JPH11309316A - 排ガス処理用濾布 - Google Patents

排ガス処理用濾布

Info

Publication number
JPH11309316A
JPH11309316A JP10118380A JP11838098A JPH11309316A JP H11309316 A JPH11309316 A JP H11309316A JP 10118380 A JP10118380 A JP 10118380A JP 11838098 A JP11838098 A JP 11838098A JP H11309316 A JPH11309316 A JP H11309316A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
exhaust gas
fabric base
removal
dust
cloth
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP10118380A
Other languages
English (en)
Inventor
Toshio Suzuki
俊男 鈴木
Kazue Ueda
一恵 上田
Hironori Suzuki
宏典 鈴木
Satoko Wada
里子 和田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Unitika Ltd
Original Assignee
Unitika Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Unitika Ltd filed Critical Unitika Ltd
Priority to JP10118380A priority Critical patent/JPH11309316A/ja
Publication of JPH11309316A publication Critical patent/JPH11309316A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Abstract

(57)【要約】 【課題】 排ガス中に含まれるダストと有害物質を効率
よく除去する排ガス処理用濾布を提供する。 【解決手段】 排ガス中の有害物質を吸着除去するため
の基布2を中間層とし、その片側に排ガス中のダストの
除去用基布1、他方の側に排ガス中の有害物質を分解す
る触媒成分を有する基布3とが積層構造をなしているこ
とを特徴とする排ガス処理用濾布。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、排ガス中に存在す
るダストと有害物質を除去するための排ガス処理用濾布
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】焼却炉等から排出されるダストは電気集
塵機、バグフィルター等の集塵機によって除去されてい
る。特にバグフィルターはその除去性能の高さから、近
年、広く使用されるようになってきている。また、ダイ
オキシン類の有機塩素化合物の除去には触媒を用いた分
解除去法、活性コークスによる吸着除去法が有力な方法
として用いられてきている。
【0003】一方、触媒性能を持たせた濾材も報告され
ており、例えば特公平7−34845号公報には、濾材
の内側に触媒成分を付加したものが、また、特開平5−
184923号公報には触媒繊維を濾布として使用する
旨が明記されている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】上記した従来の触媒性
能を持たせた濾布は、以下に述べるような幾つかの問題
点を有していた。特公平7−34845号公報において
は、濾材のガス排出側に触媒成分を付加する旨が記載さ
れているが、この濾材の一部に触媒成分を付加するた
め、その製造方法が困難であるという欠点がある。ま
た、この濾材を濾布として使用する旨は記載されておら
ず、使用形態が異なるものである。特開平5−1849
23号公報における触媒繊維を触媒フィルターとして使
用する旨が明記されている。これはバグフィルターの濾
材として使用することが可能であるが、ガス入口側はダ
ストに覆われてしまうことで、その触媒活性を失ってし
まい、効率の良い有害物質の除去が困難になるという欠
点があった。また、ダイオキシン以外の有害物質、例え
ば水銀、カドミウム、鉛などの重金属等については従来
の濾布による除去効果が明らかにされておらず、重金属
等の高度除去は困難が予想されていた。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明者らは上記課題に
鑑みて鋭意検討した結果、ダスト等の除去を目的とした
基布、有害物質を吸着除去するための基布、有害物質を
分解除去するための基布を積層構造にすることによっ
て、上記課題を解決できることを見出し、本発明に到達
した。すなわち、本発明は、排ガス中の有害物質を吸着
除去するための基布を中間層とし、その片側に排ガス中
のダストの除去用基布、他方の側に排ガス中の有害物質
を分解する触媒成分を有する基布とが積層構造をなして
いることを特徴とする排ガス処理用濾布を要旨とするも
のである。
【0006】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
本発明における排ガス中の有害物質とは、ポリ塩化ジベ
ンゾダイオキシン、ポリ塩化ジベンゾフラン等に代表さ
れる塩素系有機化合物、水銀、カドミウム、鉛等に代表
される重金属類、硫黄酸化物、一酸化炭素、窒素酸化物
等を指す。
【0007】本発明の濾布に用いるダストの除去用の基
布は、Ti、Si、Al、Zr、Moの群から選択され
た少なくとも1種類の金属の酸化物を含む繊維からなる
クロスが好ましい。この基布を構成する繊維径は30μ
m以下が好ましく、さらに10μm以下が好ましい。こ
の基布の厚みとしては0.2〜1.2mmであるのが好
ましく、さらに0.25〜0.8mmであるのが好まし
い。このような基布は、通常のバクフィルター用として
市販されているEガラス、Sガラスの繊維クロスを利用
することができ、例えばユニチカグラスファイバー
(株)製フィルタークロスAシリーズなどを用いること
ができる。
【0008】本発明の濾布に用いる有害物質を吸着除去
するための基布は、活性炭繊維からなることが望まし
く、活性炭繊維としてはアクリルニトリル系、セルロー
ス系、ビニロン系、レーヨン系あるいはピッチ系等のも
のを利用することができる。この活性炭繊維の性状は特
に限定されるものではないが、比表面積700〜200
0m2 /gのものが好ましい。具体例としては、アドー
ル社製ピッチ系活性炭繊維A−10などが挙げられる。
これらの原綿をシート状に加工する方法は、限定される
ものではないが、例えば、カーディングマシンを用いて
活性炭繊維を開繊し、シート状に成型することができ
る。この基布では、塩素系有機化合物、水銀、カドミウ
ム、鉛等に代表される重金属類、硫黄酸化物等が吸着除
去される。
【0009】次に、本発明の濾布に用いる有害物質を分
解する触媒成分を有する基布は、Ti、Si、Al、Z
r、Moの群から選択された少なくとも1種類の金属の
酸化物とV、W、Pt、Cu、Mn、Rh、Pd、R
u、Crの群から選択された少なくとも1種類の金属ま
たはその酸化物からなる触媒成分を有する繊維状物質で
あることが望ましい。これらの中で、Ti、Si、V、
W等が繊維状の表面に担持されているものが好ましく、
例えば特開平5−184923号公報に記載の繊維状触
媒を用いることができる。ポリ塩化ジベンゾダイオキシ
ン、ポリ塩化ジベンゾフラン等に代表される塩素系有機
化合物はある程度は吸着によって除去することができる
が、有害物質を分解する触媒成分を有する基布における
触媒作用によりさらに効果的に除去することができる。
この基布では、塩素系有機化合物の他に一酸化炭素や窒
素酸化物が分解除去される。
【0010】本発明においては、上記したダストの除去
用基布、有害物質を吸着除去するための基布および有害
物質を分解する触媒成分を有する基布を積層構造にする
ために、無機バインダー等を利用して接合することが好
ましい。無機バインダーとしてはシリカゾル、アルミナ
ゾル、チタニアゾル等が挙げられる。あるいは無機繊維
等を用いて基布同士を縫い合わせてもよい。基布の間に
隙間があっても濾布としての機能を損なうものではな
く、基布同士が分離しない程度に接着あるいは縫い合わ
せが施されていればよい。本発明の濾布は、上記の3種
類の基布が積層構造をなしているものであるが、有害物
質を吸着除去するための基布が中間層になり、その片側
にダストの除去用基布、他方の側に有害物質を分解する
触媒成分を有する基布が積層されていることが必要であ
る。積層された濾布の厚みとしては、1〜10mmが好
ましく、さらに1.5〜5mmが好ましい。
【0011】上記のようにして得られる本発明の濾布の
概略を図1に示す。ダストの除去用基布1、有害物質を
吸着除去するための基布2および有害物質を分解する触
媒成分を有する基布3とが、無機バインダー4によって
積層されている。
【0012】本発明の濾布を使用する際には、使用温度
としては120〜300℃が好ましく、さらに150〜
250℃が好ましい。120℃未満では水蒸気が結露し
てしまい排ガス中に含まれる酸性分で基布が傷み、一方
300℃を超えると基布の耐熱温度を超えてしまい長時
間の使用ができなくなるので、好ましくない。処理ガス
流量を濾布有効面積で割った値である見掛けの濾過速度
としては、0.1〜15cm/sが好ましく、さらに
0.3〜10cm/sが好ましい。見掛けの濾過速度が
0.1cm/s未満では設備が大きくなってしまい、一
方15cm/sを超えると濾布が傷みやすくなるので好
ましくない。
【0013】本発明の濾布は、焼却施設において、減温
反応塔、消石灰スラリー等の助剤吹き込みの後段に配置
させることが好ましい。本発明の濾布に排ガスを流す場
合には、ダストの除去用の基布がある側から排ガスを導
入し、有害物質を分解する触媒成分を有する基布がある
側から排出させることが必要である。反対にして使用す
るとダストが触媒面で捕集され、有害物質を分解除去す
る効率が悪くなり、また、触媒被毒成分によって触媒成
分が活性を失いやすくなるということが生じる。
【0014】本発明の濾布を使用することによって、例
えば、排ガス中のダイオキシン類が1,000 ng/m N 3
程度の濃度であれば、5ng/m N 3 以下に低減でき、
ダスト濃度が1,000 mg/m N 3 程度の濃度であれば、
10mg/m N 3 以下に低減できる。また、重金属類に
ついても90%以上を除去することが可能である。
【0015】
【実施例】次に本発明を実施例により具体的に説明す
る。 実施例1 図1に示すような排ガス処理濾布を作製した。フィルタ
ークロスA500-Q6(ユニチカグラスファイバー社製)をダ
スト除去用の基布1として、ピッチ系活性炭繊維A-10(
アドール社製)をカーディングマシンによって開繊、シ
ート状に成型し、吸着除去用基布2とした。また、Tiと
Siとが8.5:1.5(モル比)の割合で複合されたTi-Si 酸化
物触媒からなるクロスにPtが1.5(g/クロス体積) 担持さ
れてなるクロスを分解除去用の基布3として用いた。こ
れを積層構造にするため、無機バインダー(コロイダル
シリカ:日産化学工業社製スノーテックス)4を用い
て、200 ℃で圧着させた。この濾布をバグフィルター用
濾布として用い、ダスト除去用基布を内側とし、触媒成
分を含有した基布を外側として袋を作製して、ポリ塩化
ジベンゾダイオキシン2000〜4000ng/m N 3 、ダスト
量10〜20g/m N 3 、水銀量10〜15mg/m N 3 を含有
する排ガスを、温度200 ℃、流速0.1m/secの条件下で流
して処理した。浄化後の排ガス中のポリ塩化ジベンゾダ
イオキシン、ダスト、水銀量の含有量を調べたところ、
ポリ塩化ジベンゾダイオキシンの含有量1〜3 ng/m
N 3 、ダスト量0.001 g/m N 3 、水銀量1〜2 mg/
N 3 であった。
【0016】比較例1 吸着除去用基布を使用しない以外は実施例1と同様にし
てバグフィルター用濾布を作製し、実施例1と同様の排
ガスを用い、同様の条件で処理を行った。浄化後の排ガ
ス中のポリ塩化ジベンゾダイオキシンの含有量5〜10n
g/m N 3 、ダスト量0.002 g/m N 3 、水銀量8 〜12
mg/m N 3 であった。
【0017】比較例2 分解除去用基布を使用しない以外は実施例1と同様にし
てバグフィルター用濾布を作製し、実施例1と同様の排
ガスを用い、同様の条件で処理を行った。浄化後の排ガ
ス中のポリ塩化ジベンゾダイオキシンの含有量10〜50n
g/m N 3 、ダスト量0.002 g/m N 3 、水銀量1〜3
mg/m N 3 であった。
【0018】
【発明の効果】本発明によれば、吸着除去用基布により
触媒被毒成分となる硫黄酸化物が吸着除去されるので、
排ガス中のダストと有害物質を効果的に除去あるいは分
解をすることができ、従来のバグフィルターへの適用に
よって、有害物質等の除去のための設備が削減できるた
め、極めて経済的であり、環境に対して多くの有用な効
果がもたらされる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の排ガス処理用濾布の断面の概略図であ
る。
【符号の説明】
1 ダストの除去用の基布 2 有害物質の吸着除去用の基布 3 有害物質を分解する触媒成分を有する基布 4 無機バインダー
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 和田 里子 京都府宇治市宇治小桜23番地 ユニチカ株 式会社中央研究所内

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 排ガス中の有害物質を吸着除去するため
    の基布を中間層とし、その片側に排ガス中のダストの除
    去用基布、他方の側に排ガス中の有害物質を分解する触
    媒成分を有する基布とが積層構造をなしていることを特
    徴とする排ガス処理用濾布。
JP10118380A 1998-04-28 1998-04-28 排ガス処理用濾布 Pending JPH11309316A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10118380A JPH11309316A (ja) 1998-04-28 1998-04-28 排ガス処理用濾布

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP10118380A JPH11309316A (ja) 1998-04-28 1998-04-28 排ガス処理用濾布

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JPH11309316A true JPH11309316A (ja) 1999-11-09

Family

ID=14735276

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP10118380A Pending JPH11309316A (ja) 1998-04-28 1998-04-28 排ガス処理用濾布

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JPH11309316A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002020891A1 (fr) * 2000-09-06 2002-03-14 Toray Industries, Inc. Tissu resistant a la chaleur et son procede de fabrication
JP2002155461A (ja) * 2000-09-06 2002-05-31 Toray Ind Inc 耐熱性布帛およびその製造方法
KR100641948B1 (ko) 2004-10-06 2006-11-02 대기산업 주식회사 차량용 포집 호스 및 그 제조방법
US8562724B2 (en) 2011-03-01 2013-10-22 General Electric Company Methods and systems for removing pollutants from fluid stream

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2002020891A1 (fr) * 2000-09-06 2002-03-14 Toray Industries, Inc. Tissu resistant a la chaleur et son procede de fabrication
JP2002155461A (ja) * 2000-09-06 2002-05-31 Toray Ind Inc 耐熱性布帛およびその製造方法
US6844275B2 (en) 2000-09-06 2005-01-18 Toray Industries, Inc. Heat-resistant fabric and method for production thereof
JP4534397B2 (ja) * 2000-09-06 2010-09-01 東レ株式会社 耐熱性布帛およびその製造方法
KR100641948B1 (ko) 2004-10-06 2006-11-02 대기산업 주식회사 차량용 포집 호스 및 그 제조방법
US8562724B2 (en) 2011-03-01 2013-10-22 General Electric Company Methods and systems for removing pollutants from fluid stream

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CN101518718B (zh) 一种烟气有害成分净化用功能性过滤毡及其制备、应用方法
JP3618761B2 (ja) 触媒フィルター材料とその製造方法
JP5173105B2 (ja) 濾材
CN204816222U (zh) 一种空气净化滤网
AU2010266695B2 (en) Process and system for separating finely aerosolized elemental mercury from gaseous streams
JP2002248352A (ja) ダイオキシン除去用触媒及びその製造方法
JP2021512776A (ja) 触媒的混合マトリックス膜層を含む多層複合体
JP2002177717A (ja) 除塵脱臭フィルター
JPH08196830A (ja) バグフィルタ材
JP3027303B2 (ja) 原料ガスとしてテトラエトキシシランを使用する化学蒸着装置から排出される排ガスの無害化処理方法及びその装置
JPH10109016A (ja) 重金属含有排ガス処理方法と装置
JPH11309316A (ja) 排ガス処理用濾布
JPH0698269B2 (ja) 排ガス処理装置
JP2002331212A (ja) 除塵脱臭フィルター
JP2002219335A (ja) 排ガス処理装置
JP2014008460A (ja) 触媒担持バグフィルタ
JPH0698268B2 (ja) 排ガス処理装置
JP2012188724A (ja) 使用済セラミック部材の処理方法、再生セラミック部材、及び使用済セラミック部材の再生方法
JPH11207115A (ja) 濾 布
CN108654341A (zh) 抗菌除甲醛除异味空气过滤网装置
KR100818866B1 (ko) 여과포의 재생 방법과 재생 여과포
CN217025618U (zh) 一种多级灭菌除臭废水过滤无纺布
CN214250027U (zh) 高效除醛除病毒的净化器及其复合滤网
JPH11309317A (ja) バグフィルタ
JP3971578B2 (ja) 排ガス処理装置