JPH11321862A - ステイオンタブらくらく蓋開けの構造 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】現在市販されているドリンク缶を、飲み口をあ
ける場合、ステイオンタブを弱い力で引き起こし、ドリ
ンク缶の蓋を力の弱い人でも、爪を痛めることなく簡単
に開けることができる構造を提供する。 【解決手段】従来のドリンク缶の缶上蓋１ｂに嵌着され
るステイオンタブのタブ先端指引かけ部５ａが、タブ２
ａの本体上面よりも高い位置に設置され、かつ、他端の
タブ先端部３が先端折曲部４ｂより角度をもって斜めに
立ち上がり、タブ先端部３のタブタコ先端部４ａが指引
かけ部５ａとほぼ同じ高さに構成されているために、実
際にタブ２ｂにて缶開け口１ｄを開ける場合には、先ず
左の親指先にてタブ２ｂのタブテコ先端部４ａを押し、
動作の遊びを利用して、タブ２ｂの反対側の指引かけ部
５ａを軽く持ち上げ、右指先を指引かけ部５ａに挿入し
てから、従来の動作に移行することにより、誰にでも簡
単に力の弱い人にでも楽にドリンク缶の蓋開けをするこ
とができる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は、ドリンク缶のステ
イオンタブの飲み口を開ける方法に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来のドリンク缶の飲み口を開ける場
合、缶の上蓋に設けてあるタブを指先にて起こし、テコ
の原理を用いて、タブの先端にて上蓋の一部分をこじ開
けて口をあける方法がとられている。しかし、タブを指
先にて起こす場合、爪が長い場合とか、指先の力が弱い
女性とか、男性でも指先が痛くなるとか、構造的に問題
が発生していることは、今日では常識であった。そのた
め、開ける補助器具が多々発明され、使用されているの
が現状である。しかし、補助器具は開けるのに大変便利
な道具であっても、これを常に持ち歩く必要があり不便
であった。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、従来の開け
る補助器具を用いず、蓋を力の弱い人でも最初は弱い力
で苦痛もなく簡単にタブを起こし、指を挿入し、楽に開
けやすくすると共に、現在の市販されている種々のタブ
の構造を大きく変更することなく、誰でも簡便に開けら
れるステイオンタブの提供を目的としたものである。

【０００４】

【課題を解決するための手段】本発明は、ドリンク缶の
飲み口を開けるステイオンタブの部分に、まず、タブの
先端の指先挿入部分に指が挿入しやすいように隙間を屋
根形式に指挿入部を形成し、これに指を挿入して強く上
に引き上げるが、更に、該指挿入部を指先にて摘まんで
引き起こしをする前に、通常行われる爪にて直接タブを
引き上げる動作を軽く、従来よりも誰でも爪を痛めるこ
となく、簡単に引き起こすことができるように、該ステ
イオンタブの爪部分の先端の構造を上方に起こした手段
を講じたものである。

【０００５】

【発明の実施の形態】

【０００６】

【作用】本発明は、上述の手段を講じたので、これを使
用するときは従来型のタブ２ｃの先端部３の構造を大幅
に変更することなく、従来型のタブ２ｃを製作プレス加
工する時に、同時にプレス工程にてタブ先端部３のタブ
テコ先端部４ａを上方向にヘビのカマ首を持ち上げた形
に構成させることにより、指引かけ部５ａに右指先８ａ
を挿入する前に、タブテコ先端部４ａが缶上蓋１ｂの缶
開け口１ｄに接触する間に余裕が生じ、右指先８ａの爪
を損傷することなく、軽く指引かけ部５ａを右指先８ａ
の挿入が可能な状態に上に起こすことができるため、簡
単に従来型のステイオンタブ２ｃを採用のあらゆるドリ
ンク缶に適用することができ、従来の製造設備を大幅に
改造する事なく、簡単に採用することができるものであ
る。

【０００７】

【実施例】以下、図１、図２、図３、に基づき本発明の
実施例について詳細に説明する。また、図４、図５に本
発明の他の方法の実施例について説明する。

【０００８】従来のドリンク缶は図４に示すように、ス
テイオンタブ２ｃがドリンク缶１ａの上蓋１ｂのほぼ中
心のタブ取付部６に嵌着し、ドリンク缶１ａの真空状態
を保ちながら固着されている。従って、ステイオンタブ
２ｃの指引かけ部５ａに右指先８ａの先端を掛け、タブ
取付部６を芯としてステイオンタブ２ｃをこじ上げるさ
い、動作後、直ぐにタブ先端部３を従来型の缶上蓋１ｂ
の缶開け口１ｄにあてがいながら、缶上蓋１ｂの缶開け
口１ｄをタブテコ先端部４ａにてこじ開ける方法が採ら
れている。

【０００９】本発明は、原則的には上述した従来の方法
で注ぎ口をあける操作順序を用いながら、即ち、従来の
ように先に爪を挿入し隙間をあけてから、右指先８ａを
無理やり挿入して、直接タブテコ先端部４ａでこじ開け
る方法を踏襲しながら、これらの動作を軽くするため
に、本発明は図１に示すように、タブ２ａのタブ先端部
３のタブテコ先端部４ａを指引かけ部５ａの高さにほぼ
合わせた、傾斜をもった引き起こし構造とし、従来の実
際の缶開け動作に入る前に、動作の空白部分を設け、右
指先８ａに要求される指引かけ部５ａを引き起こす力
が、最初に軽く引き起こしのできる構造を採用した。

【００１０】従って、従来問題とされていた指挿入部５
ｂに右指先８ａを挿入する際に、まず、その前にタブ２
ｃの指引かけ部５ａを強力に持ち上げる必要があり、挿
入隙間が狭いために、簡単に右指先８ａの先端がタブ２
ｃの下面に挿入できなかったり、また、タブ２ｃを持ち
上げる隙間を作る力が強力であったり、爪を破損する
等、これらの問題を解決することが必要とされ、これを
早急に回避することが要求された。

【００１１】実施例 １ 図１はタブ先端指引かけ部５ａがタブ２ａ本体よりも右
指先８ａが挿入し易いように、従来型２ｃよりも高い位
置に設置されている状態を示している。また、タブ先端
部３は先端折曲部４ｂより約３０度の角度にて斜めに立
上がり、かつ、タブテコ先端部４ａは高い位置に設置さ
れた引かけ部５ａと、ほぼ同じ高さに合わせておくこと
が望ましい。ただし、その高さは低くても差し支えない
ことは言うまでもない。

【００１２】図２はタブ先端指引かけ部５ａがタブ２ｂ
本体と平坦状に設置されている従来の形式を踏襲しなが
ら、タブ２ｂの他端のタブ先端部３が図１と同じように
約３０度の各度にて斜めに立上ったタブの他の構成を示
し、基本的に原理は図１と同じく、タブ２ｂを引き起こ
す力を軽くする効果を得ることができる。

【００１３】図３は本発明のステイオンタブ２ｂを缶上
蓋１ｂに取り付けた状態を示し、図上７ａはステイオン
タブ２ｂの取付の為の凹くぼみを、７ｂは凹くぼみ７ａ
を補強するために凹くぼみ内に凸状態に設けられた突起
部分を示し、また、７ｃ、７ｄは飲み口をこじ開ける開
口溝線部分を、７ｅ、７ｆはその溝線の各末端部分の形
状を示している。

【００１４】また、突起状に設けられた補強用凸部７ｂ
の凸端部７ｇは、従来の缶上蓋１ｂにも採用されている
方式で、タブテコ先端部４ａの下面部分に入り込み、タ
ブテコ先端部４ａが凹くぼみ７ａの底板缶開け口１ｄに
到達する前に、凸端部７ｇを圧し下げ、外側の一部の開
口溝線部分７ｃがまず引きちぎられ、全体が開口し易い
ような働きをつかさどる。

【００１５】実際にタブ２ｂにて缶開け口１ｄを開ける
場合には、タブテコ先端部４ａが起き上がって立ってい
るため、先ず左の親指先８ｂにてタブ２ｂのタブテコ先
端部４ａを押し、タブ２ｂの反対側の指引かけ部５ａを
軽く持ち上げ、右指先８ａを指引かけ部５ａに挿入して
から、従来の動作に移行することができる。

【００１６】実施例 ２ 本発明は、従来から採用されている型のステイオンタブ
２ｃを使用するが、原理的には、実施例１のタブ先端部
３が上方に斜めに屈折しているステイオンタブ２ａまた
は２ｂと同じで、斜めに屈折したタブ先端部３にて生ず
る同じ効果を、タブテコ先端部４ａが動作時に圧迫する
凹くぼみ７ａ内の缶開け口１ｄ位置にチリトリ型のくぼ
み９を設けてステイオンタブ２ｃの動作時間を確保し、
従来の直線型のステイオンタブ２ｃを使用しても、十分
に実施例１と同じ余裕を確保することができる構造を採
用した。

【００１７】図４に本発明の具体的な構造を示す。さき
の図３の組み立て構成図と異なる点は、まずステイオン
タブ２ｃが平坦型構造であり、くぼみ９の底最低部分１
０ａとタブテコ先端部４ａの作動点とがほぼ一致して接
触するように構成され、かつ底部分１０ａから凹くぼみ
７ａの上面の線縁部分１０ｃの間が傾斜面１０ｂで結ば
れている点である。

【００１８】傾斜面１０ｂはタブテコ先端部４ａが底部
分１０ａに接触したとき、タブ先端部３の下面１１と傾
斜面１０ｂとが互いに平面状に密接するように、傾斜面
１０ｂの角度を算出する。

【００１９】従って、今までに一部市販されている平ら
な底部分１０ａのみで構成された箱型のくぼみ場合に
は、くぼみ９の線縁部分１０ｃが断崖のように深く、か
つ、その縁部分が溝線末端部７ｅ、７ｆに近接して湾曲
しており、くぼみに力が加わった場合、時折り、溝線末
端部分７ｅまたは７ｆ部分付近から切断し、きれいに開
口が得られない場合が時々発生する。

【００２０】また、今までに一部市販されている底が低
く平らな箱型のくぼみ構造形式で設置した場合、即ち、
該くぼみでステイオンタブ２ｃの動作時間を従来よりを
遅らせるために、従来の缶開け口１ｄよりも低く底を平
らに構成設定したことによりタブテコ先端部４ａの最初
の作動を遅らせることはできても、その後の切断動作に
使用するために発生させる力は、底が平らで従来型より
も低い位置のため、力が従来よりも弱くなるという大き
な欠点が生ずる。

【００２１】そこで本発明は、上記弊害を避けるため、
タブテコ先端部４ａのこじあけ動作を傾斜面１０ｂに沿
って加速的に行わさせるため、従来の方式と同じように
動作力が減少することなく、作動が確実にでき、しか
も、こじあけ動作は最初は緩やかに作動し、その後急速
に増して作動することとなり、その結果、開口溝線部分
７ｃ、７ｄが外側部分から先に確実に切断開口された後
に、溝線末端部７ｅ、７ｆ部分付近の切断がその後に行
われるという最良の切断の効果が得られた。しかも、タ
ブテコ先端部４ａの動作時間も遅らすことができたた
め、前述の実施例１記載のタブテコ先端部４ａが斜めに
立ち上がったステイオンタブ２ａの動作によって得られ
る効果と基本的には何ら変わらない、同様の優れた効果
を得ることができた。

【００２２】また、図５は、タブ２ａと同じく、タブ先
端指引かけ部５ａが、ステイオンタブ２ｃの本体上面よ
りも高い位置に設置され、かつ、他端のタブ先端部３が
タブ２ｃ表面と同じ高さに設置されたステイオンタブ２
ｄが、傾斜面１０ｂにて構成されたくぼみ９を有する缶
上蓋１ｂに嵌着された一例を示している。従って、前述
の図４の方式よりも更に、先端指引かけ部５ａに右指先
８ａの挿入を苦労なく行うことができ、タブ２ｃよりも
一層の効果を得ることができる。

【００２３】缶上蓋１ｂをプレスにて加工する型を製作
する場合には、くぼみ９の外板底面部と指挿入凹部１ｃ
の外板底面部の高さ位置が同じ高さで一致させることが
肝要で、くぼみ９の傾斜面１０ｂを基準に算出した外板
底面部分の高さに、指挿入凹部１Ｃの外板底面部分の高
さを一致させてプレス型を成型することが望ましい。

【００２４】

【発明の効果】本発明は、そのため、初動作に必要な強
い力を必要とせず、女性にでも、力の弱い人にでも、高
齢者にも簡単に開けることが出来るようなドリンク缶構
造を提供することができた。

【００２５】また、タブの先端をこじ開ける補助器具を
持ち歩く必要もなく、現代人の生活様式に適合したドリ
ンク缶を提供することができた。

【００２６】また、爪の長い人にも、爪を傷つける危険
性も少なくなり、効果が倍加した。

【００２７】最大の効果は、従来の生産システムを変更
する事なく、従来の製造形態を保持しながら、作業が加
わるだけで対処でき、追加する部品もなく、経費がわず
かで処理でた。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の実施例を示す平面図（Ａ）、右側面図
（Ｂ）、背面図（Ｃ）、断面図（Ｄ）の説明図である。

【図２】本発明の他の実施例を示す平面図（Ａ）、断面
図（Ｂ）の説明図である。

【図３】本発明の実際の組込み形態を示す平面図
（Ａ）、断面図（Ｂ）の説明図である。

【図４】本発明の他の実施例の形態を示す平面図
（Ａ）、断面図（Ｂ）の説明図である。

【図５】本発明の他の実施例の形態を示す平面図
（Ａ）、断面図（Ｂ）の説明図である。

【符号の説明】

１ａ・・・・・・・缶本体 １ｂ・・・・・・・缶上蓋 １ｃ・・・・・・・指挿入凹部 １ｄ・・・・・・・缶開け口 ２ａ・・・・・・・タブ ２ｂ・・・・・・・タブ ２ｃ・・・・・・・従来のタブ ２ｄ・・・・・・・従来のタブ ３・・・・・・・・タブ先端部 ４ａ・・・・・・・タブテコ先端部 ４ｂ・・・・・・・先端折曲部 ５ａ・・・・・・・指引かけ部 ５ｂ・・・・・・・指挿入部 ６・・・・・・・・タブ取付部 ７ａ・・・・・・・凹くぼみ ７ｂ・・・・・・・凸部 ７ｃ・・・・・・・開口溝線部分 ７ｄ・・・・・・・開口溝線部分 ７ｅ・・・・・・・溝線末端部 ７ｆ・・・・・・・溝線末端部 ７ｇ・・・・・・・凸端部 ８ａ・・・・・・・右指先 ８ｂ・・・・・・・左親指 ９・・・・・・・・くぼみ １０ａ・・・・・・底部分 １０ｂ・・・・・・傾斜面 １０ｃ・・・・・・線縁部分 １１・・・・・・・下面

Claims (4)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】従来のドリンク缶の缶上蓋（１ｂ）に嵌着
   されるステイオンタブのタブ先端指引かけ部（５ａ）
   が、タブ（２ａ）の本体上面よりも高い位置に設置さ
   れ、かつ、他端のタブ先端部（３）が先端折曲部（４
   ｂ）より角度をもって斜めに立ち上がり、タブ先端部
   （３）のタブタコ先端部（４ａ）が、指引かけ部（５
   ａ）とほぼ同じ高さに構成されたことを特徴とするステ
   イオンタブ（２ａ）の構造。
2. 【請求項２】従来のドリンク缶の缶上蓋（１ｂ）に嵌着
   されるステイオンタブのタブ先端指引かけ部（５ａ）
   が、従来の通りに、タブ（２ｂ）の本体と同一平面状に
   組合わせ設置されて構成されたことを特徴とする請求項
   １記載のステイオンタブ（２ｂ）の構造。
3. 【請求項３】従来の平板構造ステイオンタブ（２ｃ）が
   嵌着されているドリンク缶の缶上蓋（１ｂ）の、ステイ
   オンタブ（２ｃ）のタブテコ先端部（４ａ）が作用する
   位置に、ちりとり型の傾斜面（１０ｂ）をもったくぼみ
   （９）を構成したことを特徴とするドリンク缶の缶上蓋
   （１ｂ）の構造。
4. 【請求項４】タブ先端指引かけ部（５ａ）が、タブ（２
   ｃ）の本体上面よりも高い位置に設置されたステイオン
   タブ（２ｄ）を嵌着し構成されたことを特徴とする請求
   項３記載のドリンク缶の缶上蓋（１ｂ）の構造。