JP5326661B2 - 砥石成形方法 - Google Patents
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Description
図1(B)及び図2(C)に示すように、砥石Tは円盤状のコアT2の外周部に、砥粒を含む円筒状の砥石層T1が設けられている。
図2(C)は、砥石回転軸TZを通る平面にて砥石Tを切断した場合の断面図を示しており、砥石回転軸TZに平行な外周面EMと、砥石回転軸TZと交差する端面TM(砥石の径方向の面である端面TM)にて、ワークWを研削する。また、端面TMは、砥石Tの径方向に平行な面となる研削端面CMと砥石Tの中心に近づく方向に向かって徐々に幅が狭くなるテーパ面PMとを有している(このテーパ面PMの形状を、以降では「バックテーパ」と記載する)。
砥石Tの端面TMにてワークWを研削する場合、このバックテーパが形成されてないとワークWとの接触面積が増大して研削焼けが発生する可能性がある。
また図2(C)において、砥石Tの端面TMが砥石回転軸TZ方向に摩耗していくと研削端面CMの面積は大きくなり、砥石Tの外周面EMが砥石Tの径方向に摩耗していくと研削端面CMの面積は小さくなる。研削端面CMの面積が変化すると、端面TMにてワークWを研削した場合に、砥石Tの研削端面CMとワークWとの接触面積が変化することで研削条件が変化して加工品質が変化する場合がある。
そこで、特許文献1に記載された従来技術には、砥石の摩耗、及び砥石のツルーイングによっても研削端面CMの半径方向寸法(すなわち、研削端面CMとワークとの接触面積)が実質的に一定に維持することができる、砥石車及びそのツルーイング方法が開示されている。
また、特許文献1に記載された従来技術では、テーパ凹面23と平行なテーパ凹面Lを仮想することが記載されているが、砥石の端面における研削端面(図2(C)の研削端面CMに相当)及びテーパ面を具体的にどのようなツルアにて、どのような順序で成形すればよいか示されていない。使用するツルアの構造、及び研削端面CMとテーパ面PMの成形順序を考慮しなければ、成形に必要以上の時間がかかり、加工時間が長くなる。
なお、本願にて記載する「成形」は、砥石の形状を整えることと、砥石に含まれている砥粒を破砕して切れ刃を作る砥粒切れ刃創生をする(目立てする)ことの、双方を含む。
本発明は、このような点に鑑みて創案されたものであり、適切なツルアと適切な成形順序にて、成形に要する時間をより短くすることができる砥石成形方法を提供することを課題とする。
請求項1に記載の砥石成形方法は、円筒状の形状を有し、当該円筒の中心軸である砥石回転軸回りに回転し、前記砥石回転軸を通る平面で切断した場合の前記円筒の径方向における断面形状は、前記円筒の外周面に近い側に前記径方向に平行となる所定長さの直線部を有するとともに、当該直線部から前記円筒の中心に近づく方向に向かって前記径方向に直交する方向の長さが徐々に短くなるバックテーパ部を有している、砥石における前記直線部と前記バックテーパ部を成形可能であるとともに、前記砥石に対して相対的に移動可能な、砥石成形装置を用いた砥石成形方法において、円板状の形状を有するとともに当該円板の中心軸として前記砥石回転軸に直交するツルア回転軸を有して当該ツルア回転軸回りに回転するツルア部材を備えた砥石成形装置を用い、以下のステップを有する。
前記砥石回転軸方向における前記砥石の直線部の位置と、前記砥石回転軸方向における前記ツルア部材の外周部の位置と、が一致するように、前記砥石に対して前記砥石成形装置を相対的に移動させるステップ。
前記砥石に対して前記砥石成形装置を前記砥石の中心に向かう径方向に相対的に移動させて前記ツルア部材にて前記直線部を成形して前記直線部を成形した後、そのまま前記バックテーパ部を通りすぎるまで前記移動を継続させるステップ。
前記砥石成形装置が前記砥石に接触することなく近づくように前記砥石に対して前記砥石成形装置を前記砥石回転軸方向に相対的に移動させるステップ。
前記バックテーパ部の形状に沿って前記砥石の中心から離れる方向に前記砥石に対して前記砥石成形装置を相対的に移動させて前記ツルア部材にて前記バックテーパ部を成形するステップ。
請求項2に記載の砥石成形方法は、請求項1に記載の砥石成形方法であって、円板状の前記ツルア部材は、前記砥石を成形するツルア面として、前記ツルア回転軸に直交する2つの平面である前記砥石の中心から遠い側の第1ツルア面と、前記第1ツルア面の裏側となる第2ツルア面と、を有しており、前記第2ツルア面にて前記直線部を成形し、前記第1ツルア面にて前記バックテーパ部を成形することで、前記砥石の成形個所毎に、それぞれ異なるツルア面を用いて成形する、砥石成形方法である。
請求項3に記載の砥石成形方法は、円筒状の形状を有し、当該円筒の中心軸である砥石回転軸回りに回転し、前記砥石回転軸を通る平面で切断した場合の前記円筒の径方向における断面形状は、前記円筒の外周面に近い側に前記径方向に平行となる所定長さの直線部を有するとともに、当該直線部から前記円筒の中心に近づく方向に向かって前記径方向に直交する方向の長さが徐々に短くなるバックテーパ部を有している、砥石における前記直線部と前記バックテーパ部を成形可能であるとともに、前記砥石に対して相対的に移動可能な、砥石成形装置を用いた砥石成形方法において、円板状の形状を有するとともに当該円板の中心軸として前記砥石回転軸に直交するツルア回転軸を有して当該ツルア回転軸回りに回転するツルア部材を備えた砥石成形装置を用い、以下のステップを有する。
前記砥石における前記直線部と前記バックテーパ部を通りすぎて前記ツルア部材が前記砥石に接触することなく近づくように、前記砥石に対して前記砥石成形装置を前記砥石の径方向及び前記砥石回転軸方向に相対的に移動させるステップ。
前記バックテーパ部の形状に沿って前記砥石の中心から離れる方向に前記砥石に対して前記砥石成形装置を相対的に移動させて前記ツルア部材にて前記バックテーパ部を成形するステップ。
前記砥石回転軸方向における前記砥石の直線部の位置と、前記砥石回転軸方向における前記ツルア部材の外周部の位置と、が一致するように前記砥石に対して前記砥石成形装置を相対的に移動させるとともに、前記砥石の直線部とバックテーパ部との境界の近傍に前記ツルア部材が位置するように前記砥石に対して前記砥石成形装置を相対的に移動させるステップ。
前記砥石の中心から離れる径方向に、前記砥石に対して前記砥石成形装置を相対的に移動させて前記ツルア部材にて前記直線部を成形するステップ。
請求項4に記載の砥石成形方法は、請求項3に記載の砥石成形方法であって、円板状の前記ツルア部材は、前記砥石を成形するツルア面として、前記ツルア回転軸に直交する2つの平面のうち、前記砥石の中心から遠い側の第1ツルア面を有しており、前記第1ツルア面にて前記バックテーパ部と前記直線部とを成形する、砥石成形方法である。
請求項5に記載の砥石成形方法は、請求項1または3に記載の砥石成形方法であって、円板状の前記ツルア部材は、前記砥石を成形するツルア面として、前記ツルア回転軸に平行な外周面である第3ツルア面を有しており、前記第3ツルア面にて前記バックテーパ部と前記直線部とを成形する、砥石成形方法である。
これにより、成形に要する時間をより短くすることができる。
また、ツルア面と成形の経路とを適切に設定しており、ツルア部材と砥石の干渉によってツルア面が切り込むことが困難となることを回避することができる。
これにより、成形に要する時間をより短くすることができる。
また、砥石の成形個所(直線部とバックテーパ部)毎に、砥粒(ツルアダイヤ等)の作用個所を分けたツルア部材とすることで、各成形個所に適した砥粒を用いることができるので、成形精度と砥粒切れ刃創生(目立て)の精度とを向上させることができる。
これにより、成形に要する時間をより短くすることができる。
また、ツルア面と成形の経路とを適切に設定しており、ツルア部材と砥石の干渉によってツルア面が切り込むことが困難となることを回避することができる。
これにより、成形に要する時間をより短くすることができる。
また、ツルア面と成形の経路とを適切に設定しており、ツルア部材と砥石の干渉によってツルア面が切り込むことが困難となることを回避することができる。
これにより、成形に要する時間をより短くすることができる。
なお、本実施の形態の説明では、X軸とY軸とZ軸は互いに直交しており、Y軸は鉛直上方を示しており、X軸とZ軸は水平方向を示している。また、X軸は砥石TがワークW(例えば、クランクシャフトのピン部)から離間する方向を示しており、Z軸は一対の支持手段(図1の例では、センタ部材30Cと、センタ部材40C)をとおる主軸回転軸方向を示している。
図1(A)及び(B)に示すように、研削盤1は、基台2と、主軸テーブル20と、砥石テーブル10とを備えている。なお、各検出手段からの信号を取り込むとともに各モータに駆動信号を出力する数値制御装置等の制御手段は記載を省略している。
また、図1(A)及び(B)では、ワークWをワーク回転軸回りに回転可能に支持する支持手段が、センタ部材30C、40Cである場合の例を示しているが、センタ部材30C、40Cの少なくとも一方は、挿通されたワークを爪部にて把持可能なチャックであってもよい。
主軸テーブル20は、基台2に設けられた主軸テーブル駆動モータ20M(Z軸方向移動手段)と送りネジ20B、及び主軸テーブル20に設けられたナット(図示省略)により、基台2に対してZ軸方向に移動可能であり、制御手段は、エンコーダ等の検出手段20Eの検出信号によって、基台2に対する主軸テーブル20のZ軸方向の位置を検出できる。なお、Z軸は、一対の支持手段(図1の例では、センタ部材30C、センタ部材40C)をとおる主軸回転軸CZ(以下、主軸回転軸CZをワーク回転軸CZと記載する)に平行な軸であり、送りネジ20BはZ軸と平行である。
主軸台30Dには、センタ部材30Cと一体となって主軸30を回転させる主軸回転モータ30Mが設けられており、一対の支持手段(この場合、センタ部材30Cとセンタ部材40C、または主軸30と心押軸40)にて支持したワークWをワーク回転軸CZ回りに回転させる。また制御手段は、エンコーダ等の検出手段30Eの検出信号によって、ワークWの回転角度または回転速度を検出することが可能である。なお図1(A)の例では、ワークWは連結部材32にて主軸30に接続されている。
心押台40Dには、Z軸方向に往復移動可能な心押軸40が設けられている。また、心押軸40の先端には、主軸30のセンタ部材30Cと一対となるセンタ部材40Cが設けられている。
また、研削盤1には、砥石Tの反対の側からワークWを支持する支持装置や、クーラントを加工個所に噴出するクーラントノズル等を備えているが、これらについては説明及び図示を省略する。
また、砥石テーブル10は、基台2に設けられた砥石テーブル駆動モータ10M(X軸方向移動手段)と送りネジ10B、及び砥石テーブル10に設けられたナット(図示省略)により、基台2に対してX軸方向に往復移動可能であり、ワーク回転軸CZに交差する方向に砥石Tを進退移動させる。なお、X軸は、前記Z軸に直交する方向の軸であり、送りネジ10BはX軸と平行である。
また、砥石テーブル駆動モータ10Mには砥石テーブル10のX軸方向の位置を検出する検出手段10E(エンコーダ等)が設けられている。
なお、図1(A)及び(B)の例では、砥石駆動モータ11には検出手段を設けていないが、砥石駆動モータ11にも速度検出手段等を設け、砥石駆動モータ11の回転速度をフィードバック制御することも可能である。
図2(A)に示すように、ツルアTRは、軸TRCに連結されてツルア回転軸TRZ回りに回転するベース部TBと、ベース部TBに固定されて円板状の形状を有するとともに砥石Tの成形用として設けられたツルア面を有するツルア部材TAを備えている。
また図1(B)に示すように、ツルアTRの回転軸であるツルア回転軸TRZ(ツルア部材TAの中心軸)は、砥石回転軸TZに直交しており、砥石回転軸TZとツルア回転軸TRZは同一の平面MH上にある(ワーク回転軸CZも平面MH上にある)。平面MH上に砥石回転軸TZ及びツルア回転軸TRZが位置する状態において、砥石TとツルアTRは平面MHに沿って相対的に移動可能である。
次に図5(A)及び(B)を用いて、従来のツルア100の概略形状と、従来の成形方法(移動経路)について説明する。
図5(A)に示すように、従来のツルア100は、円板状のツルア部材TAにおける砥石Tの中心に近い側のツルア面TMMに砥粒TT(ツルアダイヤ等)が含まれている。なお、ツルア部材TAにおける外周面TCは、部分拡大図に示すように、砥石Tのテーパ面PMとの干渉を回避するために傾斜面に形成されている。
まず、砥石回転軸TZ方向における砥石Tの直線部(研削端面CM)の位置と、砥石回転軸TZ方向におけるツルア部材TAの外周部の位置と、が一致するように、砥石Tに対してツルア100を経路(1)にて相対的に移動させる。
そして、砥石Tに対してツルア100を砥石Tの中心に向かう径方向に経路(2)にて相対的に移動させ、ツルア面TMMにて砥石Tの直線部(研削端面CM)を成形する。
そして、経路(3)及び(4)にて砥石Tに対してツルア100を相対的に移動させ、テーパ面PMの延長線上にツルア部材TAの外周部を位置させる。
次に、砥石Tに対してツルア100をテーパ面PMのテーパ形状に沿って砥石Tの中心に向かう方向に経路(5)にて相対的に移動させ、ツルア面TMMにて砥石Tのバックテーパ部(テーパ面PM)を成形する。
そして、経路(6)及び(7)にて砥石Tに対してツルア100を相対的に移動させ、ツルア100を原位置に戻す。
以降に説明する本願の第1〜第3の実施の形態では、適切なツルアと適切な成形順序にて、上記に説明した従来の経路よりも非常に短い経路にて時間をより短縮できるとともに、テーパ面PMをより確実に成形できるようにしている。
次に図2(A)〜(C)を用いて第1の実施の形態について説明する。
第1の実施の形態では、円板状のツルア部材TAの両面(平面)を砥石Tの成形用のツルア面(第1ツルア面TM1と第2ツルア面TM2)として備えたツルアTRを用い、図2(C)に示す経路にて、より短い経路で、且つ研削端面CMとテーパ面PMとをより確実に成形する砥石成形方法である。
図2(A)に、ツルアTRの外観の斜視図を示す。なお、ツルアTRの外観についてはすでに説明しているので省略する。
図2(A)においてツルア回転軸TRZをとおる平面にて切断した断面図が図2(B)である。
第1の実施の形態におけるツルア部材TAのツルア面(実際に砥石を成形する面)は、ツルア部材TAにおけるツルア回転軸TRZに直交する2つの平面(砥石の中心から遠い側の第1ツルア面TM1と、第1ツルア面TM1の裏側となる第2ツルア面TM2)である。図2(B)は、この第1ツルア面TM1と第2ツルア面TM2が砥粒TTを含んでいることを示している。
図2(B)に示すツルアTRを用いて砥石Tの研削端面CMとテーパ面PMを成形する場合、以下の経路にて、砥石Tに対してツルアTRを相対的に移動させて成形を行う。
最初のステップでは、砥石回転軸TZ方向における砥石Tの直線部(研削端面CM)の位置と、砥石回転軸TZ方向におけるツルア部材TAの外周部の位置と、が一致するように、砥石Tに対してツルアTRを経路(1)にて相対的に移動させる。
次のステップでは、砥石Tに対してツルアTRを砥石Tの中心に向かう径方向に経路(2)にて相対的に移動させ、第2ツルア面TM2にて砥石Tの直線部(研削端面CM)を成形した後、そのままバックテーパ部(テーパ面PM)を通りすぎるまで移動を継続させた後に停止させる。
次のステップでは、ツルアTRが砥石Tに接触することなく近づくように、砥石Tに対してツルアTRを経路(3)にて砥石回転軸TZ方向に相対的に移動させる。このとき、ツルア部材TAの外周部がテーパ面PMの延長線上に来るようにする。
次のステップでは、バックテーパ部(テーパ面PM)の形状に沿って砥石Tの中心から離れる方向に、砥石Tに対してツルアTRを経路(4)にて相対的に移動させ、第1ツルア面TM1にてバックテーパ部(テーパ面PM)を成形し、ツルアTRを原位置に戻す。
更に、第1の実施の形態では、第2ツルア面TM2が直線部(研削端面CM)を成形し、第1ツルア面TM1がバックテーパ部(テーパ面PM)を成形しており、成形個所に対してツルア面を使い分けているので、成形精度の向上と砥粒切れ刃の創生とを両立することができる。
なお、本実施の形態では、第1ツルア面TM1と第2ツルア面TM2を備えたツルアTRを用いた例を示したが、このようなツルアに限らず、図5に示すようなツルア100を用いても構わず、このような場合にも経路を短くして成形に要する時間を短縮できる効果がある。
次に図3(A)及び(B)を用いて第2の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態では、円板状のツルア部材TAの片面(平面)を砥石Tの成形用のツルア面(第1ツルア面TM1)として備えたツルアTRを用い、図3(B)に示す経路にて、より短い経路で、且つ研削端面CMとテーパ面PMとをより確実に成形する砥石成形方法である。
図3(A)に、第2の実施の形態におけるツルアTRの断面図を示す。
第2の実施の形態におけるツルア部材TAのツルア面(実際に砥石を成形する面)は、ツルア部材TAにおけるツルア回転軸TRZに直交する2つの平面のうち、砥石の中心から遠い側の第1ツルア面TM1の片面のみである。図3(A)は、この第1ツルア面TM1が砥粒TTを含んでおり、第1ツルア面TM1の裏側の面には砥粒TTが含まれていないことを示している。
図3(A)に示すツルアTRを用いて砥石Tの研削端面CMとテーパ面PMを成形する場合、以下の経路にて、砥石Tに対してツルアTRを相対的に移動させて成形を行う。
最初のステップでは、経路(1)にて、砥石Tにおける直線部(研削端面CM)とバックテーパ部(テーパ面PM)とを通りすぎるように砥石Tに対してツルアTRを砥石Tの中心に向かう径方向に相対的に移動させ、更に経路(2)にて、ツルアTRが砥石Tに接触することなく近づくように、砥石Tに対してツルアTRを砥石回転軸TZ方向に相対的に移動させる。このとき、ツルア部材TAの外周部がテーパ面PMの延長線上に来るようにする。
次のステップでは、バックテーパ部(テーパ面PM)の形状に沿って砥石Tの中心から離れる方向に、砥石Tに対してツルアTRを経路(3)にて相対的に移動させ、第1ツルア面TM1にてバックテーパ部(テーパ面PM)を成形する。テーパ面PMと研削端面CMとの境界に到達した場合は次のステップに移行する。
次のステップでは、経路(4)にて、砥石Tに対してツルアTRを砥石Tの中心から離れる径方向に相対的に移動させて直線部(研削端面CM)を成形する。
なお、経路(3)にてテーパ面PMと研削端面CMとの境界を通過させた場合は、砥石回転軸TZ方向における砥石Tの直線部(研削端面CM)の位置と、砥石回転軸TZ方向におけるツルア部材TAの外周面の位置とが一致するように、砥石Tに対してツルアTRを相対的に移動させるとともに、直線部(研削端面CM)とバックテーパ部(テーパ面PM)との境界の近傍にツルア部材TAが位置するように、砥石Tに対してツルアTRを相対的に移動させる。そして、経路(4)にて、砥石Tに対してツルアTRを砥石Tの中心から離れる径方向に相対的に移動させて直線部(研削端面CM)を成形する。
次のステップでは、経路(5)にて、砥石Tに対してツルアTRを相対的に移動させてツルアTRを原位置に戻す。
次に図4を用いて第3の実施の形態について説明する。
第3の実施の形態では、円板状のツルア部材TAの外周面(円筒面)を砥石Tの成形用のツルア面(第3ツルア面TM3)として備えたツルアTRを用いる。なお、経路については、図2(C)、図3(B)、図3(C)のいずれかの経路とすることで、研削端面CMとテーパ面PMとをより確実に成形することができる。
図4に、第3の実施の形態におけるツルアTRの断面図を示す。
第3の実施の形態におけるツルア部材TAのツルア面(実際に砥石を成形する面)は、ツルア部材TAにおけるツルア回転軸TRZに平行な外周面である第3ツルア面TM3である。
図4に示すツルアTRを用いて砥石Tの研削端面CMとテーパ面PMを成形する場合、
図2(C)、図3(B)、図3(C)のいずれかの経路にて、砥石Tに対してツルアTRを相対的に移動させて成形を行う。
以上に説明したように、第3の実施の形態では、円板状のツルア部材TAの外周面(円筒面)の第3ツルア面TM3を用い、ツルア部材TAの厚さLRに影響されることなく、より確実に研削端面CMとテーパ面PMとを成形することができる。このように、適切なツルア面と適切な経路にて、ツルア面が砥石Tに切り込めなくなることを回避している。
また、図2(C)に示す経路、または図3(B)に示す経路とした場合、より短い経路となるので、より短時間に研削端面CMとテーパ面PMとを成形することができる。
2 基台
10 砥石テーブル
10M 砥石テーブル駆動モータ(切り込み方向移動手段)
11 砥石駆動モータ
20 主軸テーブル
20M 主軸テーブル駆動モータ(リード方向移動手段)
30 主軸
30C センタ部材(一対の支持手段)
30D 主軸台
30M 主軸回転モータ
40 心押軸
40C センタ部材(一対の支持手段)
40D 心押台
CZ ワーク回転軸(主軸回転軸)
T 砥石
T1 砥粒層
T2 コア
TZ 砥石回転軸
TR ツルア(砥石成形装置)
TRZ ツルア回転軸
TA ツルア部材
TM1、TM2、TM3 第1ツルア面、第2ツルア面、第3ツルア面
TT 砥粒
EM 円筒面(外周面)
CM 研削端面(直線部)
PM テーパ面(バックテーパ部)
TM 端面
W ワーク
Claims (5)
- 円筒状の形状を有し、当該円筒の中心軸である砥石回転軸回りに回転し、前記砥石回転軸を通る平面で切断した場合の前記円筒の径方向における断面形状は、前記円筒の外周面に近い側に前記径方向に平行となる所定長さの直線部を有するとともに、当該直線部から前記円筒の中心に近づく方向に向かって前記径方向に直交する方向の長さが徐々に短くなるバックテーパ部を有している、砥石における前記直線部と前記バックテーパ部を成形可能であるとともに、前記砥石に対して相対的に移動可能な、砥石成形装置を用いた砥石成形方法において、
円板状の形状を有するとともに当該円板の中心軸として前記砥石回転軸に直交するツルア回転軸を有して当該ツルア回転軸回りに回転するツルア部材を備えた砥石成形装置を用い、
前記砥石回転軸方向における前記砥石の直線部の位置と、前記砥石回転軸方向における前記ツルア部材の外周部の位置と、が一致するように、前記砥石に対して前記砥石成形装置を相対的に移動させるステップと、
前記砥石に対して前記砥石成形装置を前記砥石の中心に向かう径方向に相対的に移動させて前記ツルア部材にて前記直線部を成形して前記直線部を成形した後、そのまま前記バックテーパ部を通りすぎるまで前記移動を継続させるステップと、
前記砥石成形装置が前記砥石に接触することなく近づくように前記砥石に対して前記砥石成形装置を前記砥石回転軸方向に相対的に移動させるステップと、
前記バックテーパ部の形状に沿って前記砥石の中心から離れる方向に前記砥石に対して前記砥石成形装置を相対的に移動させて前記ツルア部材にて前記バックテーパ部を成形するステップと、を有する、
砥石成形方法。 - 請求項1に記載の砥石成形方法であって、
円板状の前記ツルア部材は、前記砥石を成形するツルア面として、前記ツルア回転軸に直交する2つの平面である前記砥石の中心から遠い側の第1ツルア面と、前記第1ツルア面の裏側となる第2ツルア面と、を有しており、
前記第2ツルア面にて前記直線部を成形し、前記第1ツルア面にて前記バックテーパ部を成形することで、前記砥石の成形個所毎に、それぞれ異なるツルア面を用いて成形する、
砥石成形方法。 - 円筒状の形状を有し、当該円筒の中心軸である砥石回転軸回りに回転し、前記砥石回転軸を通る平面で切断した場合の前記円筒の径方向における断面形状は、前記円筒の外周面に近い側に前記径方向に平行となる所定長さの直線部を有するとともに、当該直線部から前記円筒の中心に近づく方向に向かって前記径方向に直交する方向の長さが徐々に短くなるバックテーパ部を有している、砥石における前記直線部と前記バックテーパ部を成形可能であるとともに、前記砥石に対して相対的に移動可能な、砥石成形装置を用いた砥石成形方法において、
円板状の形状を有するとともに当該円板の中心軸として前記砥石回転軸に直交するツルア回転軸を有して当該ツルア回転軸回りに回転するツルア部材を備えた砥石成形装置を用い、
前記砥石における前記直線部と前記バックテーパ部を通りすぎて前記ツルア部材が前記砥石に接触することなく近づくように、前記砥石に対して前記砥石成形装置を前記砥石の径方向及び前記砥石回転軸方向に相対的に移動させるステップと、
前記バックテーパ部の形状に沿って前記砥石の中心から離れる方向に前記砥石に対して前記砥石成形装置を相対的に移動させて前記ツルア部材にて前記バックテーパ部を成形するステップと、
前記砥石回転軸方向における前記砥石の直線部の位置と、前記砥石回転軸方向における前記ツルア部材の外周部の位置と、が一致するように前記砥石に対して前記砥石成形装置を相対的に移動させるとともに、前記砥石の直線部とバックテーパ部との境界の近傍に前記ツルア部材が位置するように前記砥石に対して前記砥石成形装置を相対的に移動させるステップと、
前記砥石の中心から離れる径方向に、前記砥石に対して前記砥石成形装置を相対的に移動させて前記ツルア部材にて前記直線部を成形するステップと、を有する、
砥石成形方法。 - 請求項3に記載の砥石成形方法であって、
円板状の前記ツルア部材は、前記砥石を成形するツルア面として、前記ツルア回転軸に直交する2つの平面のうち、前記砥石の中心から遠い側の第1ツルア面を有しており、
前記第1ツルア面にて前記バックテーパ部と前記直線部とを成形する、
砥石成形方法。 - 請求項1または3に記載の砥石成形方法であって、
円板状の前記ツルア部材は、前記砥石を成形するツルア面として、前記ツルア回転軸に平行な外周面である第3ツルア面を有しており、
前記第3ツルア面にて前記バックテーパ部と前記直線部とを成形する、
砥石成形方法。
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