JPH11318956A - 下顎の中心位顎間関係記録装置 - Google Patents
下顎の中心位顎間関係記録装置Info
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- JPH11318956A JPH11318956A JP10923499A JP10923499A JPH11318956A JP H11318956 A JPH11318956 A JP H11318956A JP 10923499 A JP10923499 A JP 10923499A JP 10923499 A JP10923499 A JP 10923499A JP H11318956 A JPH11318956 A JP H11318956A
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Abstract
の位置及び角度を簡単に調節できるようにする。 【解決手段】 下顎側に設置される触針(5)と、上顎
側に設置される記録板とで下顎の中心位顎間関係を記録
する装置。前記触針(5)を螺合状態で支持するボール
(40)と、このボール(40)を収容する曲面溝(53)を
有し、ボール(40)を固定するように下部基板(60)と
締螺子(54)で締結される支持板(50)と、この支持板
(50)とともにボール(40)を保持する基板(60)と、
上記基板(60)に固定され、先が歯牙(4)表面に安置
されることにより基板(60)の位置を維持させる複数の
支持針(70)とを備える。
Description
作成時等において、下顎骨の中心位顎間関係を知るため
に用いられる下顎の中心位顎間関係記録装置に関するも
のである。
sition)で上顎骨(Maxilla)に対する下顎骨(Mindibl
e)の位置的関係を顎間関係(Maxilla-Mandibular rel
ation)というが、歯科患者の中で診断や治療のために
新たな上顎骨と下顎骨の顎間関係を採得する場合には前
後方、側方及び垂直の三次元的な顎間関係を正確に採得
しなければならない。上顎骨に対する下顎骨の顎間関係
において、基準点を中心位顎間関係(Central relatio
n)というが、これは患者の垂直高径(VerticalDimensi
on)下で一定に反復的に採得される水平的顎間関係であ
って筋-神経系(Neuro-muscular System)の非緊張性
位置関係である。
法としては様々な方式があるが、その中の一つとして、
記録装置を口腔内の上顎と下顎に装着して患者自ら前後
方及び左右側方運動するように誘導し、水平面上にゴシ
ックアーチ描記(Gothic Arch Tracing)する(すな
わち前後方及び左右側方運動の限界運動路を記録(reco
rd)する)方法がある。このような描記の一例を図1に
示す。
点(2)を中心として前方限界運動路(2a)と左右両側
方限界運動路(2b)が描かれる。これら頂点(2)、前
方限界運動路(2a)、及び左右両側方限界運動路(2b)
の形態は建築物に近似する形状をしており、これがゴシ
ックアーチと名づけられた所以である。その頂点(2)
が前方及び側方運動の始点(Starting Point)である
ことを考慮し、下顎に付着された記録用触針(stylus)
(詳細後述)が頂点(2)の位置にある時、これを中心
位顎間関係(Centric relation)にあると定義する。
歯顎である患者や、両顎(上顎と下顎)が無歯顎である
患者については、その患者ごとに有する固有の垂直高径
状態で水平的顎間関係を記録し、その頂点である中心位
顎間関係を得て、その位置に中心交合(Centric Occlu
sion)を形成すればよい。
る患者の場合には、記録時に歯牙が接しないように、患
者固有の垂直高径より高くして歯牙を離開させた高さか
ら水平的顎間関係を得なければならない。この時、患者
固有の垂直高径との高さの差によって中心位顎間関係の
測定誤差が発生し得るので、その誤差をなくすために
は、下顎側に装着した触針が上顎側に装着した記録板に
垂直に当接するようにすべく、前記触針の先端針(5a)
が患者の開閉口運動路に沿ってヒンジ回転角(Angle o
f hinge rotation)に合うように、これを前方に傾け
なければならない。
位置と歯牙の水平位置及び交合平面との左右水平関係が
不正確に装着されることにより、上顎骨に付着される記
録板が上顎骨に対し左右側のいずれかの方向に傾くこと
になり、この場合には正確な記録にならない。
下顎の構造について説明する。図2は下顎の構造を表し
た斜視図、図3は上顎骨(32)の側面図、図4は上顎骨
(32)の底面図、図5は無歯顎状態の下顎骨の側面図、
図6は図5の下顎骨の底面図であり、下顎骨(3)は上
顎骨(31)(図3)と図2、図7及び図8に示す水平基
準軸(Horizontal axis)(3a)を中心に結合し、下顎
骨(3)には歯牙(4)が結合される。
(mandibular central incisor)同士の中央先端(Ce
ntral edge)とは斜線部分であるボンウィル三角(3
b)をなし、歯牙(4)の水平面は交合平面(Occlusal
plane)(3c)をなし、上記歯牙(4)の前方中央を前方
中心とする垂直面を正中矢状平面(Median sagittalpl
ane)(3d)と呼ぶ。図9のように具体的な例として、
触針(5)は上記正中矢状平面(3d)と両下顎第1大臼
歯(4a)の中心の交差点(3e)位置に設置する。
に図示することができる。下顎(3)の水平基準軸(3
a)と歯牙(4)の前方中央とで形成されるボンウィル三
角(3b)と、歯牙(4)の水平面をなす交合平面(3c)
とは、一定の角度をなし、これをバルクウィル角(Balk
will angle)(3f)という。
(3e)に上記触針(5)の先が位置するようにする。従
って、図8のように、触針(5)の向きはボンウィル三
角(3b)と直交し、垂直面に対してはバルクウィル角
(3f)だけ前方へ傾く構造となる。具体的には、平均17
度(下顎交合平面(3)の垂直線に対し前方を向ける角
度)で傾くように固定される。
クウィル角(3f)だけ前方に傾くのが好ましいが、患者
によっては、水平基準軸(3a)を中心としながら、図8
の地点(B1,B2)のようなヒンジ運動路(Hinge moveme
nt path)上に一致するように、触針(5)の角度を17
度に限らず自由に調節することができなければならな
い。このことが、後述の本発明の解決課題につながる。
である。図9のように、触針(5)は下顎の歯牙に設置
される。この触針(5)は、支持板(6)に螺合状態で設
置され、支持板(6)の両側には翼板(7)が螺子(8)
で結合固定される。上記触針(5)は図10のように支
持板(6)に螺合し、内部中央の軸方向へは弾発針(5
b)がスプリング(5c)に弾発されるよう設置された螺
子体(5d)と、螺子体(5d)の上段を螺合して上段に先
端針(5a)が一体となったナット体(5z)からなる。上
記翼板(7)には結合部材(9)を介して針金(10)が固
定される。
り、これを基に石膏で一般的な交合機に歯牙形態に結合
させて交合機の歯牙状態で図9の記録装置(20)を組立
て、この状態で図10に示したように触針(5)にナッ
ト体(5z)を結合させた後、図11に示すようにキャッ
プ(11)を被せ、キャップ(11)に付着された針(11
a)に記録板(1)を支持するようにする。
する上記キャップ(11)対応部位に、一定時間が経過す
れば固まる結合体(1a)を付け、交合機上で上顎(31)
を押すと、図11の状態になる。その状態で数分が経過
すると結合体(1a)が直ちに固まるので、この段階で交
合機上で上顎(31)を下顎(3)から分離させれば(図
11には交合機の下顎(3)の図示を省略してい
る。)、触針(5)とキャップ(11)は記録板(1)と分
離され、記録板(1)は上顎(31)に付くようになる。
その後、キャップ(11)を触針(5)から分離させる。
例を図12に示す。図において、キャップ(11)の針
(11a)に対応する記録板(1)には針挿入孔(1b)があ
り、記録板と結合できるようになっていて、記録板
(1)の前後段には記録板(1)の水平面に折り曲げられ
た結合突起(1c)が一体に形成されている。この結合突
起(1c)は、結合体(1a)との接触面積を増大させよう
とする目的で記録板(1)に対して折り曲げられるもの
である。
と、図11の記録板(1)(結合体(1a)と一体となっ
た状態)を患者の上顎と下顎を複製した模型(交合機)
から分離させた後、実際に患者の上顎と下顎に設置し、
下顎を前方及び側方へ移動すれば図1のように描記が形
成される。
(1)を結合体(1a)と一緒に分離し、形成した描記の
頂点(2)に対応する孔を有する別途の円板を孔と頂点
が一致するように付けた後、患者の口腔内で、上顎歯牙
と付着物(記録板(1))との間、及び、下顎歯牙と記
録装置(20)との間をそれぞれ固定する。さらに、記録
装置(20)と記録板(1)の間の上顎と下顎部位に別途
の結合剤を入れて固着させた後、口腔から分離させ、再
び交合機上で上顎と下顎の複製模型に結合剤形態を口腔
内で採得した顎間関係のまま再付着させ、これを基準に
して補綴作業などを行ない安定された中心交合を製作す
るようにする。これは特に有歯顎患者や部分有歯顎患者
に必要であり、長期間使用してきた入歯患者などにおい
て、中心位顎間関係が不確実な患者はこれを用いれば正
確な顎間関係をなすことができる。
装置を設置し、下顎に記録板を設置する方式の交合機
(articulator)が米国特許第4,273,533号及び第4,279,
595号で開発されている。ただし、これは無歯顎患者(e
dentulous patient)に用いられるものであって、触針
(stylus)が垂直状態に設置された状態で使用される構
成であるため、使用に制限を受ける(特に有歯顎患者の
使用の場合。)。
造において、触針(5)の先端針(5a)は、下顎第1大
臼歯(4a)の間の延長線上(図2の交差点(3e))に来
るようにし、また17度傾くように配置される。しかし、
触針(5)が支持板(6)に対して傾く状態で、先端針
(5a)を支持するナット体(5b)が支持板(6)と干渉
するのを避けるためには、図10のような案内溝(6a)
が必要となる。従って、この部分では距離(L1)だけし
か螺合領域がなく、触針(5)の支持板(6)に対する支
持力が弱くて触針(5)が揺れるおそれがあり、中心位
顎間関係のための描記の収得の時の誤差発生の要因とな
り得る。さらに、触針(5)の位置が不安定であると舌
が触針(5)に触れてしまうおそれもある。
その向き(傾斜角度)を変化させることができないた
め、その設置角度を微調整することは極めて困難であ
る。
対する記録板が水平的左右対称にならないため、測定の
正確性が落ち、記録装置を模型に付着する時に難しさが
ある。
のである。すなわち、本発明の目的は次の通りである。
hic arch tracing)する時歯牙に引っ掛り顎運動に妨
害されるので患者の固有な垂直高径(Vertical dimens
ion)より高めて顎運動をさせなければならないため、
垂直高径を増加させた状態でゴシックアーチ描記頂点を
表示させねばならず、しかも、再び患者の垂直高径にな
るべく近く低めて上下顎顎間関係をバイト物質(Bite
material)で固めて採得しなければならない。この際、
バイト物質の厚さが厚いほど患者状態と交合機上に装着
した時と誤差が発生するため、垂直高径の高低を調節す
る時上顎記録板に取れた頂点が特定の一点に取れるよう
にしなければならない。そのために、記録装置の触針を
上下前後、左右に位置及び角度調節できるようにし、希
望する位置でこれを患者のヒンジ運動(Hinge movemen
t)に合うように簡単にセッティングできるようにす
る。
揺れを減少させ、正確な中心位顎間関係記録ができるよ
うにする。
の手段として、本発明は、螺子部と先端針を有し、下顎
の所定部位に設置される触針を備え、上顎において前記
触針に対応する部位に設置される記録板に下顎の中心位
顎間関係を記録する装置であって、前記触針をその螺子
部と螺合した状態で支持するボールと、このボールを回
転可能に収容する曲面溝を有し、かつ、このボールを固
定するように下部基板と結合される支持板と、この支持
板の下部に結合される基板と、上記基板に固定され、先
が歯牙表面に安置されることにより基板の位置を維持さ
せる複数の支持部材とを備えたものである。
ナットに結合させてボールは支持板と基板を使用し別途
の螺子によって回転あるいは固定されるようにし、有歯
顎患者と完全無歯顎患者の場合でそれぞれ異なる使用法
にあうように触針の位置及び角度が調整できるようにし
たものである。基板は、口腔内の歯牙の間に安置される
大きさを有するようにし、支持針を介して歯牙表面に支
持されるようにする。
ジ運動路へ傾けられて垂直的顎間関係を変化させる場合
にも記録板に一点のゴシックアーチ描記頂点を得ること
ができる。また、支持板を基板に支持するようにし、基
板には支持針が固定(例えば螺合)されるようにするこ
とで、便利で簡単に結合体を固めて使用することができ
る。
に締結する締螺子を備え、この締螺子を緩めた状態でボ
ールが回転可能となり、締螺子を締めた状態でボールが
固定されるようにすれば、締螺子の操作だけで簡単にボ
ールの回転及び固定操作、すなわち、触針の角度調整操
作ができる。
に貫通形成されたシリンダー溝と、このシリンダー溝を
その軸方向に延長させるようにボール表面に形成された
スカット部と、上記シリンダー溝の少なくとも下部に形
成され、上記触針と螺合する螺子溝とを有するものが好
適である。この構成によれば、触針がその下部で螺子溝
と螺合しながらシリンダー溝内に安定して保持されると
ともに、上記スカット部によって上記触針の保持領域を
拡大することにより、その保持状態をより安定させるこ
とができる。
る螺子部と、触針軸方向に沿って先端側に突出する先端
針と、螺子部と先端針の間を連結してボールの例えばシ
リンダー溝内に収容される棒部とを有するものが好適で
ある。
限するための先端針ストッパーと、このストッパーから
下方へ延長した先端針棒と、ストッパーと先端針棒を収
容する触針溝を有する棒部と、棒部下部外周に形成され
てボールと螺合する螺子部と、上記螺子部と螺合してそ
の下部を塞ぐ補助螺子部と、上記先端針棒のストッパー
に弾発力を提供するように上記触針溝に収容されるスプ
リングとを含む構成にすれば、より好ましい。
れる先端針溝と、交合平面上で左、右傾きを測定するた
めの複数の左右水平線と、左右側方の深さを測定するた
めの左右側方深さ測定バーと、上記左右水平線の各中央
部に形成され歯牙の弧形をなし交合平面と一致するよう
に形成された弧形水平帯と、上記左右水平線と中央で直
交した直交線の先端部位に当該部位から下方へ突出する
ように結合される、上顎骨の深さを測定するための前方
深さ測定バーと、後方に位置した後方深さ測定バーであ
る垂直調整バーと、上記左右水平線に設けられ、対称的
に左右側方深さ測定バーを差込むための複数の左右深さ
測定溝と、ボルト孔と、このボルト孔に結合され、上顎
に付着される記録板と上顎骨との左右水平関係を調整す
る誘導治具とを備え、この誘導治具は、付着基準台にこ
れと略垂直な状態で固定される固定ボルトと、この固定
ボルトと螺合して当該固定ボルトを付着基準台に固定す
る固定ナットとを有し、上記固定ボルトに、記録板と当
接してこの記録板を付着基準台と水平な状態に維持する
水平誘導面を設けた記録板付着基準台である。
顎骨の水平面に対して記録板の水平面を左右対象となる
ように正確に付着させることができる。
有の垂直高径状態のまま水平的顎間関係(ゴシックアー
チ頂点)が取れる。従って、付着基準台の先端針溝に触
針を差込み、下顎交合平面に近く付着基準台を平行させ
ることにより、触針が下顎交合平面に対して垂直に固定
される。このようにして固定した触針として本発明にか
かる触針を用いる場合、当該触針に転写板(transfer
plate)であるキャップを差込み、上顎骨に記録板を付
着して付着基準台を用いて記録板を上顎交合平面に水平
に一致させた後、再び転写板であるキャップを触針に差
込み、締螺子を若干緩めて転写板と記録板の面を水平と
なるように接合させることにより下顎の触針を再調整
し、記録板と触針が垂直関係となるようにしてから締螺
子を締めて触針を固定させるようにすればよい。
いて説明する。
た態様を示す平面図である。図において、歯牙(4)の
下顎第1大臼歯(4a)の中心窩(4b)の延長線中央にナ
ット構造のボール(40)の中央が位置するようにし、こ
のボール(40)に触針(5)を螺合する。
(60)の上面と一定間隔を置き対立した支持板(50)と
により支持されるように構成する。具体的には、支持板
(50)と基板(60)とが相互締螺子(54)によって締結
されるようにし、この締結によってボール(40)を上下
から圧迫するように構成する。すなわち、上記支持板
(50)下部には歯牙の間の空間に安置される大きさの基
板(60)が結合される(結合手段の例として締螺子(5
4)が挙げられる)。基板(60)の端部4個所にはそれ
ぞれ、歯牙(4)表面に当接する(安置される)支持針
(70)が螺子(71)結合で固定される。
した態様を示す平面図である。この場合は、図示のよう
に、使用するボール(40)の中央位置を有歯顎患者の場
合と類似した位置(正中矢状平面と下顎第1大臼歯の中
心窩の交差点対応部位)に位置させ、患者の個別トレー
上に4個所の支持針(70)を結合させて位置を固定する
ようにする。
る。図示の触針(5)は、棒部(5d)の先端に先端針(5
a)を有し、下段に螺子部(5e)を有しており、この螺
子部(5e)が前記ナット構造のボール(40)と螺合され
ている。このボール(40)は、曲面溝である弧形溝(5
3)を有する支持板(50)及び基板(60)により保持さ
れている。具体的には、両板(50)(60)を一定間隔を
置き対置させた状態でこれらを締結する締螺子(54)を
締め付けることにより、ボール(40)の締め作用が得ら
れる。
(60)には支持針(70)が螺子(71)で結合される。
の下部には螺子部(5e)が形成されて中央は棒状の棒部
(5d)をなし、棒部(5e)上段は先端針(5a)をなす。
上記棒部(5d)を収納すべく、ボール(40)にはこれを
直径方向に貫くシリンダー溝(41)が形成されている。
ボール(40)の上段にはシリンダー溝(41)をその軸方
向に延長するための(すなわちシリンダー溝(41)から
延長される内径を有する管状の)スカット部(42)がボ
ール(40)の表面に一体に突出形成され、触針(5)で
ゴシックアーチ描記する時に当該触針(5)の揺れを防
止する役割を果たす。上記螺子部(5e)に対応するボー
ル(40)の部位には螺子溝(43)が形成される。
1)は、記録板(1)を支持する触針(5)の先端針(5
a)に差込まれる。
いて、記録板が上顎交合平面に水平に付着される状態を
示す断面図である。図示のように、上顎骨(31)には歯
牙に相応する上顎個別トレー(maxilla individual t
ray)を設置し、下顎骨(3)にも、歯牙に相応する下顎
個別トレー(mandible individual tray)を設置す
る。記録板(1)は上顎交合平面に水平に付着させ、記
録板(1)はこれに触針(5)が垂直に接するように装着
する。基板(60)は、その端部4個所が患者の下顎の個
別トレーに支持針(70)を介して結合固定される。記録
板(1)は結合体(1a)で結合支持される。
の斜視図である。この記録板(1)は、頂点(2)を含む
描記予想部(1e)を中央に有し、その周辺に、記録板
(1)の前後面及び側面から突出する結合突起(1d)
と、左右の針挿入孔(1b)とを有する。この記録板
(1)は、有歯顎患者では下顎交合平面上の垂直線に対
し前方傾斜(約17度程度)された状態で付着され、無歯
顎患者では、上顎交合平面に対して平行な状態で付着さ
れる。この付着は、以下の付着基準台を使用して左右傾
斜を校正することにより、容易に行うことができる。
(100)を正確に均衡的に装着するための付着基準台の
斜視図である。この付着基準台(90)は板状をなし、触
針(5)の先端針(5a)を下顎模型の中心とうまく水平
にあうようにするためのものであり、先端針(5a)に差
込まれる先端針溝(91)と、交合平面上で左、右傾きを
測定するようになる左右水平線(92)と、上記左右水平
線(92)の各中央部に形成され歯牙の弧形をなし図2及
び図7に示した交合平面と一致するようになる弧形水平
帯(93)と、上記左右水平線(92)と中央で直交した直
交線(94)の先端部位に上顎骨の深さを測定するように
下方へ突出された前方深さ測定バー(95)と、上方へ突
出された垂直調整バー(96)とを備える。
準台の例を示す分解斜視図であり、図20はその使用状
態を表す断面図である。図示の付着基準台(90)は、先
端針(5a)に差込まれる先端針溝(91)と、交合平面上
で左右の傾きを測定するための数個の左右水平線(92)
と、上記左右水平線(92)の各中央部に形成され、歯牙
の弧形をなし、前記図2〜4及び図7に示した交合平面
(3c)と一致するようになる弧形水平帯(93)と、各弧
形水平帯(93)の先端に形成した左右側方深さ測定溝
(92b)と、上記左右水平線(92)と中央で直交した直
交線(94)の先端部位を測定するように各患者ごとの下
顎骨状態にあうように選択できるよう形成した数個の前
方深さ測定溝(95a)に差込まれて下方へ突出結合する
前方深さ測定バー(95)と、後方に位置した後方深さ測
定バーである垂直調整バー(96)とを備える。
定バー(96)は、左右側方深さ測定バー(92a)に対す
る前後方の基準線となる。即ち、左右水平線(92)に
は、患者上顎骨の大きさによってそれぞれ2個の左右深
さ測定バー(92a)が対称に差込まれるように数個の左
右側方深さ測定溝(92b)を設け、これに左右対称的に
左右側方深さ測定バー(92a)を差込んで使用するよう
にする。
孔(98)を形成し、この部位に、上顎に付着される記録
板(1)の上顎骨との左右水平関係を正確に合せるため
の誘導治具(97)を結合させる。
(98)に挿通される固定ボルト(97b)と、この固定ボ
ルト(97b)を付着基準台(90)に対して垂直な状態で
固定するための2個の固定ナット(97a)とを備え、固定
ナット(97a)は付着基準台(90)の上下両側で固定ボ
ルト(97b)と螺合され、締め付けられる。固定ボルト
(97b)の頭部には、記録板(1)をこれと当接した状態
で付着基準台(90)と水平な状態に維持する水平誘導面
(97c)が形成されている。
5)と後方深さ測定バー(96)を前後方基準線(正中矢
状平面と一致)上に取り、この前後方基準線に対し左右
側方深さ測定バー(92a)を同じ距離にある左右側方深
さ測定溝(92b)に同じ深さで差込み、上顎骨の水平面
にあわせることにより、付着基準台(90)の面が上顎骨
と平行に維持され、この付着基準台(90)の面と平行な
水平誘導面(97c)に記録板(1)を当てることにより、
結果的に、記録板(1)は上顎骨に対して左右に傾かず
左右対称状態で付着されることになる。
入歯状態で顎関節機能障害のある患者の口腔内で交合校
正するときに使用する触針(5)の構成図であるが、そ
の変形例を図21の断面図、図22の分解断面図に示
す。
d)内部にその軸方向に沿って触針溝(5f)を形成し、
先端針(5a)から延長される先端針棒(5k)が上記触針
溝(5f)に案内されるようにする。触針溝(5f)の上段
には、先端針棒(5k)が貫通しながら移動する先端針棒
案内孔(5h)を触針溝(5f)と連通する状態に形成す
る。触針溝(5f)の下部には補助螺子溝(5n)を形成
し、これに補助螺子部(5g)を螺合して下端開口を塞
ぐ。
m)を嵌め、これを上部の任意個所に突出した先端針ス
トッパー(5l)と補助螺子部(5g)との間に挟み込むこ
とにより弾発力を得る。この弾発力により、上記ストッ
パー(5l)は上記先端針棒案内孔(5h)をもつ触針
(5)の上壁に押付けられる。
と、まず、患者の歯型をとり、これを基に石膏で歯形
(上下顎模型)をつくり、交合機上で上下顎模型を口腔
内に付着させる。完全無歯顎患者の場合には、閉口印象
法(closed mouth impressiontechnique)によって得
られた上下顎顎間関係で付着を行い、有歯顎患者は中心
交合位(centric occlusion)状態で付着を行う。
設置する。設置する時には図18あるいは図19のよう
な付着基準台(90)を使用して便利に初期セッティング
ができる。すなわち、無歯顎患者では、まず付着基準台
(90)を用いて触針(5)を下顎交合平面に対して垂直
に近い状態で立たせ、触針がうまく正位置に来るように
セッティングする。有歯顎患者では、付着基準台(90)
を使用して触針(5)を下顎交合平面に対して前方に17
度程度だけ傾斜させて左右均衡を取る。
バー(95)、後方深さ測定バー(96)及び左右側方深さ
測定バー(92a)は、前後方基準線を提供し、左右側方
深さ測定バーは上顎骨と側方の水平関係を付与するた
め、上顎に対する記録板の装着時に左右の平行状態が得
られ、上顎骨に対する歯列との不調和を予め診断するこ
とができる。この診断は、歯列校正や義歯の製作、ある
いは有歯顎患者の治療に有用である。さらに、補綴を行
う場合も、左右水平線(92)と直交線(94)及び弧形水
平帯(93)を用いて対応部位の基準を速く取得すること
ができる。
心位顎間関係を測定するため、予め交合機で図9に示す
記録装置(100)を構築する。実際には、上記のように
予め患者の歯牙形態によって支持針(70)を調整し、希
望する位置に基板(60)を設置し、記録装置(100)を
下顎模型で付着基準台(90)を用いて中心などの初期位
置を取り、次いで締螺子(54)を締めて触針(5)を一
定角度に固定する。完全無歯顎患者の場合には、触針
(5)を下顎交合平面に対して垂直の向きに固定し、有
歯顎患者の場合には下顎交合平面に対して前方に17度傾
斜した状態で固定する。
として機能するキャップ(11)を触針(5)上段に被
せ、交合機の上顎対応部位すなわち上顎口開面(30)に
ゲル状の結合体(1a)を塗った後、交合機の上顎部位を
閉じる。これにより、図11のように記録板(1)がキ
ャップ(11)から結合体(1a)へ移り固定され、さらに
一定時間が経過すれば記録板(1)を臨時固定させた結
合体(1a)が固まる。この状態で、付着基準台を用いて
記録板を上顎骨に合うように再調整した後、ゲル上の結
合体で一体化させる。
再び差込み、締螺子(54)を緩め、上顎記録板に対して
触針(5)が垂直となる(すなわちキャップ(11)と記
録板(1)が面接触する)ように触針(5)の角度を微調
整した後、締螺子(54)を再び締めて触針(5)を固定
する。この場合、記録板(1)の前後方部位に結合突起
(1d)を設置するのが好ましい。これは結着力を増大さ
せ転写を容易にするためである。
合体(1a)と図9に示した記録装置(100)を交合機から
分離し、これらを患者の歯牙に図9のように結合させる
(なお、患者自身の歯牙の形態と、歯型をとった交合機
に付着された歯牙模型の形態とが同じであるため、図9
では区別なく患者の歯牙と交合機の歯牙を同一に表して
いる。)。
して一定関係が得られるように再調整すればよい。ここ
で、両締螺子(54)のヘッド方向が相互反対になるよう
に組立て、必要時ヘッドが上にある1つの締螺子(54)
を操作するだけで再調整できるようにすれば便利であ
る。
mm程度変化させ、それぞれゴシックアーチ描記をして2
頂点が一致するように、触針の前方傾き角度を17度から
適当に再調整する。この調整は、支持板(50)の締螺子
(54)を回して緩めたり締めたりすることによりボール
(40)の角度を微調整するだけでよい。このようにボー
ル(40)を回転させて必要に応じたセッティングができ
るのは、図11に示すようにボール(40)と支持板(5
0)及び基板(60)の弧形溝(53)が面接触している状
態で締螺子(54)を締めれば、支持板(50)及び基板
(60)の弧形溝(53)がボール(40)表面を押して締め
るからである。
(40)に螺合されているため、触針(5)を回せば高低
を容易に調整できる。この調整をするのは、たとえば義
歯患者ではない有歯顎患者の場合、触針(5)の先端針
(5a)が図2に示す交合平面(3c)より上にあってこそ
上顎と下顎の歯牙(4)が相互相接せずに下顎と一緒に
上記記録装置が移動(前方及び側方)できるからであ
る。
(5)を位置及び角度調整した後、この触針(5)を記録
板(1)に当てた状態で前方及び側方へ下顎を動かせ
ば、図1のようなゴシックアーチ描記を記録することが
でき、その頂点(2)、側方限界運動路(2b)及び前方
限界運動路(2a)を収得できる。その後、口腔外部に記
録板を取出して固定板(fixed aperture)の孔を頂点
(2)に合う位置にワックスで固めて固定し、口腔内に
再び装着させた後、患者をして孔に触針が入るように噛
ませて上顎と下顎の歯牙と弧形基板(60)の間を別途の
柔らかい結合体(図示していない)で充填させて堅固に
固めれば、上下顎顎間関係が完成される。このようにし
て記録した記録装置(100)と記録板(1)と記録された
バイト物質(bitematerial;結合体)を患者から分離
し、この状態で交合機の上下顎模型で上記記録を基にそ
の記録のまま再付着すればよい(このようになった交合
状態を有し交合機状態で診断して治療する)。
の交合調整を必要とする患者や、2)誤って完成された
入歯患者や、3)顎関節機能障害患者でスプリント(SPL
INT)装着患者などの場合、口腔内に本装置を装着し、
口腔内で正しく校正できるように図9の触針(固定触
針)で中心位顎間関係をとった後、図21の触針(スプ
リング触針)に交替し、図23に示す状態のまま、口腔
内で使用するようにすればよい。この触針(5)では、
先端針(5a)が先端針棒(5k)と一体に棒部(rodpart
s)(5d)内の触針溝(5f)でスプリング(5m)の弾発
力を受けるため、患者が上顎を徐々に噤めば先端針(5
a)が上記記録板(1)から下向きの力を受けて触針溝
(5f)に沿い下降する。このとき、異常に長い歯牙など
によって下降が中止された場合には、医者はこれをチェ
ックし、研磨等で交合調整(occulusaladjustment)を
することができる。したがって、下顎の中心位顎間関係
の異常を未然に予防した後、補鉄などを行なうことも可
能になる。
されたものに限らず、本発明の技術的思想を外れない範
囲内で様々な置換、変形及び変形が可能であることは、
本発明が属する技術分野で通常の知識を有する者におい
て明白である。
螺合してボールを必要に応じて回転及び固定できるよう
に支持板に結合される構成をなすため、触針角度を簡単
に調整し使用することができる。
る部材をボールとし、その内部にシリンダー溝を形成し
て触針の螺子体と螺合する構成とすれば、シリンダーに
より触針の揺れを減らしてこれを安定的に支持すること
ができる。基板と支持針板がボールを同時に固定するた
め、ボールを固定させる手段の高さ寸法が低くなり、ま
た着用が簡単である。さらに、触針としてその先端針が
スプリングで付勢されたものを用いることにより、口腔
内で直接交合調整できる効果が得られる。
骨と歯牙交合平面との不調和を診断し、上顎に記録板を
装着する際、記録板と上顎骨との位置関係を簡単且つ正
確に合わせる効果を有している。
た図面。
す説明図である。
骨に安置させる場合を説明する断面図である。
と、キャップに一時結合される記録板とを示す分解斜視
図である。
顎患者に適用した状態を示す平面図である。
顎患者に適用した場合を表す平面図である。
した状態を表す断面図である。
斜視図である。
分解斜視図である。
解斜視図である。
面図である。
す断面図である。
す断面図である。
想部 1f 固定アパーチャ(fixed aperture) 2 頂点 2a 前方限界運動路(Protrusive border movement
path) 2b 側方限界運動路(Lateral border movement pat
h) 3 下顎骨(Mandible) 3a 水平基準軸(Horizontal axis) 3b ボンウィル三角(Bonwill Triangle) 3c交合平面 3d 正中矢状平面(Median sagittal plane) 3e 交差点 3f バルクウィル角(Balkwill angle) 4 歯牙 4a 下顎第1大臼歯(Mandibular first molar) 4b 下顎第1大臼歯中心窩(Central fossa of Mand
ibular first molar) 5 触針 5a 先端針 5b 弾発針 5c スプリング 5d 棒部 5k 先端針棒 5l 先端針ストッパー 5m スプリング 6 支持板 6a 案内溝 7 翼板 8 螺子 9 結合部材 10 針金 11 キャップ 20 記録装置 30 上顎開口面 31 上顎骨 40 ボール 50 支持板 53 弧形溝(曲面溝) 54 締螺子 70 支持針 71 螺子 90 付着基準台 91 先端針溝 92 左右水平線 93 弧形水平帯 94 直交線 95 深さ測定バー 100 記録装置
Claims (6)
- 【請求項1】 螺子部(5e)と先端針(5a)を有し、下
顎の所定部位に設置される触針(5)を備え、上顎にお
いて前記触針に対応する部位に設置される記録板に下顎
の中心位顎間関係を記録する装置であって、前記触針
(5)をその螺子部(5e)と螺合した状態で支持するボ
ール(40)と、このボール(40)を回転可能に収容する
曲面溝(53)を有し、かつ、このボール(40)を固定す
るように下部基板(60)と結合される支持板(50)と、
この支持板(50)の下部に結合される基板(60)と、こ
の基板(60)に固定され、先が歯牙(4)表面に安置さ
れることにより基板(60)の位置を維持させる複数の支
持部材(70)とを備えたことを特徴とする下顎の中心位
顎間関係記録装置。 - 【請求項2】 上記支持板(50)と上記基板(60)とを
上下に締結する締螺子(54)を備え、この締螺子(54)
を緩めた状態でボール(40)が回転可能となり、締螺子
(54)を締めた状態でボール(40)が固定されるように
したことを特徴とする請求項1記載の下顎の中心位顎間
関係記録装置。 - 【請求項3】 上記ボール(40)は、触針(5)を収容
するように内部に貫通形成されたシリンダー溝(41)
と、このシリンダー溝(41)をその軸方向に延長させる
ようにボール(40)の表面に形成されたスカット部(4
2)と、上記シリンダー溝(41)の少なくとも下部に形
成され、上記触針(5)の螺子部(5e)と螺合する螺子
溝(43)とを有することを特徴とする請求項1または2
記載の下顎の中心位顎間関係記録装置。 - 【請求項4】 触針(5)は、その下部でボール(40)
の螺子溝(43)と螺合する螺子部(5e)と、触針軸方向
に沿って先端側に突出する先端針(5a)と、螺子部(5
d)と先端針(5a)の間を連結してボール(40)内に収
容される棒部(5d)とを有することを特徴とする請求項
1〜3のいずれかに記載の下顎の中心位顎間関係記録装
置。 - 【請求項5】 触針(5)は、先端針(5a)の露出長さ
を制限するための先端針ストッパー(5b)と、ストッパ
ーから下方へ延長した先端針棒(5k)と、ストッパー
(5b)と先端針棒(5k)を収容する触針溝(5f)を有す
る棒部(5d)と、棒部(5d)下部外周に形成されてボー
ル(40)と螺合する螺子部(5e)と、上記先端針棒(5
k)のストッパー(5b)に弾発力を提供するように上記
触針溝(5f)に収容されるスプリング(5m)とを含むこ
とを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の下顎の
中心位顎間関係記録装置。 - 【請求項6】 記録装置の先端針(5a)に差込まれる先
端針溝(91)と、交合平面上で左、右傾きを測定するた
めの複数の左右水平線(92)と、左右側方の深さを測定
するための左右側方深さ測定バー(92a)と、上記左右
水平線(92)の各中央部に形成され歯牙の弧形をなし交
合平面と一致するように形成された弧形水平帯(93)
と、上記左右水平線(92)と中央で直交した直交線(9
4)の先端部位に当該部位から下方へ突出するように結
合される、上顎骨の深さを測定するための前方深さ測定
バー(95)と、後方に位置した後方深さ測定バーである
垂直調整バー(96)と、上記左右水平線(92)に設けら
れ、対称的に左右側方深さ測定バーを差込むための複数
の左右深さ測定溝(92b)と、ボルト孔(98)と、この
ボルト孔(98)に結合され、上顎に付着される記録板
(1)と上顎骨との左右水平関係を調整する誘導治具(9
7)とを備え、この誘導治具(97)は、付着基準台(9
0)にこれと略垂直な状態で固定される固定ボルト(97
b)と、この固定ボルト(97b)と螺合して当該固定ボル
ト(97b)を付着基準台(90)に固定する固定ナット(9
7a)とを有し、上記固定ボルト(97b)に、記録板(1)
と当接してこの記録板(1)を付着基準台(90)と水平
な状態に維持する水平誘導面(97c)を設けたことを特
徴とする記録板付着基準台。
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