JPH11321290A - 自動車用暖気システム - Google Patents

自動車用暖気システム

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JPH11321290A
JPH11321290A JP10133181A JP13318198A JPH11321290A JP H11321290 A JPH11321290 A JP H11321290A JP 10133181 A JP10133181 A JP 10133181A JP 13318198 A JP13318198 A JP 13318198A JP H11321290 A JPH11321290 A JP H11321290A
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JP
Japan
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vehicle
power supply
external power
cooling
circulating fluid
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JP10133181A
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Inventor
Akira Horimoto
章 堀本
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Sakura Rubber Co Ltd
Original Assignee
Sakura Rubber Co Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車のエンジンを作動させずに暖気を行な
うことが可能な自動車用暖気システムを提供すること。 【解決手段】 水冷式の冷却循環路及びこれに連通する
ウオータ・ジャケット23を具備した冷却装置を有する
自動車用暖気システム20において、外部電源42と、
前記冷却循環路に連通し、前記冷却循環路を流通する循
環液を貯溜する循環液貯溜槽36と、前記循環液貯溜槽
36に設けられ、前記外部電源42により発熱して前記
循環液を加温する発熱部を有する電熱加温手段37と、
前記電熱加温手段37に設けられ循環液の温度を検知し
て前記発熱部を制御する温度制御手段38と、を具備し
たことを特徴としている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、冬場に自動車の暖
気を自動的に行なえる自動車用暖気システムに関する。
【0002】
【従来の技術】冬場においては、関東以北は気温が氷点
下以下に下がることが多いため、運転する前に暖気運転
(アイドリング)を行なっている。特に車通勤者にとっ
ては毎朝、出勤時に長時間の暖気運転を行なって自動車
の室内を暖めている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、暖気運
転中にはCO2 やNOx が大気中に噴出されるが、近年
においては、地球温暖化防止あるいは大気汚染防止等の
環境的な配慮から、走行時以外の例えば踏み切りや交差
点等において自動車のアイドリングを停止させることが
望まれており、それによって排出されるCO2 やNOx
の量を削減しようとする呼びかけが為されている。
【0004】一例として、神奈川県の生活環境保全条例
にはアイドリングストップ条項が盛り込まれ、また神奈
川県以外の自治体においてもこのような条例を設けるこ
とが検討されている。
【0005】しかしながら、特に冬の寒い時期では、上
述の暖気運転をせずにいきなり運転を行なうのは、エン
ジンが冷えて安定して燃焼を行える状態となっていない
ので好ましくなく、よって運転者は所定の時間だけアイ
ドリングを行っている。
【0006】そのため、上述の如く運転時間以外の暖気
運転、つまり自動車の移動と何等関係ないときに無駄に
CO2 やNOx が排出されてしまい、地球温暖化等の観
点から好ましいものとなっていない。
【0007】また、運転者によっては暖気運転を行うと
共に、暖房装置を作動させて自動車の室内が十分暖めら
れた後に運転を行うことがあり、この場合にも自動車の
移動と何等関係なくして無駄にCO2 やNOx が排出さ
れてしまう。
【0008】本発明は上記の事情にもとづきなされたも
ので、その目的とするところは、自動車のエンジンを作
動させずに暖気を行なうことが可能な自動車用暖気シス
テムを提供しようとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に、請求項1記載の発明は、水冷式の冷却循環路及びこ
れに連通するウオータ・ジャケットを具備した冷却装置
を有する自動車用暖気システムにおいて、外部電源と、
前記冷却循環路を流通する循環液を取り入れる入口と、
入口より高い位置にあり加温した前記循環液を放出する
出口を備えた循環液貯溜槽と、前記循環液貯溜槽に設け
られ、前記外部電源により発熱して前記循環液を加温す
る発熱部を有する電熱加温手段と、前記電熱加温手段に
設けられ循環液の温度を検知して前記発熱部を制御する
温度制御手段と、を具備したことを特徴とする自動車用
暖気システムである。
【0010】請求項2記載の発明は、前記冷却循環路に
は、前記外部電源により作動して前記循環液貯溜槽内の
加温された循環液を冷却循環路に流通させる強制循環手
段が設けられていることを特徴とする請求項1記載の自
動車用暖気システムである。
【0011】請求項3記載の発明は、前記冷却循環路に
は循環液の流通の切替を行う切替弁及びこの切替弁をバ
イパスするバイパス管路が接続され、このバイパス管路
には電熱加温手段を含む前記循環液貯溜槽及び強制循環
手段が直列に設けられていることを特徴とする請求項2
記載の自動車用暖気システムである。
【0012】請求項4記載の発明は、前記冷却循環路に
はヒータ・ラジエータ及びヒータ・ブロアが設けられ、
このヒータ・ブロアは外部電源により駆動されることを
特徴とする請求項1乃至請求項3のいずれかに記載の自
動車用暖気システムである。
【0013】請求項5記載の発明は、前記電熱加温手段
には、作動時刻を設定可能なタイマーが設けられている
ことを特徴とする請求項1乃至請求項4のいずれかに記
載の自動車用暖気システムである。
【0014】請求項6記載の発明は、前記外部電源は、
交流100V電源であることを特徴とする請求項1乃至
請求項5のいずれかに記載の自動車用暖気システムであ
る。請求項7記載の発明は、前記電熱加温手段はシーズ
ヒータを用いることを特徴とする請求項1乃至請求項6
のいずれかに記載の自動車用暖気システムである。
【0015】請求項8記載の発明は、前記外部電源に
は、自動車に搭載される車載バッテリーを充電する充電
機構を備えることを特徴とする請求項1乃至請求項7の
いずれかに記載の自動車用暖気システムである。
【0016】請求項1、請求項7の発明によると、冷却
循環路を流通する循環液の入口と、入口よりも高い位置
にあり加温した循環液を放出する出口を備えた循環液貯
溜槽と、循環液貯溜槽に設けられ、外部電源により発熱
して前記循環液を加温する発熱部を有する電熱加温手段
と、電熱加温手段に設けられ循環液の温度を検知して発
熱部を制御する温度制御手段と、を具備した構成である
ため、電熱加温手段を外部電源により作動させて循環液
を加温すると、温度の上がった循環液は入口よりも高い
位置にある出口から放出され、この自然放流によって循
環路内に一方向の流れが発生する。この自然対流に基づ
く流れによって、加温された循環液がウオータ・ジャケ
ットへ向かう。これによって、特に冬場において冷えた
エンジンを暖めることが可能となる。このため、暖気運
転を行わずに済むので、暖気運転により無駄に排気ガス
が排出されるのを抑えることができる。
【0017】また、通常暖気運転を最も多く行うのは出
勤時、すなわち多くの工場が稼動する前の時間帯である
ため、電力需要が少ない時間帯であり、余剰電力を利用
して暖気を行うことが可能となる。
【0018】請求項2の発明によると、前記冷却循環路
には、前記外部電源により作動して前記循環液貯溜槽内
の加温された循環液を冷却循環路に流通させる強制循環
手段が設けられたため、加温された循環液を冷却循環路
に流通させることでこの循環液の全体を確実に暖めるこ
とが可能となり、それによって暖気が効率的に行えるよ
うになる。
【0019】請求項3の発明によると、冷却循環路には
循環液の流通の切替を行う切替弁及びこの切替弁をバイ
パスするバイパス管路が接続され、このバイパス管路に
は電熱加温手段を含む循環液貯溜槽及び強制循環手段が
直列に設けられている。バイパスを設けずに、冷却循環
路の一部に(直接)電熱加温装置を含む循環液貯溜槽及
び強制循環手段が直列に設けられた場合は、多量の冷却
水を要する自動車運転中の冷却循環路において、本加温
装置(特に強制循環手段)が通水時に抵抗となってしま
い、十分にエンジンを冷却できないという問題が発生す
る可能性がある。そのため、バイパスを設けて電熱加温
手段を含む循環液貯溜槽及び強制循環手段を設置するこ
とにより、加温時の少量循環ラインと、エンジン冷却時
の多量循環ラインを分離できる。
【0020】よって、加温用の自動車用暖気システムを
少量循環ラインとしてコンパクトにまとめることができ
る。また、暖気運転時にバイパス管路に循環液を流通さ
せ、運転時には冷却循環路にこの循環液を流通させれ
ば、エンジンと外部電源の両方で切り替えてエンジンの
暖気を図ることが可能となる。
【0021】更に、バイパス管路で冷却循環路に接続さ
れる構成であるため、このバイパス管路を冷却循環路に
対して着脱自在な一つのユニットに構成すれば、暖気に
必要な季節のみ利用するという選択もでき、利便性が向
上する。
【0022】請求項4の発明によると、冷却循環路には
ヒータ・ラジエータ及びヒータ・ブロアが設けられ、こ
のヒータ・ブロアは外部電源により駆動されるので、エ
ンジンの暖気と共に、自動車の室内を暖めることが可能
となる。これにより、自動車室内の暖房のためにエンジ
ンを作動させ、無駄に排気ガスを排出することがなくな
る。
【0023】請求項5の発明によると、電熱加温手段に
は、作動時刻を設定可能なタイマーが設けられているた
め、所望の時間に自動的に自動車用暖気システムを作動
させることが可能となり、この自動車用暖気システムの
利用の利便性が向上する。
【0024】請求項6の発明によると、外部電源は交流
100ボルト電源であるため、通常家庭に設けられたコ
ンセントを介して上述の自動車用暖気システムを作動さ
せることが可能となる。
【0025】請求項8の発明によると、外部電源には、
自動車に搭載される車載バッテリーを充電する充電機構
を備えるため、特に冬場に弱りがちな車載バッテリーを
外部電源によって補充的に充電することが可能となる。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の自動車用暖気シス
テム20の一実施の形態について、図1に基づいて説明
する。自動車のエンジン21には冷却ラジエータ22が
その近傍に設けられており、このエンジン21には発生
する廃熱を利用すべくウオータ・ジャケット23が設け
られている。ウオータ・ジャケット23と冷却ラジエー
タ22の間は、冷却循環路を構成する配管24で連結さ
れており、この配管24の中途部には、例えばバイメタ
ル形のサーモスタット25が設けられている。そのた
め、このサーモスタット25によって、自動車の走行中
には配管24を流通する不凍液等の循環液の温度を所定
の温度に保つように構成されている。
【0027】上記冷却ラジエータ22には、冷却ファン
26が具備されている。この冷却ファン26は、エンジ
ン21の駆動力を利用して回転駆動されるものであり、
それによってラジエータ22内部を流通する水が空気に
より冷却されるようになっている。
【0028】上記冷却ファン26を回転駆動させる駆動
軸21aの中途部には、ポンプ27が設けられている。
このポンプ27は、冷却ラジエータ22とエンジン21
の間の冷却循環路を構成するロワ・ホース28側に位置
しており、この駆動軸21aの回転駆動に伴ってロワ・
ホース28内部へ冷却水を循環させる駆動力を発生させ
る。
【0029】ポンプ27の吸い込み側、すなわちポンプ
27よりも上流側のロワ・ホース28には、切替弁31
が設けられている。この切替弁31は、循環液のロワ・
ホース28側の流通と後述するバイパス管路30の流通
とを切り替えるものである。そのためこの切替弁31を
バイパスするように、バイパス管路30がロワ・ホース
28に接続されている。それによって、切替弁31が作
動すればバイパス管路30か、この切替弁31が設けら
れたロワ・ホース28のいずれかの方向に循環液が流通
されるようになっている。
【0030】ここで切替弁31は、例えば電磁切替弁、
或いはモータで開閉するバタフライバルブの如き電気的
作動によって切替可能とする切替弁である。バイパス管
路30には、強制循環手段たるウオータ・ポンプ32が
接続されており、このウオータ・ポンプ32はモータ3
3と連結されている。そして、モータ33が駆動するこ
とで、バイパス管路30内部に水を循環可能としてい
る。モータ33は外部電源42に接続されている。この
外部電源42は、外部の家庭用電源であるAC100V
等である。それによって、ウオータ・ポンプ32は、バ
イパス管路30内部の水を流通させる揚力を生じさせる
仕組みとなっている。
【0031】このウオータ・ポンプ32の吐出側には電
熱加温装置35が設けられている。電熱加温装置35は
循環液を一時的に蓄えることが可能な循環液貯溜槽36
を備えていて、更にこの循環液貯溜槽36の内部には、
例えばプラグ型のシーズヒータや赤外線ヒータ等の電熱
加温手段たるヒータ37が設けられている。
【0032】それによって、この循環液貯溜槽36に循
環液を蓄えて加温し、この加温された循環液を上記ウオ
ータ・ポンプ32の揚力でバイパス管路30及びロワ・
ホース28を経てウオータ・ジャケット23へと吐出さ
せる構成である。
【0033】このヒータ37には、温度調節装置38が
電気的に接続されている。温度調節装置38は、例えば
バイメタルを利用した構成や熱電対を利用した構成等で
ある。
【0034】この温度調節装置38は、ヒータ37の加
熱によるバイパス管路30の内部を流通する循環液の温
度を検出するセンサ39を接続している。そのため、こ
の検出結果に応じてヒータ37に導通される電流を適宜
に制御し、加温調節を行う構成となっている。
【0035】なお、循環液貯溜槽36の出口は、入口よ
りも高い位置に設けてあるので、自然対流によって入口
から出口方向の一方向の流れが冷却循環路内に発生す
る。このように自然対流によって暖気する場合には、循
環液貯溜槽36をできるだけウオータ・ジャケット23
より低い位置に設定することが好ましい。
【0036】このような位置としては、図1のロワ・ホ
ース28の部分の他にウオータ・ジャケット23の低い
部分、ヒータ・ラジエータ43からの配管44のウオー
タ・ジャケット23への戻り側の部分、或いはヒータ・
ラジエータ43内部があり、この部分にバイパス管路3
0や電熱加温装置35を設ける構成としても構わない。
【0037】これら切替弁31、モータ33、ヒータ3
7、温度調節装置38はマグネットコンセント40に電
気的に接続されている。このマグネットコンセント40
は、磁石により自動車側の接続口体と接続される接続機
構であり、自動車と接続した状態でもそのまま自動車を
発進させた場合には、これらの間の接続が簡単に外れる
ように構成された接続機構である。
【0038】このマグネットコンセント40と切替弁3
1、モータ33、ヒータ37、温度調節装置38の間に
は、タイマー41が設けられている。このタイマー41
は任意の時間に作動時刻を設定することで、自動的に電
流の流れを切り替えるスイッチをオン・オフ作動させる
ものである。
【0039】なお、このタイマー41はその利便性から
家庭内の交流100V電源用コンセントなどの外部電源
42付近に設けられた構成が好ましいが、これ以外に例
えば自動車内部に設けられる構成であっても構わない。
【0040】また、冷却ラジエータ22に対して自動車
の室内の送風側には、ヒータ・ラジエータ43が設けら
れている。ヒータ・ラジエータ43とウオータ・ジャケ
ット23の間は冷却循環路を構成する配管44で接続さ
れており、そのため上記ヒータ37により暖められた循
環液がこの配管44によって上記ヒータ・ラジエータ4
3内部に導入される。
【0041】上記ヒータ・ラジエータ43に対向して、
ヒータ・ブロア45が設けられている。このヒータ・ブ
ロア45には送風用モータ45aが設けられている。こ
の送風用モータ45aには、送風ファン46が取付けら
れており、その送風ファン46により発生する送風がヒ
ータ・ラジエータ43を通過することで暖められ、その
後に自動車の室内に導入される。
【0042】上記送風用モータ45は、切替マグネット
スイッチ47と電気的に接続されている。この切替マグ
ネットスイッチ47は、通常のエンジン作動時には車載
バッテリー48側がONとなり外部電源42側がOF
F、外部電源42が加わると車載バッテリー48側がO
FFで外部電源42側がONとなるように配線されてい
る。
【0043】なお、切替マグネットスイッチ47には車
載バッテリー48が電気的に接続されており、この接続
は車載バッテリー48を補充電するための補充電用回路
49となっている。この補充電用回路49により、冬場
で弱った車載バッテリー48を外部電源42によって充
電可能としている。
【0044】上記切替マグネットスイッチ47と外部電
源42の間にはACアダプター50が電気的に接続され
ている。このACアダプター50は、外部電源42を1
2Vに変換して送風用モータ45を駆動させ、更には車
載バッテリー48の補充電を行うものである。
【0045】この外部電源42とACアダプター50の
間には、上述のタイマー41が位置していて、これらも
タイマー41により作動時刻が設定可能となっている。
なお、上記バイパス管路30及びこれに設けられるウオ
ータ・ポンプ32、電熱加温装置35等はロワ・ホース
28に対して着脱自在な一つのユニットに構成しても構
わない。この場合には、暖気が必要な季節のみロワ・ホ
ース28に取り付けるという取付けの選択を行うことが
でき、その利便性の向上を図ることができる。
【0046】以上のような構成を有する自動車用暖気シ
ステム20の作用について、以下に説明する。まず、外
部電源42とマグネットコンセント40とを接続し、不
図示の電源スイッチをON作動させて切替弁31の作動
を切り替えて、バイパス管路30内部に循環液が流通す
る状態にする。
【0047】これと共に、ウオータ・ポンプ32を作動
させて、バイパス管路30内部に循環液を導通させる。
すると、バイパス管路30内部の循環液の導通と共に、
ロワ・ホース28やウオータ・ジャケット23、および
配管24、配管44にも循環液が導通するようになる。
【0048】そして、これら冷却循環路を構成する各配
管への循環液の導通が行われると共に、ヒータ37およ
び温度調節装置38も電流の導通により作動し、これに
よってヒータ37で循環液貯溜槽36に貯溜された循環
液が加温される。
【0049】加温された循環液は、バイパス管路30及
びロワ・ホース28を経てウオータ・ジャケット23に
導入され、それによって冷えたエンジン21が暖められ
る。また、加温された循環液は、ウオータ・ジャケット
23から配管44を通過してヒータ・ラジエータ43に
導入され、そこから送風用モータ45aで駆動される送
風ファン46により、暖められた送風が自動車室内に導
入される。
【0050】この自動車室内への送風と共に、外部電源
42はACアダプター50と接続されているため、この
ACアダプター50により12Vの直流電源に変換され
た電流を流通させ、切替マグネットスイッチ47により
補充電用回路49に切り替えられて車載バッテリー48
の補充電が行われる。それによって、冬場に弱りがちな
車載バッテリー48の充電を行える。
【0051】なお、自動車の走行時においては、切替弁
31を切り替えて、バイパス管路30への循環液の流通
を閉塞する。このような構成の自動車用暖気システム2
0によると、外部電源42を利用して自動車のエンジン
21の暖気を図るものであるため、暖気運転のために無
駄に排気ガスが排出されるのを抑えることが可能とな
る。このため、CO2 やNOxが無駄に排出されるのを
削減することで地球温暖化の防止対策の一翼をになうこ
とが可能となる。
【0052】また、NOx の排出量も低減されるため、
大気汚染を防止することも可能となる。さらに、自動車
のドライバー側にとっても暖気運転を停止することで燃
費の削減が実現でき、そのため経済的であり、ドライバ
ー側にも有利な結果をもたらす。
【0053】また、暖気を最も多く行うのは朝の出勤時
であり多くの工場が稼動する前の時間帯であるため、そ
の時間帯の電力需要が少ないのでこの余剰電力を利用し
て暖気を行うことができる。すなわち、エネルギーを効
率的に利用する結果につながるといえる。
【0054】更に、電熱加温装置35によって加温され
た循環液は、配管44を介してヒータ・ラジエータ43
に導入され、またヒータ・ブロア45が設けられてこの
ヒータ・ブロア45の送風用モータ45aが外部電源4
2によって駆動されるので、エンジン21の暖気を行う
と共に自動車の室内を暖めることが可能となる。これに
より、自動車室内の暖房のためにエンジン21を作動さ
せ、無駄に排気ガスを排出するのを防止することができ
る。
【0055】また、バイパス管路30が別途設けられて
このバイパス管路30に電熱加温装置35やウオータ・
ポンプ32が設けられる構成であるため、バイパス管路
30の配置を工夫することで限られたスペースであるエ
ンジンルーム内部を効率的に利用可能となる。
【0056】さらに、バイパス管路30は切替弁31を
バイパスするように設けられた構成であるため、この切
替弁31で切り替えれば多量の冷却水を要する自動車運
転中においても、電熱加温装置35やウオータ・ポンプ
32が循環液の通水時の抵抗となることがなく、よって
自動車運転中に十分にエンジン21を冷却できないとい
った問題の発生を防ぐことができ、自動車運転中におい
ても十分にエンジン21を冷却することが可能となる。
【0057】この場合、バイパス管路30を設けこのバ
イパス管路30に電熱加温装置35やウオータ・ポンプ
32を設けることで、エンジン21を作動させない加温
時の少量循環ラインとエンジン21の冷却時の多量循環
ラインとを分離できる。このとき、バイパス管路30を
設けることで加温時の少量循環ラインをコンパクトにま
とめることができる。
【0058】また、切替弁31やバイパス管路30を設
けたことにより、エンジン21の運転と外部電源42の
両方で暖気を図ることが可能となる。また、この切り替
えによってエネルギーの効率的な利用をすることができ
る。
【0059】更に、例えば朝の出勤時刻に合わせて自動
車用暖気システムが20が作動する時刻を設定するタイ
マー41を設ければ、所望の時間に自動的に自動車用暖
気システム20を作動でき、利便性が向上する。
【0060】また、補充電回路49及び切替マグネット
スイッチ47を備え、これが車載バッテリー48と接続
された構成であるため、特に冬場に弱りがちな車載バッ
テリー48の補充的な充電ができ、バッテリー上がりが
生じるのを防止することができる。
【0061】以上、本発明の一実施の形態について説明
したが、本発明はこれ以外にも種々変形可能となってい
る。以下それについて述べる。上記実施の形態では、外
部電源42として家庭内の交流100V電源用コンセン
ト等を用いた構成としているが、この外部電源42は自
動車以外のバッテリーを用いる構成であっても構わな
い。
【0062】また、本発明の自動車用暖気システムは内
燃機関を使用する一般的な乗用車、バス、トラック等だ
けでなく、内燃機関と電動モータを使用するハイブリッ
トカー等においても利用できるものである。その他、本
発明の要旨を変更しない範囲において種々変形可能とな
っている。
【0063】
【発明の効果】以上説明したように、請求項1、請求項
7記載の発明によると、冷却循環路を流通する循環液の
入口と、入口よりも高い位置にあり加温した循環液を放
出する出口を備えた循環液貯溜槽と、循環液貯溜槽に設
けられ、外部電源により発熱して前記循環液を加温する
発熱部を有する電熱加温手段と、電熱加温手段に設けら
れ循環液の温度を検知して発熱部を制御する温度制御手
段と、を具備した構成であるため、電熱加温手段を外部
電源により作動させて循環液を加温すると、温度の上が
った循環液は入口よりも高い位置にある出口から放出さ
れ、この自然対流によって循環路内に一方向の流れが発
生する。この自然対流に基づく流れによって、加温され
た循環液がウオータ・ジャケット23へ向かう。これに
よって、特に冬場において冷えたエンジンを暖めること
が可能となる。このため、暖気運転を行わずに済むの
で、暖気運転により無駄に排気ガスが排出されるのを抑
えることができる。
【0064】また、通常暖気運転を最も多く行うのは出
勤時、すなわち多くの工場が稼動する前の時間帯である
ため、電力需要が少ない時間帯であり、余剰電力を利用
して暖気を行える。
【0065】請求項2記載の発明によると、前記冷却循
環路には、前記外部電源により作動して前記循環液貯溜
槽内の加温された循環液を冷却循環路に流通させる強制
循環手段が設けられたため、加温された循環液を冷却循
環路に流通させることでこの循環液の全体を確実に暖め
ることが可能となり、それによって暖気が効率的に行え
るようになる。
【0066】請求項3記載の発明によると、冷却循環路
には循環液の流通の切替を行う切替弁及びこの切替弁を
バイパスするバイパス管路が接続され、このバイパス管
路には電熱加温手段を含む循環液貯溜槽及び強制循環手
段が直列に設けられている。バイパスを設けずに、冷却
循環路の一部に(直接)電熱加温手段を含む循環液貯溜
槽及び強制循環手段が直列に設けられた場合には、多量
の冷却水を要する自動車運転中の冷却循環路において、
本加温装置(特に強制循環手段)が通水時に抵抗となっ
てしまい、十分にエンジンを冷却できないという問題が
発生する可能性がある。そのため、バイパスを設けて電
熱加温手段を含む循環液貯溜槽及び強制循環手段を設置
することにより、加温時の少量循環ラインと、エンジン
冷却時の多量循環ラインを分離できる。
【0067】よって、加温用の自動車用暖気システムを
少量循環ラインとしてコンパクトにまとめることができ
る。また、暖気運転時にバイパス管路に循環液を流通さ
せ、運転時には冷却循環路にこの循環液を流通させれ
ば、エンジンと外部電源の両方で切り替えてエンジンの
暖気を図ることが可能となる。
【0068】更に、バイパス管路で冷却循環路に接続さ
れる構成であるため、このバイパス管路を冷却循環路に
対して着脱自在な一つのユニットに構成すれば、暖気に
必要な季節のみ利用するという選択もでき、利便性が向
上する。
【0069】請求項4記載の発明によると、冷却循環路
にはヒータ・ラジエータ及びヒータ・ブロアが設けら
れ、このヒータ・ブロアは外部電源により駆動されるの
で、エンジンの暖気と共に、自動車の室内を暖めること
が可能となる。これにより、自動車室内の暖房のために
エンジンを作動させ、無駄に排気ガスを排出することが
なくなる。
【0070】請求項5記載の発明によると、電熱加温手
段には、作動時刻を設定可能なタイマーが設けられてい
るため、所望の時間に自動的に自動車用暖気システムを
作動させることが可能となり、この自動車用暖気システ
ムの利用の利便性が向上する。
【0071】請求項6記載の発明によると、外部電源は
交流100ボルト電源であるため、通常家庭に設けられ
たコンセントを介して上述の自動車用暖気システムを作
動させることが可能となる。
【0072】請求項8記載の発明によると、外部電源に
は、自動車に搭載される車載バッテリーを充電する充電
機構を備えるため、特に冬場に弱りがちな車載バッテリ
ーを外部電源によって補充的に充電することが可能とな
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係わる自動車用暖気シ
ステムの構成を示すシステム図。
【符号の説明】
20…自動車用暖気システム 21…エンジン 22…冷却ラジエータ 23…ウオータ・ジャケット 26…冷却ファン 27…ポンプ 28…ロワ・ホース 30…バイパス管路 31…切替弁 32…ウオータ・ポンプ 33…モータ 35…電熱加温装置 36…循環液貯溜槽 37…ヒータ 38…温度調節装置 40…マグネットコンセント 41…タイマー 42…外部電源 43…ヒータ・ラジエータ 45…ヒータ・ブロア 47…切替マグネットスイッチ 48…車載バッテリー

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 水冷式の冷却循環路及びこれに連通する
    ウオータ・ジャケットを具備した冷却装置を有する自動
    車用暖気システムにおいて、 外部電源と、 前記冷却循環路を流通する循環液を取り入れる入口と、
    入口より高い位置にあり加温した前記循環液を放出する
    出口を備えた循環液貯溜槽と、 前記循環液貯溜槽に設けられ、前記外部電源により発熱
    して前記循環液を加温する発熱部を有する電熱加温手段
    と、 前記電熱加温手段に設けられ循環液の温度を検知して前
    記発熱部を制御する温度制御手段と、 を具備したことを特徴とする自動車用暖気システム。
  2. 【請求項2】 前記冷却循環路には、前記外部電源によ
    り作動して前記循環液貯溜槽内の加温された循環液を冷
    却循環路に流通させる強制循環手段が設けられているこ
    とを特徴とする請求項1記載の自動車用暖気システム。
  3. 【請求項3】 前記冷却循環路には循環液の流通の切替
    を行う切替弁及びこの切替弁をバイパスするバイパス管
    路が接続され、このバイパス管路には電熱加温手段を含
    む前記循環液貯溜槽及び強制循環手段が直列に設けられ
    ていることを特徴とする請求項2記載の自動車用暖気シ
    ステム。
  4. 【請求項4】 前記冷却循環路にはヒータ・ラジエータ
    及びヒータ・ブロアが設けられ、このヒータ・ブロアは
    外部電源により駆動されることを特徴とする請求項1乃
    至請求項3のいずれかに記載の自動車用暖気システム。
  5. 【請求項5】 前記電熱加温手段には、作動時刻を設定
    可能なタイマーが設けられていることを特徴とする請求
    項1乃至請求項4のいずれかに記載の自動車用暖気シス
    テム。
  6. 【請求項6】 前記外部電源は、交流100ボルト電源
    であることを特徴とする請求項1乃至請求項5のいずれ
    かに記載の自動車用暖気システム。
  7. 【請求項7】 前記電熱加温手段はシーズヒータを用い
    ることを特徴とする請求項1乃至請求項6のいずれかに
    記載の自動車用暖気システム。
  8. 【請求項8】 前記外部電源には、自動車に搭載される
    車載バッテリーを充電する充電機構を備えることを特徴
    とする請求項1乃至請求項7のいずれかに記載の自動車
    用暖気システム。
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