JPH11309943A - インクジェット記録用媒体 - Google Patents

インクジェット記録用媒体

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JPH11309943A
JPH11309943A JP10132594A JP13259498A JPH11309943A JP H11309943 A JPH11309943 A JP H11309943A JP 10132594 A JP10132594 A JP 10132594A JP 13259498 A JP13259498 A JP 13259498A JP H11309943 A JPH11309943 A JP H11309943A
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JP
Japan
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ink
receiving layer
recording medium
ink receiving
pores
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Pending
Application number
JP10132594A
Other languages
English (en)
Inventor
Masako Wakabayashi
昌子 若林
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AGC Inc
Original Assignee
Asahi Glass Co Ltd
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Publication date
Application filed by Asahi Glass Co Ltd filed Critical Asahi Glass Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 色調が鮮明で、インクの吸収能に優れ、水滴
が飛散してもインク滲み出しの少ないインクジェット記
録媒体の提供。 【解決手段】 基材上に多孔質インク受容層を形成した
インクジェット記録用媒体の基材またはインク受容層中
に炭素数8以上のカルボン酸を含有させる。その際基材
の有する、インク受容層の持つ細孔の平均半径の3倍以
下である半径の細孔容積を基材の単位面積当たり2〜1
000cm3/m2とする。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット記
録用媒体に関するものであり、特に記録用媒体上に記録
された画像や文字の濃度が高く、色調が鮮明で、かつイ
ンクの吸収能力が優れた、多色記録に適したインクジェ
ット記録用媒体に関するものである。より具体的にいう
ならば、本発明におけるインクジェット記録用媒体は、
色調が鮮明で、かつインクの吸収能力が優れた多色記録
に適したものであり、水系染料インクを用いて記録する
際に水滴が多少飛散してもインクの滲み出しが少ない記
録用媒体を提供することに関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、デジタルカメラやコンピュータな
どのOA機器の普及に伴い、それらの画像を紙面等に記
録するためのハードコピー技術が急速に発達した。ハー
ドコピーの究極の目標は銀塩写真であり、特に、色再現
性、色濃度、解像度、光沢、耐候性などをいかに銀塩写
真に近づけるかが開発の課題となっている。ハードコピ
ーの記録方式には、銀塩写真によって画像を表示したデ
ィスプレイを直接撮影するもののほか、昇華型熱転写方
式、インクジェット方式、静電転写型方式など多種多様
の方式が知られている。
【0003】インクジェット方式によるプリンターは、
フルカラー化が容易なことや印字騒音が低いことなどか
ら、近年めざましい普及を遂げている。インクジェット
方式はノズルから被記録材に向けて液滴を高速で射出す
るものであり、インク中に多量の溶媒を含む。このため
インクジェットプリンター用の被記録材は、速やかにイ
ンクを吸収し、しかも優れた発色性を有することが要求
される。かかる要求には普通の紙では対応することがで
きず、充分な解像度や吸収性が得られない。
【0004】その解決のために既に色々な提案がなされ
ており、その中に基材の上に無機の多孔質層を形成した
記録シートや記録用紙を用いるものがある。それには、
例えば基材上にベーマイトからなるインク受容層を設け
た記録シートが知られている(特開平2−276670
号公報あるいは特開平2−276671号公報等参
照)。さらに先の両特性を発現させる際に使用するイン
ク受容層の塗工量をより減少させる技術に関する提案も
既になされている(特開平9ー104066号公報)。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】このようなインクジェ
ット記録方式の場合、耐水性・耐候性などの問題から、
最近では顔料色材を用いたものや有機溶剤を用いたもの
も開発されつつあるが、現状では染料を色材に用いた水
系のインクが殆どである。このような水系インクに適し
たインクジェット用記録媒体は、記録された画像や文字
の濃度が高く、色調が鮮明で、かつインクの吸収能力が
優れたものではあるが、耐水性、特に水滴が飛散したよ
うな場合には、その滲み出しが問題となり、未だ充分な
ものではなく、本発明はそれを解決するものである。す
なわち、本発明は、水系染料インクを用いてインクジェ
ット記録方式で印字した際に、水滴が飛散してもインク
の滲み出しが少ない記録媒体を提供することを目的とす
る。以下、本明細書では、記録用媒体の印字したインク
に水が付着したときの滲み出しの起こりにくい性質を耐
水性という。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明が前記課題を解決
するために採用した手段、すなわち前記目的を達成する
ために採用した手段は、インク吸収性を有する基材上
に、多孔質インク受容層を形成したインクジェット記録
用媒体であって、炭素数が8以上のカルボン酸を基材中
または多孔質インク受容層中に含有し、かつ上記基材
は、細孔半径がインク受容層の有する細孔の平均細孔半
径の3倍以下の細孔を、基材の単位面積当たりの容積と
して2〜1000cm3/m2を有するようにせしめたこ
とである。そして、この手段を採用することにより先の
目的を達成することを見出したものである。
【0007】
【発明の実施の形態】本発明においては、インク受容層
あるいは基材に含有せしめる炭素数8以上のカルボン酸
が、記録用媒体に適度な疎水性を付与し、記録用媒体中
に水が侵透することを抑制することで、インクと水との
接触を妨げて耐水性向上の機能を有するものである。こ
れを基材等に含有せしめることにより、速やかなインク
吸収性と優れた発色性を有する記録用媒体に適度な耐水
性を付与することができるのである。
【0008】この炭素数が8以上のカルボン酸として
は、鎖状炭化水素のカルボン酸が好ましく用いられる。
炭素数が7個以下のカルボン酸の場合には、耐水性の向
上の効果を充分発揮しないので採用できない。カルボン
酸の炭素数は、30以下であことが好ましい。カルボン
酸の炭素数が30より多い場合は、カルボン酸の溶解性
が不十分で、基材または多孔質インク受容層中に含有せ
しめることが困難であるので好ましくない。カルボン酸
の炭素数のより好ましい範囲は8〜20である。このよ
うな炭素数8以上のカルボン酸としては、具体的にはカ
プリル酸、カプリン酸、トリデシル酸、ラウリン酸、パ
ルミチン酸、ステアリン酸、オレイン酸、リノール酸等
が挙げられる。
【0009】このインク受容層等に含有せしめる炭素数
が8以上のカルボン酸の含有量については、全体として
記録用シートの単位面積あたり0.01〜1.0g/m
2であるのが好ましい。その理由は、0.01g/m2
満では耐水性の効果を発現できないので望ましくなく、
1.0g/m2以上ではインクの吸収性、色味等の画質
に悪影響を及ぼす可能性があるので望ましくないことが
判明したからである。含有量については、その中でも
0.05〜0.5g/m2であることがより好ましい。
【0010】炭素数が8以上のカルボン酸を含有せしめ
る部材については、基材及びインク受容層のいずれであ
ってもよい。インクの裏抜け防止の観点では基材に含有
せしめるのが好ましいが、生産性向上の点ではインク受
容層に含有せしめるのが好ましい。このカルボン酸を基
材等に含有せしめる方法としては、様々な方法が採用で
きる。基材中に含有させる方法としては、例えばカルボ
ン酸の溶液を基材表面から含浸させる方法(基材含浸
法)等が挙げられる。その際の含浸方法としてはディッ
プ法、吸引濾過法、吹き付け法、コーターによる塗工法
等が採用できる。また、インク受容層中に含有させる方
法としては、例えばインク受容層を形成させる際に塗工
液中にカルボン酸を添加する方法(受容層内添法)等が
挙げられる。
【0011】本発明では、基材は細孔半径がインク受容
層の平均細孔半径の3倍以下の細孔を一定以上の体積で
有する。基材中のこの範囲の半径の細孔は、インク受容
層の細孔と同程度の半径を有するため、毛細管力におい
てもインク受容層の細孔と同程度である。したがって、
インク受容層に吸収されたインクを、基材が速やかに吸
収することができる。基材にインク受容層の平均細孔半
径の3倍を超える半径の細孔があったとしても、その細
孔の毛細管力はインク受容層の細孔に比べて小さいの
で、インク受容層から基材への移行には余り寄与しな
い。
【0012】基材において、細孔半径がインク受容層の
平均細孔半径の3倍以下の細孔の容積は、基材の単位面
積当たりの容積として2〜1000cm3/m2、なかで
も5〜500cm3/m2であるのが好ましい。その理由
は2cm3/m2未満の場合には、基材のインク吸収性が
不足するためインク受容層から基材へのインクの移行性
が低下するという問題が生じるからであり、他方100
0cm3/m2を越えた場合には、インク受容層から基材
へのインク移行性がそれ以上に増大せず、不必要な無機
微粒子の添加などが必要になるという問題が生じるから
である。
【0013】使用可能な基材には、セルロース紙、合成
紙、多孔性高分子フィルム、不織布などがある。例え
ば、パルプなどの繊維間には無機微粒子を内填した基
材、高分子フィルムに無機微粒子を内填して多孔性を付
与した基材等が好ましく使用できる。この場合、無機微
粒子は、基材の厚さ方向全体に配合されていてもよく、
インク受容層との境界部付近に偏在していてもよい。
【0014】基材に無機微粒子を内填させる方法として
は、パルプに混合して抄紙する方法および紙に無機微粒
子を含むゾル液を含浸させる方法、高分子物質に混合し
てフィルム状にする方法などが挙げられる。含浸の方法
としては、ディップ法や吸引濾過法、吹き付け法、さら
にはコーターによる塗工法等が好ましく採用できる。基
材形成物質中の無機微粒子の添加量は、基材に対して
0.1〜85重量%(外掛基準)が好ましく、特に1〜
80重量%(外掛基準)がより好ましい。
【0015】無機微粒子としては、平均粒子直径が20
から200nmのものが好ましく使用され、なかでも、
アルミナゾル、シリカゾルなどのように微細な粒子とし
て分散したゾルから得られるものが好ましい。この場合
上記平均粒子直径は凝集粒子の直径である。このような
ゾルを乾燥して得られるキセロゲルは微細な細孔を多く
含むので、比較的少量の添加で十分な効果を挙げること
ができる。基材中にはバインダー成分やその他の添加成
分が含まれていてもよい。ただし含浸法で無機微粒子を
配合する場合、バインダー成分を含有すると紙繊維中に
十分浸透しないので、バインダー成分を含まないゾル液
を使用するのが好ましい。
【0016】多孔質インク受容層の構造については、無
機微粒子がバインダーで結合された構成であることが好
ましい。インク受容層の無機微粒子としてはアルミナ水
和物が好ましく、特に色素を良く吸収定着することから
ベーマイトが好ましい。ここでベーマイトはAl23
nH2O(n=1〜1.5)の組成式で表されるアルミナ
水和物の凝集体である。
【0017】そして、そのインク受容層については、平
均細孔半径は5〜30nmが好ましく、より好ましくは
5〜15nmがよい。細孔容積は0.3〜2.0cm3
/gが好ましく、より好ましくは0.5〜1.5cm3
/gがよい。この場合には、十分な吸収性を有しかつイ
ンク受容層の透明性も良好である。またインク受容層は
その透明性が高いほど、色濃度が高く高品質な画像を得
ることができる。
【0018】多孔質インク受容層を製造する際に用いら
れるバインダーとしては、でんぷんまたはその変性物、
ポリビニルアルコール(PVA)またはその変性物、ス
チレンブタジエンゴム(SBR)ラテックス、アクリロ
ニトリルブタジエンゴム(NBR)ラテックス、ポリビ
ニルピロリドン(PVP)、カルボキシメチルセルロー
ス(CMC)等の有機物を用いることができる。
【0019】バインダーの使用量は、無機微粒子の5〜
50重量%、特には5〜15重量%を採用することが好
ましい。バインダーの使用量が5重量%未満の場合はイ
ンク受容層の強度が不十分になるおそれがあり、逆に5
0重量%を超える場合にはインクの吸収性が不十分にな
るおそれがあるのでそれぞれ好ましくない。
【0020】基材上に、インク受容層を形成する方法と
しては、無機微粒子にバインダーと溶媒を加えて好まし
くはゾル状塗工液にし、これを基材に塗布した後乾燥す
る方法が好ましい。無機微粒子の原料としてアルミナゾ
ルを用いる場合は、透明性の良好なベーマイトのインク
受容層が形成できるので好ましい。塗布方法には、例え
ば、ダイコーター、ロールコーター、エアナイフコータ
ー、ブレードコーター、ロッドコーター、バーコータ
ー、コンマコーターなど通常の塗布方法を適宜用いるこ
とができる。塗工液の溶媒としては水系、非水系のいず
れも採用できる。
【0021】インク受容層の塗工量は、プリンターの仕
様などによって適宜選択され、一般には乾燥状態で2〜
60g/m2が好ましい。塗工量が2g/m2に満たない
場合は、鮮明な色を発現しないおそれがあるので好まし
くない。塗工量が60g/m2を超える場合は、不必要
に材料を消費したりインク受容層の強度が低下するおそ
れがあるので好ましくない。インク受容層の塗工量が5
〜25g/m2の場合は特に好ましい。
【0022】上記多孔質インク受容層の上層に更にシリ
カゲル層を形成せしめることもでき、その場合には、ベ
ーマイト多孔質層単独の場合に比べて耐擦傷性が向上す
るので、好ましい。中でも、シリカゾルを塗工して得ら
れるシリカゲル層である場合には、特に好ましい。イン
クが付与されたときには、このシリカゲル層はインクを
通過させることが必要である。
【0023】該シリカゲル層は、シリカゾルをバインダ
ー溶液中に分散させて好ましくはゾル状塗工液にし、こ
れを塗布した後、乾燥することによりシート表面に強固
に付着させることができる。塗布方法としては、ディッ
プ法やコーターを用いる方法など通常の塗布方法を適宜
用いることができる。通常のシリカゾルとしては、平均
粒子直径が5〜200nm、好ましくは10〜90n
m、固形分濃度が1〜20重量%のものを使用するのが
好ましい。
【0024】シリカゾルに混合するバインダーとしては
ベーマイト多孔質層を形成するときに用いたものと同様
のバインダーが使用できるが、特にケイ素含有ポリビニ
ルアルコールなどのケイ素含有ポリマーを使用するのが
好ましい。バインダーの使用量は、シリカゾルの固形分
(SiO2換算)に対して1〜30重量%(外掛基準)が
好ましい。
【0025】シリカゲル層の厚さについては、0.1〜
30μmが好ましい。この層の厚さが0.1μm未満の
場合は、耐擦傷性改善の効果が不十分であり、所望の効
果が得られない。またこの層の厚さが30μmを超える
場合には、インク受容層の透明性及び吸収性が損なわれ
るおそれがあるので好ましくない。
【0026】これら基材、多孔質インク受容層及びシリ
カゲル層には種々の添加剤が含まれていてもよい。例え
ば、紫外線吸収剤や退色防止剤、にじみ防止剤、黄変防
止剤のような耐久性向上を目的としたもの、消泡剤や減
粘剤あるいはゲル化剤のような製造性向上を目的とした
もの、さらには蛍光増白剤のような付加価値の付与を目
的としたものなど、適宜必要に応じて添加することがで
きる。また、本発明の上記記録用媒体を使用してインク
ジェット方式により印刷する方法としては、既知の各種
方法が採用でき、何等限定されることはない。
【0027】
【実施例】本発明に該当する記録用媒体と本発明に該当
しない記録用媒体とを用いて、それぞれについて、水溶
性インクで印字して水滴滴下前後の色濃度を測定して、
変化率を求め、耐水性を評価する。
【0028】(例1)基材に細孔を持つ市販の合成紙
(ピーピージー・インダストリーズ・インコーポレイテ
ィッド製、商品名:TESLIN、厚さ178μm:シリカを
含有したポリエチレンからなる多孔質フィルムを用い
た。基材表面に、ステアリン酸のエタノール溶液(1重
量%)を片面からのみ約5秒間含浸させ、その後引き上
げて風乾させた。なお、その際の酸含有量は0.15g
/m2であった。
【0029】次に、アルミナゾル100重量部(固形分
換算)にポリビニルアルコールを11重量部(固形分換
算)と水を加えて、総固形分濃度16.5重量%の塗工
液を調製した。この塗工液を上記基材のステアリン酸を
含浸した面にバーコーターを用いて塗布し、70℃のオ
ーブンにて数分間乾燥して、乾燥時の担持量が10g/
2のベーマイト多孔質層を形成した。
【0030】これとは別に同様なベーマイト多孔質層を
ポリエチレンテレフタレート(PET)フィルム上に形
成して、窒素吸脱着法で細孔分布を測定したところ、平
均細孔半径は11nm、細孔容積は0.9cm3/gで
あった。また、これについて多孔質層を形成する以前
で、かつステアリン酸を含浸する前に、窒素吸脱着法で
細孔分布を測定したところ、基材における半径が33n
m以下の細孔は、単位面積当たりの細孔容積が96cm
3/m2であり、その中でも、細孔半径が5〜30nmの
細孔は、基材単位面積当たりの細孔容積が93cm3
2であった。なお、窒素吸着法による細孔分布の測定
は、ガス吸着、脱着アナライザー(コールター社製:商
品名オムニソープ360)を用いた。
【0031】(例2)基材としては例1と同一のもを使
用した。ただし、この例の場合にはステアリン酸のエタ
ノール溶液による含浸は行わなかった。次に、この基材
に多孔質層を形成する塗工液として、アルミナゾル10
0重量部(固形分換算)にポリビニルアルコール11重
量部(固形分換算)、ステアリン酸1重量部(固形分換
算)及び水を加えて、総固形分濃度16.5重量%の塗
工液を調整した。この塗工液を前記基材にバーコーター
を用いて塗布し、70℃のオーブンにて数分間乾燥し
て、乾燥時の担持量が11g/m2のベーマイト多孔質
層を形成した。
【0032】例3(比較例) 例1において、ステアリン酸溶液で含浸しない点を除
き、例1と同じ記録用媒体を形成した。ただし、このと
きのベーマイトの乾燥時の担持量は10g/m2であ
る。
【0033】[耐水性評価]例1〜3の記録用媒体のベ
ーマイト塗工面に、インクジェットプリンター(キャノ
ン株式会社製、商品名:BJC−240J)により、カ
ラー印刷を行って印刷物の耐水性評価を行った。評価に
は、シアン、マゼンタ、イェローを印刷して混色のブラ
ックのベタを印字するパターンを使用した。これにスポ
イトで水滴を滴下し、30秒間静置した後、印刷表面を
キズつけない様に水滴を除去し、風乾させた。
【0034】印刷物における水滴滴下前と滴下後の色濃
度を測定し、耐水性を評価し、その結果を表1に示す。
この場合、耐水性が高ければ滴下前後の色濃度の変化は
少ない。また耐水性が低ければ色濃度の低下が大きく、
かつ色濃度変化も大きい。評価した結果においては、例
1及び例2の記録用媒体は色濃度変化が5%以下と小さ
いのに対し、例3では、色濃度の低下も大きく、かつ色
濃度変化も30%近くと大きかった。その測定は以下の
とおり行った。
【0035】[色濃度測定]例1〜3の記録用媒体のベ
ーマイト塗工面にインクジェットプリンターで印刷した
記録画像について、水滴滴下前後の色濃度の測定を色濃
度計(GRETAG社製、商品名:SPM100−II)
を使用して行った。
【0036】
【表1】
【0037】
【発明の効果】本発明のインクジェット記録用媒体は、
記録された画像や文字の濃度が高く、色調が鮮明で、か
つインクの吸収能力が優れた多色記録に適したものであ
り、しかも水系染料インクを用いて記録する際に水滴が
多少飛散してもインクの滲み出しを少なくした卓越した
効果を奏する記録用媒体である。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 インク吸収性を有する基材上に、多孔質
    インク受容層を形成したインクジェット記録用媒体であ
    って、炭素数が8以上のカルボン酸を基材中または多孔
    質インク受容層中に含有し、かつ上記基材は、細孔半径
    がインク受容層の有する細孔の平均細孔半径の3倍以下
    の細孔を、基材の単位面積当たりの容積として2〜10
    00cm3/m2を有することを特徴とするインクジェッ
    ト記録用媒体。
  2. 【請求項2】 炭素数が8以上のカルボン酸の含有量
    が、記録用媒体の単位面積当たり0.01〜1.0g/
    2である請求項1記載の記録用媒体。
  3. 【請求項3】 上記基材が、無機粒子を0.1〜85重
    量%内填したセルロース紙である請求項1または2記載
    の記録用媒体。
  4. 【請求項4】 インク受容層が、平均細孔半径5〜30
    nmである細孔を単位重量あたりの容積として、0.3
    〜2.0cm3/gを有する請求項1、2または3記載
    の記録用媒体。
  5. 【請求項5】 インク受容層がアルミナ水和物がバイン
    ダーで結合されたものである請求項1ないし4のいずれ
    か1に記載の記録用媒体。
  6. 【請求項6】 インク受容層の上層にさらにシリカゲル
    層を有する請求項1ないし5のいずれか1に記載の記録
    用媒体。
JP10132594A 1998-04-28 1998-04-28 インクジェット記録用媒体 Pending JPH11309943A (ja)

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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
GB2374030A (en) * 2000-01-07 2002-10-09 Daicel Chem Image receiving sheet suitable for ink jet recording

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GB2374030A (en) * 2000-01-07 2002-10-09 Daicel Chem Image receiving sheet suitable for ink jet recording

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