JPH11321355A - フューエルタンクのベセル構造 - Google Patents
フューエルタンクのベセル構造Info
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- JPH11321355A JPH11321355A JP13625398A JP13625398A JPH11321355A JP H11321355 A JPH11321355 A JP H11321355A JP 13625398 A JP13625398 A JP 13625398A JP 13625398 A JP13625398 A JP 13625398A JP H11321355 A JPH11321355 A JP H11321355A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 フューエルタンク内の燃料が減少した状態の
下で車体と共にフューエルタンクが傾いても燃料を効果
的に吸い上げることができるように改良したフューエル
タンクのベセル構造を提供する。 【解決手段】 両端部の幅寸法α,βを互いに異ならし
めて幅広状ベセル部分1a及び幅狭状ベセル部分1bを
設けて成るベセル1をフューエルタンク2の底面3上に
配置し、ベセル1の内部であってかつベセル1の底面7
の近傍箇所に燃料吸引パイプ14の吸引口16を設置す
る。
下で車体と共にフューエルタンクが傾いても燃料を効果
的に吸い上げることができるように改良したフューエル
タンクのベセル構造を提供する。 【解決手段】 両端部の幅寸法α,βを互いに異ならし
めて幅広状ベセル部分1a及び幅狭状ベセル部分1bを
設けて成るベセル1をフューエルタンク2の底面3上に
配置し、ベセル1の内部であってかつベセル1の底面7
の近傍箇所に燃料吸引パイプ14の吸引口16を設置す
る。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、自動車等における
フューエルタンクのベセル構造に関し、さらに詳しく
は、フューエルタンク内の燃料が減少した状態の下で車
体と共にフューエルタンクが傾いても燃料を効果的に吸
い上げることができるように改良したフューエルタンク
のベセル構造に関するものである。
フューエルタンクのベセル構造に関し、さらに詳しく
は、フューエルタンク内の燃料が減少した状態の下で車
体と共にフューエルタンクが傾いても燃料を効果的に吸
い上げることができるように改良したフューエルタンク
のベセル構造に関するものである。
【0002】
【従来の技術】自動車等に搭載されるフューエルタンク
にあっては、通常、フューエルタンク内の燃料が減少し
た場合にその燃料を効果的に吸い上げることができるよ
うにフューエルタンクの底面上にベセルを配設するよう
にしている。図6及び図7は従来のフューエルタンクの
ベセル構造の一例を示すものであって、この例の場合、
車体前後方向に沿って細長く延びるフューエルタンク2
0のロアタンク部21には、その底面21aに上部開放
口22及び燃料流通用オリフィス(小孔)23を有する
直方体形状のベセル24が配設されている。なお、この
ベセル24は、ロアタンク部21の底面21a上におい
て前方側(又は後方側)に偏倚した位置に取付けられ、
燃料流通用オリフィス23が前方側(又は後方側)の位
置に配置されるようになっている。そして、上述のベセ
ル24には、図7に示すように、上部開放口22を通し
て燃料吸引パイプ25が挿入配置され、この燃料吸引パ
イプ25の吸引口25aが前記ベセル24の底面24a
の近傍位置に配置されるようになっている。
にあっては、通常、フューエルタンク内の燃料が減少し
た場合にその燃料を効果的に吸い上げることができるよ
うにフューエルタンクの底面上にベセルを配設するよう
にしている。図6及び図7は従来のフューエルタンクの
ベセル構造の一例を示すものであって、この例の場合、
車体前後方向に沿って細長く延びるフューエルタンク2
0のロアタンク部21には、その底面21aに上部開放
口22及び燃料流通用オリフィス(小孔)23を有する
直方体形状のベセル24が配設されている。なお、この
ベセル24は、ロアタンク部21の底面21a上におい
て前方側(又は後方側)に偏倚した位置に取付けられ、
燃料流通用オリフィス23が前方側(又は後方側)の位
置に配置されるようになっている。そして、上述のベセ
ル24には、図7に示すように、上部開放口22を通し
て燃料吸引パイプ25が挿入配置され、この燃料吸引パ
イプ25の吸引口25aが前記ベセル24の底面24a
の近傍位置に配置されるようになっている。
【0003】かくして、フューエルタンク20内の燃料
26が減少して燃料26の液面がロアタンク部21の底
面21aに近い位置になっている状態の下で、車体が傾
斜するのに伴いフューエルタンク20が傾斜しても、前
記ベセル24内に燃料26(図7参照)を溜めておくよ
うにすることによって燃料26を吸い上げることができ
るように構成されている。
26が減少して燃料26の液面がロアタンク部21の底
面21aに近い位置になっている状態の下で、車体が傾
斜するのに伴いフューエルタンク20が傾斜しても、前
記ベセル24内に燃料26(図7参照)を溜めておくよ
うにすることによって燃料26を吸い上げることができ
るように構成されている。
【0004】また、従来では、上述の如き直方体形状の
ベセル24に代えて、図8に示す如き箱型の一対のベセ
ル部材30,31を組み合わせて成るベセル32を用い
る場合もある。この場合には、一対のベセル部材30,
31を組み合わせて成るベセル32がブラケット33を
介してフューエルタンク20の底面21a上に取付けら
れる。
ベセル24に代えて、図8に示す如き箱型の一対のベセ
ル部材30,31を組み合わせて成るベセル32を用い
る場合もある。この場合には、一対のベセル部材30,
31を組み合わせて成るベセル32がブラケット33を
介してフューエルタンク20の底面21a上に取付けら
れる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、図6及
び図7に示す如きベセル構造では、自動車等のフューエ
ルタンク20の傾斜やフューエルタンク20内の燃料2
6に生じる波等の影響を受けにくいようにフューエルタ
ンク20の底面21a上にベセル24を配設し、これに
より燃料26の液面低下時における燃料26の吸引をで
きるだけ有効に行ない得るように構成しているのである
が、従来のような直方体形状のベセル24では、フュー
エルタンク20の傾斜時に燃料吸引可能容量をかせぐこ
とができず、充分な量の燃料26を効果的に吸引するこ
とができない場合がある。
び図7に示す如きベセル構造では、自動車等のフューエ
ルタンク20の傾斜やフューエルタンク20内の燃料2
6に生じる波等の影響を受けにくいようにフューエルタ
ンク20の底面21a上にベセル24を配設し、これに
より燃料26の液面低下時における燃料26の吸引をで
きるだけ有効に行ない得るように構成しているのである
が、従来のような直方体形状のベセル24では、フュー
エルタンク20の傾斜時に燃料吸引可能容量をかせぐこ
とができず、充分な量の燃料26を効果的に吸引するこ
とができない場合がある。
【0006】また、図8に示す如きベセル構造では、一
対のベセル部材30,31の形状が複雑であり、しかも
ベセル32の取付けのためにブラケット33を必要とす
る上に取付工数も多くなるため、コストが嵩むという不
具合がある。
対のベセル部材30,31の形状が複雑であり、しかも
ベセル32の取付けのためにブラケット33を必要とす
る上に取付工数も多くなるため、コストが嵩むという不
具合がある。
【0007】本発明は、このような実状に鑑みてなされ
たものであって、その目的は、フューエルタンク内の燃
料が減少した状態の下で車体と共にフューエルタンクが
傾いても燃料を効果的に吸い上げることができるように
改良したフューエルタンクのベセル構造を提供すること
にある。
たものであって、その目的は、フューエルタンク内の燃
料が減少した状態の下で車体と共にフューエルタンクが
傾いても燃料を効果的に吸い上げることができるように
改良したフューエルタンクのベセル構造を提供すること
にある。
【0008】
【課題を解決するための手段】上述の目的を達成するた
めに、本発明では、両端部の幅寸法を互いに異ならしめ
て幅広状ベセル部分及び幅狭状ベセル部分を設けて成る
ベセルをフューエルタンクの底面上に配置し、前記ベセ
ルの内部であってかつ前記ベセルの底面の近傍箇所に燃
料吸引パイプの吸引口を設置するようにしている。ま
た、本発明では、フューエルタンクの底面上であってか
つ前記フューエルタンクの底面の中央部から偏倚した位
置に、両端部の幅寸法を互いに異ならしめて成るベセル
を配置すると共に、前記ベセルの幅広状ベセル部分を前
記ベセルの幅狭状ベセル部分に対して前記ベセルの偏倚
方向の側に配置し、前記ベセルの内部であってかつ前記
ベセルの底面の近傍箇所に燃料吸引パイプの吸引口を設
置するようにしている。また、本発明では、前記幅広状
ベセル部分の底面部を前記フューエルタンクの底面上に
固着すると共に、前記幅広状ベセル部分の底面部に対し
て前記幅狭状ベセル部分の底面部を上方側に向けて傾斜
させるようにしている。
めに、本発明では、両端部の幅寸法を互いに異ならしめ
て幅広状ベセル部分及び幅狭状ベセル部分を設けて成る
ベセルをフューエルタンクの底面上に配置し、前記ベセ
ルの内部であってかつ前記ベセルの底面の近傍箇所に燃
料吸引パイプの吸引口を設置するようにしている。ま
た、本発明では、フューエルタンクの底面上であってか
つ前記フューエルタンクの底面の中央部から偏倚した位
置に、両端部の幅寸法を互いに異ならしめて成るベセル
を配置すると共に、前記ベセルの幅広状ベセル部分を前
記ベセルの幅狭状ベセル部分に対して前記ベセルの偏倚
方向の側に配置し、前記ベセルの内部であってかつ前記
ベセルの底面の近傍箇所に燃料吸引パイプの吸引口を設
置するようにしている。また、本発明では、前記幅広状
ベセル部分の底面部を前記フューエルタンクの底面上に
固着すると共に、前記幅広状ベセル部分の底面部に対し
て前記幅狭状ベセル部分の底面部を上方側に向けて傾斜
させるようにしている。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施態様について
図1〜図5を参照して説明する。
図1〜図5を参照して説明する。
【0010】図1は、本発明の一実施形態に係るフュー
エルタンクのベセル構造に用いられるベゼル1を示すも
のである。このベセル1は、図2に示すように、車体前
後方向(図2において左右方向)に沿って延びるように
車体に搭載される細長い形状のフューエルタンク2内に
収容配置され、フューエルタンク2の底面3の中央部か
ら偏倚した位置においてこの底面3上に取付けられてい
る。なお、本実施形態においては、ベセル1の取付位置
は、前記底面3の中央部よりも車体前方側に偏倚した位
置であって、かつ、フューエルタンク2の前壁部4の近
傍位置となされている。
エルタンクのベセル構造に用いられるベゼル1を示すも
のである。このベセル1は、図2に示すように、車体前
後方向(図2において左右方向)に沿って延びるように
車体に搭載される細長い形状のフューエルタンク2内に
収容配置され、フューエルタンク2の底面3の中央部か
ら偏倚した位置においてこの底面3上に取付けられてい
る。なお、本実施形態においては、ベセル1の取付位置
は、前記底面3の中央部よりも車体前方側に偏倚した位
置であって、かつ、フューエルタンク2の前壁部4の近
傍位置となされている。
【0011】図1に明示するように、上述のベセル1
は、車体前方側に配置される端部5の車体左右方向の寸
法αと、車体後方側に配置される端部6の車体左右方向
の寸法βとが互いに異ならしめられており、前記寸法β
が前記寸法αよりも幅狭に設定されている。さらに詳述
すると、本実施形態のベセル1は、相対的に幅広の寸法
αを有する底面部7、この底面部7の前端に上方に向け
てほぼ垂直に屈曲成形された前面部8、及び前記底面部
7の両側端に上方に向けてほぼ垂直に屈曲成形された一
対の側面部9a,9bから成る幅広状ベセル部分1a
と、前記底面部7の後端に連設されかつ前記底面部7の
両側端から幅狭となるように絞られた形状の底面部1
0、及びこの底面部10の外周端に上方に向けてほぼ垂
直に屈曲成形されかつ前記側面部9a,9bに連設され
た一連の周面部11から成る幅狭状ベセル部分1bとか
ら構成されている。なお、本実施形態では、図2におい
て示すベセル1の底面部7の長さ寸法L1 及びベセル1
の周面部11の高さ寸法Hは相対的に長く設定され、ベ
セル1の底面部10の長さ寸法L2 は相対的に短く設定
されている。
は、車体前方側に配置される端部5の車体左右方向の寸
法αと、車体後方側に配置される端部6の車体左右方向
の寸法βとが互いに異ならしめられており、前記寸法β
が前記寸法αよりも幅狭に設定されている。さらに詳述
すると、本実施形態のベセル1は、相対的に幅広の寸法
αを有する底面部7、この底面部7の前端に上方に向け
てほぼ垂直に屈曲成形された前面部8、及び前記底面部
7の両側端に上方に向けてほぼ垂直に屈曲成形された一
対の側面部9a,9bから成る幅広状ベセル部分1a
と、前記底面部7の後端に連設されかつ前記底面部7の
両側端から幅狭となるように絞られた形状の底面部1
0、及びこの底面部10の外周端に上方に向けてほぼ垂
直に屈曲成形されかつ前記側面部9a,9bに連設され
た一連の周面部11から成る幅狭状ベセル部分1bとか
ら構成されている。なお、本実施形態では、図2におい
て示すベセル1の底面部7の長さ寸法L1 及びベセル1
の周面部11の高さ寸法Hは相対的に長く設定され、ベ
セル1の底面部10の長さ寸法L2 は相対的に短く設定
されている。
【0012】そして、幅広状ベセル部分1aの底面部7
に対して幅狭状ベセル部分1bの底面部10が、図1及
び図2に示すように角度θだけ上方側に傾斜されてい
る。一方、幅広状ベセル部分1aの前面部8の中央部に
は、図1に示すように、燃料流通用オリフィス(小孔)
12が設けられている。なお、図2において、18はフ
ューエルタンク2内に溜められた燃料である。
に対して幅狭状ベセル部分1bの底面部10が、図1及
び図2に示すように角度θだけ上方側に傾斜されてい
る。一方、幅広状ベセル部分1aの前面部8の中央部に
は、図1に示すように、燃料流通用オリフィス(小孔)
12が設けられている。なお、図2において、18はフ
ューエルタンク2内に溜められた燃料である。
【0013】しかして、両端部5,6の幅寸法α,βを
互いに異ならしめて幅広状ベセル部分1a及び幅狭状ベ
セル部分1bを設けて成るベセル1は、次のような配置
状態でフューエルタンク2の底面3上に取付けられる。
すなわち、図2に示す如くベセル1の幅広の端部5がベ
セル1の幅狭の端部6に対してベセル1の偏倚方向の側
(本実施形態においては車体前方側)に配置された状態
の下で、幅広状ベセル部分1aの底面部7がフューエル
タンク2の底面3上であってかつ車体前方側に偏倚した
箇所にスポット溶接等にて結合されるようになってい
る。なお、幅狭状ベセル部分1bの底面部10は、フュ
ーエルタンク2の底面3から離れるように傾斜した状態
で配置され、前記底面3に対して角度θをもって傾斜さ
れた状態となされる。
互いに異ならしめて幅広状ベセル部分1a及び幅狭状ベ
セル部分1bを設けて成るベセル1は、次のような配置
状態でフューエルタンク2の底面3上に取付けられる。
すなわち、図2に示す如くベセル1の幅広の端部5がベ
セル1の幅狭の端部6に対してベセル1の偏倚方向の側
(本実施形態においては車体前方側)に配置された状態
の下で、幅広状ベセル部分1aの底面部7がフューエル
タンク2の底面3上であってかつ車体前方側に偏倚した
箇所にスポット溶接等にて結合されるようになってい
る。なお、幅狭状ベセル部分1bの底面部10は、フュ
ーエルタンク2の底面3から離れるように傾斜した状態
で配置され、前記底面3に対して角度θをもって傾斜さ
れた状態となされる。
【0014】一方、フューエルタンク2内の上部位置に
は燃料吸引ポンプ13が配設されており、この燃料吸引
ポンプ13から引き出された燃料吸引パイプ14が、上
述の如くフューエルタンク2の底面3上に取付けられた
ベセル1の上部開放口15(図1参照)を通してその内
部に挿通されている。そして、この燃料吸引パイプ14
の下端の吸引口16が、ベセル1の底面部7と底面部1
0との境目の付近において前記底面部7の近傍位置に配
置されている。従って、この吸引口16は、車体前方側
に偏倚した箇所すなわちフューエルタンク2の前壁部4
の側に偏倚した位置に配置されている。
は燃料吸引ポンプ13が配設されており、この燃料吸引
ポンプ13から引き出された燃料吸引パイプ14が、上
述の如くフューエルタンク2の底面3上に取付けられた
ベセル1の上部開放口15(図1参照)を通してその内
部に挿通されている。そして、この燃料吸引パイプ14
の下端の吸引口16が、ベセル1の底面部7と底面部1
0との境目の付近において前記底面部7の近傍位置に配
置されている。従って、この吸引口16は、車体前方側
に偏倚した箇所すなわちフューエルタンク2の前壁部4
の側に偏倚した位置に配置されている。
【0015】このような構成によれば、フューエルタン
ク2内の燃料が減少した状態にある際に、フューエルタ
ンク2が図3に示すように車体後方部が相対的に下方側
に傾斜した時には、フューエルタンク2内に残存してい
る燃料18のうちベセル1内(主に、幅広状ベセル部分
1a内)に入り込んでいる燃料18aが幅広状ベセル部
分1aから幅狭状ベセル部分1bの側に移動されてその
内部に溜められることとなる。この際、幅広状ベセル部
分1aの幅寸法αよりも幅狭状ベセル部分1bの幅寸法
βが短くなって狭く絞られており、しかも、幅狭状ベセ
ル部分1bが角度θをもって上方側に傾斜されているの
で、幅狭状ベセル部分1b内に溜まる燃料18aの液面
高さを充分に高く確保することができ、ひいては燃料吸
引パイプ14にて吸引し得る燃料吸引可能容量を増やす
ことができる。従って、ベセル1を用いることによっ
て、燃料18aの吸引可能容量を従来の場合よりも増や
すことができ、残存する少量の燃料18aを効果的に吸
い上げることができる。
ク2内の燃料が減少した状態にある際に、フューエルタ
ンク2が図3に示すように車体後方部が相対的に下方側
に傾斜した時には、フューエルタンク2内に残存してい
る燃料18のうちベセル1内(主に、幅広状ベセル部分
1a内)に入り込んでいる燃料18aが幅広状ベセル部
分1aから幅狭状ベセル部分1bの側に移動されてその
内部に溜められることとなる。この際、幅広状ベセル部
分1aの幅寸法αよりも幅狭状ベセル部分1bの幅寸法
βが短くなって狭く絞られており、しかも、幅狭状ベセ
ル部分1bが角度θをもって上方側に傾斜されているの
で、幅狭状ベセル部分1b内に溜まる燃料18aの液面
高さを充分に高く確保することができ、ひいては燃料吸
引パイプ14にて吸引し得る燃料吸引可能容量を増やす
ことができる。従って、ベセル1を用いることによっ
て、燃料18aの吸引可能容量を従来の場合よりも増や
すことができ、残存する少量の燃料18aを効果的に吸
い上げることができる。
【0016】また、フューエルタンク2内の燃料が減少
した状態にある際に、フューエルタンク2が図4に示す
ように車体後方部が相対的に上方側に傾斜した時には、
フューエルタンク2内に残存している燃料18がフュー
エルタンク2の前方側の下部の隅部分すなわちベセル1
の配設箇所の付近に溜まることとなるので、ベセル1内
に入り込んだ燃料18を燃料吸引パイプ14にて吸引す
ることができる。
した状態にある際に、フューエルタンク2が図4に示す
ように車体後方部が相対的に上方側に傾斜した時には、
フューエルタンク2内に残存している燃料18がフュー
エルタンク2の前方側の下部の隅部分すなわちベセル1
の配設箇所の付近に溜まることとなるので、ベセル1内
に入り込んだ燃料18を燃料吸引パイプ14にて吸引す
ることができる。
【0017】以上、本発明の一実施態様につき述べた
が、本発明はこの実施態様に限定されるものではなく、
本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可
能である。例えば、フューエルタンク2内におけるベセ
ル1並びに燃料吸引ポンプ13の配設位置は、図5に示
すように、フューエルタンク2の前方位置、中央位置、
或いは後方位置の何れにも必要に応じて設定可能であ
る。なお、ベセル1をフューエルタンク2内の前方位置
に配設する場合には、図1に示す形状のベセル1を既述
の如くその幅広状ベセル部分1aを前方側に向けると共
に幅狭状ベセル部分1bを後方側に配置し、ベセル1を
フューエルタンク2内の後方位置に配設する場合には、
図1に示す形状のベセル1をその幅狭状ベセル部分1b
を前方側に向けると共に幅広状ベセル部分1aを後方側
に配置すればよい。一方、ベセル1をフューエルタンク
2内の中央位置に配設する場合には、幅広状ベセル部分
1aの前後方向の寸法L1 (図2参照)を短くすると共
に幅狭状ベセル部分1bの前後方向の寸法L2 (図2参
照)を長くした形状のベセル1を用いるようにすればよ
い。なお、この場合、ベセル1の向きは任意に設定可能
である。このようにベセル1の配設位置を任意に変更可
能であるため、フューエルタンク2への燃料吸引ポンプ
13の取付箇所を任意に設定することができ、フューエ
ルタンク2の設計の自由度を向上させることができる。
が、本発明はこの実施態様に限定されるものではなく、
本発明の技術的思想に基づいて各種の変形及び変更が可
能である。例えば、フューエルタンク2内におけるベセ
ル1並びに燃料吸引ポンプ13の配設位置は、図5に示
すように、フューエルタンク2の前方位置、中央位置、
或いは後方位置の何れにも必要に応じて設定可能であ
る。なお、ベセル1をフューエルタンク2内の前方位置
に配設する場合には、図1に示す形状のベセル1を既述
の如くその幅広状ベセル部分1aを前方側に向けると共
に幅狭状ベセル部分1bを後方側に配置し、ベセル1を
フューエルタンク2内の後方位置に配設する場合には、
図1に示す形状のベセル1をその幅狭状ベセル部分1b
を前方側に向けると共に幅広状ベセル部分1aを後方側
に配置すればよい。一方、ベセル1をフューエルタンク
2内の中央位置に配設する場合には、幅広状ベセル部分
1aの前後方向の寸法L1 (図2参照)を短くすると共
に幅狭状ベセル部分1bの前後方向の寸法L2 (図2参
照)を長くした形状のベセル1を用いるようにすればよ
い。なお、この場合、ベセル1の向きは任意に設定可能
である。このようにベセル1の配設位置を任意に変更可
能であるため、フューエルタンク2への燃料吸引ポンプ
13の取付箇所を任意に設定することができ、フューエ
ルタンク2の設計の自由度を向上させることができる。
【0018】また、既述の実施形態ではオリフィス12
を有する前面部8をベセル1に設けるようにしたが(図
1参照)、この前面部8を省略した構成のベセルを用い
るようにしてもよい。
を有する前面部8をベセル1に設けるようにしたが(図
1参照)、この前面部8を省略した構成のベセルを用い
るようにしてもよい。
【0019】
【発明の効果】請求項1に記載の本発明は、両端部の幅
寸法を互いに異ならしめて幅広状ベセル部分及び幅狭状
ベセル部分を設けて成るベセルをフューエルタンクの底
面上に配置し、前記ベセルの内部であってかつ前記ベセ
ルの底面の近傍箇所に燃料吸引パイプの吸引口を設置す
るようにしたものであるから、フューエルタンクが傾い
て幅狭状ベセル部分が幅広状ベセル部分よりも低い位置
になった場合に、幅広状ベセル部分から幅狭状ベセル部
分に燃料が流れ込んで燃料の液面高さが高く確保される
こととなる。このため、フューエルタンク内の燃料が減
少した状態の下でも、燃料を効果的に吸い上げることが
でき、ひいては燃料の吸引可能容量を増やすことができ
る。
寸法を互いに異ならしめて幅広状ベセル部分及び幅狭状
ベセル部分を設けて成るベセルをフューエルタンクの底
面上に配置し、前記ベセルの内部であってかつ前記ベセ
ルの底面の近傍箇所に燃料吸引パイプの吸引口を設置す
るようにしたものであるから、フューエルタンクが傾い
て幅狭状ベセル部分が幅広状ベセル部分よりも低い位置
になった場合に、幅広状ベセル部分から幅狭状ベセル部
分に燃料が流れ込んで燃料の液面高さが高く確保される
こととなる。このため、フューエルタンク内の燃料が減
少した状態の下でも、燃料を効果的に吸い上げることが
でき、ひいては燃料の吸引可能容量を増やすことができ
る。
【0020】また、請求項2に記載の本発明は、フュー
エルタンクの底面上であってかつフューエルタンクの底
面の中央部から偏倚した位置に、両端部の幅寸法を互い
に異ならしめて成るベセルを配置すると共に、幅広状ベ
セル部分を幅狭状ベセル部分に対してベセルの偏倚方向
の側に配置し、ベセルの内部であってかつベセルの底面
の近傍箇所に燃料吸引パイプの吸引口を設置するように
したものであるから、上述と同様にフューエルタンクが
傾いた場合に燃料を効果的に吸引することができると共
に、上述とは逆の方向にフューエルタンクが傾いた場合
(ベセルの配設位置の側が下方になった場)にも、ベセ
ルの配設位置ひいては燃料吸引パイプの吸引口の位置が
フューエルタンクの底面の中央部から偏倚した位置であ
るため、ベセル配設側のフューエルタンクの隅部に溜ま
った燃料を効果的に吸引することができる。
エルタンクの底面上であってかつフューエルタンクの底
面の中央部から偏倚した位置に、両端部の幅寸法を互い
に異ならしめて成るベセルを配置すると共に、幅広状ベ
セル部分を幅狭状ベセル部分に対してベセルの偏倚方向
の側に配置し、ベセルの内部であってかつベセルの底面
の近傍箇所に燃料吸引パイプの吸引口を設置するように
したものであるから、上述と同様にフューエルタンクが
傾いた場合に燃料を効果的に吸引することができると共
に、上述とは逆の方向にフューエルタンクが傾いた場合
(ベセルの配設位置の側が下方になった場)にも、ベセ
ルの配設位置ひいては燃料吸引パイプの吸引口の位置が
フューエルタンクの底面の中央部から偏倚した位置であ
るため、ベセル配設側のフューエルタンクの隅部に溜ま
った燃料を効果的に吸引することができる。
【0021】また、請求項3に記載の本発明は、幅広状
ベセル部分の底面部をフューエルタンクの底面上に固着
すると共に、幅広状ベセル部分の底面部に対して幅狭状
ベセル部分の底面部を上方側に向けて傾斜させるように
したものであるから、フューエルタンクの傾斜時に前記
幅狭状ベセル部分に溜まる燃料の液面高さをより一層高
くすることができ、フューエルタンク内の燃料が減少し
た状態でも燃料の吸引を確実に行なうことができ、燃料
の吸引可能容量をより一層増大させることができる。
ベセル部分の底面部をフューエルタンクの底面上に固着
すると共に、幅広状ベセル部分の底面部に対して幅狭状
ベセル部分の底面部を上方側に向けて傾斜させるように
したものであるから、フューエルタンクの傾斜時に前記
幅狭状ベセル部分に溜まる燃料の液面高さをより一層高
くすることができ、フューエルタンク内の燃料が減少し
た状態でも燃料の吸引を確実に行なうことができ、燃料
の吸引可能容量をより一層増大させることができる。
【図1】本発明の一実施形態に係るフューエルタンクの
ベセル構造に用いられるベセルを示す斜視図である。
ベセル構造に用いられるベセルを示す斜視図である。
【図2】本発明の一実施形態に係るフューエルタンクの
ベセル構造を示す断面図である。
ベセル構造を示す断面図である。
【図3】フューエルタンクが一方向に傾斜した時の状態
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図4】フューエルタンクが逆方向に傾斜した時の状態
を示す断面図である。
を示す断面図である。
【図5】フューエルタンク内におけるベセルの配設位置
の変形例を示す説明図である。
の変形例を示す説明図である。
【図6】従来のフューエルタンクのベセル構造を示す斜
視図である。
視図である。
【図7】従来のフューエルタンクのベセル構造の場合に
フューエルタンクが傾斜した時の状態を示す断面図であ
る。
フューエルタンクが傾斜した時の状態を示す断面図であ
る。
【図8】従来の別のフューエルタンクのベセル構造を示
す斜視図である。
す斜視図である。
1 ベセル 1a 幅広状ベセル部分 1b 幅狭状ベセル部分 2 フューエルタンク 3 底面 4 前壁部 5,6 端部(両端部) 7 幅広状ベセル部分の底面部 10 幅狭状ベセル部分の底面部 13 燃料吸引ポンプ 14 燃料吸引パイプ 15 上部開放口 16 吸引口 18,18a 燃料 α 幅広状ベセル部分の端部の幅寸法 β 幅狭状ベセル部分の端部の幅寸法 θ 幅広状ベセル部分の底面部に対する幅狭状ベセル部
分の底面部の角度
分の底面部の角度
Claims (3)
- 【請求項1】 両端部の幅寸法を互いに異ならしめて幅
広状ベセル部分及び幅狭状ベセル部分を設けて成るベセ
ルをフューエルタンクの底面上に配置し、前記ベセルの
内部であってかつ前記ベセルの底面の近傍箇所に燃料吸
引パイプの吸引口を設置するようにしたことを特徴とす
るフューエルタンクのベセル構造。 - 【請求項2】 フューエルタンクの底面上であってかつ
前記フューエルタンクの底面の中央部から偏倚した位置
に、両端部の幅寸法を互いに異ならしめて成るベセルを
配置すると共に、前記ベセルの幅広状ベセル部分を前記
ベセルの幅狭状ベセル部分に対して前記ベセルの偏倚方
向の側に配置し、前記ベセルの内部であってかつ前記ベ
セルの底面の近傍箇所に燃料吸引パイプの吸引口を設置
するようにしたことを特徴とするフューエルタンクのベ
セル構造。 - 【請求項3】 前記幅広状ベセル部分の底面部を前記フ
ューエルタンクの底面上に固着すると共に、前記幅広状
ベセル部分の底面部に対して前記幅狭状ベセル部分の底
面部を上方側に向けて傾斜させたことを特徴とする請求
項1又は2に記載のフューエルタンクのベセル構造。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13625398A JPH11321355A (ja) | 1998-05-19 | 1998-05-19 | フューエルタンクのベセル構造 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP13625398A JPH11321355A (ja) | 1998-05-19 | 1998-05-19 | フューエルタンクのベセル構造 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11321355A true JPH11321355A (ja) | 1999-11-24 |
Family
ID=15170870
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP13625398A Pending JPH11321355A (ja) | 1998-05-19 | 1998-05-19 | フューエルタンクのベセル構造 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH11321355A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005335618A (ja) * | 2004-05-28 | 2005-12-08 | Fuji Heavy Ind Ltd | 燃料タンク構造 |
JP2013092080A (ja) * | 2011-10-25 | 2013-05-16 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 乗物用の燃料タンク |
JP2013144535A (ja) * | 2011-12-15 | 2013-07-25 | Honda Motor Co Ltd | 鞍乗り型車両 |
-
1998
- 1998-05-19 JP JP13625398A patent/JPH11321355A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2005335618A (ja) * | 2004-05-28 | 2005-12-08 | Fuji Heavy Ind Ltd | 燃料タンク構造 |
JP2013092080A (ja) * | 2011-10-25 | 2013-05-16 | Kawasaki Heavy Ind Ltd | 乗物用の燃料タンク |
JP2013144535A (ja) * | 2011-12-15 | 2013-07-25 | Honda Motor Co Ltd | 鞍乗り型車両 |
US9446661B2 (en) | 2011-12-15 | 2016-09-20 | Honda Motor Co., Ltd. | Saddle-ride type vehicle |
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