JPH11322148A - ロール紙の判別装置 - Google Patents

ロール紙の判別装置

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JPH11322148A
JPH11322148A JP13531698A JP13531698A JPH11322148A JP H11322148 A JPH11322148 A JP H11322148A JP 13531698 A JP13531698 A JP 13531698A JP 13531698 A JP13531698 A JP 13531698A JP H11322148 A JPH11322148 A JP H11322148A
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roll paper
roll
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和良 南中
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進 村田
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 タック紙用のロール紙2の幅寸法や紙質等の
種類を判別する装置をコンパクトにする。 【解決手段】 一方のシャーシフレーム6から突出する
固定支軸44に回転可能に被嵌した断面矩形状のロール
紙支持体42にロール2の巻回部2aの中心の紙管5の
内径部5aを被嵌装着する。ロール紙2の幅寸法や紙質
に応じて、紙管5には、その軸線方向に沿って適宜間隔
で被検出部としての1乃至複数の被検出孔40a,40
b,40cを設ける。ロール紙支持体42の一側周面に
は、軸線方向に沿って一定間隔にて穿設された3つの取
付け孔43に、3つのセンサ41a,41b,41cが
固定されている。各センサ41a,41b,41cにお
ける出没可能な突起体が紙管5における被検出孔40a
(40b,40c)に嵌まったとき、OFF信号が出力
され、紙管5の内径周面に突起体が接触するとき、ON
信号が出力されるように構成されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ロール紙を送り出
しながら印刷し、ラベル等のタック紙の形状に切断する
タック紙製造装置等に使用するロール紙の幅寸法の違い
や紙質等の種類を自動的に判別するための装置に関する
ものである。
【0002】
【従来の技術】ラベルシートや、型紙シート、ストリッ
プコートシート等の被切断物をロール紙として供給し、
このロール紙を巻き解いて搬送しながら表面に文字等を
印刷した後、この文字部等を囲む領域をタック紙として
使用するため、ハーフカット状態及び全カット状態で平
面視略矩形状等の任意の方向に切断できるようにしたタ
ック紙製造装置が考え出されている。
【0003】その場合、装置に装着するロール紙の幅寸
法が異なると、印字可能な幅寸法が異なり、また、切断
すべき領域も異なる。さらに、ロール紙の紙質が普通
紙、光沢紙、OHPフィルム等の紙質の種類が異なる
と、印刷条件も変更しなければならない。従来のパーソ
ナルコンピュータ等に接続するプリンタでは、印刷メニ
ューに使用すべき紙質や紙幅等の印刷紙に関するデータ
を入力して、そのデータをプリンタに伝送し、プリンタ
では前記データに基づいて、適正な印刷作業を実行する
ように制御しているのが通常であった。
【0004】しかし、作業者が手触り、肉眼の識別等に
て簡単に紙の種類が判別できないことがあるし、そもそ
も、装置を作動させる毎に、もしくはロール紙を交換す
る毎に作業者がデータを一々入力するのが手間であり、
且つ誤りも発生し易いという問題があった。この問題を
解決する従来技術として、特開平9−109495号公
報には、ロール紙のホルダのフランジの直径をロール紙
の幅寸法や紙質等の種類毎に異なるように設定し、印刷
装置におけるロール紙支持部には前記フランジの直径の
相違を検知するセンサを備えることが提案されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記構
成では、ロール紙のホルダにフランジを必ず備えるが、
この場合、ロール紙の初期の巻回径より大きい直径のフ
ランジが要求されると共に、フランジの直径を検知する
ために、センサを前記フランジの外周近傍に配置しなけ
ればならず、必要空間が大きくなり、印刷等の装置全体
が嵩張るという問題があった。
【0006】本発明は、これらの従来技術の問題点を解
決すべくなされたものであって、コンパクトなロール紙
判別装置を提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するた
め、請求項1に記載の発明のロール紙の判別装置は、タ
ック紙用等のロール紙の巻回部の中心管体に、その軸線
方向に沿って適宜間隔にて、ロール紙の幅寸法や紙質等
の種類に応じた1乃至複数の被検出部を設ける一方、前
記中心管体に嵌挿して当該中心管体と一体的に回転する
ように支持するロール紙支持体には、前記被検出部に対
応する位置に接触式もしくは非接触式のセンサを設けた
ものである。
【0008】また、請求項2に記載の発明は、請求項1
に記載のロール紙の判別装置において、少なくとも一方
のフレームに横支持させた固定支軸に、前記ロール紙支
持体の内径部を軸線方向に貫通して回転可能に支持させ
る一方、前記フレームの内面側には固定支軸と同心状に
て前記センサの信号伝達部を備えたものである。そし
て、請求項3に記載の発明のロール紙の判別装置は、タ
ック紙用等のロール紙の巻回部の中心管体に、その軸線
方向に沿って適宜間隔にてロール紙の幅寸法や紙質等の
種類に応じた1乃至複数の被検出部を設ける一方、前記
中心管体に嵌挿して当該中心管体を回転可能に支持する
ロール紙支持体には、前記被検出部に対応する位置に接
触式もしくは非接触式のセンサを設けたものである。
【0009】他方、請求項4に記載の発明のロール紙の
判別装置は、タック紙用等のロール紙の巻回部の中心管
体の少なくとも一側端部に、当該ロール紙の幅寸法や紙
質等の種類に応じて1乃至複数の直径の異なる嵌合孔
を、その直径の大きい順に中心管体の側方に開放するよ
うに設ける一方、前記中心管体に嵌挿するロール紙支持
軸の付け根部側には、前記各嵌合孔に嵌まる嵌合段部を
設け、各嵌合段部毎に、前記各嵌合孔を検知するための
接触式もしくは非接触式のセンサを設けたものである。
【0010】
【発明の実施の形態】次に、本発明を具体化した実施形
態について、図面を参照しながら詳述する。図1は本発
明を適用するタック紙の印刷装置1の平面図、図2は側
断面図、図3はカッタホルダの昇降機構部の側面図、図
4はタック紙のためのロール紙2の斜視図、図5はロー
ル紙の種類を判別する装置の第1実施例の斜視図であ
る。
【0011】タック紙の印刷装置1に使用する被切断物
としてのロール紙2は、図4に示すように、表面に印刷
可能な帯状の記録紙3の裏面に感圧接着剤等の粘着剤を
塗布し、この粘着剤層を帯状の離型紙4の表面に付着さ
せたもので、このロール紙2は中心管体としての紙管5
に巻回してある。なお、記録紙3は普通紙の他、光沢紙
や合成樹脂フィルムもあり得る。なお、紙管5に代え
て、合成樹脂製の管体としても良いことはいうまでもな
い。
【0012】タック紙の印刷装置1における左右両側の
シャーシフレーム6,6の間の一側寄り部位には、前記
紙管5ごとロール紙2を交換可能で、且つロール紙2の
紙管5を回転自在に支持できるロール支持部7が配置さ
れており、このロール紙支持部7には、後述するよう
に、前記ロール紙2の幅寸法や紙質等の種類を判別する
ための判別手段(判別装置)が組み込まれている。
【0013】前記一対のシャーシフレーム6,6間を連
結する連結フレーム8には、横軸9を介して左右一対の
揺動アーム10,10が支持されており、この一対の揺
動アーム10,10の先端に回転自在に支持される押圧
駆動ローラ11は、前記ロール紙2の巻回部2aの下側
から外周面に当接するように、図示しない付勢ばねによ
り揺動アーム10,10を上向き回動付勢されている。
そして、押圧駆動ローラ11は、後述する歯車伝動機構
22を介して回転駆動し、ロール紙2を印字ヘッド13
とプラテンローラ14等とからなる印字部12の方向に
搬送し(解きながら送り出し)、また、後述するハーフ
カットのために巻き戻すことができるように構成されて
いる。本実施例では、前記印字ヘッド13は前記ロール
紙2の幅寸法にほぼ等しい横長のライン型サーマルヘッ
ドを使用し、記録紙3として感熱紙を使用する。
【0014】印字ヘッド13の他の実施例として、イン
クジェット式のものや、インクリボンを介してドットピ
ンもしくはサーマルヘッドにより印字するタイプのもの
を利用しても良い。前記印字部12よりも、ロール紙2
の搬送下流側には、下面に切断部ベッド16と、その上
方にてロール紙2の幅方向に往復移動可能なカッタホル
ダ17とからなる切断部15が配置される。この切断部
15には、前記切断部ベッド16よりも搬送下流側に、
駆動ローラ19と、付勢ばね21により下向き回動付勢
された揺動レバー18の先端に支持された押圧するピン
チローラ20とからなる搬送ローラ対が配置されてい
る。
【0015】前記一方のシャーシフレーム6(実施例で
は図1の搬送方向右側のシャーシフレーム6)の内側に
固定した正逆回転可能なステップモータ等の第1駆動モ
ータ23から、前記シャーシフレーム6の外側に配置し
た複数の歯車群からなる第1歯車伝動部22aを介して
伝動軸24を駆動させ、この駆動軸24から、前記一方
の揺動アーム10に配置された第2歯車伝動部22bを
介して押圧駆動ローラ11を駆動させる。他方、前記第
1駆動モータ23から第3歯車伝動部22cを介してプ
ラテンローラ14及び駆動ローラ19を同じ方向に回転
駆動させる。
【0016】なお、前記第1駆動モータ23が正回転
(図2において反時計回り回転)するとき、押圧駆動ロ
ーラ11は時計回りに回転し、プラテンローラ14及び
駆動ローラ19は反時計回りに回転させることにより、
ロール紙2の巻回部2aを反時計回りに回転させて紙を
送り出す方向に搬送する。逆に、前記第1駆動モータ2
3が逆回転(図2において時計回り回転)するとき、押
圧駆動ローラ11は反時計回りに回転し、プラテンロー
ラ14及び駆動ローラ19を時計回り回転させることに
より、ロール紙2の巻回部2aを時計回りに回転させて
紙を巻き戻すものである。
【0017】他方、前記カッタホルダ17をロール紙2
の搬送方向に対して直交する幅方向に往復移動可能なら
しめるため、当該カッタホルダ17を固定したキャリッ
ジ26は左右のシャーシフレーム6、6に装着された一
対のプーリ27,27に巻回したタイミングベルト28
の一箇所に連結されており、シャーシフレーム6(実施
例では図1の搬送方向右側のシャーシフレーム6)の外
側に固定した正逆回転可能なステップモータ等の第2駆
動モータ29から、複数の平歯車とベベルギヤ等からな
る第4歯車伝動部30を介して動力伝達し、前記一方の
プーリ27を駆動させるものである。
【0018】さらに、図1及び図3に示すように、キャ
リッジ26の基端は、左右のシャーシフレーム6、6に
固定された主ガイド軸31に摺動自在に被嵌され、該キ
ャリッジ26の中途部に摺動可能に貫通させた補助ガイ
ド軸32の両側部は、左右のシャーシフレーム6、6に
設けた回動アーム33,33に取付けられており、補助
ガイド軸32の一端に連結する作動リンク34を介して
第1電磁ソレノイド35の出力軸35aに連結し、図示
しない付勢ばねにてカッタホルダ17の下端(カッタが
突出する側)が切断部ベッド16の上面に押圧するよう
に付勢されている。そして、他方のシャーシフレーム6
の外面に設けた第1電磁ソレノイド35がON(励磁)
するとき、出力軸35aが図3において上向きに移動す
るように突出し、作動リンク34、回動アーム33及び
補助ガイド軸32を介してキャリッジ26を上向き回動
させてカッタホルダ17の下端が被切断物であるロール
紙2の上面から離れるよう構成されている。
【0019】なお、前記揺動アーム18も図示しない第
2電磁ソレノイドにて上下揺動させることができる。次
に、図5〜図6を参照しながら、前記ロール支持部7に
おけるロール紙2の幅寸法や紙質等の種類別を判別する
ための判別手段の第1実施形態について、説明する。こ
の第1実施形態におけるロール紙2の紙管5は、図5に
示すごとく、外径は円筒であり、内径部5aは断面正四
角形等の断面矩形状に形成されている。そして、中心管
体としての紙管5には、その軸線方向に沿って適宜間隔
で被検出部としての1乃至複数の被検出孔40a(40
b,40c)乃至は凹部を設ける。ロール紙2の幅寸法
や紙質に応じて、前記の被検出部の位置及び個数を予め
設定しておく。後述する接触式もしくは非接触式の3つ
のセンサ41a,41b,41cの検出信号ONとOF
Fとの組合せの最大数は8となるので、最大8種類を判
別できる。従って、例えば、紙質が4種類で幅寸法が大
小2種類の組合せ(合計8種類)を判別できるように、
これらの種類に応じて前記被検出孔40a(40b,4
0c)乃至は凹部の位置および個数を設定しておくので
ある。
【0020】前記紙管5の矩形筒状の内径部5aに丁度
嵌合する断面矩筒形のロール紙支持体42の一側にはフ
ランジ部42aが一体的に形成されている。ロール紙支
持体42の一側周面には、軸線方向に沿って例えば一定
間隔にて穿設された3つの取付け孔43に、前記3つの
センサ41a,41b,41cが各々取付け固定されて
いる。前記センサが接触式の場合には、各センサ41
a,41b,41cにおける出没可能な突起体が半径外
向きに突出し、この突起体が前記紙管5における被検出
孔40a(40b,40c)に嵌まったとき(突起体が
突出姿勢)ではOFF信号が出力され、紙管5の内径周
面に突起体が接触するとき(突起体が後退姿勢)ではO
N信号が出力されるように構成されている。
【0021】また、センサが光透過式のホトセンサであ
るときには、各センサ41a,41b,41cに発光部
と受光部とを備え、これらを各取付け孔43から紙管5
の内径方向(半径外方向)に向ける。そして、発射光が
紙管5における被検出孔40a(40b,40c)を通
過して紙管5の外周に巻回したロール紙2の表面で反射
した光を受光部で受けるときにはOFF信号が出力さ
れ、被検出孔40a(40b,40c)のない、紙管5
の内径部5aで反射した光を受光部で受けるときにはO
N信号が出力されるように構成すれば良い。
【0022】丸軸状の固定支軸44の基端ネジ部44a
は、一方のシャーシフレーム6に貫通させてナット45
にて固定でき、この固定支軸44の基端部寄りに回転自
在に被嵌するボス部46と前記ロール紙支持体42にお
ける内径部とを貫通して回転自在に支持する。固定支軸
44の先端側の大径部44bは、前記紙管5の矩形筒状
の内径部5aに対して相対的に回動可能に構成され、前
記ナット45を外すと、固定支軸44をその先端側の大
径部44bから他方のシャーシフレーム6に穿設した孔
等から抜き出すことができる。
【0023】前記大径部44bに被嵌させたカバー体4
7は、前記ロール紙2の全体を覆うものであり、ロール
紙2が前記押圧駆動ローラ11により回転しても、カバ
ー体47自体は非回転である。従って、ロール紙2の解
きだされた部分はカバー体47における挿通部47aか
ら外に出て印字部12方向に引き出せるものである。カ
バー体47を外すときには、ナット45を外した固定軸
44の前記大径部44aに折り畳み可能に連結させたフ
ック44cを固定軸44の軸線方向に延ばした状態で他
方のシャーシフレーム6の外方向に抜き出せば良い。な
お、このカバー体47は必須の構成要件ではない。
【0024】前記一方のシャーシフレーム6の内面に
は、信号受信用の基板48がビス49止めされ、該基板
48には、固定軸44の軸線と同心状の導電体からな
り、前記センサの個数と同じ個数のリング状摺接片50
a,50b,50cが信号伝達部として形成され、各セ
ンサ41a,41b,41cに各々電気的に接続された
接点バネ体51a,51b,51cは、対応するリング
状摺接片50a,50b,50cにそれぞれ摺接するよ
うにフランジ部42aの外面側に半径方向に延びてい
る。また、図6に示すように、前記各リング状摺接片5
0a,50b,50cからマイクロコンピュータ式の制
御部55に入力信号線が接続され、制御部55から印字
ヘッド13の駆動回路56に制御データを出力するよう
に接続されている。前記制御部55には、前記センサの
出力信号に応じたロール紙の種類を識別するデータと、
このデータに応じて印字ヘッド(サーマルヘッド)13
の各発熱体への出力(発熱量)等を制御するプログラム
等が予め記録されたROMと、前記各センサのON信
号、OFF信号等の各種データを一時的に記憶するRA
M等が備えられている。
【0025】これにより、例えば、1つのロール紙2の
紙管5には、普通紙で且つ幅広い種類を特定するものと
して、2つの被検出孔40a,40cが穿設されていた
とすると、前記被検出孔とセンサ41a,41b,41
cの突起部が突出する側を同じくしてこのロール紙2を
前記ロール紙支持体42に被嵌すると、センサ41a,
41cからの各OFF信号がそれぞれリング状摺接片5
0a,50cを介して制御部55に出力され、センサ4
1bからのON信号がリング状摺接片50bを介して制
御部55に出力される。この出力信号のデータに基づい
て、制御部55ではロール紙2の種類を判別し、駆動回
路56を作動させて、ロール紙2の種類に応じた発熱量
と印字ヘッド13の作動範囲を制御することになる。
【0026】図8〜図10に示す前記ロール支持部7に
おけるロール紙2の幅寸法や紙質等の種類別を判別する
ための判別手段の第2実施形態では、ロール紙2におけ
る紙管5の内径部5aは断面円形状であり、前記第1実
施形態と同様に、ロール紙2の幅寸法や紙質に応じて、
紙管5の軸線に沿って適宜間隔で被検出部としての1乃
至複数の被検出孔40a(40b,40c)乃至は凹部
を設ける。
【0027】他方、前記一方のシャーシフレーム6側か
ら横向きに突出させた偏平板状のロール紙支持体57
は、その長手方向の軸線に沿った相対向する側面が紙管
5の円形状内径部5aに摺接するように円弧状に形成さ
れており、従って、静止的なロール紙支持体57に被嵌
したロール紙2は紙管5と一体的に回動可能に支持され
ることになる。このロール紙支持体57の基端部は電気
絶縁製の基板59に固定されている。この基板59は前
記一方のシャーシフレーム6の外面に突設した複数の装
着ピン60,60に横方向から着脱自在に嵌合支持さ
れ、印刷装置1における外カバー1aに穿設された孔6
1から押し込むキャッチャー62に突設の一対の係合爪
62a,62aと規制突起62b,62bとにより基板
59と共にロール紙支持体57をシャーシフレーム6に
対して横方向に着脱できるものである。なお、他方のシ
ャーシフレーム6に着脱自在可能に螺着されたピン支持
体58は、前記紙管5の内径部5aの他側部を回転自在
に支持することになる。
【0028】前記ロール紙支持体57の平板部には、軸
線方向に沿って例えば一定間隔にて前記3つの被検出孔
40a(40b,40c)の箇所に対応して3つのセン
サ41a,41b,41cが各々取付け固定されてい
る。前記センサが接触式の場合には、各センサ41a,
41b,41cにおける出没可能な突起体が半径外向き
に突出し、この突起体が前記紙管5における被検出孔4
0a(40b,40c)に嵌まったとき(突起体が突出
姿勢)ではOFF信号が出力され、紙管5の内径周面に
突起体が接触するとき(突起体が後退姿勢)ではON信
号が出力されるように構成されている。なお、前記第1
実施形態におけると同様にセンサを非接触式のホトセン
サにて構成しても良い。
【0029】前記各センサ41a,41b,41cから
の出力信号線は基板59に突出させ、この基板59に接
続するコネクタ63から、前記第1実施形態と同じ構成
の制御部55に接続され、制御部55から出力が印字ヘ
ッド13の駆動回路56に伝達されるように接続されて
いる。この第2実施形態における判別手段によれば、静
止的なロール紙支持体57に対してロール紙2と紙管5
とが一体的に回転するように支持されているので、紙管
5に設けた被検出孔40a,40b,40cを各センサ
41a,41b,41cにて検知するためには、電源投
入後にロール紙2を少なくとも一周するだけ正回転もし
くは逆回転させることより、前記被検出孔40a,40
b,40cの個数と位置との組合せによるデータ(ロー
ル紙2の種類特定のためのデータ)を検知することがで
きる。その他の作用については第1実施形態と同じであ
るので詳細な説明は省略する。
【0030】図11及び図12は、判別手段の第3実施
形態を示し、ロール紙2における中心管体としての紙管
5の一側端部にはそのロール紙2の幅寸法や紙質等の種
類毎に内径の直径が異なる1乃至複数の嵌合孔を設け
る。例えば、図11に示す実施例では、最も小さい径の
嵌合孔64aのみとするため、紙管5の内径孔が全長に
わたって一律の径の嵌合孔64aが形成されている。ま
た、図12(a)では、直径が3段階に異なるように、
最大径の嵌合孔64cと中程度の径の嵌合孔64bと、
最小の径の嵌合孔64aとが、紙管5の一側端部から奥
方向に順に並ぶように形成されている。図12(b)に
示す実施例では、中程度の径の嵌合孔64bと、最小径
の嵌合孔64aとが、紙管5の一側端部から奥方向に順
に並ぶように形成されている。換言すると、前記複数の
嵌合孔は、その直径の大きい順に紙管5の側方に開放す
るように設けられているのである。
【0031】他方、前記紙管5を支持するロール紙支持
体65は一方のシャーシフレーム6から横向きに突出す
る。このロール紙支持体65が静止的なもの(シャーシ
フレーム6に固定されたもの)では、このロール紙支持
体65の基部側(付け根側)には、前記最大径の嵌合孔
64cに嵌合できる円形状の嵌合段部66cを、次に中
程度の径の嵌合孔64bに嵌合できる円形状の嵌合段部
66bを、さらに先端側には、最小径の嵌合孔64aに
嵌合できる円形状の嵌合段部66aがそれぞれ形成され
るものである。
【0032】そして、前記各嵌合段部66a,66b,
66c毎に、接触式もしくは非接触式のセンサ67a,
67b,67cを設け、前記各嵌合孔毎に設ける被検出
部としての被検出孔もしくは凹所の有無または各嵌合孔
の存在の有無を検知することができるようにするのであ
る。従って、直径が異なる3つの嵌合孔64a,64
b,64cにより、ロール紙2の幅寸法を3種類に判別
できる。また、各嵌合孔毎に設ける被検出部としての被
検出孔もしくは凹所の有無により、前記各センサがON
信号またはOFF信号を出すので、2種類の紙質の判別
を可能にする。
【0033】ロール紙支持体65と紙管5とを一体的に
回転させるため、前記嵌合孔64a,64b,64c及
び嵌合段部66a,66b,66cを矩形等の非円形に
形成しても良い。ロール紙2の紙管5の他側を回転自在
に支持するため、他方のシャーシフレーム6にはピン支
持体68を着脱自在に装着する。なお、このピン支持体
68側にも前記と同様の直径の異なる嵌合段部とセンサ
とを設ける一方、紙管5の他側端部にも直径の異なる嵌
合孔を形成すれば、ロール紙2の幅寸法及び紙質等の判
別可能な種類数を増大させることができるものである。
【0034】次に、タック紙の印刷装置1の動作につい
て説明する。ロール紙2を印刷装置1の所定箇所にセッ
トし、該ロール紙2の先端を印字部12の近傍に位置さ
せておき、図示しない電源を投入する。図示しないパー
ソナルコンピュータ(パソコン)等の外部装置もしくは
印刷装置1で予め作成された文字、記号画像等の画像デ
ータが、印刷装置1における制御部(コントローラ)5
5内の記憶部(メモリ)に伝送された後、印刷開始の指
令を受けると、第1駆動モータ23が正回転し、巻回部
2aを下側から外周面に押圧している押圧駆動ローラ1
1を正回転させてロール紙2をプラテンローラ14と印
字ヘッド13との間に前進させながら、前記画像データ
を展開して文字の場合にはキャラクタデータをサーマル
ヘッドである印字ヘッド13に送り、所定の発熱素子を
駆動して感熱紙である記録紙3に文字M(図4参照)等
を印字する。ロール紙2の先端が切断部15におけるピ
ンチローラ箇所に到達すると、駆動ローラ19と押圧ロ
ーラ20とにより挟まれたロール紙2が図2の左方向に
搬送される。
【0035】図4に示すように、ロール紙2を幅方向に
切断して搬送方向の前端側の断片として切り離す場合に
は、第1電磁ソレノイド35をOFFにして、カッタホ
ルダ17の下端が記録紙3の表面に当接し、図示しない
付勢ばねにて下向きに押圧した状態にて、カッタ17a
(図3参照)を全カット位置まで下降させて記録紙3と
離型紙4とを同時に切断する。また、記録紙3の部分の
みを所定の略矩形や楕円形等の平面形状のタック紙3a
(図4参照)となるように切断するには、カッタをハー
フカット位置まで下降して、カッタホルダ17とロール
紙2とを相対的にXY方向に移動させて切断するのであ
る。
【0036】従って、ロール紙2の搬送方向と平行状に
ハーフカットもしくは全カットで切断するときには、先
ず、第2駆動モータ29を作動させてキャリッジ26を
図4のX方向(左右方向)に沿わせて所定位置に、カッ
タ17aの切先が位置するようにし、次いで、第1駆動
モータ23を正回転もしくは逆回転させてロール紙2を
Y方向(前後方向)に搬送させる。ロール紙2の搬送方
向に対して斜めや円弧状にハーフカット線Eもしくは全
カット線で切断するときには、第1駆動モータ23と第
2駆動モータ29とを同時に作動させる。ロール紙2の
搬送方向に対して直交する方向に切断するには、第1駆
動モータ23は停止し、第2駆動モータ29のみを作動
させて、キャリッジ26を図4のX方向(左右方向)に
移動させれば良い。
【0037】上述のように、押圧駆動ローラ11はロー
ル紙2の巻回部2aの外周面に押圧して回転駆動するの
で、押圧駆動ローラ11の回転速度を一定にすれば、巻
回部2aの直径の大小に拘らず一定の周速度にて送り出
し、巻き戻し搬送することができる。また、押圧駆動ロ
ーラ11はロール紙2の巻回部2aを下側から押圧する
から、シャーシフレーム6,6の上側からロール紙2を
交換すれば、押圧駆動ローラ11が交換作業の邪魔にな
ることがないのである。
【0038】さらに、第1駆動モータ23を駆動させる
と、ピンチローラ対における駆動ローラ19と前記巻回
部2aに対する押圧駆動ローラ11とが同期して同じ方
向に回転するので、両ローラ19,11の回転周速度を
同じになるように設定しておけば、ロール紙2の送り出
し、巻き戻し搬送時に途中が弛むことがないのである。
【0039】
【発明の効果】以上に詳述したように、請求項1に記載
の発明のロール紙の判別装置は、タック紙用等のロール
紙の巻回部の中心管体に、その軸線方向に沿って適宜間
隔にて、ロール紙の幅寸法や紙質等の種類に応じた1乃
至複数の被検出部を設ける一方、前記中心管体に嵌挿し
て当該中心管体と一体的に回転するように支持するロー
ル紙支持体には、前記被検出部に対応する位置に接触式
もしくは非接触式のセンサを設けたものである。
【0040】このように構成すれば、センサが備えられ
たロール紙支持体にロール紙の中心管体を挿入すれば、
直ちに、装着したロール紙の幅や紙質等の種類を判別で
きるのであり、また、センサが、中心管体の内径部に嵌
まる径の小さいロール紙支持体に配置されているから、
コンパクトであると言う効果を奏する。また、請求項2
に記載の発明は、請求項1に記載のロール紙の判別装置
において、少なくとも一方のフレームに横支持させた固
定支軸に、前記ロール紙支持体の内径部を軸線方向に貫
通して回転可能に支持させる一方、前記フレームの内面
側には固定支軸と同心状にて前記センサの信号伝達部を
備えたものである。
【0041】ロール紙支持体を支持する固定軸が取付け
られるフレームの内面に信号伝達部をリング状に形成す
ることで、センサが備えられたロール紙支持体がロール
紙と一体的に回転しても、各センサからの検出信号を固
定側の外部(フレーム側)に簡単に伝達することができ
るという効果を奏する。そして、請求項3に記載の発明
のロール紙の判別装置は、タック紙用等のロール紙の巻
回部の中心管体に、その軸線方向に沿って適宜間隔にて
ロール紙の幅寸法や紙質等の種類に応じた1乃至複数の
被検出部を設ける一方、前記中心管体に嵌挿して当該中
心管体を回転可能に支持するロール紙支持体には、前記
被検出部に対応する位置に接触式もしくは非接触式のセ
ンサを設けたものである。
【0042】この構成による場合も、センサが、中心管
体の内径部に嵌まる径の小さいロール紙支持体に配置さ
れているから、コンパクトであると言う効果を奏すると
共に、ロール紙支持体自体は静止的であるため、センサ
からの検出値信号を外部に伝達する部位の構成が至極簡
単になるという効果も奏する。他方、請求項4に記載の
発明のロール紙の判別装置は、タック紙用等のロール紙
の巻回部の中心管体の少なくとも一側端部に、当該ロー
ル紙の幅寸法や紙質等の種類に応じて1乃至複数の直径
の異なる嵌合孔を、その直径の大きい順に中心管体の側
方に開放するように設ける一方、前記中心管体に嵌挿す
るロール紙支持軸の付け根部側には、前記各嵌合孔に嵌
まる嵌合段部を設け、各嵌合段部毎に、前記各嵌合孔を
検知するための接触式もしくは非接触式のセンサを設け
たものである。
【0043】この構成による場合も、センサが、中心管
体の内径部に嵌まる径の小さいロール紙支持体に配置さ
れているから、コンパクトであると言う効果を奏する。
そして、中心管体の少なくとも一側端部に直径の異なる
嵌合孔をその直径の大きい順に中心管体の側方に開放す
るように設ける一方、前記中心管体に嵌挿するロール紙
支持軸の付け根部側には、前記各嵌合孔に嵌まる嵌合段
部を設けるから、ロール紙を供給もしくは交換すると
き、嵌まり深さが異なることで、作業者は直ちに種類の
相違に気付き易くなるという効果も奏する。
【図面の簡単な説明】
【図1】印刷装置の概略平面図である。
【図2】印刷装置の概略側面図である。
【図3】カッタホルダ全体の昇降装置の側面図である。
【図4】ロール紙の切断の作用説明図である。
【図5】ロール紙の種類判別装置の第1実施形態の部品
の斜視図である。
【図6】ロール紙を装着した状態の断面図である。
【図7】図6のVII −VII 線矢視断面図である。
【図8】ロール紙の種類判別装置の第2実施形態の断面
図である。
【図9】8図のIX−IX線矢視図である。
【図10】図8のX−X線矢視断面図である。
【図11】ロール紙の種類判別装置の第3実施形態の断
面図である。
【図12】(a)はロール紙の紙管における嵌合孔が3
種類の場合の断面図、(b)はロール紙の紙管における
嵌合孔が2種類の場合の断面図である。
【符号の説明】
2 被切断物としてのロール紙 2a 巻回部 5 中心管体としての紙管 5a 内径部 6,6 シャーシフレーム 7 ロール紙支持部 40a,40b,40c 被検出孔 41a,41b,41c センサ 42 ロール紙支持体 44 固定支軸 50a,50b,50c リング状摺接片 51a,51b,51c 接点バネ体

Claims (4)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 タック紙用等のロール紙の巻回部の中心
    管体に、その軸線方向に沿って適宜間隔にてロール紙の
    幅寸法や紙質等の種類に応じた1乃至複数の被検出部を
    設ける一方、前記中心管体に嵌挿して当該中心管体と一
    体的に回転するように支持するロール紙支持体には、前
    記被検出部に対応する位置に接触式もしくは非接触式の
    センサを設けたことを特徴とするロール紙の判別装置。
  2. 【請求項2】 少なくとも一方のフレームに横支持させ
    た固定支軸に、前記ロール紙支持体の内径部を軸線方向
    に貫通して回転可能に支持させる一方、前記フレームの
    内面側には固定支軸と同心状にて前記センサの信号伝達
    部を備えたことを特徴とする請求項1に記載のロール紙
    の判別装置。
  3. 【請求項3】 タック紙用等のロール紙の巻回部の中心
    管体に、その軸線方向に沿って適宜間隔にてロール紙の
    幅寸法や紙質等の種類に応じた1乃至複数の被検出部を
    設ける一方、前記中心管体に嵌挿して当該中心管体を回
    転可能に支持するロール紙支持体には、前記被検出部に
    対応する位置に接触式もしくは非接触式のセンサを設け
    たことを特徴とするロール紙の判別装置。
  4. 【請求項4】 タック紙用等のロール紙の巻回部の中心
    管体の少なくとも一側端部に、当該ロール紙の幅寸法や
    紙質等の種類に応じて1乃至複数の直径の異なる嵌合孔
    を、その直径の大きい順に中心管体の側方に開放するよ
    うに設ける一方、前記中心管体に嵌挿するロール紙支持
    軸の付け根部側には、前記各嵌合孔に嵌まる嵌合段部を
    設け、各嵌合段部毎に、前記各嵌合孔を検知するための
    接触式もしくは非接触式のセンサを設けたことを特徴と
    するロール紙の判別装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6647815B2 (en) * 2000-04-18 2003-11-18 Voith Paper Patent Gmbh Slide positioner
JP2006035528A (ja) * 2004-07-23 2006-02-09 Katsuragawa Electric Co Ltd 出力同期制御装置
CN112161735A (zh) * 2020-10-26 2021-01-01 重庆宏劲印务有限责任公司 卷盘彩色框架纸缠绕张力智能检测装置

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