JP5402546B2 - 筒状ワークの研削方法 - Google Patents

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Description

本発明は、筒状ワークの外径側と内径側の双方を研削する筒状ワークの研削方法に関する。
従来より、ワーク回転軸回りに回転する筒状ワークの外径側を研削する外研砥石と、内径側を研削する内研砥石と、を備えた種々の研削盤が開示されている。そして、外径側の研削方法及び寸法測定方法、内径側の研削方法及び寸法測定方法、の種々の方法が開示されている。
例えば特許文献1に記載された従来技術には、外研砥石と内研砥石と測定装置とを旋回台のそれぞれの位置に配置し、1個の測定装置(計測器)を用いて、ワークの外径、内径、端面位置等を測定可能なNC研削盤が開示されている。
また特許文献2に記載された従来技術には、内研砥石と内径測定装置を備え、内研砥石をワークの孔内に進入、退出方向に移動させた際、内径測定装置からの信号を適切なタイミングで取り込む、内面研削盤におけるワーク内径の間欠測定方法が開示されている。
特開平3−228571号公報 特開昭57−1659号公報
特許文献1に記載された従来技術では、四角形の旋回台のそれぞれの辺に、外研砥石、内研砥石、測定装置、バイトのそれぞれを配置しているので、外研砥石で外径側を研削して外径側の寸法を測定する際、及び測定結果に基づいて更に外径側を研削する際、毎回、旋回台を旋回させて、外研砥石と測定装置とを交代させなければならない(内径側も同様)ため、測定装置は1個でよいが、加工時間が長くなる。
また特許文献2に記載された従来技術の内径測定装置は、内研砥石で内径側を加工しながら内径側を測定可能であるが、内径側しか測定できないため、外径側を測定するには、別途、外径側の測定装置を必要とする。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、外研砥石と内研砥石と外径側を測定可能な測定手段を用い、内径側を直接的に測定することなく、外径側も内径側も所望する寸法にて研削できるとともに、より短時間に研削加工することができる、筒状ワークの研削方法を提供することを課題とする。
上記課題を解決するための手段として、本発明の第1発明は、請求項1に記載されたとおりの筒状ワークの研削方法である。
請求項1に記載の筒状ワークの研削方法は、筒状ワークの外径を研削可能な外研砥石と、前記筒状ワークの内径を研削可能な内研砥石と、前記筒状ワークの外径を測定可能な外径測定手段と、を備えた複合研削盤を用いた筒状ワークの研削方法である。
そして、前記筒状ワークの外径の加工個所の一部を前記内研砥石にて試し研削し、前記内研砥石の位置情報を得るとともに、前記外径測定手段にて前記試し研削した個所の寸法を測定するステップと、前記試し研削した際の前記内研砥石の位置情報と、前記試し研削した個所の外径の寸法と、に基づいて前記内研砥石における前記筒状ワークの径方向の先端部の位置である内研砥石先端位置を求めるステップと、前記筒状ワークの内径を直接的に測定することなく、前記内研砥石先端位置に基づいて前記内研砥石の位置を制御して前記筒状ワークの内径を研削するステップと、前記外研砥石を用いて前記試し研削した個所を含む前記筒状ワークの外径を研削するステップと、からなる筒状ワークの研削方法である。
また、本発明の第2発明は、請求項2に記載されたとおりの筒状ワークの研削方法である。
請求項2に記載の筒状ワークの研削方法は、異なる内径による内側段差部を内径部に有するとともに異なる外径による外側段差部を外径部に有する筒状ワークの前記外側段差部における径方向に直交する面である外側端面を研削可能な外研砥石と、前記筒状ワークの前記内側段差部における径方向に直交する面である内側端面を研削可能な内研砥石と、前記筒状ワークの前記外側端面における、前記筒状ワークの径方向に直交するワーク回転軸方向の位置を測定可能な端面位置測定手段と、を備えた複合研削盤を用いた筒状ワークの研削方法である。
そして、前記筒状ワークの前記外側端面における加工個所の一部を前記内研砥石にて試し研削し、前記内研砥石の位置情報を得るとともに、前記端面位置測定手段にて前記試し研削した個所のワーク回転軸方向の位置を測定するステップと、前記試し研削した際の前記内研砥石の位置情報と、前記試し研削した外側端面におけるワーク回転軸方向の位置と、に基づいて前記内研砥石におけるワーク回転軸方向の先端部の位置である内研砥石先端位置を求めるステップと、前記筒状ワークの内側端面におけるワーク回転軸方向の位置を直接的に測定することなく、前記内研砥石先端位置に基づいて前記内研砥石の位置を制御して前記筒状ワークの内側端面を研削するステップと、前記外研砥石を用いて前記試し研削した個所を含む前記筒状ワークの前記外側端面を研削するステップと、からなる筒状ワークの研削方法である。
また、本発明の第3発明は、請求項3に記載されたとおりの筒状ワークの研削方法である。
請求項3に記載の筒状ワークの研削方法は、請求項1または2に記載の筒状ワークの研削方法において、前記内研砥石を用いて前記試し研削を行う際、前記試し研削を行いながら前記筒状ワークの加工個所の測定が可能な外径測定手段または端面位置測定手段を用いる、筒状ワークの研削方法である。
また、本発明の第4発明は、請求項4に記載されたとおりの筒状ワークの研削方法である。
請求項4に記載の筒状ワークの研削方法は、請求項1または2記載の筒状ワークの研削方法において、前記内研砥石にて前記試し研削した個所を、前記外研砥石にて研削する際、前記外径測定手段を用いて測定した外径、または前記端面位置測定手段を用いて測定した前記外側端面の位置、に基づいて、前記外研砥石にて研削を行う、筒状ワークの研削方法である。
請求項1に記載の筒状ワークの研削方法では、筒状ワークの外径の一部を試し研削した際の内研砥石の位置情報と、試し研削した個所の外径とに基づいて内研砥石の先端位置(筒状ワークの径方向の先端位置)を計算で求める。そして、内径を直接測定することなく、内径が所望する寸法となるように内研砥石の位置を制御することで、内径を所望する寸法となるように研削することができる。なお、内径の研削時に測定手段と内研砥石とを交代させる必要がないので、より短時間に内径を研削することができる。
また、試し研削した個所は、外研砥石を用いて試し研削の痕跡を残さないように研削することができる。
また、請求項2に記載の筒状ワークの研削方法では、筒状ワークの外側端面の一部を試し研削した際の内研砥石の位置情報と、試し研削した外側端面の位置とに基づいて内研砥石の先端位置(筒状ワークの回転軸方向の先端位置)を計算で求める。そして、内側端面の位置を直接測定することなく、内側端面の位置が所望する位置となるように内研砥石の位置を制御することで、内側端面の位置を所望する位置となるように研削することができる。なお、内側端面の研削時に測定手段と内研砥石とを交代させる必要がないので、より短時間に内側端面を研削することができる。
また、試し研削した個所は、外研砥石を用いて試し研削の痕跡を残さないように研削することができる。
また、請求項3に記載の筒状ワークの研削方法によれば、試し研削中に加工個所を測定することができる測定手段(いわゆるインプロセスで使用できる測定手段)を用いることで、加工時間をより短縮化することができる。
また、請求項4に記載の筒状ワークの研削方法によれば、試し研削した個所が外径である場合は外径測定手段と外研砥石を用いて、より高精度に外径を研削することができる。
また、試し研削した個所が外側端面である場合は端面位置測定手段と外研砥石を用いて、より高精度に外側端面を研削することができる。
本発明の筒状ワークの研削方法を用いる際に使用する複合研削盤1の平面図、及び側面図の例を説明する図である。 本発明の筒状ワークの研削方法における、外径、及び内径を研削する際の、筒状ワークWと、外研砥石と、内研砥石TNとの位置及び距離を説明する図である。 本発明の筒状ワークの研削方法における、外径、及び内径を研削する際の、処理手順の例を説明するフローチャートである。 従来の筒状ワークの研削方法における、外径、及び内径を研削する際の、処理手順の例を説明するフローチャートである。 本発明の筒状ワークの研削方法における、外側端面、及び内側端面を研削する際の、筒状ワークWと、外研砥石と、内研砥石TNとの位置及び距離を説明する図である。 本発明の筒状ワークの研削方法における、外側端面、及び内側端面を研削する際の、処理手順の例を説明するフローチャートである。
以下に本発明を実施するための形態を図面を用いて説明する。図1(A)は、本発明の筒状ワークの研削方法を用いる際に使用する複合研削盤1の平面図の例を示しており、図1(B)は、当該複合研削盤1の側面図(心押台30は記載を省略している)の例を示している。
なお、各図において、X軸とY軸とZ軸は互いに直交しており、Y軸は鉛直上向きの方向を示し、X軸は筒状ワークWの回転軸であるワーク回転軸ZW方向を示し、Z軸は旋回台12の進退方向を示している。
●[複合研削盤1の構造(図1)]
次に図1を用いて、本発明の筒状ワークの研削方法を用いる際に使用する複合研削盤1の構造の例について説明する。
図1(A)に示すように、複合研削盤1は、基台10と、基台10上でX軸方向に往復移動可能な主軸テーブル11と、基台10上でZ軸方向に往復移動可能な旋回台12と、を備えており、旋回台12はY軸と平行な旋回軸ZS回りに旋回可能である。なお、各可動体を制御する制御手段(数値制御装置等)については、図示省略する。
主軸テーブル11は、X軸駆動モータ11Mと送りねじ11SにてX軸方向に往復移動し、制御手段はエンコーダ等の位置検出手段11Eからの信号を検出しながらX軸駆動モータ11Mに制御信号を出力して主軸テーブル11のX軸方向の位置決めを行う。
旋回台12は、Z軸駆動モータ12Mと送りねじ12SにてZ軸方向に往復移動し、制御手段はエンコーダ等の位置検出手段12Eからの信号を検出しながらZ軸駆動モータ12Mに制御信号を出力して旋回台12のZ軸方向の位置決めを行う。
主軸テーブル11には、チャック21を備えた主軸台20と、センタ部材31を備えた心押台30が載置されており、チャック21とセンタ部材31はX軸方向に平行なワーク回転軸ZW上に同軸状に配置されている。また主軸台20には、砥石をツルーイングするためのツルーイング装置25が設置されている。
チャック21は主軸22に設けられ、主軸22には図示しない駆動モータが設けられており、制御手段は、チャック21の中心をとおるワーク回転軸ZW回りに主軸22を、任意の角速度で任意の角度まで回転させることができる。
センタ部材31は心押軸32に設けられ、心押軸32は回転可能または回転不能に支持されている。
筒状ワークWは、チャック21に保持されており、外径側がプレーン砥石TPあるいはアンギュラ砥石TAにて研削され、内径側が内研砥石TNにて研削される。
旋回台12は例えば板状形状であり、旋回台12の中央近傍には旋回モータが設けられている。制御手段はエンコーダ等の角度検出手段からの信号を検出しながら旋回モータに制御信号を出力して旋回台12の旋回角度を制御する。
そして旋回台12上には、第1砥石回転軸ZTA回りに回転駆動されるアンギュラ砥石TA(外研砥石に相当)と、第2砥石回転軸ZTP回りに回転駆動されるプレーン砥石TP(外研砥石に相当)と、第3砥石回転軸ZTN回りに回転駆動される内研砥石TNと、が旋回モータを囲むように配置されている。なお、アンギュラ砥石TAの回転軸である第1砥石回転軸ZTAと、プレーン砥石TPの回転軸である第2砥石回転軸ZTPは互いに平行であり、互いに旋回軸ZSに直交している。
図1の例では、アンギュラ砥石TA及びプレーン砥石TPは、第1砥石回転軸ZTA方向及び第2砥石回転軸ZTP方向における同一方向である一方の方向の端部に取り付けられている(図1(A)に示すように、アンギュラ砥石TA及びプレーン砥石TPは、左側の端部に取り付けられている)が、互いに異なる方向の端部に取り付けられていてもよいし、片持ち式でなく両持ち式で砥石を支持してもよい。
また、複合研削盤1には、筒状ワークWと各砥石との接触個所(研削点)の近傍にクーラントを供給するクーラントノズルが設けられているが図示省略する。
アンギュラ砥石TAは、第1砥石回転軸ZTAに対して傾斜した少なくとも2種類の円錐面を研削面として有しており、図5の(ステップC)に示すように、筒状ワークWの外径(外側円筒面)と外側端面(外側円筒面に直交する面)とを同時に研削可能である。
プレーン砥石TPは、第2砥石回転軸ZTPに対して平行な研削面(円筒面)を有しており、図2の(ステップC)に示すように、筒状ワークWの外径(外側円筒面)を研削可能である。
内研砥石TNは、第3砥石回転軸ZTNに対して平行な研削面(円筒面)を有しており、図2の(ステップB)に示すように、筒状ワークWの内径(内側円筒面)を研削可能である。また、内研砥石TNは、更に、第3砥石回転軸ZTNに対して直交する研削面(端面)を有しており、図5の(ステップB)に示すように、筒状ワークWの内側端面(内側円筒面に直交する面(内側の段差部の面))を研削可能である。
なお図1(B)に示すように、ワーク回転軸ZWと第1砥石回転軸ZTAと第2砥石回転軸ZTPと第3砥石回転軸ZTNは、旋回軸ZSに直交する相対移動平面MF上に配置されている。
また、複合研削盤1には、筒状ワークWの外径寸法、及び外側端面におけるワーク回転軸ZW方向の位置を測定可能な測定手段60が設けられている。
●[外径と内径を研削する際の研削方法と処理手順(図2、図3)]
次に図2及び図3を用いて、筒状ワークWの外径と内径を研削する際の研削方法と処理手順の例について説明する。なお、外径と内径を研削する場合、測定手段60として、少なくとも筒状ワークWの外径寸法を測定可能な外径測定手段を用いる。
図3のフローチャートに示すように、まずステップS10にて制御手段は、第3砥石回転軸ZTNがワーク回転軸ZWと平行になるように、且つ筒状ワークWの側に内研砥石TNが来るように旋回台を旋回させ、筒状ワークWに対して旋回台を相対移動させ、筒状ワークWの外径の加工個所の一部を、内研砥石TNの円筒面を用いて試し研削する(図2の(ステップA)参照)。
そして制御手段は、ステップS20にて、試し研削時の内研砥石TNの位置情報を取得するとともに、試し研削した個所の外径の寸法を、外径測定手段を用いて測定して取得する。
そして制御手段は、ステップS30にて、試し研削した際の内研砥石TNの位置情報と、試し研削した個所(図2の(ステップA)における符号WKの位置)の外径の寸法と、に基づいて、ワークの径方向における内研砥石TNの先端位置を算出する。
例えば図2の(ステップA)に示すように、複合研削盤1の基準位置である研削盤基準位置Sstdを、ワーク回転軸ZW上における主軸22の先端の位置とし、砥石基準位置Tstdを旋回軸ZSの位置とする。
制御手段は、旋回台を移動させていても、研削盤基準位置Sstdから砥石基準位置TstdまでのZ軸方向(筒状ワークWの径方向)の距離LSTを常に把握している。また、砥石基準位置Tstdから第3砥石回転軸ZTNまでのZ軸方向の距離LTnZは既知である。しかし、砥石基準位置Tstdから内研砥石TNの先端までのZ軸方向の距離LTnは未知である。
ここで、筒状ワークWの外径の寸法は、外径測定手段にて取得している。従って、ワーク回転軸ZWから筒状ワークWの外周面、すなわち研削盤基準位置Sstdから内研砥石TNの(ワークの径方向の)先端までの距離LWgは既知(外径寸法/2)となる。従って、砥石基準位置Tstdからワークの径方向における内研砥石TNの先端までの距離LTn=距離LST−距離LWgと算出することができる。
次に制御手段は、ステップS40にて、筒状ワークWの内径を直接的に測定することなく(外径測定手段を用いることなく)、算出した内研砥石TNの先端位置に基づいて、内研砥石TNを用いて筒状ワークWの内径を研削する(図2の(ステップB)参照)。
例えば図2の(ステップB)に示すように、制御手段は、筒状ワークWの内径に対応する距離LWnが所望した値となるように、砥石基準位置Tstdの位置を制御する(旋回台の位置を相対移動させる)。この場合、距離LWn=距離LTn−距離LSTと求めることができる。
そして制御手段は、ステップS50にて、筒状ワークWの側に外研砥石が来るように旋回台を旋回させ、筒状ワークWに対して旋回台を相対移動させ、外径測定手段にて測定した外径(図2の(ステップC)における符号WKの位置の外径)に基づいて、外研砥石を用いて、試し研削した個所を含む外径を研削(試し研削の痕跡を残さないように研削)する(図2の(ステップC)参照)。なお、外径測定手段にて外径を測定しながら(いわゆるインプロセスにて)外径を研削してもよい。また、図2の(ステップC)は、プレーン砥石TPを用いて外径を研削する例を示しているが、アンギュラ砥石TAを用いて研削してもよい。
これに対して従来では、外径測定手段に加えて内径測定手段も用いていた。
従来では図4のフローチャートに示すように、まず、ステップS110にて、外径測定手段にて測定した外径寸法に基づいて、外研砥石を用いて筒状ワークWの外径を仕上げ研削していた。
そしてステップS120にて、内研砥石TNを用いて内径を見込み研削し、ステップS130にて内研砥石TNを一旦後退させ、ステップS140にて内径測定手段を挿入して内径を測定し、ステップS150にて内径測定手段を後退させ、ステップS160にて内研砥石TNを再挿入し、ステップS170にて内径の不足分を研削して仕上げていた。
このため、内径測定手段を必要とするとともに、内径測定手段と内研砥石の出し入れにて長い加工時間を必要としていた。
以上に説明したように、本実施の形態にて説明した研削方法では、内径測定手段を必要とせず、内径も直接的には測定することなく、従来よりも短時間で外径と内径を所望する寸法に仕上げることができる。
また、以上の説明では、外径測定手段として、インプロセスで(研削加工中で)加工個所の外径を測定可能な測定手段を用いたが、外径を測定する際に一旦加工を中断して(いわゆるポストプロセスにて)外径を測定するようにしてもよい。
●[外側端面と内側端面を研削する際の研削方法と処理手順(図5、図6)]
次に図5及び図6を用いて、筒状ワークWの外側端面と内側端面を研削する際の研削方法と処理手順の例について説明する。なお、外側端面は筒状ワークWの外周面に直交する面(外側のフランジ部や外側の段差等の直交面)であり、内側端面は筒状ワークWの内周面に直交する面(内側の段差等の直交面)である。また、外側端面と内側端面を研削する場合、測定手段60として、少なくとも筒状ワークWの外側端面におけるワーク回転軸ZW方向の位置を測定可能な(外側)端面位置測定手段を用いる。
図6のフローチャートに示すように、まずステップS10Aにて制御手段は、第3砥石回転軸ZTNがワーク回転軸ZWと平行になるように、且つ筒状ワークWの側に内研砥石TNが来るように旋回台を旋回させ、筒状ワークWに対して旋回台を相対移動させ、筒状ワークWの外側端面の加工個所の一部を、内研砥石TNの端面を用いて試し研削する(図5の(ステップA)参照)。
そして制御手段は、ステップS20Aにて、試し研削時の内研砥石TNの位置情報を取得するとともに、試し研削した個所のワーク回転軸ZW方向の位置を、端面位置測定手段にて測定して取得する。
そして制御手段は、ステップS30Aにて、試し研削した際の内研砥石TNの位置情報と、試し研削した個所の端面位置(ワーク回転軸方向、すなわちX軸方向の位置)と、に基づいて、ワーク回転軸方向における内研砥石TNの先端位置を算出する。
例えば図5の(ステップA)に示すように、上述したように、研削盤基準位置Sstdと、砥石基準位置Tstdを設定する。
制御手段は、旋回台を移動させていても、研削盤基準位置Sstdから砥石基準位置TstdまでのX軸方向(ワーク回転軸方向)の距離KSTを常に把握している。しかし、砥石基準位置Tstdから内研砥石TNの先端までのX軸方向の距離KTnは未知である。
ここで、筒状ワークWの外側端面のX軸方向の位置は、端面位置測定手段にて取得しており、この研削盤基準位置Sstdから外側端面までのX軸方向の距離を距離KWgとする。従って、砥石基準位置Tstdからワーク回転軸ZW方向における内研砥石TNの先端までの距離KTn=距離KST−距離KWgと算出することができる。
次に制御手段は、ステップS40Aにて、筒状ワークWの内側端面位置を直接的に測定することなく、算出した内研砥石TNの先端位置に基づいて、内研砥石TNを用いて筒状ワークWの内側端面を研削する(図5の(ステップB)参照)。
例えば図5の(ステップB)に示すように、制御手段は、筒状ワークWの内側端面の位置に対応する距離KWnが所望した値となるように、砥石基準位置Tstdの位置を制御する(旋回台の位置を相対移動させる)。この場合、距離KWn=距離KST−距離KTnと求めることができる。
そして制御手段は、ステップS50Aにて、筒状ワークWの側に外研砥石が来るように旋回台を旋回させ、筒状ワークWに対して旋回台を相対移動させ、端面位置測定手段にて測定した外側端面の位置に基づいて、外研砥石を用いて、試し研削した個所を含む外側端面を研削(試し研削の痕跡を残さないように研削)する(図5の(ステップC)参照)。なお、端面位置測定手段にて外側端面の位置を測定しながら(いわゆるインプロセスにて)外側端面を研削してもよい。また、図5の(ステップC)は、アンギュラ砥石TAを用いて外側端面を研削する例を示しているが、プレーン砥石TPを用いて研削してもよい。
以上に説明したように、本実施の形態にて説明した研削方法では、内径側の端面位置測定手段を必要とせず、内側端面の位置も直接的には測定することなく、従来よりも短時間で外側端面と内側端面の位置が所望する位置となるように仕上げることができる。
また、以上の説明では、(外側)端面位置測定手段として、インプロセスで(研削加工中で)加工個所の端面の位置を測定可能な測定手段を用いたが、外側端面の位置を測定する際に一旦加工を中断して(いわゆるポストプロセスにて)外側端面の位置を測定するようにしてもよい。
以上、一つのワークで外径側の研削と内径側の研削がある場合、外径測定手段(または端面位置測定手段)のみを用いて(内径側を測定することなく)、外径と内径(または外側端面の位置と内側端面の位置)の寸法管理ができるので、研削盤のイニシャルコストを低減できる。
また、内径側(内径または内側端面)を研削する際に、内研砥石TNと測定装置とを交代させて内径の寸法を測定する必要がないので、加工時間をより短縮化することができる。
また、アンギュラ砥石TA(またはプレーン砥石TP、または内研砥石TN)をツルーイングした場合、まず、ツルーイングした砥石を用いてワークの加工個所の一部を、測定(径または端面位置を測定)しながら加工し、加工個所の外径寸法(または端面位置)と、砥石の位置情報から、所望する寸法に仕上げることができる。
また、各々の砥石の先端位置を記憶させておくことで、砥石の先端位置情報の管理が容易となり、無駄な研削量を最小にして加工時間をより短縮化することができる。
本発明の筒状ワークの研削方法は、本実施の形態で説明した方法、手順等に限定されず、本発明の要旨を変更しない範囲で種々の変更、追加、削除が可能である。
また、研削盤基準位置Sstd、砥石基準位置Tstdの位置等は、本実施の形態にて説明した位置等に限定されるものではなく、複合研削盤1における任意の位置等に設定することができる。
また、本実施の形態にて説明した筒状ワークの研削方法は、図1(A)及び(B)の例に示す構成の複合研削盤1に限定されず、種々の構成の複合研削盤に適用することができる。例えば、外研砥石が1個のプレーン砥石であってもよい。
本実施の形態にて説明した複合研削盤1の例では、Z軸方向においては筒状ワークWに対してアンギュラ砥石TA(またはプレーン砥石TP、または内研砥石TN)を移動可能な構成として、X軸方向においてはアンギュラ砥石TA(またはプレーン砥石TP、または内研砥石TN)に対して筒状ワークWを移動可能な構成とした例を示しているが、筒状ワークWに対してアンギュラ砥石TA(またはプレーン砥石TP、または内研砥石TN)を相対的にZ軸方向及びX軸方向に移動可能(XZ平面(相対移動平面MFに相当)上を移動可能)な構成であればよい。
なお、アンギュラ砥石、プレーン砥石、内研砥石の形状や構成、及び筒状ワークWの形状は、本実施の形態にて説明したものに限定されるものではない。
1 複合研削盤
10 基台
11 主軸テーブル
12 旋回台
20 主軸台
30 心押台
60 測定手段(外径測定手段、端面位置測定手段)
TA アンギュラ砥石(外研砥石)
TP プレーン砥石(外研砥石)
TN 内研砥石
W 筒状ワーク
ZS 旋回軸
ZTA 第1砥石回転軸
ZTP 第2砥石回転軸
ZTN 第3砥石回転軸
ZW ワーク回転軸

Claims (4)

  1. 筒状ワークの外径を研削可能な外研砥石と、
    前記筒状ワークの内径を研削可能な内研砥石と、
    前記筒状ワークの外径を測定可能な外径測定手段と、を備えた複合研削盤を用いた筒状ワークの研削方法において、
    前記筒状ワークの外径の加工個所の一部を前記内研砥石にて試し研削し、前記内研砥石の位置情報を得るとともに、前記外径測定手段にて前記試し研削した個所の寸法を測定するステップ、
    前記試し研削した際の前記内研砥石の位置情報と、前記試し研削した個所の外径の寸法と、に基づいて前記内研砥石における前記筒状ワークの径方向の先端部の位置である内研砥石先端位置を求めるステップ、
    前記筒状ワークの内径を直接的に測定することなく、前記内研砥石先端位置に基づいて前記内研砥石の位置を制御して前記筒状ワークの内径を研削するステップ、
    前記外研砥石を用いて前記試し研削した個所を含む前記筒状ワークの外径を研削するステップ、
    とからなる筒状ワークの研削方法。
  2. 異なる内径による内側段差部を内径部に有するとともに異なる外径による外側段差部を外径部に有する筒状ワークの前記外側段差部における径方向に直交する面である外側端面を研削可能な外研砥石と、
    前記筒状ワークの前記内側段差部における径方向に直交する面である内側端面を研削可能な内研砥石と、
    前記筒状ワークの前記外側端面における、前記筒状ワークの径方向に直交するワーク回転軸方向の位置を測定可能な端面位置測定手段と、を備えた複合研削盤を用いた筒状ワークの研削方法において、
    前記筒状ワークの前記外側端面における加工個所の一部を前記内研砥石にて試し研削し、前記内研砥石の位置情報を得るとともに、前記端面位置測定手段にて前記試し研削した個所のワーク回転軸方向の位置を測定するステップ、
    前記試し研削した際の前記内研砥石の位置情報と、前記試し研削した外側端面におけるワーク回転軸方向の位置と、に基づいて前記内研砥石におけるワーク回転軸方向の先端部の位置である内研砥石先端位置を求めるステップ、
    前記筒状ワークの内側端面におけるワーク回転軸方向の位置を直接的に測定することなく、前記内研砥石先端位置に基づいて前記内研砥石の位置を制御して前記筒状ワークの内側端面を研削するステップ、
    前記外研砥石を用いて前記試し研削した個所を含む前記筒状ワークの前記外側端面を研削するステップ、
    とからなる筒状ワークの研削方法。
  3. 請求項1または2に記載の筒状ワークの研削方法において、
    前記内研砥石を用いて前記試し研削を行う際、前記試し研削を行いながら前記筒状ワークの加工個所の測定が可能な外径測定手段または端面位置測定手段を用いる、
    筒状ワークの研削方法。
  4. 請求項1または2記載の筒状ワークの研削方法において、
    前記内研砥石にて前記試し研削した個所を、前記外研砥石にて研削する際、前記外径測定手段を用いて測定した外径、または前記端面位置測定手段を用いて測定した前記外側端面の位置、に基づいて、前記外研砥石にて研削を行う、
    筒状ワークの研削方法。
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