JP2007194499A - 固体撮像素子およびその製造方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】光電変換部と、前記光電変換部で生起せしめられた電荷を転送する電荷転送電極を備えた電荷転送部とを具備し、前記電荷転送部が、第1層導電性膜からなる第1層電極と、前記第1層電極に対して電極間絶縁膜を介して当接せしめられた、第2層導電性膜からなる第2層電極とを備えた電荷転送電極で構成される固体撮像素子において、前記電極間絶縁膜は、前記第1層電極の側壁を覆うように形成された酸化抑止膜4Sと、シリコン系導電性膜の酸化によって形成された酸化シリコン膜4Oとの2層構造膜で構成される。
【選択図】図1
Description
例えば電荷転送部の厚さを薄くし、光電変換部への集光を向上するために、電荷転送部を単層電極構造とした構造が提案されている(例えば特許文献1)。この構造を実現するために、第1層導電性膜により第1層電極のパターンを形成した後、熱酸化により電極間絶縁膜を形成し、この上層に第2層導電性膜を形成している。
そしてこの酸化シリコン膜5を電極間絶縁膜として、第2層ドープト多結晶シリコン膜等からなる第2層電極のパターン3bを形成し、CMPあるいはレジストエッチバックにより平坦化する方法がとられている。
しかしながらこの熱酸化工程において、電極エッジが反るなど、丸まり易くなる。
この場合、第1層電極のエッジ部の反りにより電極下のポテンシャルプロファイル、特には電荷引き抜き部のポテンシャルプロファイルに支障をきたすことになる。またエッジ部の反りには第2層ドープト多結晶シリコン膜が入り込み、それがストリンガーとして残り、第2層ドープト多結晶シリコン膜のエッチング工程では除去しにくくなることがあった。
この場合も単層電極構造の場合と同様の問題があった。
また、電荷転送電極を覆うように形成される遮光膜8と電荷転送電極との短絡を防止するために絶縁膜17の膜厚を低減できないために、電荷転送部の薄型化に限界があった。
すなわち、第1層電極のエッジ形状が丸くなるのを抑制し、転送効率の低下、電荷引き抜き特性の低下DCショートあるいは電界集中などの、特性劣化を生じるのを防止することのできる固体撮像素子を提供することを目的とする。
また、低温形成が可能で、膜質の良好な電極間絶縁膜を備えた固体撮像素子を提供することを目的とする。
さらにまた、遮光膜との間に特別に絶縁膜を介在させることなく、形成することができ電荷転送部の薄型化の可能な固体撮像素子を提供することを目的とする。
この構成により、酸化抑止膜の存在により、酸化が第1層電極内に進行するのを防止することができるため、電極の形状をそのまま維持することができ、電極間絶縁膜の厚さは、シリコン系導電性膜の膜厚によって良好に制御される。また、熱酸化を用いることなく、プラズマ酸化プロセスを適用することにより、低温酸化が可能となりかつ電極エッジの丸まりを抑制することができ、高精度のパターンを有する電荷転送部の形成が可能となる。また、エッジが丸くなることに起因して、このエッジ部分に第2層電極パターン即ち第2層導電性膜が入り込み、電界のエッジ集中が生じるというようなおそれもない。これにより、転送効率の低下、電荷引き抜き特性の低下ひいては、第2層導電性膜のストリンガーに起因するDCショートあるいは電界集中などを抑制することが可能となる。
この構成により、第2層電極表面を膜質の良好な絶縁膜で覆うことができ、電荷転送電極を覆うように形成される遮光膜と電荷転送電極との短絡を防止することができる。また、膜質が良好であるためこの絶縁膜の膜厚を薄くすることができ、電荷転送部の薄型化をはかることが可能となる。
この構成により、窒化シリコン膜は酸化抑止膜として有効である上、結果として電極間絶縁膜が酸化シリコン膜と窒化シリコン膜との2層膜となり、絶縁性が向上するため絶縁耐圧を高めつつ全体としての膜厚を低減することができ、薄膜化が可能となる。また第1層電極と第2層電極との間の距離を狭めることができ、第1層電極と第2層電極との間のオフセットに起因するポテンシャルポケットを低減することができ、転送効率の向上をはかることができる。
この構成により、第1層電極と第2層電極との間の絶縁性をより高めることができる。
この構成により、膜質の良好な電極間絶縁膜を用いているため単層構造の電荷転送電極においてリークの確実な低減を図ることができる。
この構成によれば、特に第1層電極の上縁近傍で主たる電荷の授受がなされるがこの上縁近傍で膜質の良好な電極間絶縁膜を用いているため2層構造の電荷転送電極においてリークの確実な低減を図ることができる。
この構成により、シリコン系導電性膜の酸化に際し、酸化抑止膜の存在により、酸化が第1層電極内に進行するのを防止することができるため、電極の形状をそのまま維持することができ、電極間絶縁膜の厚さは、シリコン系導電性膜の膜厚によって良好に制御される。また、熱酸化を用いることなく、プラズマ酸化プロセスを適用することにより、低温酸化が可能となりかつ電極エッジの丸まりを抑制することができ、高精度のパターンを有する電荷転送部の形成が可能となる。また、エッジが丸くなることに起因して、このエッジ部分に第2層電極パターン即ち第2層導電性膜が入り込み、電界のエッジ集中が生じるというようなおそれもない。これにより、転送効率の低下、電荷引き抜き特性の低下ひいては、第2層導電性膜のストリンガーに起因するDCショートあるいは電界集中などを抑制することが可能となる。
この構成により、フォトリソグラフィ工程なしに容易にパターニングすることが可能となる。
この構成によれば、単層電極構造の電荷転送電極を電極間リークの虞もなく高歩留まりで得ることができる。
この構成によれば、2層電極構造の電荷転送電極を電極間リークの虞もなく高歩留まりで得ることができる。
この構成によれば、ドーパントの存在により、より低温下で高速に酸化することができる。
(第1の実施の形態)
まず、不純物濃度1.0×1016cm−3程度のn型のシリコン基板1表面に、膜厚15〜35nmの酸化シリコン膜2aと、膜厚50nmの窒化シリコン膜2bと、膜厚5〜10nmの酸化シリコン膜2cを形成し、3層構造のゲート酸化膜2を形成する。
そして、アッシングによりレジスト除去を行なうことにより、固体撮像素子形成部および周辺回路部の一部を覆うように第2層ドープトアモルファスシリコン膜3bが形成される。
そしてこの上層に、膜厚700nmのBPSG膜10を形成し、この上層にP−SiNからなる絶縁膜(パッシベーション膜)70を形成する。
ここでBPSG膜を成膜後、850℃でリフローし平坦化するあるいはBPSG膜10に代えて低温プラズマによるラジカル酸化により酸化シリコン膜を形成し、導波路を形成するためにフォトダイオード部に開口を形成し、この開口内にCVD法により窒化シリコン膜を形成し光導波路を形成するようにしてもよい。
このようにして微細でかつ、特性のばらつきがなく、信頼性の高い固体撮像素子を形成することができる。なお熱酸化で形成する場合には950℃以上で数時間程度の熱処理が必要であり膜厚230nm程度必要であるのに対し、ラジカル酸化を用いることにより総膜厚85nm程度でよく、600℃以下で数分程度の熱処理でよく、拡散にほとんど影響を与えることなく形成可能である。
前記第1の実施の形態では、第1層電極と第2層電極との間の電極間絶縁膜として、酸化抑止膜としての窒化シリコン膜と、アモルファスシリコンの酸化によって形成した酸化シリコン膜との2層膜を用いたが、酸窒化シリコン膜あるいは酸化シリコン膜を酸化抑止膜として用いてもよい。
本実施の形態では、酸化抑止膜14Sとして酸化シリコン膜を用いた例を図5に示す。他の構造については実施の形態1と同様である。
この場合は、第1層電極のパターニング後、CVD法などにより膜質の良好な酸化シリコン膜を形成し、これを酸化抑止膜14Sとし、この上層に形成したドープトアモルファスシリコン層を低温プラズマによるラジカル酸化を用いて酸化し、酸化シリコン膜14Oとし、電極間絶縁膜14を形成する。
前記第1の実施の形態では、単層構造の電荷転送電極を用いた固体撮像素子について説明したが、2層構造の電荷転送電極を用いた場合にも適用可能であることはいうまでもない。
2 ゲート酸化膜
3a 第1層電極(第1層ドープト多結晶シリコン膜)
3b 第2層電極(第2層ドープト多結晶シリコン膜)
3 電荷転送電極
4S 酸化抑止膜
4M シリコン系導電性膜
4O 酸化シリコン膜
4 電極間絶縁膜
5 酸化シリコン膜
5 絶縁膜
6 反射防止膜
8 遮光膜
30 フォトダイオード領域(光電変換部)
40 電荷転送部
50 カラーフィルタ
60 マイクロレンズ
70 平坦化層
Claims (13)
- 光電変換部と、前記光電変換部で生起せしめられた電荷を転送する電荷転送電極を備えた電荷転送部とを具備し、
前記電荷転送部が、第1層導電性膜からなる第1層電極と、前記第1層電極に対して電極間絶縁膜を介して当接せしめられた、第2層導電性膜からなる第2層電極とを備えた電荷転送電極で構成される固体撮像素子において、
前記電極間絶縁膜は、前記第1層電極の側壁を覆うように形成された酸化抑止膜と、シリコン系導電性膜の酸化によって形成された酸化シリコン膜との2層構造膜で構成された、固体撮像素子。 - 請求項1に記載の固体撮像素子であって、
前記酸化抑止膜は、前記第1層電極を覆うように形成された窒化シリコン膜を含む固体撮像素子。 - 請求項1または2に記載の固体撮像素子であって、
前記酸化抑止膜は、窒化シリコン膜を含む多層膜である固体撮像素子。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の固体撮像素子であって、
前記第1および第2層電極はいずれも半導体基板表面にゲート酸化膜を介して並置された単層構造の電荷転送電極を構成することを特徴とする固体撮像素子。 - 請求項1乃至3のいずれかに記載の固体撮像素子であって、
前記第2層電極は前記第1層電極の上層の一部に重畳するように形成された2層電極構造の電荷転送電極を構成することを特徴とする固体撮像素子。 - 請求項1乃至5に記載の固体撮像素子であって、
前記シリコン導電性膜は、非晶質シリコン膜である固体撮像素子。 - 請求項1乃至6のいずれかに記載の固体撮像素子であって、
前記シリコン導電性膜は、多結晶シリコン膜である固体撮像素子。 - 光電変換部と、前記光電変換部で生起せしめられた電荷を転送する単層電極構造の電荷転送電極を備えた電荷転送部とを具備した固体撮像素子の製造方法において、
ゲート酸化膜の形成された半導体基板表面に、第1層電極を構成する第1層導電性膜のパターンを形成する工程と、
前記第1層電極の側壁に酸化抑止膜を形成する工程と、
前記酸化抑止膜の側壁を覆うように、この上層にシリコン系導電性膜を形成する工程と、
前記シリコン系導電性膜を酸化し、酸化シリコン膜を形成する工程と、
第2層導電性膜を形成し第2層電極を形成する工程とを含む、固体撮像素子の製造方法。 - 請求項8に記載の固体撮像素子の製造方法であって、
前記シリコン系導電性膜を形成する工程は、成膜後異方性エッチングにより、前記酸化抑止膜の側壁に残留させる工程を含む固体撮像素子の製造方法。 - 請求項9に記載の固体撮像素子の製造方法であって、
前記第1層電極上に突出する前記第2層導電性膜の突出部を除去し、表面を平坦化する工程を含む固体撮像素子の製造方法。 - 請求項9に記載の固体撮像素子の製造方法であって、
前記第2層導電性膜の形成工程の後、前記第1層電極上に重畳する領域を残して前記第2層導電性膜をパターニングする工程を含む固体撮像素子の製造方法。 - 請求項9乃至11のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法であって、
前記シリコン系導電性膜はドープトアモルファスシリコン膜であることを特徴とする固体撮像素子の製造方法。 - 請求項9乃至11のいずれかに記載の固体撮像素子の製造方法であって、
前記シリコン系導電性膜はドープト多結晶シリコン膜であることを特徴とする固体撮像素子の製造方法。
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