JPH1131969A - D/aコンバータ及びa/dコンバータ - Google Patents

D/aコンバータ及びa/dコンバータ

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JPH1131969A
JPH1131969A JP9183773A JP18377397A JPH1131969A JP H1131969 A JPH1131969 A JP H1131969A JP 9183773 A JP9183773 A JP 9183773A JP 18377397 A JP18377397 A JP 18377397A JP H1131969 A JPH1131969 A JP H1131969A
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Masao Ito
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 ディジタル入力に対するアナログ出力の直線
性の改善を図った多ビットD/Aコンバータを得る。 【解決手段】 スイッチ制御回路1は、スイッチS1〜
SMのうちディジタル信号DIGに応じた個数のスイッ
チをスタート位置決定回路3で決定されるスイッチから
昇順にオン状態にし、他のスイッチをオフ状態とする。
スタート位置決定回路3は、クロック信号CLKに同期
して得られるディジタル信号DIGの入力毎に選択スタ
ート位置となるスイッチをS1,S3,S5…という具
合に順次変更して選択スタート位置を決定する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明は、ディジタル信号
に基づく複数の電流源のオン・オフの切り替えにより、
ディジタル信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバ
ータ(DAC)に関する。
【0002】
【従来の技術】現在、音声帯域のデータ変換方式とし
て、オーバーサンプリング△Σ変換方式が広く用いられ
ている。図30はオーバーサンプリング△Σ変換方式を
用いたA/Dコンバータの構成を示すブロック図であ
る。同図に示すように、アナログ入力信号AIをアンチ
エリアシングフィルタ11に与える。アンチエリアシン
グフィルタ11はアナログ入力信号AIの高周波成分を
除去してΔΣモジュレータ12に与える。
【0003】ΔΣモジュレータ12はアナログ入力信号
AIを標本化周波数fSより大きな周波数(n(≧2)
・fS)でオーバーサンプリングしながらノイズシェー
ピングして得られるΔΣ変調済みディジタル信号をデシ
メーションフィルタ13に与える。デシメーションフィ
ルタ13はΔΣモジュレータ12より得たディジタル信
号のうちn個に1個の割合で抜き取って得られる信号を
ディジタル出力信号DOとして出力する。
【0004】ΔΣモジュレータ12は減算器14、積分
器15、量子化器16及び内部DAC17から構成さ
れ、積分器15は減算器14の出力である差分アナログ
信号を積分し、量子化器16は減算器14の出力を量子
化してディジタル信号(ノイズ成分を含む)としてデシ
メーションフィルタ13に出力するとともに、内部DA
C17に出力する。内部DAC17はディジタル信号を
D/A変換して、減算器14に減算用のアナログ信号と
してフィードバックする。なお、積分器15は1/(n
・fS)期間の積分処理を行い、1オーバーサンプリン
グ時間の遅延処理を機能を備える。
【0005】そして、減算器14はアンチエリアシング
フィルタ11から得たアナログ入力信号AIから内部D
AC17より得た減算用のアナログ信号(アナログAI
の1オーバーサンプリング遅延信号に相当)を差し引い
て差分アナログ信号を積分器15に出力する。その結
果、減算器14、積分器15、量子化器16及び内部D
AC17によって形成されるノイズシェーピングループ
によってアナログ入力信号AIに生じるノイズ成分が除
去されて精度の高いディジタル信号をデシメーションフ
ィルタ13に与えることができる。
【0006】図31はオーバーサンプリング△Σ変換方
式のD/Aコンバータの構成を示すブロック図である。
同図に示すように、補間フィルタ21はディジタル入力
信号DIより得られる原データに基づき演算によって補
間データを求め、原データに補間データを挿入すること
により、周波数n・fSでオーバーサンプリングしたデ
ィジタル信号をΔΣモジュレータ22に出力する。
【0007】ΔΣモジュレータ22はオーバーサンプリ
ングしたディジタル信号をノイズシェーピングして内部
DAC23に与える。内部DAC23はΔΣモジュレー
タ22より得たΔΣ変調済みディジタル信号をD/A変
換してアナログ信号をローパスフィルタ24に出力す
る。ローパスフィルタ24は内部DAC23より得たア
ナログ信号の高周波成分を除去してアナログ出力信号A
Oを出力する。
【0008】ΔΣモジュレータ22は減算器25、積分
器26及び量子化器27から構成され、積分器26減算
器24の出力である差分ディジタル信号を積分し、量子
化器27は減算器25の出力を量子化してΔΣ変調済み
ディジタル信号(ノイズ成分を含む)として内部DAC
23に出力するとともに、減算器24に減算用ディジタ
ル信号としてフィードバックする。なお、積分器26は
1/(n・fS)期間の積分処理を行い、1オーバーサ
ンプリング時間の遅延処理を機能を備える。
【0009】そして、減算器25は、補間フィルタ21
から得たディジタル信号から量子化器27より得た減算
用のディジタル信号(補間フィルタ21から得たディジ
タル信号の1オーバーサンプリング遅延信号に相当)を
差し引いて得られる差分ディジタル信号を積分器26に
出力することになる。その結果、減算器25、積分器2
6及び量子化器27によって形成されるノイズシェーピ
ングループによって、ディジタル信号に生じるノイズ成
分が除去されて精度の高いディジタル信号を内部DAC
23に出力することができる。
【0010】上述したように、オーバーサンプリング△
Σ変換方式ではA/Dコンバータ及びD/Aコンバータ
共に内部DACを必要とする。この内部DACは、A/
Dコンバータ内ではノイズシェーピングループのフィー
ドバック信号処理回路として、またD/Aコンバータ内
ではノイズシェーピングされたディジタル信号をアナロ
グ信号に変換する回路として用いられている。この内部
DACには、従来1ビットのDACが用いられてきた。
1ビットDACを用いると、構成が簡単である上に、D
ACのディジタル入力に対するアナログ出力の直線性が
保証されるためである。しかしその反面、量子化ノイズ
が大きく、系の安定性に問題があった。そこで近年、内
部DACに多ビットDACが導入されてきている。しか
し、多ビットDACでは、各構成要素のマッチングを取
ることが困難であり、1ビットDACでは保証されてい
た上記直線性が得られなくなる。
【0011】図32は従来の3ビットD/Aコンバータ
の内部構成を示す説明図である。同図に示すように、一
端が電源Vccに接続された単位電流源IS1〜IS7の
それぞれの他端がスイッチS1〜S7の一端に接続され
る。そして、スイッチS1〜S7の他端が共通に出力部
であるノードN1に接続される。図32に示すように、
3ビットD/Aコンバータには、(23−1)の電流源
が必要となる。なお、各電流源IS1〜IS7が供給す
る電流I1〜I7の電流量は同一のIEになるように設
定される。
【0012】スイッチ制御回路10は、ディジタル信号
DIGに基づき制御信号SCをスイッチS1〜S7に出
力し、スイッチS1〜S7のうちディジタル信号DIG
に応じた個数のスイッチをスイッチS1から昇順にオン
状態にし、他のスイッチをオフ状態とする。
【0013】例えば、ディジタル信号DIGが“01
1”(3)の場合、図33に示すように、スイッチ制御
回路10はスイッチS1〜S3をオン状態、スイッチS
4〜S7をオフ状態とする制御信号SCを出力する。例
えば、ディジタル信号DIGが“010”(2)の場
合、図34に示すように、スイッチ制御回路10はスイ
ッチS1,S2をオン状態、スイッチS3〜S7をオフ
状態とする制御信号SCを出力する。
【0014】そして、ノードN1より得られる電流が出
力電流IoutとしてI−V変換器2に与えられ、I−V
変換器2が出力電流Ioutを電流/電圧変換してアナロ
グ信号である出力電圧Voutを出力する。したがって、
図33の例では出力電流Iout=3・IEとなり、図3
4の例では出力電流Iout=2・IEとなる。
【0015】このように、電流源を用いた多ビットD/
Aコンバータは、入力ディジタルデータ(DIG)に応
じて所定数の電流源を有効にすることにより、ディジタ
ルデータDIGをアナログ信号(出力電圧Vout)に変
換することができる。
【0016】また、特開平4−152715号公報に入
力コードに応じた個数の容量をランダムに選択してD/
A変換を行うD/Aコンバータが開示されている。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、各単位
電流源IS1〜IS7の特性(電流I1〜I7それぞれ
の電流量)を完全に一致させることは、プロセスのばら
つきやレイアウト時の周辺の回路素子等の影響により困
難である。
【0018】従来の3ビットD/Aコンバータでは、デ
ィジタル入力信号(DIG)に対して、常に同じ電流源
から有効にしている(例えば、ディジタル信号DIGが
“000”以外の場合は常にスイッチS1をオンして電
流源IS1を有効にしている)。
【0019】このため、特定の電流源(図32の例では
電流源IS1)が有効とされる回数が多く、D/Aコン
バータの出力に個々の電流源の特性差が顕著にあらわ
れ、直線性の劣化の原因となっていた。
【0020】従来の多ビットD/Aコンバータは以上の
ように構成されており、ディジタル入力に対するアナロ
グ出力の直線性が悪いという問題点があった。
【0021】この発明は上記問題点を解決するためにな
されたもので、ディジタル入力に対するアナログ出力の
直線性の改善を図った多ビットD/Aコンバータを得る
ことを目的とする。
【0022】
【課題を解決するための手段】この発明に係る請求項1
記載のD/Aコンバータは、クロック信号に同期して複
数ビットのディジタル信号をアナログ信号に変換し、出
力部に対して所定の順序に並列に接続された複数の単位
電気量生成部を備え、前記複数の単位電気量生成部のう
ち選択された数の単位電気量生成部に関連した電気量が
前記出力部に現れ、前記クロック信号に同期して前記複
数の単位電気量生成部の選択スタート位置を順次変更し
て決定するスタート位置決定部と、前記クロック信号に
同期して前記ディジタル信号を受け、前記複数の単位電
気量生成部のうち前記ディジタル信号で決定される個数
の単位電気量生成部を、前記選択スタート位置から前記
所定の順序にそって選択する選択部と、前記出力部より
得られる電気量に基づき前記アナログ信号を出力するア
ナログ信号出力部とをさらに備えて構成される。
【0023】また、請求項2記載のD/Aコンバータに
おいて、前記ディジタル信号はN(≧2)ビットのディ
ジタル信号を含み、前記複数の単位電気量生成部はL
(≧3)個の単位電気量生成部を含み、前記スタート位
置決定部は、前記クロック信号に同期して前記所定の順
序にそって変位個数A(<L)個ずつずらせながら前記
選択スタート位置を決定する。
【0024】また、請求項3記載のD/Aコンバータに
おいて、前記スタート位置決定部は、前記クロック信号
の1サイクル期間内の第1〜第P(≧2)の期間それぞ
れで順次変更して第1〜第Pの選択スタート位置を決定
し、前記選択部は、前記ディジタル信号で決定される個
数の単位電気量生成部を、前記第1〜第Pの期間それぞ
れにおいて前記第1〜第Pの選択スタート位置から前記
所定の順序にそって選択し、前記アナログ信号生成部
は、前記第1〜第Pの期間それぞれにおいて前記出力部
より得られる電気量を平均した量に基づき前記アナログ
信号を出力している。
【0025】さらに、請求項4記載のD/Aコンバータ
において、前記ディジタル信号はN(≧2)ビットのデ
ィジタル信号を含み、前記複数の単位電気量生成部はL
(≧3)個の単位電気量生成部を含み、前記スタート位
置決定部は、前記クロック信号に同期して前記所定の順
序にそって変位個数A(<L)個ずつずらせながら前記
第1〜第Pの選択スタート位置を決定する。
【0026】また、請求項5記載のD/Aコンバータに
おいて、前記ディジタル信号のビット数Nと前記単位電
気量生成部の個数Lとは{L>2N−1}の関係にあ
る。
【0027】また、請求項6記載のD/Aコンバータに
おいて、前記単位電気量生成部の個数Lと前記変位個数
Aとは互いに素の関係にある。
【0028】また、請求項7記載のD/Aコンバータに
おいて、前記ディジタル信号のビット数Nと前記単位電
気量生成部の個数Lとは{L=2N}の関係にある。
【0029】請求項8記載のD/Aコンバータにおい
て、前記複数の単位電気量生成部は選択状態時に所定の
定電流を前記出力部に供給する複数の電流源を含み、前
記アナログ信号出力部は前記出力部より得られる電流を
電圧に変換する電流・電圧変換部を含み、変換された電
圧が前記アナログ信号として規定される。
【0030】請求項9のD/Aコンバータにおいて、前
記複数の単位電気量生成部は、各々が選択状態時に第1
の電圧、非選択状態時に第2の電圧を一方電極に受ける
複数のキャパシタを含み、前記複数のキャパシタの他方
電極は共通に前記出力部に接続され、前記アナログ信号
出力部は前記出力部に接続された信号線を含み、前記信
号線上に前記出力部より得られる電圧が前記アナログ信
号として規定される。
【0031】この発明に係る請求項10記載のA/Dコ
ンバータは、アナログ信号をΔΣ変調してA/D変換す
るΔΣ変調部を有する△Σ変換方式であり、前記ΔΣ変
調部は、アナログ入力信号と減算用アナログ信号との差
分をとって差分アナログ信号を出力する減算器と、前記
差分アナログ信号を積分処理する積分器と、前記積分器
の出力を量子化して複数ビットのディジタル信号を出力
する量子化器と、前記ディジタル信号をD/A変換して
前記減算用アナログ信号を出力する複数ビット用の内部
D/Aコンバータとを備え、前記内部D/Aコンバータ
を請求項1記載のD/Aコンバータで構成している。
【0032】この発明に係る請求項11記載のD/Aコ
ンバータは、複数ビットのディジタル信号をΔΣ変調で
変換してΔΣ変調済みディジタル信号を出力するΔΣ変
調部と、ΔΣ変調済みディジタル信号をD/A変換して
アナログ信号を出力する複数ビット用の内部D/Aコン
バータとを備え、前記内部D/Aコンバータを請求項1
記載のD/Aコンバータで構成している。
【0033】
【発明の実施の形態】
<実施の形態1>図1はこの発明の実施の形態1である
N(N≧2)ビットD/Aコンバータの構成を示す説明
図である。同図に示すように、一端が電源Vccに接続さ
れた単位電流源IS1〜ISMのそれぞれの他端がスイ
ッチS1〜SMの一端に接続される。なお、Mは必要電
流源数であり、M=2N−1となる。
【0034】そして、スイッチS1〜SMの他端が共通
にノードN1に接続される。なお、NビットD/Aコン
バータには、また、各電流源IS1〜ISMが供給する
電流I1〜IMの電流量はほぼ同一のIEになるように
設定される。
【0035】スイッチ制御回路1は、ディジタル信号D
IGに基づき制御信号SCをスイッチS1〜SMに出力
し、スイッチS1〜SMのうちディジタル信号DIGに
応じた個数のスイッチをスタート位置決定回路3で決定
されるスイッチから昇順(“1”からMにかけて,Mの
次は“1”)にオン状態にし、他のスイッチをオフ状態
とする。
【0036】スタート位置決定回路3は、ディジタル信
号DIGの入力タイミングを指示するクロック信号CL
Kに基づき、クロック信号CLKの1サイクル中に取り
込まれるディジタル信号DIGの入力毎に選択スタート
位置となるスイッチをS1,S3,S5…という具合に
順次変更して選択スタート位置を決定する。
【0037】例えば、N=3(M=7)でディジタル信
号DIGを“011”(3)、“010”(2)の順で
与え、スタート位置決定回路3がS1,S3の順にスタ
ート位置を決定した場合、まず、図4に示すように、ス
イッチ制御回路1はスイッチS1〜S3をオン状態、ス
イッチS4〜S7をオフ状態とする制御信号SCを出力
し、次に、図5に示すように、スイッチS3,S4をオ
ン状態、スイッチS1,S2,S5〜S7をオフ状態と
する制御信号SCを出力する。
【0038】図2はスタート位置決定回路3の内部構成
を示すブロック図である。同図に示すように、スタート
位置決定回路3は第1加算部6、第2加算部7及びラッ
チ部8から構成される。
【0039】第1加算部6は変位データID(J(≦
N)ビット)とラッチ部8でラッチされた前回のスター
ト位置を示すNビットのラッチデータLDのうち下位J
ビットからなる部分ラッチデータLD1との加算処理を
行い、そのJビット加算結果OUT1とキャリー出力C
OUTを出力する。
【0040】第2加算部7は第1加算部6からのキャリ
ー出力COUTとラッチデータLDのうち上位(N−
J)ビットの部分ラッチデータとの加算処理を行い、
(N−J)ビットの加算結果OUT2を出力する。
【0041】ゼロ調整回路18は加算結果OUT2を上
位、加算結果OUT1を下位として加算結果{OUT1
+OUT2}がオールゼロ以外のときは、そのまま加算
出力OUT18として出力し、オールゼロのときは下位
Jビットを変位データID、上位ビットを“0”とした
値を加算出力OUT18して出力する。
【0042】ラッチ部8は、フリップフロップ等から構
成され、クロック信号CLKによるタイミング制御で、
ゼロ調整回路18の加算結果OUT18を新たなNビッ
トのラッチデータLDとして格納する。また、ラッチ部
8はリセット時に初期値として“1”が設定される。し
たがって、ラッチデータLDはオールゼロを除くM種類
存在することになり、M種類のラッチデータLDとM個
の電流源ISとを1対1に対応させることにより、電流
源ISの選択スタート位置をラッチデータLDによって
規定することができる。
【0043】図3は、N=3、J=2である場合の図2
における第1加算部6及び第2加算部7の具体的構成を
示す回路図である。同図に示すように、第1加算部6は
半加算器31と全加算器32とから構成され、半加算器
31はA入力に最下位ビットの変位データID(B0)
を受け、B入力に最下位ビットの部分ラッチデータLD
1(B0)を受け、加算出力Sより最下位ビットの加算
結果OUT1(B0)を出力し、キャリー出力を全加算
器32のキャリー入力CIに与える。
【0044】全加算器32はA入力に第1ビットの変位
データID(B1)を受け、B入力に第1ビットの部分
ラッチデータLD1(B1)を受け、加算出力Sより第
1ビットの加算結果OUT1(B1)を出力し、キャリ
ー出力COUTを第2加算部7に出力する。
【0045】第2加算部7は半加算器33によって構成
され、半加算器33はA入力に全加算器32のキャリー
出力COUTを受け、B入力に最上位ビットの部分ラッ
チデータLD2(B2)を受け、加算出力Sより最上位
ビットの加算結果OUT2(B2)を出力する。
【0046】上記した構成の図2及び図3で示す構成の
スタート位置決定回路3において、3ビットのラッチデ
ータLDの“001”〜“111”それぞれに電流源I
S1〜IS7を対応させることにより、1回目の選択ス
タート位置は電流源IS1(スイッチS1をオンさせ
る)で、2回目のスタート位置が電流源IS4となり、
以降、IS7,IS2,IS5,IS3,IS6,IS
1…の順に電流源ISの選択スタート位置を決定するこ
とができる。
【0047】なお、第1加算部6は初段を除き全加算器
で構成する必要があるが、第2加算部7は変位データI
Dを入力することなく前段のキャリー出力を次段の加算
入力に接続することにより半加算器のみで構成すること
ができ、第1加算部6に比べて簡単な回路構成で実現で
きる。
【0048】このように、スタート位置決定回路3は、
基本的に変位データIDを加算しながらM通りの出力値
を採るように構成するように、Nビット用の加算器とラ
ッチ部と簡単な論理回路(ゼロ調整回路18)とからな
る比較的簡単な回路構成で実現することができる。
【0049】図1に戻って、ノードN1より得られる電
流が出力電流IoutとしてI−V変換器2に与えられ
る。このとき、図4の例では出力電流Iout=3・IE
となり、図5の例では出力電流Iout=2・IEとな
る。そして、I−V変換器2は出力電流Ioutを電流/
電圧変換してアナログ信号である出力電圧Voutを出力
する。
【0050】このように、実施の形態1のNビットD/
Aコンバータは、入力ディジタルデータ(DIG)に応
じて、ディジタル信号DIGのサンプリング毎にスター
ト位置決定回路3で決定される選択スタート位置の電流
源からディジタル信号DIGによって決定される個数数
の電流源を選択することにより、ディジタルデータDI
Gをアナログ信号(出力電圧Vout)に変換している。
【0051】したがって、ディジタル信号DIGの値が
同一の場合でも選択される電流源の組合せが増え、ディ
ジタル信号DIGの値に関係なく電流源IS1〜ISM
を片寄りなく選択することができ、D/Aコンバータの
アナログ出力に電流源個々の特性差があらわれにくくな
り、ディジタル入力に対するアナログ出力の直線性の劣
化を有効に抑えることができる。
【0052】<実施の形態2>実施の形態1ではスター
ト位置決定回路3により決定される選択スタート位置は
サンプリング毎に変更されることのみ示したが、電流源
IS1〜IS7をできるだけ片寄りなく選択するように
スタート位置を変更するようにしたのが実施の形態2で
ある。したがって、実施の形態2のD/Aコンバータ
は、スタート位置決定回路3による選択スタート位置の
決定方法を下記のように行う以外は図1で示した実施の
形態1と同様の全体構成を採る。
【0053】スタート位置決定回路3は、NビットのD
/Aコンバータにおいて電流源の個数M(=2N−1)
とAとが互いに素で、かつM>Aなる正数Aを見いだ
し、変位個数Aずつ選択スタート位置をずらせて決定す
る。
【0054】例えば、N=3、すなわちM=7のとき、
A=5(7と5とは互いに素)を選択すると、1回目の
スタート位置は電流源IS1(スイッチS1をオンにす
る)で、2回目のスタート位置が電流源IS6となり、
以降、IS4,IS2,IS7,IS5,IS3,IS
1,IS6,…と比較的大きくずらせながら片寄りが全
くないように全ての電流源ISを選択スタート位置とし
て選択することができる。
【0055】このとき、1回目のサンプリングでディジ
タル信号DIG“011”(3)を取り込むと、図6に
示すように、電流源IS1〜IS3が選択され、2回目
のサンプリングでディジタル信号DIG“010”
(2)を取り込むと、図7に示すように、電流源IS
6,IS7が選択される。
【0056】このように、実施の形態2のD/Aコンバ
ータにおけるスタート位置決定回路3は、電流源の個数
と素の関係にある変位個数ずつずらして選択スタート位
置を決定することにより、M個のスタート位置の自由度
ができ、ディジタル信号DIGの値に対応して選択され
る電流源の組合せを最大限に増加させることができ、そ
の結果、D/Aコンバータのアナログ出力に個々の電流
源の特性差がより一層あらわれにくくなり、ディジタル
入力に対するアナログ出力の直線性を向上させることが
できる。
【0057】<実施の形態3>図8はこの発明の実施の
形態3であるN(N≧2)ビットD/Aコンバータの構
成を示す説明図である。同図に示すように、一端が電源
Vccに接続された単位電流源IS1〜IS(M+K)の
それぞれの他端がスイッチS1〜S(M+K)の一端に
接続される。なお、Mは必要電流源数であり、M=2N
−1となり、Kは余剰電流源数である。
【0058】そして、スイッチS1〜S(M+K)の他
端が共通にノードN1に接続される。なお、NビットD
/Aコンバータには、また、各電流源IS1〜IS(M
+K)が供給する電流I1〜IMの電流量はほぼ同一の
IEになるように設定される。
【0059】スイッチ制御回路1Aは、ディジタル信号
DIGに基づき制御信号SCをスイッチS1〜S(M+
K)に出力し、スイッチS1〜S(M+K)のうちディ
ジタル信号DIGに応じた個数のスイッチをスタート位
置決定回路3Aで決定されるスイッチから昇順にオン状
態にし、他のスイッチをオフ状態とする。
【0060】スタート位置決定回路3Aは、ディジタル
信号DIGの入力タイミングを指示するクロック信号C
LKに基づき、ディジタル信号DIGの入力毎にスター
トスイッチをS1,S3,S5…という具合に順次変更
して選択スタート位置を決定する。
【0061】例えば、ディジタル信号DIGを“01
1”(3)、“010”(2)の順で与え、スタート位
置決定回路3AがS1,S(M+1)の順に選択スター
ト位置を決定した場合、まず、図9に示すように、スイ
ッチ制御回路1AはスイッチS1〜S3をオン状態、ス
イッチS4〜S(M+K)をオフ状態とする制御信号S
Cを出力し、次に、図10に示すように、スイッチS
(M+1),S(M+2)をオン状態、スイッチS1〜
SM,S(M+3)〜S(M+K)をオフ状態とする制
御信号SCを出力する。
【0062】ノードN1より得られる電流が出力電流I
outとしてI−V変換器2に与えられる。このとき、図
9の例では出力電流Iout=3・IEとなり、図10の
例では出力電流Iout=2・IEとなる。そして、I−
V変換器2が出力電流Ioutを電流/電圧変換してアナ
ログ信号である出力電圧Voutを出力する。
【0063】このように、実施の形態3のNビットD/
Aコンバータは、入力ディジタルデータ(DIG)に応
じて、ディジタル信号DIGのサンプリング毎にスター
ト位置決定回路3Aで決定される選択スタート位置の電
流源から、ディジタル信号DIGで決定される個数の電
流源を有効にすることにより、ディジタルデータDIG
をアナログ信号(出力電圧Vout)に変換している。
【0064】したがって、ディジタル信号DIGの値が
同一の場合でも選択される電流源の組合せがより一層増
え、ディジタル信号DIGの値に関係なく電流源IS1
〜IS(M+K)を片寄りなく選択することができ、D
/Aコンバータのアナログ出力に電流源個々の特性差が
あらわれにくくなり、ディジタル入力に対するアナログ
出力の直線性の劣化を有効に抑えることができる。
【0065】さらに、実施の形態3のD/Aコンバータ
は、K個の余剰電流源を用意し、実施の形態1に比べ選
択スタート位置の自由度を増やすことにより、D/Aコ
ンバータのアナログ出力に電流源個々の特性差がより一
層あらわれにくくなり、実施の形態1以上に直線性の劣
化を効果的に改善することができる。
【0066】<実施の形態4>実施の形態3ではスター
ト位置決定回路3Aにより決定される選択スタート位置
はサンプリング毎に変更されることのみ示したが、電流
源IS1〜IS(M+K)をできるだけ片寄りなく選択
するように選択スタート位置を変更するようにしたのが
実施の形態4である。したがって、実施の形態4のD/
Aコンバータは、スタート位置決定回路3Aによるスタ
ート位置の決定方法を下記のように行う以外は図8で示
した実施の形態3と同様の全体構成を採る。
【0067】スタート位置決定回路3Aは、Nビットの
D/Aコンバータにおいて電流源の個数(M+K)とA
とが互いに素で、かつM>Aなる正数Aを見いだし、変
位個数Aずつずらせて選択スタート位置を決定する。
【0068】例えば、N=3(すなわちM=7)でK=
6のとき、A=8(13(M+K))と8とは互いに
素)を選択すると、1回目のスタート位置は電流源IS
1(スイッチS1をオン)で、2回目のスタート位置が
電流源IS9となり、以降、IS4,IS12,IS
7,IS2,IS10,IS5,IS13,IS8,I
S3,IS11,IS5…と比較的大きくずらせながら
片寄りが全くないように全ての電流源ISを選択するこ
とができる。
【0069】このとき、1回目のサンプリングでディジ
タル信号DIG“011”(3)を取り込むと、図11
に示すように、電流源IS1〜IS3が選択され、2回
目のサンプリングでディジタル信号DIG“010”
(2)を取り込むと、図12に示すように、電流源IS
9,IS10が選択される。
【0070】このように、実施の形態4のD/Aコンバ
ータにおけるスタート位置決定回路3Aは、電流源の個
数(M+K)と素の関係にある変位個数ずつずらして選
択スタート位置を決定することにより、余剰電流源の個
数を加味した(M+K)個のスタート位置の自由度がで
き、ディジタル信号DIGの値に対応して選択される電
流源の組合せを最大限に増加させることができ、その結
果、D/Aコンバータの出力に個々の電流源の特性差が
より一層あらわれにくくなり、ディジタル入力に対する
アナログ出力の直線性を向上させることができる。
【0071】<実施の形態5>図13はこの発明の実施
の形態5であるN(N≧2)ビットD/Aコンバータの
構成を示す説明図である。同図に示すように、一端が電
源Vccに接続された単位電流源IS1〜ISMのそれぞ
れの他端がスイッチS1〜SMの一端に接続される。な
お、Mは必要電流源数である。
【0072】そして、スイッチS1〜SMの他端が共通
にノードN1に接続される。なお、NビットD/Aコン
バータには、また、各電流源IS1〜ISMが供給する
電流I1〜IMの電流量はほぼ同一のIEになるように
設定される。
【0073】スイッチ制御回路4は、ディジタル信号D
IGに基づき制御信号SCをスイッチS1〜SMに出力
し、スイッチS1〜SMのうちディジタル信号DIGに
応じた個数のスイッチをスタート位置決定回路3Bで決
定されるスイッチから昇順にオン状態にし、他のスイッ
チをオフ状態とする。
【0074】スタート位置決定回路3Bは、内部クロッ
ク発生回路9の内部クロック信号ICLKの立ち上がり
エッジをトリガとしてS1,S3,S5…という具合に
順次変更して選択スタート位置を決定する。内部クロッ
ク発生回路9はディジタル信号DIGの入力タイミング
を指示するクロック信号CLKの立ち上がりエッジに同
期して、図14に示すように、3倍速の内部クロック信
号ICLKを発生する。したがって、クロック信号CL
Kの1サイクルの周期が内部クロック信号ICLKの3
サイクルの周期T1〜T3に分割される。
【0075】例えば、N=3(M=7)でディジタル信
号DIGを“011”(3)で与え、内部クロック信号
ICLKに基づきスタート位置決定回路3BがS1,S
5,S3の順にスタート位置を決定した場合、まず、図
15〜図17に示すように、期間T1(図15)におい
てスイッチ制御回路4はスイッチS1〜S3のみをオン
状態とし、期間T2(図16)においてスイッチS5〜
S7のみをオン状態とし、期間T3(図17)において
スイッチS3〜S5をオン状態とする制御信号SCを出
力する。
【0076】そして、期間T1〜T3それぞれでノード
N1より得られる電流が出力電流Iout(Iout1〜Iout
3)としてI−V変換器2に与えられ、I−V変換器2
が出力電流Ioutを電流/電圧変換して出力電圧Vout
(Vout1〜Vout3)を出力する。
【0077】電圧平均化回路5は期間T1〜T3それぞ
れで得られた出力電圧Vout1〜Vout3の平均を求めてア
ナログ信号である平均出力電圧MVoutを出力する。
【0078】このように、実施の形態5のNビットD/
Aコンバータは、入力ディジタルデータ(DIG)に応
じて、ディジタル信号DIGのサンプリング毎にスター
ト位置決定回路3Bで決定される選択スタート位置の電
流源から、ディジタル信号DIGに応じた数の電流源
を、1サンプリング期間中に複数種類の組合せで有効に
することにより、ディジタルデータDIGをアナログ信
号(平均出力電圧MVout)に変換している。
【0079】これによって、ディジタル信号DIGの値
に対応して選択される電流源の組合せが大幅に増え、電
流源IS1〜ISMが片寄りなく選択されることにな
り、D/Aコンバータの出力に個々の電流源の特性差が
あらわれにくくなり、ディジタル入力に対するアナログ
出力の直線性の劣化を有効に抑えることができる。
【0080】さらに、実施の形態5のD/Aコンバータ
は、1回のディジタル信号DIGのサンプリング期間中
にディジタル信号DIGに応じた数の電流源を複数種類
の組み合わせで有効にするため、1つのディジタル信号
DIGに対するD/A変換においても電流源を均等に有
効して電流源の特性差をあらわれにくくすることにより
正確なアナログ信号を出力することができる。
【0081】<実施の形態6>実施の形態5ではスター
ト位置決定回路3Bにより決定されるスタート位置はサ
ンプリング毎に変更されることのみ示したが、電流源I
S1〜IS7をできるだけ片寄りなく選択するようにス
タート位置を変更するようにしたのが実施の形態6であ
る。したがって、実施の形態6のD/Aコンバータは、
スタート位置決定回路3Bによる選択スタート位置の決
定方法を下記のように行う以外は図13で示した実施の
形態5と同様の全体構成を採る。
【0082】スタート位置決定回路3Bは、Nビットの
D/Aコンバータにおいて電流源の個数M(=2N
1)とAとが互いに素で、かつM>Aなる正数Aを見い
だし、変位個数Aずつずらせて選択スタート位置を決定
する。
【0083】例えば、N=3、すなわちM=7のとき、
A=5(7と5とは互いに素)を選択すると、1回目の
スタート位置は電流源IS1(スイッチS1をオン)
で、2回目のスタート位置が電流源IS6となり、以
降、IS4,IS2,IS7,IS5,IS3,IS
1,IS6,…と比較的大きくずらせながら片寄りが全
くないように選択スタート位置の電流源ISを選択する
ことができる。
【0084】このとき、1回目のサンプリングでディジ
タル信号DIG“011”(3)を取り込むと、図18
〜図20に示すように、期間T1(図18)で電流源I
S1〜IS3が選択され、期間T2(図19)で電流源
IS1,DS6,DS7が選択され、期間T3(図2
0)で電流源IS4〜IS6が選択される。
【0085】このように、実施の形態6のD/Aコンバ
ータにおけるスタート位置決定回路3Bは、電流源の個
数と素の関係にある個数ずつ選択スタート位置をずらす
ことにより、M個のスタート位置の自由度ができ、ディ
ジタル信号DIGの値に対応して選択される電流源の組
合せを最大限に増加させることができ、その結果、D/
Aコンバータの出力に個々の電流源の特性差がより一層
あらわれにくくなり、ディジタル入力に対するアナログ
出力の直線性の劣化を最低限に抑えることができる。
【0086】<実施の形態7>図21はこの発明の実施
の形態7であるN(N≧2)ビットD/Aコンバータの
構成を示す説明図である。同図に示すように、一端が電
源Vccに接続された単位電流源IS1〜IS(M+K)
のそれぞれの他端がスイッチS1〜S(M+K)の一端
に接続される。なお、Mは必要電流源数であり、Kは余
剰電流源数である。
【0087】そして、スイッチS1〜S(M+K)の他
端が共通にノードN1に接続される。なお、NビットD
/Aコンバータには、また、各電流源IS1〜IS(M
+K)が供給する電流I1〜IMの電流量はほぼ同一の
IEになるように設定される。
【0088】スイッチ制御回路4Aは、ディジタル信号
DIGに基づき制御信号SCをスイッチS1〜SMに出
力し、スイッチS1〜S(M+K)のうちディジタル信
号DIGに応じた個数のスイッチをスタート位置決定回
路3Bで決定されるスイッチから昇順にオン状態にし、
他のスイッチをオフ状態とする。
【0089】スタート位置決定回路3Bは、内部クロッ
ク発生回路9の内部クロック信号ICLKの立ち上がり
エッジをトリガとしてS1,S3,S5…という具合に
順次変更して選択スタート位置を決定する。内部クロッ
ク発生回路9はディジタル信号DIGの入力タイミング
を指示するクロック信号CLKの立ち上がりエッジに同
期して、図14に示すように、3倍速の内部クロック信
号ICLKを発生する。したがって、クロック信号CL
Kの周期が内部クロック信号ICLKの周期T1〜T3
に分割される。
【0090】例えば、N=3でディジタル信号DIGを
“011”(3)で与え、内部クロック信号ICLKに
基づきスタート位置決定回路3BがS1,S(M+K−
1),S4の順にスタート位置を決定した場合、まず、
図22〜図24に示すように、期間T1(図22)にお
いてスイッチ制御回路4AはスイッチS1〜S3のみを
オン状態とし、期間T2(図23)においてスイッチS
1,S(M+K−1),S(M+K)のみをオン状態と
し、期間T3(図24)においてスイッチS4〜S6を
オン状態とする制御信号SCを出力する。
【0091】そして、期間T1〜T3それぞれでノード
N1より得られる電流が出力電流Iout(Iout1〜Iout
3)としてI−V変換器2に与えられ、I−V変換器2
が出力電流Ioutを電流/電圧変換して出力電圧Vout
(Vout1〜Vout3)を出力する。
【0092】電圧平均化回路5は期間T1〜T3それぞ
れで得られた出力電圧Vout1〜Vout3の平均を求めてア
ナログ信号である平均出力電圧MVoutを出力する。
【0093】このように、実施の形態5のNビットD/
Aコンバータは、入力ディジタルデータ(DIG)に応
じて、ディジタル信号DIGのサンプリング毎にスター
ト位置決定回路3Bで決定される選択スタート位置の電
流源から、ディジタル信号DIGに応じた個数の電流源
を複数種類の組合せで有効にすることにより、ディジタ
ルデータDIGをアナログ信号(平均出力電圧MVou
t)に変換している。
【0094】これによって、ディジタル信号DIGの値
に対応して選択される電流源の組合せが大幅に増え、電
流源IS1〜ISMが片寄りなく選択されることにな
り、D/Aコンバータの出力に個々の電流源の特性差が
あらわれにくくなり、直線性の劣化を有効に抑えること
ができる。
【0095】さらに、実施の形態7のD/Aコンバータ
は、1回のディジタル信号DIGのサンプリング期間中
に複数種類の組み合わせで電流源を有効にするため、1
つのディジタル信号DIGに対するD/A変換において
も電流源を均等に有効して電流源の特性差があらわれに
くくすることにより正確なアナログ信号を出力すること
ができる。
【0096】加えて、実施の形態7のD/Aコンバータ
は、K個の余剰電流源を用意し、実施の形態5に比べ選
択スタート位置の自由度を増やすことにより、実施の形
態5以上にディジタル入力に対するアナログ出力の直線
性の劣化を効果的に改善することができる。
【0097】<実施の形態8>実施の形態7ではスター
ト位置決定回路3Bにより決定されるスタート位置は1
サンプリング期間中に複数の組合せに変更されることの
み示したが、電流源IS1〜IS(M+K)をできるだ
け片寄りなく選択するようにスタート位置を変更するよ
うにしたのが実施の形態8である。したがって、実施の
形態8のD/Aコンバータは、スタート位置決定回路3
Bによる選択スタート位置の決定方法を下記のように行
う以外は図21で示した実施の形態7と同様の全体構成
を採る。
【0098】スタート位置決定回路3Bは、Nビットの
D/Aコンバータにおいて電流源の個数(M+K)とA
とが互いに素で、かつM>Aなる正数Aを見いだし、変
位個数Aずつスタート位置をずらせて決定する。
【0099】例えば、N=3(すなわちM=7)でK=
6のとき、A=8(13(M+K))と8とは互いに
素)を選択すると、1回目のスタート位置は電流源IS
1(スイッチS1がオン)で、2回目のスタート位置が
電流源IS9となり、以降、IS4,IS12,IS
7,IS2,IS10,IS5,IS13,IS8,I
S3,IS11,IS5…と比較的大きくずらせながら
片寄りが全くないように全ての電流源ISを選択するこ
とができる。
【0100】このとき、1回目のサンプリングでディジ
タル信号DIG“011”(3)を取り込むと、図25
〜図27に示すように、期間T1(図25)で電流源I
S1〜IS3が選択され、期間T2(図26)で電流源
IS9〜IS11が選択され、期間T3(図27)で電
流源IS4〜IS6が選択される。
【0101】このように、実施の形態8のD/Aコンバ
ータにおけるスタート位置決定回路3Bは、電流源の個
数(M+K)と素の関係にある個数ずつスタート位置を
ずらすことにより、余剰電流源数を加えて(M+K)個
のスタート位置の自由度ができ、ディジタル信号DIG
の値に対応して選択される電流源の組合せを最大限に増
加させることができ、その結果、D/Aコンバータの出
力に個々の電流源の特性差がより一層あらわれにくくな
り、直線性の劣化を最低限に抑えることができる。
【0102】さらに、実施の形態8のD/Aコンバータ
は、1回のディジタル信号DIGのサンプリング期間中
に複数種類の組み合わせで電流源を有効にするため、1
つのディジタル信号DIGに対するD/A変換において
も電流源を均等に有効して電流源の特性差があらわれに
くくすることにより正確なアナログ信号を出力すること
ができる。
【0103】<スタート位置決定回路の簡略化>実施の
形態8において、図28に示すように、M=7(N=
3),K=1で構成、A=3(8(M+K)と3とは互
いに素)を選択すると、図2及び図3で示したスタート
位置決定回路3の構成から、ゼロ調整回路18を省略し
た比較的簡単な回路構成でスタート位置決定回路3Cを
構成することができる。同様なことが実施の形態3及び
4のスタート位置決定回路3Aあるいは実施の形態7の
スタート位置決定回路3Cにも当てはまる。
【0104】すなわち、ラッチ部8のラッチデータ“0
00”〜“111”に電流源IS1〜IS8をそれぞれ
対応させることにより、1回目のスタート位置は電流源
IS1で、2回目のスタート位置が電流源IS4(スイ
ッチS4)となり、以降、IS7,IS2,IS5,I
S8,IS3,IS6,IS1…とずらせながら片寄り
が全くないように電流源ISの選択スタート位置を選択
することができる。
【0105】このように、(M+K)=2Nを満足する
構成を選択することにより、スタート位置決定回路3の
構成をさらに簡略化することができる。
【0106】<容量アレイへの応用>実施の形態1〜実
施の形態8では単位電気量生成部として電流源を用いた
電流源アレイ方式のD/Aコンバータを例に挙げたが、
図29に示すように、単位電気量生成部としてキャパシ
タを用いた容量アレイ方式のD/Aコンバータで構成し
てもよい。
【0107】図29に示すように、一端が出力部である
ノードN2に共通に接続された単位容量C1〜CMそれ
ぞれの他端がスイッチSW1〜SWMの一端に接続され
る。なお、Mは必要容量数であり、M=2N−1とな
る。また、ノードN2に接続された信号線より得られる
電圧が出力電圧Voとなる。
【0108】そして、スイッチSW1〜SWMの他端が
共通にオフ状態で定電圧Vb、オン状態で定電圧Vrが
印加される。なお、NビットD/Aコンバータには、ま
た、各容量C1〜CMの容量はほぼ同一のCEになるよ
うに設定される。
【0109】なお、スタート位置決定回路3を含むスイ
ッチ制御回路1の構成は図1〜図3で示した実施の形態
1と同様である。
【0110】このような構成において、まず、スイッチ
SW1〜SWMをすべてオフ状態にして電圧Vbを印加
した後、ステップSW1〜SWMのうちディジタル信号
DIGに基づきx個のスイッチをオン状態にして、x個
のスイッチに接続される容量Cに他端に電圧Vrを印加
する。
【0111】すると、電荷保存則により、下式が成立す
る。 (M−x)C(Vo−Vb)+XC(Vo−Vr)=0 これを解くと、以下のようになる。
【0112】Vo=(x/M)(Vr−Vb)+Vb その結果、オンしたスイッチ数x、すなわち選択した容
量の数に応じた出力電圧Vo(アナログ信号)を得るこ
とができる。
【0113】このように、実施の形態1〜実施の形態8
の電流源アレイを図29に示すように容量アレイに置き
換えても、実施の形態1〜8と等価なD/Aコンバータ
を構成することができる。
【0114】<オーバーサンプリング△Σ方式への応用
>実施の形態1〜実施の形態8で示した構成のD/Aコ
ンバータを図30で示した構成のオーバーサンプリング
△ΣADCの多ビットの内部DAC17あるいは図31
で示したオーバーサンプリング△ΣDACとして利用す
ることにより、量子化ノイズも小さく、系の安定性が良
好なものが得られ、さらにディジタル入力に対するアナ
ログ出力の直線性が保証されるため、動作性能の高いオ
ーバーサンプリング△ΣADCあるいはオーバーサンプ
リング△ΣDACを得ることができる。
【0115】
【発明の効果】以上説明したように、この発明における
請求項1記載のD/Aコンバータは、スタート位置決定
部によってクロック信号に同期して複数の単位電気量生
成部の選択スタート位置を順次変更し、選択部によって
複数の単位電気量生成部のうちディジタル信号で決定さ
れる個数の単位電気量生成部を、選択スタート位置から
所定の順序にそって選択している。
【0116】したがって、クロック信号のサイクル毎に
選択スタート位置が変更されるため、ディジタル信号に
よって同一個数が決定された場合でも、複数の単位電気
量生成部から選択される組合せは異なるものとなる。
【0117】その結果、ディジタル信号値に関係なく、
複数の単位電気量生成部を片寄りなく選択することがで
き、出力されるアナログ信号に単位電気量生成部個々の
電気特性の差があらわれにくくなり、複数ビットのディ
ジタル入力に対するアナログ出力の直線性を向上させる
ことができる。
【0118】また、選択部はディジタル信号で決定され
る個数の単位電気量生成部を、選択スタート位置から所
定の順序にそって選択するため、ディジタル信号以外に
必要とする情報は一の選択スタート位置だけで済む。一
方、特開平4−152715号公報に開示されたD/A
コンバータは、入力コードに応じた個数の容量をすべて
ランダムに選択しているため、ディジタル信号以外に選
択する個数分の選択容量情報を必要とする。必要とする
情報量の差は入力するディジタル信号のビット数に比例
して大きくなるため、その回路構成の差は顕著な差とな
って現れる。
【0119】請求項2記載のD/Aコンバータのスター
ト位置決定部は、クロック信号に同期して所定の順序に
そって変位個数A(<L(単位電気量生成部の個数))
個ずつずらせながら選択スタート位置を決定する。
【0120】したがって、変位個数Aを加算しながら最
大L通りの出力値を採るように構成する加算処理部から
なる比較的簡単な回路構成でスタート位置決定部を構成
することができる。
【0121】このように、選択部がディジタル信号以外
に必要な情報である選択スタート位置を決定するスター
ト位置決定部を簡単な回路構成で実現できることから
も、本願発明が特開平4−152715号公報に開示さ
れたD/Aコンバータに対して回路構成の簡略化におい
て優位性を有していることがわかる。
【0122】請求項3記載のD/Aコンバータにおい
て、スタート位置決定部は、クロック信号の1サイクル
期間内の第1〜第P(≧2)の期間それぞれで順次変更
して第1〜第Pの選択スタート位置を決定し、選択部
は、ディジタル信号で決定される個数の単位電気量生成
部を、第1〜第Pの期間それぞれにおいて第1〜第Pの
選択スタート位置から所定の順序にそって選択し、アナ
ログ信号生成部は、第1〜第Pの期間それぞれにおいて
出力部より得られる電気量を平均した量に基づきアナロ
グ信号を出力する。
【0123】したがって、一の値のディジタル信号のD
/A変換に際してP種類の組み合わせで単位電気量生成
部を選択するため、1つのディジタル信号のみに対する
D/A変換においても単位電気量生成部を略均等に選択
して単位電気量生成部個々の特性差をあらわれにくくす
ることにより正確なアナログ信号を出力することができ
る。
【0124】請求項4記載のD/Aコンバータのスター
ト位置決定部は、クロック信号に同期して所定の順序に
そってA(<L)個ずつずらせながら第1〜第Pの選択
スタート位置を決定する。
【0125】したがって、変位個数Aを加算しながら最
大L通りの出力値を採るように構成する加算処理部から
なる比較的簡単な回路構成でスタート位置決定部を構成
することができる。
【0126】請求項5記載のD/Aコンバータの単位電
気量生成部の個数LはNビットのD/A変換の必要個数
(2N−1)より大きいため、その余剰個数に伴い選択
スタート位置の自由度が増すため、アナログ信号に単位
電気量生成部個々の特性差がより一層あらわれにくくな
り、ディジタル入力に対するアナログ出力の直線性を向
上させることができる。
【0127】請求項6記載のD/Aコンバータの単位電
気量生成部の個数Lと選択位置を変更する変位個数Aと
は互いに素の関係にあるため、スタート位置決定部はL
通りの選択スタート位置を決定することができ、選択ス
タート位置の自由度を最大限に活用することにより、ア
ナログ信号に単位電気量生成部個々の特性差がより一層
あらわれにくくなり、ディジタル入力に対するアナログ
出力の直線性を向上させることができる。
【0128】請求項7記載のD/Aコンバータの単位電
気量生成部の個数Lは2Nであるため、変位個数Aを加
算しながらNビットの加算結果(L=2N通り)を出力
する単純な加算処理部からなる簡単な回路構成でスター
ト位置決定部を構成することができる。
【0129】請求項8記載のD/Aコンバータにおい
て、複数の単位電気量生成部は選択状態時に所定の定電
流を出力部に供給する複数の電流源を含むため、電流源
アレイ方式でディジタル入力に対するアナログ出力の直
線性を向上させることができる。
【0130】請求項9記載のD/Aコンバータにおい
て、複数の単位電気量生成部は選択状態時に第1の電
圧、非選択状態時に第2の電圧を一方電極に受ける複数
のキャパシタを含むため、キャパシタアレイ方式でディ
ジタル入力に対するアナログ出力の直線性を向上させる
ことができる。
【0131】この発明における請求項10記載の△Σ変
換方式のA/Dコンバータは、ΔΣ変調部内の複数ビッ
ト用の内部D/Aコンバータを請求項1記載のD/Aコ
ンバータで構成している。
【0132】したがって、内部D/Aコンバータは、量
子化ノイズも小さく安定性が良好な複数ビット用であ
り、かつディジタル入力に対するアナログ出力の直線性
が保証されるため、動作性能の高いA/D変換処理を行
うことができる。
【0133】この発明における請求項11記載の△Σ変
換方式のD/Aコンバータは、ΔΣ変調済みディジタル
信号をD/A変換する複数ビット用の内部D/Aコンバ
ータを請求項1記載のD/Aコンバータで構成してい
る。
【0134】したがって、内部D/Aコンバータは、量
子化ノイズも小さく安定性が良好な複数ビット用であ
り、かつディジタル入力に対するアナログ出力の直線性
が保証されるため、動作性能の高いD/A変換処理を行
うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 この発明の実施の形態1であるD/Aコンバ
ータの構成を示す説明図である。
【図2】 図1のスイッチ制御回路の内部構成を示すブ
ロック図である。
【図3】 図2の第1及び第2の加算部の内部構成を示
す回路図である。
【図4】 実施の形態1のD/A変換動作を示す説明図
である。
【図5】 実施の形態1のD/A変換動作を示す説明図
である。
【図6】 実施の形態2のD/A変換動作を示す説明図
である。
【図7】 実施の形態2のD/A変換動作を示す説明図
である。
【図8】 この発明の実施の形態3であるD/Aコンバ
ータの構成を示す説明図である。
【図9】 実施の形態3のD/A変換動作を示す説明図
である。
【図10】 実施の形態3のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図11】 実施の形態4のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図12】 実施の形態4のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図13】 この発明の実施の形態5であるD/Aコン
バータの構成を示す説明図である。
【図14】 図13の内部クロック発生回路の動作を示
すタイミング図である。
【図15】 実施の形態5のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図16】 実施の形態5のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図17】 実施の形態5のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図18】 実施の形態6のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図19】 実施の形態6のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図20】 実施の形態6のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図21】 この発明の実施の形態7であるD/Aコン
バータの構成を示す説明図である。
【図22】 実施の形態7のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図23】 実施の形態7のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図24】 実施の形態7のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図25】 実施の形態8のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図26】 実施の形態8のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図27】 実施の形態8のD/A変換動作を示す説明
図である。
【図28】 スタート位置決定回路の簡略化が可能な電
流源の構成例を示す説明図である。
【図29】 実施の形態1〜8の変形例の構成を示す説
明図である。
【図30】 オーバーサンプリング△Σ変換方式を用い
たA/Dコンバータの構成を示すブロック図である。
【図31】 オーバーサンプリング△Σ変換方式のD/
Aコンバータの構成を示すブロック図である。
【図32】 従来のD/Aコンバータの内部構成を示す
説明図である。
【図33】 従来のD/A変換動作を示す説明図であ
る。
【図34】 従来のD/A変換動作を示す説明図であ
る。
【符号の説明】
1,1A,4,4A スイッチ制御回路,2 I−V変
換器、3,3A〜3Cスタート位置決定回路、5 電圧
平均化回路、6 第1加算部、7 第2加算部、8 ラ
ッチ部、18 ゼロ調整回路、IS1〜IS(M+K)
電流源、S1〜SM スイッチ。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 三木 隆博 東京都千代田区丸の内二丁目2番3号 三 菱電機株式会社内

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 クロック信号に同期して複数ビットのデ
    ィジタル信号をアナログ信号に変換するD/Aコンバー
    タであって、 出力部に対して所定の順序に並列に接続された複数の単
    位電気量生成部を備え、前記複数の単位電気量生成部の
    うち選択された数の単位電気量生成部に関連した電気量
    が前記出力部に現れ、 前記クロック信号に同期して前記複数の単位電気量生成
    部の選択スタート位置を順次変更して決定するスタート
    位置決定部と、 前記クロック信号に同期して前記ディジタル信号を受
    け、前記複数の単位電気量生成部のうち前記ディジタル
    信号で決定される個数の単位電気量生成部を、前記選択
    スタート位置から前記所定の順序にそって選択する選択
    部と、 前記出力部より得られる電気量に基づき前記アナログ信
    号を出力するアナログ信号出力部とをさらに備える、D
    /Aコンバータ。
  2. 【請求項2】 前記ディジタル信号はN(≧2)ビット
    のディジタル信号を含み、 前記複数の単位電気量生成部はL(≧3)個の単位電気
    量生成部を含み、 前記スタート位置決定部は、前記クロック信号に同期し
    て前記所定の順序にそって変位個数A(<L)個ずつず
    らせながら前記選択スタート位置を決定する、請求項1
    記載のD/Aコンバータ。
  3. 【請求項3】 前記スタート位置決定部は、前記クロッ
    ク信号の1サイクル期間内の第1〜第P(≧2)の期間
    それぞれで順次変更して第1〜第Pの選択スタート位置
    を決定し、 前記選択部は、前記ディジタル信号で決定される個数の
    単位電気量生成部を、前記第1〜第Pの期間それぞれに
    おいて前記第1〜第Pの選択スタート位置から前記所定
    の順序にそって選択し、 前記アナログ信号生成部は、前記第1〜第Pの期間それ
    ぞれにおいて前記出力部より得られる電気量を平均した
    量に基づき前記アナログ信号を出力する、請求項1記載
    のD/Aコンバータ。
  4. 【請求項4】 前記ディジタル信号はN(≧2)ビット
    のディジタル信号を含み、 前記複数の単位電気量生成部はL(≧3)個の単位電気
    量生成部を含み、 前記スタート位置決定部は、前記クロック信号に同期し
    て前記所定の順序にそって変位個数A(<L)個ずつず
    らせながら前記第1〜第Pの選択スタート位置を決定す
    る、請求項3記載のD/Aコンバータ。
  5. 【請求項5】 前記ディジタル信号のビット数Nと前記
    単位電気量生成部の個数Lとは{L>2N−1}の関係
    にある、請求項2あるいは請求項4記載のD/Aコンバ
    ータ。
  6. 【請求項6】 前記単位電気量生成部の個数Lと前記変
    位個数Aとは互いに素の関係にある、請求項2、請求項
    4あるいは請求項5記載のD/Aコンバータ。
  7. 【請求項7】 前記ディジタル信号のビット数Nと前記
    単位電気量生成部の個数Lとは{L=2N}の関係にあ
    る、請求項5記載のD/Aコンバータ。
  8. 【請求項8】 前記複数の単位電気量生成部は選択状態
    時に所定の定電流を前記出力部に供給する複数の電流源
    を含み、 前記アナログ信号出力部は前記出力部より得られる電流
    を電圧に変換する電流・電圧変換部を含み、変換された
    電圧が前記アナログ信号として規定される、請求項1記
    載のD/Aコンバータ。
  9. 【請求項9】 前記複数の単位電気量生成部は、各々が
    選択状態時に第1の電圧、非選択状態時に第2の電圧を
    一方電極に受ける複数のキャパシタを含み、前記複数の
    キャパシタの他方電極は共通に前記出力部に接続され、 前記アナログ信号出力部は前記出力部に接続された信号
    線を含み、前記信号線上に前記出力部より得られる電圧
    が前記アナログ信号として規定される、請求項1記載の
    D/Aコンバータ。
  10. 【請求項10】 アナログ信号をΔΣ変調してA/D変
    換するΔΣ変調部を有する△Σ変換方式のA/Dコンバ
    ータであって、 前記ΔΣ変調部は、アナログ入力信号と減算用アナログ
    信号との差分をとって差分アナログ信号を出力する減算
    器と、前記差分アナログ信号を積分処理する積分器と、
    前記積分器の出力を量子化して複数ビットのディジタル
    信号を出力する量子化器と、前記ディジタル信号をD/
    A変換して前記減算用アナログ信号を出力する複数ビッ
    ト用の内部D/Aコンバータとを備え、 前記内部D/Aコンバータを請求項1記載のD/Aコン
    バータで構成したことを特徴とする、A/Dコンバー
    タ。
  11. 【請求項11】 複数ビットのディジタル信号をΔΣ変
    調で変換してΔΣ変調済みディジタル信号を出力するΔ
    Σ変調部と、 ΔΣ変調済みディジタル信号をD/A変換してアナログ
    信号を出力する複数ビット用の内部D/Aコンバータと
    を備え、 前記内部D/Aコンバータを請求項1記載のD/Aコン
    バータで構成したことを特徴とする、D/Aコンバー
    タ。
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