JPH11320504A - 製材方法並びに製材装置 - Google Patents

製材方法並びに製材装置

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JPH11320504A
JPH11320504A JP10131783A JP13178398A JPH11320504A JP H11320504 A JPH11320504 A JP H11320504A JP 10131783 A JP10131783 A JP 10131783A JP 13178398 A JP13178398 A JP 13178398A JP H11320504 A JPH11320504 A JP H11320504A
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sawing
grinding
log
post
wood
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JP10131783A
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Keiichiro Ishida
恵一郎 石田
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ISHITA CO Ltd
ISHITA KK
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ISHITA CO Ltd
ISHITA KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 材の両木口を保持するカスガイ装置を単機能
化するとともに、適芯位置の割り出しや保持位置の調節
等の機能を他の部材に行わせ、安定的な製材作業が行え
るとともに作業能率をトータルで向上させる新規な製材
方法並びに製材装置を提供する。 【解決手段】 原木A0 を送材装置3のカスガイ装置3
4で保持しながら、鋸盤2により挽き取る前挽きを行
い、この前挽き後の中間材A1 を90度回転し、残余の
二側面を挽き取る後挽きを行って、製品材A2 を得る方
法において、後挽き前に原木A0 の始発形状または前挽
き時の挽き面形状に応じて後挽き時の適芯位置を割り出
し、中間材A1 を適芯位置を記憶した設定装置6に保持
させることにより適芯位置に合致させ、この状態でカス
ガイ装置34による両木口保持を行い、中間材A1 の下
面を送材装置3に接した状態で後挽きを行うことを特徴
とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は杉、檜等の丸太状の
原木から四面を挽き取り、角材等の製品材を得る手法に
関するものであって、特にその加工能率の向上を図った
製材方法並びに製材装置に係るものである。
【0002】
【発明の背景】丸太状の原木から四面を挽き取り、角材
等の製品材を得るにあたっては例えば材の挽き割りを行
う二重挽きの帯鋸盤と、帯鋸盤へ材を規制した姿勢で送
るため、材の両木口を保持するカスガイ装置を具えた送
材装置と、送材装置に材を送る移送装置等を組み合わせ
て行っている。その作業手順は原木丸太の両木口の保持
位置や最初の挽割姿勢を設定する「前挽き準備」が行わ
れた後、原木の両木口をカスガイ装置で保持し、帯鋸盤
等の挽割装置に材を供給し、対向する二面を挽き取る
「前挽き」が行われる。なおこの段階で原木は対向する
二面のみが挽き取られ、いわゆる太鼓材の状態となる。
そして次の挽き割りである「後挽き」に備えて太鼓状の
中間材を送材装置に載置したまま挽割終了位置から挽割
準備位置まで戻す「前挽き戻し」が行われる。その後中
間材を90度回転させ、反りや矢高などの形状に応じて
カスガイ保持位置を調節する「後挽き準備」が行われ、
最終的に角材等の製品材を得るために中間材の残りの二
面を挽き取る「後挽き」が行われる。なお「後挽き準
備」で中間材を90度回転させるには、両木口を保持し
たままカスガイ装置を90度回転させる方法やカスガイ
装置の保持を一旦解除した後中間材を送材装置に載置す
るようにわずかに落下させ、別途回転装置により下から
突き上げて90度回転させる方法等がある。
【0003】ところでこの製材作業を行うにおいて、従
来材の取り回しは手作業で行われていたが、この作業を
改善する試みとして、材を90度回転させる機能や検出
した反り等により材の適芯位置(実際の挽割芯)を補正
できるように材木口の保持位置を左右に調節する機能な
ど種々の機能をカスガイ装置に持たせるようにしたもの
が提案されまた実用化されている。しかしながらこのよ
うな手法は、カスガイ装置に多機能を持たせた点では合
理性があるものの、実際に供給されてくる材はその反り
寸法や矢高量等の形状がまちまちであることなどから、
送材装置上で材を90度回転させる作業、材の適芯位置
を割り出す作業、材木口の保持位置を左右に調節する作
業など一連の後挽き準備工程はかなりの時間を要するも
のであった。またカスガイ装置は通常丸太状の原木を保
持する際には、材の垂れ部分を送材装置の載置面に接触
させた状態で保持しており、例えば前挽き終了後この状
態から90度回転させると今度は材を全体的に浮き上が
らせた状態で保持することになり、後挽き作業もこの状
態で行われる。このような状態では材は不安定な状態で
挽き割られ、挽割面が荒れてしまい場合によっては製品
材として使用できないという不都合を生じ、また材全体
が浮き上がるということは、カスガイ装置に大きな負担
をかけるという問題があった。もちろんカスガイ装置に
よって材木口を強固に挟み込むことも考えられるが、小
径木の場合前挽き時に太鼓挽きされた状態では、座屈応
力に対する強度は著しく低下しており、材がしなった
り、曲がったりしてしまうためカスガイ装置に過剰な力
はかけられなかった。
【0004】
【開発を試みた技術的課題】本発明はこのような背景を
認識してなされたものであり、カスガイ装置を多機能化
するという従来の発想を改め、むしろカスガイ装置を単
機能化すると共に、従来カスガイ装置に受け持たせてい
た機能を他の既存装置や新設部材等により行わせ、適芯
位置の割り出しや保持位置の調節等の後挽き準備工程を
短時間で行えるようにし、製品材を安定的に挽き取る製
材作業の能率をトータルで向上させる新規な製材方法並
びに製材装置の開発を試みたものである。
【0005】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
製材方法は、丸太状の原木を送材装置上に支持しながら
その両木口をカスガイ装置で保持し、原木を鋸盤により
挽き取る前挽き工程を行い、前挽き後の中間材を長手方
向を軸として90度姿勢変更した後、残余の対向する二
側面を挽き取る後挽き工程を行って角材等の製品材を得
る方法において、前記後挽き工程を開始する前に原木の
始発形状または前挽き工程時の挽き面形状に応じて、後
挽き工程時の適芯位置を割り出し、前挽き工程終了後の
90度回転した中間材を前記適芯位置を記憶した設定装
置に保持させることによって中間材を適芯位置に合致さ
せ、この状態でカスガイ装置により中間材の両木口保持
を行わせ、後挽き工程を行うことを特徴として成るもの
である。この発明によれば、カスガイ装置を単機能化
し、材を適芯位置に合致させる作業を設定装置に行わせ
ることにより後挽き準備工程に要する時間を短縮でき、
製品材を挽き取る製材作業の能率をトータルで向上させ
ることが可能となる。
【0006】また請求項2記載の製材方法は、前記請求
項1記載の要件に加え、前記後挽き工程は、中間材の下
面を送材装置に接した状態で行われることを特徴として
成るものである。この発明によれば、常に材を送材架台
上に載置した安定状態で挽き割りが行え、カスガイ装置
にかかる負担を軽減させ得る。
【0007】更にまた請求項3記載の製材方法は、前記
請求項1または2記載の要件に加え、前記設定装置は材
を掴持して送材装置まで移送するチャージング装置を流
用することを特徴として成るものである。この発明によ
れば、従来のチャージング装置を流用して適芯位置の設
定が行え、製材装置に新たに設定装置を組み込むことが
なく、作業工程を複雑化させることもない。
【0008】また請求項4記載の製材装置は、材を実質
的に挽き割る鋸盤と、材の両木口をカスガイ装置で保持
し材を規制した姿勢で鋸盤へ送り込む送材装置と、原木
を供給する材供給装置と、供給された原木の挽割姿勢を
最初に設定する姿勢設定装置と、姿勢設定装置と送材装
置との間に設けられ、材を挽割時における適芯位置に設
定する設定装置とを具えて成り、丸太状の原木を送材装
置上に支持しながら原木を鋸盤により挽き取る前挽き工
程を行い、前挽き後の中間材を長手方向を軸として90
度姿勢変更した後、残余の対向する二側面を挽き取る後
挽き工程を行って角材等の製品材を得る装置において、
後挽き工程を開始する前に原木の始発形状または前挽き
工程時の挽き面形状に応じて、後挽き工程時の適芯位置
を割り出し、前挽き工程終了後の90度回転した中間材
を前記適芯位置を記憶した設定装置が保持することによ
って中間材を適芯位置に合致させ、この状態でカスガイ
装置が中間材の両木口保持を行い、後挽き工程が行われ
ることを特徴として成るものである。この発明によれ
ば、カスガイ装置を単機能化し、材を適芯位置に合致さ
せる作業を設定装置に行わせることにより後挽き準備工
程に要する時間を短縮でき製品材を挽き取る製材作業の
能率をトータルで向上させることが可能となる。またよ
り安定的な挽き割りが行え、カスガイ装置にかかる負担
を軽減できる。
【0009】また請求項5記載の製材装置は、前記請求
項4記載の要件に加え、前記設定装置は姿勢設定装置か
ら送材装置まで材を掴持して移送するチャージング装置
を流用することを特徴として成るものである。この発明
によれば、従来のチャージング装置を流用して適芯位置
の設定が行え、製材装置に新たに設定装置を組み込むこ
とがなく、作業工程を複雑化させることもない。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に
基づいて説明する。説明にあたっては本発明の製材方法
を実施する製材装置1について説明し、次いでこの装置
の作動態様を説明しながら併せて本発明の製材方法につ
いて説明する。なお始発状態の丸太状の原木をA0 、前
挽き終了後の太鼓状に挽き取られた中間材をA1 とし、
これらを総称したものを材Aとする。まず製材装置1は
図1に示すように挽割作業を直接担う鋸盤2と、この鋸
盤2へ材Aを規制した姿勢で送り込む送材装置3と、原
木A0 を供給する材供給装置4と、供給された原木A0
の挽割姿勢を最初に設定する姿勢設定装置5と、姿勢設
定装置5と送材装置3との間に設けられ材Aを適芯位置
に設定する設定装置6とを具えて成るものである。そし
て送材装置3を挟んで一例として材供給側の対向する位
置に製品材A2 を貯留する製品材貯留装置7が設けら
れ、挽割終了側に背板aを貯留する背板貯留装置8が設
けられる。以下各装置について説明する。
【0011】まず鋸盤2は一例として二重挽きタイプの
帯鋸盤21が適用され、それぞれ同一構成の帯鋸盤21
を対向的に配するものである。また帯鋸盤21は常法に
従い上下一対のタイヤ22と、これに懸張される帯鋸刃
23とを主要部材として構成され、対向する帯鋸刃23
については適宜挽割位置が変更できるように歩出設定自
在に構成される。なお鋸盤2としてはこのような二重挽
きの帯鋸盤21に限らず、単基の帯鋸盤や更には他の丸
鋸盤あるいは二重挽き以上の多重挽きが可能な適宜の挽
割装置が適用できる。
【0012】次に送材装置3について説明する。送材装
置3は鋸盤2に対して正確な挽き割りが行えるように材
Aを適宜の姿勢に規制して送り込むためのものであり、
送材架台31を主要部材とし、その下方に取り付けられ
た車輪32がレール33上を転動することにより鋸盤2
側に移動自在に構成されている。また送材架台31には
材Aの両木口を保持するカスガイ装置34を具えてい
る。なおこの実施の形態ではカスガイ装置34は、材A
の両木口を保持する機能と材Aをその長手方向を軸とし
て90度回転させる機能を有するものであるが、例えば
図3に示すように送材装置3が送材架台31上にわずか
に落下した中間材A1 を下から突き上げて回転させる回
転装置35を具えていれば、必ずしもカスガイ装置34
は中間材A 1 を90度回転させる機能を有するものでは
なく、材Aの長手方向に移動自在に構成され材Aの両木
口保持が行えれば良い。因みに図3に示す実施の形態で
は鋸盤2に二重挽きタイプの丸鋸盤を適用している。以
上のように中間材A1 を90度回転させるには種々の手
法が採れるものの、カスガイ装置34は従来のように材
Aを適芯位置に合致させるような保持位置調節機能を有
するものではない。
【0013】次に材供給装置4について説明する。材供
給装置4は原木A0 を一本毎、姿勢設定装置5に供給す
るためのものであり、一例として三角板状の支承アタッ
チメント42を有したチェーンコンベヤ41が適用され
るが、ステップフィーダ等を適用することも可能であ
る。
【0014】次に姿勢設定装置5について説明する。姿
勢設定装置5は一本毎の原木A0 を材供給装置4から受
け取り、前挽き工程時における原木A0 の挽割姿勢すな
わち前挽き工程時における適芯位置を最初に設定するも
のであり、一例として供給された原木A0 を安定的に支
持するための複数の鼓形ライブローラ51と、原木A 0
を回転させるターニングチェーン52とを具えて成るも
のである。鼓形ライブローラ51は中央凹陥部に原木A
0 を載置しながら適宜モータ等により駆動され、姿勢設
定装置5の一端に設けられたストッパ53に原木A0
押し当てるように構成される。ターニングチェーン52
は前後一対に設けられるものであり、各々が概ねV字状
に形成され、このV字間に原木A0 を保持しながら回転
させるものである。またこの回転と同時に別途設けられ
たセンサ等が原木A0 の外周形状や木口形状等を測定
し、前挽き工程時における挽割姿勢を割り出し、決定す
る。なおターニングチェーン52は図2に示すように原
木A0 を回転させる場合などの作動時には鼓形ライブロ
ーラ51の載置作用面から上方に突出し、また不要時に
はこの載置作用面から充分下方に退去するように構成さ
れる。
【0015】なお前挽き工程時における挽割姿勢の決定
に際し、原木A0 の外周形状を測定するのに例えば図3
に併せて示すように二基のチャッキング装置91と、複
数のレーザーセンサ92とを具えた形状測定装置9を適
用することも可能である。すなわち原木A0 の両木口を
チャッキング装置91により保持し、原木A0 を回転さ
せながら複数のレーザーセンサ92により外周形状を測
定するのである。このように材Aの外周形状を原木丸太
の状態で詳細に把握する場合には前挽き工程時における
挽割姿勢を決定するだけでなく画像解析等により後挽き
工程時における挽割姿勢も併せて決定することが可能で
ある。
【0016】次に設定装置6について説明する。設定装
置6は前挽き工程終了後の90度回転した中間材A1
保持することにより、この中間材A1 をあらかじめ割り
出されていた適芯位置に合致させるものである。なおこ
の実施の形態において設定装置6は姿勢設定装置5から
送材装置3へ原木A0 を掴持して搬送するいわゆるチャ
ージング装置を流用するものであるが、必ずしもこのよ
うな形態を採る必要はなく、例えばチャージング装置と
設定装置6を別々に設ける形態等が採り得る。
【0017】そして設定装置6は上述したように従来の
チャージング装置を流用するため図2に示すように上部
に配設されたチャージングレール61に沿ってチャージ
ャユニット62が姿勢設定装置5と送材装置3間を往復
自在に構成されるとともに、直接材Aを掴持するチャー
ジャアーム63が昇降自在に構成される。具体的にはチ
ャージングレール61の一端部に一例としてサーボモー
タMが設けられ、このサーボモータMとチャージャユニ
ット62とがスクリューシャフト64により接続され、
チャージャユニット62を割り出された適芯位置の上方
に正確且つ円滑に合致させるものである。なおこの実施
の形態ではチャージャアーム63を迅速に移動させるも
のとしてサーボモータMを適用したがサーボシリンダ等
を適用する形態も採り得る。また設定装置6は一例とし
て前挽き工程終了後の90度回転した中間材A1 を保持
する際、すでに割り出されている適芯位置にあらかじめ
待機しており、中間材A1 をこの適芯位置に合致させる
ように掴持し、そのままの姿勢でカスガイ装置34に搬
送するものであるが、回転した中間材A1 をそのままの
姿勢で掴持した後、割り出されている適芯位置に合致さ
せるように前後二基のチャージャユニット62を調節す
る形態も可能である。
【0018】製品材貯留装置7は角材等に挽き割られた
製品材A2 を貯留するためのものであり、一方背板貯留
装置8は非製品材部位である背板aを貯留するためのも
のであり、一例としてそれぞれチェーンコンベヤ71、
81が適用されるが適宜ストッカー等が適用されても構
わない。
【0019】次に以上のように構成された製材装置1の
作動態様を説明しながら併せて製材方法について説明す
る。 I.前挽き準備 (1)原木の供給 まず原木A0 は材供給装置4上を両端がカットされた状
態で搬送され、一本毎姿勢設定装置5に供給される。そ
の際、加工できないほどの大きな反りや矢高等を有する
原木A0 を材供給装置4上でセンサ等により検出し、取
り除く形態が併せて採り得る。
【0020】(2)前挽き時における挽割姿勢の割り出
し 姿勢設定装置5に供給された原木A0 は鼓形ライブロー
ラ51上に安定的に載置された後、シリンダ等により一
方の木口がストッパ53に押し当てられる。次いで原木
0 はターニングチェーン52のV字間に保持された状
態で鼓形ライブローラ51の載置作用面から上方に突出
させられ、ターニングチェーン52の回転を受けながら
別途設けられたセンサ等により外周形状や木口径等が測
定され、前挽き工程時における挽割姿勢が割り出され
る。ここで原木A0 の外周形状を測定するのに形状測定
装置9を適用する場合には図3に示すように両木口のほ
ぼ中心付近をチャッキング装置91により保持し、原木
0 を回転させながら複数のレーザーセンサ92により
外周形状を計測する。このように材Aの外周形状を原木
丸太の状態で詳細に把握する場合には前挽き工程時にお
ける挽割姿勢を決定するだけでなく画像解析等により後
挽き工程時における挽割姿勢も決定することが可能であ
る。
【0021】(3)送材装置への移送(前挽き時におけ
る挽割姿勢の設定) 最初の挽割姿勢が割り出された原木A0 は、図5(a)
に示すように設定装置6におけるチャージャユニット6
2により掴持され、姿勢設定装置5から送材装置3へ移
送される。その際割り出された挽割姿勢に応じてチャー
ジャユニット62の移動量が、サーボモータMに伝達さ
れる。次いでスクリューシャフト64を回転させチャー
ジャユニット62を、割り出した挽割姿勢位置の上方に
移動させ待機させる。そして原木A0 をこの挽割姿勢に
合致させるように掴持して送材装置3に移送し、カスガ
イ装置34により保持するものである。しかしながらこ
のような形態に限らず例えばターニングチェーン52や
チャージャユニット62を調節して原木A0 を割り出さ
れた挽割姿勢に合致させる形態等が採り得る。
【0022】II.前挽き 送材装置3に供給された原木A0 はカスガイ装置34に
より適宜規制された姿勢で鋸盤2に送り込まれ前挽きを
受ける。ここで前挽きを受けた原木A0 は対向する二面
が挽き取られた断面太鼓状の中間材A1 となる。またこ
の時の挽き面形状は別途設けられたセンサ等により測定
され、後挽き時の適芯位置が割り出されるが、形状測定
装置9等を適用して原木A0 の外周形状を丸太状の始発
状態で詳細に把握する場合には、前挽き工程時における
挽割姿勢を割り出しながら後挽き時の適芯位置も割り出
せるため前挽き時の挽き面形状を測定する必要はない。
【0023】III.前挽き戻し 前挽きが終了した中間材A1 は前挽き時における保持位
置のまま挽割終了位置から挽割準備位置まで戻される。
【0024】IV.後挽き準備 (1)90度回転と後挽き時における適芯位置の割り出
し 挽割準備位置まで戻された中間材A1 は、後挽き工程に
先立ちカスガイ装置34により90度回転を受ける。こ
こで送材装置3が回転装置35を具えている場合には図
4(a)に示すように前挽き戻し終了後まず中間材A1
の両木口保持を一旦解除して中間材A1 を送材架台31
に載置するようにわずかに落下させ、図4(b)に示す
ように中間材A1 を下から突き上げて90度回転させ、
その後再度カスガイ装置34により両木口保持を行うも
のである。また中間材A1 は、この後挽き準備終了まで
に丸太状の始発形状や前挽き時の挽き面形状等に応じて
後挽き時の適芯位置が割り出される。
【0025】(2)後挽き時における適芯位置の設定 後挽き時における適芯位置の設定は、まず割り出された
適芯位置のデータによりチャージャユニット62の移動
量がサーボモータMに伝達される。そしてスクリューシ
ャフト64が回転し、チャージャユニット62をチャー
ジングレール61に沿って移動させ、図5(b)、図6
(a)に示すようにチャージャアーム63を割り出され
た適芯位置に応じてあらかじめ待機させる。その後図6
(b)に示すように90度回転後の中間材A1 を適芯位
置に合致させるように、チャージャアーム63により掴
持しながら、カスガイ装置34による両木口保持を一旦
解除する。そして中間材A1 を適芯位置に合致させた後
カスガイ装置34により中間材A1 の両木口保持を再度
行い適芯位置の設定を終了する。なおこのような形態に
限らず例えば90度回転させた中間材A1 をそのままの
姿勢でチャージャアーム63により一旦掴持した後、前
後二基のチャージャユニット62を調節し、割り出され
ている適芯位置に合致させる形態等が採り得る。
【0026】V.後挽き 適芯位置に合致するようカスガイ装置34により保持さ
れた中間材A1 は、再度鋸盤2に送り込まれ、残余の対
向する二側面が挽き取られ、角材等の製品材A 2 や背板
a等に分けられ、それぞれ製品材貯留装置7や背板貯留
装置8に貯留される。
【0027】
【発明の効果】まず請求項1または4記載の発明によれ
ば、カスガイ装置34を単機能化し、材Aを適芯位置に
合致させる作業を設定装置6に行わせることにより後挽
き準備工程に要する時間を短縮でき、製品材A2 を挽き
取る製材作業の能率をトータルで向上させることが可能
となる。
【0028】また請求項2記載の発明によれば、適芯位
置に設定した後の中間材A1 は送材架台31上に接触す
るように載置され安定的な挽割作業が行え、カスガイ装
置34にかかる負担を軽減することができる。
【0029】更にまた請求項3または5記載の発明によ
れば、従来のチャージング装置を流用して適芯位置の設
定が行え、製材装置1に新たに設定装置6を組み込むこ
とがなく、作業工程を複雑化させることもない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の製材装置を骨格的に示す斜視図であ
る。
【図2】同上側面図である。
【図3】製材装置の他の実施の形態を骨格的に示す斜視
図である。
【図4】回転装置を具えた送材装置の作動態様を示す説
明図である。
【図5】原木を送材装置に移送する状態(a)並びに中
間材を適芯位置に設定する状態(b)を示す側面図であ
る。
【図6】中間材を適芯位置に設定する状態を拡大して示
す説明図である。
【符号の説明】
1 製材装置 2 鋸盤 21 帯鋸盤 22 タイヤ 23 帯鋸刃 3 送材装置 31 送材架台 32 車輪 33 レール 34 カスガイ装置 35 回転装置 4 材供給装置 41 チェーンコンベヤ 42 支承アタッチメント 5 姿勢設定装置 51 鼓形ライブローラ 52 ターニングチェーン 53 ストッパ 6 設定装置 61 チャージングレール 62 チャージャユニット 63 チャージャアーム 64 スクリューシャフト 7 製品材貯留装置 71 チェーンコンベヤ 8 背板貯留装置 81 チェーンコンベヤ 9 形状測定装置 91 チャキング装置 92 レーザーセンサ A 材 A0 原木 A1 中間材 A2 製品材 a 背板 M サーボモータ

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 丸太状の原木を送材装置上に支持しなが
    らその両木口をカスガイ装置で保持し、原木を鋸盤によ
    り挽き取る前挽き工程を行い、前挽き後の中間材を長手
    方向を軸として90度姿勢変更した後、残余の対向する
    二側面を挽き取る後挽き工程を行って角材等の製品材を
    得る方法において、前記後挽き工程を開始する前に原木
    の始発形状または前挽き工程時の挽き面形状に応じて、
    後挽き工程時の適芯位置を割り出し、前挽き工程終了後
    の90度回転した中間材を前記適芯位置を記憶した設定
    装置に保持させることによって中間材を適芯位置に合致
    させ、この状態でカスガイ装置により中間材の両木口保
    持を行わせ、後挽き工程を行うことを特徴とする製材方
    法。
  2. 【請求項2】 前記後挽き工程は、中間材の下面を送材
    装置に接した状態で行われることを特徴とする請求項1
    記載の製材方法。
  3. 【請求項3】 前記設定装置は材を掴持して送材装置ま
    で移送するチャージング装置を流用することを特徴とす
    る請求項1または2記載の製材方法。
  4. 【請求項4】 材を実質的に挽き割る鋸盤と、材の両木
    口をカスガイ装置で保持し材を規制した姿勢で鋸盤へ送
    り込む送材装置と、原木を供給する材供給装置と、供給
    された原木の挽割姿勢を最初に設定する姿勢設定装置
    と、姿勢設定装置と送材装置との間に設けられ、材を挽
    割時における適芯位置に設定する設定装置とを具えて成
    り、丸太状の原木を送材装置上に支持しながら原木を鋸
    盤により挽き取る前挽き工程を行い、前挽き後の中間材
    を長手方向を軸として90度姿勢変更した後、残余の対
    向する二側面を挽き取る後挽き工程を行って角材等の製
    品材を得る装置において、後挽き工程を開始する前に原
    木の始発形状または前挽き工程時の挽き面形状に応じ
    て、後挽き工程時の適芯位置を割り出し、前挽き工程終
    了後の90度回転した中間材を前記適芯位置を記憶した
    設定装置が保持することによって中間材を適芯位置に合
    致させ、この状態でカスガイ装置が中間材の両木口保持
    を行い、後挽き工程が行われることを特徴とする製材装
    置。
  5. 【請求項5】 前記設定装置は姿勢設定装置から送材装
    置まで材を掴持して移送するチャージング装置を流用す
    ることを特徴とする請求項4記載の製材装置。
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