JPH11313387A - ホーンスピーカ - Google Patents

ホーンスピーカ

Info

Publication number
JPH11313387A
JPH11313387A JP10120718A JP12071898A JPH11313387A JP H11313387 A JPH11313387 A JP H11313387A JP 10120718 A JP10120718 A JP 10120718A JP 12071898 A JP12071898 A JP 12071898A JP H11313387 A JPH11313387 A JP H11313387A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sound
horn
speaker
conduit
driver
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP10120718A
Other languages
English (en)
Other versions
JP3732007B2 (ja
Inventor
Tsutomu Yoshioka
努 吉岡
Yasuhiro Fukunaka
保弘 福中
Yuji Kubota
裕司 久保田
Takeshi Iwayama
健 岩山
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toa Corp
Original Assignee
Toa Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toa Corp filed Critical Toa Corp
Priority to JP12071898A priority Critical patent/JP3732007B2/ja
Priority to US09/300,499 priority patent/US6658128B1/en
Publication of JPH11313387A publication Critical patent/JPH11313387A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP3732007B2 publication Critical patent/JP3732007B2/ja
Anticipated expiration legal-status Critical
Expired - Lifetime legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • HELECTRICITY
    • H04ELECTRIC COMMUNICATION TECHNIQUE
    • H04RLOUDSPEAKERS, MICROPHONES, GRAMOPHONE PICK-UPS OR LIKE ACOUSTIC ELECTROMECHANICAL TRANSDUCERS; DEAF-AID SETS; PUBLIC ADDRESS SYSTEMS
    • H04R1/00Details of transducers, loudspeakers or microphones
    • H04R1/20Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics
    • H04R1/22Arrangements for obtaining desired frequency or directional characteristics for obtaining desired frequency characteristic only 
    • H04R1/30Combinations of transducers with horns, e.g. with mechanical matching means, i.e. front-loaded horns

Abstract

(57)【要約】 【課題】 各拡声方向に対する音圧レベル(ポーラパタ
ーン)を制御する。 【解決手段】 スピーカドライバ2から出力された音
は、音導管3を通って概略偏平形のホーン4に供給さ
れ、このホーン4の開口部45から拡声される。なお、
音導管3は、ホーン4の上面に結合されており、この結
合部分の形状は、細長い長方形状とされている。従っ
て、ホーン4に対する音の供給源として、直線状の音
源、即ち線状音源が形成されたのと等価な状態となる。
このような状態においては、ホーン4に対する音導管3
の結合位置や結合角度等を変えると、上記線状音源から
放射される音の拡声分布、即ち指向特性が変化する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、ホーンスピーカに
関し、特に指向特性に特徴のあるホーンスピーカに関す
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、例えば廊下や会議室等の比較的
に広い空間にスピーカを設置する場合、図14に示すよ
うに、スピーカ101を天井10に取り付けることが多
い。これは、広範囲にわたって音を拡声するためである
が、同図に示すように、1台のスピーカ101を真下に
向けた状態で取り付けただけでは、このスピーカ101
が拡声(音の放射)の対象としている範囲(空間)に対
して一様に音を拡声することができない。例えば、スピ
ーカ101の真下付近に居る聴取者110にとっては、
スピーカ1の拡声音が大きく聴こえるものの、スピーカ
101から少し離れた場所に居る聴取者111に対して
は、上記聴取者110に比べて上記拡声音が極端に小さ
くなる。従って、聴取者110、111がスピーカ10
1の下方を通過する際、スピーカ101から聞こえる拡
声音のレベルが激しく変化するため、違和感を感じた
り、或いは拡声音の内容が聞き取り難い等の問題があ
る。
【0003】そこで、従来、図15に示すように、スピ
ーカ101を複数台、例えばこれを廊下に設置する場合
には2台設け、これら各スピーカ101、101をそれ
ぞれ角度を付けて設置することによって、上記問題を解
決していた。即ち、各スピーカ101、101を、廊下
の伸延方向に沿って配置すると共に、それぞれが出力す
る音を音圧レベルの不足している箇所、例えば各スピー
カ101、101から廊下の伸延方向に沿って少し離れ
た場所に向けて拡声するように、互いに相反する方向に
傾けた状態で取り付ける。これによって、スピーカ10
1、101から離れた場所、例えば聴取者111の居る
場所に対しても大きな拡声音レベルを確保することがで
き、ひいては拡声対象範囲に対して一様な拡声音レベル
を与えることができる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記図15に
示す従来技術においては、スピーカ101、101から
少し離れた場所に対しては大きな拡声音レベルを確保す
ることができるものの、各スピーカ101、101の真
下付近においては、各スピーカ101、101の各拡声
音が互いに干渉し、これによって、例えば図16に示す
ように、ポーラパターン200上にピークディップ20
0aが発生してしまう。従って、スピーカ101、10
1の真下付近においては音圧レベルが不安定となり、場
合によっては、上記図14よりも不快さを感じたり、或
いは拡声音が聞き取り難くなるという問題がある。
【0005】そこで、本発明は、スピーカ、詳しくはス
ピーカドライバ(以下、単にドライバという。)を1台
とすることによって、上記のような音の干渉を防止する
と共に、ドライバを1台のみとするにも係わらず、廊下
等の比較的に広い空間に対して一様な音圧レベルを与え
ることのできるホーン形のスピーカを提供することを目
的とする。そして、このようなスピーカだけでなく、例
えば広角度に一定(均一)の音圧レベルを与えることの
できる所謂広指向性のスピーカを実現する等、それぞれ
の用途に応じた指向特性を有するスピーカを提供するこ
とが、本発明の主な目的である。更に、ドライバを複数
台用いた場合でも、上記のような干渉が生じることのな
いホーンスピーカを提供することも、本発明の目的とす
るところである。
【0006】
【課題を解決するための手段】上述した目的を達成する
ために、本発明のうちで請求項1に記載の発明は、入力
端子から入力された電気信号を音に変換するドライバ
と、一端が上記ドライバに結合され、該ドライバの出力
する音を他端側に伝搬する音導管と、上記音導管の他端
に結合され、上記音導管を介して供給される上記音を、
少なくとも1つの平面内の任意の方向に拡声する概略偏
平形のホーンと、を備え、上記音導管を、上記ホーンを
形成する壁面のうちの上記平面に沿う面に結合したもの
である。
【0007】本請求項1に記載の発明によれば、ドライ
バから出力される音は、音導管内を通って概略偏平形の
ホーン内に供給され、このホーンから少なくとも1つの
平面内の任意の方向に向けて拡声(放射)される。な
お、音導管は、ホーンの上記平面に沿う壁面、即ち偏平
形のホーンの上面または底面(下面)に結合されてい
る。従って、音導管から出力される音は、ホーンの上面
または底面から、ホーンの拡声方向に対して角度を成し
て、ホーン内に供給される。
【0008】このような構成において、例えば、音導管
が、ホーンの上面または底面において、或る方向に片寄
って結合しているとする。この場合、上記片寄った方向
に対する音の供給量が増大して、その方向に対する音圧
レベルが大きくなる。
【0009】また、上記平面に対して斜めに傾けた状態
で音導管をホーンに結合すると、その傾けた方向に対し
ては、音波面の進行が整合し難くなり、音の供給量が減
少して、低音圧レベルとなる。一方、上記傾けた方向と
反対方向に対しては、音波面の進行が整合し易くなるの
で、音の供給量が増大し、音圧レベルが大きくなる。
【0010】即ち、本請求項1に記載の発明によれば、
ホーンに対する音導管の結合位置や結合角度等の所謂結
合状態によって、ホーンの各拡声方向に対する音の供給
量、即ち音圧レベルが変化し、ひいては上記平面上の指
向特性(ポーラパターン)が制御される。
【0011】請求項2に記載の発明は、請求項1に記載
の発明のホーンスピーカにおいて、上記音導管内の上記
音の伝搬方向を横切る断面が、例えば細長い長方形等の
ような概略直線状に形成されたものである。
【0012】本請求項2に記載の発明によれば、ホーン
と音導管との結合部分の形状が、概略直線状とされてい
る。これにより、ホーンに対する音の供給源として、直
線状の言わば線状音源が形成されたのと略等価な状態と
なる。そして、この線状音源は、ホーンの各拡声方向に
対して角度を成して、ホーン内に音を供給する。
【0013】このような状態においては、上記線状音源
からホーン内に供給される音は、上記線状音源の成す直
線の周囲方向に向かって、即ち上記平面において上記線
状音源の成す直線の一側方向と他側方向との2つの方向
に向かって、拡声する。つまり、これら2つの方向に向
けてそれぞれ拡声する2つの音源が存在するのと略等価
な状態となる。よって、スピーカ全体の指向特性(ポー
ラパターン)としては、上記2つの音源の指向特性を合
成したのと略等価な特性が得られる。
【0014】なお、このように2つの音源の指向特性を
合成したのと等価な特性が得られたとしても、これら2
つの音源は飽くまでも仮想的なものであり、実際の音源
は1台のドライバのみである。従って、スピーカ全体の
ポーラパターン上に、上記2つの音源の各ポーラパター
ンが互いに重なり合う部分が生じたとしても、その部分
には上述した従来技術のようなピークディップ200a
は発生せず、その部分での拡声音レベルが増大する。
【0015】そして、ホーンに対する音導管の結合位置
や結合角度等の所謂結合状態によって、上記2つの音源
の指向特性がそれぞれ変化し、これによりスピーカ全体
の指向特性が制御される。
【0016】請求項3に記載の発明は、請求項2に記載
の発明のホーンスピーカにおいて、上記ホーンが、上記
音導管との結合部分から上記平面に沿って概略扇形状に
音を拡声する状態に形成されたものであって、上記音導
管の他端が、上記ホーンとの結合部分において、上記扇
形の略中心から該扇形の円弧を略二分する中点方向に向
かって上記概略直線状の断面を伸延させる状態に構成さ
れたものである。
【0017】なお、ここで言う(概略偏平形の)ホーン
とは、例えば扇形や半円形の形状のものである。そし
て、この扇形または半円の中心から、その円弧を二分す
る中点方向、例えばこの方向をホーンの前方とすると、
この前方に向かって直線的に伸延する状態に、上記線状
音源が形成される。
【0018】ここで、例えば、音導管が、上記平面に対
して略垂直を成した状態でホーンに結合しているとす
る。この場合、上記線状音源から放射される音、即ち上
記2つの仮想的な音源から放射される音は、主に、上記
円弧の両端方向に向かって、例えば上記平面を水平方向
に沿って位置させた場合にはホーンの左右方向に向かっ
て、それぞれ拡声される。従って、スピーカ全体の指向
特性としては、ホーンの左右方向に対する音圧レベルが
大きく、ホーンの前方に対する音圧レベルはそれほど大
きくないという特性が得られる。
【0019】また、例えば、音導管が、上記円弧を二分
する中点方向とは反対の方向、即ちホーンの後方側に、
若干傾いているとする。この場合、音導管からホーン内
に供給される音は、ホーンの前方に向かって若干斜めに
供給されるので、この前方向に対しては、他の方向に比
べて、音波面の進行が整合し易くなる。従って、上記線
状音源から放射される音、即ち2つの仮想的な音源から
放射される音は、主に、ホーンの左右方向よりも若干前
方寄りの方向に向かって拡声され、これにより、ホーン
の左右斜め前方に対する音圧レベルが最大となる。ま
た、ホーンの前方に対しては、上記2つの音源から放射
される各音がそれぞれ合成された状態で拡声されるの
で、この前方に対する音圧レベルは、上記音導管を平面
に対して略垂直に設ける場合よりも大きくなる。よっ
て、スピーカ全体の指向特性としては、例えば、ホーン
の前方から左右斜め前方に至る比較的に広い空間(範
囲)に対して略一様な音圧レベルを与えることのできる
特性、即ち上述した廊下等に天井スピーカとして設置す
るのに適した指向特性を得ることができる。
【0020】そして、音導管が、例えば上記よりも更に
ホーンの後方側に傾いているとする。この場合、音導管
からホーン内に供給される音の前方向に対する音波面の
整合性が更に向上するので、上記線状音源から放射され
る音は、更にホーンの前方寄りの方向に向かって拡声さ
れる。また、これにより、ホーンの前方に対する音圧レ
ベルが更に増大する。従って、スピーカ全体の指向特性
としては、例えば、ホーンの前方から左右への比較的に
広い角度に対して一定(均一)の音圧レベルを与える所
謂広指向性を実現できる。
【0021】なお、音導管が、例えばホーンの左右いず
れかの方向に傾いた状態で設けられている場合には、音
導管の傾いた方向に対しては、音波面の進行が整合し難
くなり、よって、この方向に対する音圧レベルは小さく
なる。一方、音導管の傾いた方向とは反対の方向に対し
ては、音波面の進行が整合し易くなり、よって、この方
向に対する音圧レベルは大きくなる。
【0022】請求項4に記載の発明は、請求項1、2又
は3に記載のホーンスピーカにおいて、上記ホーン内
に、上記音導管を介して上記ドライバから供給される上
記音を所定の拡声方向に案内する案内部を設けたことを
特徴とするものである。
【0023】本請求項4に記載の発明によれば、ドライ
バから音導管内を通ってホーンに供給される音は、ホー
ン内において、案内部によって所定の拡声方向に案内さ
れる。この案内部による音の案内作用によって、上記所
定の拡声方向に対する音波の進行に不連続が生じるのを
抑制することができる。
【0024】請求項5に記載の発明は、請求項1、2、
3又は4に記載のホーンスピーカにおいて、上記ホーン
に対して、上記スピーカドライバと上記音導管とを複数
設け、上記各音導管の各他端をそれぞれ近接した位置に
結合すると共に、上記各音導管の長さを略同一寸法とし
たことを特徴とするものである。
【0025】本請求項5に記載の発明によれば、複数の
ドライバを設けているので、より大きい音圧レベルを得
ることができる。また、複数の音導管を設けているの
で、指向特性をより微妙に制御できる。
【0026】なお、各ドライバから各音導管を通ってホ
ーン内に供給される音は、ホーン内において互いに干渉
し合うが、比較的に低い周波数領域においては、上述し
た従来技術のようなピークディップ200aは発生しな
い。即ち、ピークディップという現象は、一般に、周波
数の等しい複数の音が、互いに位相がずれた状態で干渉
し合ったときに発生し、詳しくは、各音の位相が1/2
波長(λ/2)ずれているときには各音は互いに打ち消
し合い、各音の位相が1波長(λ)ずれているときには
各音が互いに増強し合い、これによってピークディップ
という現象が生じることが知られている。従って、各音
の経路差が大きいほど低周波領域でピークディップが発
生し、経路差が小さくなるほどピークディップが発生す
る周波数領域は高くなることになる。
【0027】これに対して、本請求項5に記載の発明に
よれば、ホーンに対して各ドライバの音の出口となる各
音導管の端部、即ち各音導管のホーンに対する音の供給
口(音源)が、それぞれ近接しており、また、各音導管
の長さ、即ち各ドライバからホーンまでの距離を略同一
としているので、ホーン内における各ドライバの音の経
路差は僅かなものとなる。従って、ホーン内において、
上記経路差に応じたピークディップが発生するものの、
その周波数は高く、比較的に低い周波数領域においては
ピークディップは発生しない。つまり、ホーンに対する
各ドライバの音の供給口、即ち各音導管の結合部を、そ
れぞれ可聴周波数の波長λよりも短い距離、例えばλ/
2以下、詳しくはλ/3乃至λ/5程度の距離に近接し
て設けることによって、可聴周波数領域におけるピーク
ディップの発生を防止できる。
【0028】
【発明の実施の形態】本発明に係るホーンスピーカの一
実施の形態について、図1から図12を参照して説明す
る。
【0029】図1は、本実施の形態のスピーカ1の外観
斜視図、図2は、三面図と主要部分の断面図である。な
お、このスピーカ1は、その取り付け方向が特に限定さ
れるものではないが、本実施の形態においては、説明を
簡明にするために、図2(b)に示す正面図を基準とし
て、その上下及び左右方向を本スピーカ1自体の上下及
び左右方向とし、紙面の表裏方向を本スピーカ1自体の
前後方向として説明する。
【0030】図1及び図2において、2は、図示しない
入力端子から入力される電気信号を音に変換するドライ
バで、このドライバ2は、上記電気信号を変換して得た
音を音波放出面21から放出する。音波放出面21は、
真下に向けられた状態で音導管3の一端に結合されてお
り、この音導管3内に上記音を放出する。なお、このよ
うなドライバ2は、一般に、電気−音響変換機構によっ
て、例えば動電(ダイナミック)形や電磁(マグネチッ
ク)形、或いは電歪形や放電形等に分類されるが、この
ドライバ2の電気−音響変換機構がどのようなものであ
るのかについては、本発明の特徴に直接関係しないの
で、ここでは特に限定しない。
【0031】音導管3は、上記一端に供給されたドライ
バ2の放出音を他端側に伝搬するもので、例えばABS
樹脂等の硬質樹脂製の四角管とされている。ただし、こ
の四角管を形成する4つの壁面31乃至34のうち、左
右に位置する壁面31及び32については、互いに平行
かつ近接した状態で、ドライバ2の音波放出面21から
略垂直に真下に向かって伸延している。また、後方の壁
面33についても、上記左右の壁面31及び32と同様
に、これらに直角を成した状態で、ドライバ2の音波放
出面21から略垂直に真下に向かって伸延している。そ
して、前方に位置する壁面34は、これと隣り合う左右
の壁面31及び32と略直角を成すと共に、ドライバ2
の音波放出面21から下方に向かうに従って前方に傾斜
する状態に設けられている。従って、この音導管3の一
端から他端(即ち下方)に向かう方向を横切る断面は、
他端に向かうに従って前方に細長く伸延する長方形状と
なる。そして、この音導管3の上記音の出口となる他端
は、その開口部が略水平に沿うように形成されており、
この他端に、ホーン4が結合されている。
【0032】ホーン4は、2枚の湾曲板41、42と、
これら2枚の湾曲板41、42に結合した概略長方形の
側壁板43とによって構成されており、外観上は、例え
ば一般に知られているラジアル形やセクトラル形等のも
のと類似した概略偏平形のものである。即ち、2枚の湾
曲板41、42は、それぞれ略同一形状のもので、例え
ば丸底の中華鍋を半円状に略半分に切断したような形状
をしている。そして、それぞれの外周縁を揃えると共
に、各外周縁のうち円弧の部分を互いに平行にし、かつ
互いの凸面側を若干の距離を隔てて対向させた状態で、
上記切断部分に対応する後方側の側縁部分を側壁板43
の前面に結合させている。更に、各湾曲板41、42の
左右両端縁は、側壁板43の左右両側縁に揃えられてお
り、これによって各湾曲板41、42の外周縁の円弧部
分と側壁板43の左右両側縁とによって外側に向かって
開口した閉ループが形成されている。なお、側壁板43
の左右両端部は、それぞれ後方側に若干湾曲しており、
この湾曲した形状に合わせて、湾曲板41、42の左右
両端部もまた、後方側に若干鋭利に突出した形状とされ
ている。
【0033】また、上記2枚の湾曲板41、42のうち
上方にある湾曲板41については、上記半円の略中心に
相当する位置、即ちこの湾曲板41の左右方向における
略中央でかつ側壁板43に近接した位置に、上述した音
導管3の他端側の開口部と略同じ大きさの細長い長方形
の貫通孔44が、前後に伸延する状態に穿設されてい
る。そして、この貫通孔44の開口周縁と、上記音導管
3の他端側の開口部周縁とを一致させた状態で、この湾
曲板41(即ちホーン4)と上記音導管3の他端とが結
合されている。
【0034】従って、上記音導管3の他端から出力され
る音は、上記貫通孔44を介して、湾曲板41、42と
側壁板43とによって囲まれた空間、即ちホーン4内に
供給される。そして、このホーン4内に供給された音
は、外側に向かって、即ち上述した閉ループ側に向かっ
てホーン4内を伝搬し、外部へと放出される。従って、
このホーン4によれば、貫通孔44が、このホーン4に
対する上述したドライバ2の音の供給口となる喉部(ス
ロート)に相当する。そして、音の放出口となる上記閉
ループに囲まれた空間45が、開口部(マウス)に相当
する。なお、各図から明らかなように、開口部45から
放出される音は、主に、側壁板43よりも前方で、かつ
貫通孔44が穿設された位置を略中心として放射状に
(半円の半径方向に)、即ち扇形状に、概略水平面に沿
って拡声される。
【0035】更に、下方にある湾曲板42の上面には、
上記貫通孔44の左右方向における略中央に対向する位
置に、貫通孔44側に向けて突出した案内部46が設け
られている。この案内部46は、貫通孔44を介してホ
ーン4内に供給された音を、所定の方向に案内するもの
で、ここでは、この案内部46として、細長い概略山脈
状のものを用いている。そして、この概略山脈状の案内
部46を、貫通孔44の長さ方向(前後方向)に沿って
伸延させており、これによって、図2(d)に矢印で示
すように、ホーン4内に供給される上記音を左右方向に
案内している。この案内部46の案内作用により、音導
管3とホーン4との音響的な接続が滑らかになり、音導
管3からホーン4内に供給される音に音響的な不連続が
生じるのを抑制できる。
【0036】なお、図1及び図2における47は、丸棒
状の支持棒で、この支持棒47は、上記貫通孔44が設
けられた位置から斜め前方の位置に、各湾曲板41、4
2間に略垂直に2本ずつ設けられており、これによっ
て、各湾曲板41、42間を互いに支持している。ま
た、側壁板43には、ドライバ2との物理的な干渉を避
けるために切り欠いた切欠部48を設けている。
【0037】ところで、本実施の形態によれば、上記の
ように、ホーン4に対する音の供給口となる貫通孔44
を、ホーン4の前後方向に細長く伸延する長方形状とし
ている。従って、ホーン4に対する音の供給源として、
直線状の所謂線状音源(以下、貫通孔44と同一符号を
用いる。)を形成したのと略等価な状態となる。そし
て、この線状音源44を、ホーン4を形成する上方側の
湾曲板41上に設け、これによって、ホーン4の拡声方
向に対して角度を成してホーン4内に音を供給するよう
構成している。
【0038】このような構成においては、線状音源44
からホーン4内に供給される音は、主に、線状音源44
の成す直線の周囲方向に向かって、即ちホーン4の左右
に向かって、拡声される。つまり、これら2つの方向に
向けてそれぞれ拡声する2つの音源が存在するのと略等
価な状態となり、これを概念的に表わすと、図3のよう
になる。即ち、同図に示すように、ドライバ2と音導管
3とから成る音源が2つ存在し、これら各音源による指
向特性が、同図に一点鎖線5a、5bで示すように、そ
れぞれホーン4の左右両側に形成されるのと略等価な状
態となる。
【0039】ただし、上記各音源による指向特性5a、
5bは、同図に示すように、ホーン4の左右真横方向よ
りも若干前方(同図の下方)側に片寄った特性、即ちホ
ーン4の左右斜め前方に対する音圧レベルが最大となる
ような特性となる。これは、音導管3を形成する前方側
の壁面34が、上述したように、ドライバ2からホーン
4に向かうに従って前方に傾斜しているためである。即
ち、この壁面34の傾斜により、ドライバ2から音導管
3を介してホーン4内に供給される音が、ホーン4の前
方に向かって若干斜めに供給される。これによって、ホ
ーン4の前方に対する音波面の進行が、他の方向に比べ
て整合し易くなり、その結果、各音源による指向特性5
a、5bが、上記のように若干前方側に片寄った特性と
なる。
【0040】このように、本実施の形態によれば、上記
2つの音源が形成されたのと等価な状態となるので、ス
ピーカ1全体の指向特性(ポーラパターン)としては、
図4に実線5で示すように、上記各音源の指向特性5
a、5bを合成したのと略等価な特性が得られる。これ
により、同図に二点鎖線の直線50で示すように、ホー
ン4の前方(同図の下方)から左右斜め前方に至る比較
的に広い領域に対して略一様な音圧レベルを与えること
のできる特性5が得られる。
【0041】なお、このように2つの音源の指向特性5
a、5bを合成したのと略等価な特性5が得られたとし
ても、これら2つの音源は飽くまでも仮想的なものであ
って、実際の音源は、1台のドライバ2のみである。よ
って、スピーカ全体の指向特性(ポーラパターン)5に
は、上述した従来技術のようなピークディップ200a
は発生しない。
【0042】従って、上述した廊下等の直線状の聴衆エ
リアに対して一様に音を拡声したい場合には、図5に示
すように、本実施の形態のスピーカ1を、天井10に設
置すれば、ここで拡声対象とする領域に対して、一様な
音圧レベルを与えることができる。また、このとき、ポ
ーラパターン5上に上記のようなピークディップ200
は生じないので、聴取者(図示せず)に対して不快さを
与えたり、拡声音が聴き取り難くなる等という問題も起
こらない。即ち、上述した従来技術の問題点を解決でき
る。
【0043】なお、本実施の形態においては、本発明を
廊下等の天井スピーカに応用する場合について説明した
が、これに限らない。例えば、壁面に設置したり、或い
はエンクロージャ内に収容したりする形式のスピーカ
等、天井スピーカ以外の用途にも、本発明を適用でき
る。
【0044】また、ドライバ2から音導管3を介してホ
ーン4内に供給される音波に、音響的な乱れが生じない
ように案内部46を設けたが、上記音響的な乱れが生じ
る恐れがない場合には、特に案内部46を設ける必要は
ない。
【0045】そして、ホーン4の上面及び底面に相当す
る壁面を、それぞれ湾曲板41、42で形成することに
より、ホーン4内の空間が、ホーン4の内側(音導管3
が設けられている位置)から外側(開口部45)に向か
って上下方向に指数関数(Exponential )的に広がるよ
う構成したが、これに限らない。即ち、スピーカ1の用
途に応じて、ホーン4の形状を変えてもよい。例えば、
上記湾曲板41、42として、それぞれの面の凹凸が本
実施の形態とは逆ものを用いることによって、ホーン4
内の空間が、ホーン4の内側から外側に向かって上下方
向に放物線(放物面:parabolic )的に変化するよう構
成してもよい。また、ホーン4の上面及び底面を湾曲さ
せるのではなく、各面をホーン4の内側から外側に向か
って直線的に形成することによって、ホーン4内の空間
が、ホーン4の内側から外側に向かって上下方向に一定
の比率で広がるよう構成してもよい。更に、ホーン4の
上面及び底面に相当する壁面を、互いに略平行を成す平
板で形成することにより、ホーン4の形状を、上述した
ラジアル形ホーンと略等価な形状としてもよい。
【0046】また、ホーン4の後方寄りの位置に音導管
3を結合したが、例えば図2(a)におけるP点のよう
な、前方寄りの位置に結合してもよい。この場合、ホー
ン4の前方側に対する音圧レベルが若干増強すると共
に、ホーン4の後方側、特に左右斜め後方側にも音波が
拡声される等、スピーカ1の指向特性が変化する。勿
論、スピーカ1の用途に応じて、ホーン4の上記P点以
外の位置に、音導管3を結合することにより、指向特性
を変えてもよい。
【0047】更に、ホーン4に対する音導管3の結合角
度を変えることによって、スピーカ1の指向特性5を変
えてもよい。例えば、図6に矢印20で示すように、音
導管3を、ホーン4の後方側に傾けると、音導管3から
ホーン4内に供給される音波面の進行が、ホーン4の前
方に対してより整合し易くなる。これによって、上述し
た2つの音源の各指向特性5a、5b(同図には示さな
い)が、更に前方側に片寄るので、結果的に、ホーン4
の前方(正面)に対する音圧レベルが、同図に矢印51
で示すように増大して、例えば同図に一点鎖線51aで
示すような指向特性が得られる。
【0048】そこで、この図6の技術を応用すれば、例
えば図7に示すような広指向性のスピーカを実現でき
る。即ち、音導管3を、ホーン4の後方側に更に傾ける
と、上述した2つの音源の各指向特性5a、5b(同図
には示さない)が、更に前方側に片寄る。これによっ
て、ホーン4の左右両側に対する音圧レベルは低下する
ものの、ホーン4の正面に対する音圧レベルは更に増大
する。従って、ホーン4(スピーカ1)の左右斜め前方
(同図の左右斜め下方)に対する音圧レベルと、スピー
カ1の正面(同図の下方)に対する音圧レベルとが、略
同レベルになる程度に、ホーン4に対する音導管3の結
合角度を後方側(同図の上方側)に傾斜させれば、同図
に実線5で示すように、スピーカ1の左右広角度θに対
して、略一定(均一)の音圧レベル(スピーカ1の正面
の音圧レベル(最大レベル)から−6dBの範囲内のレ
ベル)を与えることができ、即ち広指向性を実現でき
る。
【0049】ここで、例えば、一般のスピーカ(例えば
上述した従来技術のスピーカ101)の指向特性を、図
7に一点鎖線53で示す。この一般のスピーカの指向特
性53と、本実施の形態の応用例の指向特性5とを比較
して判るように、一般のスピーカによって略一定の音圧
レベルを与えることのできる指向角φよりも、本実施の
形態の応用例による上記指向角θの方が遥かに大きい。
因みに、一般のスピーカによる指向角φは、φ=90度
乃至100度程度であるのに対して、本実施の形態の応
用例によれば、上記指向角θとして、例えばθ=120
度以上の広指向性を実現できる。
【0050】なお、この図7に示す応用例では、拡声対
象とする角度θに対して、略一定の音圧レベルを与える
ことを目的としているので、ホーン4の開口部(マウ
ス)45を、上述した図1及び図2に示す概略半円状の
ホーン4ほど広く開ける必要はない。例えば、開口部4
5における放射インピーダンス等を考慮すれば、開口部
45の大きさ(開き角)は、拡声対象とする角度θを満
足する程度の大きさとするのが望ましい。この場合、ホ
ーン4の形状は、例えば図8に示すように、上記角度θ
を満足する程度の開口部45を有する概略扇形状とすれ
ばよい。また、この図8に示すホーン4に代えて、例え
ば図9に示すように、上記図8のホーン4の前方の円弧
部分を切り取ったような形状としてもよい。
【0051】また、本実施の形態においては、ドライバ
2を1台のみとしたが、このドライバ2を複数台設ける
ことによって、拡声音レベルの増強を図ってもよい。た
だし、この場合、上述した従来技術のようなピークディ
ップ200aの発生を防止するために、次のように構成
する。
【0052】即ち、ピークディップという現象は、一般
に、周波数の等しい複数の音が、互いに位相がずれた状
態で干渉し合ったときに発生することが知られている。
例えば、各音の位相が1/2波長(λ/2)分ずれてい
るときには各音は互いに打ち消し合い、各音の位相が1
波長(λ)分ずれているときには各音が互いに増強し合
い、これによってピークディップという現象が生じる。
つまり、各音の経路差が大きいほど低周波領域でピーク
ディップが発生し、経路差が小さくなるほどピークディ
ップが発生する周波数領域は高くなる。従って、複数台
のドライバを用いる場合は、各ドライバから出力される
音の経路差を小さくして、ピークディップが発生する周
波数領域が可聴周波数領域よりも高くなるように構成す
れば、聴感上、実質的にピークディップの発生を防止で
きることになる。
【0053】そこで、例えば2台のドライバを用いる場
合、例えば図10に示すように構成すればよい。同図に
示すように、このスピーカ1は、上述したドライバ2及
び音導管3と同一のドライバ2a及び音導管3aを更に
もう一台ずつ設け、これらを上記ドライバ2及び音導管
3と上下対象となるように、下方の湾曲板42に結合し
たものである。勿論、湾曲板42の上記音導管3aが結
合される部分には、上方の湾曲板41の貫通孔44と同
様の貫通孔44aが穿設されている。なお、同図におい
て、46aは、各ドライバ2、2aから音導管3、3a
を介してホーン4内に供給される音を左右方向に案内す
る案内部で、例えば上述した図2に示す案内部46を2
つ張り合わせたのと同様な形状をしており、例えば側壁
板43に結合されている。
【0054】上記構成によれば、ホーン4に対する各ド
ライバ2、2aの音の供給口が近接すると共に、各ドラ
イバ2、2aからホーン4までの距離L、L
それぞれ同一寸法となる。従って、各ドライバ2、2a
から音導管3、3aを介してホーン4に供給される各音
は、ホーン内において互いに干渉し合い、これによって
ピークディップが発生するものの、上記構成により、各
音の位相差は僅かなものとなるので、ピークディップの
発生する周波数領域は高くなる。従って、各ドライバ
2、2aの音の供給口間の距離Dを、可聴周波数の波長
λよりも短い距離、例えばD=λ/2以下、詳しくはD
=λ/3乃至λ/5程度(約6mm乃至3.5mm程
度)とすれば、可聴周波数領域におけるピークディップ
の発生を防止できる。
【0055】また、上記図10とは別に、例えば図11
に示すように構成してもよい。即ち、各音導管3、3a
の他端を、それぞれ湾曲板41(又は42)上の近接し
た位置、例えば同一箇所に、左右斜めに傾けて結合す
る。このように構成することによって、スピーカ1の拡
声音レベルを増強させるだけでなく、例えば同図に矢印
22、22aで示すように、ホーン4に対する各音導管
3、3a(ドライバ2、2a)の左右方向の傾き角度を
調整することによって、例えば図12に矢印52、5
2、・・・で示すように、指向特性(ポーラパターン)
5をより微妙に制御することができる。更に、図12に
矢印23、23aで示すように、ホーン4に対する各音
導管3、3a(ドライバ2、2a)の前後方向の傾き角
度を調整することによっても、上記指向特性5を制御で
きる。
【0056】
【実施例】上述した図1及び図2に示すスピーカ1にお
いて、拡声音の周波数fをf=1250Hz、2500
Hz、5000Hz、10000Hzとしたときのポー
ラパターンを、図13(a)乃至(d)にそれぞれ示
す。同図に示すように、各周波数fにおいて、上述した
図4に示すポーラパターン5と同様、スピーカ1の前方
から左右斜め前方に至る範囲に対して一様の音圧レベル
を与えることのできるポーラパターン、即ち直線状の聴
衆エリア、例えば廊下等の天井スピーカとして設置する
のに適したポーラパターンが得られることが判る。
【0057】
【発明の効果】以上のように、請求項1に記載の発明の
ホーンスピーカによれば、ホーンに対する音導管の結合
位置や結合角度等の結合状態によって、指向特性(ポー
ラパターン)を制御することができる。従って、スピー
カの用途に応じた指向特性を実現できるという効果があ
る。
【0058】請求項2に記載の発明のホーンスピーカに
よれば、ホーンに対する音の供給源として線状音源を形
成することによって、1台のドライバにより仮想的に2
つの音源を設けたのと等価な状態を形成している。従っ
て、ホーンに対する音導管の結合状態によって、上記2
つの音源の指向特性を制御することができ、ひいてはス
ピーカ全体の指向特性を制御できるという上記請求項1
と同様の効果を奏する。なお、上記2つの音源は仮想的
なものであり、飽くまでもドライバは1台であるので、
上述した従来技術のようなピークディップ200aは発
生しない。従って、聴取者に対して不快感を与えたり、
或いは拡声音が聞き取り難い等という従来技術における
問題点を解消できる。
【0059】請求項3に記載の発明のホーンスピーカ
は、音を概略扇形状に拡声するもので、ホーンに対する
音導管の結合角度により、スピーカの前方から左右斜め
前方に至る範囲(角度)の音圧レベルを制御できるよう
構成されている。従って、例えば上述した図4に示すよ
うに、スピーカの前方から左右斜め前方に至る比較的に
広い範囲に対して略一様な音圧レベルを与えることので
きる指向特性(例えば直線状の廊下の天井スピーカ等に
用いるのに適した指向特性)を実現できるという効果が
ある。また、例えば、上述した図7に示すように、ホー
ンの前方から左右へ比較的に広い角度に対して一定の音
圧レベルを与えることのできる所謂広指向性のスピーカ
等をも実現できるという効果がある。
【0060】請求項4に記載の発明のホーンスピーカに
よれば、案内部による音の案内作用によって、音波の進
行に不連続が生じるのを抑制できる。従って、拡声音の
周波数特性に乱れが生じず、安定した拡声音を出力でき
るという効果がある。
【0061】請求項5に記載の発明のホーンスピーカに
よれば、複数のドライバを設けているので、より大きい
音圧レベルを得ることができる。また、複数の音導管を
設けているので、これら各音導管のホーンに対する結合
角度をそれぞれ調整することによって、指向特性(ポー
ラパターン)をより微妙に制御することができるという
効果がある。そして、複数のドライバを設けていても、
各ドライバの音を、それぞれホーン内の近接した位置に
供給すると共に、各音導管の長さを略同一寸法としてい
るので、比較的に低い周波数、例えば聴感上問題となる
可聴周波数領域におけるピークディップの発生を防止す
ることができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るホーンスピーカの一実施の形態を
示す外観斜視図である。
【図2】同実施の形態を示す図で、(a)は平面図、
(b)は正面図、(c)は側面図、(d)は(a)のA
−A断面図、(e)は(a)のB−B断面図である。
【図3】同実施の形態の指向特性を概念的に表わす図で
ある。
【図4】図3から得られるスピーカ全体の指向特性(ポ
ーラパターン)図である。
【図5】同実施の形態を天井スピーカに応用した場合の
イメージ図である。
【図6】同実施の形態により指向特性を変化させる場合
のイメージ図である。
【図7】同実施の形態の応用例を示す図である。
【図8】図7を実現するスピーカの外観斜視図である。
【図9】図8とは別の例の外観斜視図である。
【図10】同実施の形態の別の応用例を示す図である。
【図11】上記図10とは異なる例を示す図である。
【図12】上記図11のスピーカを天井に取り付けた状
態を示す図である。
【図13】同実施の形態の実施例を示すもので、(a)
は周波数fがf=1250Hz、(b)はf=2500
Hz、(c)はf=5000Hz、(d)はf=100
00Hzのときのポーラパターン図である。
【図14】従来の天井スピーカの使用状態を示す概略図
である。
【図15】図14のスピーカを改良した従来例の概略図
である。
【図16】図15のスピーカのポーラパターン図であ
る。
【符号の説明】
1 スピーカ 2 スピーカドライバ 3 音導管 4 ホーン
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 岩山 健 兵庫県神戸市中央区港島中町7丁目2番1 号 ティーオーエー株式会社内

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入力端子から入力された電気信号を音に
    変換するスピーカドライバと、 一端が上記ドライバに結合され、該ドライバの出力する
    音を他端側に伝搬する音導管と、 上記音導管の他端に結合され、上記音導管を介して供給
    される上記音を、少なくとも1つの平面内の任意の方向
    に拡声する概略偏平形のホーンと、を備え、 上記音導管を、上記ホーンを形成する壁面のうちの上記
    平面に沿う面に結合したホーンスピーカ。
  2. 【請求項2】 上記音導管内の上記音の伝搬方向を横切
    る断面が、概略直線状に形成された請求項1に記載のホ
    ーンスピーカ。
  3. 【請求項3】 上記ホーンが、上記音導管との結合部分
    から上記平面に沿って概略扇形状に上記音を拡声する状
    態に形成されたものであって、上記音導管の他端が、上
    記ホーンとの結合部分において、上記扇形の略中心から
    該扇形の円弧を略二分する中点方向に向かって上記概略
    直線状の断面を伸延させる状態に構成された請求項2に
    記載のホーンスピーカ。
  4. 【請求項4】 上記ホーン内に、上記音導管を介して上
    記ドライバから供給される上記音を所定の拡声方向に案
    内する案内部を設けたことを特徴とする請求項1、2又
    は3に記載のホーンスピーカ。
  5. 【請求項5】 上記ホーンに対して、上記スピーカドラ
    イバと上記音導管とを複数設け、上記各音導管の各他端
    をそれぞれ近接した位置に結合すると共に、上記各音導
    管の長さを略同一寸法としたことを特徴とする請求項
    1、2、3又は4に記載のホーンスピーカ。
JP12071898A 1998-04-30 1998-04-30 ホーンスピーカ Expired - Lifetime JP3732007B2 (ja)

Priority Applications (2)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12071898A JP3732007B2 (ja) 1998-04-30 1998-04-30 ホーンスピーカ
US09/300,499 US6658128B1 (en) 1998-04-30 1999-04-28 Horn loudspeaker

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP12071898A JP3732007B2 (ja) 1998-04-30 1998-04-30 ホーンスピーカ

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JPH11313387A true JPH11313387A (ja) 1999-11-09
JP3732007B2 JP3732007B2 (ja) 2006-01-05

Family

ID=14793290

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP12071898A Expired - Lifetime JP3732007B2 (ja) 1998-04-30 1998-04-30 ホーンスピーカ

Country Status (2)

Country Link
US (1) US6658128B1 (ja)
JP (1) JP3732007B2 (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002135878A (ja) * 2000-09-08 2002-05-10 Eric Vincenot 音響導波管を備えた音響発生装置
WO2005051037A1 (en) * 2003-11-18 2005-06-02 Sonaptic Limited Sonic emitter arrangements
KR20190023612A (ko) * 2017-08-29 2019-03-08 삼성전자주식회사 스피커 장치

Families Citing this family (10)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US7590257B1 (en) 2004-12-22 2009-09-15 Klipsch, Llc Axially propagating horn array for a loudspeaker
US7275621B1 (en) 2005-01-18 2007-10-02 Klipsch, Llc Skew horn for a loudspeaker
GB2451259B (en) * 2007-07-25 2011-07-20 Gp Acoustics Loudspeaker
US7686129B2 (en) * 2007-08-30 2010-03-30 Klipsch Llc Acoustic horn having internally raised geometric shapes
US7837006B1 (en) * 2009-11-04 2010-11-23 Graber Curtis E Enhanced spectrum acoustic energy projection system
US9208768B2 (en) * 2012-10-26 2015-12-08 Emanuel LaCarrubba Acoustical transverse horn for controlled horizontal and vertical sound dispersion
US10547934B2 (en) * 2015-11-24 2020-01-28 Lloyd Baggs Innovations, Llc Speaker assemblies with wide dispersion patterns
USD886764S1 (en) 2016-11-09 2020-06-09 Lloyd Baggs Innovations, Llc Speaker
IT201600123575A1 (it) * 2016-12-06 2018-06-06 B&C Speakers S P A Trasduttore acustico
CN111770410A (zh) * 2019-04-01 2020-10-13 群光电子股份有限公司 喇叭装置

Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54134028U (ja) * 1978-03-10 1979-09-17
JPS6360695A (ja) * 1986-08-29 1988-03-16 Toa Tokushu Denki Kk スピ−カホ−ン
JPH04220898A (ja) * 1990-03-13 1992-08-11 Philips Gloeilampenfab:Nv スピーカー内蔵オーディオまたはビデオ装置
JPH0678389A (ja) * 1992-08-25 1994-03-18 Toa Corp スロート具
JPH08331685A (ja) * 1995-05-26 1996-12-13 Sanyo Electric Co Ltd スピーカ装置及びこれを用いたテレビジョン受像機
JPH09149487A (ja) * 1995-11-24 1997-06-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電気音響変換システム

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US1548804A (en) * 1924-05-12 1925-08-04 William A Darrah Telephone horn
US4923031A (en) * 1986-02-26 1990-05-08 Electro-Voice, Incorporated High output loudspeaker system

Patent Citations (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JPS54134028U (ja) * 1978-03-10 1979-09-17
JPS6360695A (ja) * 1986-08-29 1988-03-16 Toa Tokushu Denki Kk スピ−カホ−ン
JPH04220898A (ja) * 1990-03-13 1992-08-11 Philips Gloeilampenfab:Nv スピーカー内蔵オーディオまたはビデオ装置
JPH0678389A (ja) * 1992-08-25 1994-03-18 Toa Corp スロート具
JPH08331685A (ja) * 1995-05-26 1996-12-13 Sanyo Electric Co Ltd スピーカ装置及びこれを用いたテレビジョン受像機
JPH09149487A (ja) * 1995-11-24 1997-06-06 Matsushita Electric Ind Co Ltd 電気音響変換システム

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2002135878A (ja) * 2000-09-08 2002-05-10 Eric Vincenot 音響導波管を備えた音響発生装置
WO2005051037A1 (en) * 2003-11-18 2005-06-02 Sonaptic Limited Sonic emitter arrangements
KR20190023612A (ko) * 2017-08-29 2019-03-08 삼성전자주식회사 스피커 장치

Also Published As

Publication number Publication date
US6658128B1 (en) 2003-12-02
JP3732007B2 (ja) 2006-01-05

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US8189823B2 (en) Speaker system
US9571923B2 (en) Acoustic waveguide
AU2003208210B2 (en) Loudspeaker with shaped sound field
US5526456A (en) Multiple-driver single horn loud speaker
US5943430A (en) Television stereophonic audio system
JP3732007B2 (ja) ホーンスピーカ
US10659872B2 (en) Speaker apparatus
US6122386A (en) Adjustable speaker system with reflector
JP2018527808A (ja) サウンドバー
WO2007072859A1 (ja) スピーカ装置
JPS6081999A (ja) ホ−ン型ラウドスピ−カ
WO2006129760A1 (ja) アレースピーカ装置
US6820718B2 (en) Acoustic reproduction device with improved directional characteristics
US4437541A (en) Controlled dispersion speaker configuration
US5821470A (en) Broadband acoustical transmitting system
JP2003533155A (ja) 音響エネルギーの再分配用装置
JP2004056261A (ja) 音響システム
JPH0833086A (ja) アクティブ狭指向性スピーカ
EP3420738B1 (en) Planar loudspeaker manifold for improved sound dispersion
US8254614B2 (en) Horn speaker with hyperbolic paraboloid lens
JP2004056262A (ja) 音響システム
Peretti et al. A Mixed Mechanical/Digital Approach for Sound Beam Pointing with Loudspeakers Line Array
KR101510821B1 (ko) 스피커용 혼
JP2000253481A (ja) スピーカシステム
JPH0993685A (ja) スピーカ装置およびその設置方法

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20050530

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20050705

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20050902

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20050920

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20051011

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20081021

Year of fee payment: 3

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091021

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20091021

Year of fee payment: 4

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101021

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20101021

Year of fee payment: 5

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111021

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20111021

Year of fee payment: 6

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121021

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20121021

Year of fee payment: 7

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131021

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131021

Year of fee payment: 8

S533 Written request for registration of change of name

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R313533

R350 Written notification of registration of transfer

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R350

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20131021

Year of fee payment: 8

FPAY Renewal fee payment (event date is renewal date of database)

Free format text: PAYMENT UNTIL: 20141021

Year of fee payment: 9

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

EXPY Cancellation because of completion of term