JPH11319731A - 重量選別方法及び重量選別機 - Google Patents

重量選別方法及び重量選別機

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JPH11319731A
JPH11319731A JP12922098A JP12922098A JPH11319731A JP H11319731 A JPH11319731 A JP H11319731A JP 12922098 A JP12922098 A JP 12922098A JP 12922098 A JP12922098 A JP 12922098A JP H11319731 A JPH11319731 A JP H11319731A
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JP12922098A
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Shigeo Nakada
茂夫 中田
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Nissen Kogyo KK
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Abstract

(57)【要約】 【課題】重量選別機のホッパー等を無くして構造を簡単
にすること、選別対象物の搬送速度変更に伴う作業を簡
単にすること。 【解決手段】選別対象物Pが通過検知センサ8a〜8d
により検知されるとロック装置10a〜10dがアンロ
ック状態となり載上部77が選別対象物Pを押し上げ
る。選別対象物Pの重量が設定値未満では探知子76が
重量判別センサ9a〜9dに検知され、排出装置11a
〜11dによりY方向に跳ね出されシュート18a〜1
8dに排出される(図17参照)。選別対象物Pの重量
が設定値以上では探知子76が重量判別センサ9a〜9
dに検知されることはなく、排出装置11a〜11dは
作動せず、次の重量選別箇所まで搬送されて行き、同様
の選別が行われる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、果菜類等の重量選
別方法及び重量選別機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、収穫した果菜類等の重量選別を行
う重量選別機には、例えば、特開平6−182302
号、特開平3−46919号、実開平1−124278
号等に示す通り、移動するホッパー、受け皿等と呼ばれ
るものに選別対象物を載せ、それらが動いた状態のまま
で重量選別をする原理を採用した機械が一般的である。
すなわち、ホッパー等に載せた選別対象物には、重力と
慣性力とが加わり、それらの合力を参照して選別対象物
の重量を秤量している。したがって、ホッパー等の搬送
速度が変化すると慣性力も変化し、判別しようとする選
別対象物の重量も変化するようになっている。
【0003】ところが、上記の従来技術では、ホッパー
等とそれに伴う構造が必要となり、また、重量選別機の
ホッパー等に供給機で供給するか、或いは手作業で供給
する場合が多い。そのため、ホッパー等及びこれに伴い
様々な構造(例えば、当出願人の特開平6−18353
7号)が必要となり、いきおい機械全体の構造が複雑化
し、機体も大きくなり、コストも要する。また、選別対
象物を移動状態で秤量しているので、ホッパー等の搬送
速度を変更した場合には、ホッパー等に加わる慣性力が
変化し、錘などの秤量の基準量をいちいち変更しなけれ
ばならず、選別作業が煩雑となるおそれがある。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】以上の諸点に鑑み、請
求項1乃至3記載の発明は、重量選別機のホッパー等を
無くして構造を簡単にすること、選別対象物の搬送速度
変更に伴う作業を簡単にすることを課題とするものであ
る。
【0005】
【課題を解決するための手段】上記課題を達成するため
には、従来のように選別対象物をホッパー等に載せてか
ら移動状態で秤量するのではなく、選別対象物を一時的
に非搬送状態として秤量する技術的原理を見出し本発明
をなしたものである。すなわち、請求項1に記載の発明
は、無端搬送装置により搬送状態にある選別対象物を、
前記無端搬送装置における所定の重量判別場所におい
て、前記無端搬送装置から押し上げて一時的に非搬送状
態とする第1ステップと、前記非搬送状態において、前
記選別対象物の重量を判別する第2ステップと、前記判
別結果に起因して選別対象物を選別する第3ステップ
と、を備えたことを特徴とする重量選別方法である。こ
れにより、慣性力の影響を無くした状態で重量判別を行
うことができ、ホッパー等が不要となり、前記課題が解
決できる。
【0006】請求項2に記載の発明は、選別対象物を搬
送する無端部材を備えた無端搬送装置と、該無端部材の
下側領域に設けた秤量部材と、該秤量部材の可動部によ
り前記無端部材から一時的に押し上げて前記選別対象物
を非搬送状態とし、前記選別対象物の重量を判別し、該
判別結果に起因して前記選別対象物を選別する選別部
と、を備えたことを特徴とする重量選別機である。これ
により請求項1記載の発明と同様の課題が達成できる。
請求項1でいう「無端搬送装置」は、代表的には、回転
軸に設けたプーリに無端ベルトを巻いてモータでベルト
を駆動するもの、或は、無端ベルトに代えて無端チェー
ン等としたもの等が例示できる。無端搬送装置の無端ベ
ルト等に沿って選別対象物が移動して行くこととなる。
【0007】請求項2でいう秤量部材には、機械式のも
のが好適であるが、電子式、或いは、機械式と電気式が
組み合わされたものも含まれることがある。機械式の代
表例を請求項3に規定したものである。前記選別対象物
の重量を判別する例としては、設定重量よりも重いか軽
いかを判別するものが挙げられる。また、選別部として
は、設定重量よりも重いものを排出する例が挙げられる
が、軽いものを排出しても良い。
【0008】請求項3に記載の発明は、請求項2記載の
発明をより具体化したものであり、選別対象物を搬送す
る無端部材を備えた無端搬送装置と、揺動軸を中心に揺
動可能な梃子と、該梃子の一側に配置され、前記選別対
象物を上に置くことができるとともに前記無端部材と交
差可能な形状とされた載上部と、前記梃子の他側に配置
された錘皿と、を備えた機械秤と、前記梃子をロック及
びアンロック可能なロック部と、前記梃子の所定の動き
を検出する梃子検出部と、前記選別対象物の通過を検出
する選別対象物検出部と、前記選別対象物を前記無端部
材から強制的に排出させる排出部と、前記選別対象物検
出部を通過した前記選別対象物が前記載上部の上部に至
ったとき、前記ロック部をアンロックさせて前記載上部
を上昇させ前記選別対象物を前記無端部材から押し上げ
て、さらに、前記ロック部をロックさせて前記選別対象
物を前記無端部材に戻し、前記梃子検出部の前記検出に
起因して前記排出部を駆動させる制御部と、を備えたこ
とを特徴とする重量選別機である。これにより、請求項
1及び2記載の発明と同様の課題が達成できる。さらに
装置が簡素化できるという利点が生じる。
【0009】請求項3では機械秤であるから、農家など
湿度やほこり等が多い、劣悪な環境に設置する場合で
も、電子式のものと比較して、ほこり、湿度等の影響で
故障するおそれが少ない利点がある。請求項でいう「前
記ロック部」は、電磁力や機械力(例えば、油圧、空気
圧等)で梃子を駆動するものが例示できる。「前記梃子
検出部」は、前記梃子の所定の動き、例えば、選別対象
物が設定重量よりも軽いときに所定レベル以上の梃子の
揺れが起こり、これを検出する光学式センサ、磁気セン
サ等が例示できる。「前記選別対象物検出部」は、選別
対象物を光学的に検出するセンサ、電磁的に検出するセ
ンサ、機械的に検出するセンサ等が挙げられる。「前記
排出部」は、選別対象物を前記無端部材から電磁力や機
械力(例えば、油圧、空気圧等)で強制的に排出させる
ものが例示できる。「前記制御部」は、機械制御、電子
制御、或いは両者の組み合わせのいずれも含まれる。電
子制御による場合には、ソフトウェア制御によるもの、
ハードウェア制御によるもの、それらを組合わせたもの
が挙げられる。重量を判別するものとしては、重量判別
センサが挙げられる。
【0010】
【発明の実施の形態】好適な実施形態である重量選別機
1について図面を参照して説明する。図1及び図2に示
す通り、重量選別機1は、選別対象物P(本実施形態で
はピーマンを例示:図17点線参照)の重量選別を実行
するものであり、機体の機長2,500mm,機幅25
0mm,機高800mm,処理能力4,500個/時
間,重量選別精度±1.0gである。ただし、秤量範囲
は選別対象物の種類によって適宜の範囲で設定すること
ができる。選別経路L(図4参照)の上流位置におい
て、フィーダ2により選別対象物Pが供給されるように
なっている。機体3には、プーリ駆動系4A,4B(図
4参照)、チェーン駆動系5A,5B(図5参照)、空
気圧駆動系6(図1参照)が設けられている。プーリ駆
動系4A,4B及びチェーン駆動系5A,5Bは、選別
対象物Pを搬送方向Xに沿って搬送するものである(図
3参照)。選別対象物Pを搬送方向Xに搬送するように
選別経路L(図3,4参照)が設定されている。この選
別経路Lは上方領域側を使うものであり、選別対象物P
を上流側から下流側に直線的に移動させるようにしてい
るものである。空気圧駆動系6は、機械秤7a〜7d
(図3参照)の駆動及び選別対象物Pの横方向への排出
を行うものである。
【0011】選別経路Lに沿って4つの重量選別箇所S
1,S2,S3,S4(図3参照)が設けられている。
機械秤7a〜7dは、各重量選別箇所S1乃至S4に各
々順次設置され、選別経路Lに沿って下流側に行くほど
設定重量を順次大きくしており、選別対象物Pを5つの
重量クラス別に選別することができるようになってい
る。
【0012】さらに図1乃至図3に示す通り、各々の機
械秤7a〜7d付近には、おのおのに対応して、通過検
知センサ8a〜8d、重量判別センサ9a〜9d、ロッ
ク装置10a〜10d(図2及び図9参照)、排出装置
11a〜11dが設けられている。重量選別制御を司る
電子制御装置12がフィーダ2の側面に設けられてい
る。重量選別の状態等を画像によって示す表示装置1
3、運転状態等を音声で知らせるスピーカ14が設けら
れている。モータ15(図5参照)は可変速度式のもの
であり、スピードコントローラ22(図1参照)により
その速度を変更することができるようになっている。フ
ィーダ2から選別対象物Pを選別経路Lに円滑に移行さ
せるため、案内部16がフィーダ2の端部に隣接して設
けられている。各重量選別箇所S1,S2,S3,S4
の横側位置には、排出装置11a〜11dから選別対象
物Pを受取る断面が凹形状のシュート18a〜18d、
さらに重量選別機1の終端部にシュート18e(図1参
照)が設けられている。電子制御装置12の表面にはス
タートスイッチ20、ストップスイッチ21が設けられ
ている。以下、各部の構成を詳細に説明する。
【0013】図1及び図2に示す通り、フィーダ2の上
部部分は、中央部に長尺の凹みを設けられ選別対象物P
を供給するためのものであり、上方に凸に三角形に折り
曲げられ、所定間隔の空隙を隔てられた天板26、天板
27と、これらの下側に設けた受け板28(図3参照)
とを備えている。
【0014】機体3は図1及び図2に示す通り、モータ
15に隣接して設置されたものであり、2枚の平行に所
定間隔で立設された一対の側壁30と、機械秤7a〜7
dを各々支持する秤支持部31と、さらに側壁30を連
結したり、空気圧駆動系6を固定する等のため側壁30
に横架された連結部32を備えている。側壁30の側面
に軸受33が設けられている。
【0015】また、図4に示す通り、プーリ駆動系4A
は、供給側のプーリ駆動系を構成するものである。フィ
ーダ2の上流端部にプーリ40を備えた回転軸41、下
流端部にプーリ42を備えた回転軸43が回転可能に支
持されている。断面が丸形の無端ベルト44a,44b
が、プーリ40及び42に巻き掛けられ、選別対象物P
を供給可能としている。従前のようなホッパー等はない
ことが特徴である。プーリ駆動系4Aにより自動的に選
別対象物Pを選別経路L側に引っ張り出すようになって
おり、従前のような選別対象物Pの種類に対応させた特
別な供給機は不要となっている。
【0016】重量選別側のプーリ駆動系4Bは、図4に
示す通り、プーリ46a〜46iをおのおの設けた回転
軸47a〜47iが機体3に回転可能に支持され、断面
丸形の無端ベルト48a,48bがプーリ46a〜46
iに巻き掛けられている。従前のような選別対象物Pを
載せるホッパーが不要となっていることが特徴である。
つまり、無端ベルト48a,48bの載って選別対象物
Pが搬送されて行くのである。
【0017】チェーン駆動系5A,5Bについて図5を
参照して説明する。チェーン駆動系5Aは、モータ15
の駆動力をプーリ駆動系4Aに伝達するものである。機
体3の下流側に、歯車50が設けられたプーリ46f
と、この上方に設けられ、歯車51が設けられた回転軸
52とが回転可能に支持されている。歯車50と歯車5
1にチェーン53が巻きかけられている。モータ15が
回転軸52を回転駆動するものである。また、チェーン
駆動系5Bは、無端ベルト48a,48bの周速度が無
端ベルト44a,44bの周速度より遅くなるように設
定するためのものである。供給側の無端ベルト44a,
44bよりも重量選別側の無端ベルト48a,48bの
周回速度を早く設定していることで、選別経路Lにおけ
る選別対象物Pの搬送間隔が狭すぎない様に考慮され、
選別作業を適切なものとしている。あまりに搬送状態に
ある選別対象物P同士の間隔が短くなると、選別対象物
Pの重量選別に支障が生じるおそれがあるからである。
また、フィーダ2に、歯車54が設けられたプーリ42
と、この下方に設けられ、歯車55が設けられたプーリ
46aと、歯車56a,56bが設けられた回転軸57
とが回転可能に支持されている。歯車54と歯車56a
にチェーン58が巻き掛けられ、歯車55と歯車56b
にチェーン59が巻きかけられている。以上の通り構成
されたプーリ駆動系4A,4B及びチェーン駆動系5
A,5Bによると、モータ15の駆動力がチェーン駆動
系5Aを介してプーリ駆動系4Bに伝達され、プーリ駆
動系4Bの駆動力がチェーン駆動系5Bを介してプーリ
駆動系4Aに伝達されるのである。
【0018】空気圧駆動系6は、図1乃至図3に示す通
り、コンプレッサ(図示略)と、これから空気圧を供給
され電子制御装置12からの指令に従って空気の供給排
出を制御する8個の電磁弁60と、4個の電磁弁60と
8本のエアチューブ61(図9参照)を介しておのおの
接続するエアシリンダ62a〜62d(各シリンダに対
して2本のエアチューブが接続される)と、4個の電磁
弁60と8本のエアチューブ63(各シリンダに対して
2本のエアチューブが接続される、図3参照)を介して
おのおの接続するエアシリンダ64a〜64dと、コン
プレッサ(図示略)からの空気圧を計測する空気圧計
(図示略)とから構成されている。
【0019】機体3の中央部付近に沿って設けた機械秤
7a〜7dの構造を図6乃至図11を参照して説明す
る。選別経路Lの途中に複数個形成された4つの重量選
別箇所S1乃至S4に機械秤7a〜7dがおのおの設け
られており、無端ベルト48a,48bの移動方向に見
て上流側から下流側に向けて機械秤7a〜7dの設定重
量を順次大きくしている。4つの機械秤7a〜7dが設
置されているが、これらは同様の構造であるから、機械
秤7aについて図面を参照して説明する。図6及び図7
に示す通り、梃子70a,70bが2本の軸芯X1周り
に揺動自在に固定ブラケット71に支持されている。梃
子70a,70bの左右端部に垂直板72a,72bが
おのおの4本の軸芯X2により回動可能に軸着されて、
平行クランク機構が構成されており、垂直板72a,7
2bは常時垂直姿勢に保持されている。垂直板72aの
上端部に分銅73を受容することができる錘皿74が備
えられている。機械秤7aは、分銅73を変更すること
により、設定重量を調整できるようになっている。梃子
70aの中央部上面に零点調整用の調子玉75が固定さ
れている。調子玉75は、梃子70aは右方に延びるね
じ軸75aと、それに螺合装着したナット75bとから
なるものである。梃子70bの右端部が延長され、探知
子76が設けられている。垂直板72aから上方に載上
部77が延出している。
【0020】この載上部77は3枚板材である薄板78
a〜78cとこれを支持する支持アーム79a〜79c
とから構成されている。薄板78a〜78cは選別経路
Lに対して平行に配設され、それらの間に隙間78d,
78eが設けられ(図6参照)、その隙間78d,78
eは無端ベルト48a,48bの径よりも広く設定さ
れ、干渉を防止し、円滑な走行を確保している。両側の
薄板78aと薄板78cとは外方向に対して上り傾斜し
て配置され、中央の薄板78bは水平に配置され、選別
対象物Pの落下を防止している。薄板78a〜78cの
裏面から支持アーム79a〜79cが垂下され横方向に
配置された支持アーム79dで連結され、この支持アー
ム79dが垂直板72bの上端部に固定されている。3
枚の薄板78a〜78cについて、全体の長さ及び幅
は、選別対象物Pが安定的に載る寸法に設定してある。
機械秤7aは後述のロック装置10a〜10dによりロ
ック及びアンロック可能とされている。機械秤7aが通
常状態(ロック位置)においては(図7参照)、中央の
薄板78bは無端ベルト48a,48bよりも若干下側
に位置し(例えば10mmくらい下)、両側の薄板78
a,78cは無端ベルト48a,48bの上下に亘って
存在し、選別対象物Pと当らないようにして搬送の邪魔
とないようになっている。また、機械秤7aのアンロッ
クにより、薄板78a〜78cは、軸心X1を支点とし
て相対的に回動可能となっていることから、無端ベルト
48a,48bに対して、浮き上がった状態に移行でき
るように構成されている。なお、機械秤7a〜7dは、
秤支持部31に横架された固定台80の上に固定された
ものである。
【0021】錘皿74に使用する分銅73は、農林規格
に準拠できるような重量を設定できる錘が採用されてい
る。選別対象物Pは1袋で150g以上となるような個
数が収納されるべく農林省の規格で決められている。つ
まり、1袋の重量が少なくとも150gでなくてはいけ
ないと定められている。したがって、農家としては限り
なく150gに近づくように努力するが、5つのクラス
に分けられているから、袋詰め作業は簡単であり、手作
業に比べて、ロスがほとんど無くなる。選別対象物P
は、通常、設定重量と異なる重さがほどんどであり、重
いか軽いかは正確に判別できる。選別対象物Pが設定重
量と同一重量の場合は稀と考えられるが、その場合、選
別対象物Pの薄板78a〜78cへの乗り方によって
は、軽いと判別されるか重いと判別されるか、そのとき
の状況によってどちらになるかわからないが、精度の上
で支障はないものと考えられる。
【0022】なお、機械秤に代えてばね秤でも良いし、
或いは電子秤等でも良いが、電子秤では置き場所、ほこ
り、湿気等において条件が悪くなるから、本実施形態の
ように機械式秤を採用するほうが、構造が簡単で、精度
も良好であり、コスト、メインテナンス面でも好適であ
る。電子式でも適用できないことはないが、ほこり、
水、温度変化、湿度、雷サージ等により影響を受け、故
障する場合もあり、それに比べると本実施形態は利点が
ある。機械秤7aは選別経路Lの方向に沿って配置され
たが、それと直交する方向にも配置できるように変更は
可能である。
【0023】図3、図8、図11に示す通過検知センサ
8a〜8dは光学的に選別対象物Pの通過を検知する光
センサ(例えば光電スイッチ等)であり、載上部77の
若干上流側において、搬送方向Aに平行に機体3に配置
された支持板35(図8参照)におのおの固定され、光
ファイバで検出信号を電子制御装置12へ出力するよう
になっている。また、図8及び図11に示す重量判別セ
ンサ9a〜9dは、磁気スイッチ(例えば近接センサ
等)からなるものであり、探知子76(図7参照)の動
き(揺れ)が所定レベルより大きいとき、即ち、選別対
象物Pの重量が設定重量以上の場合に、探知子76を検
出できる位置に配設されている(図10参照)。
【0024】ロック装置10a(図9参照)を説明す
る。ロック装置10a(図9参照)は、錘皿74から垂
下され、梃子70a,70bをロック及びアンロック可
能なロッド100と、ロッド100と当接するピストン
ロッド101と、前述のエアシリンダ62aとを含み構
成されたものである。エアシリンダ62aは固定台80
に固定されている(図9参照)。エアシリンダ62aの
ピストンロッド101が上下に駆動され、それにより錘
皿74が上下に移動され、図10及び図11に示す通
り、機械秤7aがアンロック状態であれば、載上部77
は上方位置にあり、ピストンロッド101は下方位置に
ある。一方、図9に示す通り、機械秤7aがロック状態
であれば、載上部77は下方位置にあり、ピストンロッ
ド101は上方位置にある。なお、ロック装置11b〜
11dは同様の構造であるから説明は省略する。
【0025】排出装置11aについて図8を参照して説
明する。排出装置11aは、跳ね出し側に選別対象物P
を保護するスポンジが貼設され、搬送方向Xと平行に設
けられた跳ね板110と、跳ね板110の裏面から横方
向に延び出しY方向(図17参照)に駆動するピストン
ロッド111と、通常位置からピストンロッド111を
Y方向に駆動させて伸び出させ、選別対象物Pを搬送方
向Xから排出方向Qに跳ね出して強制的に選別経路Lか
ら排出させた後、通常位置までピストンロッド111を
退避させるエアシリンダ64aとから構成されている。
エアシリンダ64aは支持板35に固定されている(図
3参照)。選別対象物Pが設定重量よりも重いと判断さ
れると、重量判別センサ9aからの信号を参照して、電
子制御装置12からの指令により、排出装置11aは選
別対象物Pを跳ね出すようになっている。一方、選別対
象物Pが設定重量よりも軽いと判断されると、排出装置
11aは動作せず、選別対象物Pは跳ね出されるとこな
く無端ベルト48a,48bにより次の重量選別箇所に
向かって搬送されてゆくこととなる。つまり、排出装置
11aは通常では排出動作しないが、所定の排出処理条
件が成立すると、選別対象物Pを横方向に排出するよう
になっているのである。排出装置11aは載上部77か
ら若干距離を隔てられた下流側において支持板35(図
8参照)におのおの固定されている。排出装置11が重
量判別センサ9aの近くで選別対象物Pの排出動作をす
ると、その反作用で薄板78a〜78cが揺れるおそれ
があり、正確な重量選別が行えなくなるおそれがあるか
らである。エアシリンダ64aがシュート18aの手前
側端部に配置されたのは、搬送された状態で選別対象物
Pが跳ね出されることから、跳ね出し力と慣性力により
選別対象物Pが斜め方向に排出されるからである(図1
7参照)。なお、排出装置11b〜11dは同様の構造
であるから説明は省略する。
【0026】重量選別機1の制御を司る電子制御装置1
2について図12を参照して説明する。電子制御装置1
2は、CPU120、RAM121、ROM122、カ
ウンタ123、タイマ124、音声制御部125、入出
力インタフェース126をバス127により相互に接続
したものである。入出力インタフェース126には、通
過検知センサ8a〜8d、重量判別センサ9a〜9d、
表示装置13、スピーカ14、モータ15、スピードコ
ントローラ22、電磁弁60等が接続され、各種の入力
信号や出力信号が入出力されるようになっている。そし
て、CPU120が初期設定、或いは入力信号を受けて
所定の演算等を行い、コマンド信号を前述した各部に供
給している。RAM121は各種のデータを一時的に読
み書きするものである。ROM122には重量選別プロ
グラムが読み出し専用で格納されている。電子制御装置
12における制御は、主に、通過検知センサ8a〜8d
を通過した選別対象物Pが載上部77の上部に至ったと
き、ロック装置10a〜10dをアンロックさせて載上
部77を上昇させ選別対象物Pを無端ベルト48a,4
8bから一瞬押し上げ、さらに、重量判別センサ9a〜
9dの検出に起因してロック装置10a〜10dをロッ
クさせ、排出装置11a〜11dを駆動或いは非駆動さ
せることである。
【0027】表示装置13は、画像処理装置と液晶表示
盤等からなる周知のものであり、電子制御装置12に隣
接して配置されている。表示装置13は、重量選別に関
しての各種のメッセージや図柄等を表示するものであ
る。表示装置13に代えて、LED、CRT等、他の種
類の表示装置でも良い。スピーカ14は重量選別に関し
ての各種のメッセージを音声出力するものである。な
お、表示装置13、スピーカ14は必ずしも必要ではな
く適宜割愛しコスト削減を図っても良い。
【0028】つぎにカウンタ123について説明する。
これは選別個数計数カウンタとして機能するものであ
り、電源投入後、カウンタ123の選別個数カウント値
Cの初期値を「0」とし、通過検知センサ8a〜8d或
いは重量判別センサ9a〜9dからの信号が入力される
ごとに昇順にかつ繰り返しインクリメントするものであ
り、選別個数カウント値Cは表示装置13に表示され或
いはスピーカ14から音声出力できるようになってい
る。
【0029】タイマ124は、通過検知センサ8a〜8
dからの信号が入力されると計時を開始し、所定の設定
時間T1経過後にリセットされ、以下、これを繰り返す
ようになっている。また、ロック装置10a〜10dの
アンロックが行われると計時を開始し、所定の設定時間
T2経過後にリセットされ、以下、これを繰り返すよう
になっている。さらに、重量判別センサ9a〜9dから
の信号が入力されると計時を開始し、所定の設定時間T
3経過後にリセットされ、以下、これを繰り返すように
なっている。
【0030】CPU120は、所定条件の成立に伴い、
上記選別個数カウント値Cのカウント値を1つ読み込
み、RAM121に記憶させることとしている。また、
これら各カウント値に対応して、所定のデータがROM
122の所定のエリアに記憶されている。
【0031】重量選別機1の動作について図13乃至図
16に示すフローチャートを参照して説明する。重量選
別機1が電源に接続され、電源部(図示略)から各回路
に電源が供給されると、CPU120はカウンタやフラ
グのリセット等、一連の初期設定を行う。ここでは、選
別個数カウント値C、フラグF1、タイマT1,T2,
T3の初期値はいずれも「0」である。ここで、押上処
理フラグF1は、押上処理フラグであり、押上実行条件
が成立すると、「1」にセットされ、アンロック処理が
行われ、押上実行条件が成立しなくなると、「0」にリ
セットされるものである。なお、以下のフローチャート
およびそれらの説明において、「ステップ」を単に
「S」と略す。
【0032】本実施形態の特徴的な重量選別制御プログ
ラムは、ROM122に格納されており、これが読み出
されてCPU120の指令に従い実行されるものであ
る。このCPU120は、重量選別機1の稼動中を通じ
て、ハードウェア割り込みにより、リセットスタートさ
れる毎に、図13に示すメイン処理を起動する。まず処
理が開始されると、モータ駆動処理を行い(S1)、選
別対象物検知処理を行い(S2)、選別対象物押上処理
を行い(S3)、重量選別処理を行い(S4)、その他
の処理(サブルーチンは図示略)を行い(S5)、メイ
ンルーチンが次回起動されるまで待機(サブルーチンは
図示略)を行う(S6)。本ルーチンの主要な特徴は、
選別対象物検知(S2)から重量選別処理に至るまでの
処理にある。本実施形態では、図中の各処理のうちモータ
駆動処理(S1)、その他(S5)および待機(S6)
は、一般的な技術と同様に行っているので、説明は適宜
省略する。
【0033】図13に示すモータ駆動処理S1は、スタ
ートスイッチ20のオンと同時にモータ15を駆動し、
常時駆動状態とし、ストップスイッチ21のオンに応答
してモータ15を停止させるものである。
【0034】図14に示す選別対象物検知処理S2を説
明する。まず、通過検知センサ8a〜8dが選別対象物
Pを検知したかどうか、通過検知センサ8a〜8dから
の信号を参照して決定し、肯定判断なら、タイマ124
を起動し、(S22)に、否定判断ならリターンに抜け
る。S23では、設定時間T1が経過したかどうか判断
し、肯定判断ならS24へ移行し、否定判断なら処理を
繰り返す。ここでの設定時間T1は、通過検知センサ8
a〜8dで選別対象物Pを検知してから、載上部77の
上側に選別対象物Pが到着して、選別対象物Pを押し上
げることができるような時間に設定されている。設定時
間T1経過直後、ピストンロッド101が下限まで下降
してロック装置10a〜10dがアンロック状態とさ
れ、機械秤7a〜7dが回動され選別対象物Pが載上部
77により押し上げられる(図10、図11参照)。そ
のため、選別対象物Pが無端ベルト48a,48bに当
たらない状態で、つまり、無端ベルト48a,48bか
ら押し上げた状態で選別対象物Pを選別することができ
るのである。設定時間T1は、ある程度の適切な範囲で
設定すれば良いが、あまりに短くても或いは長過ぎて
も、タイミングを失することもある。ここでは、無端ベ
ルト48a,48bの周回速度に合わせて、設定時間T
1が設定してある。場合により、その周回速度が変化す
ると、設定時間T1も変化するように設定し、一層緻密
に制御することもある。S24では、押上実行条件が成
立したと判断して、押上処理フラグF1を「1」にセッ
トし、続いて、S25ではタイマ124をリセットし、
リターンに抜ける。
【0035】図15の選別対象物押上処理S3を説明す
る。まず押上処理フラグF1が「1」か否か(当否)を
判断する(S30)。肯定判断なら(S30でYE
S)、アンロック処理を行い(S31)、押上処理フラ
グF1を「0」にリセットし(S32)、否定判断なら
(S30でNO)、何らの処理も行わずリターンに抜け
る。S33では、設定時間T2が経過したかどうか判断
し、肯定判断ならロック処理(S34)を実行しリター
ンに抜け、一方、否定判断なら処理を繰り返す。ここで
の設定時間T2は、ロック装置10a〜10dのアンロ
ック開始からロックが行われるまでの時間であり、その
間に選別対象物Pの選別が行われる。あまりに設定時間
T2が短いと、選別対象物Pが乗せられた載上部77が
上方へ十分持ち上がらず、選別対象物Pが無端ベルト4
8a,48bから分離できず、非搬送状態が実現できな
いからである。つまり、選別対象物Pを瞬間的に押し上
げてから、ロック装置10a〜10dをロック状態に戻
すのである。ロック装置10a〜10dをアンロック状
態のままにしておくと、載上部77が選別対象物Pの搬
送の邪魔になり、選別対象物Pが前に進んで行かなくな
るようなことを避けるためである。このロック処理は、
ピストンロッド101を上限まで上昇させて、載上部7
7を下降させて図9に示す状態とするものである。こう
して選別対象物Pを瞬間的に無端ベルト48a,48b
から押し上げて非搬送状態とし、重量選別における無端
ベルト48a,48bの周回速度の影響を排除するので
ある。
【0036】重量選別処理(S4)について図16を参
照して説明する。まず、重量判別センサ9a〜9dが探
知子76を検知したかどうか、重量判別センサ9a〜9
dからの信号を参照して決定し、否定判断すなわち重量
判別センサ9a〜9dが探知子76を検知すると(図1
1参照)、選別対象物Pが設定重量よりも軽いと判断
し、タイマを起動し(S41)、続いて、設定時間T3
が経過したかどうか判断し(S42)、肯定判断なら排
出処理(S43)を行い、続いて、タイマをリセットし
(S44)、リターンに抜け、一方、S42で否定判断
なら処理を繰り返す。なお、S40で否定判断、すなわ
ち、重量判別センサ9a〜9dが探知子76を検知しな
いと(図10参照)、設定重量よりも重いと判断しその
ままリターンする。ここでの設定時間T3は、重量判別
センサ9a〜9dで探知子76を検知してから、選別対
象物Pが排出装置11a〜11dに至り、選別対象物P
を横方向に排出できるような適切な時間に設定されてい
る。設定時間T3は、ある程度の適切な範囲で設定すれ
ば良いが、あまりに短くても或いは長過ぎても、排出タ
イミングを失することもある。ここでは、無端ベルト4
8a,48bの周回速度に合わせて、設定時間T3が設
定してある。場合により、その周回速度が変化すると、
設定時間も変化するように設定し、一層緻密な制御とす
ることもできる。また、エアシリンダ101は昇降を繰
り返すことで、ロックとアンロックを繰り返すようにな
っている。
【0037】以上のフローチャートにより、重量選別が
実行された場合の重量選別機1の動作について時系列順
に説明する。選別対象物Pは重量の小さいものから排出
され、重量の重いものほど下流側で排出される。また、
各重量選別箇所S1〜S4において、機械秤7a〜7d
等は独立して作動するようになっている。選別対象物P
が48a,48bに搬送されて(図17参照)、さらに
通過検知センサ8a〜8dのいずれかを通過し、4つの
重量選別箇所S1乃至S4のいずれかまで移動すると、
機械秤7a〜7dのいずれかがロック状態(図7参照)
からアンロック状態(図10、11)となり、選別対象
物Pが載上部77上に載上されて押し上げられ一時的に
非搬送状態となり、機械秤7a〜7dに設定された重量
と選別対象物Pの重量に応じて梃子70a,70bの揺
動を規制し、次の2つの状態を取る。すなわち、 選別対象物Pの重量が設定値未満となるときには、図
10に示す第1位置状態となり、梃子70a,70bを
時計方向に過度に回動させ、探知子76が重量判別セン
サ9a〜9dに検知される。これが終了すると、該当す
る機械秤7a〜7dのいずれかがアンロック状態からロ
ック状態に戻り、載上部77は強制的に下降されて、選
別対象物Pが搬送ベルト48a,48bに戻り再び搬送
状態となる。そして、排出装置11a〜11dによりY
方向に跳ね出され、対応するシュート18a〜18dに
排出される(図17参照)。 選別対象物Pの重量が設定値以上となるときには、図
11に示す第2位置状態となり、梃子70a,70bを
時計方向の回動が抑制され、探知子76が重量判別セン
サ9a〜9dに検知されることはない。続いて、該当す
る機械秤7a〜7dのいずれかがアンロック状態からロ
ック状態に戻り、載上部77は強制的に下降されて、選
別対象物Pが搬送ベルト48a,48bに戻り再び搬送
状態となる。しかし、この場合においては、排出装置1
1a〜11dは作動せず、次の重量選別箇所まで搬送さ
れて行き、同様の選別が行われる。選別対象物Pの重量
が設定値よりかなり重い場合には選別対象物Pの押し上
げが不充分となり、選別対象物Pの無端ベルト48a,
48bからの分離が完全にできない場合もあり得ること
も考えられるが、選別には支障がないと考えられる。 こうして、選別対象物Pは、シュート18a〜18eの
いずれか1つに排出されることとなるのである。なお、
最後の重量選別箇所S4で、設定重量よりも重いときに
は、シュート18eに排出され、選別対象物Pの搬送は
終了となる。
【0038】上記の構成とした本実施形態によれば、機
械秤7a〜7dの設定重量値を閾値として選別対象物P
を小さい順から重量選別することができる。こうして、
選別対象物Pを、重量選別箇所の数プラス1の重量区分
に重量選別できる。すなわち、例えば、重量選別箇所が
4つの場合、上流始端側から数えて1番目、2番目、3
番目、4番目の重量選別箇所の設定値をそれぞれ、第1
設定値、第2設定値、第3設定値、第4設定値とする
と、第1設定値未満の重量のもの、第1設定値以上第2
設定値未満の重量のもの、第2設定値以上第3設定値未
満の重量のもの、第3設定値以上第4設定値未満の重量
のもの、第4設定値以上の重量のもの、の5段階に選別
対象物Pを小さい順に重量選別(クラス分け)でき、お
のおのシュート18a〜18eから別々に排出される。
【0039】実施形態の効果としては、次の通りであ
る。 (1)従前の重量選別機に備えられているホッパー等が
不要となるので、重量選別機自体の構造が大幅に簡素化
する上、ホッパーに1個ずつ入れる為の、人手或いは自
動供給機が要らない。したがって、構造が簡単になり、
製造コスト或は作業量がかなり低減する。 (2)選別対象物Pの搬送速度つまり無端ベルト48
a,48bの周回速度の変動が、判別すべき重量に影響
しない、つまり、周回速度が変わっても選別対象物Pの
重量が変わらない。それは、選別するときには、瞬間的
に選別対象物Pを非搬送状態(押し上げた状態)とし、
無端ベルト48a,48bの慣性力を選別対象物Pに働
かせないようにしているからである。このような選別原
理が、従来のものと根本的に異なるものである。従前で
は、周回速度を変更すると、ゼロ点合わせ等の煩雑な作
業を無くしてほしい要望が強く、これに応えることがで
き、機械秤7a〜7dの基準秤のゼロ点合わせ等が不要
となることに結び付くのである。すなわち、選別対象物
Pの大きさによって、要求される処理能力が異なるのが
一般的だからである。例えば、選別対象物P以外の野菜
の例を挙げて説明すれば、普通のトマトの場合、普通程
度に設定された周回速度でも良いが、ミニトマトの場
合、小さくて多数のものを選別しなればならないから、
単位時間当たりの選別個数を多くしなければならず、無
端ベルト48a,48bの周回速度を早くする必要があ
る。また、作業人員に合った周回速度を設定できるよう
にする必要もある。例えば、一人の場合と二人の場合で
は、作業量も違うので、周回速度を様々に設定できるよ
うにしてある。したがって、状況にあった作業性を設定
できるという利点を備えているのである。具体的に搬送
速度を変更する場合には、前述のスピードコントローラ
22による調整が可能であり、錘皿74に入れてある分
銅73をいちいち変更しなくても良いので、作業が極め
て簡単になる。 (3)本実施形態では、設定重量よりも軽い選別対象物
Pを跳ねているが、変形形態としては、設定重量より重
い選別対象物Pを跳ね、軽い選別対象物Pは跳ねないよ
うにすることができる。すなわち、いずれからでも選別
させることができるように変更することもできる。従来
のものは、選別経路に沿って複数の選別箇所を設け、こ
れら選別箇所の設定重量を選別経路に沿って下流側に行
く程順次小さくすることにより、選別対象物を多段階に
選別することができるものであり、選別対象物を重いも
のからしか選別することができず、小さい物から選別を
することができなかったのである。選別対象物Pのサイ
ズが大きいものの方が小さなものより値段が高価な場合
には良いが、小さいものの方が大きなものの方よりも高
価である選別対象物の場合には、小さいものの選別は後
になるので、小さいものを長い間ベルトにのせておかな
ければならず、選別対象物Pが痛む確率が高くなるので
ある。 (4)電子秤を採用した場合、内部がブラックボックス
で故障等に対するメインテナンスが難しいが、本実施形
態では機械の機械秤7a〜7dを採用してあるから、目
で見て故障が分かる場合が多く、メンテナンス面で利点
となる。 (5)さらに、選別対象物、例えば、ピーマンなどある
種のものでは、従前ではそれに適用できるような安価な
重量選別機がなく、不便であったが、本実施形態により
重量選別機による選別が可能となる。 (6)電子制御装置12は、表示装置13への各種メッ
セージの表示、スピーカ14からの効果音の出力等を併
せて行うものであり、一層の使い勝手の良さを提供する
ことができる。 (7)プラスマイナス1gの精度は確保でき、4500
個/時間の処理能力程度が可能になる。
【0040】以上、本発明の好適な実施の形態を説明し
たが、本発明は上述の実施の形態に限定されるものでは
ないことは無論であり、本発明の技術的思想を逸脱しな
い範囲で多くの変更等を施し得ることができることは当
業者であれば当然のことである。 (1)本実施形態では、小さなものから大きなものへ順
次選別しているが、大きな物から小さいものへ順番に選
別することもできる。機械秤7a〜7dの錘皿74に載
せる分銅73を入れ替えてやったり、センサの感知等の
プログラムを変更したりする等、簡単な修正で変更がき
くこととなることは無論である。 (2)本実施形態では、重量選別制御をプログラム制御
により、CPU120で実行したが、これに限らず、そ
の一部又は全部をCMOS系やTTL系のLSIロジッ
ク等(いわゆるハードウェア)で形成しても良い。 (3)本実施形態では機械秤7a〜7dを選別経路Lに
沿わせて平行に配置したが、それらを選別経路Lに交差
させて配置してもよい。 (4)本実施形態では、無端ベルト48a,48bを採
用したが、その断面は適宜変更できるし、チェーン或い
はアタッチメント付チェーン、チェーンの表面に搬送部
材を取り付けたもの等でも良い。 (5)上記実施形態では、梃子70a,70bとして、
上皿機械秤用のものを示したが、その構造は適宜変更可
能であるし、その他、選別対象物Pを押し上げることで
きるものであれば、上皿竿秤用のもの、ばね秤であって
も良い。 (6)本実施形態では選別対象物Pはピーマンである
が、その他、イチジク、じゃがいも等、果実類、野菜類
等、各種の選別対象物に適用が可能であり、種類に応じ
て適宜な設計変更が必要なことがある。 (7)実施形態では重量選別箇所は4箇所であるが、そ
の数は任意に採択可能であり、例えば、4個を超えた数
を採用することもできる。また、選別経路も一列に限ら
ず、2列以上の選別経路を並列させることもできる。 (8)エアシリンダ62a〜62dでロッド100を昇
降させることに代えて、ロータリーソレノイド(図示
略)でアーム(図示略)を昇降させることにより行われ
るようにしても良い。
【0041】
【発明の効果】請求項1乃至3に記載の発明によれば、
重量選別機のホッパー等を無くして構造を簡単にするこ
と、選別対象物の搬送速度変更に伴う作業を簡単にする
ことができ、本発明の工業的利用価値は極めて大きい。
【図面の簡単な説明】
【図1】本実施形態の重量選別機を下流側から見た斜視
図である。
【図2】本実施形態の重量選別機を供給側から見た斜視
図である。
【図3】同重量選別機の要部を示す平面図である。
【図4】同重量選別機のプーリ駆動系の正面図である。
【図5】同重量選別機のチェーン駆動系の正面図であ
る。
【図6】同重量選別機の機械秤の平面図である。
【図7】同重量選別機の機械秤の正面図である。
【図8】同重量選別機の機械秤付近の構造についての平
面図である。
【図9】ロック状態における機械秤とその付近の構造に
ついての正面図である。
【図10】アンロック状態(第1位置)における機械秤
とその付近の構造についての正面図である。
【図11】アンロック状態(第2位置)における機械秤
とその付近の構造についての正面図である。
【図12】同重量選別機の電子制御装置のブロック図で
ある。
【図13】同電子制御装置において実行される「メイン
処理」のフローチャートである。
【図14】同電子制御装置において実行される「選別対
象物検知処理」のフローチャートである。
【図15】同電子制御装置において実行される「選別対
象物押上処理」のフローチャートである。
【図16】同電子制御装置において実行される「重量選
別処理」のフローチャートである。
【図17】重量選別機1の動作を示す平面説明図であ
る。
【符号の説明】
P・・・選別対象物 L・・・選別経路 1・・・重量選別機 2・・・フィーダ 3・・・機体 4A,4B・・・プーリ駆動系 5A,5B・・・チェーン駆動系 6・・・空気圧駆動系 7a〜7d・・・機械秤 8a〜8d・・・通過検知センサ 9a〜9d・・・重量判別センサ 10a〜10d・・・ロック装置 11a〜11d・・・排出装置 12・・・電子制御装置 13・・・表示装置 14・・・スピーカ 15・・・モータ 16・・・案内部 18a〜18e・・・シュート 20・・・スタートスイッチ 21・・・ストップスイッチ 22・・・スピードコントローラ 40、42・・・プーリ 41、43・・・回転軸 44a,44b・・・無端ベルト 46a〜46i・・・プーリ 47a〜47i・・・回転軸 48a,48b・・・無端ベルト 50、51、54、55、56a,56b・・・歯車 52、57・・・回転軸 53、58、59・・・チェーン 60・・・電磁弁 61、63・・・エアチューブ 62a〜62d、64a〜64d・・・エアシリンダ 70a,70b・・・梃子 71・・・固定ブラケット 72a,72b・・・垂直板 73・・・分銅 74・・・錘皿 75・・・調子玉 75a・・・ねじ軸 75b・・・ナット 76・・・探知子 77・・・載上部 78a,78b,78c・・・薄板 78d,78e・・・隙間 79a〜79d・・・支持アーム 100 ・・・ロッド 101 ・・・ピストンロッド 110 ・・・跳ね板 111 ・・・ピストンロッド 120 ・・・CPU 121 ・・・RAM 122 ・・・ROM 123 ・・・カウンタ 124 ・・・タイマ 125 ・・・音声制御部 126 ・・・入出力インタフェース 127 ・・・バス
─────────────────────────────────────────────────────
【手続補正書】
【提出日】平成10年5月12日
【手続補正1】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図1
【補正方法】変更
【補正内容】
【図1】
【手続補正2】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図3
【補正方法】変更
【補正内容】
【図3】
【手続補正3】
【補正対象書類名】図面
【補正対象項目名】図11
【補正方法】変更
【補正内容】
【図11】

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 無端搬送装置により搬送状態にある選別
    対象物を、前記無端搬送装置における所定の重量判別場
    所において、前記無端搬送装置から押し上げて一時的に
    非搬送状態とする第1ステップと、 前記非搬送状態において、前記選別対象物の重量を判別
    する第2ステップと、 前記判別結果に起因して選別対象物を選別する第3ステ
    ップと、 を備えたことを特徴とする重量選別方法。
  2. 【請求項2】 選別対象物を搬送する無端部材を備えた
    無端搬送装置と、 該無端部材の下側領域に設けた秤量部材と、 該秤量部材の可動部により前記無端部材から一時的に押
    し上げて前記選別対象物を非搬送状態とし、前記選別対
    象物の重量を判別し、該判別結果に起因して前記選別対
    象物を選別する選別部と、 を備えたことを特徴とする重量選別機。
  3. 【請求項3】選別対象物を搬送する無端部材を備えた無
    端搬送装置と、 揺動軸を中心に揺動可能な梃子と、該梃子の一側に配置
    され、前記選別対象物を上に置くことができるとともに
    前記無端部材と交差可能な形状とされた載上部と、前記
    梃子の他側に配置された錘皿と、を備えた機械秤と、 前記梃子をロック及びアンロック可能なロック部と、 前記梃子の所定の動きを検出する梃子検出部と、 前記選別対象物の通過を検出する選別対象物検出部と、 前記選別対象物を前記無端部材から強制的に排出させる
    排出部と、 前記選別対象物検出部を通過した前記選別対象物が前記
    載上部の上部に至ったとき、前記ロック部をアンロック
    させて前記載上部を上昇させ前記選別対象物を前記無端
    部材から押し上げて、さらに、前記ロック部をロックさ
    せて前記選別対象物を前記無端部材に戻し、前記梃子検
    出部の前記検出に起因して前記排出部を駆動させる制御
    部と、 を備えたことを特徴とする重量選別機。
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JP2008296114A (ja) * 2007-05-30 2008-12-11 Iseki & Co Ltd 選別装置
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