。
【図2】 実施の形態1に係る樹脂薄膜形成装置の外観
構成を示した概略図であり、(A)は斜視図、(B)は
開口板を平面状に展開したときの状態を示した平面図で
ある。
【図3】 樹脂材料が図2に示す樹脂薄膜形成装置の開
口部から放出されている状態を模式的に示した概略断面
図である。
【図4】 別の形状の開口部を有する開口板を平面状に
展開したときの状態を示した平面図である。
【図5】 実施の形態2に係る樹脂薄膜形成装置の外観
構成を示した概略図であり、(A)は斜視図、(B)は
開口板を平面状に展開したときの状態を示した平面図、
(C)は正面図である。
【図6】 樹脂材料が図5に示す樹脂薄膜形成装置の開
口部から放出している状態を模式的に示した概略断面図
である。
【図7】 実施の形態3に係る樹脂薄膜形成装置の外観
構成を示した概略図であり、(A)は斜視図、(B)は
平面図、(C)は正面図である。
【図8】 実施の形態5に係る樹脂薄膜と金属薄膜とか
らなる積層体の製造装置の一例の内部構造を模式的に示
した概略断面図である。
【図9】 図8の製造装置に使用されたパターニング材
料付与装置をキャンローラ側から見た正面図を示す。
【図10】 実施の形態5で得られる樹脂薄膜と金属薄
膜とからなる積層体母素子の概略構成の一例を示した斜
視図である。
【図11】 実施の形態5で得られるチップコンデンサ
の概略構成の一例を示した斜視図である。
【符号の説明】
100 樹脂薄膜の製造装置 101 真空容器 110 帯状の支持体 111 円筒状のキャン 112 回転方向 121 巻き出しロール 122 回転方向 123 ガイドロール 125 巻き取りロール 126 回転方向 127 ガイドロール 130,131 隔壁 140 紫外線照射装置 150 上部空間(第2の空間) 151 真空ポンプ 152 ガス導入管 153 流量調整バルブ 200 樹脂薄膜形成装置 201,201a,201b,201c 樹脂材料供給
管 202 流量調整バルブ 203a,203b 周囲壁 204 加熱ロール 205a 第一の加熱板 205b 第二の加熱板 205c 第三の加熱板 206 冷却カップ 207a,207b,207c 防壁 208,208′,208″ 開口板 209,209′,209a,209b,209c 開
口部 211 荷電粒子線照射装置 215,216 隔壁 220 支持体の幅方向 221 支持体の移動方向 225 樹脂材料の移動方向 250 下部空間(第1の空間) 251 真空ポンプ 252 ガス導入管 253 流量調整バルブ 300 積層体の製造装置 301 真空容器 302 キャンローラ 303 回転方向 310,311,312 隔壁 320 キャンローラを含む空間(第2の空間) 321 真空ポンプ 322 ガス供給管 323 流量調整バルブ 350 金属薄膜形成装置を含む空間(第3の空間) 351 真空ポンプ 352 ガス供給管 353 流量調整バルブ 360 金属薄膜形成装置 361 遮蔽板 370 パターニング材料除去装置 380 樹脂硬化装置 390 樹脂表面処理装置 400 パターニング材料付与装置 401 微細孔 402 被付着面移動方向 403 配管 404 流量調整バルブ 500 樹脂薄膜形成装置 501 樹脂材料供給管 502 流量調整バルブ 505a,505b,505c,505d 加熱板 506 冷却カップ 507a,507b,507c 防壁 508 開口板 509 開口部 511 荷電粒子線照射装置 520 樹脂薄膜形成装置を含む空間(第1の空間) 521 真空ポンプ 522 ガス供給管 523 流量調整バルブ 600 積層体母素子 601 キャンローラ外周面の移動方向 602 素子層 603a,603b 補強層 604a,604b 保護層 605a,605b 切断面 606 金属薄膜 607 樹脂薄膜 610 チップコンデンサ 611a,611b 外部電極
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 砂流 伸樹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 三宅 徹 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内

Claims (37)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 蒸発した樹脂材料を開口部より放出し、
    移動する支持体表面に付着させて、支持体表面に連続的
    に樹脂薄膜を製造する方法において、前記開口部の支持
    体の移動方向の開口幅が、支持体の幅方向において一定
    でないことを特徴とする樹脂薄膜の製造方法。
  2. 【請求項2】 蒸発した樹脂材料の支持体表面への付着
    量が、支持体の幅方向に均一となるように、開口部の支
    持体の移動方向の開口幅を変化させる請求項1に記載の
    樹脂薄膜の製造方法。
  3. 【請求項3】 支持体の幅方向の両端部での開口幅が、
    中央部での開口幅より大きい請求項1に記載の樹脂薄膜
    の製造方法。
  4. 【請求項4】 中央部での開口幅が、両端部での開口幅
    の80〜95%である請求項3に記載の樹脂薄膜の製造
    方法。
  5. 【請求項5】 蒸発した樹脂材料を開口部より放出し、
    移動する支持体表面に付着させて、支持体表面に連続的
    に樹脂薄膜を製造する方法において、前記開口部と支持
    体表面との距離が支持体の幅方向において一定でないこ
    とを特徴とする樹脂薄膜の製造方法。
  6. 【請求項6】 蒸発した樹脂材料の支持体表面への付着
    量が、支持体の幅方向に均一となるように、開口部と支
    持体表面との距離を変化させる請求項5に記載の樹脂薄
    膜の製造方法。
  7. 【請求項7】 支持体の幅方向の両端部での開口部と支
    持体表面との距離が、中央部での距離より小さい請求項
    5に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  8. 【請求項8】 両端部での開口部と支持体表面との距離
    が、中央部での距離の80〜95%である請求項7に記
    載の樹脂薄膜の製造方法。
  9. 【請求項9】 蒸発した樹脂材料を開口部より放出し、
    移動する支持体表面に付着させて、支持体表面に連続的
    に樹脂薄膜を製造する方法において、前記開口部から放
    出される樹脂材料の単位面積当たりの放出量が、支持体
    の幅方向で同一でないことを特徴とする樹脂薄膜の製造
    方法。
  10. 【請求項10】 蒸発した樹脂材料の支持体表面への付
    着量が、支持体の幅方向に均一となるように、樹脂材料
    の放出量を支持体の幅方向で変化させる請求項9に記載
    の樹脂薄膜の製造方法。
  11. 【請求項11】 支持体の幅方向の両端部における樹脂
    材料の放出量が、中央部における放出量より多い請求項
    9に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  12. 【請求項12】 中央部における放出量が、両端部にお
    ける放出量の80〜95%である請求項11に記載の樹
    脂薄膜の製造方法。
  13. 【請求項13】 前記開口部が、支持体の幅方向に複数
    に分割されており、分割された各開口部から放出される
    樹脂材料の放出量が同一でない請求項9に記載の樹脂薄
    膜の製造方法。
  14. 【請求項14】 樹脂材料が反応性モノマー樹脂である
    請求項1、5又は9に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  15. 【請求項15】 樹脂材料を蒸発させる手段が、液体状
    態の樹脂材料を加熱体に供給し、前記加熱体上で蒸発さ
    せるものである請求項1、5又は9に記載の樹脂薄膜の
    製造方法。
  16. 【請求項16】 樹脂材料を加熱体に沿って流動させな
    がら蒸発させる請求項15に記載の樹脂薄膜の製造方
    法。
  17. 【請求項17】 樹脂材料を加熱体に供給する手段が、
    液体状態の樹脂材料を加熱体に向けて霧状に放射するも
    のである請求項15に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  18. 【請求項18】 蒸発した樹脂材料が、所定間隔を隔て
    て、対向する部分を形成するように設置された防壁の間
    を通って支持体の被付着領域に到達する請求項15に記
    載の樹脂薄膜の製造方法。
  19. 【請求項19】 蒸発した樹脂材料を荷電させる請求項
    1、5又は9に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  20. 【請求項20】 樹脂薄膜の製造を真空中で行う請求項
    1、5又は9に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  21. 【請求項21】 前記開口部より非支持体側の空間の圧
    力が、支持体側の空間の圧力より高い請求項1、5又は
    9に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  22. 【請求項22】 蒸発した樹脂材料を支持体表面に付着
    させる領域を含む第1の空間と、前記第1の空間と隔壁
    によって区別された第2の空間とを有し、前記第1の空
    間を前記第2の空間より低圧に維持する請求項1、5又
    は9に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  23. 【請求項23】 前記第1の空間と前記第2の空間との
    圧力差を一定に維持する請求項22に記載の樹脂薄膜の
    製造方法。
  24. 【請求項24】 ガスを供給することにより圧力差を一
    定に維持する請求項23に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  25. 【請求項25】 前記開口部より支持体側の空間にガス
    を供給することにより、圧力差を一定に維持する請求項
    23に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  26. 【請求項26】 支持体を周回させることにより、支持
    体上に樹脂薄膜を積層する請求項1、5又は9に記載の
    樹脂薄膜の製造方法。
  27. 【請求項27】 樹脂材料を付着させた後、これを硬化
    処理する請求項1、5、又は9に記載の樹脂薄膜の製造
    方法。
  28. 【請求項28】 樹脂薄膜形成後、表面処理を行う請求
    項1、5又は9に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  29. 【請求項29】 表面処理が、酸素を含む雰囲気での、
    放電処理又は紫外線照射処理である請求項28に記載の
    樹脂薄膜の製造方法。
  30. 【請求項30】 樹脂薄膜を形成した後、金属薄膜を積
    層する請求項1、5又は9に記載の樹脂薄膜の製造方
    法。
  31. 【請求項31】 支持体を周回させることにより、支持
    体上に樹脂薄膜と金属薄膜とを交互に積層する請求項3
    0に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  32. 【請求項32】 金属薄膜を蒸着により積層する請求項
    30に記載の樹脂薄膜の製造方法。
  33. 【請求項33】 金属薄膜を積層するに先だって、樹脂
    薄膜表面にパターニング材料を付着させる請求項30に
    記載の樹脂薄膜の製造方法。
  34. 【請求項34】 前記第1の空間及び前記第2の空間の
    双方と隔壁によって区別された第3の空間を有し、前記
    第3の空間を前記第1の空間より低圧に維持する請求項
    22〜24のいずれかに記載の樹脂薄膜の製造方法。
  35. 【請求項35】 前記第1の空間の圧力をPr、前記第
    2の空間の圧力をPv、前記第3の空間の圧力をPaと
    したとき、Pv>Pr>Paを満足する請求項34に記
    載の樹脂薄膜の製造方法。
  36. 【請求項36】 前記第2の空間において、下記(1)
    〜(3)から選ばれた少なくとも一つの工程を行う請求
    項22〜24,34及び35のいずれかに記載の樹脂薄
    膜の製造方法。 (1)支持体表面に付着させた樹脂材料を硬化処理する
    工程。 (2)樹脂薄膜表面を表面処理する工程。 (3)樹脂薄膜表面にパターニング材料を付着させる工
    程。
  37. 【請求項37】 前記第3の空間において、樹脂薄膜表
    面に金属薄膜を積層する請求項34又は35に記載の樹
    脂薄膜の製造方法。
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