JPH1131812A - 電荷転送装置およびその製造方法 - Google Patents

電荷転送装置およびその製造方法

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JPH1131812A
JPH1131812A JP18834997A JP18834997A JPH1131812A JP H1131812 A JPH1131812 A JP H1131812A JP 18834997 A JP18834997 A JP 18834997A JP 18834997 A JP18834997 A JP 18834997A JP H1131812 A JPH1131812 A JP H1131812A
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conductive film
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Takeshi Henmi
健 辺見
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 容易に高集積化および高速化に優れた単層電
極構造の電荷転送装置を実現する。 【解決手段】 P型半導体基板1表面に絶縁膜2を形成
し、絶縁膜2表面に減圧CVD法等でN型ポリシリコン
膜3aを形成する。N型ポリシリコン膜3a表面にレジ
スト12を塗布し、露光により分離したい領域をパター
ニングする。レジスト12をマスクにして、酸素イオン
13をイオン注入によりN型ポリシリコン膜3aに注入
する。最後に、レジスト12を除去する。N型ポリシリ
コン膜3aに酸素イオン13を注入した領域がSix
y の絶縁領域からなる電極分離領域11となり、酸素イ
オン13の注入されていない領域が転送電極3となる。
転送電極をエッチングによって分離せず、転送電極3と
なるN型ポリシリコン膜3aの所定の領域にイオン注入
して電極分離領域11とすることにより、容易に高集積
化および高速化に優れた単層電極構造のCCDを実現で
きる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、信号電荷の転送を
行う電荷転送装置(以下、CCDという)に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】CCDを電極構造により分類すると、2
層電極CCDや3層電極CCDといったオーバーラップ
電極構造のCCDと、微少電極ギャップを用いた単層電
極構造のCCDがある。図5に、従来のオーバーラップ
電極構造のCCDのうち、2層電極構造のCCDの断面
構造図を示す。図5において、21はP型半導体基板、
22は第1の絶縁膜、23は第1のポリシリコン膜から
なる第1の転送電極、24は第2の絶縁膜、25は第2
のポリシリコン膜からなる第2の転送電極である。
【0003】この従来の2層電極構造CCDでは、例え
ばP型半導体基板21上に、熱酸化法により第1の絶縁
膜22を形成し、その上に化学的気相成長法(CVD
法)により高不純物濃度を有する第1のポリシリコン膜
を形成し、このポリシリコン膜をパターニングして第1
の転送電極23を形成している。そして、第1の転送電
極23の表面に熱酸化法によって第2の絶縁膜24を形
成した後、更にその上に、CVD法によって、高不純物
濃度を有する第2のポリシリコン膜を形成し、このポリ
シリコン膜をパターニングして第2の転送電極25を形
成している。この際、第1の転送電極23と第2の転送
電極25には図のような重なり部分Aがあるように電極
が形成される。この時、半導体基板21表面の第1の絶
縁膜22上における第1の転送電極23と第2の転送電
極25間の電極ギャップBは、第2の絶縁膜24の膜厚
と等しいか、もしくは第1の転送電極23となるポリシ
リコン膜の酸化により第2の絶縁膜24の膜厚より厚く
なっている。
【0004】このようにして形成された2層電極構造の
第1の転送電極23、第2の転送電極25にそれぞれ所
定のゲート電圧を印加することにより、半導体基板21
内にはゲート電圧に対応した電位分布が形成される。こ
のようなゲート電極により制御された電位分布により、
半導体基板21の表面下の信号電荷を任意の方向に転送
することができる。
【0005】ここで図5の重なり部分Aは、電荷転送を
円滑に行うために必要であり、電極ギャップBを埋める
働きをする。重なり部分Aがない場合、電極ギャップB
下の半導体基板21内では、第1の転送電極23、第2
の転送電極25からの電圧制御が効かないことから、電
位分布を任意に制御できなくるからである。また、重な
り部分Aの長さは、通常電極ギャップBよりも大きめに
作られる。これは、第1の転送電極23、第2の転送電
極25のパターニングを行うためのホトリソグラフィー
およびエッチング工程で余裕をみる上で必要となる。
【0006】近年、CCDの高速化および高集積化が進
むにつれて、次のような改良が行われている。CCDの
高速化を図るため、転送電極長の微細化により、転送電
極を短くすることで信号電荷の転送時間の短縮化をはか
ることや、あるいは転送電極の低抵抗化により転送電極
への制御電圧の伝播速度を速めてCCDの高速化を図っ
てきた。また高集積化をはかるために転送電極を短くし
てきた。
【0007】このようなCCDの高速化および高集積化
のため、転送電極をポリサイドなどで形成した単層電極
構造のCCDがある。図6に、ポリサイドゲート電極を
有する単層電極構造のCCDの断面図を示す。図6にお
いて、31はP型半導体基板、32は絶縁膜、33はポ
リシリコン膜、34はタングステンシリサイド膜、35
は転送電極である。
【0008】この従来の単層電極構造のCCDでは、例
えばP型半導体基板1上に、熱酸化法により絶縁膜32
を形成し、その上にCVD法により高不純物濃度を有す
るポリシリコン膜33を形成し、このポリシリコン膜3
3上にCVD法でタングステンシリサイド膜34を形成
し、さらに、ポリシリコン膜33およびタングステンシ
リサイド膜34をホトリソグラフィーおよびエッチング
工程によりパターニングしてポリサイド構造の転送電極
35を形成している。この転送電極35は、図中の電極
ギャップBで分離配置されている。
【0009】このような構造のCCDにおいても、オー
バーラップ電極構造のCCDと同様に、各転送電極35
にそれぞれ所定のゲート電圧を印加し、半導体基板31
内に形成された電位分布を用いて信号電荷の転送を行
う。図5の2層電極構造のCCDでは、重なり部分Aを
有し、第1の転送電極23と第2の転送電極25間の電
極ギャップBが第2の絶縁膜24の膜厚で決まっていた
ため、0.01〜0.3μm程度に抑えることができ
る。しかし、図6の単層電極構造のCCDでは、ホトリ
ソグラフィーおよびエッチング工程を用いたパターニン
グにより、各転送電極35間を分離することになる。こ
の時、エッチング時の転送電極35のポリシリコンとレ
ジストの選択比、およびポリシリコンの膜厚によりレジ
スト膜厚が決定する。レジストの膜厚に対する露光可能
最小寸法を考えると、電極ギャップBを0.2μm以下
にすることは難しい。電極ギャップBが大きいと、電極
ギャップB下の半導体基板31内のチャネルにポテンシ
ャルの窪みが発生し、その窪みによって信号電荷が捕ら
えられたり、妨げられたりして信号電荷の転送効率が劣
化してしまう。そこで電極ギャップB下に転送チャネル
と逆導電型の不純物を注入して実効的なチャネル不純物
濃度を下げてポテンシャルを持ち上げることにより、ポ
テンシャルの窪みを低減し、転送効率を向上させる必要
がある。
【0010】また、図6の単層電極構造のCCDでは、
図5のような重なり部分Aがない。これは電極間の絶縁
耐圧やリーク特性を考える必要がなく、電極のピッチを
約40%程度微細化することができる。更に電極の寄生
容量が減少するため高速駆動が可能である。さらに、ポ
リサイドゲート構造では、ポリシリコンに比べて1/1
0程度の低抵抗化が図れるため、微細化および高速化の
点でもオーバーラップ電極構造のCCDよりも有利であ
る。
【0011】
【発明が解決しようとする課題】上記2つの従来例で
は、単層電極構造のCCDの方がオーバーラップ電極構
造のCCDよりも高集積化および高速化の点で有利であ
るが、単層電極構造のCCDの転送電極を形成するため
には、フォトリソグラフィーによるパターニングとそれ
をエッチングにより分離する必要があった。ここで電極
のポリシリコンとレジストの選択比、およびレジスト膜
厚を考えると電極ギャップBの部分の幅を0.2μm以
下にすることは難しく、また限りなく微細化したとして
も電極ギャップBの縮小により狭部のエッチング残りに
対するマージンが少なくなるため実現が難しい。
【0012】本発明は、上記従来の問題を解決するた
め、容易に高集積化および高速化に優れた単層電極構造
の電荷転送装置およびその製造方法を提供するものであ
る。
【0013】
【課題を解決するための手段】請求項1記載の電荷転送
装置は、半導体基板と、半導体基板の表面に絶縁膜を介
して形成した転送電極用の導電膜からなる転送電極と、
転送電極用の導電膜の所定の領域に不純物を注入して変
性させた電極分離領域とを備えている。この構成によれ
ば、転送電極をエッチングによって分離せず、転送電極
用の導電膜の所定の領域に不純物を注入して変性させた
電極分離領域を設けたことにより、容易に高集積化およ
び高速化に優れた単層電極構造のCCDを実現すること
ができる。
【0014】請求項2記載の電荷転送装置は、請求項1
記載の電荷転送装置において、電極分離領域は絶縁領域
からなることを特徴とする。このように、電極分離領域
は絶縁領域とすることが好ましい。請求項3記載の電荷
転送装置は、請求項2記載の電荷転送装置において、転
送電極用の導電膜としてポリシリコン膜を用い、絶縁領
域からなる電極分離領域に注入した不純物として酸素原
子,酸素イオンまたは酸素を有する分子イオンを用いた
ことを特徴とする。
【0015】このように、電極分離領域はポリシリコン
膜が酸化された絶縁領域とするのが好ましい。請求項4
記載の電荷転送装置は、請求項2記載の電荷転送装置に
おいて、転送電極用の導電膜としてポリサイド膜または
シリサイド膜を用い、絶縁領域からなる電極分離領域に
注入した不純物として酸素原子,酸素イオンまたは酸素
を有する分子イオンを用いたことを特徴とする。
【0016】このように、転送電極用の導電膜としてポ
リサイド膜またはシリサイド膜を用いることにより、転
送電極の低抵抗化が図れ、また電極分離領域はポリサイ
ド膜またはシリサイド膜が酸化された絶縁領域となる。
請求項5記載の電荷転送装置は、請求項1記載の電荷転
送装置において、転送電極は一導電型の転送電極用の導
電膜からなり、電極分離領域は他導電型領域からなるこ
とを特徴とする。
【0017】このように、電極分離領域を転送電極と異
なる導電型領域とするのが好ましい。請求項6記載の電
荷転送装置は、請求項5記載の電荷転送装置において、
一導電型の転送電極用の導電膜としてN型のポリシリコ
ン膜を用い、他導電型領域からなる電極分離領域に注入
した不純物としてボロン原子,ボロンイオンまたはボロ
ンを有する分子イオンを用いたことを特徴とする。
【0018】これにより、N型の転送電極に対してP型
の電極分離領域となる。請求項7記載の電荷転送装置
は、請求項5記載の電荷転送装置において、一導電型の
転送電極用の導電膜としてP型のポリシリコン膜を用
い、他導電型領域からなる電極分離領域に注入した不純
物としてリン原子,リンイオンまたはリンを有する分子
イオンを用いたことを特徴とする。
【0019】これにより、P型の転送電極に対してN型
の電極分離領域となる。請求項8記載の電荷転送装置
は、請求項5記載の電荷転送装置において、一導電型の
転送電極用の導電膜としてP型のポリシリコン膜を用
い、他導電型領域からなる電極分離領域に注入した不純
物として砒素原子,砒素イオンまたは砒素を有する分子
イオンを用いたことを特徴とする。
【0020】これにより、P型の転送電極に対してN型
の電極分離領域となる。請求項9記載の電荷転送装置の
製造方法は、半導体基板表面上に絶縁膜を介して転送電
極用の導電膜を形成する工程と、転送電極用の導電膜の
すくなくとも所定の領域を除く領域上を覆うイオン注入
用マスクを形成する工程と、イオン注入用マスクを介し
て転送電極用の導電膜の所定の領域に不純物をイオン注
入して所定の領域を変性させて電極分離領域とする工程
とを含んでいる。
【0021】この製造方法によれば、転送電極用の導電
膜の所定の領域に不純物をイオン注入して電極分離領域
を形成するが、その際のイオン注入用マスク(例えばレ
ジスト等)の膜厚は注入エネルギーだけに依存し、処理
中に膜減りしないため、エッチング時のマスクよりも制
御性がよい。また、エッチング時のような異方性も考慮
する必要がないため、微細領域の形成には有利であり、
電極分離領域の幅を0.2μm以下にすることも容易で
ある。また、イオン注入は再現性に優れ、膜厚変動など
に対しては物理量(加速エネルギー)を換算値で変化さ
せればよいため、制御性にも優れている。また、従来の
ように転送電極をエッチングによって分離しないため、
エッチング残り等による転送電極間の導通・分離特性を
考慮する必要がないため、より微細化が可能である。こ
のように、転送電極をエッチングによって分離せず、転
送電極用の導電膜の所定の領域に不純物をイオン注入し
て変性させて電極分離領域とすることにより、容易に高
集積化および高速化に優れた単層電極構造のCCDを実
現することができる。
【0022】請求項10記載の電荷転送装置の製造方法
は、請求項9記載の電荷転送装置の製造方法において、
転送電極用の導電膜に不純物をイオン注入する際、斜め
方向から不純物のイオン注入を行うことを特徴とする。
このように、斜め方向から不純物のイオン注入を行うこ
とにより、形成する電極分離領域の幅よりも広い幅を開
口したイオン注入用マスクを用いることができ、イオン
注入用マスクのパターン形成が容易になる。また、イオ
ン注入用マスクの開口幅が同じであれば、斜め方向の角
度を大きくすることにより、より微細な電極分離領域を
形成することができる。
【0023】請求項11記載の電荷転送装置の製造方法
は、請求項9または10記載の電荷転送装置の製造方法
において、イオン注入を行う不純物として酸素原子,酸
素イオンまたは酸素を有する分子イオンを用いることを
特徴とする。これにより、電極分離領域は転送電極用の
導電膜が酸化された絶縁領域となる。
【0024】請求項12記載の電荷転送装置の製造方法
は、請求項9または10記載の電荷転送装置の製造方法
において、転送電極用の導電膜として一導電型の導電膜
を形成し、イオン注入を行う不純物として他導電型の不
純物を用いることを特徴とする。これにより、電極分離
領域は転送電極とは異なる導電型領域となる。
【0025】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て、図面を参照して説明する。図1は本発明の実施の形
態の電荷転送装置の断面図である。図1において、1は
P型半導体基板、2は絶縁膜、3はN型ポリシリコン膜
からなる転送電極、11はN型ポリシリコン膜に酸素イ
オン注入することによりSix y の絶縁領域とした電
極分離領域である。
【0026】この電荷転送装置は、単層電極構造であ
り、P型半導体基板1と、P型半導体基板1の表面に絶
縁膜2を介して形成したN型ポリシリコン膜からなる転
送電極3と、N型ポリシリコン膜の所定の領域に酸素イ
オン注入することによりSixy の絶縁領域とした電
極分離領域11とを備えている。この構成によれば、転
送電極3となるN型ポリシリコン膜の所定の領域に酸素
をイオン注入して電極分離領域11を形成するが、その
際のイオン注入用マスク(例えばレジスト等)の膜厚は
注入エネルギーだけに依存し、処理中に膜減りしないた
め、エッチング時のマスクよりも制御性がよい。また、
エッチング時のような異方性も考慮する必要がないた
め、微細領域の形成には有利であり、電極分離領域11
の幅、すなわち電極ギャップBを0.2μm以下にする
ことも容易である。また、イオン注入は再現性に優れ、
膜厚変動などに対しては物理量(加速エネルギー)を換
算値で変化させればよいため、制御性にも優れている。
また、従来のように転送電極をエッチングによって分離
しないため、エッチング残り等による転送電極間の導通
・分離特性を考慮する必要がないため、より微細化が可
能である。このように、転送電極をエッチングによって
分離せず、転送電極3となるN型ポリシリコン膜の所定
の領域に酸素をイオン注入して電極分離領域11とする
ことにより、容易に高集積化および高速化に優れた単層
電極構造のCCDを実現することができる。
【0027】つぎに、本実施の形態の電荷転送装置の製
造方法について、図2〜図4を参照して説明する。図2
は本実施の形態の電荷転送装置の製造方法を示す工程断
面図である。図2(a)に示すように、まず、P型半導
体基板1表面に熱酸化法により絶縁膜2を形成し、次
に、絶縁膜2表面に減圧CVD法を用いてN型ポリシリ
コン膜3aを形成する。
【0028】つぎに、図2(b)に示すように、N型ポ
リシリコン膜3a表面にレジスト12を塗布し、露光に
より分離したい領域をパターニングする。その後、レジ
スト12をマスクにして、酸素イオン13をイオン注入
によりN型ポリシリコン膜3aに注入する。最後に、レ
ジスト12を除去する(図2(c))。N型ポリシリコ
ン膜3aに酸素イオン13を注入した領域がSix y
の絶縁領域からなる電極分離領域11となり、酸素イオ
ン13の注入されていないN型ポリシリコン膜3aの領
域が転送電極3となる。
【0029】図3は図2(b)の工程における酸素イオ
ン13の注入方向を説明するための模式図であり、図3
(a)はその平面図、図3(b)はその断面図である。
ここで、電極ギャップBの幅をx、レジスト12の膜厚
をh、イオン注入方向の半導体基板垂直軸に対する転送
電極方向の傾き角(TILT角)をθ、半導体基板表面
と水平面におけるイオン注入方向の転送電極方向に対す
る傾き角(TWIST角)をγとすると、レジスト12
の開口幅wは、 w=x+h・tanθ・cosγ という関係にすればよい。
【0030】ここで、図4(b)に示すように、TIL
T角θを10度以上に設定する大傾斜角注入を行うと、
レジスト12の開口幅wを広くとることができる。な
お、図4(a)〜(c)の工程は図2(a)〜(c)の
工程と基本的に同じである。例えば、電極ギャップBの
幅x=0.1μm、レジスト12の膜厚をh=1μm、
TILT角θ=30°、TWIST角γ=0°とする
と、レジスト12の開口幅wは、 w=0.1+1×tan30°×cos0° =0.677(μm) となる。これはレジスト12をフォトリソグラフィーで
露光するには充分余裕のある範囲であり、実現したい電
極ギャップBに対してかなり大きい幅で露光することが
できる。なお、チャネリングを防止するために、TWI
ST角γを0度にしない場合でも、同様にTILT角θ
を10度以上にすれば、同様の効果を得ることができ
る。
【0031】以上のように本発明の実施の形態によれ
ば、転送電極3となるN型ポリシリコン膜3aの所定の
領域に酸素をイオン注入して電極分離領域11を形成す
るが、その際のイオン注入用マスクであるレジスト12
の膜厚は注入エネルギーだけに依存し、処理中に膜減り
しないため、エッチング時のマスクのレジストよりも制
御性がよい。また、エッチング時のような異方性も考慮
する必要がないため、微細領域の形成には有利であり、
電極分離領域11の幅、すなわち電極ギャップBを0.
2μm以下にすることも容易である。また、イオン注入
は再現性に優れ、膜厚変動などに対しては物理量(加速
エネルギー)を換算値で変化させればよいため、制御性
にも優れている。また、従来のように転送電極をエッチ
ングによって分離しないため、エッチング残り等による
転送電極間の導通・分離特性を考慮する必要がないた
め、より微細化が可能である。このように、転送電極を
エッチングによって分離せず、転送電極3となるN型ポ
リシリコン膜3aの所定の領域に酸素をイオン注入して
電極分離領域11とすることにより、容易に高集積化お
よび高速化に優れた単層電極構造のCCDを実現するこ
とができる。
【0032】上記の効果は、θ=0度,γ=0度、レジ
スト12の開口幅w=電極ギャップBの幅xとなる場合
についても可能であるが、さらに、図4のように、イオ
ン注入の際に、TILT角θを大きく設定した大傾斜角
注入を行うことにより、電極ギャップBに対してレジス
ト12の開口幅wをより広く設定することができ、イオ
ン注入用マスクであるレジスト12のパターン形成がよ
り容易になる。また、レジスト12の開口幅wが同じで
あれば、TILT角θを大きくすることにより、より微
細な電極ギャップBを形成することができる。
【0033】また、本発明の実施の形態において、転送
電極3としてポリシリコン膜を用いて説明を行ったが、
導電膜であれば同様の効果を得ることができる。例え
ば、転送電極3としてポリサイド膜またはシリサイド膜
を用いることにより、転送電極3の低抵抗化が図れ、こ
のとき電極分離領域11はポリサイド膜またはシリサイ
ド膜が酸化された絶縁領域となる。
【0034】また、本発明の実施の形態において、イオ
ン注入を行うイオン種を酸素イオンとして説明を行った
が、酸素原子、酸素原子を含む分子イオンでも同様の効
果を得ることができる。また、N型ポリシリコン膜にボ
ロン原子、ボロンイオンまたはボロンを含む分子イオン
を注入することによりP型領域を形成し、N型ポリシリ
コン膜からなる転送電極3に対して、電位障壁の役割を
するP型領域からなる電極分離領域11を設けるように
しても、同様の効果を得ることができる。
【0035】また、転送電極3として、N型ポリシリコ
ン膜に代えて、P型ポリシリコン膜を用い、P型ポリシ
リコン膜にリン原子、リンイオン、リンを含む分子イオ
ン、砒素原子、砒素イオンまたは砒素を含む分子イオン
を注入することによりN型領域を形成し、P型ポリシリ
コン膜からなる転送電極3に対して、電位障壁の役割を
するN型領域からなる電極分離領域11を設けるように
しても、同様の効果を得ることができる。
【0036】また、本発明の実施の形態においては、絶
縁膜2を熱酸化法により形成した場合について説明を行
ったが、CVD法などの他の堆積方法で絶縁膜2を形成
しても同様の効果を得ることができる。また、本発明の
実施の形態においては、転送電極3となる高不純物濃度
のポリシリコン膜を減圧CVD法を用いて形成した場合
について説明を行ったが、CVD法などの他の堆積方法
で形成した場合や、不純物を含まないポリシリコン膜形
成後にドーピングなどの手法を用いて形成されたポリシ
リコン膜の場合でも同様の効果を得ることができる。
【0037】また、本発明の実施の形態においては、イ
オン注入の遮蔽物にレジスト12を用いて説明を行った
が、イオンを遮蔽するものであれば同様の効果を得るこ
とができる。また、本発明の実施の形態においては、P
型半導体基板1を用いた場合についての説明を行った
が、N型半導体基板を用いた場合でも同様の効果を得る
ことができる。
【0038】また、本発明の実施の形態においては、基
板内に形成される不純物分布については言及しなかった
が、これはいかなる場合の構造でも発明の効果が現れる
からで、基板内の不純物分布は本発明に対して制限を受
けない。また、本発明は上記実施の形態の製造方法に限
定されず、使用する材料等に応じて上記実施の形態以外
の他の製造方法で形成してもよい。
【0039】また、本発明の実施の形態で用いた数値は
全て例であり、権利を限定するものではない。
【0040】
【発明の効果】以上のように本発明は、転送電極をエッ
チングによって分離せず、転送電極用の導電膜の所定の
領域に不純物を注入して変性させた電極分離領域を設け
ることにより、容易に高集積化および高速化に優れた単
層電極構造のCCDを実現することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態の電荷転送装置の断面図。
【図2】本発明の実施の形態の電荷転送装置の製造方法
を示す工程断面図。
【図3】本発明の実施の形態の電荷転送装置の製造方法
におけるイオン注入方法を示す図。
【図4】本発明の実施の形態の電荷転送装置の製造方法
を示す工程断面図。
【図5】従来のオーバーラップ電極構造の電荷転送装置
の断面図。
【図6】従来の単層電極構造の電荷転送装置の断面図。
【符号の説明】
1 P型半導体基板 2 絶縁膜 3a N型ポリシリコン膜(転送電極用の導電膜) 3 転送電極 11 電極分離領域 12 レジスト(イオン注入用マスク) 13 酸素イオン

Claims (12)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 半導体基板と、半導体基板の表面に絶縁
    膜を介して形成した転送電極用の導電膜からなる転送電
    極と、前記転送電極用の導電膜の所定の領域に不純物を
    注入して変性させた電極分離領域とを備えた電荷転送装
    置。
  2. 【請求項2】 電極分離領域は絶縁領域からなることを
    特徴とする請求項1記載の電荷転送装置。
  3. 【請求項3】 転送電極用の導電膜としてポリシリコン
    膜を用い、絶縁領域からなる電極分離領域に注入した不
    純物として酸素原子,酸素イオンまたは酸素を有する分
    子イオンを用いたことを特徴とする請求項2記載の電荷
    転送装置。
  4. 【請求項4】 転送電極用の導電膜としてポリサイド膜
    またはシリサイド膜を用い、絶縁領域からなる電極分離
    領域に注入した不純物として酸素原子,酸素イオンまた
    は酸素を有する分子イオンを用いたことを特徴とする請
    求項2記載の電荷転送装置。
  5. 【請求項5】 転送電極は一導電型の転送電極用の導電
    膜からなり、電極分離領域は他導電型領域からなること
    を特徴とする請求項1記載の電荷転送装置。
  6. 【請求項6】 一導電型の転送電極用の導電膜としてN
    型のポリシリコン膜を用い、他導電型領域からなる電極
    分離領域に注入した不純物としてボロン原子,ボロンイ
    オンまたはボロンを有する分子イオンを用いたことを特
    徴とする請求項5記載の電荷転送装置。
  7. 【請求項7】 一導電型の転送電極用の導電膜としてP
    型のポリシリコン膜を用い、他導電型領域からなる電極
    分離領域に注入した不純物としてリン原子,リンイオン
    またはリンを有する分子イオンを用いたことを特徴とす
    る請求項5記載の電荷転送装置。
  8. 【請求項8】 一導電型の転送電極用の導電膜としてP
    型のポリシリコン膜を用い、他導電型領域からなる電極
    分離領域に注入した不純物として砒素原子,砒素イオン
    または砒素を有する分子イオンを用いたことを特徴とす
    る請求項5記載の電荷転送装置。
  9. 【請求項9】 半導体基板表面上に絶縁膜を介して転送
    電極用の導電膜を形成する工程と、 前記転送電極用の導電膜のすくなくとも所定の領域を除
    く領域上を覆うイオン注入用マスクを形成する工程と、 前記イオン注入用マスクを介して前記転送電極用の導電
    膜の所定の領域に不純物をイオン注入して前記所定の領
    域を変性させて電極分離領域とする工程とを含む電荷転
    送装置の製造方法。
  10. 【請求項10】 転送電極用の導電膜に不純物をイオン
    注入する際、斜め方向から前記不純物のイオン注入を行
    うことを特徴とする請求項9記載の電荷転送装置の製造
    方法。
  11. 【請求項11】 イオン注入を行う不純物として酸素原
    子,酸素イオンまたは酸素を有する分子イオンを用いる
    ことを特徴とする請求項9または10記載の電荷転送装
    置の製造方法。
  12. 【請求項12】 転送電極用の導電膜として一導電型の
    導電膜を形成し、イオン注入を行う不純物として他導電
    型の不純物を用いることを特徴とする請求項9または1
    0記載の電荷転送装置の製造方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR100954905B1 (ko) 2007-12-24 2010-04-27 주식회사 동부하이텍 이미지 센서의 제조방법
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