JPH11314479A - 電子カード製造装置 - Google Patents

電子カード製造装置

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Publication number
JPH11314479A
JPH11314479A JP12231598A JP12231598A JPH11314479A JP H11314479 A JPH11314479 A JP H11314479A JP 12231598 A JP12231598 A JP 12231598A JP 12231598 A JP12231598 A JP 12231598A JP H11314479 A JPH11314479 A JP H11314479A
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JP
Japan
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card
card assembly
manufacturing apparatus
electronic
assembly
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Application number
JP12231598A
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English (en)
Inventor
Takao Tsuda
隆夫 津田
Toshio Kato
利雄 加藤
Masayoshi Yamauchi
正好 山内
Hiroshi Watanabe
洋 渡邉
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Konica Minolta Inc
Original Assignee
Konica Minolta Inc
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】不完全硬化状態のカード集合体の表面の画像表
示情報と裏面の筆記層との間に位置ずれを伴うことな
く、そのカード集合体を裁断装置に搬送できるようにす
ると共に、薄型化したICカードなどを生産歩留まり良
く形成できるようにする。 【解決手段】予め表面の所定領域に画像表示情報が印刷
された表面シート1と、長尺シート状の裏面シート5と
を位置合わせすると共に、その表面シート1と裏面シー
ト5との間に接着部材10を介在して電子部品8を挟み
込んだカード集合体20に熱及び圧力を加える真空熱プ
レス装置12と、少なくとも、その真空熱プレス装置1
2によって加熱貼合されたカード集合体20の画像表示
領域以外を把持して裁断装置40の方向にそのカード集
合体20を搬送するカードシート搬送機構30とを備え
るものである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はキャッシュカー
ド、顔写真の入った従業者証、社員証、会員証、学生
証、外国人登録証及び各種運転免許証などの非接触式の
ICカードに適用して好適な電子カード製造装置に関す
る。
【0002】詳しくは、予め画像表示情報が印刷された
表面用の部材と、例えば、筆記層を有した長尺シート状
の基板用の部材との間に電子部品を挟み込んだカード集
合体の搬送手段や、裁断手段に関するものであり、長尺
シート状のカード集合体が完全に硬化していない場合で
あっても、その表面用の部材と表面用の部材との間に位
置ずれを伴うことなく、そのカード集合体を裁断手段な
どに再現性よく搬送できるようにすると共に、薄型化し
たICカードなどを生産歩留まり良く形成できるように
したものである。
【0003】
【従来の技術】近年、ICチップやアンテナ体を樹脂カ
ードに封入したICカードが提案されている。この種の
ICカードは非接触式であるため、情報入出力用の端子
が設けられていない。情報は特定の変調電波にしてアン
テナ体で受信し、ICチップで復調してメモリなどに書
き込んだり、そこから読み出される。
【0004】この非接触式のICカードに関しては、例
えば、技術文献である特開平9−275184号公報に
「情報担体及びその製造方法」として開示されている。
この技術文献によれば、織物状の補強体中にICチップ
やアンテナ体などの電子部品を収納し、接着部材を介在
して上下のカバーシートで貼合することによりICカー
ドを形成している。これにより、ICカード自体を薄く
形成することができる。
【0005】ところで、この種のICカードでは表面用
の部材に印刷部材が使用され、当該カードの利用分野に
関する、例えば「○○○従業者証」、「氏名」、「発行
日」・・・などの画像表示情報が印刷される。この印刷
部材には当該カードの利用者の顔写真を形成するための
受像層が設けられる。受像層は昇華染料や拡散染料など
の素材からなる。顔写真などはサーマルヘッドやインク
ジェット手段を使用して受像層に形成される。このIC
カードの基板用の部材となる裏面シートにはペンで書け
る筆記層が設けられる。
【0006】従って、キャッシュカード、従業者証、社
員証、会員証、学生証、外国人登録証及び各種運転免許
証などを大量生産する場合には、画像表示情報が印刷さ
れた表面シートや、電子部品が収納されたチップ収納シ
ート、筆記層を有した裏面シートが長尺シート状にして
使用される場合が多い。
【0007】この長尺シート状にされた表面シート、チ
ップ収納シート及び裏面シートは、接着部材を介在させ
た状態で真空熱プレス装置によって加熱貼合される。こ
の加熱貼合後の長尺シート状のカード集合体は半乾燥及
び半硬化状態である。これをロール状態で保管すること
は表裏シートの位置ずれの原因となるので、通常、長尺
シート状のカード集合体が1単位のカード集合体に裁断
される。その後、カード集合体が完全に硬化したとき
に、パンチング装置などによってそのカード集合体から
1枚ずつICカードが打ち抜かれる。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、ICカ
ードの薄型化及びICカードの大量生産の要求に対して
次のような問題がある。
【0009】 長尺シート状のカード集合体を半乾燥
及び半硬化状態で真空熱プレス装置から裁断装置へを搬
送しなくてはならない。例えば、カード集合体の先端部
を長手方向に掴んで引っ張るとカード集合体がシワにな
りやすい。これは中央部と端部とで張力が異なるためで
ある。従って、完全に硬化していないカード集合体の表
面の画像表示情報と裏面の筆記層との間に位置ずれを生
じてしまう。特に、昇華染料や拡散染料などの素材を用
いた受像層に顔写真などを記録するときに、そのシワ部
分に画像乱れを生じる場合がある。
【0010】因みにローラ搬送系を備えた電子カード製
造装置によれば、裏面シートと表面シートとの摩擦係数
の差や、そのローラ搬送系の駆動メカニズムによる回転
開始タイミングの差によって、微視的な搬送ずれを生ず
ることがある。
【0011】 長尺シート状のカード集合体から1単
位のカード集合体に裁断するときに、垂直押し切り方式
(押圧式)の裁断装置を用いた場合には、カッタ歯に接
着部材がついて切れ味が悪くなったり、カード端部が曲
がって変形する。このカード変形部が営利なエッジを形
成することがあり、これらカード集合体を重ね合わせた
ときに、他のカード面をこの営利なエッジで傷を付けて
しまうおそれがある。
【0012】また、カッタが熱を持つようになると、カ
ード集合体の中の樹脂がそのカッタ歯に付着しやすくな
る。そのカッタの清掃を怠ると、カード端面がギザギザ
に乱れるおそれがある。
【0013】そこで、この発明は上述した課題を解決し
たものであって、長尺シート状のカード集合体が完全に
硬化していない場合であっても、その表面の画像表示情
報と裏面の筆記層との間に位置ずれを伴うことなく、そ
のカード集合体を裁断手段に搬送できるようにすると共
に、薄型化したICカードなどを生産歩留まり良く形成
できるようにした電子カード製造装置を提供することを
目的とする。
【0014】
【課題を解決するための手段】上記問題点を解決するた
めに、本発明に係る電子カード製造装置は、予め所定領
域に画像表示情報が印刷された表面用の部材と、長尺シ
ート状の基板用の部材とを位置合わせすると共に、該表
面用の部材と基板用の部材との間に接着部材を介在して
カード用の電子部品を挟み込んで貼合したカード集合体
に熱及び圧力を加える熱加圧手段と、少なくとも、その
熱加圧手段によって加熱貼合されたカード集合体の画像
表示情報の印刷領域以外を把持して所定の搬送方向に該
カード集合体を搬送する搬送手段とを備えることを特徴
とするものである。
【0015】本発明によれば、予め画像表示情報が印刷
された表面用の部材と、例えば、裏面にペンで書ける筆
記層を有した長尺シート状の基板用の部材との間に接着
部材を介在して電子部品を挟んだカード集合体が熱加圧
手段によって加熱貼合された後に、搬送手段によって、
そのカード集合体の画像表示情報の印刷領域以外を把持
して所定の距離だけ搬送される。
【0016】従って、長尺シート状のカード集合体が完
全に硬化していない半乾きの場合であっても、そのカー
ド集合体の表面の画像表示情報と裏面の筆記層との間に
位置ずれを伴うことなく、例えば、そのカード集合体を
裁断手段に再現性良く搬送することができる。これによ
り、キャッシュカード、従業者証、各種の運転免許証な
どの電子カードを生産歩留まり良く製造することができ
る。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しながら、この
発明の実施形態としての電子カード製造装置について説
明をする。
【0018】図1は、本発明の実施形態としての電子カ
ード製造装置100の構成例を示す斜視図である。本実
施の形態では、予め画像表示情報が印刷された表面用の
部材と、例えば、筆記層を有した長尺シート状の基板用
の部材との間に電子部品を挟み込んだカード集合体の画
像表示領域以外を把持して所定の搬送方向に搬送する搬
送手段を設け、長尺シート状のカード集合体が完全に硬
化していない場合であっても、そのカード集合体の表面
の画像表示情報と裏面の筆記層との間に位置ずれを伴う
ことなく、そのカード集合体を裁断手段などに搬送でき
るようにすると共に、薄型化したICカードなどを生産
歩留まり良く形成できるようにしたものである。
【0019】この発明に係る電子カード製造装置100
には電子カード50を形成するための表面用の部材とし
ての表面シート1をロール状に巻いた表面シート供給部
2と、多孔質状のチップ収納シート3を同様に巻いたチ
ップシート供給部4と、長尺シート状の基板用の部材と
しての裏面シート5を巻いた裏面シート供給部6とが設
けられる。各々供給部2、4、6には送出軸2A、4
A、6Aが設けられる。
【0020】この表面シート1には予め表面の所定領域
に当該電子カード50の利用者のための画像表示情報が
印刷されている。この印刷領域を以後、画像表示領域A
という。裏面シート5にはペンで書ける筆記層7を有し
ている。チップ収納シート3内にはICチップ8Aやア
ンテナ体8Bなどの電子部品8が収納される(図9、図
11参照)。
【0021】この例ではチップ収納シート3の下流側に
接着剤供給装置9が設けられ、そのチップ収納シート3
の表面に接着部材10が均一に塗布される。接着部材1
0には熱硬化性樹脂又は反応型ホットメルト樹脂を用い
る。いずれの樹脂も、エクストリュージョンと呼ばれる
ダイを用いて、ポンプによって加圧送出することによ
り、チップ収納シート3などに押し出して塗布される。
ホットメルト樹脂としては反応型ホットメルト樹脂を用
いる。
【0022】これらの3つの表面シート供給部2、チッ
プシート供給部4、裏面シート供給部6の下流側にはガ
イド兼位置合わせ用の駆動ローラ11が設けられ、予め
印刷された位置合わせマークp0に基づいて表面シート
1とチップ収納シート3と裏面シート5とが位置合わせ
され、所定の方向に導かれる。この表面シート1と裏面
シート5との間に接着部材10を介在してチップ収納シ
ート3を挟み込んだものを、以後、カード集合体20と
いう。
【0023】この駆動ローラ11の下流側には熱加圧手
段としての真空熱プレス装置12が設けられ、駆動ロー
ラ11によってガイドされてくるカード集合体20に熱
及び圧力が加えられる。真空熱プレス装置12は上部及
び下部プレス部12A、12Bを有しており、カード集
合体20の上下から所定の圧力が加えられる。この上部
及び下部プレス部12A、12B内には図示しない電気
ヒータ(図示せず)13が設けられ、カード集合体20
を所定の温度に加熱するようになされている(電気ヒー
タ13については図19参照)。この例では接着部材1
0の種類にもよるが加熱温度は60℃〜120℃程度で
あり、加熱時間は10秒〜60秒程度である。真空熱プ
レス装置12から排出されるカード集合体20は完全に
硬化していない、いわゆる半乾きの状態である。
【0024】また、真空熱プレス装置12の下流側には
搬送手段としてのカードシート搬送機構30が設けら
れ、真空熱プレス装置12によって加熱貼合されたカー
ド集合体20の画像表示領域A以外を把持して所定の搬
送方向、この例では裁断装置40にそのカード集合体2
0が搬送される。裁断装置40については図15におい
て説明をする。
【0025】このカードシート搬送機構30はカード集
合体20の搬送方向の両側に所定の間隔を保持して2組
の軸受け部14A、14B及び軸受け部15A、15B
が設けられる。真空熱プレス装置12に隣接した軸受け
部14A、14Bはモータ16に接続された図示しない
動力伝達機構部を有している。裁断装置40に隣接して
設けられた軸受け部15A、15Bと、真空熱プレス装
置12に隣接した軸受け部14A、14Bとの間には全
ネジボルト17A、17Bが各々可動自在に取付けられ
る。この全ネジボルト17A、17Bの各々にはそれぞ
れクリッパ18が可動自在に取付けられ、モータ16が
回転すると、その回転力が動力伝達機構部を介在して両
方の全ネジボルト17A、17Bが同期して回転する。
この全ネジボルト17A、17Bの回転によって各々の
クリッパ18が真空熱プレス装置12と裁断装置40と
の間を同期して移動するようになされている。
【0026】この例では、真空熱プレス装置12によっ
てカード集合体20が加熱貼合された後に、上述のクリ
ッパ18によって、そのカード集合体20の画像表示領
域A以外の両端部が把持され、モータ16の回転によっ
て各々の全ネジボルト17A、17Bが同期して回転す
る。この全ネジボルト17A、17Bの回転によってカ
ード集合体20を把持した各々のクリッパ18が真空熱
プレス装置12側から裁断装置40側へ揃って移動す
る。この際の移動距離は真空熱プレス装置12の搬送方
向の長さL1に等しい。
【0027】従って、完全に硬化していない半乾きのカ
ード集合体20の表面の画像表示情報と裏面の筆記層7
との間に位置ずれを伴うことなく、そのカード集合体2
0を裁断装置40に再現性良く搬送することができる。
これにより、キャッシュカード、従業者証、各種の運転
免許証などの電子カード50を生産歩留まり良く製造す
ることができる。
【0028】上述のクリッパ18はカード集合体20の
端部を把持する挟み機構を有している。挟み機構は例え
ば図2Aに示すクリッパ18の本体を成す支持体81
と、カード把持用の上部挟み部82及び下部挟み部83
とを有している。上述した全ネジボルト17A、17B
には例えばガスネジ(雄ネジ)が施され、そのガスネジ
に合わせて雌ネジを切った支持体81が可動自在に係合
される。そして、支持体81には上部挟み部82及び下
部挟み部83が支点軸84を介在して係合されている。
この上部挟み部82及び下部挟み部83には図示しない
駆動手段が取付けられる。この駆動手段には油圧シリン
ダやソレノイドを使用する。油圧シリンダやソレノイド
は図19において説明する制御装置70によってシステ
ム制御をするようになされている。
【0029】次に、カードシート搬送機構30の動作を
説明する。例えば、図3に示すカード集合体20を把持
するときは、図2Bに示す上部挟み部82及び下部挟み
部83を開いた状態で、図3に示すカード集合体20の
所定位置に移動し、その後、図2Aに示す上部挟み部8
2及び下部挟み部83を閉じる。このとき、上部挟み部
82はカード集合体20の表面端部に降下し、下部挟み
部83はカード集合体20の裏面端部に向かって上昇す
る。その結果、上部挟み部82及び下部挟み部83によ
ってカード集合体20の画像表示領域A以外の両端部が
把持される。この状態で、モータ16が回転されると、
各々の全ネジボルト17A、17Bが同期して回転し、
カード集合体20を把持した各々のクリッパ18が真空
熱プレス装置12側から裁断装置40側へ移動する。
【0030】図4Aはカード集合体20を把持したカー
ドシート搬送機構30の他のクリッパ18’の構成例を
示す正面図であり、図4Bはそれを開放したクリッパ1
8’の正面図である。このクリッパ18’はC型の挟み
機構を有している。全ネジボルト17A、17Bには支
持体81’が係合され、その支持体81’には上部挟み
部82’及び下部挟み部83’が可動自在に取り付けら
れる。これらの上部挟み部82’及び下部挟み部83’
は共に、その先端部が三日月状を有している。上部挟み
部82’及び下部挟み部83’によってカード集合体2
0を把持したときに、その挟み機構がC型状を成す。他
の構成については上述のカードシート搬送機構30と同
様であるため、その説明を省略する。
【0031】従って、上部挟み部82’及び下部挟み部
83’によってカード集合体20の画像表示領域A以外
の両端部が把持され、この状態で、モータ16が回転さ
れると、各々の全ネジボルト17A、17Bが同期して
回転し、カード集合体20を把持した各々のクリッパ1
8’が真空熱プレス装置12側から裁断装置40側へ移
動する。
【0032】図5は上部挟み部82、82’及び下部挟
み部83、83’の噛合面の状態を示す上面図である。
この例ではカード集合体20の画像表示領域A以外の両
端部を把持するために、上部挟み部82、82’及び下
部挟み部83、83’の噛合面はヤスリ目を有してい
る。このヤスリ目によって、搬送方向の張力及びカード
集合体20の幅方向の張力に対してより多くの阻止力
(摩擦力)を発揮し、クリッパ18や18’からカード
集合体20がすり抜けることを防止できる。
【0033】なお、カード集合体20の幅方向に一定の
張力を加えながら、そのカード集合体20を裁断装置4
0の方向に移動するようにしてもよい。この場合には左
右の上部挟み部82、82’及び下部挟み部83、8
3’などによって挟んだカード集合体20を外側に駆動
する手段を挟み機構に持たせる必要がある。このように
構成すると、カード集合体20にシワを生ずることな
く、裁断装置40に搬送することができる。
【0034】図6は他のカードシート搬送機構60の構
成例を示す斜視図である。このカードシート搬送機構6
0には、カード集合体20の幅方向にわたされた跨線橋
状の上部狭持体61及びゴムローラ62Aを有した下部
狭持体62が設けられる。押圧性を良くするために、上
部挟持体61の下方が凸状に出っ張っている。上述した
全ネジボルト17A、17Bには各々支持体63が係合
され、その左右の支持体63には上部狭持体61が可動
自在に取り付けられる。上部狭持体61と支持体63と
は、油圧シリンダ又はソレノイドなどによって接続され
る。
【0035】例えば、左右の支持体63を基準にして上
部狭持体61が油圧シリンダ又はソレノイドなどによっ
て上・下に移動できるようになされている。上部挟持体
61に対向した位置には下部挟持体62が取付けられ、
この下部挟持体62にはカード集合体20の幅方向に円
柱状を有したゴムローラ62Aを使用する。このゴムロ
ーラ62Aは静止状態が好ましい。これはカード集合体
20の裏面とゴムローラ62Aとの摩擦力を稼ぐためで
ある。この下部挟持体62にはゴムローラ62Aの他に
平坦状のゴム板を使用してもよい。
【0036】図7Aは上部狭持体61を降下させて閉じ
た状態を示す正面図であり、図7Bは上部狭持体61を
上昇させて開いた状態を示す正面図である。図8はカー
ドシート搬送機構60によってカード集合体20を把持
した状態を示す上面図である。この例では、長尺シート
状に形成されたカード集合体20の1単位毎に、裁断位
置などを示す被区分領域Bが予め印刷段階で設けられ
る。この被区分領域Bには電子部品8などは封入されて
いない。この例では被区分領域Bにカードシート搬送機
構60を移動して把持するものである。この例でも、カ
ード集合体20の画像表示領域A以外を把持したカード
シート搬送機構60が裁断装置40の方向に移動する。
他の構成については上述のカードシート搬送機構30と
同様であるため、その説明を省略する。
【0037】従って、上部挟持体61及び下部挟持体6
2によってカード集合体20の被区分領域Bが把持され
ると、そのカード集合体20に一様な押圧力が与えられ
る。この状態で、モータ16が回転されると、各々の全
ネジボルト17A、17Bが同期して回転し、カード集
合体20を把持した各々のカードシート搬送機構60を
真空熱プレス装置12側から裁断装置40側へ円滑に移
動させることができる。
【0038】なお、上部挟持体61の噛合面にもゴム板
を貼合するとよい。このゴム板によって、カード集合体
20の表面に無理な応力を与えないように挟持すること
ができ、上述の被区分領域B以外の画像表示領域Aで
も、カード集合体20を把持することができる。従っ
て、特定の場所を選択しないでカード集合体20を把持
して移動することができる。
【0039】続いて、図9〜図14を参照しながら、こ
の電子カード製造装置100で製造する非接触式の電子
カード50について説明する。図9は電子カード50を
積層方向で分解した斜視図である。図9に示す電子カー
ド50は縦の長さが6cm程度で、横の長さが9cm程
度で、厚みが0.5〜1.0mm程度を有し、接着部材
10を除いて大きく分けると3層構造を有している。
【0040】第1層目には厚さ100μm程度の表面シ
ート1が設けられる。この表面シート1は印刷部材であ
り、予め図10に示す表面の所定領域には画像表示情報
が印刷される。画像表示情報は当該電子カード50が利
用される分野の例えば「○○○従業者証」、「氏名」、
「発行日」・・・などである。この印刷部材には、当該
カードの利用者の顔写真を形成するための受像層51が
設けられる。
【0041】受像層51は昇華染料や拡散染料などの素
材からなる。顔写真などはサーマルヘッドにより熱を加
えてこれらの染料をトラップすることにより受像層51
に定着して形成する。受像層51の素材としては、ポリ
エステル樹脂、ポリ塩化ビニル樹脂、ポリビニルアセタ
ール樹脂、ポリビニルブチラール樹脂、エポキシ樹脂、
アクリル樹脂のような高分子材料が使用され得る。中で
も、ポリエステル系樹脂が環境上からも、その使用が好
ましい。受像層51はこれらの樹脂を粉末にしてイソシ
アネート等の溶剤に溶かし、グラビアコータ等で塗布し
た後に乾燥させ、その溶剤を揮発させることにより形成
する。
【0042】この例では表面シート1が図10に示す画
像表示情報を搬送方向に連続して印刷した長尺のシート
状を有している。この表面シート1の端部には予め位置
合わせマークp0が印刷されている。表面シート1は図
1に示した表面シート供給部2の送出軸2Aに巻かれて
いる。表面シート1は長尺シート状に限られることはな
く、予め所定の大きさに分割した表面シート1を使用し
てもよい。例えば、6つ又は9つの画像表示情報を印刷
した表面シート1を枚葉タイプのシート状に予め裁断し
ておき、これを使用して電子カード50を製造してもよ
い。
【0043】また、図9に示す第2層目にはチップ収納
シート3が設けられ、電子部品8が収納される。電子部
品8は当該電子カード50の利用者に関した情報を電気
的に記憶するICチップ8A及びそのICチップ8Aに
接続されたコイル状のアンテナ体8Bである。一般にI
Cチップ8Aは200〜300μm程度に薄く形成され
ている。アンテナ体8Bも同じ厚さである。ICチップ
8Aはメモリのみやメモリに加えてマイクロコンピュー
タなどである。コンデンサを含む場合もある。
【0044】この電子カード50は非接触式であるた
め、情報入出力用の端子が設けられていない。情報は特
定の変調電波にしてアンテナ体8Bで受信し、ICチッ
プ8Aで復調してメモリなどに書き込んだり、そこから
読み出される。通常の非接触式のICカードで使用され
る方法で、その駆動電源は外部からの電磁気エネルギー
をアンテナ体8Bに取り込むことができる。例えば、電
磁誘導によって生じる起電力を整流することによりDC
電源を得る。もちろん、この他に外部からの高周波電磁
エネルギーによる電気をアンテナ又はその他の物体に取
り込むことも考えられる。
【0045】この例では電子部品8が図11に示す多孔
質の長尺シート状の樹脂部材によって予め覆われ、その
電子部品8が保護されている。更に、多孔質の収納部材
には、織物状又は不織布状の樹脂シートを使用する。
【0046】図9に示す第3層目には厚さ100μm程
度の裏面シート5が設けられる。図10に示す裏面シー
ト5はペンで書ける筆記層7を有している。筆記層7は
ポリエステルエマルジョンに炭酸カルシウム及びシリカ
微粒子を拡散したものである。筆記層7は表面シート1
の受像層51と同様に、上述の素材を溶剤で溶かしてグ
ラビアコータ等で塗布してから乾燥させて溶剤を気化す
ることにより形成する。この裏面シート5の端部にも予
め位置合わせマークp0が印刷されている。
【0047】この例で接着部材10には、熱硬化性樹脂
又は反応型ホットメルト樹脂を用いる。熱硬化性樹脂と
しては一般にBステージエポキシと呼ばれるゲル状のエ
ポキシ樹脂を用いる。
【0048】反応型ホットメルト樹脂としては、Hen
kel社製のマクロメルトシリーズなどのポリアミド系
反応型ホットメルト樹脂や、シェル化学社製のカルフレ
ックスTR及びクイントンシリーズ、旭化成社製のタフ
プレン、FirestoneSynthetic Ru
bber and Latex社製のタフデン、Phi
llips Petroleum社製のソルプレン40
0シリーズなどの熱可逆性エラストマー系の反応型ホッ
トメルト樹脂が好ましく、また、住友化学社製のスミチ
ックや、チッソ石油化学社製のビスタック、三菱油化製
のユカタック、Henkel社製のマクロメルトシリー
ズ、三井石油化学社製のタフマー、宇部レキセン社製の
APAO、イーストマンケミカル社製のイーストマンボ
ンド、ハーキュレス社製のA−FAXなどのポリオレフ
ィン系の反応型ホットメルト樹脂が好ましく、更に、住
友スリーエム社製のTE030及びTE100や、日立
化成ポリマー社製のハイボン4820、鐘紡エヌエスシ
ー社製のボンドマスター170シリーズ、Henkel
社製のMacroplast QR3460などの反応
型ホットメルト樹脂が好ましく、エチレン・酢酸ビニル
共重合体系の反応型ホットメルト樹脂や、ポリエステル
系の反応型ホットメルト樹脂などが好ましい。反応型ホ
ットメルト樹脂は接着後に湿気を吸って硬化する性質を
有している。通常のホットメルト樹脂に比較して反応型
ホットメルト樹脂は80℃、90℃の高温度使用下で安
定性が高い利点を有している。
【0049】続いて、図13〜図18を参照しながら、
本実施の形態の電子カード製造装置100で用いる裁断
装置40について説明する。図13は裁断装置40の構
成を示す斜視図である。この例では裁断手段としてカー
ドシート搬送機構30の下流側に裁断装置40が設けら
れ、カード集合体20が1単位毎に裁断される。
【0050】この裁断装置40はカードシート搬送機構
30の下流側に基台41及び1組の架台部42A、42
Bを有している。架台部42A、42Bはカード集合体
20の搬送方向の両側に所定の間隔を保持して設けられ
る。この2つの架台部42A、42B間の空間領域には
レール43が敷設されている。このレール43上にはモ
ータ16に接続された跨座式のロータリカッタ44が可
動自在に取付けられている。ロータリカッタ44は自走
式又は他の駆動装置によってレール43上を移動するも
のが好ましい。ロータリカッタ44には円盤状のカッタ
45が使用され、カード集合体20の長手方向に1単位
の電子カードシートを取る形でそのカード集合体20が
幅方向に裁断される。
【0051】このカッタ45に対向する位置、すなわ
ち、カード集合体20の幅方向に沿った基台41面に
は、カッタガイド用の溝部46が設けられ、その溝部4
6によってカッタ45の横方向への移動が規制される。
この構成によって、カッタ45の横振れを防止できると
共に、カード集合体20の切り口をきれいにカットでき
る。
【0052】次に、この電子カード製造装置100で使
用する裁断装置40の動作を説明する。この例では、図
14に示すカード集合体20の画像表示領域A以外に形
成された位置合わせマークp0を基準にしてそのカード
集合体20を2つ以上に裁断する場合を想定する。図1
4に示す長尺シート状のカード集合体20において、斜
線部分は例えば、電子部品8を保護するために形成され
た枠部材90である。この枠部材90は、カード集合体
20を1枚の電子カード50に打ち抜いたときに、その
電子カード50の中央部分に比べて固い部分となるとこ
ろである。このロータリカッタ44では上述の枠部材9
0を目標にすると、カード集合体20を変形することな
く裁断できる。たとえ、接着部材10が完全に硬化して
いなくても、枠部材2のところをカットすれば、カード
に歪みを与えることが極めて少ない。
【0053】また、裁断装置40における切断タイミン
グは、もちろん、真空熱プレス装置12のプレスタイミ
ング及びカードシート搬送機構30と同期を採る必要が
ある。従って、カードシート搬送機構30によってカー
ド集合体20が基台41上に搬送されてくると、所定の
タイミングで、カッタ45がカード集合体20の左端側
から近づき、そのカード集合体20上で移動開始し、そ
のカッタ45の回転によってカード集合体20が切断さ
れる。図16に示す右端側にカッタ45が抜けること
で、長尺シート状のカード集合体20から1単位の電子
カードシートが形成される。
【0054】このように本実施の形態としての電子カー
ド製造装置によれば、裁断装置40にロータリカッタ4
4を用いているので、カード集合体20の幅方向(平面
方向)を均一にカットすることができる。このロータリ
カッタ44では貼合後の樹脂の最終硬度が70%以下で
あることが好ましい。ある程度樹脂が硬化していた方が
裁断しやすいためである。
【0055】図17は他の裁断装置40’の構成例(そ
の1)を示す側面図である。この例で裁断装置40’に
は4台のロータリカッタ44’が設けられ、カード集合
体20が裁断される。例えば、カード集合体20から所
定の電子カードシートを裁断する毎に、そのロータリカ
ッタ44’をローテーションさせる。
【0056】この裁断装置40’はカードシート搬送機
構30の下流側に基台41’及び懸架部52を有してい
る。この懸架部52は例えば天井部53からつり下げら
れて使用する。懸架部52には図示しない駆動装置が設
けられ、その駆動装置には歯車部54が取付けられる。
この歯車部54には従動歯車部55A〜55Dを介在し
て例えば楕円軌道状を成したチェーン部56が係合され
ている。チェーン部56は、もちろん、カード集合体2
0の幅方向に配置される。このチェーン部56にはモー
タ16に接続された4台のロータリカッタ44’が可動
自在に取付けられる。ロータリカッタ44’には円盤状
のカッタ45’が使用され、カード集合体20の長手方
向に1単位の電子カードシートを取る形でそのカード集
合体20が幅方向に裁断される。
【0057】このロータリカッタ44’に対向する位置
であって、カード集合体20の幅方向に沿った基台4
1’面にも、同様にカッタガイド用の溝部46’が設け
られ、各々のカッタ45’の横方向への移動が規制され
る。この構成によって、カッタ45’の横振れを防止で
きると共に、カード集合体20の切り口をきれいにカッ
トできる。
【0058】この例では、カードシート搬送機構30に
よってカード集合体20が基台41’上に搬送されてく
ると、所定のタイミングで、駆動装置及び歯車部54を
介在してチェーン部56が駆動される。これにより、カ
ッタ45’がカード集合体20の左端側から近づき、そ
のカード集合体20上で移動開始する。そのカッタ4
5’の回転によってカード集合体20が切断され、長尺
シート状のカード集合体20から1単位の電子カードシ
ートが形成される。
【0059】このように裁断装置40’では、4台のロ
ータリカッタ44’を順に駆動するので、1つのロータ
リカッタ44’に負荷が集中することが無くなり、大量
のカード集合体20を均一に裁断することができる。
【0060】図18は他の裁断装置40”の構成例(そ
の2)を示す側面図である。この例では、ロータリカッ
タ44に冷却手段47を設け、そのカッタ45を集中的
に冷却するものである。
【0061】この種の樹脂性カードでは、カット終了後
に熱を持つことが多い。従って、冷却手段47によっ
て、冷風を当てることが好ましい。例えば、10秒間く
らい冷風を当てた場合にその潜在温度を取り去ることが
できて、その切れ味が回復することが好ましい。
【0062】冷却手段47はロータリカッタ44上に設
備することも考えられるが、この例では冷気を吐き出す
吹き出し部48をロータリカッタ44に取付け、冷却手
段47を架台部42Aの右隣に設置している。この吹き
出し部48と冷却手段47との間にはフレキシブル状の
伸縮自在なチューブ49が、ある程度長めにして配管さ
れる。左右に自在に動けるからである。冷却手段47は
エアコンのような熱交換器を有したものが好ましく、ま
た、ファンのような常温の空気を送る簡易なものでもよ
い。
【0063】更に、図18に示すロータリカッタ44に
はクリーニング手段57が設けられる。この種の樹脂性
カードでは、裁断時に樹脂や接着部材10などの切り粉
を発生する。従って、溝部46に落ちた切り粉などを吸
い取れるように、例えば、ロータリカッタ44から溝部
46に向けて吸い込み部58を設ける。この吸い込み部
58にはバキューム装置59が接続され、溝部46に落
ちた樹脂や接着部材10の切り粉が吸い取られ、溝部4
6及びその周辺が清掃される。
【0064】バキューム装置はロータリカッタ44上に
設備することも考えられるが、この例では架台部42B
の左隣に設置している。この吸い込み部58とバキュー
ム装置59との間にはフレキシブル状の伸縮自在なチュ
ーブ64が、ある程度長めにして配管される。これはロ
ータリカッタ44が架台部42Aと架台部42Bとの間
を往復するときに、その自由度を奪わないようにするた
めである。
【0065】なお、図18の破線に示す位置で、カッタ
45の両側から物理的に清掃部材65を押し当てて研磨
してもよい。この清掃部材65には、研磨剤を含んだ樹
脂板を用いるとよい。この構成によって、カッタ45表
面に付着した接着部材10などのゴミを定期的に清掃す
ることができる。
【0066】続いて、図19を参照しながら、電子カー
ド製造装置100の制御方法について説明をする。図1
9は電子カード製造装置100の制御システム例を示す
ブロック図である。
【0067】この例では、カード集合体20を把持した
位置とそのカード集合体20を開放する位置との間でカ
ードシート搬送機構30を繰り返し移動するように制御
する。この制御システムでは第1の検出手段としての把
持用のセンサ71が真空熱プレス装置12側に設けら
れ、カード集合体20を把持するクリッパ18の位置が
検出される。このセンサ71からはクリッパ位置検出信
号S1が出力される。また、裁断装置40側には第2の
検出手段としての開放側のセンサ72が設けられ、カー
ド集合体20を開放するクリッパ18の位置が検出され
る。このセンサ72からはクリッパ到達検出信号S2が
出力される。
【0068】これらのセンサ71、72の出力段には、
制御手段としての制御装置70が接続され、2つの検出
信号S1、S2に基づいてクリッパ18の移動が制御さ
れる。例えば、制御装置70はカード集合体20を把持
した位置p1とそのカード集合体20を開放する位置p
2との間でクリッパ18を繰り返し移動するように制御
する。
【0069】この例では、電子カード50を形成するた
めに、表面シート供給部2から駆動ローラ11へ表面シ
ート1を繰り出し、チップシート供給部4から駆動ロー
ラ11へチップ収納シート3を繰り出し、裏面シート供
給部6から駆動ローラ11へ裏面シート5を繰り出す。
その後、制御装置70から駆動ローラ11へ駆動制御信
号S3が出力されると、駆動ローラ11が回転する。こ
れに前後して、制御装置70から接着剤供給装置9へ接
着剤制御信号S4が出力され、最適な塗布量の接着部材
10がカード集合体20に塗布される。
【0070】カード集合体20は駆動ローラ11によっ
て真空熱プレス装置12に導かれ、制御装置70から真
空熱プレス装置12へ加熱貼合制御信号S5が出力され
る。真空熱プレス装置12では上部プレス部12A、下
部プレス部12Bの温度及びプレス圧力が一定に制御さ
れる。最初のカード集合体20の先端部は真空熱プレス
装置12から出すようにする。1回目の加熱貼合が終了
すると、真空熱プレス装置12から制御装置70へ終了
信号S6が出力される。この先端部はセンサ71によっ
て検出される。このセンサ71によるクリッパ位置検出
信号S1はクリッパ18のホームポジションを示す信号
である。
【0071】このクリッパ位置検出信号S1を入力した
制御装置70からカードシート搬送機構30へクリッパ
搬送制御信号S7が出力される。このクリッパ搬送制御
信号S7によってクリッパ18はカード集合体20の端
部を把持する。1回目の加熱貼合後のカード集合体20
が真空熱プレス装置12から裁断装置40へ搬送され
る。このとき、駆動ローラ11も協働してカード集合体
20を下流側に移動する。この段階ではカード集合体2
0が裁断されていない。
【0072】1回目のカード集合体20が真空熱プレス
装置12から裁断装置40へ搬送されると、センサ72
によってクリッパ18が到達したことが検出される。こ
のセンサ72から制御装置70にクリッパ到達検出信号
S2が出力される。クリッパ到達検出信号S2を入力し
た制御装置70からカードシート搬送機構30へクリッ
パ搬送制御信号S7が出力されるので、クリッパ18は
ホームポジションに戻る。図示しないが真空熱プレス装
置17の下流側にはファンが設けられ、真空熱プレス装
置17から出されたカード集合体20が裁断されるまで
に、ファンによる風によって、例えば、50℃程度に冷
やされる。
【0073】一方で、真空熱プレス装置12では2回目
の加熱貼合が行われる。2回目の加熱貼合が終了する
と、真空熱プレス装置12から制御装置70へ終了信号
S6が出力される。その後、センサ71によるクリッパ
位置検出信号S1を入力した制御装置70からカードシ
ート搬送機構30へクリッパ搬送制御信号S7が出力さ
れる。このクリッパ搬送制御信号S7によってクリッパ
18はカード集合体20の端部を把持する。2回目の加
熱貼合後のカード集合体20が真空熱プレス装置12か
ら裁断装置40へ搬送される。このとき、駆動ローラ1
1も協働してカード集合体20を下流側に移動する。こ
の段階ではカード集合体20を裁断できる状態となる。
従って、2回目のカード集合体20が真空熱プレス装置
12から裁断装置40へ搬送されると、センサによって
クリッパ18が到達したことが検出される。このセンサ
72から制御装置70にクリッパ到達検出信号S2が出
力される。クリッパ到達検出信号S2を入力した制御装
置70からカードシート搬送機構30へクリッパ搬送制
御信号S7が出力されるので、クリッパ18はホームポ
ジションに戻る。
【0074】これと共に、裁断装置40へ裁断制御信号
S8が出力される。この裁断制御信号S8を入力した裁
断装置40では図13に示したロータリカッタ44によ
って、長尺シート状のカード集合体20が1単位の電子
カードシートに裁断される。3回目以降も同様な動作が
繰り返される。
【0075】このようにして、本実施の形態の電子カー
ド製造装置によれば、表面シート1と裏面シート5との
間に接着部材10を介在してチップ収納シート3を挟ん
だカード集合体20が真空熱プレス装置12によって加
熱貼合された後に、カードシート搬送機構30によっ
て、そのカード集合体20の画像表示領域A以外を把持
して裁断装置40へ搬送される。
【0076】従って、長尺シート状のカード集合体が完
全に硬化していない半乾きの場合であっても、そのカー
ド集合体20の表面の画像表示情報と裏面の筆記層7と
の間に位置ずれを伴うことなく、そのカード集合体20
を裁断装置40に再現性良く搬送することができる。特
に昇華タイプの印刷材料を使用して画像記録情報を印刷
した場合でも、エッジ部分に画像乱れを生じることがな
い。これにより、キャッシュカード、従業者証、各種の
運転免許証などの電子カード50を生産歩留まり良く製
造することができる。
【0077】なお、この例で図19に示す真空熱プレス
装置12の駆動ローラ11に近い部分であって、上部プ
レス部12Aに凹状部12Cを設け、下部プレス部12
Bに凸状部12Dを設けて、これらの凹凸状部12C、
12Dによって加熱貼合時に、カード集合体20の画像
表示領域A以外に位置合わせマークp0を物理的に形成
してもよい。この位置合わせマークp0をセンサ71な
どで検出して、その凹凸状部を目標にしてクリッパ18
でそのカード集合体20の端部を把持することもでき
る。この構成によって、搬送時のカード集合体20の位
置ずれをより一層無くすことができる。
【0078】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
予め画像表示情報が印刷された表面シート1と、例え
ば、筆記層を有した長尺シート状の裏面シートとの間に
接着部材を介在して電子部品を挟み込んで加熱貼合され
たカード集合体の画像表示情報の印刷領域以外を把持し
て所定の搬送方向にそのカード集合体を搬送するカード
シート搬送機構を備えるものである。
【0079】従って、長尺シート状のカード集合体が不
完全硬化状態であっても、そのカード集合体の表面の画
像表示情報と裏面の筆記層との間に位置ずれを伴うこと
なく、そのカード集合体を裁断装置などに再現性良く搬
送することができる。これにより、各種の電子カードを
再現性良く、しかも、生産歩留まり良く製造することが
できる。
【0080】この発明はキャッシュカード、従業者証、
各種の運転免許証などのICカードの形成装置に適用し
て極めて好適である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態としての電子カード製造装置
100の構成例を示す斜視図である。
【図2】そのカードシート搬送機構30の動作例(その
1)を示す正面図である。
【図3】カードシート搬送機構30の動作例(その2)
を示す上面図である。
【図4】カードシート搬送機構30の他のクリッパ1
8’の構成例を示す正面図である。
【図5】Aは上部挟み部82、82’の噛合面の構成
例、Bは下部挟み部83、83’の噛合面の構成例を示
す図である。
【図6】他のカードシート搬送機構60の構成例を示す
斜視図である。
【図7】A、Bはそのカードシート搬送機構60の動作
例(その1)を示す正面図である。
【図8】そのカードシート搬送機構60の動作例(その
2)を示す上面図である。
【図9】電子カード50の積層構造例を示す斜視図であ
る。
【図10】その表面シート1の印刷例を示す上面図であ
る。
【図11】そのチップ収納シート3の構成例を示す上面
図である。
【図12】その裏面シート5の印刷例を示す上面図であ
る。
【図13】電子カード製造装置100で使用する裁断装
置40の構成例を示す図である。
【図14】加熱貼合後のカード集合体20の裁断例を示
す上面図である。
【図15】裁断装置40の動作例(その1)を示す側面
図である。
【図16】裁断装置40の動作例(その2)を示す側面
図である。
【図17】他の裁断装置40’の構成例を示す側面図で
ある。
【図18】他の裁断装置40”の構成例を示す側面図で
ある。
【図19】電子カード製造装置100の制御システム例
を示すブロック図である。
【符号の説明】
1 表面シート(表面用の部材) 3 チップ収納シート(収納部材) 5 裏面シート(裏面用の部材) 8 電子部品 8A ICチップ 8B アンテナ体 10 接着部材 12 真空熱プレス装置(熱加圧手段) 12A 上部プレス部 12B 下部プレス部 20 カード集合体 30,60 カードシート体搬送機構(搬送手段) 40,40’,40” 裁断装置(裁断手段) 41 基台 44,44’ ロータリカッタ 45 カッタ 46 溝部 47 冷却手段 50 電子カード 51 受像層 57 クリーニング手段 61 上部挟持体 62 下部挟持体 70 制御装置(制御手段) 71 センサ(第1の検出手段) 72 センサ(第2の検出手段) 82 上部挟み部 83 下部挟み部 100 電子カード製造装置
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 渡邉 洋 東京都日野市さくら町1番地 コニカ株式 会社内

Claims (18)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 予め所定領域に画像表示情報が印刷され
    た表面用の部材と、長尺シート状の基板とを位置合わせ
    すると共に、該表面用の部材と基板用の部材との間に接
    着部材を介在してカード用の電子部品を挟み込んだカー
    ド集合体に熱及び圧力を加える熱加圧手段と、 少なくとも、前記熱加圧手段によって加熱貼合されたカ
    ード集合体の画像表示領域以外を把持して所定の搬送方
    向に該カード集合体を搬送する搬送手段とを備えること
    を特徴とする電子カード製造装置。
  2. 【請求項2】前記搬送手段は、 前記カード集合体の幅方向に一定の張力を加えながら、
    該カード集合体を所定の搬送方向に移動することを特徴
    とする請求項1記載の電子カード製造装置。
  3. 【請求項3】 前記搬送手段は、 前記カード集合体の幅方向にわたされた上部挟持体と、 前記上部挟持体に対向した位置に取り付けられた下部挟
    持体とを有し、 前記上部挟持体及び下部挟持体によって前記カード集合
    体の画像表示領域以外を把持して所定の搬送方向に移動
    することを特徴とする請求項1記載の電子カード製造装
    置。
  4. 【請求項4】 前記搬送手段は、 前記カード集合体を把持するときに、該カード集合体の
    表面に前記上部挟持体を降下させ、前記カード集合体の
    裏面に向かって前記下部挟持体を上昇させることを特徴
    とする請求項3記載の電子カード製造装置。
  5. 【請求項5】 前記カード集合体を把持する前記搬送手
    段の位置を検出する第1の検出手段と、 前記カード集合体を開放する前記搬送手段の位置を検出
    する第2の検出手段と、 前記第1及び第2の検出手段の出力に基づいて前記搬送
    手段の移動を制御する制御手段とが設けられ、 前記制御手段は、 前記カード集合体を把持した位置と該カード集合体を開
    放する位置との間で前記搬送手段を繰り返し移動するよ
    うに制御することを特徴とする請求項1記載の電子カー
    ド製造装置。
  6. 【請求項6】 前記表面用の部材は、前記画像表示情報
    を搬送方向に連続して印刷した長尺のシート状を有して
    いることを特徴とする請求項1記載の電子カード製造装
    置。
  7. 【請求項7】 前記表面用の部材は、予め所定の大きさ
    に分割された表面用の部材であって、前記表面用の部材
    に1つ又は2つ以上の前記画像表示情報を印刷した枚葉
    シート状を成していることを特徴とする請求項1記載の
    電子カード製造装置。
  8. 【請求項8】前記熱加圧手段に上部及び下部プレス部が
    設けられる場合であって、前記上部及び下部プレス部に
    凹凸状部が設けられ、 前記上部及び下部プレス部の凹凸状部によって前記カー
    ド集合体の画像表示領域以外に位置合わせマークを形成
    することを特徴とする請求項1記載の電子カード製造装
    置。
  9. 【請求項9】 予め多孔質の樹脂シート部材で覆われた
    前記電子部品を使用することを特徴とする請求項1記載
    の電子カード製造装置。
  10. 【請求項10】 前記表面用の部材は、予め表面の所定
    領域に画像表示情報が印刷された印刷部材であることを
    特徴とする請求項1記載の電子カード製造装置。
  11. 【請求項11】 前記印刷部材は、当該カードの利用者
    の顔写真を形成するための受像層を有していることを特
    徴とする請求項10記載の電子カード製造装置。
  12. 【請求項12】 前記電子部品は、 当該カードの利用者に関した情報を電気的に記憶するI
    Cチップ及び該ICチップに接続されたコイル状のアン
    テナ体であることを特徴とする請求項1記載の電子カー
    ド製造装置。
  13. 【請求項13】 前記カード集合体を裁断する裁断手段
    が設けられ、 前記裁断手段は、 前記カード集合体の画像表示領域以外に形成された位置
    合わせマークに基づいて該カード集合体を2つ以上に裁
    断することを特徴とする請求項1記載の電子カード製造
    装置。
  14. 【請求項14】 前記裁断手段はロータリカッタであ
    り、 前記カード集合体の長手方向に1単位の電子カードシー
    トを取るために、該カード集合体を幅方向に裁断するよ
    うになされたことを特徴とする請求項13記載の電子カ
    ード製造装置。
  15. 【請求項15】前記裁断手段は、 前記カード集合体を裁断する複数枚のロータリカッタを
    有し、 前記カード集合体から所定の電子カードを裁断する毎
    に、該ロータリカッタをローテーションさせながら前記
    カード集合体を裁断することを特徴とする請求項13記
    載の電子カード製造装置。
  16. 【請求項16】 前記ロータリカッタは、 前記カード集合体を裁断する円盤状のカッタと、 前記カード集合体を載置する基台と、 前記カッタに対向する位置の基台面にカッタガイド溝を
    設けていることを特徴とする請求項14又は15記載の
    電子カード製造装置。
  17. 【請求項17】 前記ロータリカッタを冷却する冷却手
    段が設けられることを特徴とする請求項14又は15記
    載の電子カード製造装置。
  18. 【請求項18】 前記ロータリカッタを清掃するクリー
    ニング手段が設けられることを特徴とする請求項14又
    は15記載の電子カード製造装置。
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