JPH11320401A - ツルーイング方法 - Google Patents

ツルーイング方法

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JPH11320401A
JPH11320401A JP13487498A JP13487498A JPH11320401A JP H11320401 A JPH11320401 A JP H11320401A JP 13487498 A JP13487498 A JP 13487498A JP 13487498 A JP13487498 A JP 13487498A JP H11320401 A JPH11320401 A JP H11320401A
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JP
Japan
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dresser
grindstone
air
grinding wheel
truing
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JP13487498A
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English (en)
Inventor
Atsuo Amano
敦夫 天野
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Toyota Motor Corp
Original Assignee
Toyota Motor Corp
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ドレッサと砥石との離間距離を高い精度で検
出し、両者の衝突を回避しながら速やかに接近させてツ
ルーイング(形直し)を行うことができるようにする。 【解決手段】 砥石18の装着当初は、主軸16とのは
めあい公差による芯ずれに起因して回転振れが生じるた
め、使用に先立って砥石18の外周面をツルーイングす
る必要がある。このため、エアノズル38からエアを噴
出させて離間距離Dを測定しながら、砥石18を下降さ
せてドレッサ30に接近させるようにしているが、砥石
18を1回転/秒以下の回転数で回転させると、砥石1
8の回転振れについても良好に検出することが可能で、
ドレッサ30との衝突を回避しつつ速やかに接近させる
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は砥石の芯ずれによる
回転振れを修整するツルーイング方法に係り、特に、砥
石との間の離間距離を検出できるエアノズル付きドレッ
サを用いたツルーイング方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】砥石を研削盤の主軸に取り付けた場合、
はめあい公差によって芯ずれが生じることが避けられ
ず、使用に先立ってドレッサを用いて芯ずれによる回転
振れが無くなるように外周面をツルーイング(形直し)
する必要がある。このツルーイングは、砥石を回転駆動
しながらドレッサに接近させて、そのドレッサにより外
周面を研削するようにしているのが普通であるが、その
ようなドレッサの一種に、エアノズルから砥石に向かっ
てエアが噴出させられることにより、そのエアの圧力ま
たは流量に基づいて砥石との間の離間距離を検出できる
エアノズル付きのドレッサがある。特開平2−1527
67号公報に記載されている装置はその一例である。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなエアノズル付きドレッサによる距離検出は、十分な
応答性が得られないため、研削時(砥石使用時)と同じ
速度で砥石を回転駆動すると、芯ずれに伴う1回転毎の
周期的な距離変化が平均化され、砥石とドレッサとの間
の平均離間距離しか検出することができなかった。この
ため、例えばドレッサに接する直前まで砥石を接近させ
た後、所定の切込寸法ずつ接近させてツルーイングする
場合、接近過程で芯ずれによる回転振れに起因して砥石
がドレッサに衝突し、ドレッサや砥石が損傷する恐れが
あり、これを回避するためには回転振れを考慮して接近
位置を離して設定する必要があった。
【0004】本発明は以上の事情を背景として為された
もので、その目的とするところは、ドレッサと砥石との
離間距離を高い精度で検出し、両者の衝突を回避しなが
ら速やかに接近させることができるようにすることにあ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】かかる目的を達成するた
めに、本発明は、エアノズルから砥石に向かってエアが
噴出させられることにより、そのエアの圧力または流量
に基づいてその砥石との間の離間距離を検出できるエア
ノズル付きのドレッサを用いて、研削盤に取り付けられ
て軸心まわりに回転させられる砥石の外周面を研削して
芯ずれによる回転振れを修整するツルーイング方法であ
って、前記砥石を1回転/秒以下の回転数で回転させな
がら前記エアノズルからその砥石の外周面に向かってエ
アを噴出することにより、芯ずれに起因して周期的に変
化するその砥石の外周面と前記ドレッサとの間の離間距
離を検出し、その離間距離に基づいてその砥石とそのド
レッサとの衝突を回避しつつ両者を接近させる接近工程
を有することを特徴とする。
【0006】
【発明の効果】このようなツルーイング方法によれば、
砥石が1回転/秒以下の回転数で回転させられるため、
エアノズルから砥石外周面に向かって噴出させられるエ
アの圧力または流量に基づいて、芯ずれに起因する離間
距離の周期的な変化についても検出できるようになり、
その離間距離に基づいて砥石とドレッサとの衝突を確実
に回避しつつ両者を接近させることができる。これによ
り、衝突による損傷等の発生を防止しながら、ツルーイ
ングのための接近時間を短縮できる。
【0007】
【発明の実施の形態】ここで、エアノズルから砥石外周
面に噴出させられるエアの圧力や流量は、圧力センサや
流量センサなどのエアマイクロメータによって好適に検
出され、予め実験等によって求められた離間距離と圧力
または流量との相関関係に基づいて離間距離が算出され
る。
【0008】砥石の回転振れに伴う離間距離の変化(1
回転毎の振幅)を上記エアマイクロメータによって検出
すると、砥石回転数が2回転/秒以上ではその変化を殆
ど検出できないが、2回転/秒以下になると検出できる
ようになり、1回転/秒以下では数十%程度以下の誤差
で検出できる。したがって、1回転/秒以下であれば実
用上十分な検出精度で離間距離を検出できるが、例えば
砥石とドレッサとを接近させつつ離間距離を検出する場
合には、回転数が遅くなると1回転当りの接近距離が大
きくなるため、衝突を回避しつつ速やかに接近させるた
めには、0.5回転/秒〜1回転/秒の範囲内で回転さ
せることが望ましい。なお、衝突を確実に回避するため
には、検出誤差や接近速度、接近制御の応答性などを考
慮して接近位置を設定する必要がある。
【0009】砥石の外周面形状は、軸方向において径寸
法が等しい円筒面であっても良いし、円すい形状であっ
ても良いが、何れの場合も、エアノズルは砥石外周面に
対して略垂直にエアを吹き付けるように設けることが望
ましい。ドレッサと砥石とは、通常は砥石の軸心(厳密
には砥石が取り付けられた研削盤の主軸の軸心)と直交
する方向へ相対移動させて接近させるように構成される
が、砥石外周面が円すい形状の場合は、その円すい面に
対して略垂直な方向(面法線方向)へ相対移動させるよ
うにしても良い。
【0010】ドレッサが、例えばダイヤモンド砥粒等か
らなる平坦なドレッシング層を有し、そのドレッシング
層の研削表面に砥石外周面を押圧してツルーイングを行
う場合、エアノズルは、そのドレッシング層を貫通して
研削表面に開口するように設けることが望ましいが、ド
レッサを保持しているホルダ等にエアノズルを設けるこ
ともできる。ロータリドレッサや単石ドレッサを用いる
場合も、それ等に対して一定の位置関係となり且つ砥石
外周面に対して略垂直にエアを吹き付けるようにエアノ
ズルを配設すれば良い。
【0011】接近工程は、エアマイクロメータにより離
間距離を検出しながら砥石とドレッサとを連続的に接近
させるものでも良いが、エアマイクロメータで砥石外周
面との離間距離を検出できる所定位置で接近を停止さ
せ、その所定位置で砥石を1回転/秒以下の回転数で回
転させながらエアマイクロメータにより離間距離を検出
し、その最小値(最近接距離)に基づいて所定の接近位
置まで1度に接近させるようにしても良いなど、接近形
態は適宜定められる。接近停止状態で離間距離を検出す
る場合には、例えば0.5回転/秒以下の回転数で砥石
を回転させながらより高い精度で離間距離を検出するこ
とができる。
【0012】接近工程で、砥石とドレッサとを予め定め
られた接近位置まで接近させたら、次に、例えば砥石と
ドレッサとを適正な一定の切込量のステップ送りで接近
させながら、ダイヤモンドの過大な切込を防止するとと
もに、目的とする砥石外周面形状に倣って(円筒面の場
合は主軸の軸心と平行な方向へ)砥石とドレッサとを相
対移動させ、砥石外周面の幅全域に研削加工を行うツル
ーイング工程を実施し、同時に、例えば砥石とドレッサ
との接触に伴って発生する音響放射(アコースティック
・エミッション)を検出して積分するとともに、砥石の
幅全域の研削時間で割算して平均値を求め、その平均値
が所定値以上か否かによってツルーイングが終了したか
否かを判断する判断工程を実施する。そして、その判断
工程でツルーイング終了判断が為されるまでツルーイン
グ工程を実施するようにすれば良い。ツルーイング工程
は、砥石外周面を主軸の軸心と平行な円筒面に研削する
だけでも良いが、総形砥石のように軸方向において径寸
法が変化するように研削することも可能である。
【0013】上記判断工程では、砥石の幅全域を研削す
る時の音響放射の平均値に基づいて終了か否かが判断さ
れるため、砥石の軸心が主軸の軸心に対して傾斜してい
る場合等でも、砥石の外周面全域にツルーイングが行わ
れたか否かが良好に判断される。
【0014】以下、本発明の実施例を図面を参照しつつ
詳細に説明する。図1は、本発明方法を好適に実施でき
るツルーイング装置としての平面研削盤の一例で、この
平面研削盤10は砥石台12とテーブル14とを備えて
おり、砥石台12には略水平に主軸16が設けられ、そ
の主軸16に円板形状の砥石18が取り付けられて一体
的に回転駆動されるようになっている。砥石18には取
付穴20が設けられ、その取付穴20が主軸16に嵌合
されるが、はめあい公差によって0.1mm程度の芯ず
れが生じることが避けられず、使用に先立って芯ずれに
よる回転振れが無くなるように、言い換えれば主軸16
の軸心を中心として完全な円筒面となるように、外周面
をツルーイング(形直し)する必要がある。砥石台12
は、図2に示されている砥石台送り装置22によって上
下方向へ直線移動させられるとともに、主軸16は電動
モータ等の主軸回転装置24により所定の回転数で回転
駆動される。
【0015】テーブル14は、テーブル移動装置26に
よって略水平な平面内を自在に移動させられるととも
に、その上面にはマグネットチャック28が設けられ、
砥石18によって研削加工すべき図示しないワークの他
に、エアノズル付きのドレッサ30が位置固定に配設さ
れている。ドレッサ30は、有底円筒形状のホルダ32
に円柱形状のドレッサ本体34を螺合したもので、ドレ
ッサ本体34の平坦な上面には、ダイヤモンド砥粒から
成るドレッシング層36が環状に設けられているととも
に、ドレッサ本体34の軸心(地金部分)には貫通孔が
設けられ、ドレッシング層36の内側に開口するように
エアノズル38が形成されている。
【0016】エアノズル38は、ホルダ32に形成され
た連通孔40を経てエア通路42に連結されており、エ
ア供給源44から絞り46を介して供給された圧力エア
が砥石18の外周面に略垂直に噴出させられるととも
に、エアマイクロメータ(本実施例では圧力センサ)4
8によってエア通路42内のエア圧(背圧)Pが検出さ
れるようになっている。このエア圧Pは、エアノズル3
8の開口部、すなわちドレッサ本体34の上面と砥石1
8の外周面との間の離間距離Dが例えば0.3mm程度
以下になると、その噴出抵抗によって離間距離Dが小さ
くなるのに伴って高圧になるため、予め実験等によって
求められた離間距離Dとエア圧Pとの相関関係を表すデ
ータマップや演算式などから離間距離Dを求めることが
できる。離間距離Dの検出は、図1および図3に実線で
示すようにドレッサ30の真上に砥石18が位置する状
態、言い換えればエアノズル38の中心線が主軸16の
軸心と直交し、圧力エアが砥石18の外周面に対して垂
直に吹き付けられる位置で行うことが望ましい。
【0017】マグネットチャック28上にはまた、ドレ
ッサ30と砥石18との接触に伴って発生する音響放射
(アコースティックエミッション)を検出するAEセン
サ50が配設されている。このAEセンサ50および前
記エアマイクロメータ48は、図2に示されているよう
にコントローラ52に接続されており、その音響放射を
表す信号やエア圧Pを表す信号はコントローラ52に供
給される。コントローラ52には、前記砥石台送り装置
22、主軸回転装置24、テーブル移動装置26の他
に、ドレッサ30と砥石18との研削部位(ツルーイン
グ部)にクーラントを供給するクーラント供給装置54
が接続されており、上記エアマイクロメータ48、AE
センサ50から供給される信号に基づいてそれ等の作動
が制御される。コントローラ52は、シーケンス回路や
比較回路、数値制御回路、フィードバック制御回路な
ど、或いは同様の機能を有するマイクロコンピュータ等
から成るもので、例えば図4のフローチャートに示すよ
うに平面研削盤10を作動させることにより、砥石18
にツルーイングおよびドレッシングを行う。砥石台送り
装置22、テーブル移動装置26は電動モータおよび送
りねじ等によって構成されており、エンコーダなどから
現在位置を表すフィードバック信号がコントローラ52
に供給されるようになっている。
【0018】図4において、主軸16に新たな砥石18
が取り付けられると、作業者のスイッチ操作などでステ
ップS1以下が実行される。ステップS1では、図1お
よび図3に実線で示すように砥石18がドレッサ30の
真上に位置する状態で、主軸回転装置24によって砥石
18が予め定められた一定の低速回転R1 で回転駆動さ
れるとともに、砥石台送り装置22によって砥石台12
が早送りで下降させられる。ステップS2では、エアマ
イクロメータ48から供給されたエア圧Pを表す信号に
基づいて、離間距離Dがエアマイクロメータ48により
測定可能な距離D1 、例えば0.3mm程度に達したか
否かが信号電圧の比較などで判断され、D≦D1 になる
とステップS3以下が実行される。図5のタイムチャー
トの時間t1 は、D≦D1 となってステップS2の判断
がYESとなった時である。
【0019】ステップS3では、主軸回転装置24によ
って砥石18が前記低速回転R1 で回転駆動されるとと
もに、砥石台送り装置22によって砥石台12が遅送り
で下降させられ、ステップS4では、離間距離Dが予め
設定された接近位置D2 に達したか否かが信号電圧の比
較などで判断され、D≦D2 になるとステップS5以下
が実行される。ここで、離間距離Dは、砥石18の芯ず
れに起因して1回転毎に周期的に変化するが、その距離
変化に伴うエア圧Pの変化の応答性は悪いため、砥石1
8の回転速度が速いと離間距離Dの周期変化を検出する
ことはできない。しかし、本実施例では砥石18の回転
数R1 が1回転/秒以下、具体的には約0.7回転/秒
であるため、その距離変化に伴ってエア圧Pが変化し、
エアマイクロメータ48でも芯ずれに起因して1回転毎
に周期的に変化する離間距離Dが高い精度で検出され、
その極小値(最近接距離)でステップS4の判断が行わ
れることになる。ステップS4の比較判断周期は砥石1
8の回転数R1 よりも十分に短く、離間距離Dの極小
(最近接距離)付近でも確実に比較判断が行われる。し
たがって、芯ずれに起因する砥石18の回転振れに拘ら
ず、砥石18がドレッサ30に衝突する前に確実にステ
ップS4の判断がYESになる。接近位置D2は、砥石
18がドレッサ30と衝突することがないように砥石台
12の送り速度や停止応答性能、エアマイクロメータ4
8の検出精度などに基づいて設定され、本実施例では
0.03mmとされている。図5の時間t2 は、D≦D
2 になってステップS4の判断がYESになった時であ
る。上記ステップS3およびS4は接近工程である。
【0020】因みに、外径がφ207.2、内径がφ5
1.12の砥石18を、外径がφ50.99の主軸16
に取り付け、砥石18の回転数を変更しながら、ドレッ
サ30を用いてエアマイクロメータ48により離間距離
Dを測定した試験結果を図6に示す。図6は、砥石18
の回転振れ=51.12−50.99=0.13と予測
し、先ず比較的速い回転数10.5回転/秒で砥石18
を回転駆動しながらエアマイクロメータ48による測定
値が0.13mmとなる位置に砥石台12を位置決め
し、その状態で砥石18の回転数を徐々に低下させなが
ら、エアマイクロメータ48による離間距離Dの測定値
の最大値Dmax および最小値Dmin を拾い出し、その差
すなわち回転振れを算出したものである。この図6から
明らかなように、砥石回転数が2回転/秒以上では回転
振れを殆ど検出できないが、2回転/秒以下になると検
出できるようになり、(b) に点線で示す1回転/秒以下
では数十%程度以下の誤差で回転振れを検出できる。
【0021】図4に戻って、ステップS5では、砥石台
12の下降を一時停止し、ドレッサ30が図3において
一点鎖線、二点鎖線で示す前進端位置および後退端位置
に位置するようにテーブル14を早送り(本実施例では
100mm/分)で前後移動させるとともに、その前進
端位置および後退端位置で予め定められた一定の切込寸
法(例えば0.02mm)だけ砥石台12を下降させ
る。ステップS6では、AEセンサ50から供給される
信号に基づいて砥石18がドレッサ30に接触したか否
かを判断し、接触に伴って発生する音響放射がAEセン
サ50によって検出されると、ステップS6の判断がY
ESになってステップS7以下が実行される。図5の時
間t3 はステップS6の判断がYESになった時であ
る。
【0022】ステップS7では、効率良くツルーイング
を行うために砥石18の回転速度を高速の回転数R2
切り換えるとともに、ダイヤモンドの摩耗を防ぐため
に、クーラント供給装置54によりツルーイング部にク
ーラントを供給する。回転数R 2 は、例えば通常の砥石
使用時の回転速度で、本実施例では20回転/秒程度で
ある。ステップS8では、ツルーイングが終了したか否
か、すなわち砥石18の全周・全幅にドレッサ30によ
り研削が行われたか否かを、砥石18とドレッサ30と
の接触に伴って発生する音響放射に応じて出力されるA
Eセンサ50の出力信号を積分するとともに予め設定さ
れた研削時間(砥石18の幅全域を研削する時間)で割
算して平均値を求め、その平均値が所定値以上か否かに
よって判断する。研削時間は、テーブル14の送り速度
および砥石18の幅寸法から求められる。ステップS5
〜S7はツルーイング工程で、ステップS8は判断工程
である。
【0023】ステップS8の判断がYESになると、ス
テップS9でドレッシングを行う。このドレッシング
は、砥石18の使用条件すなわち粗加工用か仕上げ加工
用か等により、テーブル14の前後送り速度や砥石台1
2の切込寸法などが設定され、本実施例では仕上げ加工
用のためテーブル14の送り速度が40mm/分に設定
されるとともに、切込寸法が0.01mmに設定され
る。そして、その切込研削が予め定められた設定回数だ
け繰り返されるとドレッシングを終了し、次のステップ
S10でスパークアウトを行った後、ステップS11で
砥石台12を高速で戻し移動させるなどの終了処理を行
う。図5の時間t4 はステップS8の判断がYESにな
った時間で、時間t4 〜t5 の間がドレッシングであ
り、時間t5 〜t6 の間がスパークアウトである。
【0024】ここで、本実施例ではステップS3、S4
で砥石18を接近位置D2 まで接近させる際に砥石18
が0.7回転/秒で回転駆動されるため、エアマイクロ
メータ48でも、芯ずれに起因して1回転毎に周期的に
変化する離間距離Dが高い精度で検出され、砥石18と
ドレッサ30との衝突を確実に回避しつつ砥石18を
0.03mmの接近位置D2 まで速やかに接近させるこ
とができ、ツルーイングのための砥石18の接近時間が
短くなる。
【0025】また、本実施例では、ステップS8のツル
ーイング終了判断が、AEセンサ50の出力信号を積分
するとともに予め設定された研削時間で割算して平均値
を求め、その平均値が所定値以上か否かによって行われ
るため、砥石18の軸心が主軸16の軸心に対して傾斜
している場合等でも、砥石18の外周面全域にツルーイ
ングが行われたか否かが良好に判断される。
【0026】次に、本発明の他の実施例を説明する。な
お、以下の実施例において上記実施例と実質的に共通す
る部分には同一の符号を付して詳しい説明を省略する。
【0027】図7の円筒研削盤60は、モータ62によ
ってテーブル64が略水平方向へ直線往復移動させられ
ることにより、ドレッサ30が砥石18に対して接近離
間させられるもので、この場合には、ドレッサ30を砥
石18に接近させる際に砥石18を1回転/秒以下の回
転速度で回転させることにより、前記実施例と同様の作
用効果が得られる。
【0028】図8のドレッサ70は、ダイヤモンド72
を有するドレッサ本体73がホルダ74に一体的に固設
されたもので、そのホルダ74にエアノズル76が設け
られている。この場合も、実線で示すようにエアノズル
76の真上に砥石18が位置する状態で、砥石18を1
回転/秒以下の回転速度で回転させながら下降させるこ
とにより、前記実施例と同様の作用効果が得られる。ま
た、ツルーイングおよびドレッシングの際には、砥石1
8が一点鎖線で示す一方の移動端に相対的に位置させら
れた時にのみ所定の切込寸法dだけ砥石18を下降させ
て、テーブル14を前後(図8では左右)に往復移動さ
せるようにすれば良い。この時、二点鎖線で示す相対位
置では、ダイヤモンド72で成形された砥石18でエア
ノズル76の上端が研削されるため、ダイヤモンド72
の摩耗に拘らずダイヤモンド72とエアノズル76の開
口位置とが常に一致させられ、摩耗に伴う位置補正など
が不要である。
【0029】図9のドレッサ80は、ダイヤモンド82
が一体的に固設されたドレッサ本体84にエアノズル8
6が形成されている場合で、上記図8のドレッサ70と
実質的に同じ作用効果が得られる。
【0030】図10のドレッサ90は、外周面にダイヤ
モンド砥粒からなるドレッシング層92が設けられたド
レッサ本体94が、軸心まわりの回転可能にホルダ96
に配設されたもので、そのホルダ96にエアノズル98
が設けられている。図11のドレッサ100は、複数の
ダイヤモンド102をドレッサ本体104に一体的に固
設したもので、そのドレッサ本体104にエアノズル1
06が設けられている。このようなドレッサ90、10
0も、前記ドレッサ30の代わりに用いることができ
る。図11の(a) は平面図で、(b) は(a) の右側面図、
(c) は縦断面図である。
【0031】図12のドレッサ110は、外周面が一対
の円すい面112、114から成る砥石116をツルー
イング、ドレッシングするためのもので、円すい面11
2、114に対応する一対の研削面118、120を備
えており、それ等の研削面118、120に跨がってダ
イヤモンド砥粒から成るドレッシング層122が設けら
れているとともに、それ等の研削面118、120に開
口するように一対のエアノズル124、126が設けら
れている。このようなドレッサ110は、例えば研削面
118が円すい面112の真下に位置する状態で、砥石
116を下降させて研削面118に接近させるだけでも
良いが、砥石116の下降に同期させてドレッサ110
をテーブル14により左右方向へ移動させることによ
り、ノズル124の中心線が円すい面112に対して略
垂直となる姿勢でその中心線方向へ相対的に移動するよ
うに制御することもできる。この場合も、接近時に砥石
116を1回転/秒以下の回転速度で回転させることに
より、エアマイクロメータ48により高い精度で離間距
離D(研削面118、120に対して垂直な方向の離間
距離)を測定できる。なお、この場合のツルーイングや
ドレッシングは、円すい面112、114と平行にドレ
ッサ110が移動するように、砥石116の上下移動に
同期させてドレッサ110を左右方向へ直線移動させる
ことになる。
【0032】以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳
細に説明したが、これ等はあくまでも一実施形態であ
り、例えば接近方向への移動を停止した状態で砥石を回
転させて離間距離D、更には最近接距離Dmin を測定
し、その後にその最近接距離Dmin より小さい所定寸法
だけエンコーダなどからの信号に基づいて接近させるよ
うにしても良いし、外周面の径寸法が軸方向において複
雑に変化している総形砥石のツルーイングにも本発明は
同様に適用され得るなど、本発明は当業者の知識に基づ
いて種々の変更,改良を加えた態様で実施することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明方法に従ってツルーイングが行われる平
面研削盤の一例を説明する構成図である。
【図2】図1の平面研削盤の制御系統を説明するブロッ
ク線図である。
【図3】図1の平面研削盤の前後方向の位置関係を説明
する図である。
【図4】図1の平面研削盤の作動を説明するフローチャ
ートである。
【図5】図4のフローチャートに従って作動させられる
各部の作動状態を説明するタイムチャートの一例であ
る。
【図6】エアノズル付きのドレッサを用いて砥石の回転
速度を変更しながら離間距離を測定した測定結果の一例
を示す図である。
【図7】本発明方向に従ってツルーイングが行われる円
筒研削盤の一例を説明する構成図である。
【図8】図1の平面研削盤等に用いられるドレッサの別
の例を示す図である。
【図9】図1の平面研削盤等に用いられるドレッサの更
に別の例を示す図である。
【図10】図1の平面研削盤等に用いられるドレッサの
更に別の例を示す図である。
【図11】図1の平面研削盤等に用いられるドレッサの
更に別の例を示す図である。
【図12】外周面が円すい面の砥石のツルーイングに用
いられるドレッサの一例を示す図である。
【符号の説明】
10:平面研削盤 18、116:砥石 30、70、80、90、100、110:ドレッサ 38、76、86、98、106、122、124:エ
アノズル 48:エアマイクロメータ 60:円筒研削盤 112、114:円すい面(外周面) D:離間距離 ステップS3、S4:接近工程

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 エアノズルから砥石に向かってエアが噴
    出させられることにより、該エアの圧力または流量に基
    づいて該砥石との間の離間距離を検出できるエアノズル
    付きのドレッサを用いて、研削盤に取り付けられて軸心
    まわりに回転させられる砥石の外周面を研削して芯ずれ
    による回転振れを修整するツルーイング方法であって、 前記砥石を1回転/秒以下の回転数で回転させながら前
    記エアノズルから該砥石の外周面に向かってエアを噴出
    することにより、芯ずれに起因して周期的に変化する該
    砥石の外周面と前記ドレッサとの間の離間距離を検出
    し、該離間距離に基づいて該砥石と該ドレッサとの衝突
    を回避しつつ両者を接近させる接近工程を有することを
    特徴とするツルーイング方法。
JP13487498A 1998-05-18 1998-05-18 ツルーイング方法 Pending JPH11320401A (ja)

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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2021041509A (ja) * 2019-09-12 2021-03-18 株式会社メトロール 位置測定装置及び位置測定方法
CN117047574A (zh) * 2023-10-13 2023-11-14 歌玛磨具南通有限公司 一种磨料砂轮外圆加工装置

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