JPH11315613A - 垂直ボルト係着用支持具 - Google Patents

垂直ボルト係着用支持具

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JPH11315613A
JPH11315613A JP10124390A JP12439098A JPH11315613A JP H11315613 A JPH11315613 A JP H11315613A JP 10124390 A JP10124390 A JP 10124390A JP 12439098 A JP12439098 A JP 12439098A JP H11315613 A JPH11315613 A JP H11315613A
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Sawata Kenzaisha KK
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    • F16L3/00Supports for pipes, cables or protective tubing, e.g. hangers, holders, clamps, cleats, clips, brackets
    • F16L3/08Supports for pipes, cables or protective tubing, e.g. hangers, holders, clamps, cleats, clips, brackets substantially surrounding the pipe, cable or protective tubing
    • F16L3/10Supports for pipes, cables or protective tubing, e.g. hangers, holders, clamps, cleats, clips, brackets substantially surrounding the pipe, cable or protective tubing divided, i.e. with two or more members engaging the pipe, cable or protective tubing
    • F16L3/1091Supports for pipes, cables or protective tubing, e.g. hangers, holders, clamps, cleats, clips, brackets substantially surrounding the pipe, cable or protective tubing divided, i.e. with two or more members engaging the pipe, cable or protective tubing with two members, the two members being fixed to each other with fastening members on each side

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 天井材を吊持する吊りボルトを利用して天井
裏の空間に各種配管や電気配線等の種々の物品を支持さ
せる支持具として、垂直ボルトに簡単に取り付けられ、
大きな支持力が得られる。 【解決手段】 支持金具1Aは、垂直ボルト3に側方か
ら嵌合可能な嵌合枠部11と固定金具2Aを係嵌する係
嵌枠部6と物品取付部12とを備え、嵌合枠部11の内
周面に雌ねじ部4が刻設され、固定金具2Aは、縦片7
と、その上端部にL字状に一体形成された横片8とから
なり、垂直ボルト3に雌ねじ部4を噛合して嵌合させた
支持金具1Aの係嵌枠部6に、固定金具2Aを係嵌させ
ることにより、支持金具1Aが垂直ボルト3に離脱及び
上下動不能に係着される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、例えばビルの如き
建物の天井材を吊持する吊りボルトを利用して天井裏の
空間に各種配管や電気配線を施す場合等、特に既設の垂
直ボルトに係着して種々の物品を支持させるのに使用す
る垂直ボルト係着用支持具に関する。
【0002】
【従来技術とその課題】ビル等の天井は、建物躯体の天
井部の要所に、該天井部の構造や材質に応じて溶接、ボ
ルト止め、コンクリート中への埋設、デッキプレートへ
の係嵌等の種々の手段によって吊元金具を取り付け、こ
れら吊元金具に設けたねじ孔に吊りボルトを螺着し、こ
の吊りボルトによって野縁や野縁受けを介して天井材を
吊持する構造が一般的に採用されている。
【0003】図12に、建物躯体の天井部(階上床)の
下面がデッキプレートにて構成される場合の天井構造の
一例を示す。このデッキプレート31は、凹陥部31a
と凸条部31bとが交互に配置した波板状をなし、各凹
陥部31aの両側面に溝部32,32が対向状に設けて
ある。そして、該凹陥部31aに、中央部を高く略へ字
状に曲成した金属帯板からなる吊元金具40が両端を溝
部32,32に係嵌して取り付けられ、この吊元金具4
0の中央部に固設したナット40aに、吊りボルト41
が上部を螺挿して垂直状態に保持され、この吊りボルト
41の下部に取り付けた吊りハンガー42にて野縁受け
43が支持されると共に、該野縁受け43に嵌装したグ
リップ44…を介して野縁45が吊持され、この野縁4
5に天井材46が取り付けられている。
【0004】なお、デッキプレート係嵌用の吊元金具4
0は、図では最も単純な形態のものを例示しているが、
デッキプレート31の断面形状や負荷重量に応じて係合
方式や形態の異なる極めて多種多様なものが用いられて
いる。また、吊りハンガー42としても多種のものがあ
る。
【0005】ところで、上述のような吊りボルト41を
用いる天井構造において、天井裏の空間を利用して、例
えば水道管、排水管、ガス管、空調ダクト、電線管等の
各種配管を行ったり、電気配線、電話等のケーブル、こ
れら配線用のチャンネル材等の配設を行う場合、その配
設仕様が予め判明している設計通りであれば、これら配
管や配線に専用の支持部材を天井材取付け施工前に建物
躯体の天井部の要所に適当な手段で独立に取り付けた
り、天井材取付け施工途上の前記吊元金具40に吊りボ
ルト41を保持させる段階で、この吊りボルト41の中
間部位に前記吊りハンガー42と同様のものを野縁受け
43の支持用とは別に上記配管や配線用として螺着させ
ておくことができる。
【0006】しかしながら、実際には、建築の進行に伴
って様々な要因により上記配管や配線の仕様変更を必要
とする場合が多々あり、また完工後のビル使用中におい
ても、各種の機器や設備の新設、増設、設置場所の変更
等により、新たな配管や配線を行ったり、配設替えを要
することが少なくない。ところが、既述の吊りハンガー
42やこれに類するものは、いずれも吊りボルト41に
螺挿もしくは嵌装して取り付ける構造であるから、吊り
ボルト41に野縁受け43や野縁45を吊持させた以降
の段階では、当該吊りボルト41の両端が塞がっている
ために装着できず、一旦吊持させていた野縁受け43や
野縁45を取り外して装着することは膨大な労力と時間
の無駄になるので到底不可能である。
【0007】一方、両端が塞がった吊りボルト41に取
付け可能な支持具としては、例えば図13に示すような
ものがある。同図(A)の支持具50は、金属板をコ字
枠状に曲成したもので、両側板部50b,50bに設け
た切欠部51,51を吊りボルト41に係嵌し、その内
側に通した長尺物品M(図ではチャンネル材)を、基板
部50aに螺挿した蝶ねじ52によって吊りボルト41
に押し付けて固定するようになされている。また同図
(B)の支持具52は、硬質合成樹脂製であり、U字状
枠部52aを吊りボルト41に圧嵌させ、該U字状枠部
52aより側方へ張出する受け板部52b上に長尺物品
M(図ではパイプ)を載せ、U字状枠部52aと受け板
部52bの各長孔53に通した合成樹脂製の締結バンド
54によって長尺物品Mを固定するようになされてい
る。
【0008】しかるに、これら支持具50,52では、
吊りボルト41に対する係着強度に劣るために支持荷重
の上限(安全荷重)が小さく、重量負荷が大きくなると
ずれ落ちを生じることから、物品Mが軽量である場合に
しか使用できないという難点があった。
【0009】本発明は、上述の事情に鑑みて、天井材を
吊持する吊りボルトを利用して天井裏の空間に各種配管
や電気配線を施す場合等、特に既設の垂直ボルトに係着
して種々の物品を支持させるのに使用する支持具とし
て、両端が塞がった状態の垂直ボルトの任意位置に極め
て簡単に取付けることができ、しかも非常に大きな係着
強度が得られ、支持させる物品の重量や種類の制約が少
ないものを提供することを目的としている。
【0010】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の請求項1に係る垂直ボルト係着用支持具
は、実施例の参照符号を付して示すと、物品を支持させ
る支持金具1A〜1Lと、この支持金具を垂直ボルト3
の任意位置に固定させる固定金具2A〜2Bとからな
り、支持金具1A〜1Lは、垂直ボルト3に側方から嵌
合可能な横断面略U字形をなす嵌合枠部11と、嵌合枠
部11の側端部に一体形成され固定金具1A〜1Lを係
嵌する係嵌溝5を備える係嵌枠部6と、嵌合枠部11の
下部より延設された物品取付部12とを備えると共に、
嵌合枠部11の内周面に垂直ボルト3の雄ねじ部3aに
噛合し得る雌ねじ部4が刻設され、固定金具2A〜2B
は、支持金具1A〜1Lの係嵌枠部6にその両縦側端部
7a,7bが係嵌する縦片7と、該縦片7の上端部に略
L字状に一体形成される横片8とから構成され、垂直ボ
ルト3の任意位置で雄ねじ部3aに雌ねじ部4を噛合し
て嵌合枠部11に嵌合させた支持金具の係嵌枠部6に係
嵌した固定金具の縦片7が垂直ボルト3に当接すること
により、支持金具1A〜1Lが垂直ボルト3に離脱及び
上下動不能に係着されるように設定されてなる。
【0011】上記構成の支持具によれば、支持金具1A
〜1Lの嵌合枠部11を垂直ボルト3の任意位置に側方
から嵌合できると共に、固定金具2A〜2Bも該垂直ボ
ルト3に側方から嵌め込むことができ、垂直ボルトに嵌
合している支持金具の係嵌枠部に固定金具を上方から係
嵌させることにより、嵌合枠部11は内周の雌ねじ部4
が垂直ボルト3の雄ねじ部3aに噛合した状態で当該垂
直ボルト3から開離不能に押さえ込まれた形になるか
ら、支持金具1A〜1Lは垂直ボルト3に離脱及び上下
動不能に係着される。この場合、支持金具1A〜1L及
び固定金具2A〜2Bは、既述の吊りハンガーのように
垂直ボルト3の端部から挿嵌させる必要はないから、該
垂直ボルトの両端が塞がっている状態であっても全く支
障なく係着できる。しかも、支持金具1A〜1Lは雌ね
じ部4の全体で垂直ボルト3の雄ねじ部3aに噛合する
から、係着強度が非常に大きく、物品取付部12に支持
させる物品の重量負荷が大きくてもずれ落ちることはな
い。
【0012】請求項2の発明では、上記請求項1の垂直
ボルト係着用支持具における固定金具は、その縦片7に
その縦方向に隆起する楔止め用突起9を有し、固定金具
2A〜2Bの縦片7を垂直ボルト3に嵌合した支持金具
の係嵌枠部6に係嵌させる際に、前記楔止め用突起9が
垂直ボルト3に直接に当接するように設定されてなる。
このように固定金具2A〜2Bの縦片7に楔止め用突起
9を隆起形成されてなるため、支持金具の係嵌枠部6に
固定金具の縦片7を係嵌させるに際し、例えば縦片上端
部の横片8を適当な打圧具で軽く叩いて強制的に押し下
げることにより、楔止め用突起9が垂直ボルト3の雄ね
じ部3aの谷間に噛み込んだ状態で垂直ボルト3に強固
に楔止め係着されるから、取付け後の振動等による上方
への変位が確実に防止される。
【0013】また、上記請求項1又は2の垂直ボルト係
着用支持具において、請求項3の発明のように、固定金
具2A〜2Bが、その縦片上端部の横片8に物品取付用
の透孔13乃至ねじ孔15を有してなるため、支持金具
に加えて固定金具にもその横片を利用して物品を支持さ
せることができる。
【0014】一方、上記請求項1〜3のいずれかの垂直
ボルト係着用支持具において、請求項4の発明のよう
に、支持金具1A〜1Lの物品取付部12が、物品を載
置し得る受け形状を有してなるものとすれば、該物品取
付部12を利用して各種配管のパイプ、チャンネル材、
ケーブル等の長尺物品の配設を容易に行える。
【0015】また、上記請求項1〜4のいずれかの垂直
ボルト係着用支持具において、請求項5の発明のよう
に、支持金具1A〜1Lの物品取付部12に透孔13及
びねじ孔15の一方又は両方が穿設されてなる構成とす
れば、各種配管のパイプ、チャンネル材、ケーブル等の
長尺物品を配設する際に、該長尺物品を固定するための
種々の補助固定具を上記透孔やねじ孔を利用して取り付
けることができる。
【0016】更に、上記請求項1〜5のいずれかの垂直
ボルト係着用支持具において、請求項6の発明のよう
に、支持金具1Hの物品取付部12に垂直ボルト3に係
合する係止片23が一体形成されてなるものとすれば、
当該金具にかかる物品の荷重が偏っても、該係止片23
によって当該金具の傾きが防止される。
【0017】更に、上記請求項1〜6のいずれかの垂直
ボルト係着用支持具において、請求項7の発明のよう
に、支持金具1Lの物品取付部12が、その嵌合枠部1
1に一体形成された正面縦板24と正面縦板の両側端で
L字状に一体形成された側面縦板25と正面縦板の上端
部で水平にL字状に一体形成された平面横板26とを有
し、これら縦板24,25及び横板26に物品取付用の
透孔13及びねじ孔15の一方又は両方が穿設されてな
る構成からなるため、支持金具1Lの嵌合枠部11が嵌
合する垂直ボルト3に対し、正面垂直部、左右側面垂直
部及び正面水平部の多くの方向に取付面を有し、それだ
け施工現場での物品取付条件に対応することができる。
【0018】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る垂直ボルト係
着用支持具の実施例について、図面を参照して具体的に
説明する。図1及び図2に示す第一実施例の垂直ボルト
係着用支持具は、共に一枚の金属板より打ち抜き及び曲
げ加工して得られる支持金具1Aと固定金具2Aとから
なる。
【0019】支持金具1Aは、垂直ボルト3に側方から
嵌合可能な横断面略U字形をなす嵌合枠部11と、嵌合
枠部11の側端部に一体形成され固定金具1A〜1Lを
係嵌する係嵌溝5を備える係嵌枠部6と、嵌合枠部11
の下部より延設された上向き開放コ字形の物品取付部1
2とを備え、嵌合枠部11の内周面に垂直ボルト3の雄
ねじに噛合し得る雌ねじ部4が刻設され、また嵌合枠部
11の略対向する内面上部に幅方向に長い係止用凸部1
2a,12bが背面からのプレスによって形成されてい
る。しかして、嵌合枠部11は、図2(ロ)に示すよう
に、垂直ボルト3に雌ねじ部4が噛合する状態で適嵌す
ると共に、当該嵌合枠部11の両側縁を結ぶ線よりも垂
直ボルト3が僅かに外側へはみ出るように寸法設定され
ている。また物品取付部12は、嵌合枠部11が垂直ボ
ルト3に嵌合した状態において、図2(イ)に示すよう
に垂直ボルト3から離れた位置で垂下するように設定さ
れている。
【0020】一方、固定金具2Aは、支持金具1Aの係
嵌枠部6にその両縦側端部7a,7bが係嵌する縦片7
と、該縦片7の上端部に略L字状に一体形成される横片
8とから構成され、該縦片7に縦方向に上部側が最も隆
起量が多く下部側に向かって隆起量が少なくなる楔止め
用の突起9が背面からプレスによって隆起形成される。
【0021】上記構成の垂直ボルト係着用支持具は、図
2(イ)〜(ハ)に示すように、支持金具1Aの嵌合枠
部11を垂直ボルト3の任意位置に嵌合して内周の雌ね
じ部3を該垂直ボルト3の雄ねじ部3aに噛合させ、支
持金具1Aの係嵌枠部6の係嵌溝5に固定金具1Aを上
方から係嵌させることにより、嵌合枠部11は内周の雌
ねじ部4が垂直ボルト3の雄ねじ部3aに噛合した状態
で当該垂直ボルト3から開離不能に押さえ込まれた形に
なるから、支持金具1Aは垂直ボルト3に離脱及び上下
動不能に係着される。この場合、支持金具1A及び固定
金具2Aは、既述の吊りハンガーのように垂直ボルト3
の端部から挿嵌させる必要はないから、該垂直ボルトの
両端が塞がっている状態であっても全く支障なく係着で
きる。しかも、支持金具1Aは雌ねじ部4の全体で垂直
ボルト3の雄ねじ部3aに噛合するから、係着強度が非
常に大きく(例えば図13に示すような支持具に比較し
て安全荷重として数十倍)、物品取付部12に支持させ
る物品による重量負荷が大きい場合でもずれ落ちる懸念
はない。そして、この垂直ボルト3に係着された支持金
具1Aの物品取付部12には、例えば図2(イ)に示す
チャンネル材Tの如き角形の長尺物品を嵌め込んで支承
させることができ、係止用凸部12a,12bが該物品
の抜け止めとして機能する。
【0022】そして固定金具1Aの縦片7には、その縦
方向に隆起する楔止め用突起9を有し、固定金具2Aの
縦片7を垂直ボルト3に嵌合した支持金具の係嵌枠部6
に係嵌させる際に、例えば縦片上端部の横片8を適当な
打圧具で軽く叩いて強制的に押し下げることにより、楔
止め用突起9が垂直ボルト3の雄ねじ部3aの谷間に噛
み込んだ状態で垂直ボルト3に強固に楔止め係着される
から、取付け後の振動等による上方への変位が確実に防
止される。
【0023】支持金具1A及び固定金具2Aは、垂直ボ
ルト3の両端が塞がっている状態であっても全く支障な
く係着できるから、例えば既述のビル等の天井材の取付
け施工(図12参照)において、建物躯体の天井部のデ
ッキプレートに取り付けた吊元金具に上端部を螺着した
吊りボルト(垂直ボルト)に対し、その下端部に野縁受
けや野縁を吊持させた後の段階でも任意位置に係着で
き、この係着した支持金具1Aの物品取付部12を利用
して天井裏の空間に、例えば水道管、排水管、ガス管、
空調ダクト、電線管等の各種配管を行ったり、電気配
線、電話等のケーブル、これら配線用のチャンネル材等
の配設を行うことができる。従って、既に前記野縁受け
や野縁、更には天井材の取付けが終わった段階で上記配
管や配線の仕様変更を必要としたり、また完工後のビル
使用中における各種の機器や設備の新設、増設、設置場
所の変更等により天井裏に新たな配管や配線等の施工や
配設替えを要する場合に、既設の吊りボルトに支持金具
1A及び固定金具2Aを係着して、これら配管や配線等
の支承部を形成できる。無論、既に天井材を取付けてい
る場合は、その一部を外して所要の配管や配線の施工を
行える。
【0024】本発明の垂直ボルト係着用支持具における
支持金具としては、前記第一実施例で用いた支持金具1
Aに限らず、図3〜図10に例示するように、物品取付
部12の形状が種々異なるものを包含する。例えば、図
3に示す第二実施例の支持金具1Bの物品取付部12は
長尺物品がパイプP等の円筒状である場合に対応したU
字形をなし、図4に示す第三実施例の支持金具1Cの物
品取付部12は長尺物品が角筒Sやチャンネル材のよう
な角形である場合の支承に適するL字形をなし、共に該
物品取付部12の基部側と先端側に設けた透孔13,1
3を利用して、針金10や合成樹脂製の締結バンド11
の如き補助固定具にて長尺物品を締着固定できるように
なっている。また、図5に示す第四実施例の支持金具1
Dでは、物品取付部12が上向き開放コ字形をなし、そ
の上に水平配設する角形や円筒状の長尺物品を支承させ
て基部側と先端側の透孔13a,13bを利用して前記
同様の補助固定具にて締着固定できると共に、先端側の
透孔13bを利用して、例えば図の仮想線で示す電線管
EPのような垂直方向に配設される2本の細径の管体や
ケーブル等を、W形の押さえ金具14aとボルト14b
及び蝶ナット14cを介して外側で固定することも可能
である。
【0025】図6に示す第五実施例の支持金具1Eで
は、平板状の物品取付部12に径大の透孔13と径小の
ねじ孔14が穿設されており、例えば、透孔13に金属
帯板からなる一対の半円形クリップバンド16,16の
鍔付き先端部16a,16aを嵌め込み、両クリップバ
ンド16,16間にパイプ等の円筒形の長尺物品を挟ん
だ状態で孔付き尾端部16b,16bをビス17とナッ
ト18にて締め付けて固定したり、金属帯板からなる開
環状のクリップバンド19に円筒形の長尺物品を通し、
このクリップバンド19の孔付き両端部19a,19b
に通したビス17をねじ孔15に螺挿して取り付けた
り、更にはねじ孔15を利用して図5に示すようなW形
の押さえ金具14aとボルト14bとで垂直方向に配設
される2本の細径の管体やケーブル等を固定することも
できる。
【0026】図7に示す第六実施例の支持金具1Fで
は、平板状の物品取付部12に、径の異なるねじ孔15
a〜15cと、径大の透孔13、長孔20を設けてお
り、ねじ孔15a〜15cを利用して前記図6に示すク
リップバンド19を始めとする種々のねじ止め式補助固
定具を支持荷重に応じてねじ径を選択して取付け、また
透孔13を利用して前記図6に示す半円形クリップバン
ド16,16を始めとする種々の嵌め込み式補助固定具
を取付け、更に長孔20を利用してねじ止め式や嵌め込
み式の補助固定具を位置調整可能に取付ける等、多様な
物品取付け形態が可能になるように設定されている。
【0027】図8に示す第七実施例の支持金具1Gで
は、物品取付部12に、全体のL字形折曲による下段受
け部21と、その垂直部の切り起こしによる上段受け部
22との2段に形成され、基部と両受け部21,22の
立ち上げ先端部に各々透孔13が設けてあり、両受け部
21,22の一方又は両方で水平配設する長尺物品を支
承し、それぞれ透孔13を利用して既述の針金や締結バ
ンドにて締着固定できるようになっている。
【0028】図9に示す第八実施例の支持金具1Hで
は、L字形をなす物品取付部12の垂直部に、半円弧状
切欠部23aを有する係止片23が背面側へ切り起こし
形成されると共に、同水平部に各々径の異なる複数個の
透孔13やねじ孔15が設けてある。この場合、透孔1
3やねじ孔15を利用して前記同様の種々の補助固定具
を介して各種物品を支持できるが、その支持位置によっ
て当該支持金具1Hにかかる荷重が偏っても、垂直ボル
ト3に嵌合枠部11を嵌合させる際、図示のように係止
片23の切欠部23aを当該垂直ボルト3に係嵌させる
ことにより、荷重の偏りによる当該支持金具1Hの傾き
を確実に防止できる。
【0029】図10に示す第九実施例の支持金具1Lの
物品取付部12は、その嵌合枠部11に一体形成された
正面縦板24と正面縦板24の両側端でL字状に一体形
成された平面横板26とを有し、これら縦板24,25
及び横板26に物品取付用の透孔13やねじ孔15を穿
設してなるものである。この実施例によれば、支持金具
1Lの嵌合枠部11が嵌合する垂直ボルト3に対し、正
面垂直部、左右側面垂直部及び正面水平部の多くの方向
に取付面を有してなるため、それだけ施工現場における
物品取付条件に対応することができる。
【0030】なお、本発明においては、支持金具1の物
品取付部12について、上記の例示以外の様々な形態と
することができ、受け部形状とする場合でも例えば垂直
部の面方向に沿う両側にL字形等の受け部を形成し、垂
直ボルト3の両側を通って水平配設する二本の長尺物品
を支承させることも可能であり、また透孔13やねじ孔
15の形成位置や個数も種々設定できる。更に、支持対
象とする物品は、長尺のものに限らず、例えば電気配線
の中継・分岐部とするアウトレットボックス等、配線や
配管の途上に介在させる各種部材や機器を支持金具の物
品取付部12で固定するようにしてもよい。
【0031】
【発明の効果】請求項1の発明によれば、ビル等の天井
材を吊持する吊りボルトを利用して天井裏の空間に各種
配管や電気配線を施す場合等、特に既設の垂直ボルトに
係着して種々の物品を支持させるのに使用する垂直ボル
ト係着用支持具として、物品取付部を有する支持金具
と、この支持金具を垂直ボルトの任意位置に固定させる
固定金具とからなり、両金具を共に垂直ボルトに対して
側方からの嵌合によって任意位置に極めて簡単に取付け
ることができ、しかも支持金具の雌ねじ部が垂直ボルト
の雄ねじに噛合するために非常に大きな係着強度が得ら
れ、支持させる物品の重量や種類の制約が少ないものが
提供される。しかして、この支持具を用いれば、例えば
上記の天井材の取付け施工において、建物躯体の天井部
のデッキプレートに取り付けた吊元金具に上端部を螺着
した吊りボルトに対し、その下端部に野縁受けや野縁を
吊持させた後でも任意位置に係着できるから、これら吊
持後の段階や天井材の取付けが終わった段階で上記配管
や配線の仕様変更を必要としたり、また完工後のビル使
用中における各種の機器や設備の新設、増設、設置場所
の変更等により天井裏に新たな配管や配線等の施工や配
設替えを要する場合でも、前記吊りボルトを支承部とし
て利用することが可能となる。
【0032】請求項2の発明によれば、上記の垂直ボル
ト係着用支持具において、固定金具の縦片に楔止め用突
起を隆起形成されてなるため、支持金具の係嵌枠部に固
定金具の縦片を係嵌させるに際し、例えば縦片上端部の
横片を適当な打圧具で軽く叩いて強制的に押し下げるこ
とにより、楔止め用突起が垂直ボルトの雄ねじ部の谷間
に噛み込んだ状態で垂直ボルに強固に楔止め係着される
から、取付け後の振動等による上方への変位が確実に防
止され、高い取付け信頼性が得られる。
【0033】請求項3の発明によれば、上記の垂直ボル
ト係着用支持具において、固定金具に取付片を有するか
ら、支持金具に加えて固定金具にも物品を取り付けるこ
とができる。
【0034】請求項4の発明によれば、上記の垂直ボル
ト係着用支持具において、支持金具の物品取付部が受け
形状を有するため、該物品取付部を利用して各種配管の
パイプ、チャンネル材、ケーブル等の長尺物品の配設を
容易に行える。
【0035】請求項5の発明によれば、上記の垂直ボル
ト係着用支持具において、支持金具の物品取付部に透孔
及びねじ孔の一方又は両方が穿設されているから、各種
配管のパイプ、チャンネル材、ケーブル等の長尺物品を
配設する際に、該長尺物品を固定するための種々の補助
固定具を上記透孔やねじ孔を利用して取り付けることが
できる。
【0036】請求項6の発明によれば、上記の垂直ボル
ト係着用支持具において、支持金具の物品取付部に垂直
ボルトに係合する係止片を有するから、当該金具にかか
る物品の荷重が偏っても、当該金具の傾きが防止され
る。
【0037】請求項7の発明によれば、支持金具の嵌合
枠部が嵌合する垂直ボルトに対し、正面垂直部、左右側
面垂直部及び正面水平部の多くの方向に取付面を有し、
それだけ施工現場での物品取付条件に対応することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 本発明に係る垂直ボルト係着用支持具の第一
実施例を示し、(イ)は取付け前の垂直ボルトと支持金
具及び固定金具を示す斜視図、(ロ)は同支持金具の背
面図である。
【図2】 同第一実施例における垂直ボルト係着用支持
具の取付け状態を示し、(ト)は側面図、(ロ)は
(イ)のローロ線の断面矢視図、(ハ)は(ロ)のハー
ハ線の断面矢視図である。
【図3】 同第二実施例に用いる支持金具の斜視図であ
る。
【図4】 同第三実施例に用いる支持金具の斜視図であ
る。
【図5】 同第四実施例に用いる支持金具と取付け用補
助具を示す斜視図である。
【図6】 同第五実施例に用いる支持金具と取付け用補
助具を示す斜視図である。
【図7】 同第六実施例に用いる支持金具の正面図であ
る。
【図8】 同第七実施例に用いる支持金具の斜視図であ
る。
【図9】 同第八実施例における支持金具の取付け状態
を示す斜視図である。
【図10】 同第九実施例に用いる支持金具の斜視図で
ある。
【図11】 本発明の他の実施例の固定金具を用いた垂
直ボルト係着用支持具の取付状態を示す側面図である。
【図12】 ビル等の天井構造の一例を示す縦断側面図
である。
【図13】 従来の支持具を吊りボルトに係着た状態を
示し、(A)は第一例の斜視図、(B)は第二例の斜視
図である。
【符号の説明】
1A〜1L 支持金具 2A〜2B 固定金具 3 垂直ボルト 4 雌ねじ部 5 係嵌溝 6 係嵌枠部 7 縦片 8 横片 9 楔止め用突起 11 嵌合枠部 12 物品取付部 13,13a,13b 透孔 15,15a〜15c ねじ孔 23 係止片 T チャンネル材(物品) P パイプ(物品) S 角筒(物品)

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 物品を支持させる支持金具と、この支持
    金具を垂直ボルトの任意位置に固定させる固定金具とか
    らなり、 支持金具は、垂直ボルトに側方から嵌合可能な横断面略
    U字形をなす嵌合枠部と、嵌合枠部の側端部に一体形成
    され固定金具を係嵌する係嵌溝を備える係嵌枠部と、嵌
    合枠部の下部より延設された物品取付部とを備えると共
    に、嵌合枠部の内周面に垂直ボルトの雄ねじ部に噛合し
    得る雌ねじ部が刻設され、 固定金具は、支持金具の係嵌枠部にその両縦側端部が係
    嵌する縦片と、該縦片の上端部に略L字状に一体形成さ
    れる横片とから構成され、 垂直ボルトの任意位置で雄ねじ部に雌ねじ部を噛合して
    嵌合枠部に嵌合させた支持金具の係嵌枠部に係嵌した固
    定金具の縦片が垂直ボルトに当接することにより、支持
    金具が垂直ボルトに離脱及び上下動不能に係着されるよ
    うに設定されてなる垂直ボルト係着用支持具。
  2. 【請求項2】 固定金具は、その縦片にその縦方向に隆
    起する楔止め用突起を有し、垂直ボルトに嵌合した支持
    金具の係嵌枠部に縦片を係嵌する際に、前記楔止め用突
    起が垂直ボルトに直接に当接するように設定されてなる
    請求項1記載の垂直ボルト係着用支持具。
  3. 【請求項3】 固定金具が、その縦片上端部の横片に物
    品取付用の透孔乃至ねじ孔を有してなる請求項1又は2
    に記載の垂直ボルト係着用支持具。
  4. 【請求項4】 支持金具の物品取付部が、物品を載置し
    得る受け形状を有してなる請求項1〜3のいずれかに記
    載の垂直ボルト係着用支持具。
  5. 【請求項5】 支持金具の物品取付部に物品取付用の透
    孔及びねじ孔の一方又は両方が穿設されてなる請求項1
    〜4のいずれかに記載の垂直ボルト係着用支持具。
  6. 【請求項6】 支持金具の物品取付部に垂直ボルトに係
    合する係止片が一体形成されてなる請求項1〜5のいず
    れかに記載の垂直ボルト係着用支持具。
  7. 【請求項7】 支持金具の物品取付部は、その嵌合枠部
    に一体形成された正面縦板と正面縦板の両側端でL字状
    に一体形成された側面縦板と正面縦板の上端部で水平に
    L字状に一体形成された平面横板とを有し、これら縦板
    及び横板に物品取付用の透孔及びねじ孔の一方又は両方
    が穿設されてなる請求項1〜6のいずれか記載の垂直ボ
    ルト係着支持具。
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