JPH11321483A - ドアハーネス及びドアハーネスの形成方法 - Google Patents

ドアハーネス及びドアハーネスの形成方法

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JPH11321483A
JPH11321483A JP10127458A JP12745898A JPH11321483A JP H11321483 A JPH11321483 A JP H11321483A JP 10127458 A JP10127458 A JP 10127458A JP 12745898 A JP12745898 A JP 12745898A JP H11321483 A JPH11321483 A JP H11321483A
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JP
Japan
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harness
door
connector
grommet
connection
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JP10127458A
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English (en)
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Masahiro Sora
正浩 空
Mamoru Kawamata
守 川真田
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Yazaki Corp
Original Assignee
Yazaki Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 品番数を削減して品番管理を容易にするとと
もに、信頼性と生産性と汎用性等とを大幅に向上させる
ことのできるドアハーネス及びドアハーネスの形成方法
を提供する。 【解決手段】 ドアハーネス21は、ドア22のフレー
ム側板部24aに形成された固定部24bに取り付けら
れるとともに両端部37a、38aに開口37b、38
bを有する(貫通レス)グロメット33と、グロメット
33の一端部38aの開口38側に設けられるとともに
車両本体側と接続されるボディ結線用コネクタ34を一
方の端末に有し、グロメット33の他端部37aの開口
37bを介してドア22側へ導出されるハーネス35
と、ハーネス35の他方の端末に設けられるとともに各
種機能部品30〜32に対応する複数のコネクタ接続部
44を形成した接続ブロック36とから成るベースハー
ネス25を備えている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等の車両の
ドアに配索されるドアハーネス及びドアハーネスの形成
方法に関し、特に、ベースハーネスの複数のコネクタ接
続部を形成した接続ブロックを介して、ドアに装備され
た対象となる各種機能部品を車両本体と電気的に接続す
るドアハーネス及びドアハーネスの形成方法に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】図19は、従来より自動車のドアに用い
られているドアハーネスを示しており、そのドアハーネ
ス1は、図示しないドアのフレーム側板部に取り付けら
れるグロメット2と、グロメット2の一端部に装着され
るボディ結線用コネクタ3と、そのボディ結線用コネク
タ3からグロメット2内を介してグロメット2の他端部
へと導出されるハーネス4とを備えている。
【0003】ハーネス4には、幹線部5と幹線部5から
分岐される複数の分岐線部6〜11とが形成されてお
り、その幹線部5はテープ巻きが施されて前記ドア内を
横断するように配索されている。また、分岐線部6〜1
1は、前記ドアに装備される図示しない各種機能部品に
対応する位置に形成配置されている。
【0004】一方、幹線部5には、前記ドアの図示しな
いインナパネル等に取り付けるための幹線固定用の複数
のクリップ12が設けられており、分岐線部6〜11の
先端には、前記各種機能部品にコネクタ嵌合するコネク
タ13〜18が形成されている。
【0005】尚、前記各種機能部品としては、リモート
コントロールミラー、リモートコントロールミラー用ス
イッチ、ドアロック、パワーウインドスイッチ、パワー
ウインド用アクチュエータ、スピーカー、ドアチェッ
ク、カーテシランプなどを挙げることができる。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】上記従来技術にあって
は、図19に示される如く、幹線部5から複数の分岐線
部6〜11が形成されており、それぞれ専用のコネクタ
13〜18が設けられている。
【0007】しかしながら、このようなドアハーネス1
によれば、どのようなドアに対しても共通して配索する
ことができるものではなく、むしろ、ドアハーネスは一
つのドアに対して専用に形成される場合の方が圧倒的に
多いのが現状である。即ち、もう少しかみくだいて説明
すると、自動車等の車両は、エンジン形式や装備品など
によって、同じ車種でもグレードが異なり、これに伴っ
て、ドアに装備される機能部品も様々になる。また、フ
ロント及びリアドアの違いによっても機能部品が異なる
ため、一つのドア仕様に対して一つの専用ドアハーネス
が形成されることになる。
【0008】従って、従来から一車種に多くのドアハー
ネス品番が存在することになり、ドアハーネスの品番管
理が煩雑になってしまう(ドアハーネス品番のみで一車
種30品番近くになる場合もある。また、ドアハーネス
は複数の構成部品によって成り立つので、ドアハーネス
の構成品番も含めると、管理する品番の数は当然の如く
増大する。)という問題点が生じている。また、以下で
説明する各種問題点も生じており、信頼性を著しく低下
させている。
【0009】先ず第1に、多くのドアハーネス品番が存
在することにより、これら品番毎に対応することのでき
る製造装置が必要となって製造コストを増大させること
になる。また、上記ドアハーネス1のような構成では、
製造の際のリードタイムがかかり、例えば一日に何品番
ものドアハーネスを製造する場合には、製造装置の設定
切替等に時間がかかってしまうことになる。
【0010】第2に、ドアハーネスをドア内に配索する
ことになるカーメーカーの製造ラインにおいては、手作
業で一々配索するため、人為的なミスが多発し、そのミ
スに対する配索後のチェック設備やチェックにかかる工
数が必要となって、コスト面に影響を来してしまうこと
になる。
【0011】第3に、上記ドアハーネス1が必ずしも他
の車種に流用することができるとは限らず、また、一つ
のドア仕様に対して一つのドアハーネスとなるのでは汎
用性がない。第4に、上記ドアハーネス1に不具合が生
じた場合には、上記ドアハーネス1全体を交換すること
になってしまう。
【0012】ところで、ドアハーネス品番を減らすため
に、高グレード車用に製造されたドアハーネスを共通使
用する方法が挙げられる。しかし、その高グレード車用
のドアハーネスを低グレード車に配索した場合では、多
くの死蔵品、即ち未使用分岐線部ができてしまうことに
なり(例えば図19の分岐線部7〜11が使用されな
い)、回路を無駄にすることになる。また、低グレード
車の割に製造の際のリードタイムがかかるといったこと
にもなる。
【0013】本発明は、上述した事情に鑑み、品番数を
削減して品番管理を容易にするとともに、信頼性と生産
性と汎用性等とを大幅に向上させることのできるドアハ
ーネス及びドアハーネスの形成方法を提供することを課
題とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
なされた請求項1記載の本発明のドアハーネスは、自動
車等の車両のドアに配索されて該ドアに装備される各種
機能部品を車両本体と電気的に接続するドアハーネスで
あって、前記ドアのフレーム側板部に形成された固定部
に取り付けられるとともに両端部に開口を有するグロメ
ットと、該グロメットの一端部の前記開口側に設けられ
るとともに前記車両本体側と接続されるボディ結線用コ
ネクタを一方の端末に有し、前記グロメットの前記一端
部に対する他端部の前記開口を介して前記ドア側へ導出
されるハーネスと、該ハーネスの前記一方に対する他方
の端末に設けられるとともに前記各種機能部品に対応す
る複数のコネクタ接続部を形成した接続ブロックとから
成るベースハーネスを備えることを特徴としている。
【0015】上記構成において、ドアハーネスは、グロ
メットと、ハーネスと、接続ブロックとから成るベース
ハーネスを備えており、自動車等の車両のドアに配索さ
れてそのドアに装備される各種機能部品を車両本体と電
気的に接続するようになっている。グロメットは、ドア
のフレーム側板部に形成された固定部に取り付けられる
とともに両端部に開口を有しており、ハーネスは、グロ
メットの一端部の開口側に設けられるとともに車両本体
側と接続されるボディ結線用コネクタを一方の端末に有
し、グロメットの一端部に対する他端部の開口を介して
ドア側へ導出されている。また、接続ブロックは、ハー
ネスの一方に対する他方の端末に設けられるとともに各
種機能部品に対応する複数のコネクタ接続部が形成され
ている。このようにベースハーネスを備えてドアハーネ
スを構成すると、接続ブロックのコネクタ接続部が各種
機能部品に対応しているので、ドアに装備された機能部
品をそのコネクタ接続部に直接又は後述するサブハーネ
スを介して接続することになる。即ち、ベースハーネス
が基準となって各種機能部品との電気的接続を容易に成
し得るので、ベースハーネスがグレード毎に異なる機能
部品に関係なく共用化することができ、品番数を大幅に
削減することが可能になる。また、少なくとも接続ブロ
ックと機能部品との間に無駄な回路が存在しなくなるの
で、従来生じていた死蔵品に対して一歩進んだ改善を成
し得られ、コスト低減をも可能にする。さらにまた、ベ
ースハーネスは、他の車種への転用も十分に可能な構成
であることから汎用性が格段に向上する。また、ベース
ハーネスを備えることにより、ドアハーネスを小スペー
スで製造することができるとともに、製造にかかるリー
ドタイムの短縮が図れ、ドアハーネスの生産性を向上さ
せることが可能になる。さらには、小スペースで製造す
ることが可能であることから、大きな配索治具を用いる
必要がなくなり、設備の面でもコスト低減を図ることが
できる。従って、上記ドアハーネスの構成によって、品
番数を削減して品番管理を容易にするとともに、信頼性
と生産性と汎用性等とを大幅に向上させることができ
る。
【0016】請求項2記載の本発明のドアハーネスは、
請求項1に記載のドアハーネスにおいて、前記ハーネス
の前記他方の端末にスピーカー用コネクタを前記接続ブ
ロックと別体で設けて前記ベースハーネスを構成するこ
とを特徴としている。
【0017】上記構成において、ハーネスの他方の端末
にスピーカー用コネクタを接続ブロックと別体で設けて
ベースハーネスを構成するようになっている。スピーカ
ーは一般的に、配索後のグロメットの他端部に近い位置
に設けられているので、上記のようにベースハーネスを
構成した場合の方が、接続ブロックを介さずに直接コネ
クタ嵌合することができ、作業性の向上が図れる。従っ
て、スピーカー用コネクタを接続ブロックと別体で設け
ることにより、作業性をよりよくすることができる。ま
た、車両用件によりスピーカーのみの仕様の場合は、接
続ブロックを使用しなくてすむので、より無駄な回路を
省くことが可能になる。
【0018】請求項3記載の本発明のドアハーネスは、
請求項1又は請求項2に記載のドアハーネスにおいて、
前記接続ブロックを前記車両に対して前側となる前記ド
ア内の前部に配置することを特徴としている。
【0019】上記構成において、接続ブロックを車両に
対して前側となるドア内の前部に配置するようになって
いる。このような位置に接続ブロックを配置することに
より、ベースハーネスを構成するハーネス長が短くなっ
て、コンパクトなベースハーネスになる。従って、無駄
な回路を極力抑えてコスト低減に寄与するとともに、生
産性と作業性を更に向上させることができる。
【0020】請求項4記載の本発明のドアハーネスは、
請求項1ないし請求項3いずれか記載のドアハーネスに
おいて、前記コネクタ接続部に、対象となる前記各種機
能部品と一対一で対応するサブハーネスを接続すること
を特徴としている。
【0021】上記構成において、コネクタ接続部に、対
象となる各種機能部品と一対一で対応するサブハーネス
を接続するようになっている。このようなサブハーネス
を接続することにより、ドアハーネスは、ベースハーネ
ス又はスピーカー用コネクタを接続ブロックと別体で設
けたベースハーネスと、サブハーネスとから構成される
ことになる。従って、サブハーネスを接続するドアハー
ネスの構成により、ベースハーネスと各種機能部品との
間に無駄な回路が存在しなくなり、死蔵品を極力抑える
ことができる。また、サブハーネスは、対象となる各種
機能部品と一対一で対応するように構成されているの
で、共通使用することが可能になり、汎用性を高めるこ
とができる。さらにまた、サブハーネスは、例えば両端
末にコネクタ接続部と機能部品とに嵌合するコネクタが
設けられるような簡素な構成になることから、生産性が
非常に高く、リードタイムの短縮を図ることができる。
また、ベースハーネスとサブハーネスに分割されている
ため、不良部位の摘出が簡単になり、また、不良部位の
みの交換ですむためドアハーネス側の無駄も省かれ、メ
ンテナンス性も向上させることができる。
【0022】請求項5記載の本発明のドアハーネスは、
請求項4に記載のドアハーネスにおいて、前記サブハー
ネスはハーネス単線をパラレル状に形成して成ることを
特徴としている。
【0023】上記構成において、サブハーネスはハーネ
ス単線をパラレル状に形成して成る簡素な構成であるた
め、ドアの厚み方向の狭い範囲で配索することが可能に
なり、インナパネル等に窪みのような大きな配索空間を
設ける必要がなくなる。従って、インナパネル等に十分
な強度を持たせることができるとともに、ドア内のスペ
ースに対する効率を高めることができる。
【0024】請求項6記載の本発明のドアハーネスは、
請求項1記載ないし請求項5いずれか記載のドアハーネ
スにおいて、前記ハーネスに係合手段を有する樹脂芯材
部を設け、前記係合手段を介して前記ドアのインナパネ
ルに係合させるとともに前記樹脂芯材部の一部を前記グ
ロメットの前記他端部に装着することを特徴としてい
る。
【0025】上記構成において、ハーネスに係合手段を
有する樹脂芯材部を設け、係合手段を介してドアのイン
ナパネルに係合させるとともに樹脂芯材部の一部をグロ
メットの他端部に装着するようになっている。このよう
な樹脂芯材部を設けることにより、ドアのフレーム側板
部に沿わせるように取り付けるタイプのグロメットを用
いることができるようになり、フレーム側板部に貫通孔
を設けて取り付けるタイプのグロメットに比べ、作業性
を向上させることができる。
【0026】請求項7記載の本発明のドアハーネスは、
請求項1記載ないし請求項6いずれか記載のドアハーネ
スにおいて、前記接続ブロックは、前記ハーネスの前記
他方の端末に対して前記各種機能部品の対象毎に圧接さ
れる圧接端子と、該圧接端子を前記他方の端末と共に収
容配置するブロック本体と、該ブロック本体に覆設され
るとともに前記圧接端子を導出して前記コネクタ接続部
を形成するブロックカバーとを備えることを特徴として
いる。
【0027】上記構成において、接続ブロックは、ハー
ネスの他方の端末に対して各種機能部品の対象毎に圧接
される圧接端子と、その圧接端子を他方の端末と共に収
容配置するブロック本体と、ブロック本体に覆設される
とともに圧接端子を導出してコネクタ接続部を形成する
ブロックカバーとを備えている。このように接続ブロッ
クを構成することにより、自動機での生産が容易になっ
て、生産にかかるリードタイムの短縮を図ることができ
る。従って、生産性を格段に向上させることができる。
【0028】請求項8記載の本発明のドアハーネスは、
請求項7に記載のドアハーネスにおいて、前記ブロック
カバーを前記車両の車室空間側になるよう前記接続ブロ
ックを配置することを特徴としている。
【0029】上記構成において、ブロックカバーを車両
の車室空間側になるよう接続ブロックが配置されてい
る。従って、各種機能部品の接続の際に作業がし易くな
り、信頼性の向上も図ることができる。
【0030】上記課題を解決するためなされた請求項9
記載の本発明のドアハーネスの形成方法は、自動車等の
車両のドアのフレーム側板部に形成された固定部に取り
付けられるとともに両端部に開口を有するグロメット
と、該グロメットの一端部の前記開口側に設けられると
ともに車両本体側と接続されるボディ結線用コネクタを
一方の端末に有し、前記グロメットの前記一端部に対す
る他端部の前記開口を介して前記ドア側へ導出されるハ
ーネスと、該ハーネスの前記一方に対する他方の端末に
設けられるとともに前記ドアに装備される各種機能部品
に対応する複数のコネクタ接続部を形成した接続ブロッ
クとから成るベースハーネスを形成し、該ベースハーネ
スの前記ドアに対する取り付けに伴って、前記コネクタ
接続部に、対象となる前記各種機能部品と一対一で対応
するサブハーネスを接続することを特徴としている。
【0031】上記構成において、ドアハーネスの形成方
法は、グロメットと、ハーネスと、接続ブロックとから
成るベースハーネスを形成し、そのベースハーネスのド
アに対する取り付けに伴って、コネクタ接続部に、対象
となる各種機能部品と一対一で対応するサブハーネスを
接続するようになっている。従って、上述した内容と合
わせ、品番数を削減して品番管理を容易にするととも
に、信頼性と生産性と汎用性等とを大幅に向上させるド
アハーネスの形成方法を提供することができる。
【0032】請求項10記載の本発明のドアハーネスの
形成方法は、請求項9に記載のドアハーネスの形成方法
において、前記ハーネスの前記他方の端末にスピーカー
用コネクタを前記接続ブロックと別体で設けて前記ベー
スハーネスを構成することを特徴としている。
【0033】上記構成において、ハーネスの他方の端末
にスピーカー用コネクタを接続ブロックと別体で設けて
ベースハーネスを構成するようになっている。従って、
上述したように、作業性をよりよくすることができる。
また、車両用件によりスピーカーのみの仕様の場合は、
接続ブロックを使用しなくてすむので、より無駄な回路
を省くことが可能になる。
【0034】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して本発明の一
実施の形態を説明する。図1は本発明のドアハーネスの
一実施の形態を示すドアの分解斜視図である。また、図
2は図1のドアハーネスの斜視図、図3は図1及び図2
の接続ブロックの分解斜視図、図4は図1及び図2の接
続ブロックの拡大斜視図、図5は図1及び図2のスピー
カー用コネクタを有するハーネス単線の斜視図を示して
いる。さらに、図6は図1及び図2のドアハーネスの配
索工程にかかるベースハーネス取り付け前の状態を示す
斜視図、図7は図1及び図2のドアハーネスの配索工程
にかかるベースハーネス取り付け時の状態を示す斜視
図、図8は図7の状態からリモートコントロールミラー
及びリモートコントロールミラー用スイッチに対するサ
ブハーネスを接続した状態を示す斜視図、図9は図8の
状態からパワーウインドスイッチに対するサブハーネス
を接続した状態を示す斜視図、図10は図9の状態から
ドアロックユニットに対するサブハーネスを接続した状
態を示す斜視図を示している。
【0035】図1において、21はドアハーネスを示し
ており、そのドアハーネス21は自動車のドア22(本
形態においては、運転席側ドアを例にする)を構成する
インナパネル23に配索された後、インナパネル23と
共にアウタパネル24に取り付けられ(インナパネル2
3に装着されるトリムカバーは不図示)、図示しない車
両本体側と電気的接続を成し得るようになっている。
【0036】ドアハーネス21は、ベースハーネス25
と、複数のサブハーネス26〜29とを備えており、ド
ア22に装備される機能部品(既知構成であるので詳細
な説明は省略する。)としてのリモートコントロールミ
ラー用スイッチ30、パワーウインドスイッチ31、リ
モートコントロールミラー(図示しない)、スピーカー
32等に接続されて電力の供給等を行うようになってい
る。
【0037】図1及び図2において、ベースハーネス2
5は、合成ゴム製の貫通レスグロメット33(特許請求
の範囲に記載したグロメットに相当)と、内部に複数の
図示しない端子を有するボディ結線用コネクタ34と、
複数のハーネス単線35aから成るハーネス35と、複
数のサブハーネス26〜29の接続基準になる接続ブロ
ック36とから成り、ドア22の前部(自動車の前後に
対し前側となる部分)に取り付けられるようになってい
る。
【0038】貫通レスグロメット33は、グロメット本
体37と蛇腹部38とから構成されており、グロメット
本体37には、その端部37a(特許請求の範囲に記載
した他端部に相当)に開口37bを形成する図示しない
ハーネス挿通部が設けられている。また、蛇腹部38
は、前記ハーネス挿通部に連通する中空体状に形成され
ており、その端部38a(特許請求の範囲に記載した一
端部に相当)を膨出させて開口38bを有するコネクタ
装着部38cが形成されている。
【0039】尚、グロメット本体37は、ドア22の組
み立ての際に、アウタパネル24のフレーム側板部24
aに形成された凹状の固定部24bに取り付けられるよ
うになっている。また、コネクタ装着部38cには、前
記車両本体に対する嵌合溝38dが設けられている。
【0040】ボディ結線用コネクタ34は、合成樹脂製
のコネクタハウジング34aと、ハーネス35を構成す
る複数のハーネス単線35aの一方の端末が接続される
前記端子とを有している。
【0041】ハーネス35は、前記端子に接続されて蛇
腹部38内部と前記ハーネス挿通部とを介して開口37
bから導出されており、複数のハーネス単線35aの他
方の端末には、そのうちの一つにスピーカー用コネクタ
39が形成されている。また、残りの(他方)端末に
は、接続ブロック36が設けられている。
【0042】一方、ハーネス35には、係合手段として
の矩形の貫通孔状の係合部40、40を有するL字状の
樹脂芯材部41が設けられており、その一端部41aが
貫通レスグロメット33の端部37a、即ち開口37b
を介して前記ハーネス挿通部に挿着されている。尚、樹
脂芯材部41の内部に形成された図示しない挿通部に複
数のハーネス単線35aが挿通されている。
【0043】接続ブロック36は、図3に示される如
く、ハーネス35の前記他方の端末に対して前記各種機
能部品(図1参照)の対象毎に圧接される既知構成の複
数の圧接端子42と、その圧接端子42を前記他方の端
末と共に収容配置する合成樹脂製のブロック本体43
と、ブロック本体43に覆設されるとともに圧接端子4
2を導出してコネクタ接続部44a〜44d(総称する
場合は44を付す)を形成する合成樹脂製のブロックカ
バー45とを備えて構成されている。
【0044】ブロック本体43は、一側壁とブロックカ
バー45の挿着側が開放された矩形の筺体であって、一
側壁近傍と前記各種機能部品の対象毎となる基壁43a
の所定位置とに複数のハーネス単線35aの前記他方の
端末に対する複数のホルダ43bが突出して設けられて
いる。また、基壁43aには、前記インナパネル23に
形成された孔23a(図6参照)と係合する係止突起等
の図示しない既知取り付け固定手段が形成されている。
【0045】ブロックカバー45は、ブロック本体43
と同様に矩形の筺体に形成されており、ブロック本体4
3の前記一側壁に対応する側壁には、切り欠き部45a
が設けられている。また、上壁45bには、その上壁4
5bを矩形に窪ませてコネクタ接続部44a〜44dが
形成されている。コネクタ接続部44のそれぞれの底部
には、複数の圧接端子42を導出するための図示しない
貫通孔が設けられている。
【0046】尚、接続ブロック36は、図示しない自動
機により、ブロック本体43にハーネス35の前記他方
の端末を配設して圧接端子42を圧接した後、ブロック
カバー45を被せ、特に図示はしていないが、適宜既知
固定手段によってブロック本体43とブロックカバー4
5とを嵌合固定し、図4に示される如くの状態に形成さ
れるようになっている。
【0047】一方、上述したスピーカー用コネクタ39
を有する前記一つのハーネス単線35aは、図5に示さ
れるような形態になっており、本形態の場合、前記接続
ブロック36とは完全に別体となっている(車両用件に
よりスピーカーのみの仕様の場合は、より無駄な回路を
省くことが可能になる。また、一体、即ち前記接続ブロ
ック36に吸収することも可能である。)。
【0048】複数のサブハーネス26〜29は、図2に
示される如く、それぞれハーネス単線をパラレル状に形
成して成り、一方の端末にコネクタ接続部44にコネク
タ嵌合するコネクタ26a〜29aが設けられるととも
に、他方の端末に前記各種機能部品とコネクタ嵌合する
コネクタ26b〜29bが設けられている。尚、サブハ
ーネス26は図示しないリモートコントロールミラー
用、サブハーネス27はリモートコントロールミラー用
スイッチ30(図1参照)用、サブハーネス28はパワ
ーウインドスイッチ31(図1参照)用、サブハーネス
29は後述するドアロックユニット46(図6参照)用
のサブハーネスである。
【0049】上記構成において、図6ないし図10を参
照しながら前記ドアハーネス21の形成方法をインナパ
ネル23への配索工程に基づいて説明する。
【0050】図6において、インナパネル23には、予
めリモートコントロールミラー用スイッチ30、パワー
ウインドスイッチ31、スピーカー32、及びドアロッ
クユニット46が装備されており、インナパネル23前
部のL字状固定部47には、爪部を有する係止突起4
8、48が設けられている。また、インナパネル23に
は、スピーカー32の接続部となるコネクタ49、図示
しないパワーウインドユニットの接続部となるコネクタ
50、ドアロックユニット46の接続部となるコネクタ
51が設けられている。
【0051】このようなインナパネル23に先ずベース
ハーネス25を取り付ける。即ち、樹脂芯材部41の係
合部40、40と係止突起48、48とを係合するとと
もに接続ブロック36を孔23aを介して固定する。そ
して、図7に示される如く、接続ブロック36近傍のス
ピーカー32の前記コネクタ49にスピーカー用コネク
タ39を接続する。
【0052】続いて、図8に示される如く、リモートコ
ントロールミラー用のサブハーネス26をコネクタ26
aを介して前記コネクタ接続部44aに嵌合する。ま
た、同様に、リモートコントロールミラー用スイッチ3
0に対するサブハーネス27をコネクタ27aを介して
前記コネクタ接続部44bに嵌合するとともに前記コネ
クタ27bをリモートコントロールミラー用スイッチ3
0の図示しないコネクタに嵌合する。この時、ブロック
カバー45が図示しない車室空間側に向いているので、
コネクタ嵌合を容易に行うことができる。
【0053】続いて更に、図9に示される如く、パワー
ウインドスイッチ用のサブハーネス28をコネクタ28
aを介して前記コネクタ接続部44cに嵌合するととも
に前記コネクタ28bをパワーウインドスイッチ31の
図示しないコネクタに嵌合する。また、その図示しない
コネクタから導出される一部のハーネス、即ち前記パワ
ーウインドユニットに対して配索されるハーネス52に
設けられたコネクタ53を前記コネクタ50に嵌合す
る。
【0054】そして最後に、図10に示される如く、ド
アロックユニット46用のサブハーネス29をコネクタ
29aを介して前記コネクタ接続部44dに嵌合すると
ともにコネクタ29bを前記コネクタ51に嵌合し、一
連のドアハーネス21の配索を完了する。
【0055】尚、サブハーネス26〜29は、図11に
示される如くに形成された保持部54によって保持され
ている(図10参照)。また、サブハーネス26〜29
を用いずに、前記各機能部品の接続部を延長して直接コ
ネクタ接続部44に接続することもできる。
【0056】以上、図11までを参照しながら説明した
ように、ベースハーネス25を備えてドアハーネス21
を構成すると、接続ブロック36のコネクタ接続部44
がドア22に装備された前記各種機能部品に対応してい
るので、前記機能部品をそのコネクタ接続部44に直接
又はサブハーネス26〜29を介して接続することにな
る。即ち、ベースハーネス25が基準となって前記各種
機能部品との電気的接続を容易に成し得るので、ベース
ハーネス25がグレード毎に異なる機能部品に関係なく
共用化することができ、ドアハーネス21等にかかる品
番数を大幅に削減することができる。
【0057】また、少なくとも接続ブロック36と前記
各種機能部品との間に無駄な回路が存在しなくなるの
で、従来生じていた死蔵品に対して一歩進んだ改善を成
し得られ、コストを低減することができる。
【0058】さらにまた、ベースハーネス25は、他の
車種への転用も十分に可能な構成であるから汎用性を格
段に向上させることができる。また、ベースハーネス2
5を備えることにより、ドアハーネス21を小スペース
で製造することができるとともに、製造にかかるリード
タイムの短縮が図れ、従来のドアハーネス1(図19参
照)に対し、生産性を向上させることができる。さらに
は、小スペースで製造することが可能であることから、
大きな配索治具を用いる必要がなくなり、設備の面でも
コスト低減を図ることができる。
【0059】次に、図12を参照しながら上記ドアハー
ネス21の他の形態を説明する。図12において、ドア
ハーネス55は、ベースハーネス56を有し、上記ドア
ハーネス21の前記スピーカー用コネクタ39を有する
前記一つのハーネス単線35aをベースハーネス56に
吸収させている。そして、両端末にコネクタ57a及び
57bを形成したサブハーネス57を新たに設け、上述
した配索工程とほぼ同様に配索されるようになってい
る。尚、コネクタ57aは、コネクタ接続部44eに嵌
合し、また、上記ドアハーネス21の構成部材と基本的
に同様の部材には、同一の符号を付して説明を省略す
る。
【0060】続いて、図13ないし図15を参照しなが
ら低グレード車(例えば機能部品がスピーカー32及び
ドアロックユニット46のみ装備されている)用のドア
ハーネスの配索について、上記ベースハーネス25を用
いて説明する。
【0061】図13において、インナパネル23′に
は、上述の例えの通り、予めスピーカー32及びドアロ
ックユニット46が装備されており、このようなインナ
パネル23′にベースハーネス25を取り付ける。即
ち、上述と同様に、樹脂芯材部41の係合部40、40
と係止突起48、48とを係合するとともに接続ブロッ
ク36を孔23aを介して固定する。
【0062】そして、図14に示される如く、接続ブロ
ック36近傍のスピーカー32の前記コネクタ49にス
ピーカー用コネクタ39を接続し、図15に示される如
く、ドアロックユニット46用のサブハーネス29をコ
ネクタ29aを介して前記コネクタ接続部44dに嵌合
するとともにコネクタ29bを前記コネクタ51に嵌合
する。これにより、ドアハーネス58がインナパネル2
3′に配索される。
【0063】ベースハーネス25には、対象となる機能
部品、即ちドアロックユニット46(スピーカー32を
除く)を接続するためのサブハーネス29のみが嵌合し
ており、無駄な回路が極力抑えられている。
【0064】続いて更に、図16ないし図18を参照し
ながら上記ドアハーネス21の更に他の形態を説明す
る。尚、上記ドアハーネス21の構成部材と基本的に同
様の部材には、同一の符号が付してある。
【0065】図16ないし図18に示されるドアハーネ
ス59(図17及び図18参照)は、上記ドアハーネス
21の前記ベースハーネス25の部分が異なっている。
【0066】即ち、ベースハーネス60は、合成ゴム製
のグロメット61と、ボディ結線用コネクタ34と、ハ
ーネス35と、複数のサブハーネス26〜29の接続基
準になる接続ブロック36とから成り、ドア22の前部
(自動車の前後に対し前側となる部分)に取り付けられ
るようになっている。
【0067】グロメット61は、中空体状の蛇腹部62
と蛇腹部62の両端部にそれぞれ膨出して形成されるコ
ネクタ装着部63及びフレーム装着部64とから構成さ
れており、コネクタ装着部63には、前記車両本体に対
する嵌合溝63aが設けられ、フレーム装着部64に
は、フレーム側板部24a(図16参照)に形成された
図示しない貫通孔状の固定部に対する嵌合溝64aが設
けられている。
【0068】ドアハーネス59の配索工程としては、グ
ロメット61のフレーム装着部64を図示しない貫通孔
状の固定部に水密に貫通させた後、上述同様に、複数の
サブハーネス26〜29を接続ブロック36のコネクタ
接続部44(図18参照)にそれぞれ嵌合する。
【0069】グロメット61を用いて構成するベースハ
ーネス60であっても、上述同様の効果を奏するととも
に、グロメットを使い分けすることができると言える。
【0070】以上ドアハーネス21等を説明したが、グ
レードによるドア仕様の差があまりにも大きいときに
は、前記ベースハーネス25を数種類(2〜3種類)設
け、無駄な回路を極力抑えることもできる。
【0071】その他、本発明は本発明の要旨を変えない
範囲で種々変形実施可能なことは勿論である。最後に、
従来のドアハーネス1(図19参照)は、ドアハーネス
1側の不良、つまり不具合が発生した場合、ドアハーネ
ス1全体を交換することになってしまうが、本発明で
は、前記ベースハーネス25(56)と前記サブハーネ
ス26〜29に分割されているため、不良部位の摘出が
簡単になり、また、不良部位のみの交換ですむため、前
記ドアハーネス21(55、58、59)側の無駄を省
くことができる。つまり、メンテナンス性が向上するこ
とになる。
【0072】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1に記載さ
れた本発明によれば、ドアハーネスは、グロメットと、
ハーネスと、接続ブロックとから成るベースハーネスを
備えており、自動車等の車両のドアに配索されてそのド
アに装備される各種機能部品を車両本体と電気的に接続
するようになっている。グロメットは、ドアのフレーム
側板部に形成された固定部に取り付けられるとともに両
端部に開口を有しており、ハーネスは、グロメットの一
端部の開口側に設けられるとともに車両本体側と接続さ
れるボディ結線用コネクタを一方の端末に有し、グロメ
ットの一端部に対する他端部の開口を介してドア側へ導
出されている。また、接続ブロックは、ハーネスの一方
に対する他方の端末に設けられるとともに各種機能部品
に対応する複数のコネクタ接続部が形成されている。こ
のようにベースハーネスを備えてドアハーネスを構成す
ると、接続ブロックのコネクタ接続部が各種機能部品に
対応しているので、ドアに装備された機能部品をそのコ
ネクタ接続部に直接又は後述するサブハーネスを介して
接続することになる。即ち、ベースハーネスが基準とな
って各種機能部品との電気的接続を容易に成し得るの
で、ベースハーネスがグレード毎に異なる機能部品に関
係なく共用化することができ、品番数を大幅に削減する
ことが可能になる。また、少なくとも接続ブロックと機
能部品との間に無駄な回路が存在しなくなるので、従来
生じていた死蔵品に対して一歩進んだ改善を成し得ら
れ、コスト低減をも可能にする。さらにまた、ベースハ
ーネスは、他の車種への転用も十分に可能な構成である
ことから汎用性が格段に向上する。また、ベースハーネ
スを備えることにより、ドアハーネスを小スペースで製
造することができるとともに、製造にかかるリードタイ
ムの短縮が図れ、ドアハーネスの生産性を向上させるこ
とが可能になる。さらには、小スペースで製造すること
が可能であることから、大きな配索治具を用いる必要が
なくなり、設備の面でもコスト低減を図ることができ
る。従って、上記ドアハーネスの構成によって、品番数
を削減して品番管理を容易にするとともに、信頼性と生
産性と汎用性等とを大幅に向上させることができるとい
う効果を奏する。
【0073】請求項2に記載された本発明によれば、ハ
ーネスの他方の端末にスピーカー用コネクタを接続ブロ
ックと別体で設けてベースハーネスを構成するようにな
っている。スピーカーは一般的に、配索後のグロメット
の他端部に近い位置に設けられているので、上記のよう
にベースハーネスを構成した場合の方が、接続ブロック
を介さずに直接コネクタ嵌合することができ、作業性の
向上が図れる。従って、スピーカー用コネクタを接続ブ
ロックと別体で設けることにより、作業性をよりよくす
ることができるという効果を奏する。また、車両用件に
よりスピーカーのみの仕様の場合は、接続ブロックを使
用しなくてすむので、より無駄な回路を省くことが可能
になる。
【0074】請求項3に記載された本発明によれば、接
続ブロックを車両に対して前側となるドア内の前部に配
置するようになっている。このような位置に接続ブロッ
クを配置することにより、ベースハーネスを構成するハ
ーネス長が短くなって、コンパクトなベースハーネスに
なる。従って、無駄な回路を極力抑えてコスト低減に寄
与するとともに、生産性と作業性を更に向上させること
ができるという効果を奏する。
【0075】請求項4に記載された本発明によれば、コ
ネクタ接続部に、対象となる各種機能部品と一対一で対
応するサブハーネスを接続するようになっている。この
ようなサブハーネスを接続することにより、ドアハーネ
スは、ベースハーネス又はスピーカー用コネクタを接続
ブロックと別体で設けたベースハーネスと、サブハーネ
スとから構成されることになる。従って、サブハーネス
を接続するドアハーネスの構成により、ベースハーネス
と各種機能部品との間に無駄な回路が存在しなくなり、
死蔵品を極力抑えることができるという効果を奏する。
また、サブハーネスは、対象となる各種機能部品と一対
一で対応するように構成されているので、共通使用する
ことが可能になり、汎用性を高めることができるという
効果を奏する。さらにまた、サブハーネスは、例えば両
端末にコネクタ接続部と機能部品とに嵌合するコネクタ
が設けられるような簡素な構成になることから、生産性
が非常に高く、リードタイムの短縮を図ることができる
という効果を奏する。また、ベースハーネスとサブハー
ネスに分割されているため、不良部位の摘出が簡単にな
り、また、不良部位のみの交換ですむためドアハーネス
側の無駄も省かれ、メンテナンス性も向上させることが
できるという効果を奏する。
【0076】請求項5に記載された本発明によれば、サ
ブハーネスはハーネス単線をパラレル状に形成して成る
簡素な構成であるため、ドアの厚み方向の狭い範囲で配
索することが可能になり、インナパネル等に窪みのよう
な大きな配索空間を設ける必要がなくなる。従って、イ
ンナパネル等に十分な強度を持たせることができるとと
もに、ドア内のスペースに対する効率を高めることがで
きるという効果を奏する。
【0077】請求項6に記載された本発明によれば、ハ
ーネスに係合手段を有する樹脂芯材部を設け、係合手段
を介してドアのインナパネルに係合させるとともに樹脂
芯材部の一部をグロメットの他端部に装着するようにな
っている。このような樹脂芯材部を設けることにより、
ドアのフレーム側板部に沿わせるように取り付けるタイ
プのグロメットを用いることができるようになり、フレ
ーム側板部に貫通孔を設けて取り付けるタイプのグロメ
ットに比べ、作業性を向上させることができるという効
果を奏する。
【0078】請求項7に記載された本発明によれば、接
続ブロックは、ハーネスの他方の端末に対して各種機能
部品の対象毎に圧接される圧接端子と、その圧接端子を
他方の端末と共に収容配置するブロック本体と、ブロッ
ク本体に覆設されるとともに圧接端子を導出してコネク
タ接続部を形成するブロックカバーとを備えている。こ
のように接続ブロックを構成することにより、自動機で
の生産が容易になって、生産にかかるリードタイムの短
縮を図ることができる。従って、生産性を格段に向上さ
せることができるという効果を奏する。
【0079】請求項8に記載された本発明によれば、ブ
ロックカバーを車両の車室空間側になるよう接続ブロッ
クが配置されている。従って、各種機能部品の接続の際
に作業がし易くなり、信頼性の向上も図ることができる
という効果を奏する。
【0080】請求項9に記載された本発明によれば、ド
アハーネスの形成方法は、グロメットと、ハーネスと、
接続ブロックとから成るベースハーネスを形成し、その
ベースハーネスのドアに対する取り付けに伴って、コネ
クタ接続部に、対象となる各種機能部品と一対一で対応
するサブハーネスを接続するようになっている。従っ
て、上述した内容と合わせ、品番数を削減して品番管理
を容易にするとともに、信頼性と生産性と汎用性等とを
大幅に向上させるドアハーネスの形成方法を提供するこ
とができるという効果を奏する。
【0081】請求項10に記載された本発明によれば、
ハーネスの他方の端末にスピーカー用コネクタを接続ブ
ロックと別体で設けてベースハーネスを構成するように
なっている。従って、上述したように、作業性をよりよ
くすることができるという効果を奏する。また、車両用
件によりスピーカーのみの仕様の場合は、接続ブロック
を使用しなくてすむので、より無駄な回路を省くことが
可能になる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるドアハーネスの一実施の形態を示
すドアの分解斜視図である。
【図2】図1のドアハーネスの斜視図である。
【図3】図1及び図2の接続ブロックの分解斜視図であ
る。
【図4】図1及び図2の接続ブロックの拡大斜視図であ
る。
【図5】図1及び図2のスピーカー用コネクタを有する
ハーネス単線の斜視図である。
【図6】図1及び図2のドアハーネスの配索工程にかか
るベースハーネス取り付け前の状態を示す斜視図であ
る。
【図7】図1及び図2のドアハーネスの配索工程にかか
るベースハーネス取り付け時の状態を示す斜視図であ
る。
【図8】図7の状態からリモートコントロールミラー及
びリモートコントロールミラー用スイッチに対するサブ
ハーネスを接続した状態を示す斜視図である。
【図9】図8の状態からパワーウインドスイッチに対す
るサブハーネスを接続した状態を示す斜視図である。
【図10】図9の状態からドアロックユニットに対する
サブハーネスを接続した状態を示す斜視図である。
【図11】サブハーネスを保持するためのインナパネル
に設けられた保持部の斜視図である。
【図12】本発明によるドアハーネスの他の一実施の形
態を示す分解斜視図である。
【図13】低グレード車用のドアハーネスの配索につい
て説明するためのドアハーネスの配索工程にかかるベー
スハーネス取り付け前の状態を示す斜視図である。
【図14】図13のドアハーネスの配索工程にかかるベ
ースハーネス取り付け時の状態を示す斜視図である。
【図15】図14の状態からドアロックユニットに対す
るサブハーネスを接続した状態を示す斜視図である。
【図16】本発明によるドアハーネスの更に他の一実施
の形態を示すドアの斜視図である。
【図17】図16のドアハーネスの斜視図である。
【図18】図16のドアハーネスの分解斜視図である。
【図19】従来例のドアハーネスの斜視図である。
【符号の説明】
21 ドアハーネス 22 ドア 23、23′ インナパネル 24 アウタパネル 24a フレーム側板部 24b 固定部 25 ベースハーネス 26〜29 サブハーネス 33 貫通レスグロメット(グロメット) 34 ボディ結線用コネクタ 35 ハーネス 36 接続ブロック 37 グロメット本体 38 蛇腹部 39 スピーカー用コネクタ 40 係合部 41 樹脂芯材部 42 圧接端子 43 ブロック本体 43b ホルダ 44 コネクタ接続部 45 ブロックカバー 47 L字状固定部 48 係止突起 55 ドアハーネス 56 ベースハーネス 57 サブハーネス 58 ドアハーネス 59 ドアハーネス 60 ベースハーネス 61 グロメット 62 蛇腹部 63 コネクタ装着部 64 フレーム装着部

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車等の車両のドアに配索されて該ド
    アに装備される各種機能部品を車両本体と電気的に接続
    するドアハーネスであって、 前記ドアのフレーム側板部に形成された固定部に取り付
    けられるとともに両端部に開口を有するグロメットと、 該グロメットの一端部の前記開口側に設けられるととも
    に前記車両本体側と接続されるボディ結線用コネクタを
    一方の端末に有し、前記グロメットの前記一端部に対す
    る他端部の前記開口を介して前記ドア側へ導出されるハ
    ーネスと、 該ハーネスの前記一方に対する他方の端末に設けられる
    とともに前記各種機能部品に対応する複数のコネクタ接
    続部を形成した接続ブロックと から成るベースハーネスを備えることを特徴とするドア
    ハーネス。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載のドアハーネスにおい
    て、 前記ハーネスの前記他方の端末にスピーカー用コネクタ
    を前記接続ブロックと別体で設けて前記ベースハーネス
    を構成することを特徴とするドアハーネス。
  3. 【請求項3】 請求項1又は請求項2に記載のドアハー
    ネスにおいて、 前記接続ブロックを前記車両に対して前側となる前記ド
    ア内の前部に配置することを特徴とするドアハーネス。
  4. 【請求項4】 請求項1ないし請求項3いずれか記載の
    ドアハーネスにおいて、 前記コネクタ接続部に、対象となる前記各種機能部品と
    一対一で対応するサブハーネスを接続することを特徴と
    するドアハーネス。
  5. 【請求項5】 請求項4に記載のドアハーネスにおい
    て、 前記サブハーネスはハーネス単線をパラレル状に形成し
    て成ることを特徴とするドアハーネス。
  6. 【請求項6】 請求項1記載ないし請求項5いずれか記
    載のドアハーネスにおいて、 前記ハーネスに係合手段を有する樹脂芯材部を設け、前
    記係合手段を介して前記ドアのインナパネルに係合させ
    るとともに前記樹脂芯材部の一部を前記グロメットの前
    記他端部に装着することを特徴とするドアハーネス。
  7. 【請求項7】 請求項1記載ないし請求項6いずれか記
    載のドアハーネスにおいて、 前記接続ブロックは、前記ハーネスの前記他方の端末に
    対して前記各種機能部品の対象毎に圧接される圧接端子
    と、該圧接端子を前記他方の端末と共に収容配置するブ
    ロック本体と、該ブロック本体に覆設されるとともに前
    記圧接端子を導出して前記コネクタ接続部を形成するブ
    ロックカバーとを備えることを特徴とするドアハーネ
    ス。
  8. 【請求項8】 請求項7に記載のドアハーネスにおい
    て、 前記ブロックカバーを前記車両の車室空間側になるよう
    前記接続ブロックを配置することを特徴とするドアハー
    ネス。
  9. 【請求項9】 自動車等の車両のドアのフレーム側板部
    に形成された固定部に取り付けられるとともに両端部に
    開口を有するグロメットと、該グロメットの一端部の前
    記開口側に設けられるとともに車両本体側と接続される
    ボディ結線用コネクタを一方の端末に有し、前記グロメ
    ットの前記一端部に対する他端部の前記開口を介して前
    記ドア側へ導出されるハーネスと、該ハーネスの前記一
    方に対する他方の端末に設けられるとともに前記ドアに
    装備される各種機能部品に対応する複数のコネクタ接続
    部を形成した接続ブロックとから成るベースハーネスを
    形成し、該ベースハーネスの前記ドアに対する取り付け
    に伴って、前記コネクタ接続部に、対象となる前記各種
    機能部品と一対一で対応するサブハーネスを接続するこ
    とを特徴とするドアハーネスの形成方法。
  10. 【請求項10】 請求項9に記載のドアハーネスの形成
    方法において、 前記ハーネスの前記他方の端末にスピーカー用コネクタ
    を前記接続ブロックと別体で設けて前記ベースハーネス
    を構成することを特徴とするドアハーネスの形成方法。
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Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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EP1555162A1 (en) * 2004-01-14 2005-07-20 Sumitomo Wiring Systems, Ltd. Structure for mounting a door wire harness
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