JP3023550B1 - 曲がりを有する原木の挽出方法並びにこれを行う製材装置 - Google Patents

曲がりを有する原木の挽出方法並びにこれを行う製材装置

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JP3023550B1
JP3023550B1 JP10346306A JP34630698A JP3023550B1 JP 3023550 B1 JP3023550 B1 JP 3023550B1 JP 10346306 A JP10346306 A JP 10346306A JP 34630698 A JP34630698 A JP 34630698A JP 3023550 B1 JP3023550 B1 JP 3023550B1
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Abstract

【要約】 【課題】 曲がりを有する原木から、挽き出し得る材の
隅部に木肌部の発現を甘受しても、可能な限り大寸且つ
長尺の四面平滑角材を効率的に挽き出す新規な挽出方法
並びにこれを行う製材装置を提供する。 【解決手段】 本発明の挽出方法は、まず挽割装置2に
よって挽き落とされる四面が平滑面を形成しながらも、
材の長手方向においては必ずしも四隅が角形でない木肌
部a0の残余が許容されるものであることを前提とし、
挽割装置2によって製品材A1を挽き出す前の段階で、
あらかじめ原木A0を長手方向を軸心として適宜の角度
ずつ回転させるとともに、この回転に伴って四平滑面の
出現有無を解析し、その挽出姿勢を維持した状態で製品
材A1を挽き出すことを特徴とする。また本発明の製材
装置1は、原木A0を回転させるカスガイ装置34を有
した送材装置3と、四平滑面の出現有無を解析する画像
処理装置10とを具えることを特徴とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は曲がりを有する原木
から四つの平滑面を有する角材等を効率的に挽き出す方
法並びにこれを行う製材装置に関するものであって、特
に材の四隅がその長手方向において必ずしも角形形成さ
れず、木肌部の残余が許容される場合に適した手法に係
るものである。
【0002】
【発明の背景】比較的小径木であって且つ曲がりを有す
る原木から角材を挽き出すにあたっては、例えば原木の
両木口をカスガイ装置等で保持し、位置決めした後、二
重挽きの丸鋸盤等の挽割装置に送りまず対向する二面
を挽き落とし、更に原木を90°反転させ再度挽割装置
に送って、残りの二面を挽き落とし適宜の角材を得る
という方法が採られている。そしてこのような方法にお
いても市場価値のより高い角材を効率的に挽き出すこと
を目的として製品材の材芯を原木の形状に応じて適宜補
正し、可能な限り大寸且つ長尺の角材を得る試みが提案
されている。その一例として特開昭47−25778号
「原木の心出し方法並びに装置」等が開示されている。
【0003】ところでこの手法は、原木の両木口の輪郭
形状をまずカメラ等によって撮影した後、これら両木口
の映像を重ね合わせ、この重なり部分が最大になるよう
に原木の保持姿勢を修正し、そしてこの重なり部分のほ
ぼ中心を、挽き出し得る角材の材芯とするものである。
しかしながらこのような手法は、以下に示すような点に
おいて問題があった。すなわち上述した手法では、両木
口の各輪郭形状の重なり部分によって挽き出し得る角材
の大きさが決定されるため、矢高と称される原木の曲が
りが最初から比較的大きく、且つ小径木である場合に
は、挽き出し得る角材の大きさがどうしても小さいもの
に制限されてしまうという問題があった。
【0004】また曲がりが比較的小さい原木の場合であ
っても上述した手法は、専ら角材の四隅が長手方向ほぼ
全長において角形(いわゆるピン角)形成される場合に
適したものであるが、実際の現場例えば家屋の比較的人
から見えにくい部位などにおいては四つの平滑面が材の
ほぼ全長において形成されていれば、隅部のある部分に
は、角形形成されない木肌部の出現を甘受してもでき
る限り大寸且つ長尺の角材が必要とされる場合があっ
た。もとより実際の製材現場では、搬入されてくる原木
の外径によって、概ね挽き出し得る角材の寸法が決まっ
ているため、通常は大きな寸法の材から挽き出し可能か
否かが検討されることもあり、極端な場合には大寸材の
要求が最優先され、原木の対向する二面のみを挽き落と
し、太鼓材として利用する場合もあった。
【0005】
【開発を試みた技術的課題】本発明はこのような背景を
認識してなされたものであって、曲がりを有する原木か
ら、挽き出し得る材の隅部に木肌部の発現を甘受して
も、可能な限り大寸且つ長尺の四面平滑角材等を効率的
に挽き出す新規な挽出方法並びにこれを行う製材装置の
開発を試みたものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】すなわち請求項1記載の
曲がりを有する原木の挽出方法は、曲がりを有する原木
を挽割装置に移送し、原木の四面を挽き落とし角材等
の製品材を得るにあたり、まず前記四面は、平滑面を形
成しながらも、材の長手方向においては必ずしも四隅が
角形でない木肌部の残余が許容されるものであることを
前提とし、前記挽割装置によって製品材を挽き出す前の
段階で、原木をその長手方向を軸心として適宜の角度ず
つ回転させながら四平滑面の出現有無を解析し、この
平滑面が出現する適切な挽出姿勢で原木から製品材を挽
き出す方法において、前記解析の結果、原木を適宜の限
度角度まで回転させても四平滑面が出現しない場合、解
析対象長さを原木の長手方向ほぼ全長から徐々に短い長
さに短縮設定し、再度解析が行われることを特徴として
成るものである。
【0007】また請求項記載の曲がりを有する原木の
挽出方法は、前記請求項1記載の要件に加え、前記解析
の結果、解析対象長さを適宜の限度長さまで短縮設定し
ても四平滑面が出現しない場合、原木は、その対向する
二面のみが挽き落とされ、太鼓材として利用されること
を特徴として成るものである。
【0008】更にまた請求項記載の曲がりを有する原
木の挽出方法を行う製材装置は、曲がりを有する原木
四面を、挽割装置によって挽き落とし、角材等の製品材
を得る装置において、前記請求項1または2記載の曲が
りを有する原木の挽出方法を行うことを特徴として成る
ものである。
【0009】上記発明によれば、原木を回転させながら
四平滑面の出現有無を解析し、四平滑面の出現する保持
姿勢で原木を挽割装置に移送し、製品材を挽き出すた
め、可能な限り大寸且つ長尺の角材等の製品材をより確
実に挽き出すことが可能であり、徹底した材の有効利用
が達成できる。
【0010】
【発明の実施の形態】以下本発明を図示の実施の形態に
基づいて説明する。説明にあたっては曲がりを有する原
木の挽出方法を行う製材装置1について説明し、次いで
この装置の作動態様を説明しながら実質的に曲がりを有
する原木の挽出方法について説明する。なお本明細書に
記載する製品材A1とは、主に、丸太状原木A0の四面
を挽き落としながらも、長手方向においては必ずしもそ
の四隅が角形(いわゆるピン角)でない木肌部a0の残
余が許容される材を示すものである。製材装置1は図
1、2に示すように挽出作業を直接担う挽割装置2と、
挽割装置2へ原木A0を規制された姿勢で送り込む送材
装置3と、原木A0を供給する材供給装置4と、材供給
装置4と送材装置3との間に設けられる仮設定装置5
と、芯出装置6と、チャージング装置7とを具えて成る
ものである。そして本発明においては、原木A0の適宜
の位置において四平滑面の出現を検出する画像処理装置
10が送材装置3及び芯出装置6に接続されるように設
けられる。また送材装置3を挟んで一例として材供給側
の対向する位置に製品材貯留装置8が設けられ、挽出終
了側に背板貯留装置9が設けられる。以下各装置の概略
について説明する。
【0011】まず挽割装置2は、一例として一重挽きタ
イプの丸鋸盤21が挽出線を挟んで二基設けられるもの
であり、丸鋸刃22を歩出設定自在に構成するものであ
るが、二重挽きタイプのものを適用しても構わないし、
帯鋸盤を適用しても構わない。送材装置3は、正確な挽
き出しができるように原木A0を正確に保持して挽割装
置2に送り込むものであり、送材架台31を主要部材と
し、その下方に取り付けられた車輪32がレール33上
を転動することにより挽割装置2側に移動自在に構成さ
れている。また送材架台31には原木A0の両木口を保
持し、挽き出した材を少なくとも90°反転できるよう
なカスガイ装置34を具えている。なおこの実施の形態
においてカスガイ装置34は、原木A0を保持した状態
で適宜の角度ずつ回転させる機能を併せて具えるもので
ある。材供給装置4は原木A0を一本毎、仮設定装置5
に供給するためのものであり、一例として三角板状の支
承アタッチメント42を有したチェーンコンベヤ41が
適用されるが、ステップフィーダ等を適用することも可
能である。
【0012】仮設定装置5は、一本毎の原木A0を受け
取り、次の芯出装置6へ供給するための予備的作業すな
わち仮芯L0を決定する作業を行うものであり、一例と
して供給された原木A0を安定的に支持するためV溝状
に形成された複数の支持板51と、原木A0を固定され
たストッパに押し当てるためのシリンダ52と、原木A
0の仮芯L0を検出する仮芯出アーム53とを具えて成
るものである。仮芯出アーム53は、くの字状に形成さ
れた二本のアーム間に原木A0の両木口付近を挟み込む
ように構成され、木口のほぼ中心を仮芯L0として検出
するものである。また仮芯出アーム53は図3に示すよ
うにシフトシリンダ54により昇降自在に構成されると
ともに、移送架台55により仮設定装置5と芯出装置6
との間を往復自在に構成されている。このため仮芯出ア
ーム53は通常支持板51の支持作用面より充分下方に
沈んだ状態で待機しているが、原木A0の両木口を挟ん
で芯出装置6に送る際には支持板51の支持作用面より
突出した状態で移送するものである。なおこの実施の形
態では、二組の仮芯出アーム53によって、原木A0の
仮芯L0を検出するものであるが、このような形態の他
にも例えば従来から実施されているような木口形状をカ
メラ等によって撮影し、その輪郭を把握し仮芯L0を決
定する形態等ももちろん可能である。
【0013】芯出装置6は、原木A0の全体形状を計測
し、挽出対象となる角材すなわち製品材A1の材芯(以
下角材芯L1として示す)を設定するためのものであ
り、一例として二基の仮芯部チャッキング61と五つの
レーザーセンサ62とを具えて成るものである。ここで
通常この角材芯L1は、挽割装置2によって原木A0か
ら挽き出される際に、カスガイ装置34によって保持さ
れる保持位置として利用される。そして原木A0の全体
形状を計測するにあたっては、仮芯部チャッキング61
が仮芯L0を把持した状態で原木A0を一回転させると
ともに、上方にほぼ等間隔に配設されたレーザーセンサ
62が、設置位置から原木A0までの距離を測定するこ
とによって原木A0の全体形状を計測するものである。
なお計測された全体形状のデータは、後述する画像処理
装置10に入力され、主に最大矢高量と最大矢位置等
のデータに基づいて角材芯L1が割り出され、仮芯部チ
ャッキング61に出力される。このため仮芯部チャッキ
ング61は、出力された角材芯L1の情報に従い、原木
A0の保持姿勢を補正するため、両木口を上下左右に移
動できるように構成される。
【0014】そして角材芯L1の補正にあたっては種々
適宜の手法が採り得るものであって、一例として本出願
人による特願平9−264951号「曲がりを有する原
木の挽割方法並びにその製材装置」を援用する。因みに
図6に示す原木A0は、材の長手方向中央部分に最大矢
高を有するものであって、概ねその矢高量を二分すると
ともに仮芯L0に対してほぼ平行となる線を角材芯L1
とするものである。また補正を行う際の原木A0の姿勢
は、図6に併せて示すように矢高を上方に位置させた状
態とする。なおこの実施の形態では、原木A0の外周形
状を計測するものとしてレーザーセンサ62を適用した
が、マイクロ波距離センサ等を適用しても構わないし、
あるいは原木A0に直接接触して測定するタイプのもの
を適用してももちろん構わない。また実際の原木A0の
最大矢高位置と、レーザーセンサ62によって検出され
る最大矢高位置とは、必ずしも一致しないことが考えら
れ、これを考慮してレーザーセンサ62の設置数を増や
すことが可能であるが、実際に行った試験では五つのレ
ーザーセンサ62で実用上充分であった。
【0015】チャージング装置7は、角材芯L1が割り
出された原木A0を送材装置3まで移送するためのもの
であり、一例として図3に示すように上部に配設された
チャージングレール71に沿ってチャージャユニット7
2が芯出装置6と送材装置3間を往復自在に構成される
とともに、直接原木A0を掴持するチャージャアーム7
3が昇降自在に構成されるものである。なおチャージン
グ装置7が送材装置3に原木A0を移送する際には、上
述したようにすでに補正された原木A0の位置がずれな
いように移送し、カスガイ装置34によって角材芯L1
が保持されるものである。
【0016】画像処理装置10は、原木A0の全体形状
を把握し、角材芯L1を決定するとともに、材の長手方
向における適宜の位置において四平滑面の出現有無を解
析するものである。従って図1、2に示すようにレーザ
ーセンサ62から外周形状データを入力するとともに、
仮芯部チャッキング61に角材芯L1を補正設定するた
めの補正データを出力している。また四平滑面の出現有
無の解析は、カスガイ装置34を適宜の角度ずつ回転さ
せながら、四平滑面が出現する適切な挽出姿勢を検出す
るまで繰り返されるためカスガイ装置34から回転角度
データが入力されるとともにカスガイ装置34に解析判
断データが出力される。製品材貯留装置8及び背板貯留
装置9は、一例としてそれぞれチェーンコンベヤ81、
91が適用され、製品材貯留装置8は、角材等に挽き出
された製品材A1を貯留するものであり、一方背板貯留
装置9は、非製品材部位である背板A3を貯留するもの
である。
【0017】次に以上のように構成された製材装置1の
作動態様を図4に示すフローチャートに基づいて説明し
ながら、実質的に曲がりを有する原木の挽出方法につい
て説明する。 (1)原木の供給 原木A0は、一例として図1、3に示すようにまず材供
給装置4上を両端がカットされた状態で搬送され、仮設
定装置5に供給される。その際、加工できないほどの大
きな矢高を有する原木A0については、材供給装置4上
でセンサ等により感知し、加工ラインから排除する形態
が併せてとり得る。
【0018】(2)仮芯出し 仮設定装置5に供給された原木A0はV溝状に形成され
た支持板51上に安定的に載置された後、シリンダ52
により一例として元口側がストッパに押し当てられる。
次いで仮芯出アーム53が開いた状態で上昇し、原木A
0を挟み両木口のほぼ中心位置が仮芯L0として検出さ
れる。その後、原木A0は仮芯出アーム53に挟持され
た状態のまま芯出装置6上まで移送され、検出された仮
芯L0が仮芯部チャッキング61により把持される。
【0019】(3)原木の全体形状把握 仮芯L0を把持された原木A0は仮芯部チャッキング6
1により一回転させられるとともに、上方に配されたレ
ーザーセンサ62により最大矢高位置と最大矢高量等が
計測され、全体形状が計測される。その際、末口径と元
口径の形状及び寸法が両端のレーザーセンサ62により
検出され、挽き出すべき製品材A1の角寸が決定され
る。
【0020】(4)角材芯の設定 検出された最大矢高位置と最大矢高量及び末口径と元口
径等のデータに基づき画像処理装置10によって角材芯
L1が割り出され、原木A0を把持している仮芯部チャ
ッキング61が、この角材芯L1に応じて補正設定され
る。この角材芯L1の設定にあたっては種々適宜の手法
が採り得るものであって、一例として本出願人による特
願平9−264951号「曲がりを有する原木の挽割方
法並びにその製材装置」を援用する。因みに図6に示す
原木A0は、材の長手方向中央部分に最大矢高を有する
ものであって、概ねその矢高量を二分するとともに仮芯
L0に対してほぼ平行となる線を角材芯L1とするもの
である。また補正を行う際の原木A0の姿勢は、図6に
併せて示すように矢高を上方に位置させた状態とする。
【0021】(5)送材装置への移送 以上のように角材芯L1が補正設定された原木A0は、
チャージング装置7におけるチャージャユニット72の
チャージャアーム73により掴持される。因みにチャー
ジャアーム73は、掴持部にタッチセンサを具え、すで
に補正が行われた原木A0の位置がずれないように掴持
し、その掴持した位置に応じてその位置を記憶しておく
のである。この状態でチャージャユニット72はチャー
ジングレール71上を移動し、原木A0を送材装置3に
移送する。従って送られた原木A0の姿勢は、そのまま
保存された状態であり、カスガイ装置34は、すでに補
正設定された角材芯L1の位置を保持するものである。
【0022】(6)四平滑面の出現有無 送材装置3に移送された原木A0は、一例として矢高を
上方に位置させた状態を回転スタート位置として、最初
はこの状態のまま、設定された角寸の材を取った場合
に、四平滑面の出現有無が画像処理装置10によって解
析される。なおこの実施の形態では上述した画像解析
は、概ね、五つのレーザーセンサ62によって原木形状
を測定した位置において実施されるが、この解析位置等
は適宜変更可能である。そして解析の結果、例えば図5
(b)に示すように四隅のある部分においては角形形成
されない木肌部a0が出現しても、材長手方向ほぼ全長
において四平滑面が形成される場合、原木A0は、挽割
装置2に移送され、製品材A1の挽き出しが行われる。
一方例えば図5(a)に示すように本来平滑面となるべ
き部分の途中に加工を受けない部位が出現する場合すな
わち材の長手方向に対して四平滑面が寸断される場合に
は、フローチャートに従い原木A0をカスガイ装置34
によって適宜の角度回転させるものである。なお回転ス
タート状態にある原木A0において、角材芯L1を基準
としてあらかじめ設定された寸法の角材を挽き出せるか
否かの解析を行っている状態すなわち四平滑面の出現有
無を解析している状態を図6(c)に骨格的に示すもの
であって、この状態で挽き出しを行った場合には、原木
A0の両端付近及び材のほぼ中央部において加工を受け
ない部位が出現することを示している。
【0023】(7)原木の回転 このように画像解析によって、原木A0に四平滑面が出
現しないと判断された場合、原木A0は、カスガイ装置
34によって角材芯L1を軸心とする一例として5°あ
るいは10°など適宜の角度ずつの回転を受け、回転の
都度に四平滑面の出現有無が画像解析される。なおこの
原木A0の回転は、あらかじめ回転限度(一例として5
0°)が設定されており、もちろん回転限度に達する以
前に解析によって、四平滑面の出現が感知されれば、回
転はそれ以後行われず、その挽出姿勢を維持したまま挽
割装置2に移送され、製品材A1の挽き出しが行われ
る。一方回転限度に達しても四平滑面が出現しなけれ
ば、フローチャートに従い今度は、解析対象長さが材の
ほぼ全長から徐々に縮められて、再度解析が実施され
る。なお原木A0を回転スタート状態からほぼ45°回
転させ、この状態で四平滑面の出現有無を解析している
状態を図6(d)に骨格的に示すものであって、この状
態で挽き出しを行った場合には、原木A0の両端付近及
び材のほぼ中央部において一隅部が角形形成されずに木
肌部a0が発現するものの、材のほぼ全長においては四
平滑面が出現することを示している。
【0024】(8)解析対象長さの短縮 材のほぼ全長において四平滑面が出現しないと判断され
た場合、解析対象長さが一例として0.5mずつ短縮さ
れて再度、画像解析が行われる。すなわち搬入時の原木
A0の材長を4mとすれば解析対象長さをまず3.5m
に設定するとともに原木A0を回転スタート位置にリセ
ットし、上述したように原木A0を再び適宜の角度ずつ
回転させながら画像解析を行い、回転限度に達しても四
平滑面が出現しなければ次に解析対象長さを3mへと短
縮して順次解析を行うものである(図5(c)(d)参
照)。なおこの解析対象長さの短縮においてもあらかじ
め短縮限界(一例として3m)が設定されており、もち
ろん短縮限界に達する以前に、四平滑面の出現が感知さ
れれば、その挽出姿勢を維持したまま挽割装置2によっ
て挽き出され、必要に応じて四平滑面を有した部分がカ
ットされ、短寸の製品材A1として利用される。一方解
析短縮限界に達しても四平滑面が出現しなければ、フロ
ーチャートに従い原木A0は、最終的に対向する二面の
みが引き落とされ、図5(e)に示すような太鼓材A2
として利用される。
【0025】(9)挽き出し 以上のような解析の後、挽き出しが実施される。その際
まず原木A0は、送材架台31とともに挽割装置2側に
移送され、丸鋸刃22によって対向する二面が挽き落と
された後、出発位置に戻される。ここで太鼓材A2とし
て利用される材は、太鼓状のまま製品材貯留装置8等に
移送されるが、角材に加工される材については、カスガ
イ装置34によって90°反転させられた状態で再び挽
割装置2側に移送される。そして残った二面が挽き落と
され、製品材A1に加工され、製品材貯留装置8に移送
される。
【0026】
【他の実施の形態】本発明は以上述べた実施の形態を一
つの基本的な技術思想とするものであるが、更に次のよ
うな改変が考えられる。すなわち先の図1〜6に示した
実施の形態では、送材装置3のカスガイ装置34によっ
て原木A0を適宜の角度ずつ回転させながら、四平滑面
の出現有無を解析するものであるが、必ずしもこのよう
な形態に限ることなく、例えば原木A0を実際には回転
させずに、画像処理装置10によって原木A0の回転を
シュミレーションする形態が可能である。またこの他に
も角材芯L1を補正設定した後、原木A0をチャージン
グ装置7からもう一度芯出装置6に移送し、再度仮芯部
チャッキング61に角材芯L1を保持させ、仮芯部チャ
ッキング61を回転させることによって原木A0を適宜
の角度ずつ回転させながら解析を行う形態等も可能であ
る。すなわちどのような形態であっても、要は原木A0
を挽割装置2に移送する前までに、四平滑面の出現有無
が解析されればよいのである。また先の実施の形態にお
いては、木口の大きさによって挽き出すべく角材の大き
さをほぼ一義的に設定し、終始この角寸を維持しながら
四平滑面の出現有無を解析するものであるが、必要に応
じてフローチャートの一部、例えば解析対象長さの短縮
を行う前等に、設定した角寸を小さくする制御ステップ
を追加することも可能である。
【0027】
【発明の効果】上述した本発明によれば、原木A0を適
宜の角度ずつ回転させながら四平滑面の出現有無を解析
し、四平滑面の出現する保持姿勢で原木A0を挽割装置
2に移送し、製品材A1を挽き出すため、可能な限り大
寸且つ長尺の角材等の製品材A1をより確実に挽き出す
ことが可能であり、徹底した材の有効利用が達成でき
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】曲がりを有する原木の挽出方法を実施する製材
装置を示す斜視図である。
【図2】同上骨格的平面図である。
【図3】同上骨格的正面図である。
【図4】曲がりを有する原木の挽出方法を示すフローチ
ャートである。
【図5】本発明によって挽き出される材の種々の様子を
示す斜視図である。
【図6】本発明の挽出方法が実施される材を段階的に示
す説明図である。
【符号の説明】
1 製材装置 2 挽割装置 3 送材装置 4 材供給装置 5 仮設定装置 6 芯出装置 7 チャージング装置 8 製品材貯留装置 9 背板貯留装置 10 画像処理装置 21 丸鋸盤 22 丸鋸刃 31 送材架台 32 車輪 33 レール 34 カスガイ装置 41 チェーンコンベヤ 42 支承アタッチメント 51 支持板 52 シリンダ 53 仮芯出アーム 54 シフトシリンダ 55 移送架台 61 仮芯部チャッキング 62 レーザーセンサ 71 チャージングレール 72 チャージャユニット 73 チャージャアーム 81 チェーンコンベヤ 91 チェーンコンベヤ A0 原木 A1 製品材 A2 太鼓材 A3 背板 a0 木肌部 L0 仮芯 L1 角材芯
フロントページの続き (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) B27B 29/00 - 29/10 B27B 31/00 - 31/08

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 曲がりを有する原木を挽割装置に移送
    し、原木の四面を挽き落とし角材等の製品材を得る
    あたり、まず前記四面は、平滑面を形成しながらも、材
    の長手方向においては必ずしも四隅が角形でない木肌部
    の残余が許容されるものであることを前提とし、前記挽
    割装置によって製品材を挽き出す前の段階で、原木をそ
    の長手方向を軸心として適宜の角度ずつ回転させながら
    四平滑面の出現有無を解析し、この四平滑面が出現する
    適切な挽出姿勢で原木から製品材を挽き出す方法におい
    て、前記解析の結果、原木を適宜の限度角度まで回転さ
    せても四平滑面が出現しない場合、解析対象長さを原木
    の長手方向ほぼ全長から徐々に短い長さに短縮設定し、
    再度解析が行われることを特徴とする曲がりを有する原
    木の挽出方法。
  2. 【請求項2】 前記解析の結果、解析対象長さを適宜の
    限度長さまで短縮設定しても四平滑面が出現しない場
    合、原木は、その対向する二面のみが挽き落とされ、太
    鼓材として利用されることを特徴とする請求項1記載の
    曲がりを有する原木の挽出方法。
  3. 【請求項3】 曲がりを有する原木の四面を、挽割装置
    によって挽き落とし、角材等の製品材を得る装置におい
    て、前記請求項1または2記載の曲がりを有する原木の
    挽出方法を行うことを特徴とした製材装置。
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