JPH11313601A - 食パンの製造方法 - Google Patents
食パンの製造方法Info
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- JPH11313601A JPH11313601A JP10376252A JP37625298A JPH11313601A JP H11313601 A JPH11313601 A JP H11313601A JP 10376252 A JP10376252 A JP 10376252A JP 37625298 A JP37625298 A JP 37625298A JP H11313601 A JPH11313601 A JP H11313601A
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Abstract
トもクラムもできるだけ柔らかくすることを損なうこと
なく、イースト醗酵を充分に行なわせて、焼成時におけ
るパン生地の膨化を確実にし、しかも甘味度を向上させ
て、香,風味や食感等のより一層の向上を図る。 【解決手段】 中種法で作成した食パン生地を焼成する
ことからなる食パンの製造方法であって、中種に2.1
〜3.3重量%のイーストを添加して4時間を超えて中
種醗酵させ、その後、本捏で4〜6重量%の液糖及び6
〜10重量%の糖アルコールを添加して混捏することに
より食パン生地を作成する。本捏においては、8〜12
重量%の液卵を添加し、11〜15重量%の可塑性油脂
を添加する。
Description
方法に係り、特に、食パンのクラストの焼色を淡くする
とともにクラストもクラムも柔らかくするようにした食
パンの製造方法に関する。
ずに白くし、クラストもクラムも柔らかな食パンを製造
する方法が種々に開発されてきている。従来、この種の
パンの製造方法としては、例えば、特開平2−1173
40号公報に掲載された技術が知られている。これは、
パン生地に含有される糖類の量を最終醗酵が終わるまで
に資化されつくす程度とし、かつ、醗酵によって資化さ
れることのない糖アルコールを加えてなるものである。
また、この種のパンの製造方法としては、例えば、特開
平8−107753号公報に掲載された技術も知られて
いる。これは、パン生地に、醗酵性糖類を対小麦粉で2
重量%以上3重量%以下、高糖化還元糖類を1重量%以
上5重量%以下含有させるものである。
パンの製造方法において、前者の製造方法にあっては、
パン生地に含有される糖類の量を最終醗酵が終わるまで
に資化されつくす程度にしている(例えば、中種で2重
量%のイーストを添加するとき、本捏で2重量%のブド
ウ糖を添加する)ので、通常のホイロ時間では醗酵がお
よそ不充分となり、ホイロ及び焼成においてパン生地の
所望の膨張・膨化を得るためには、焼成型に詰めるパン
生地の重量を増加し、且つホイロ時間を通常よりもかな
り延長する等の対策が必要になるという問題があった。
生地の重量増加のために焼成時におけるパン生地への火
通りが悪く、更に、イーストの醗酵力不足のために焼成
時におけるパン生地の膨化がおよそ不充分となるという
問題もあった。その結果、焼成後の食パンは目のぎっし
り詰まった内相となり易く、水気が多くクチャクチャと
した重い食感のパンになり易くなってしまう。また、ど
うしても、イースト醗酵の不足は否定することができ
ず、香や風味の劣ったパンとなり易い。更にまた、糖ア
ルコールを多く添加すると、焼成後でも柔らか過ぎて保
形性に乏しく、形崩れがし易いクラストとなり、これに
対し、糖アルコールを少なく添加すると甘味が乏しいパ
ンとなり易い。
糖類を2〜3重量%含有する(例えば、中種で2重量%
のイーストを添加するとき、本捏で2〜3重量%の液糖
(3/4が固形分)を添加する)だけであるため、通常
のホイロ時間では醗酵がおよそ不充分となり、上記と同
様の問題を生じてしまう。更に、高糖化還元糖類を1〜
5重量%含有する(例えば、水飴)だけなので、水飴は
甘味度が砂糖より相当低いことから、甘味が乏しいパン
となってしまう。
ので、食パンのクラストの焼色を淡くしクラストもクラ
ムもできるだけ柔らかくすることを損なうことなく、イ
ースト醗酵を充分に行なわせて、焼成時におけるパン生
地の膨化を確実にし、しかも甘味度を向上させて、香,
風味や食感等のより一層の向上を図った食パンの製造方
法を提供することを目的とする。なお、本発明において
「クラストの焼色を淡くする」とは、通常の食パンの焼
色が褐色であるのに対し、この焼色を相当に薄くして極
薄茶色(あるいは薄肌色)とすること、さらには一層薄
くして白色に近い極薄クリーム色とすることであり、本
発明はこれを主として本捏液糖の添加量および焼成温度
の調整によって実現しようとするものである。
るため、本発明の食パンの製造方法は、中種法で作成し
た食パン生地を焼成することからなる食パンの製造方法
において、中種にイーストを添加して4時間を超えて中
種醗酵させ、その後、本捏で小麦粉全量に対して(以
下、同じ)4〜6重量%の液糖及び6〜10重量%の糖
アルコールを添加して混捏することにより食パン生地を
作成するものである。中種にイーストを添加して4時間
を超えて中種醗酵させると、中種のイースト醗酵が充分
に行なわれ、中種が熟成させられる。これにより、焼成
後のパンに香と風味が付与される。ここで、別に添加す
る糖類の選択は本願発明において重要である。通常にお
いて食パンの甘味成分として本捏で添加する糖類の種類
及び添加量を選択すれば、上記本願発明の目的のクラス
トの焼色が淡い、柔らかく、保湿性の高く、甘味が適度
な、そして香と風味の良好な食パンを製造することを達
成することができない。そこで、本捏で4〜6重量%の
液糖及び6〜10重量%の糖アルコールを添加するので
ある。尚、本捏で4〜6重量%の液糖を添加すること
は、通常の食パン生地の製造方法においても、従来技術
のクラストの焼色が白い食パンの製造方法においてもな
い。また、本捏で4〜6重量%の液糖を添加するので、
一方でホイロ及び焼成においてパン生地が充分に膨張・
膨化するようにイースト醗酵が促進させられ、また焼成
後の食パンの膨化・火通りが良好になり、他方で焼成前
のイースト醗酵によってパン生地中の糖分が用い尽くさ
れるわけではないが、焼成時にパン生地中に過剰な糖分
が残存しないようになり、これによりクラストの焼色が
淡く(薄く)なる。更に、本捏で6〜10重量%の糖ア
ルコールを添加するので、食パンの甘味不足を補い、ク
ラストの褐色変化を防止し、クラストもクラムも柔らか
くなる。尚、液糖の量は、望ましくは、4.5〜5.5
重量%であり、糖アルコールの量は、望ましくは7〜9
重量%が良い。
類含有液であるが、例えば、砂糖の精製糖をそのまま液
状にしたショ糖液糖、その一部または全部を転化した転
化液糖、これらの両者を混合した液糖、ブドウ糖に酵素
を作用させ、ブドウ糖の一部を果糖に変えた異性化糖、
この異性化糖としては、例えば、ブドウ糖に対して35
%または42%その他の割合の果糖を含有するブドウ糖
果糖液糖、このブドウ糖果糖液糖をイオン交換樹脂を用
いてブドウ糖と果糖に分離した後の約80〜90%の果
糖液糖に当初のブドウ糖果糖液糖を適当割合混合して果
糖を約55%その他の割合で含有する果糖ブドウ糖液
糖、これらの異性化糖に砂糖を混合した砂糖混合異性化
液糖その他である。また、糖アルコールとは、還元基を
もったある種の糖類を還元して生成する多価アルコール
の総称である。糖アルコールには、例えば、ソルビトー
ル(ブドウ糖を水素添加して還元したもの),キシリト
ール,マンニトール等の単糖アルコール類、マルチトー
ル(麦芽糖を還元したもの),イソマルチトール,ラク
チトール(乳糖を還元したもの)等の2糖アルコール
類、マルトトリイトール,イソマルトトリイトール,パ
ニトール等の3糖アルコール類、オリゴ糖アルコール
(各種のオリゴ糖を還元したもの。4糖以上アルコール
類)、これらの複数種類が混合して含有する生成物(還
元麦芽糖水飴,還元澱粉糖化物等)である。これらの糖
アルコールは、なかには自然界に広く分布し、すなわ
ち、ある種の果実類,海藻類,キノコ類,樹木類,花類
等に広く存在しているものを抽出したものでもよいが、
現在既に工業的な生産方法が確立しており、例えば、穀
類,イモ類等の澱粉を酵素等によって分解して生成した
ある種の糖類、その他のある種の糖類を還元して生成し
たものを精製し、濃縮することによって液状化したも
の、またはこれを結晶化したもの、もしくは粉末化した
ものとして市販されており、容易に入手することができ
る。本件発明における糖アルコールとしては、これらの
なかから任意に選択した1種類または複数種類の組み合
わせや組成からなるものを採用することができる。そし
て、上記中種に添加するイーストの量を、2.1〜3.
3重量%にしたことがより有効であり、さらに2.3〜
3.0重量%にしたことがより一層有効である。これに
より、より一層、中種のイースト醗酵が充分に行なわ
れ、パン生地が熟成させられ、焼成後のパンに香と風味
が付与される。より一層ホイロ及び焼成においてパン生
地が充分に膨張・膨化させられ、焼成後の食パンの膨化
・火通りが良好になり、また焼成前にイースト醗酵によ
ってパン生地中の糖分が用い尽くされるわけではない
が、焼成時にパン生地中に過剰な糖分が残存しないよう
になり、後述するとおり焼成温度の調整により、クラス
トの焼色を淡く(薄く)することが容易になる。しか
し、中種に添加するイーストの量が多すぎると、パン生
地の過醗酵・過熟成によってパン生地中のグルテン網の
ガス保持能力が弱くなり、ホイロ及び焼成におけるパン
生地の腰持ちが悪くなってくる。また、パン生地からガ
スと一緒に醗酵によって生成された香や風味も逃げ出す
ようになるし、過熟成に由来する酸臭(サワー臭)が強
くなってくる。
重量%の液卵を添加する。これにより、食パンの保形性
や腰持ちが向上させられ、風味が良好になる。詳しく
は、6〜10重量%の糖アルコールを添加することによ
り、焼成後の食パンは過剰に柔らかくなるおそれがあ
る。そこで液卵を添加することにより液卵中の蛋白質成
分により焼成時の固化を促進し、焼成後の食パンの保形
性と腰持ちを向上させるのである。更に、必要に応じ、
上記本捏で、11〜15重量%の可塑性油脂を添加す
る。これにより、パン生地の醗酵が遅延したり不足ぎみ
になったりしても、生地に柔らかさや滑らかさが付与さ
れ、機械耐性が向上させられ、風味が良好になる。
て、焼成温度を170〜200℃、焼成時間を30〜3
5分間に設定した。これにより、低温度・短時間の焼成
にすることができ、パン生地中の糖分が焼成前のイース
ト醗酵によって用い尽くされないで焼成時パン生地中に
残存していても、クラストの褐色変化が防止される。特
に、焼成温度を185〜200℃、好ましくは185〜
195℃に設定すると、通常の食パンの焼色(褐色)よ
りも相当に薄い極薄茶色(あるいは薄肌色)を呈するよ
うにすることができ、また焼成温度を170〜180℃
に設定すると、クラストを確実に白色に近い極薄クリー
ム色を呈するようにすることができる。尚、通常の食パ
ンの製造方法においては200℃を越える温度で40分
間程度焼成することが行なわれており、この範囲にする
と、焼成時のパン生地に過剰な糖分が残存していなくて
も、クラストの褐色変化が生じ易い。また、上記糖アル
コールを、還元澱粉糖化物及び還元麦芽糖水飴で構成し
ていることが望ましい。還元澱粉糖化物(または還元水
飴ともいう)は水飴を還元した生成物であり、詳しく
は、澱粉を酵素により糖化して精製し、濃縮して得た水
飴を水素添加によって還元し、精製して濃縮した糖アル
コールである。この組成は、ソルビトール,マルチトー
ル,マルトトリイトール及びオリゴ糖アルコールであ
り、その主成分は原料の水飴の糖化の度合や製法によっ
てマルチトールを主成分とするものオリゴ糖アルコール
を主成分とするもの等がある。また、還元麦芽糖水飴
は、麦芽糖水飴を還元した生成物であり、詳しくは、澱
粉を麦芽酵素により糖化して精製し、濃縮して得た麦芽
糖水飴を水素添加によって還元し、精製して濃縮した糖
アルコールである。その組成は、マルチトールを主成分
とし、次にマルトトリイトール,オリゴ糖アルコール及
びソルビトールであるが、後二者が含まれていないもの
もある。
明の実施の形態に係る食パンの製造方法について説明す
る。この実施の形態に係る食パンの製造方法は、中種法
で作成した食パン生地を焼成することからなる食パンの
製造方法であって、中種にイーストを添加して4時間を
超えて中種醗酵させ、その後、本捏で4〜6重量%の液
糖及び6〜10重量%の糖アルコールを添加して混捏す
ることにより食パン生地を作成する。中種に添加するイ
ーストの量は、2.1〜3.3重量%にしている。ま
た、本捏においては、8〜12重量%の液卵を添加す
る。更に、この本捏で、11〜15重量%の可塑性油脂
を添加する。
ホイロ及び焼成される。この焼成において、焼成温度
は、170〜200℃、焼成時間は30〜35分間に設
定されている。この場合、焼成前のイースト醗酵によっ
て食パン生地の糖分は用い尽くされるわけではないが、
焼成時の食パン生地にはクラストを褐色変化させる糖類
が過剰に残存していないので、また焼成温度が低いので
クラストの褐色変化を防止し、クラストの焼色を淡く
(薄く)する。また、必要に応じて脱脂粉乳を添加する
ことが望ましい。これにより、クラストの焼色が明るく
なる。そして、焼成された食パンは、糖アルコールを添
加するため、柔らかく、保湿性が高く、また、甘味が適
度にある。中種に充分な量のイーストを添加して充分な
時間の中種醗酵をさせるため、液卵及び可塑性油脂を添
加することとあいまって、焼成後の食パンは、香と風味
が良好であり、また、ホイロにおける食パン生地の膨
張、ひいては焼成におけるその膨化が促進され、火通り
の良好な食パンとなる。本捏で液卵を添加するため、焼
成後の食パンの保形性と腰持ちが良好である。
示す配合比の原料を用いて、中種法により行なった。中
種条件は、混捏を低速で3分間と中速で2分間行ない、
中種醗酵時間を4時間45分(温度28℃)に設定し
た。また、生地条件は、本捏で捏上温度を28℃にし
て、混捏を低速で3分間と中速で3分間行なった。ま
た、可塑性油脂を添加した後、混捏を低速で3分間と中
速で5分間行なった。次に、フロアタイムを20分(2
5℃)とり、フロアタイム後に、分割(445g)・丸
目をし、中間醗酵を20分(28℃)行ない、ガス抜
き,整形後、ホイロを50分(38℃)とり、焼成を3
5分(175℃)行なった。
を示す。結果において、◎は良好、○はやや良好、△は
やや不良、×は不良を表わす。 [比較例1]上述した本願発明の実施例と、上述した従
来の方法の技術により製造した食パンについて、クラ
ストの焼色、クラスト・クラムの柔らかさ、食感、
香・風味、甘味の各評価項目について比較検討した
ところ、図2に示すような結果となった。尚、ここで従
来の技術による製法とは、イースト,糖類および糖アル
コールの添加については、上記の特開平2−11734
0号公報に示す方法と同様にしたものである。但し、焼
成温度は175℃とした。
おいて、中種にイーストを添加して中種醗酵させるとき
に中種醗酵時間を変えて、中種の熟成・膨張、焼成
後の食パンの香・風味の各評価項目について比較検討し
たところ、図3に示すような結果となった。ここで、上
述した実施例や、常法における中種醗酵の温度であまり
長時間醗酵させると過醗酵によりパン生地のグルテン網
を損傷し、焙炉や焼成においてパン生地からガスが抜け
る原因となるため、これらの温度における中種醗酵の時
間は4時間30分以上5時間程度が好ましく、6時間程
度が上限であろう。しかし、中種を低温で醗酵させると
きには、これよりも長時間の醗酵が可能になる。
おいて、中種にイーストを添加して中種醗酵させるとき
にイ−ストの添加量を変えて、中種の醗酵・熟成、
ホイロにおけるパン生地の膨張、焼成におけるパン生
地の膨張、焼成後の食パンの香・風味の各評価項目に
ついて比較検討をしたところ、図4に示すような結果と
なった。
おいて、本捏で液糖を添加するときにその添加量を変え
て、ホイロにおけるパン生地の膨張、焼成における
パン生地の膨張・火通り、焼成後の食パンのクラスト
の色、焼成後の食パンの食感、焼成後のパンの甘味
の各評価項目について比較検討をしたところ、図5に示
すような結果となった。尚、焼成後の食パンのクラスト
の色については、食パンの焼成温度が175℃と190
℃との場合で比較した。
おいて、本捏で糖アルコールを添加するときにその添加
量を変えて、焼成後の食パンの甘味、焼成後の食パ
ンのクラストの色、焼成後の食パンのクラスト・クラ
ムの柔らかさ、焼成後の食パンの保形性・腰持ちの各
評価項目について比較検討をしたところ、図6(比較例
5)に示すような結果となった。
おいて、本捏で液卵を添加するときにその添加量を変え
て、焼成後の食パンの保形性・腰持ち、焼成後の食
パンのクラストの色の各評価項目について比較検討をし
たところ、図7に示すような結果となった。
製造方法によれば、中種にイーストを添加して4時間を
超えて中種醗酵させ、その後、本捏で4〜6重量%の液
糖及び6〜10重量%の糖アルコールを添加して混捏す
ることにより食パン生地を作成するので、食パンのクラ
ストの焼色をできるだけ淡くしクラストもクラムもでき
るだけ柔らかくすることを損なうことなく、イースト醗
酵を充分に行なわせて、焼成時におけるパン生地の膨化
を確実にし、しかも甘味度を向上させて、香,風味や食
感等のより一層の向上を図ることができる。
超えて中種醗酵させるので、中種のイースト醗酵を充分
に行なうことができ、そのため、パン生地が充分に熟成
させられ、焼成後のパンに香と風味を付与することがで
きる。また、本捏で4〜6重量%の液糖を添加するの
で、ホイロ及び焼成においてパン生地を充分に膨張・膨
化させることができ、この点でも、イースト醗酵を促進
することができるとともに、焼成後の食パンの膨化・火
通りを良好にして、また焼成前のイースト醗酵によって
パン生地中の糖分が用い尽くされるわけではないが、焼
成時にパン生地中に過剰な糖分が残存しないようにする
ことができ、クラストの焼色を淡く(薄く)することが
できる。更に、本捏で6〜10重量%の糖アルコールを
添加するので、食パンの甘味不足を補い、クラストの褐
色変化を防止し、クラストもクラムも柔らかくすること
ができる。
を、2.1〜3.3重量%にした場合には、イースト醗
酵を充分に行なうことができ、より一層、パン生地を熟
成させ、焼成後のパンに香と風味を付与することができ
るとともに、ホイロ及び焼成においてパン生地を充分に
膨張・膨化させることができ、食パンの膨化・火通りを
良好にして、またクラストの焼色を淡く(薄く)するこ
とができる。
加した場合には、食パンの保形性や腰持ちを向上さるこ
とができ、風味をより一層良好にすることができる。更
に、本捏で、11〜15重量%の可塑性油脂を添加した
場合には、パン生地の醗酵が遅延したり不足したりして
も、生地に柔らかさや滑らかさを付与することができ、
機械耐性を向上させて、風味も良好にすることができ
る。更にまた、焼成において、焼成温度を170〜20
0℃、焼成時間を30〜35分間に設定した場合には、
低温度・短時間の焼成にすることができ、クラストの褐
色変化を確実に防止することができる。特に、焼成温度
を185〜200℃、好ましくは185〜195℃に設
定すると、通常の食パンの焼色(褐色)よりも相当に薄
い極薄茶色(あるいは薄肌色)を呈するようにすること
ができ、また焼成温度を170〜180℃に設定する
と、クラストを確実に白色に近い極薄クリーム色を呈す
るようにすることができる。
示す表図である。
1)を示す表図である。
2)を示す表図である。
3)を示す表図である。
4)を示す表図である。
5)を示す表図である。
6)を示す表図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 中種法で作成した食パン生地を焼成する
ことからなる食パンの製造方法において、 中種にイーストを添加して4時間を超えて中種醗酵さ
せ、その後、本捏で4〜6重量%の液糖及び6〜10重
量%の糖アルコールを添加して混捏することにより食パ
ン生地を作成することを特徴とする食パンの製造方法。 - 【請求項2】 上記中種に添加するイーストの量を、
2.1〜3.3重量%にしたことを特徴とする請求項1
記載の食パンの製造方法。 - 【請求項3】 上記本捏で、8〜12重量%の液卵を添
加することを特徴とする請求項1または2記載の食パン
の製造方法。 - 【請求項4】 上記本捏で、11〜15重量%の可塑性
油脂を添加することを特徴とする請求項1,2または3
記載の食パンの製造方法。 - 【請求項5】 上記食パン生地の焼成において、焼成温
度を170〜200℃、焼成時間を30〜35分間に設
定したことを特徴とする請求項1,2,3または4記載
の食パンの製造方法。 - 【請求項6】 上記糖アルコールとして、ソルビトー
ル,キシリトール,マンニトール等の単糖アルコール
類、マルチトール,イソマルチトール,ラクチトール等
の2糖アルコール類、マルトトリイトール,イソマルト
トリイトール,パニトール等の3糖アルコール類、オリ
ゴ糖アルコール等の4糖以上アルコール類のうち、1種
又は2種以上の組み合わせや組成からなる糖アルコール
を添加することを特徴とする請求項1,2,3,4また
は5記載の食パンの製造方法。 - 【請求項7】 上記糖アルコールを、還元澱粉糖化物及
び還元麦芽糖水飴で構成したことを特徴とする請求項
1,2,3,4,5または6記載の食パンの製造方法。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP10376252A JPH11313601A (ja) | 1997-12-25 | 1998-12-24 | 食パンの製造方法 |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP36708097 | 1997-12-25 | ||
JP9-367080 | 1997-12-25 | ||
JP10376252A JPH11313601A (ja) | 1997-12-25 | 1998-12-24 | 食パンの製造方法 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH11313601A true JPH11313601A (ja) | 1999-11-16 |
Family
ID=26581866
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP10376252A Pending JPH11313601A (ja) | 1997-12-25 | 1998-12-24 | 食パンの製造方法 |
Country Status (1)
Country | Link |
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JP (1) | JPH11313601A (ja) |
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