JPH11322590A - 新規粘着剤及び貼付製剤 - Google Patents

新規粘着剤及び貼付製剤

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JPH11322590A
JPH11322590A JP10130301A JP13030198A JPH11322590A JP H11322590 A JPH11322590 A JP H11322590A JP 10130301 A JP10130301 A JP 10130301A JP 13030198 A JP13030198 A JP 13030198A JP H11322590 A JPH11322590 A JP H11322590A
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adhesive
pressure
sensitive adhesive
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acrylate
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JP10130301A
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English (en)
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Susumu Maruo
享 丸尾
Hiromasa Minematsu
宏昌 峯松
Takeyuki Kawaguchi
武行 川口
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Teijin Ltd
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Teijin Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 粘着剤を架橋処理しなくても多量の液体成分
を粘着剤に保持させることが可能な粘着剤及び貼付製剤
を作製することにより、皮膚刺激の少ない粘着剤および
貼付製剤を提供する。 【解決手段】 一般式(1) CH2=CR12 (1) (但し、R1は水素原子又はメチル基、R2はCOO(C
2CH(R3)O)pR4、R3は水素原子又はメチル基、
4は炭素数6以上24以下のアルキル基、 pは2以上
10以下の整数を示す。)で示される単量体を20〜6
0重量%、酢酸ビニル単量体30〜73重量%及びカル
ボキシル基含有エチレン性不飽和単量体7〜30重量%
からなる共重合体に液体成分を含有させ、該共重合体と
液体成分の含有量比が1:0.25〜1:2.0である
粘着剤。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は新規な粘着剤および
貼付剤に関する。更に詳細には、本発明は粘着剤を架橋
処理しなくても多量の液体成分を粘着剤に保持させるこ
とが可能な粘着剤及び貼付製剤に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、薬物を皮膚面を通して生体内に投
与するための経皮吸収テープ剤が各種開発されている。
通常、こうしたテープ剤には、皮膚接着面からの脱着を
防ぐために必要な粘着力を有すると共に、使用後の剥離
時に皮膚表面(角質層)を損傷しない程度の剥離容易性
を有することが望まれている。従来よりゴム系の粘着剤
において、流動パラフィンなどの液体成分を添加するこ
とで、剥離時の角質層の損傷を防ぐ方法が行われてい
る。しかしながら、これら粘着剤の場合、酸化防止剤、
安定化剤及び粘着付与樹脂などの低分子成分の添加が必
須であり、仮に角質層剥離を抑制することができても皮
膚刺激を完全に抑制することは難しい。また、特開昭60
ー208912号公報には天然ゴムや合成ゴムの代わりにポリ
エステルエラストマーを用いることで粘着剤の安定性を
向上させる方法がある。この方法では酸化防止剤や安定
化剤の添加をなくすことはできても低分子量(数平均分
子量<2000)の粘着付与樹脂の添加は必須であり、
従ってそれらによる皮膚刺激は回避出来ない。また、特
開平3-220120号公報には、アクリル酸エステル系ポリマ
ーおよび該ポリマーと相溶する液体成分とを含む架橋ゲ
ル層が、支持体の少なくとも片面に形成されてなるアク
リル系ゲル状粘着剤が提案されている。該提案によれ
ば、ゲル状粘着剤は、多量の液体成分を含有できるため
に、従来の非架橋粘着剤に比べて粘着力と剥離容易性を
バランスでき、角質層剥離も少ないとされている。しか
しながら、上記提案のゲル状粘着剤においては、粘着剤
の凝集力をあげるために、アクリル酸エステル系ポリマ
ー中に含まれるアクリル酸単位を、Al3+やチタンなど
の多価金属アルコラートや三官能イソシアネートなどの
低分子架橋剤を用いて化学反応により架橋する必要があ
る。一般に高分子反応において、100%の反応率を達
成することは困難であり、通常は未反応の試薬が系に残
存する。従って、こうした架橋剤を化学反応させて得た
ゲル状粘着剤においては、架橋用触媒や架橋剤が粘着剤
中に残存し、皮膚刺激やかぶれを誘発する恐れがあっ
た。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】すなわち、本発明の目
的は粘着剤を架橋処理しなくても多量の液体成分を粘着
剤に保持させることが可能な粘着剤及び貼付製剤を作製
することにより、皮膚刺激の少ない粘着剤および貼付製
剤を提供することにある。本発明者らは、このような目
的を達成するために鋭意研究した結果、特定の両親媒性
側鎖を有する単量体、酢酸ビニル単量体及びカルボキシ
ル基含有エチレン性不飽和単量体を特定の割合で共重合
することにより、粘着剤を架橋処理しなくても多量の液
体成分を粘着剤に保持させることが可能な粘着剤が得ら
れることを見出し本発明を完成するに至った。
【0004】
【課題を解決するための手段】すなわち本発明は、一般
式(1) CH2=CR12 (1) (但し、R1は水素原子又はメチル基、R2はCOO(C
2CH(R3)O)pR4、R3は水素原子又はメチル基、
4は炭素数6以上24以下のアルキル基、 pは2以上
10以下の整数を示す。)で示される単量体を20〜6
0重量%、酢酸ビニル単量体30〜73重量%及びカル
ボキシル基含有エチレン性不飽和単量体7〜30重量%
からなる共重合体に液体成分を含有させ、該共重合体と
液体成分の含有量比が1:0.25〜1:2.0である
粘着剤を提供するものである。
【0005】
【発明の実施の形態】本発明において用いられる両親媒
性側鎖を有する単量体は下記一般式(1)で示されるも
のである。
【0006】CH2=CR12 (1) (但し、R1は水素原子又はメチル基、R2はCOO(C
2CH(R3)O)pR4、R3は水素原子又はメチル基、
4は炭素数6以上24以下のアルキル基、 pは2以上
10以下の整数を示す。)
【0007】上記式中のR1は水素原子又はメチル基で
あり、粘着力を高める必要がある場合は水素原子がより
好ましい。R1に水素原子またはメチル基以外を用いた
場合、単量体の重合性が低下するため好ましくない。
【0008】また、上記式中のR2はCOO(CH2CH
(R3)O)pR4であり、 R3は水素原子又はメチル基が
透湿性を高めるために重要である。 R3は水素原子又は
メチル基以外のものの場合、十分な透湿性が得られなく
なったり、凝集力が低下するため好ましくない。また、
これらのくり返し単位は数pは2以上10以下である。
くり返し単位が2未満の場合、十分な透湿性が得られな
くなり、また、10を超えた場合、粘着力が低下した
り、重合時にゲル化が生じやすくなるため好ましくな
い。また、上記式中のR4は炭素数6以上24以下のア
ルキル基を示す。炭素数が6未満の場合、薬物放出性が
低下したり、重合時にゲル化が生じやすくなるため好ま
しくない。また、炭素数が24を超えると粘着力が低下
し、好ましくない。また、アルキル基の代わりにフェニ
ル基のような芳香族基を用いた場合、透湿性が低下する
ことや重合時にゲル化が生じやすい点から好ましくな
い。
【0009】上記式(1)で示される単量体(以下、単
量体1ということがある)の具体的な例としては、ジエ
チレングリコールオクチルエーテル(メタ)アクリレー
ト、テトラエチレングリコールオクチルエーテル(メ
タ)アクリレート、テトラエチレングリコールドデシル
エーテル(メタ)アクリレート、ヘキサエチレングリコー
ルオクタデシルエーテル(メタ)アクリレート、ヘプタ
エチレングリコールオクタデシルエーテル(メタ)アク
リレート、オクタエチレングリコールヘキサデシルエー
テル(メタ)アクリレート、デカエチレングリコールヘ
キサデシルエーテル(メタ)アクリレート、ペンタプロ
ピレングリコールドデシルエーテル(メタ)アクリレー
ト、ペンタプロピレングリコールオクタデシルエーテル
(メタ)アクリレート、ヘプタエチレングリコールトリ
プロピレングリコールオクタデシルエーテル(メタ)ア
クリレートなどがあげられる。これらのうち、テトラエ
チレングリコールドデシルエーテルアクリレートを特に
好ましいものとしてあげることができる。
【0010】これら単量体1、例えばテトラエチレング
リコールドデシルエーテルアクリレートは、対応するグ
リコールアルキルエーテルと塩化アクリロイルを反応さ
せることにより、すなわち、テトラエチレングリコール
ドデシルエーテルとトリエチルアミンのテトラヒドロフ
ラン溶液に塩化アクリロイルのテトラヒドロフラン溶液
を滴下して反応させて得られる。また、テトラエチレン
グリコールドデシルエーテルアクリレート以外の上記単
量体についても、対応するグリコールアルキルエーテル
と塩化アクリロリルを反応させる同様の尾方法で得るこ
とができる。
【0011】上記単量体1の共重合割合としては、20
重量%以上60重量%以下であることが重要である。2
0重量%未満では、粘着性や透湿度が低下し、一方、6
0重量%を越えると、多量の液体成分を含有させた場
合、粘着剤の凝集力が低下し、糊残りが生じる。すなわ
ち、粘着剤を皮膚から剥がす際に皮膚に粘着剤が残って
しまい実用的でなくなる。
【0012】本発明において用いられるカルボキシル基
含有エチレン性不飽和単量体(以下単量体2ということ
がある)の具体的な例としては、アクリル酸、メタクリ
ル酸、イタコン酸、マレイン酸などが上げられる。これ
らの中でも特にアクリル酸が凝集力、粘着力、重合性の
点から好ましい。
【0013】該単量体2の共重合割合は、本発明の粘着
剤に必要な凝集力を付与させるためには、7重量%以上
30重量%以下共重合することが重要である。該単量体
2が7重量%未満となると粘着剤の凝集力が低くなり、
粘着剤の剥離時に粘着剤が被着体に一部残るという問題
が生じ、30重量%を超えると粘着力が低下し、皮膚接
着に十分な粘着力が得られなくなる。
【0014】本発明において、適度な粘着性及び凝集力
を得るために酢酸ビニルを単量体1及び単量体2と共重
合することが重要である。酢酸ビニルの共重合割合は、
30重量%以上70重量%以下とすることが重要であ
る。酢酸ビニルが30重量%未満では、粘着剤の凝集力
が低下し、70重量%を超えると粘着力が低下する。
【0015】本発明において、上記単量体以外に、上記
単量体と共重合可能な単量体を、粘着剤の粘着力、凝集
力を損なわない範囲で共重合することができる。このよ
うな単量体としては、メチル(メタ)アクリレート、エ
チル(メタ)アクリレート、ブチル(メタ)アクリレー
ト、ペンチル(メタ)アクリレート、ヘキシル(メタ)
アクリレート、2ーエチルヘキシル(メタ)アクリレー
ト、オクチル(メタ)アクリレートなどのアルキル(メ
タ)アクリレート、ブチルビニルエーテル、メチルビニ
ルエーテルなどのビニルエーテル、酢酸ビニル、プロピ
オン酸ビニル、ビニルピロリドン、ビニルイミダゾー
ル、ビニルカプロラクタム、無水マレイン酸、ヒドロキ
シエチルアクリレート、ヒドロキシプロピルアクリレー
ト、アクリルアミド、ジメチルアクリルアミド、アクリ
ロニトリルなどなどがあげられる。
【0016】本発明において、粘着剤使用後の剥離時に
皮膚表面を損傷しない程度の剥離容易性を有し、皮膚刺
激の少ない粘着剤を得るために液体成分を用いるが、こ
れら液体成分としては、上記単量体1、単量体2及び酢
酸ビニルからなる共重合体と相溶性を有するものであれ
ば特に制限はない。そのような液体成分として、具体的
には、例えばプロピレングリコール、ポリエチレングリ
コール、ポリプロピレングリコール、ポリ(オキシエチ
レンーオキシプロピレン)グリコールなどのグリコール
類;例えばエタノール、オレイルアルコールなどのアル
コール類;ブタンジオール、プロピレングリコール、ヘ
キサントリオールなどの多価アルコール類;例えばグリ
セリン、トリアセチンなどのグリセリン類;例えば、乳
酸、乳酸エチル、乳酸ミリスチルなどの乳酸誘導体;例
えばオリーブ油、ヒマシ油のような油脂類;例えばミリ
スチン酸イソフ゜ロヒ゜ル、パルミチン酸イソオクチル、オレ
イン酸エチル、セバシン酸ジエチルなどの高級脂肪酸エ
ステル類;例えばリノレン酸、リノール酸、オレイン
酸、カプリン酸などの高級脂肪酸;例えばフタル酸ジエ
チル、アジピン酸ジイソプロピルなどの脂肪酸エステ
ル;例えばジメチルスルホキシド、ジメチルホルムアミ
ド、ジメチルアセトアミド、Nーメチルピロリドンなど
の非プロトン性極性有機物;例えばラウリルアミド、ジ
メチルドデシルスルホキシド、ドデシルピロリドン、モ
ノカプリル酸ソルビタンなどの液状界面活性剤および例
えば流動パラフィンなどの炭化水素類などがあげられ、
これらは単独でも、1種または2種以上の混合系でも使
用できる。これらのなかでも、本発明の液体成分として
は、例えばミリスチン酸イソプロピル、パルミチン酸イ
ソオクチル、オレイン酸エチルなどの高級脂肪酸エステ
ルとグリセリン、ヘキサントリオール、ブタンジオール
などの多価アルコール類や乳酸などの保湿作用のある液
体成分が粘着剤の剥離容易性に加え、薬物の経皮吸収性
を向上させる点及び保湿性、吸汗性を有することで皮膚
刺激を抑制する点から好ましい。
【0017】本発明において、上記共重合体と液体成分
は、1:0.25〜1:2.0の割合で混合される。こ
のような適度な配合割合のとき、皮膚接着面からの脱着
を防ぐために必要な適度な粘着力と使用後の剥離時に皮
膚表面を損傷しない程度の剥離容易性とを有し、糊残り
の少ない安全なゲル状粘着剤が得られる。ここでいう糊
残りとは、後述する180度剥離試験において、剥離後
ベークライト板に液成分及びまたは粘着性ポリマーが肉
眼で見て付着していない程度のことをいう。
【0018】本発明の粘着剤は、共重合体を液体成分と
ともに、例えば前項記載の混合割合で、共通溶剤中にて
混合溶解したのち、基板または離型材の片面に塗布し、
その後、乾燥処理により溶媒を除去して、かかる粘着剤
からなる粘着剤層とすることができる。出来上がりの粘
着剤層の厚みは、例えば粘着剤に薬物を含有させる場合
には、用いる薬剤にもよるが、通常20μm〜150μ
m、好ましくは30μm〜80μm程度が好適である。
【0019】本発明の貼付剤は、上記のようにして得ら
れた本発明の粘着剤からなる粘着剤層と支持体とを直接
・間接に積層して得るか、あるいはまた、かかる支持体
上に直接本発明の粘着剤を例えばコーター等を用いて塗
布するか、支持体上に粘着剤層を転着するなど従来公知
の方法により得ることができる。
【0020】本発明に用いられる支持体としては、上記
粘着剤層が形成でき、自己保持性があって、皮膚表面に
貼付して薬剤を経皮吸収により透過させるための貼付剤
および皮膚面の保護などに用いる貼付剤とすることがで
きるものであれば特に制限はなく、ポリエステル、ポリ
オレフィン、セルロースエステルなどのポリマーフィル
ム、ポリエステル、ポリオレフィン、セルロースエステ
ル、ポリウレタン、ポリアミド等からなる織物・編物・
不織布、紙、ポリエステル、ポリオレフィン、セルロー
スエステル、ポリウレタン、ポリアミド等からなる多孔
性膜又はこれらの1種または2種以上の組み合わせから
なる積層体などが使用できる。これらの支持体の厚み
は、貼付剤の種類にもよるが、通常100μm〜100
0μm、好ましくは、200μm〜500μmに設定され
る。
【0021】本発明の粘着剤に薬物を含有させること
で、貼付製剤とすることができる。含有される薬物とし
ては特に限定はないが、具体的には消炎鎮痛剤、ステロ
イド類、降圧利尿剤、麻酔剤、抗ヒスタミン剤、抗腫瘍
剤、抗高血圧剤、抗鬱剤、ビタミン剤などが例示され
る。また、薬物の含有量は、治療目的に応じて設定され
るが、通常0.1〜40wt%,好ましくは1〜30wt%であ
る。含有量が0.1wt%未満では、通常治療に必要な量
の薬物の経皮吸収が得られない場合がある。また、含有
量が40wt%を超える場合、貼付剤の粘着力が低下した
り、使用後の貼付剤の残存薬物量が増え、不経済であ
る。また、薬物を含有させる方法としては、溶液状の粘
着剤に薬物溶液をあらかじめ混合して薬物含有粘着剤層
とするか、あるいは含浸、転着、スプレー等の方法で薬
物を含有しないか又は薬物を十分には含有しない粘着剤
層に薬物を経皮吸収に十分な量含有させる等、含有させ
ようとする薬物の物性等に応じて従来公知の方法を採用
することができる。
【0022】
【発明の効果】上述したように、一般式(1)で表わされ
る特定の両親媒性側鎖を有する単量体、酢酸ビニル単量
体及びカルボキシル基含有エチレン性不飽和単量体を特
定の割合で共重合することにより、粘着剤を架橋処理し
なくても多量の液体成分を粘着剤に保持させることが可
能な粘着剤及び貼付製剤が得られる。
【0023】
【実施例】以下に本発明を実施例により説明する。な
お、実施例中、部および%は重量部および重量%を意味
する。また、実施例中の「粘着力」、「凝集力」、「透
湿度」は以下の方法で測定した。
【0024】(1)粘着力 ベークライト板に幅12mm、長さ50mmに切断した
サンプルを貼付し、荷重850gのローラーを1往復さ
せた後、37℃の恒温装置に30分静置させた後、30
0mm/min.の速度で180度方向に剥離し、その
ときの剥離力を粘着力とした。
【0025】(2)凝集力 上記(1)の方法で粘着力を測定した後に、粘着剤がベ
ークライト板上に残るか否かを目視にて判定を行った。
【0026】(3)透湿度 内径38mmのガラス秤量瓶に塩化カルシウムを26g
入れ、透湿度6100g/m2/日のポリエステルエラ
ストマー不織布に密着させた粘着剤層を秤量瓶上部に固
定、密封した。これを温度40℃、相対湿度70%の恒
温恒湿槽内に3時間放置し、塩化カルシウムを入れた秤
量瓶の質量増加量から1平方メートル面積当たり24時
間当たりの透過水分量を計算し、粘着剤層あるいは支持
体の透湿度とした。
【0027】[実施例1]窒素ガス雰囲気下でテトラエ
チレングリコールドデシルエーテルアクリレート45
g、酢酸ビニル45g,アクリル酸10g、酢酸エチル
100gの溶液に重合開始剤としてアゾビスイソブチロ
ニトリルを上記単量体合計の0.3モル%加えた後、溶
液中に窒素ガスを1時間通じた後、70℃で重合を開始
した。重合開始4時間後にさらに酢酸エチル100gを
加えて更に2時間重合を行い共重合体溶液を得た。この
溶液100gにイソプロピルミリステート12.3g、
乳酸12.3g、10%のケトプロフェンを含む酢酸エ
チル溶液37gを添加した後、この混合溶液をシリコー
ンコートした離型フィルムの上に乾燥後の粘着剤層の厚
みが50μmとなるように塗工し、60℃で30分乾燥
し粘着剤層を得た。得られた粘着剤層の片面に支持体と
して3.5μmのPETフィルムを貼り合わせて剥離試験
用の粘着テープを得た。また、得られた粘着剤層の片面
に支持体として透湿度6100g/m2/日の不織布を
貼り合せて透湿度測定用の粘着テープを得た。表1に示
した様に、透湿度は、1270g/m2/日、粘着力は
194g/12mmと良好であり、かつ糊残りは見られ
なかった。
【0028】[比較例1]実施例1において、酢酸ビニ
ルの代わりに2−エチルヘキシルアクリレートを用い、
酢酸エチルの添加を重合開始後6時間とした以外は、実
施例1と同様にして粘着剤を得た。しかしながら、しか
しながら、この粘着剤の凝集力は著しく低く、粘着力、
透湿度は測定できなかった。
【0029】[比較例2]実施例1において、テトラエ
チレングリコールドデシルエーテルアクリレート45
g、酢酸ビニル50g,アクリル酸5gとした以外は実
施例1と同様にして粘着剤を得た。この粘着剤の凝集力
はを表1に示すように不良であった。
【0030】[実施例2]実施例1において、テトラエ
チレングリコールドデシルエーテルアクリレート45
g、酢酸ビニル35g,アクリル酸20gとした以外は
実施例1と同様にして共重合体溶液を得た。この溶液1
00gにイソプロピルミリステート12.3g、グリセ
リン12.3g、10%のケトプロフェンを含む酢酸エ
チル溶液37gを添加し、実施例1と同様にして粘着剤
層を得た。得られた粘着剤にのり残りは見られなかっ
た。また、粘着力及び透湿度を表1に示す。
【0031】[実施例3]実施例1において、得られた
粘着剤層の片面に支持体としてポリエステル織布(目付
け50g/m2)を貼り合わせて薬物透過試験用の粘着テ
ープを得た。得られた粘着テープを8mmΦに打ち抜き試
験片とした。垂直型拡散セルのドナー、アクセプター間
にユカタンミニブタ(5ケ月齢、雌、(株)日本チャール
ス・リバーより購入)の背部皮膚をセットし、このフィル
ムのドナー側に試験片を貼付した。アクセプター側には
pH7.4のリン酸緩衝液を10ml充填した。拡散セ
ルを37℃の恒温槽内にセットし、マグネチックスター
ラーで撹袢した。24時間後、アクセプター側の液をサ
ンプリングし、薬物濃度を液体クロマトグラフィーで分
析し、薬物の透過量を測定した。同一サンプルで実験を
3回くり返し、平均値をそのサンプルの透過量とした。
本試験片の薬物(ケトプロフェン)の透過量は75μg/ cm2
/24hrと良好であった。
【0032】
【表1】

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 一般式(1) CH2=CR12 (1) (但し、R1は水素原子又はメチル基、R2はCOO(C
    2CH(R3)O)pR4、R3は水素原子又はメチル基、
    4は炭素数6以上24以下のアルキル基、 pは2以上
    10以下の整数を示す。)で示される単量体を20〜6
    0重量%、酢酸ビニル単量体30〜73重量%及びカル
    ボキシル基含有エチレン性不飽和単量体7〜30重量%
    からなる共重合体に液体成分を含有させ、該共重合体と
    液体成分の含有量比が1:0.25〜1:2.0である
    粘着剤。
  2. 【請求項2】 透湿度が600g/m2/24hr以上で
    ある請求項1記載の粘着剤。
  3. 【請求項3】 剥離力が300g/12mm以下である
    請求項1または2記載の粘着剤。
  4. 【請求項4】 請求項1〜3記載の粘着剤に薬物を含有
    することを特徴とする貼付製剤。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2018124089A1 (ja) * 2016-12-28 2018-07-05 久光製薬株式会社 貼付剤
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